JP3606932B2 - 電解用複合電極 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、大電流を通電する鋼板への錫めつき、亜鉛めつき、電気めつき法による銅箔製造等に用いられる電解用不溶性陽極を備えた電解用複合電極に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気めつき分野では、高速めつき化と共にめつき電流も高くなつてきた。鋼板への亜鉛めつきや錫めつき、電気めつき法による金属箔の製造等においては、30〜250A/dm2という高いめつき電流密度が採用されている。しかも、帯状でその幅が500〜2000mmの大きなサイズの材料にめつきすること、もしくは電気めつきによつて金属箔を得ることが要求されている。そのため、そのように大きなサイズの材料のめつきを得るためには、使用する不溶性電極も大型のものとならざるをえない。また、電気めつき品製造、金属箔製造では、それら製品の益々の品質の向上が求められ、製品を製造する時のめつき電流密度をさらに均一にするために、陽極と陰極の電極間距離のバラツキを5%以内にすることが要求されている。
【0003】
このように高電流密度で操作される大型の不溶性電極には、電導性及び経済性等の観点から、銅、鉄、アルミニウム、鉛、錫等の電導性金属材料を芯材とし、この芯材にチタン板で被覆した複合電極基体の使用が試みられた。
【0004】
しかしながら、そのような大型の複合電極基体はかなりの重量があり、さらに加工処理をする場合の取扱が困難であるのみならず、電極触媒物質の被覆処理を施す場合に、次のような問題を生ずる。
【0005】
(イ)大型重量電極基体は、その熱容量が大きく、特に、350〜700℃の高温での熱処理を繰返すことにより白金族金属又はその酸化物等の電極触媒物質を被覆し製造する不溶性陽極では、熱処理時のエネルギー損失が大きく、また、昇温及び冷却にも多大な時間がかかる。
【0006】
(ロ)複合電極基体は、電極触媒物質を被覆処理する場合に、異種金属の接合部分に歪が発生したり、損傷を生じたりしやすい。
【0007】
(ハ)電極触媒物質の被覆加工には、数ミクロンオーダーの精密加工が要求されるので、大型の電極基体を加工するためにかなりの設備コストがかかる。
【0008】
実公平3−42043号公報では上記の問題を解決する考案を開示している。その考案によると、複合電極基体を第1の電極基体として、その第1の電極基体とは別に作製した電極触媒物質で被覆処理されたチタン板からなる第2の電極基体を第1の電極基体にボルトにて支持し、第2の電極基体を着脱できる。
【0009】
また、特公平6−47758号公報では、円弧形状型の不溶性陽極において、着脱可能な陽極帯板(第2の電極基体)を支持する支持装置を有する円弧形状の電解槽(第1の電極基体)で陽極帯板を支持し、陽極帯板を撓ませる技術を開示している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電極が円弧形状になると、実公平3−42043号公報及び特公平6−47758号公報の技術では、第1の電極基体が平板の時と異なり高い精度の円弧形状をだすことが困難であることにより、第2の電極基体を第1の電極基体で支持しても陽極と陰極の電極間距離のバラツキを小さくすることが難しい。また、円弧形状の電極では回転駆動する陰極ドラムの回転軸からのわずかなズレにより、電極間距離にバラツキが生じたりする問題がある。
【0011】
それら問題を解決するため、さらに特公平6−47758号公報には、陰極と不溶性電極の間隙を一定にする調整機構を開示しているが、電解槽(第1の電極基体)の外側からの調整となつているため次の問題があつた。
【0012】
第1に、陽極帯板(第2の電極基体)を電解槽(第1の電極基体)で支持する支持装置に液濡れ対策が必要であり、さらに陽極帯板(第2の電極基体)の調整する機構を設ける場合にはより複雑な構造になる。
【0013】
第2に、不溶性電極を電解槽(第1の電極基体)に撓ませて支持した場合、電極触媒の被覆層に撓みによる応力がかかり、高い電流密度領域で使用すると電極触媒層の劣化を生じる。
【0014】
第3に、陰極と向合う不溶性電極面の位置調整を回転駆動する陰極ドラムの回転軸から距離によつて行う場合、不溶性電極面の位置調整作業が複合電極基体側と不溶性電極側の両方で行う必要があり、調整作業時間を要したり、微調整が困難である。
【0015】
第4に、電解槽(第1の電極基体)側にて調整作業をするための広い空間が必要である。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に従うと、上記のとおりの課題を解決するために、
回転駆動されるドラムから形成された陰極と、該陰極と一定間隔で向きあう円弧形状内面を有する陽極とを具備し、該陽極と該陰極との間に電解液を維持できる電解用複合電極において、
該陽極が、
電解液と接する箇所がチタンで形成されており、該ドラムの回転軸に対し平行な線に沿って設けられた複数個のめねじ部を備えている第1の電極基体と、
片面が電極触媒で被覆され、該ドラムの回転軸に対し平行な複数の分割面において分割されたチタン帯板で形成されており、該分割面と平行である中心軸上に複数個設けられた穴を有する第2の電極基体と、
該第2の電極基体の穴を介して延び、該第1の電極基体の該めねじ部に螺合して、該第2の電極基体を該第1の電極基体に固定するボルトと、
該第1の電極基体と該第2の電極基体との間において、該ボルトの周辺部分に設けられた第1の中間材と、
該第1の電極基体と該第2の電極基体との間において、該第2の電極基体の該上記中心軸に対し直角な方向の端部の近傍に設けられた第2の中間材と
を備えていることを特徴とする電解用複合電極
が提供される。
【0017】
第1の電極基体の厚さは、使用する材料の電気抵抗と電流によつて決められる。第1の電極基体の湾曲の精度は、陰極ドラムの回転軸からの所定の長さに対して±2mm以内にあれば十分である。第1の電極基体に用いられるチタン板の最小厚さは、めつき液との接触による芯材の腐食が防げれば良く、0.5mm以上が適当である。但し、第2の電極基体をボルトで固定するためのめねじ部は、チタン板の厚さが薄いと耐食性を有しない芯材までの深さが必要となるため、そのめねじ穴箇所はチタン材を埋め込む方法もしくはボルト固定時にめねじ穴部へシーリング樹脂充填等により、電解液の侵入を防止する必要が有る。また、チタン板を厚くして、そのチタン部材だけにめねじ部を設けることもできる。
【0018】
第2の電極基体の厚さは2〜20mm、望ましくは5〜15mm程度の厚さで設計することができる。第1の電極基体に取付ける前の第2の電極基体の湾曲形状の曲率半径の加工精度は、第2の電極基体を取付けた時の所定半径(500〜2000mm)に対して、同一の曲率半径で加工することが最も望ましいが、実際はその加工は不可能である。したがつて、第2の電極基体の曲率半径の精度は、プラス300%以内が好ましく、さらにプラス200%以内にすることがより好ましい。曲率の値がこの値より大きいと、第2の電極基体を第1の電極基体に取付けにより発生する応力が第1の電極基体に加わり、第1の電極基体が変形し精度の低下をまねいたりしたり、第2の電極基体に被覆した電極触媒層が撓みにより、劣化する恐れが生じたりする問題がある。また、加工精度が所定の半径に対してマイナス値を取ると、第2の電極基体の高さ調整が十分にできない問題を生じる。第2の電極基体の陰極ドラムの回転軸に対し平行方向の分割は、その分割した長さが200〜500mm、好ましくは250〜400mm程度になるようにするのが精度面及び取付け調整作業面に適している。また、第2の電極基体は、陰極回転方向で任意に分割することが望ましい。その分割の仕方は、分割した第2の電極基体の1つに設けるボルト穴の数は2つ以上となり、望ましくは2〜3つになるように設計することが好ましい。その理由は、中間材を用いた第2の電極基体の高さ調整機構を設けたことにより、高さ調整から発生する陰極と陽極間の間隔精度には全く影響しないわずかな歪を、第2の電極基体を陰極回転方向で任意に分割することにより除去でき、組立作業が容易になるからである。更に、第2の電極基体を陰極回転方向で分割する際には、他に並べられた第2の電極基体の分割する線とが一直線とならないように、例えば段階状になるように分割し、配置する必要がある。
【0019】
また、第1の電極基体に第2の電極基体を固定するための第2の電極基体のボルト穴は、片面が電極触媒で被覆された第3の電極基体を用いて、第2の電極基体の電極触媒面と第3の電極基体の電極触媒面とが同一面となり、且つ第3の電極基体へ通電できるようにふさぐことにより、第2の電極基体のボルト穴部の電流分布の不均一は解消できる。第3の電極基体の固定及び第3の電極基体への通電は、φ1〜5mm程度のチタン製の皿ねじ等を用いて、第2の電極基体もしくは第2の電極基体を固定するボルト頭に固定する方法が採れる。また、第3の電極基体をボルト頭にはめ込む方法も有効である。
【0020】
穴の周辺に使用する第1の中間材の材質は、チタン、タンタル、ニオブ、ジコリニウム及びそれらを主成分とした合金が使用できる。第1の中間材が、第1の電極基体、第2の電極基体及び中間材同士で接する面は接触抵抗を下げるためにサブミクロンから数ミクロンの白金等の被覆をすることが望ましい。第1の中間材の厚さは、任意な厚さが使用できるが、実質的には0.05〜30mmが使用され、第1の中間材がボルトの締めつけで撓まない厚い平板である場合、通電性面から、第1の中間材と接する箇所の第1の電極基体及び第2の電極基体の向合う面は、平行に向合うように平坦とする必要がある。第1の中間材の形状は、平板、湾曲板、凹凸板等、電極基体との接触抵抗等を考慮し自由に選定することができる。また、第2の電極基体の両端に使用する第2の中間材は、高さ調整ができ、耐食性を持ち、そして第2の電極基体を支持できる形状と強度を有していれば、材質の制限は特にない。更に、第1及び第2の中間材を配置する数は、もとめる精度によつて異なるが、1m2当り30〜300箇所、望ましくは60〜210箇所程度が望ましい。第1の中間材と第2の中間材の数の比率は、1:2から1:10が望ましく、第2の中間材は陰極ドラムの回転方向と平行で第1の中間材の中心を通る直線上に必ず第2の中間材の1組を配置する必要があり、残りの第2の中間材は先に設置した第2の中間材を基準にして、均等な配置になるように設置すれば良い。尚、所定の精度が得られている箇所については、第1及び第2の中間材の挿入は必要としない。
【0021】
第2の電極基体の高さ測定は、陰極ドラム回転軸に取付けられ、その回転軸を中心にして回転する定尺測定棒と第2の電極基体の隙間を図る方法、その測定棒の先端にダイヤルゲージを取付けて行う方法等がある。第2の電極基体の高さ調整は、これら第2の電極基体の高さ測定方法を用いて高さを実測しながら、第1及び第2の中間材の厚さもしくは高さを変えることによつて行われる。
【0022】
【作用】
本発明による電解用複合電極は、上記のとおりの構造を有するので、従来の複合電極が有している作用を失うことなく、新たに次の作用が得られた。
【0023】
1)陽極面の位置調整作業が回転駆動する陰極ドラム側からでも調整出来る機構となり、簡単な構造で陰極と陽極間との間隔を高い精度で調整できる作用が得られた。
【0024】
2)不溶性電極面の位置調整作業が回転駆動する陰極ドラム側からできるため、陰極と向合う不溶性電極面の位置調整が回転駆動する陰極ドラムの回転軸からの距離測定をしながら容易に出来る作用が得られた。
【0025】
3)第2の電極基体を撓ませることから発生する第2の電極基体の取付け調整上の問題(第1の電極基体が歪、第2の電極基体の電極触媒層の撓みによる劣化)が発生しない作用が得られた。
【0026】
4)さらに、第2の電極基体を固定するためのボルト穴部での電流不均一の発生を第3の電極基体で塞ぐことにより、均一化が図れる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明を詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の好適実施例に従う複合電極20の陽極の斜視図を示す。図2及び図3は、図1の複合電極20の陰極ドラム回転方向の断面図である。図4は、第2の電極基体2の第1の電極基体1への取付け平面図である。図5、図6及び図7は、第3の電極基体3の取付け断面図である。図8は、複合電極20、陰極ドラム回転軸11及び第2の電極基体2の高さ測定装置12の陰極ドラム回転方向の断面図である。
【0029】
図1、図2、図3及び図4に示したとおり、複合電極20は、複数に分割された第2の電極基体2が、第1の電極基体1に第1の中間材4及び第2の中間材5を介してボルト6により固定される構成からなる。第一及び第2の電極基体1及び2は、湾曲せしめられた略長方形の板から形成され、その内面は、円弧形状、即ち、一定の曲率で湾曲せしめられ、円柱形状の側壁一部を形成する形状である。
【0030】
第1の電極基体1の芯材7は銅と鉄のクラツド材からなり、チタンの薄板8で覆われている。銅と鉄のクラツド材は、爆着法で作製され、通電性と機械的強度を有している。第1の電極基体1の第2の電極基体2をボルト6で固定するためのめねじ部9は第1の電極基体1に埋め込まれたチタンからなり、薄板8とめねじ部9の隙間は溶接により完全にシールされ、芯材7への電解液等の侵入を防ぎ、そしてめねじ部9の表面(第1の中間材4と接する面)は白金で被覆され、第1の中間材4との接触電気抵抗を下げている。第1の電極基体1へのめつき電流の供給は、ブスバー13から行われる。一方、第1の電極基体1の曲率半径の精度は、所定の半径に対して2mm以内のバラツキの範囲に入るように作製されれば十分である。このバラツキ2mmの値の程度は、陰極と陽極の電極間距離を平均的な値である10mmとすると、最大20%の電極間距離のバラツキとして表れ、求められているバラツキ5%以内には遠くおよばない値である。
【0031】
第2の電極基体2は、チタン材から陰極回転ドラムと向合う表面が酸化イリジウムを主成分とする電極触媒で被覆される。そして第2の電極基体2は、陰極ドラム側からボルト6により、第1の中間材4を介して、第1の電極基体1に埋め込まれたチタンのめねじ部9によつて固定されると同時に、第2の電極基体2の両端の1部が第2の中間材5によつて支持される。第2の電極基体2は自由に着脱でき、容易に第1の中間材4と第2の中間材5の厚さもしくは高さを変えることにより、第2の電極基体はその円弧形状を損うことなく0.01〜0.1mm程度の精度で高さ調整することができる。その結果、第2の電極基体2と対になる陰極回転ドラム間の距離も0.01〜0.1mmの精度で調整可能となり、第1の電極基体1の精度での電極間距離のバラツキが最大20%であつたものが、第1の中間材4と第2の中間材5を挿入した箇所での電極間距離のバラツキは最大1%以内となり、第1の中間材4と第2の中間材5を挿入されていない箇所でも5%以内のバラツキにすることが容易にできた。
【0032】
第2の中間材5の固定は、ボルト6の締め付けによる第2の電極基体2からの抑え付け、もしくはボルト10によつておこなわれる。ボルト6は、第2の電極基体2の穴を介して延び、第1の電極基体1に設けられためねじ部9に螺合する。図2に示したとおり、第2の電極基体2の穴は、ボルト6のヘッド21の底部が接触する肩部22を有する。
【0033】
第2の電極基体2への通電は、ブスバー13から供給された電流が第1の電極基体1、めねじ部9、第1の中間材4を通り又その電流の一部がめねじ部9から、第2の電極基体2へ通電される。
【0034】
図5乃至7は、第3の電極基体3の取付け例の断面を示し、その第3の電極基体3の陰極と向き合う表面は第2の電極基体2と同様に酸化イリジウムを主成分とした電極触媒で被覆されている。図5は、その第3の電極基体3の裏面の中心に六角穴付ボルト6の六角穴にはめ込むための突起15が設けられ、その突起15を六角穴に打込むことにより、第3の電極基体3はボルト6に取付けられる。また、図6は、第3の電極基体3の中心に穴を設け、六角穴付ボルト6の六角穴の中心にめねじを設けて、チタンの皿ねじ16を用いて、第3の電極基体3をボルト6に取付けた例である。この際に使用される皿ねじ16の直径は3〜5mm程度で十分であることより、皿ねじ16によるめつき電流の不均一発生は、非常に微小な領域であり、めつき品の品質には影響しない。更に、図7は、第3の電極基体3を複数の皿ねじ16を用いて第2の電極基体2に取付けた例である。図7の取付け方法は、陰極と向き合う第2の電極基体2の面と第3の電極基体3の面との段差の発生が少なく、高いめつき電流の均一性を求める場合には、有効な取付法である。
【0035】
それら第3の電極基体3の取付けは、第2の電極基体2の高さ調整完了後に行い、ボルト6の近傍で発生する僅かなめつき電流の不均一を更に低減できる。
【0036】
また、図2に示したとおりに、第1の電極基体1及び第2の電極基体2とが、第1の中間材4及び第2の中間材5によて、離間せしめられており、これらの間に空隙23が存在する。この空隙23内に電解液が存在する。このため、電解液の対流により、第1の電極基体1及び第2の電極基体2において、発生する熱を放散させることができる。例えばポンプ等を用いて、積極的に電解液をこの空隙内を流すことによって、第1の電極基体1及び第2の電極基体2において、発生する熱を効果的に放散させることができる。一方、低い電流密度での操業で発生する熱を放散させる必要がない場合、空隙23に塩化ビニールやエポキシ系等の樹脂、シリコンゴムまたは空気袋等を挿入し、熱の放散を防ぐこともできる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の電解用複合電極は、上記のとおりの構成を有するので、従来の複合電極が有している効果を失うことなく、新たに次の効果が得られた。
【0038】
1)陽極面の位置調整作業が回転駆動する陰極ドラム側からでも調整出来る機構となり、簡単な構造で陰極と陽極間との間隔を高い精度で調整できるようになり、従来の機械加工技術の範囲で、回転ドラムの陰極とそれと向合う陽極の電極間距離を高い精度で均一に出来るようになる。その結果、経済性にも優れた大型の電解用複合電極が得られ、第2の電極基体の高さ調整機構からのめつき液の漏れの心配もなくなり、容易な陽極のメンテナンスにより、めつき電流の均一化が図られ、品質の均一なめつき品を得る効果が得られる。更に、めつき電流の均一化が図れることにより、陽極への局部的な電流集中が低減し、陽極寿命の延長が期待できる効果も得られる。
【0039】
2)不溶性電極面の位置調整作業が回転駆動する陰極ドラム側からできるため、陰極と向合う不溶性電極面の位置調整が回転駆動する陰極ドラムの回転軸からの距離測定をしながら容易に出来るようになる。その結果、電解用複合電極組立、調整が容易となると同時に、組立精度も向上する効果が得られる。
【0040】
3)第2の電極基体を撓ませることから発生する第2の電極基体の取付け調整上の問題(第1の電極基体が歪、第2の電極基体の電極触媒層の撓みによる劣化)が発生しない。その結果、第1の電極基体の構造が簡素化しても、第2の電極基体発生する電解用複合電極全体の歪発生も著しく減少し、陰極と陽極間との間隔を一定に保持でき、容易にめつき電流の均一化が図られ、品質の均一なめつき品を得る効果が得られる。また、第2の電極基体の電極触媒層の撓みによる劣化も解消する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例に従う複合電極の一例を示す斜視図。
【図2】本発明の好適実施例に従う複合電極の一例を示す陰極ドラム回転方向の断面図。
【図3】本発明の複合電極の一例を示す陰極ドラム回転方向の断面図。
【図4】本発明の複合電極の一例を示す部分平面図。
【図5】第3の電極基体の固定例を示す断面図。
【図6】第3の電極基体の固定例を示す断面図。
【図7】第3の電極基体の固定例を示す断面図。
【図8】本発明の第2の電極基体の高さ測定を示す陰極ドラム回転方向からの断面図。
【符号の説明】
1 第1の電極基体
2 第2の電極基体
3 第3の電極基体
4 第1の中間材
5 第2の中間材
6 ボルト
7 芯材
8 薄板
9 めねじ部
10 ボルト
12 高さ測定装置
13 ブスバー
14 ボルト穴
15 突起
16 皿ねじ
20 複合電極基体
Claims (2)
- 回転駆動されるドラムから形成された陰極と、該陰極と一定間隔で向きあう円弧形状内面を有する陽極とを具備し、該陽極と該陰極との間に電解液を維持できる電解用複合電極において、
該陽極が、
電解液と接する箇所がチタンで形成されており、該ドラムの回転軸に対し平行な線に沿って設けられた複数個のめねじ部を備えている第1の電極基体と、
片面が電極触媒で被覆され、該ドラムの回転軸に対し平行な複数の分割面において分割されたチタン帯板で形成されており、該分割面と平行である中心軸上に複数個設けられた穴を有する第2の電極基体であって、隣接する第2の電極基体同士が、重なり部を形成しないように配置されている第2の電極基体と、
該第2の電極基体の該分割面と平行である中心軸上に設けられた複数の穴のみを介して延び、該第1の電極基体の該めねじ部に螺合して、該第2の電極基体を該第1の電極基体に固定するボルトと、
該第1の電極基体と該第2の電極基体との間において、該ボルトの周辺部分に設けられた、該第1の電極基体及び該第2の電極基体と別個の部品であって、通電機能を有する第1の中間材と、
該第1の電極基体と該第2の電極基体との間において、該第2の電極基体の該上記中心軸に対し直角な方向の端部の近傍に設けられた該第1の電極基体及び該第2の電極基体と別個の部品である第2の中間材と
を備えていることを特徴とする電解用複合電極。 - 該第1の電極基体にボルトで固定された該第2の電極基体の穴をふさぐため、片面が電極触媒で被覆された第3の電極基体が、該第2の電極基体の電極触媒面と該第3の電極基体の電極触媒面とが同一面となり、且つ第3の電極基体へ通電できるように取付けられていることを特徴とする請求項1の電解用複合電極。
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