JP3607130B2 - 不定形耐火物の流し込み施工方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は不定形耐火物による流し込み施工方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
製鋼設備や鋳造設備などでは、溶融金属容器をはじめ各所に耐火物が用いられるが、対象箇所によっては定形耐火物(煉瓦)または不定形耐火物(キャスタブル)が選択使用されている。
【0003】
不定形耐火物としては流し込み材が多分野において広く使用されており、この流し込み材による施工方法としては、一般に耐火粉末材料と液分とを混練ミキサにより混練し、混練された混練物を搬送用ホッパあるいはベルトコンベア等により所定の施工箇所へ搬送して流し込むようになされている。なかにはクレーンを用いて搬送する場合もある。
【0004】
上記混練物の他の搬送手段としては、混練ミキサで混練された混練物を圧送ポンプにより圧送用配管を通じ所定の施工箇所へ圧送して流し込む圧送方式が実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに前記のホッパあるいはベルトコンベアにより混練物を搬送して流し込みを行なう施工方法では、混練ミキサの設置場所と施工箇所とが離れている場合、混練物の搬送に時間が掛り、施工に長時間を要するという問題がある。またクレーンを使用する場合はクレーンの可動範囲に大きな制約を受けるという問題がある。
【0006】
一方、圧送ポンプによる圧送方式によれば、混練ミキサと施工箇所とが離れていても混練物を連続して搬送しながら流し込み施工を行なうことができるので施工時間の大幅な短縮を図ることができる利点があるが、その反面混練物が不定形耐火物の場合、硬化時間がコンクリートなどでは約2〜3日と長いのに比べ約3時間程度と短く、そのため混練ミキサや圧送ポンプの故障などにより圧送が中断されると混練物の硬化が徐々に進んでしまい、施工再開時に圧送不能に陥るという問題点があった。
【0007】
本発明は上記従来技術の問題点に着目し、これを改善することを課題としてなされたもので、圧送ポンプによる不定形耐火物の圧送方式を採用しながら何らかの要因により施工が中断した場合であっても混練物の硬化に伴なうトラブルの発生をなくし、速やかに施工の再開を可能とする不定形耐火物による流し込み施工方法およびその装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として本発明は、混練ミキサにより混練された耐火材料からなる流し込み材を圧送ポンプにより圧送用配管を通じ施工箇所へ圧送して流し込み施工を行なう流し込み施工において、
硬化剤添加手段が、流し込み直前位置の前記圧送用配管の一部の外周を囲繞して付設された硬化剤添加室と、この硬化剤添加室に連通され硬化剤を供給する硬化剤供給管と、前記硬化剤添加室内に臨む配管の周面に穿設された複数個の硬化剤添加孔とで構成された硬化剤添加器とされており、前記硬化剤添加器の前記硬化剤添加孔の開口面積の総和が前記圧送用配管の内径の断面積に対し3〜15%であり、前記混練ミキサによる混練時に耐火材料から硬化剤を除去しておき、流し込み直前時に硬化剤添加手段により混練済みの流し込み材に硬化剤を添加することを特徴とする不定形耐火物の流し込み施工方法を請求項1とし、耐火材料を混練する混練ミキサと、この混練ミキサにより混練され硬化剤を含まない流し込み材を圧送する圧送ポンプと、この圧送ポンプから流し込み施工箇所へ流し込み材を送る圧送用配管と、流し込み直前位置の前記圧送用配管に設けられた硬化剤添加手段とを具有し、前記硬化剤添加手段が、流し込み直前位置の前記圧送用配管の一部の外周を囲繞して付設された硬化剤添加室と、この硬化剤添加室に連通され硬化剤を供給する硬化剤供給管と、前記硬化剤添加室内に臨む配管の周面に穿設された複数個の硬化剤添加孔とで構成された硬化剤添加器とされており、前記硬化剤添加器の前記硬化剤添加孔の開口面積の総和が前記圧送用配管の内径の断面積に対し3〜15%であることを特徴とする不定形耐火物の流し込み施工装置を請求項2とするものである。
【0011】
また他の硬化剤添加手段として、流し込み直前位置に設けられ硬化剤を受け入れて前記配管を通じ圧送される流し込み材に硬化剤を添加混練する混練機としてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して説明する。
【0013】
図1は本発明の一実施形態の概要を示すもので、粉末の耐火材料1を受け入れて水と混練する混練ミキサ2と、この混練ミキサ2により混練された混練物(以下流し込み材という)を受け入れてこれを圧送する圧送ポンプ3と、この圧送ポンプ3の吐出口に接続される圧送用配管4(ホース)と、流し込み施工対象箇所5へ向けて流し込み材を流し込むためのノズル6とを有しており、前記配管4のノズル6に近い位置に硬化剤添加手段7が介装されている。
【0014】
前記混練ミキサ2としては、バッチ式混練ミキサ、あるいは連続式混練ミキサを使用することができるが、連続的に流し込み施工を行なう場合には連続式混練ミキサを用いるのがよい。
【0015】
図1における前記硬化剤添加手段7には硬化剤添加器8が用いられている。
【0016】
この硬化剤添加器8は、図2に該添加器部分を断面とした側面図を示し、図3に図2のA−A相当の断面図を示すように圧送用配管4の途中に介装されるもので、前後に分離された圧送用配管4,4間にフランジ9,9により接合され圧送用配管の一部を構成する短い配管10を有し、この配管10の外周を環状にとり巻くように硬化剤添加室11が設けられ、この硬化剤添加室11には硬化剤を供給するための硬化剤供給管12が接続されている。
【0017】
前記硬化剤添加室11に臨む配管10の周面には複数個の硬化剤添加孔13,13…が周方向に等間隔をおいて列設されており、硬化剤添加室11内に供給される硬化剤が上記添加孔13,13…を通じて配管10内を流れる流し込み材に添加されるようになっている。
【0018】
上記硬化剤添加孔13,13…は3個以上設けることが望ましく、また硬化剤添加孔13,13…の開口面積の総和が配管10の内径の断面積に対し3〜15%の範囲であることが好ましい。この割合が3%未満あるいは15%以上であると硬化剤が流し込み材に対し均一に添加することが難しくなるので好ましくない。
【0019】
前記硬化剤は粉末あるいは液状のいずれであっても使用することができるが、その供給にはポンプ14による圧送、またはポンプと圧縮空気15との併用による圧送のいずれでもよい。しかし硬化剤が粉末である場合には圧縮空気の使用が必須となる。圧縮空気を併用する場合、圧縮空気の圧力は1kgf/cm2〜7kgf/cm2であることが望ましい。この圧力が1kgf/cm2未満であると圧縮空気を使用することによる効果が得られず、また7kgf/cm2を超えると流し込み材の圧送を阻害するとともに配管またはノズル6から流し込み材が飛散し、流し込み施工が難しくなる。
【0020】
次に作用を説明する。
【0021】
混練ミキサ2に粉末の耐火材料と水とを投入して混練し、混練された流し込み材は圧送ポンプ3へ送られて圧送ポンプ3から圧送用配管4を通じ硬化剤添加器8を通ってノズル6方向へ圧送される。
【0022】
上記硬化剤添加器8の硬化剤添加室11へは硬化剤供給管12を通じて硬化剤がポンプ14および圧縮空気15により圧送されており、この硬化剤添加器8の配管10内を連通する前記流し込み材中に配管10の硬化剤添加孔13,13…を通じて硬化剤が添加される。
【0023】
したがってノズル6から流し込み施工箇所5へ吐出する直前に流し込み材に硬化剤が添加されて施工箇所へ流し込まれることになり、混練ミキサ2や圧送ポンプ3が故障して流し込み材の圧送が中断しても、圧送ポンプ3から硬化剤添加器8までの圧送用配管4内に残存する流し込み材には硬化剤が含まれていず、そのため混練ミキサ2や圧送ポンプ3の故障を直して流し込み材の圧送を再開するまでの間に圧送ポンプ3や圧送用配管4内の流し込み材が硬化してしまうことがない。
【0024】
前記流し込み材への硬化剤の添加は、配管10の周方向に列設される複数個の硬化剤添加孔13,13…を通じて行なわれるので、流し込み材に対し硬化剤は平均的に万遍なく混入される。
【0025】
上記各部の具体的寸法例を表1に比較例1、2と比較して示す。
【0026】
【表1】
上記表1における硬化剤添加器8はノズル6の先端から1.5m後部の位置に取り付け、硬化剤の添加は一定とした。
【0027】
上記の内容により本発明によれば、硬化剤を含まない流し込み材のポンプによる圧送施工が可能であり、流し込み材の吐出直前に硬化剤が添加された流し込み材は施工後速やかに硬化することが判る。
【0028】
図4は本発明の変形例を示すもので、硬化剤添加手段7として混練機16を用いた場合である。この混練機16の場合も流し込み施工を連続的に行なうには連続式混練機であることが好ましい。
【0029】
この形態の場合も混練機16はノズル6の直近位置に設けられ、この混練機16に硬化剤を供給して流し込み材と混練したのち流し込み施工箇所へ流し込むようにすることができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、流し込み材を圧送ポンプにより圧送施工するについて、何らかの理由により圧送施工を中断することがあっても圧送ポンプや圧送用配管内の流し込み材が全く硬化することがないので速やかに施工を再開することができる。また圧送ポンプによる圧送施工が定常作業であれば、圧送ポンプおよび圧送用配管等の洗浄および残材処理が不要となり、配管内の材料は次回の施工にそのまま使用することができる。さらに流し込み材は硬化剤を除いてあるので流し込み材の製造時に水との混練物とすることが可能であり、そのまま混練物として施工現場へ搬入することにより近隣に混練ミキサを設置しないようにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の概要を示す側面図。
【図2】図1における硬化剤添加手段の一例を示す一部を断面とした側面図。
【図3】図2のA−A相当の断面図。
【図4】本発明の他の実施形態の概要を示す側面図。
【符号の説明】
2 混練ミキサ
3 圧送ポンプ
4 圧送用配管
6 ノズル
7 硬化剤添加手段
8 硬化剤添加手段としての硬化剤添加器
10 配管
11 硬化剤添加室
12 硬化剤供給管
13 硬化剤供給孔
16 混練機
Claims (3)
- 混練ミキサにより混練された耐火材料からなる流し込み材を圧送ポンプにより圧送用配管を通じ施工箇所へ圧送して流し込み施工を行なう流し込み施工において、
硬化剤添加手段が、流し込み直前位置の前記圧送用配管の一部の外周を囲繞して付設された硬化剤添加室と、この硬化剤添加室に連通され硬化剤を供給する硬化剤供給管と、前記硬化剤添加室内に臨む配管の周面に穿設された複数個の硬化剤添加孔とで構成された硬化剤添加器とされており、前記硬化剤添加器の前記硬化剤添加孔の開口面積の総和が前記圧送用配管の内径の断面積に対し3〜15%であり、
前記混練ミキサによる混練時に耐火材料から硬化剤を除去しておき、流し込み直前時に硬化剤添加手段により混練済みの流し込み材に硬化剤を添加する
ことを特徴とする不定形耐火物の流し込み施工方法。 - 耐火材料を混練する混練ミキサと、この混練ミキサにより混練され硬化剤を含まない流し込み材を圧送する圧送ポンプと、この圧送ポンプから流し込み施工箇所へ流し込み材を送る圧送用配管と、流し込み直前位置の前記圧送用配管に設けられた硬化剤添加手段とを具有し、
前記硬化剤添加手段が、流し込み直前位置の前記圧送用配管の一部の外周を囲繞して付設された硬化剤添加室と、この硬化剤添加室に連通され硬化剤を供給する硬化剤供給管と、前記硬化剤添加室内に臨む配管の周面に穿設された複数個の硬化剤添加孔とで構成された硬化剤添加器とされており、
前記硬化剤添加器の前記硬化剤添加孔の開口面積の総和が前記圧送用配管の内径の断面積に対し3〜15%である
ことを特徴とする不定形耐火物の流し込み施工装置。 - 前記硬化剤添加器の硬化剤添加室に硬化剤を圧縮空気と共に供給するようにされている請求項2記載の不定形耐火物の流し込み施工装置。
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| JP22913099A JP3607130B2 (ja) | 1999-08-13 | 1999-08-13 | 不定形耐火物の流し込み施工方法およびその装置 |
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