JP3607437B2 - 雰囲気ガス発生機 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は,熱処理炉,ロー付炉等に利用する雰囲気ガスを作成するための雰囲気ガス発生機に関する。
【0002】
【従来技術】
従来,熱処理炉,ロー付炉等に利用する雰囲気ガスは,図5及び図6に示すごとき雰囲気ガス発生機において作成されていた。
上記雰囲気ガス発生機9は,バーナー99と該バーナー99を配置する燃焼室91を設けた炉体90とよりなる。そして,上記燃焼室91には反応触媒を充填したU字管状のレトルトチューブ2を配置している。
【0003】
上記雰囲気ガス発生機9において,以下に示すごとく雰囲気ガスが発生する。まず,上記燃焼室91において,バーナー99が燃焼する。これにより,燃焼排ガス82が発生する。そして,上記燃焼室91には,この燃焼排ガス82を外部へ廃棄するための排気筒98が設けてある。
従って,上記バーナー99より排気筒98へと向かう燃焼排ガス82の流れが発生,この燃焼排ガス82の流れによって,上記レトルトチューブ2が加熱される。
【0004】
上記加熱されたレトルトチューブ2の導入口21に対し,原料ガスを導入する。上記原料ガスは,レトルトチューブ2の内部で加熱,更に上記反応触媒の作用により雰囲気ガスとなる。
以上により,上記レトルトチューブ2の導出口22より雰囲気ガスが発生する。
【0005】
【解決しようとする課題】
しかしながら,従来の雰囲気ガス発生機9には以下に示す問題点がある。
上記ガスバーナー99において生じる火炎は,その先端部の温度が2000℃近くとなる。このため,燃焼室91の中央にはレトルトチューブ2を設けることができない。図5及び図6に示すごとく,上記レトルトチューブ2は燃焼室91の壁面近くに配置され,上記火炎と直接接触しないように配慮されている。
このため,上記従来の雰囲気ガス発生機1においては大型の燃焼室91が必要となり,その結果装置サイズが大きくなる。
【0006】
また,上記レトルトチューブ2を壁面に沿って配置することにより,該レトルトチューブ2における燃焼室91と対面する側と,壁面と対面する側との間に大きな温度差が発生する。
従って,レトルトチューブ2の内部に温度ムラが発生し,この結果,所定の組成が安定して得られにくくなる。
また,ガス発生量及び組成の広範囲な変更に対応出来ない要因になっていた。
【0007】
本発明は,かかる問題点に鑑み,装置サイズが小型で,組成の安定した雰囲気ガスを効率よく製造することができる雰囲気ガス発生機を提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】
請求項1の発明は,炉体と,その内部に設けた燃焼室と,該燃焼室に設けた少なくとも一本のレトルトチューブと,上記燃焼室に対して火炎を噴出させる燃焼器及び蓄熱体を有する蓄熱式バーナーとよりなると共に,
上記レトルトチューブには,該レトルトチューブ内に原料ガスを導入するための導入パイプを接続しており,
かつ,上記レトルトチューブの内部には上記原料ガスを雰囲気ガスに反応させるための反応触媒を充填していることを特徴とする雰囲気ガス発生機にある。
【0009】
上記蓄熱式バーナーは,燃焼器において燃焼を行い火炎を発生させ,該燃焼器における燃焼より発生した燃焼排ガスを蓄熱体に導入し,該燃焼排ガスの保有する熱を回収することができる構成としたバーナーである。
なお,上記蓄熱体としては,セラミック製のハニカム,粒状体等を使用することができる。
【0010】
上記雰囲気ガスとしては,例えば吸熱形ガス(体積組成にて,CO2 :0.17〜0.48%,CO:21%,H2 :40%,残りはN2 である。)を挙げることができる。
また,上記反応触媒としては,Ni系触媒,ルテニウム,ロジウム,Pd系触媒等を使用することができる。
また,上記レトルトチューブとしては,後述の実施形態例に示すU字管状のものの他に,直管状のストレートチューブを用いることができる。
【0011】
本発明の作用につき,以下に説明する。
本発明にかかる雰囲気ガス発生機においては,燃焼室の加熱に蓄熱式バーナーを使用する。上記蓄熱式バーナーより発生する火炎は,局部的な高温部を持たない。従って,本発明にかかる雰囲気ガス発生機においては,レトルトチューブを燃焼室の中央付近,即ち火炎に曝される部分に設置することができる。
このため,燃焼室をより小さく,よって装置サイズをより小型とすることができる。
【0012】
また,上記蓄熱式バーナーの燃焼の際には,燃焼状態にある燃焼器から燃焼排ガスが発生し,蓄熱状態にある蓄熱体に対し燃焼排ガスが流入する。従って,後述の図1〜図3に示すごとく,両者の間には大きな通風力による燃焼排ガスの強制対流が存在する。
そして,上記レトルトチューブを燃焼室の中央付近に設けることにより,該レトルトチューブは上記強制対流により均一に加熱される。従って,雰囲気ガスの組成が安定する。
また,レトルトチューブの温度が均一に保たれていることから,ガス発生量及び組成の変更が容易になった。
【0013】
以上のように,本発明によれば,装置サイズが小型で,組成の安定した雰囲気ガスを効率よく製造することができる雰囲気ガス発生機を提供することができる。
【0014】
なお,上記蓄熱式バーナーとしては,請求項2に示すように単体で火炎の局所的高温部を時間的に変更できるものを使用することもできるが,二つのバーナーをワンペアとして機能するものを使用することもできる。
即ち,一方の第一蓄熱式バーナーが燃焼状態にある時,他方の第二蓄熱式バーナーには,上記燃焼排ガスが導入される。これにより,上記第二蓄熱式バーナーに設けられた蓄熱体が,上記燃焼排ガスの保有する熱を蓄えることができる。
【0015】
その後,上記第二蓄熱式バーナーを燃焼状態とする。
この際には,上記第二蓄熱式バーナー内に燃焼用空気を送入し,上記蓄熱された蓄熱体を通じて燃焼用空気を燃焼器に供給する。そのため,上記蓄熱体により上記燃焼用空気が加熱され,高温の燃焼用空気を供給することができる。
この時,上記第一蓄熱式バーナーには,燃焼室内からの燃焼排ガスが導入され,第一蓄熱式バーナーの蓄熱体に熱が蓄えられる。
【0016】
従って,第一蓄熱式バーナーが燃焼状態にある場合には,第一蓄熱式バーナーから第二蓄熱式バーナーへ向かう燃焼排ガスの強制対流が生じ,反対に第二蓄熱式バーナーが燃焼状態にある場合には,第二蓄熱式バーナーから第一蓄熱式バーナーへ向かう燃焼排ガスの強制対流が生じる。
このことにより,火炎の高温部が局所的にとどまることなく,雰囲気ガス発生機内部の温度が均一となる。
【0017】
なお,蓄熱式バーナーとして,第三,第四またはそれ以上のバーナーを適宜設けて,あるものを蓄熱状態,また別のあるものを燃焼状態として使用する構成とすることもできる。
【0018】
次に,請求項2の発明のように,上記蓄熱式バーナーは,バーナー単体にて火炎の局所的高温部を時間的に変動させることのできるワンバーナー方式であることが好ましい
このようなバーナーとしては,実施形態例及び図4に示すような,バーナー内に流路切換ディスクを有するタイプの他に,外部に切換弁を有するようなものを挙げることができる。
これにより,蓄熱式バーナーをより小型とすることができ,かつバーナーの設置面積を小さくすることができる。
よって,より雰囲気ガス発生機をより小型のものとすることができる。
【0019】
次に,請求項3の発明のように,上記原料ガスとしては,炭化水素ガス,LNG,LPG,石炭ガスを使用することができる。
これらの原料ガスと空気とを反応させて,CO等を含む雰囲気ガスを製造することができる(実施形態例参照)。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施形態例
本発明の実施形態例にかかる雰囲気ガス発生機につき,図1〜図4を用いて説明する。
図1〜図4に示すごとく,本例の雰囲気ガス発生機1は,炉体10と,その内部に設けた燃焼室11と,該燃焼室11に設けた4本のレトルトチューブ2と,上記燃焼室11に対して火炎を噴出させる燃焼器及び蓄熱体を有するワンバーナー方式の蓄熱式バーナー5とよりなる。
【0021】
上記レトルトチューブ2には,該レトルトチューブ2内に原料ガスを導入するための図示を略した導入パイプを接続してある。
かつ,上記レトルトチューブ2の内部には上記原料ガスを雰囲気ガスに反応するための反応触媒を充填してある。
また,上記蓄熱式バーナー5は,バーナー単体にて火炎の局所的高温部を時間的に変動させることのできるワンバーナー方式である。
【0022】
図1〜図4に示すごとく,上記燃焼室11には,断面U字形のレトルトチューブ2が4本設けてある。上記レトルトチューブ2の一端が原料ガス導入口21となり,他端が雰囲気ガス導出口22となる。
【0023】
上記レトルトチューブ2の内部には,Ni系触媒が充填されてある。
また,上記原料ガスとしてはLNGを用いる。そして,上記原料ガスはNi触媒の作用により空気と反応,分解し,COが20%,H2 が40%,N2 が40%という体積組成の吸熱形ガスを生成する。これが本例の雰囲気ガス発生機1において製造される雰囲気ガスとなる。
【0024】
次に,上記蓄熱式バーナー5及びこれの燃焼について説明する。
図4に示すごとく,上記蓄熱式バーナー5は燃焼器51及び蓄熱器52,流路切り替えディスク55を有し,燃焼器51に対し,燃料ガス54が燃料ガスノズル58を経由して供給される。
【0025】
蓄熱器52は,隔壁によって仕切られた蓄熱体521及び522とよりなり,蓄熱体521は燃料ガスノズル58の周囲に回転自在に設けられた流路切換ディスク55の貫通孔551によって環状の空気室56に開口し,蓄熱体522は流路切換ディスク55の貫通孔552によって筒状の排気室57に開口している。一方,蓄熱体521および522の燃焼室側は,貫通孔によってそれぞれが燃焼器51に開口している。
【0026】
燃焼用空気53は燃焼空気ブロワー49によって空気室56に供給され,さらに流路切換ディスク55の貫通孔551から蓄熱体521を経由して高温の空気となって燃焼器51に噴射し火炎40を作る。
上記火炎40によって生成した燃焼排ガス82は,図1,図2に示すごとく,上記レトルトチューブ12の全体を包み込むようにして燃焼器51に還流し,蓄熱器52の蓄熱体522から流路切換ディスク55の貫通孔552及び排気室57を経由して低温の燃焼排ガス820となって大気に放出される。
【0027】
一定時間経過後,流路切換ディスク55が回転して貫通孔551は蓄熱体522に開口し,貫通孔552は蓄熱体521に開口して空気流路と燃焼排ガス流路を反転する。
これにより,上記燃焼用空気53は空気室56から貫通孔551及び蓄熱体522を経由して高温の空気となって燃焼器51に噴射し火炎40を作り,燃焼排ガス82は,蓄熱体522から貫通孔551及び排気室57を経由して低温の燃焼排ガス820となって大気に放出される。
この操作を一定周期で繰返すことによって蓄熱燃焼を行うものである。
【0028】
次に,本例における作用効果につき説明する。
上記雰囲気ガス発生機1においては,燃焼室11の加熱に蓄熱式バーナー5を使用する。上記蓄熱式バーナー5より発生する火炎は,局部的な高温部を持たない。従って,レトルトチューブ2を燃焼室11の中央付近,即ち火炎に曝される部分に設置することができる。
このため,燃焼室11をより小さく,よって装置サイズをより小型とすることができる。
【0029】
また,上記蓄熱式バーナー5の燃焼の際には,燃焼状態にある燃焼器から燃焼排ガス82が発生し,蓄熱状態にある蓄熱体に対し燃焼排ガスが流入する。
従って,上記燃焼室11には,図1,図2に示すごとく,燃焼室11の中央から壁面を伝って,再度蓄熱式バーナー5の側へ戻っていくという,燃焼排ガス82の強制対流が発生する。
そして,上記レトルトチューブ2は燃焼室11の中央付近に設けてある。
このため,燃焼室11の中央に設けたレトルトチューブ2は,その全体が均一に加熱される。
【0030】
また,レトルトチューブ2の温度が均一に保たれていることから,ガス発生量及び組成の変更が容易となった。
【0031】
【発明の効果】
上記のごとく,本発明によれば,装置サイズが小型で,組成の安定した雰囲気ガスを効率よく製造することができる雰囲気ガス発生機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例にかかる,雰囲気ガス発生機の断面の説明図。
【図2】実施形態例にかかる,雰囲気ガス発生機の横断面の説明図。
【図3】実施形態例にかかる,雰囲気ガス発生機の縦断面の説明図。
【図4】実施形態例にかかる,蓄熱式バーナーの構造を示す説明図。
【図5】従来例にかかる,雰囲気ガス発生機の説明図。
【図6】従来例にかかる,雰囲気ガス発生機の説明図。
【符号の説明】
1...雰囲気ガス発生機,
10,90...炉体,
11,91...燃焼室,
2...レトルトチューブ,
5...蓄熱式バーナー,
Claims (3)
- 炉体と,その内部に設けた燃焼室と,該燃焼室に設けた少なくとも一本のレトルトチューブと,上記燃焼室に対して火炎を噴出させる燃焼器及び蓄熱体を有する蓄熱式バーナーとよりなると共に,
上記レトルトチューブには,該レトルトチューブ内に原料ガスを導入するための導入パイプを接続しており,
かつ,上記レトルトチューブの内部には上記原料ガスを雰囲気ガスに反応させるための反応触媒を充填していることを特徴とする雰囲気ガス発生機。 - 請求項1において,上記蓄熱式バーナーは,バーナー単体にて火炎の局所的高温部を時間的に変動させることのできるワンバーナー方式であることを特徴とする雰囲気ガス発生機。
- 請求項1又は2において,上記原料ガスは炭化水素ガス,LNG,LPG,石炭ガスであることを特徴とする雰囲気ガス発生機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29571496A JP3607437B2 (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 雰囲気ガス発生機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP29571496A JP3607437B2 (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 雰囲気ガス発生機 |
Publications (2)
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| JPH10122758A JPH10122758A (ja) | 1998-05-15 |
| JP3607437B2 true JP3607437B2 (ja) | 2005-01-05 |
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Family Applications (1)
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| JP29571496A Expired - Fee Related JP3607437B2 (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 雰囲気ガス発生機 |
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| JP (1) | JP3607437B2 (ja) |
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1996
- 1996-10-16 JP JP29571496A patent/JP3607437B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH10122758A (ja) | 1998-05-15 |
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