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JP3607528B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体とニップ部を形成する転写部材によってトナー像を用紙へ転写する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ等の画像形成装置では、用紙トレイから給紙された用紙をレジストローラまで搬送し、レジストローラにより用紙の斜行を補正した後、画像形成部における画像形成プロセスのタイミングに合わせて用紙を感光体ドラム(像担持体)と転写ベルト、転写ローラ等の転写部材との間に形成されるニップ部に向けて搬送している。この転写部材によって用紙が搬送されながらニップ部を通過することによって、感光体ドラム上に形成されたトナー像が用紙上に転写される。
【0003】
このとき、レジストローラの用紙搬送速度は、レジストローラの回転むらやレジストローラより上流側の搬送ローラの回転むら等の影響によって転写画像のむらや色ずれが発生しないように、感光体ドラムの周速より速くしており、レジストローラとニップ部との間において用紙に適当な撓みを設けている。すなわち、定着装置の搬送速度<感光体ドラムを含む画像形成部の搬送速度<レジストローラの搬送速度となるように搬送速度を設定し、用紙搬送の上流側の影響を受けないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、用紙は使用環境、特に湿度の影響を受けやすく、湿気が多くて周囲の湿度が所定以上に高い状態になると、用紙の含水率が増加して、用紙表面の平滑性が悪化し、用紙表面に凸凹が生じる。従来の搬送速度の関係のまま用紙が搬送されると、用紙表面の凸凹により転写画像の白抜けや用紙にしわが発生してしまい、画像品質が低下する。
【0005】
そこで、湿気による用紙の搬送精度のばらつきを抑えるために、特開平8−262822号公報には、画像形成装置の外壁に取り付けられた湿度センサの出力に応じて、用紙トレイからレジストローラへ用紙を送り出すタイミングを可変する、または用紙トレイからレジストローラまでの用紙搬送速度を可変する、またはレジストローラから用紙を送り出すタイミングを可変するといった制御を行うことが開示されている。
【0006】
しかしながら、レジストローラとニップ部の間で用紙が撓むと、用紙表面の凸凹は解消されず、そのため用紙がレジストローラから画像形成部を経る過程で発生する用紙のしわ、転写画像の白抜けには対処できない。
【0007】
そこで、本発明は、上記に鑑み、湿度に応じてレジストローラの搬送速度を制御することにより、レジストローラと画像形成部との間での用紙の撓みを調整して、湿気に影響されない高品質な画像が得られる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による課題解決手段は、像担持体との間にニップ部を形成して用紙を搬送しながら画像を転写するベルトあるいはローラからなる転写手段と、ニップ部に向けて所定のタイミングで用紙を搬送するベルトあるいはローラからなるレジスト手段とが設けられ、転写ずれ等を防ぐためにレジスト手段による搬送速度が転写手段による搬送速度より速く設定されている場合に、周囲の湿度を検出する湿度センサを設け、湿度に応じて転写手段による搬送速度とレジスト手段による搬送速度との相対関係を可変するものである。すなわち、湿度が所定値より高いとき、レジスト手段による搬送速度は転写手段による搬送速度以下とされ、湿度が前記所定値より低いとき、レジスト手段による搬送速度は転写手段による搬送速度より大とされる。
【0009】
このように、湿気が多いと用紙の吸湿量が多くなるので、用紙の表面には凸凹が生じやすくなり、通常の搬送速度の関係のままではニップ部とレジスト手段との間において用紙は撓んだ状態となり、用紙の表面状態は何ら改善されておらず、用紙がニップ部を通過して画像が転写されると、画像不良が生じる。そこで、上記のように湿気の目安として湿度を検出し、湿度が高いとレジスト手段による搬送速度を転写手段による搬送速度より遅くすることにより、用紙が引っ張られて表面の凸凹が小さくなるので、画像の白抜け等を防止でき、しかも用紙のしわもなくなるので、用紙の搬送がスムーズになり、画像品質を良好に保つことができる。
【0010】
ところで、湿気によって用紙の吸湿具合が変わり、表面に凸凹が生じることから、用紙の吸湿具合を直接検出して搬送速度の制御を行うと、用紙の表面状態に応じた搬送を行うことができ、より画像品質を向上できる。用紙の吸湿具合を検出するためには、レジスト手段よりも用紙搬送方向上流側において用紙の表面状態を直接検出する画像センサ、光センサ等を設ければよい。そして、用紙の表面状態に応じて湿気が多くて凸凹が多ければ、レジスト手段による搬送速度を転写手段による搬送速度より遅くする。湿度が高くても用紙があまり吸湿していなければ、凸凹が少なくなるので、転写手段による搬送速度を遅くしない。
【0011】
また、用紙表面の凸凹がなくなれば、画像の白抜け、用紙のしわ等の不具合が発生しなくなるので、用紙の吸湿に応じて用紙に張力を付加して用紙の表面状態を平滑にすればよい。このような用紙の表面を平滑に修正する手段の1つとして、上記の搬送速度を可変する手段があり、用紙は引っ張られて張力が付加されることになる。あるいは、移動自在なガイドローラ、変形可能なガイド板を設け、用紙の吸湿に応じてこれを移動あるいは変形させることにより、用紙を引き伸ばして表面の凸凹をなくすようにしてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る画像形成装置の実施形態を図1に基づいて説明する。本画像形成装置であるデジタルカラー複写機では、複写機本体の上面に原稿台111および操作パネルが設けられ、複写機本体の内部に画像読み取り部110および画像形成部210が設けられて構成される。原稿台111の上方には、原稿台111に対して開閉可能な状態で支持され、原稿台111上面に対して所定の位置関係をもって両面自動原稿送り装置(RADF;Reversing Automatic Document Feeder)112が装着されている。
【0013】
さらに、両面自動原稿送り装置112は、まず原稿の一方の面が原稿台111の所定位置において画像読み取り部110に対向するように原稿を搬送し、この一方の面についての画像読み取りが終了した後に、他方の面が原稿台111の所定位置において画像読み取り部110に対向するよう原稿を反転して原稿台111に向かって搬送するようになっている。そして、両面自動原稿送り装置112は、1枚の原稿について両面の画像読み取りが終了した後にこの原稿を排出し、次の原稿についての両面搬送動作を実行する。この原稿搬送および表裏反転の動作は、複写機全体の動作に関連して複写機本体に内蔵された制御装置によって制御されるものである。
【0014】
画像読み取り部110は、両面自動原稿送り装置112により原稿台111上に搬送されてきた原稿の画像を読み取るために、原稿台111の下方に配置されている。画像読み取り部110は、原稿台111の下面に沿って平行に往復移動する原稿走査体113,114と、光学レンズ115と、光電変換素子であるCCDラインセンサ116とを有している。
【0015】
この原稿走査体113,114は、第1の走査ユニット113と第2の走査ユニット114とから構成されている。第1の走査ユニット114は、原稿画像表面を露光する露光ランプと、原稿からの反射光像を所定の方向に向かって偏向する第1ミラーとを備え、原稿台111の下面に対して一定の距離を保ちながら所定の走査速度で平行に往復移動するものである。第2の走査ユニット114は、第1の走査ユニット113の第1ミラーにより偏向された原稿からの反射光像をさらに所定の方向に向かって偏向する第2および第3ミラーとを備え、第1の走査ユニット113と一定の速度関係を保って平行に往復移動するものである。
【0016】
光学レンズ115は、第2の走査ユニット114の第3ミラーにより偏向された原稿からの反射光像を縮小し、縮小された光像をCCDラインセンサ116上の所定位置に結像させるものである。
【0017】
CCDラインセンサ116は、結像された光像を順次光電変換して電気信号として出力するものである。CCDラインセンサ116としては、白黒画像あるいはカラー画像を読み取り、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分に色分解したラインデータを出力することのできる3ラインのカラーCCDである。このCCDラインセンサ116により電気信号に変換された原稿画像情報は、さらに制御装置内の画像処理部に転送されて所定の画像データ処理が施される。
【0018】
画像読み取り部110の下方に画像形成部210が配され、画像形成部210の下方には、用紙トレイ内に積載収容されている用紙(記録媒体)Pを1枚ずつ分離して画像形成部210に向かって供給する複数のローラを有する給紙機構211が設けられている。そして、1枚ずつ分離供給された用紙Pは、画像形成部210の手前に配置された一対のレジストローラ212により設定されたタイミングで画像形成部210に搬送される。さらに、片面に画像が形成された用紙Pも、画像形成部210の画像形成にタイミングを合わせて画像形成部210に再供給搬送される。
【0019】
画像形成部210の下方には、用紙を搬送しながら転写を行う転写機構213が配置されている。転写機構213は、駆動ローラ214と従動ローラ215との間に略平行に伸びるように張架された搬送ベルト216を備え、図示しない吸着用帯電器により搬送ベルト216を帯電させて、用紙Pを静電吸着して搬送する構成となっている。
【0020】
さらに、搬送べルト216の下流側には、用紙P上に転写されたトナー像を定着するための定着装置217が配置されている。この定着装置217の一対の定着ローラ間におけるニップ部を通過した用紙Pは、搬送方向切り換えゲート218を経て、排出ローラ219により複写機本体1の外壁に取り付けられている排紙トレイ220上に排出される。
【0021】
切り換えゲート218は、複写機本体1外へ定着後の用紙Pを排出する経路と、画像形成部210に向かって用紙Pを再供給する経路との間で選択的に切り換えるものである。切り換えゲート218により再び画像形成部210に向かって搬送方向が切り換えられた用紙Pは、スイッチバック搬送経路221を介して表裏反転された後、画像形成部210へと再度供給される。
【0022】
また、画像形成部210には、第1の画像形成ステーションPa、第2の画像形成ステーションPb、第3の画像形成ステーシヨンPc、および第4の画像形成ステーシヨンPdが、搬送ベルト216の上方に近接して、用紙搬送方向の上流側から順に並設されている。
【0023】
搬送ベルト216は、駆動ローラ214によって図1において矢印Zで示す方向に摩擦駆動され、前述したように給紙機構211を通じて給送される用紙Pを担持し、用紙Pを画像形成ステーションPa〜Pdへと順次搬送する。
【0024】
各画像ステーシヨンPa〜Pdは、実質的に同一の構成を有しており、図1に示す矢印F方向に回転駆動される感光体ドラム222a〜222dをそれぞれ備えている。各感光体ドラム222a〜222dの周辺には、感光体ドラム222a〜222dをそれぞれ一様に帯電する帯電器223a〜223dと、感光体ドラム222a〜222d上に形成された静電潜像をそれぞれ現像する現像装置224a〜224dと、感光体ドラム222a〜222d上のトナー像を用紙Pへ転写する転写用放電器225a〜225dと、感光体ドラム222a〜222d上に残留するトナーを除去するクリーニング装置226a〜226dとが感光体ドラム222a〜222dの回転方向に沿って順次配置されている。
【0025】
また、各感光体ドラム222a〜222dの上方には、レーザービームスキャナユニット227a〜227dがそれぞれ設けられている。レーザービームスキャナユニット227a〜227dは、画像データに応じて変調されたドット光を発する半導体レーザ素子(図示せず)、半導体レーザ素子からのレーザービームを主走査方向に偏向させるためのポリゴンミラー(偏向装置)240a〜240dと、ポリゴンミラ−240a〜240dにより偏向されたレーザビームを感光体ドラム222a〜222d表面に結像させるためのfθレンズ241a〜241dやミラー242a〜242d、243a〜243dなどから構成されている。
【0026】
レーザービームスキャナユニット227aにはカラー原稿画像の黒色成分像に対応する画素信号が、レーザービームスキャナユニット227bにはカラー原稿画像のシアン色成分像に対応する画素信号が、レーザービームスキャナユニット227cにはカラー原稿画像のマゼンタ色成分像に対応する画素信号が、そしてレーザービームスキャナユニット227dにはカラー原稿画像のイエロー色成分像に対応する画素信号がそれぞれ入力される。これにより色変換された原稿画像情報に対応する静電潜像が各感光体ドラム222a〜222d上に形成される。そして、現像装置227aには黒色のトナーが、現像装置227bにはシアン色のトナーが、現像装置227cにはマゼンタ色のトナーが、現像装置227dにはイエロー色のトナーがそれぞれ収容されており、感光体ドラム222a〜222d上の静電潜像は、これら各色のトナーにより現像される。このように、画像形成部210にて色変換された原稿画像情報が各色のトナー像として再現される。
【0027】
また、給紙機構211から供給された用紙Pは、搬送ベルト216上に確実に静電吸着された状態で第1の画像形成ステーシヨンPaから第4の画像形成ステーションPdの間を搬送される。一方、第4の画像ステーションPdと定着装置217との間で駆動ローラ214のほぼ真上には除電器229が設けられている。この除電器229には、搬送ベルト216に静電吸着されている用紙Pを搬送べルト216から分離するための交流電流が印加されている。
【0028】
上記構成のデジタルカラー複写機においては、制御装置によって画像形成プロセスのタイミングに合わせて用紙の搬送制御が行われている。用紙Pとしてカットシート状の紙が使用され,この用紙Pは給紙カセットから送り出されて搬送路のガイド内に供給されると、その用紙Pの先端部分がセンサ(図示せず)にて検知され、このセンサから出力される検知信号に基づいて一対のレジストローラ212により一旦停止される。
【0029】
そして、用紙Pは各画像ステーションPa〜Pdの画像形成とタイミングをとって矢印Z方向に回転している搬送ベルト216上に送られる。このとき搬送ベルト216には前述したように図示しない吸着用帯電器により所定の帯電が施されているので、用紙Pは各画像ステーションPa〜Pdを通過する間、位置ずれすることなく安定して搬送される。
【0030】
各画像ステーションPa〜Pdにおいては、各色のトナー像がそれぞれ感光体ドラム222a〜222d上に形成され、搬送ベルト216により静電吸着されて搬送される用紙Pに転写されてその表面上で重ね合わされる。第4の画像ステーションPdによる画像の転写が完了すると、用紙Pはその先端部分から順次、除電用放電器229により搬送べルト216上から剥離され、定着装置217へと導かれる。最後に、トナー像が定着された用紙Pは、排出ローラ219から排紙トレイ220上へと排出される。
【0031】
なお、上記の構成では、レーザービームスキャナユニット227a〜227dによって、レーザービームを走査して露光することにより、感光体ドラム222a〜222dへの光書き込みを行なっている。しかし、レーザービームスキャナユニットの代わりに、発光ダイオードアレイと結像レンズアレイからなる書き込み光学系(LEDヘッド)を用いてもよい。LEDヘッドは、レーザービームスキャナユニットに比べサイズも小さく、また可動部分がなく無音である。よって、複数個の光書き込みユニットを必要とするタンデム方式のデジタルカラー複写機などの画像形成装置では、好適に用いることができる。
【0032】
ここで、図2に示すように、各感光体ドラム222a〜222dと転写放電器225a〜225dとの間には搬送べルト216が存在し、この搬送ベルト216と感光体ドラム222a〜222dとによりニップ部300がそれぞれ形成されている。そして、用紙トレイから給紙機構211によって1枚ずつ分離供給された用紙Pは、レジストローラ212によりタイミングを図られて最初の画像形成ステーションPaのニップ部300に向けて搬送され、各ニップ部300を通過するときに感光体ドラム222a〜222dからトナー像が用紙に転写される。なお、レジストローラ212からニップ部300までの距離は用紙Pの搬送方向の長さより小とされている。
【0033】
このとき、レジストローラ212による用紙Pの搬送速度、すなわちレジストローラの周速Vrは、レジストローラ212の回転むらやレジストローラ212より上流側の搬送ローラの回転むら等の影響によって転写画像のむらや色ずれが発生しないように、搬送ベルト216による搬送速度Vb(<Vr)より速く設定されている。そのため、レジストローラ212とニップ部300との間において、用紙Pは上側に向かって撓むことになる。しかしながら、カラー複写機が使用される周囲の湿度が高い場合、用紙Pは吸湿して、搬送中にしわや角折れが発生したり、ニップ部300を通過するときに転写画像の白抜けが発生する。そこで、湿度の悪影響を排除するために、周囲の湿度を検出する湿度センサ301を設け、制御装置によって湿度に応じて搬送ベルト216による搬送速度Vbとレジストローラ212による搬送速度Vrとの相対関係を可変する搬送制御を行う。
【0034】
湿度センサ301は、雰囲気の湿度を検出する一般的な湿度センサが用いられ、搬送路のレジストローラ212の上流側直前に配置されている。このように、湿度センサ301が、複写機本体の外部ではなく内部の、しかも実際に画像形成が行われる位置に近いところに配置されていると、用紙Pにおける吸湿具合を湿度から確実に検出することが可能となり、搬送制御の信頼性が高まる。
【0035】
次に、湿度に基づく搬送速度の決定方法を説明する。搬送ベルト216による搬送速度Vbは一定にしておき、レジストローラ212の周速Vrが湿度センサ301の検出結果に応じて決定される。すなわち、湿度が所定値未満のときは、湿度による影響を受けないので通常通りのVr>Vbとなるように、レジストローラ212を回転させるモータの駆動が制御される。湿度が所定値以上のときは、Vr≦Vbとなるようにレジストローラ212の周速Vrが遅くなるように制御される。このように、湿度が低いときは通常の搬送制御が行われるので、用紙Pは図2に示すように撓むが、湿度が高いときには両者の搬送速度が逆転して、搬送ベルト216とレジストローラ212との速度差により用紙Pが引っ張られることになり、図3に示すように通常の搬送を行う場合に比べて撓みが小さくなる。
【0036】
具体的には、図4に示すように、STEP1において、湿度が70%以上か否かを判定し、70%以上の場合はSTEP2へ、70%未満の場合はSTEP4に進む。STEP2において、湿度が80%以上か否かを判定し、80%以上の場合はSTEP3へ、80%未満の場合はSTEP5に進む。
【0037】
STEP3では、レジストローラ212の周速Vrと搬送ベルト216の搬送速度Vbの速度比をVr/Vb=99.5%に設定する。STEP4では、レジストローラ212の周速Vrと搬送ベルト216の搬送速度Vbの速度比をVr/Vb=100.5%に設定する。STEP5では、レジストローラ212の周速Vrと搬送ベルト212の搬送速度Vbの速度比をVr/Vb=100%に設定する。上記のようにして湿度に応じてレジストローラ212の周速Vrの設定を行い、レジストローラ212による搬送速度Vrと搬送ベルト216による搬送速度Vbとの相対関係を可変する。
【0038】
したがって、湿度が高いときには、用紙Pの先端がニップ部300を通過するときの速度は後端がレジストローラ212によって送り出される速度と等しいかあるいはより速くなるので、撓みが小さくなって、用紙Pは両側を引っ張られた状態でレジストローラ212とニップ部300との間を搬送される。そのため、用紙Pが吸湿して表面に凸凹が生じていても用紙Pは伸ばされることから、凸凹が小さくなり、用紙Pのしわが生じず、画像の白抜けも防止でき、良好な画像品質が得られる。
【0039】
なお、湿度が低いとき、速度比は100.5%に設定されるが、レジストローラ212とニップ部300との間における用紙Pの撓みは適正であり、両者で用紙Pを引っ張りあうことがなく、画像を転写する際に転写ずれ等は生じない。ところが、速度比が100.5%以上に設定すると、両者の間での撓みが必要以上に大きくなって、ニップ部300での用紙ジャムや用紙PのZ状の折れ等の不具合が発生するので、速度比は100.5%が上限である。
【0040】
(実験例)
画像形成装置の設置環境を室温35℃、湿度85%とし、レジストローラ212の周速Vrと画像形成部210での搬送速度Vbの速度比Vr/Vbを98.5%〜100.5%まで振った場合の画像の白抜け状況を確認した。その結果を表1に示す。表1において、「×」は白抜けが発生、「Δ」は白抜けが若干発生、「○」は白抜けが発生なしのレベルを表す。
【0041】
【表1】
Figure 0003607528
表1から湿度が高い場合、99%以下の速度比で用紙Pを搬送すれば、画像の白抜けの発生を抑えれることがわかる。実験結果によると98.5%の速度比まで良好な結果が得られたが、速度比を落とし過ぎると用紙Pをレジストローラ212とニップ部300の間で引っ張り過ぎて転写ずれ等の不具合が発生するため、速度比は98.5%が下限である。
【0042】
また、他の実施形態として、用紙Pの吸湿に応じて用紙Pに張力を付加して用紙Pの表面状態を平滑にすればよいので、図5に示すように、一対の移動自在なガイドローラ302a,302bをレジストローラ212とニップ部300との間に設け、用紙Pの吸湿具合、例えば湿度に応じて互いのガイドローラ302a,302bを近接する方向に移動させて、両ガイドローラ302a,302bの間で用紙Pを引き伸ばして表面の凸凹をなくすようにしてもよい。
【0043】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。本実施形態においては、カラー複写機への適用例を示したが、モノクロ複写機、あるいはプリンタ、ファクシミリにも本発明を適用できる。また、搬送ベルトの代わりに転写ローラを用いてもよく、感光体ドラムとの間にニップ部を形成し、転写ローラによって用紙が搬送されながら転写される。さらに、レジストローラの代わりにベルトを用いてもよい。
【0044】
そして、レジストローラによる搬送速度と搬送ベルトによる搬送速度との速度比を湿度に応じて可変すればよいので、レジストローラの周速を一定にして、搬送ベルトによる搬送速度を湿度が高いときには速く、湿度が低いときには遅くしてもよい。なお、この場合は、搬送速度に応じて画像形成プロセスの速度も変化させる必要がある。
【0045】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、湿気が多くて用紙の表面状態が悪くなっても、用紙の搬送速度を可変する等により、レジスト手段からニップ部までの間において用紙を引っ張った状態にして、用紙が吸湿したときに生じる表面の凸凹を小さくする。したがって、用紙の表面が平滑となるので、画像の転写時の白抜けを防止でき、画像品質を良好なものにすることができる。しかも、用紙のしわの発生も防止でき、用紙の搬送性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のカラー複写機の全体構成図
【図2】湿度が低いときのレジストローラとニップ部との間の詳細図
【図3】湿度が高いときのレジストローラとニップ部との間の詳細図
【図4】湿度に応じて搬送速度を設定するときのフローチャート
【図5】他の実施形態のレジストローラとニップ部との間の詳細図
【符号の説明】
212 レジストローラ
216 搬送ベルト
300 ニップ部
301 湿度センサ

Claims (5)

  1. 像担持体との間にニップ部を形成して用紙を搬送しながら画像を転写する転写手段と、前記ニップ部に向けて所定のタイミングで用紙を搬送するレジスト手段と、用紙の吸湿具合を検出する湿気検出器と、用紙の吸湿に応じて前記転写手段による搬送速度とレジスト手段による搬送速度との相対関係を可変する制御手段とが設けられ、該制御手段は、湿度が所定値以上のとき、レジスト手段による搬送速度を転写手段による搬送速度以下とし、湿度が前記所定値より低いとき、レジスト手段による搬送速度を転写手段による搬送速度より大とすることを特徴とする画像形成装置。
  2. 像担持体との間にニップ部を形成して用紙を搬送しながら画像を転写する転写手段と、前記ニップ部に向けて所定のタイミングで用紙を搬送するレジスト手段と、用紙の吸湿具合を検出する湿気検出器と、用紙の吸湿に応じて前記転写手段による搬送速度とレジスト手段による搬送速度との相対関係を可変する制御手段とが設けられ、該制御手段は、湿度が80%以上のとき、レジスト手段による搬送速度を転写手段による搬送速度以下とし、湿度が70%未満のとき、レジスト手段による搬送速度を転写手段による搬送速度より大とし、湿度が70%以上80%未満のとき、レジスト手段による搬送速度を転写手段による搬送速度と等しくすることを特徴とする画像形成装置。
  3. 湿気検出器として、雰囲気の湿度を検出する湿度センサが用いられ、レジスト手段よりも用紙搬送方向上流側にある搬送路に配置されたことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. レジスト手段による搬送速度は転写手段による搬送速度に対して98.5〜100.5%の範囲内で可変されることを特徴とする請求項1、2または3記載の画像形成装置。
  5. 像担持体との間にニップ部を形成して用紙を搬送しながら画像を転写する転写手段と、前記ニップ部に向けて所定のタイミングで用紙を搬送するレジスト手段と、用紙の吸湿具合を検出する湿気検出器と、用紙の吸湿に応じて用紙に張力を付加して用紙の表面状態を平滑にする用紙修正手段とが設けられ、該用紙修正手段は、前記転写手段より搬送方向上流側に配置されたことを特徴とする画像形成装置。
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