JP3607638B2 - クロスバ装置及びコンピュータ装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のCPUと複数の主記憶装置との間の接続関係を切り替えるクロスバ装置、及びこのクロスバ装置を使用したコンピュータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のCPUと複数の主記憶装置を持つコンピュータ装置においては、任意のCPUから任意の主記憶装置をアクセスするための切り替え手段としてクロスバ装置が用いられる。
【0003】
図5は、従来一般的に使用されている4×4クロスバ装置の構成例を示すブロック図である。この4×4クロスバ装置は、4つの入力データを、それぞれが希望する出力部(ルーティングアドレスによって示される出力部)に転送するものであり、データ入力部(DATA入力部)10−1〜10−4、ルーティングアドレス入力部(RA入力部)11−1〜11−4、タイミングレジスタ12−1〜12−4、セレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4、出力部14−1〜14−4、アービタ(競合調停回路)20−1〜20−4、及び4WAYセレクタ部30−1〜30−4から構成されている。ここで、データ入力部10−1〜10−4、RA入力部11−1〜11−4、タイミングレジスタ12−1〜12−4、セレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4及び出力部14−1〜14−4は、クロックに同期して入力データの出力を行う。
【0004】
データ入力部10−1〜10−4は、図示を省略した入力ポートから入力された入力データを保持し、RA入力部11−1〜11−4は、図示を省略した入力ポートから入力されたルーティングアドレスを保持する。尚、RA入力部11−1〜11−4に保持されているルーティングアドレスは、それぞれデータ入力部10−1〜10−4に保持されている入力データの出力先の出力部を示す。
【0005】
アービタ20−1〜20−4は、RA入力部11−1〜11−4に保持されているルーティングアドレスと、予め定められている優先順位(複数のRA入力部に保持されているルーティングアドレスが、自アービタに対応する出力部を指し示している場合、どのRA入力部に対応する入力データを優先的に選択するのかを示す優先順位)とに基づいて、4WAYセレクタ部30−1〜30−4に対するセレクト信号200−1〜200−4を生成する。アービタ20−1〜20−4の処理は、論理数が多く、遅延時間を発生させる。
【0006】
セレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4は、それぞれセレクト信号200−1〜200−4を保持するレジスタであり、アービタ20−1〜20−4で発生する遅延時間によるタイミングのずれを吸収するためのものである。
【0007】
タイミングレジスタ12−1〜12−4は、セレクト信号200−1〜200−4を一度セレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4で受けているので、タイミングを合わすために置かれたレジスタである。
【0008】
4WAYセレクタ部30−1〜30−4は、それぞれアービタ20−1〜20−4が生成したセレクト信号200−1〜200−4に従って、データ入力部10−1〜10−4に保持されている入力データの内の1つを選択し、出力部14−1〜14−4に格納する機能を有する。
【0009】
次に、図5に示した4×4クロスバ装置の動作を、図6のタイムチャートを参照して説明する。
【0010】
0T時、図6に示すように、入力ポートからの入力データが、データ入力部10−1に保持され、ルーティングアドレスが、RA入力部11−1に保持される。尚、他のデータ入力部10−2〜10−4及びRA入力部11−2〜11−4においても、同様の動作が行われる。
【0011】
0T時から1T時の間で、アービタ20−1が、各RA入力部11−1〜11−4に保持されているルーティングアドレスと、予め定められている優先順位とに基づいてセレクト信号200−1を生成し、セレクト信号保持レジスタ13−1に格納する。尚、この場合、アービタ20−1は、データ入力部10−1を選択するセレクト信号200−1を生成したとする。また、0T時から1T時の間で、データ入力部10−1に保持されていた入力データが、セレクト信号200−1とのタイミングを合わせるために、タイミングレジスタ12−1に格納される。尚、他のアービタ20−2〜20−4、セレクト信号保持レジスタ13−2〜13−4及びタイミングレジスタ12−2〜12−4においても同様の動作が行われる。
【0012】
1T時から2T時の間で、4WAYセレクタ部30−1が、セレクト信号200−1(この場合、タイミングレジスタ12−1の選択を指示している)に従って、タイミングレジスタ12−1に保持されている入力データを選択し、出力部14−1に格納する。尚、他の4WAYセレクタ部30−2〜30−4においても、同様の動作が行われる。このように、図5に示した4×4クロスバ装置では、データ、アドレス共に入力から出力まで3Tかかる。以上が、図5に示した4×4クロスバ装置の動作である。
【0013】
上述した4×4クロスバ装置以外にも、図7に示すようなバイパス機能付き4×4クロスバ装置が従来から提案されている(例えば、特開平11−212866号公報)。図7のバイパス機能付き4×4クロスバ装置は、図5に示す4×4クロスバ装置にバイパス情報保持部40−1〜40−4、2WAYセレクタ部31−1〜31−4及びバイパス信号線100−1〜100−4を追加したものであり、他の図5と同一符号は同一部分を表している。
【0014】
バイパス信号線100−1〜100−4は、それぞれタイミングレジスタ12−1〜12−4及び4WAYセレクタ部30−1〜30−4をバイパスする。
【0015】
バイパス情報保持部40−1〜40−4には、それぞれバイパス信号線100−1〜100−4を選択するのか、4WAYセレクタ部30−1〜30−4を選択するのかを示すバイパス情報が格納されており、このバイパス情報が2WAYセレクタ部31−1〜31−4に対するセレクト信号300−1〜300−4となる。
【0016】
2WAYセレクタ部31−1〜31−4は、それぞれセレクト信号300−1〜300−4に従ってバイパス信号線100−1〜100−4或いは4WAYセレクタ部30−1〜30−4を選択する。
【0017】
次に、図7に示したバイパス機能付き4×4クロスバ装置の動作を説明する。先ず、図8を参照して、バイパス情報保持部40−1に、バイパス信号線100−1を選択することを指示するバイパス情報が格納されている時の動作を説明する。
【0018】
0T時、図示を省略した入力ポートからの入力データが、データ入力部10−1に保持され、ルーティングアドレスが、RA入力部11−1に保持される。尚、他のデータ入力部10−2〜10−4及びRA入力部11−2〜11−4においても、同様の動作が行われる。
【0019】
0T時から1T時の間、2WAYセレクタ部31−1が、バイパス情報保持部40−1から出力されるセレクト信号300−1に従ってバイパス信号線100−1を選択する。これにより、データ入力部10−1に保持されている入力データが、タイミングレジスタ12−1及び4WAYセレクタ部30−1をバイパスするバイパス信号線100−1及び2WAYセレクタ部31−1を介して出力部14−1に格納される。
【0020】
このように、バイパス情報保持部40−1に、バイパス信号線100−1の選択を指示するバイパス情報を格納した場合は、タイミングレジスタ12−1のステージをバイパスすることができるので、データ転送時間を図5の4×4クロスバ装置に比較して1クロック分短縮でき、入力から出力までに要する時間を2Tとすることができる。
【0021】
次に、バイパス情報保持部40−1に、4WAYセレクタ部30−1の選択を指示するバイパス情報を格納した時の動作を説明する。この場合の動作は、図5に示した4×4クロスバ装置とほぼ同等で、1T時から2T時の間に入力データが2WAYセレクタ部31−1を通過するという点が違うだけである。従って、この場合の転送時間は、3Tとなる。
【0022】
上述したように、図7のバイパス機能付き4×4クロスバ装置は、バイパス情報保持部40−1に、バイパス信号線100−1の選択を指示するバイパス情報を格納しておくことにより、出力部14−1が自出力部の真上に存在するデータ入力部10−1を固定的に選択する状態になるが、データ転送時間を短縮することができる。従って、例えば、データ入力部10−1に対応して設けられたCPUが、出力部14−1に対応して設けられた主記憶装置しかアクセスせず、他のデータ入力部10−2〜10−4に対応して設けられたCPUが、上記主記憶装置をアクセスしないコンピュータ装置を構成する場合、バイパス情報保持部40−1にバイパス信号線100−1の選択を指示するバイパス情報を格納しておくことにより、上記CPUと上記主記憶装置との間のデータ転送時間を短くすることができる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示した従来のバイパス機能付き4×4クロスバ装置は、転送時間を短縮するためのバイパス信号線により、或るデータ入力部と、複数存在する出力部の内の、上記入力部と所定の関係にある1つの出力部(図7の例では、データ入力部の真下にある出力部)とが固定的に接続される構成となっているため、データの転送時間を短縮することが可能なコンピュータ装置の構成が、ごく限られたものになってしまうという問題がある。即ち、図7に示したバイパス機能付き4×4クロスバ装置では、或るCPUが特定の主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であっても、上記特定の主記憶装置が上記或るCPUの真下に存在する主記憶装置(CPUとストレートの関係にある主記憶装置)の場合しか転送時間を短縮することができず、上記特定の主記憶装置が上記或るCPUの真下に存在しない主記憶装置(CPUとクロスの関係にある主記憶装置)の場合は転送時間を短縮することができないという問題がある。
【0024】
そこで、本発明の目的は、或るCPUが特定の主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であれば、上記CPUがストレートの関係にある主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であっても、クロスの関係にある主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であっても、データの転送時間を短縮できるようにすることにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明のクロスバ装置は、上記目的を達成するため、
複数の入力ポート(図1のポート0〜ポート3)と、
該各入力ポート(図1のポート0〜ポート3)毎のデータ入力部(図1の10−1〜10−4)と、
複数の出力部(図1の14−1〜14−4)と、
該各出力部(図1の14−1〜14−4)毎のセレクタ部(図1の30−1〜30−4)と、
出力先が前記複数の出力部の内の特定の出力部に固定される入力ポートを示す情報および前記特定の出力部を示す情報に基づいて、出力先が前記特定の出力部に固定される入力ポートについては、対応するデータ入力部をバイパスさせるバイパス信号線(図1の101−1〜101−4の何れか)を有効にし、前記特定の出力部に対応するセレクタ部に前記有効にしたバイパス信号線(図1の101−1〜101−4の何れか)を選択させるセレクト信号生成手段(図1のA−1〜A−4)とを備えている。
【0026】
この構成によれば、出力先が特定の出力部に固定される入力ポート(上記特定の出力部に接続されている主記憶装置を固定的にアクセスするCPUが接続されている入力ポート)から入力されたデータは、データ入力部をバイパスするバイパス信号線に介して、各セレクタ部に送られる。各セレクタ部の内、上記特定の出力部に対応するセレクタ部は、セレクト信号生成手段の指示に従って、バイパス信号線を選択する。従って、CPUが固定的にアクセスする主記憶装置が、ストレートの関係にある主記憶装置であっても、クロスの関係にある主記憶装置であっても、データの転送時間を短縮することが可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の上記および他の目的、特徴および利点を明確にすべく、以下添付した図面を参照しながら、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。図1のブロック図は、本発明のクロスバ装置の一例としての4×4クロスバ装置を示す。図1に示す4×4クロスバ装置は、アービタ20−1〜20−4の代わりにセレクト信号生成部A−1〜A−4を備えている点、バイパス信号線100−1〜100−4の代わりにバイパス信号線101−1〜101−4を備えている点、2WAYセレクタ部31−1〜31−4の代わりに2WAYセレクタ部32−1〜32−4を備えている点が図7に示したバイパス機能付き4×4クロスバ装置と相違している。なお、図1において、前掲図7と対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
【0028】
セレクト信号生成部A−1〜A−4は、それぞれ2WAYセレクタ部32−1〜32−4に対するセレクト信号400−1〜400−4及び4WAYセレクタ部30−1〜30−4に対するセレクト信号600−1〜600−4を生成する機能を有する。このような機能を有するセレクト信号生成部A−1は、セレクト信号保持レジスタ13−1、アービタ20−1、2WAYセレクタ部33−1、固定値保持部50−1、及び構成情報保持部60−1から構成されている。尚、他のセレクト信号生成部A−2〜A−4も同様の構成を有する。また、以下の説明では、セレクト信号生成部A−j(1≦j≦4)内の構成要素を示す場合、−jを用いるものとする。例えば、セレクト信号生成部A−4内のアービタを示す場合は、アービタ20−4と記すものとする。
【0029】
各セレクト信号生成部A−1〜A−4内の構成情報保持部60−1〜60−4には、本実施の形態の4×4クロスバ装置を用いて構成するコンピュータ装置の構成に応じた情報が格納される。
【0030】
具体的には、出力先が特定の出力部に固定される入力ポートを示す情報、および上記特定の出力部を示す情報が格納される。なお、本実施の形態では、各構成情報保持部60−1〜60−4に格納する情報をそれぞれ2ビット構成とし、出力先が特定の出力部に固定される入力ポートに対応する構成情報保持部の第0ビット目に“1”を、上記特定の出力部に対応する構成情報保持部の第1ビット目に“1”を立て、それ以外のビットには、“0”を立てるものとする。例えば、入力ポート0の出力先が、出力部14−3に固定されるのであれば、構成情報保持部60−1の第0ビット目に“1”を立て、構成情報保持部60−3の第1ビット目に“1”を立て、それ以外のビットに“0”を立てる。
【0031】
また、各構成情報保持部60−1〜60−4に保持されている2ビット構成の情報の内の、第0ビット目は、それぞれ2WAYセレクタ部32−1〜32−4に対するセレクト信号400−1〜400−4となり、第1ビット目は、それぞれセレクタ33−1〜33−4に対するセレクト信号401−1〜401−4となる。
【0032】
固定値保持部50−1〜50−4の内、特定の入力ポートを固定的に選択する出力部に対応する固定値保持部には、上記特定の入力ポートを4WAYセレクタ部に選択させるための固定値が格納されている。例えば、出力部14−2が入力ポート0を固定的に選択するのであれば、出力部14−2と対応する固定値保持部50−2には、4WAYセレクタ部30−2に入力ポート0を選択させるための固定値が格納される。尚、本実施の形態では、上記固定値を4ビット構成とし、第0ビット目〜第3ビット目をそれぞれ入力ポート0〜入力ポート3に対応させる。そして、入力ポートi(0≦i≦3)を固定的に選択させる場合には、第iビット目のみに“1”を立て、他のビットには“0”を立てるものとする。
【0033】
アービタ20−1〜20−4は、RA入力部11−1〜11−4に保持されているルーティングアドレスと、予め定められている優先順位とに従って、セレクト信号600−1〜600−4を生成する。尚、本実施の形態では、セレクト信号600−1〜600−4のデータ幅は4ビットであり、第0ビット〜第3ビットがそれぞれデータ入力部10−1〜10−4(入力ポート0〜入力ポート3)に対応している。そして、4WAYセレクタ部30−1〜30−4にデータ入力部10−iを選択させる場合には、第iビット目に“1”を立て、他のビットには“0”を立てる。
【0034】
また、本実施の形態における優先順位は、固定的なものであっても良いし、ラウンド・ロビンの手法等によって変更されるものであっても良い。優先順位を固定的なものにする場合は、各アービタ20−1〜20−4における優先順位を、例えば次のようにする。アービタ20−1における優先順位は、データ入力部10−1を一番高くし、以下10−2、10−3,10−4の順とする。また、アービタ20−2における優先順位は、データ入力部10−2、10−3,10−4、10−1の順、アービタ20−3における優先順位は、データ入力部10−3、10−4、10−1、10−2の順、アービタ20−4における優先順位は、データ入力部10−4、10−1,10−2、10−3の順とする。
【0035】
ここで、優先順位を上記したように固定にしておくと、優先順位の低いデータ入力部のデータが、出力部に出力されなくなるという事態が発生する恐れがある。このようなことを防ぐことが必要な場合には、ラウンド・ロビンの手法等により、一定の時間間隔で優先順位をずらすようにすれば良い。例えば、アービタ20−1における優先順位を、データ入力部10−1、10−2、10−3,10−4の順から10−2、10−3,10−4、10−1の順に、次に10−3、10−4、10−1、10−2の順に、更に、10−4、10−1、10−2、10−3の順に、そして元の優先順位に戻すことで、各データ入力部のデータが均一に出力される様になる。固定的な優先順位を使用する場合であっても、ラウンド・ロビンの手法によって変更される優先順位を使用する場合であっても、セレクト信号を生成するアドレス系のパス11−j→20−j→13−j→33−j→30−j→14−jの方が、データ系のパス10−j→32−j→12−j→30−j→14−jよりも回路構成経路が複雑なため、遅延時間が大きくなるのが一般的である。
【0036】
2WAYセレクタ部33−1〜33−4は、それぞれセレクト信号401−1〜401−4に従って、固定値保持部50−1〜50−4或いはセレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4を選択する。尚、本実施の形態においては、セレクト信号401−1〜401−4が“1”の場合は、固定値保持部50−1〜50−4を選択し、“0”の場合は、セレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4を選択するものとする。
【0037】
データ入力部10−1〜10−4とタイミングレジスタ12−1〜12−4との間に設けられている2WAYセレクタ部32−1〜32−4は、それぞれセレクト信号生成部A−1〜A−4からのセレクト信号400−1〜400−4に従って、データ入力部10−1〜10−4或いはバイパス信号線101−1〜101−4を選択する。尚、本実施の形態では、セレクト信号400−1〜400−4が“1”の場合は、バイパス信号線101−1〜101−4を選択し、“0”の場合は、データ入力部10−1〜10−4を選択するものとする。
【0038】
次に本実施の形態の動作について説明する。尚、以下の説明においては、データとルーティングアドレスが同時に入力されるものとし、また、1マシンサイクル時間を1Tと定義する。
【0039】
先ず、図2のタイムチャートを参照し、本実施の形態の4×4クロスバ装置を入力ポート、出力ポート間のルーティングに制限の無いコンピュータ装置に使用した場合(特定の出力部に出力先が固定される入力ポートが存在しないコンピュータ装置に使用した場合)の動作を、入力ポート0のデータが出力部14−1に送出される場合を例に挙げて説明する。尚、この場合、各構成情報保持部60−1〜60−4には、それぞれ2ビット構成の情報として“00”を格納し、2WAYセレクタ部32−1〜32−4が、データ入力部10−1〜10−4を選択し、2WAYセレクタ部33−1〜33−4が、セレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4を選択する状態にしておく。
【0040】
図2に示すように、0T時、入力ポート0の入力データは、データ入力部10−1に保持され、ルーティングアドレスはRA入力部11−1に保持される。
【0041】
0T時から1T時の間で、アービタ20−1が、各RA入力部11−1〜11−4に保持されているルーティングアドレスと、予め定められている優先順位(固定的に決まっているものであっても、ラウンド・ロビンの手法等によって変更されるものであっても良い)とに基づいてセレクト信号を生成し、セレクト信号保持レジスタ13−1に格納する。尚、この場合、アービタ20−1は、データ入力部10−1(入力ポート0)を選択するセレクト信号“1000”を生成したとする。また、0T時から1T時の間で、データ入力部10−1に保持されていた入力データが、セレクト信号600−1とのタイミングを合わせるために、2WAYセレクタ部32−1を介してタイミングレジスタ12−1に格納される。
【0042】
1T時から2T時の間で、2WAYセレクタ部33−1が、セレクト信号401−1に従ってセレクト信号保持レジスタ13−1を選択する。これにより、セレクト信号保持レジスタ13−1に保持されている、データ入力部10−1を選択するセレクト信号“1000”が、セレクト信号600−1として4WAYセレクタ部30−1に供給され、4WAYセレクタ部30−1が、タイミングレジスタ12−1に保持されている入力データを選択し、出力部14−1に格納する。このようにデータ、アドレス共に入力から出力まで3Tかかる。
【0043】
次に、図3のタイムチャートを参照し、本実施の形態の4×4クロスバ装置をルーティングが固定になる入力ポート,出力ポートが存在するコンピュータ装置に使用した場合の動作を、入力ポート0のデータが固定的に出力部14−1に送出される場合(入力ポートと出力部とがストレートの関係にある場合)を例の挙げて説明する。尚、この場合、構成情報保持部60−1には、“11”を格納し、他の構成情報保持部60−2〜60−4には、“00”を格納しておく。また、固定値保持部50−1には、“1000”を格納しておく。
【0044】
図3のタイムチャートに示すように、0T時、構成情報保持部60−1に“11”が保持されているので、2WAYセレクタ部32−1は、入力部10−1に保持されているデータではなく、バイパス信号線101−1を通過した入力ポート0の入力データを選択し、レジスタ12−1に格納する。
【0045】
0T時から1T時において、構成情報保持部60−1に保持されているデータ“11”に従って2WAYセレクタ部33−1は、固定値保持部50−1に保持されている固定値“1000”を選択し、それをセレクト信号600−1として4WAYセレクタ部30−1に送出する。これにより、4WAYセレクタ部30−1は、セレクト信号600−1に従ってタイミングレジスタ12−1からのデータを選択して、出力部14−1に格納する。このように、或る入力ポートから入力される入力データを、ストレートの関係にある出力部に固定的に出力する場合、転送時間を1T短縮し、2Tとすることができる。
【0046】
次に、図4のタイムチャートを参照し、本実施の形態の4×4クロスバ装置をルーティングが固定になる入力ポート,出力ポートが存在するコンピュータ装置に使用した場合の動作を、入力ポート1(データ入力部10−2)のデータが固定的に出力部14−1に送出される場合(入力ポートと出力部とがクロスの関係にある場合)を例に挙げて説明する。尚、この場合、構成情報保持部60−1,60−2には、それぞれ“01”,“10”を格納し、他の構成情報保持部60−3,60−4には、“00”を格納しておく。また、固定値保持部50−1には、“0100”を格納しておく。
【0047】
図4のタイムチャートに示すように、0T時、構成情報保持部60−2に“10”が保持されているので、2WAYセレクタ部32−2は、入力部10−2に保持されているデータではなく、バイパス信号線101−2を通過した入力ポート1の入力データを選択し、タイミングレジスタ12−2に格納する。
【0048】
0T時から1T時において、構成情報保持部60−1に保持されているデータ“01”に従って2WAYセレクタ部33−1は、固定値保持部50−1に保持されている固定値“0100”を選択し、それをセレクト信号600−1として4WAYセレクタ部30−1に送出する。これにより、4WAYセレクタ部30−1は、セレクト信号600−1に従ってタイミングレジスタ12−2からのデータを選択して、出力部14−1に格納する。このように、或る入力ポートから入力される入力データを、クロスの関係にある出力部に固定的に出力する場合も、転送時間を1T短縮し、2Tとすることができる。
【0049】
以上のように、本実施の形態によれば、ルーティングが固定になる入力ポートと出力部とが、クロスの関係にある場合も、ストレートの関係にある場合も、転送時間を1T短縮し、2Tとすることができる。また、タイミングレジスタ12−1と出力部14−1との間の回路構成を図7に比べ簡略化することで(図7の従来の技術では、2個のセレクタ部30−1,31−1が必要になるが、図1に示した本実施の形態では、1個のセレクタ部30−1で済む)、遅延短縮が可能となり、より高速なパイプラインを実現することができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、或るCPUが特定の主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であれば、上記CPUがストレートの関係にある主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であっても、クロスの関係にある主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であっても、データの転送時間を短縮できる。その理由は、出力先が複数の出力部の内の特定の出力部に固定される入力ポートを示す情報および上記特定の出力部を示す情報に基づいて、出力先が複数の出力部の内の特定の出力部に固定される入力ポートについては、対応するデータ入力部をバイパスさせるバイパス信号線を有効にし、上記特定の出力部に対応するセレクタ部に上記有効にしたバイパス信号線を選択させるセレクト信号生成手段を備えているからである。
【0051】
また、本発明によれば、より高速なパイプラインを実現が可能となる。その理由は、タイミングレジスタと出力部との間に設けるセレクタ部の数を1個にしたからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】入力ポート,出力部間にルーティングの制限がない場合の図1の動作を示すタイムチャートである。
【図3】入力ポート,出力部間にルーティングが固定(ストレートで固定)になるパスが存在する場合の図1の動作を示すタイムチャートである。
【図4】入力ポート,出力部間にルーティングが固定(クロスで固定)になるパスが存在する場合の図1の動作を示すタイムチャートである。
【図5】従来の4×4クロスバ装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】図5の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図7】従来のバイパス機能付きクロスバ装置の構成例を示すブロック図である。
【図8】図7の動作を説明するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
10−1〜10−4…データ入力部(DATA入力部)
11−1〜11−4…ルーティングアドレス入力部(RA入力部)
12−1〜12−4…タイミングレジスタ
13−1〜13−4…セレクト信号保持レジスタ
14−1〜14−4…出力部
100−1〜100−4…バイパス信号線
101−1〜101−4…バイパス信号線
20−1〜20−4…アービタ
A−1〜A−4…セレクト信号生成部
30−1〜30−4…4WAYセレクタ部
31−1〜31−4…2WAYセレクタ部
32−1〜32−4…2WAYセレクタ部
300−1〜300−4…セレクト信号
40−1〜40−4…バイパス情報保持部
400−1〜400−4…セレクト信号
401−1…セレクト信号
50−1…固定値保持部
60−1〜60−4…構成情報保持部
33−1…2WAYセレクタ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のCPUと複数の主記憶装置との間の接続関係を切り替えるクロスバ装置、及びこのクロスバ装置を使用したコンピュータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のCPUと複数の主記憶装置を持つコンピュータ装置においては、任意のCPUから任意の主記憶装置をアクセスするための切り替え手段としてクロスバ装置が用いられる。
【0003】
図5は、従来一般的に使用されている4×4クロスバ装置の構成例を示すブロック図である。この4×4クロスバ装置は、4つの入力データを、それぞれが希望する出力部(ルーティングアドレスによって示される出力部)に転送するものであり、データ入力部(DATA入力部)10−1〜10−4、ルーティングアドレス入力部(RA入力部)11−1〜11−4、タイミングレジスタ12−1〜12−4、セレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4、出力部14−1〜14−4、アービタ(競合調停回路)20−1〜20−4、及び4WAYセレクタ部30−1〜30−4から構成されている。ここで、データ入力部10−1〜10−4、RA入力部11−1〜11−4、タイミングレジスタ12−1〜12−4、セレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4及び出力部14−1〜14−4は、クロックに同期して入力データの出力を行う。
【0004】
データ入力部10−1〜10−4は、図示を省略した入力ポートから入力された入力データを保持し、RA入力部11−1〜11−4は、図示を省略した入力ポートから入力されたルーティングアドレスを保持する。尚、RA入力部11−1〜11−4に保持されているルーティングアドレスは、それぞれデータ入力部10−1〜10−4に保持されている入力データの出力先の出力部を示す。
【0005】
アービタ20−1〜20−4は、RA入力部11−1〜11−4に保持されているルーティングアドレスと、予め定められている優先順位(複数のRA入力部に保持されているルーティングアドレスが、自アービタに対応する出力部を指し示している場合、どのRA入力部に対応する入力データを優先的に選択するのかを示す優先順位)とに基づいて、4WAYセレクタ部30−1〜30−4に対するセレクト信号200−1〜200−4を生成する。アービタ20−1〜20−4の処理は、論理数が多く、遅延時間を発生させる。
【0006】
セレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4は、それぞれセレクト信号200−1〜200−4を保持するレジスタであり、アービタ20−1〜20−4で発生する遅延時間によるタイミングのずれを吸収するためのものである。
【0007】
タイミングレジスタ12−1〜12−4は、セレクト信号200−1〜200−4を一度セレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4で受けているので、タイミングを合わすために置かれたレジスタである。
【0008】
4WAYセレクタ部30−1〜30−4は、それぞれアービタ20−1〜20−4が生成したセレクト信号200−1〜200−4に従って、データ入力部10−1〜10−4に保持されている入力データの内の1つを選択し、出力部14−1〜14−4に格納する機能を有する。
【0009】
次に、図5に示した4×4クロスバ装置の動作を、図6のタイムチャートを参照して説明する。
【0010】
0T時、図6に示すように、入力ポートからの入力データが、データ入力部10−1に保持され、ルーティングアドレスが、RA入力部11−1に保持される。尚、他のデータ入力部10−2〜10−4及びRA入力部11−2〜11−4においても、同様の動作が行われる。
【0011】
0T時から1T時の間で、アービタ20−1が、各RA入力部11−1〜11−4に保持されているルーティングアドレスと、予め定められている優先順位とに基づいてセレクト信号200−1を生成し、セレクト信号保持レジスタ13−1に格納する。尚、この場合、アービタ20−1は、データ入力部10−1を選択するセレクト信号200−1を生成したとする。また、0T時から1T時の間で、データ入力部10−1に保持されていた入力データが、セレクト信号200−1とのタイミングを合わせるために、タイミングレジスタ12−1に格納される。尚、他のアービタ20−2〜20−4、セレクト信号保持レジスタ13−2〜13−4及びタイミングレジスタ12−2〜12−4においても同様の動作が行われる。
【0012】
1T時から2T時の間で、4WAYセレクタ部30−1が、セレクト信号200−1(この場合、タイミングレジスタ12−1の選択を指示している)に従って、タイミングレジスタ12−1に保持されている入力データを選択し、出力部14−1に格納する。尚、他の4WAYセレクタ部30−2〜30−4においても、同様の動作が行われる。このように、図5に示した4×4クロスバ装置では、データ、アドレス共に入力から出力まで3Tかかる。以上が、図5に示した4×4クロスバ装置の動作である。
【0013】
上述した4×4クロスバ装置以外にも、図7に示すようなバイパス機能付き4×4クロスバ装置が従来から提案されている(例えば、特開平11−212866号公報)。図7のバイパス機能付き4×4クロスバ装置は、図5に示す4×4クロスバ装置にバイパス情報保持部40−1〜40−4、2WAYセレクタ部31−1〜31−4及びバイパス信号線100−1〜100−4を追加したものであり、他の図5と同一符号は同一部分を表している。
【0014】
バイパス信号線100−1〜100−4は、それぞれタイミングレジスタ12−1〜12−4及び4WAYセレクタ部30−1〜30−4をバイパスする。
【0015】
バイパス情報保持部40−1〜40−4には、それぞれバイパス信号線100−1〜100−4を選択するのか、4WAYセレクタ部30−1〜30−4を選択するのかを示すバイパス情報が格納されており、このバイパス情報が2WAYセレクタ部31−1〜31−4に対するセレクト信号300−1〜300−4となる。
【0016】
2WAYセレクタ部31−1〜31−4は、それぞれセレクト信号300−1〜300−4に従ってバイパス信号線100−1〜100−4或いは4WAYセレクタ部30−1〜30−4を選択する。
【0017】
次に、図7に示したバイパス機能付き4×4クロスバ装置の動作を説明する。先ず、図8を参照して、バイパス情報保持部40−1に、バイパス信号線100−1を選択することを指示するバイパス情報が格納されている時の動作を説明する。
【0018】
0T時、図示を省略した入力ポートからの入力データが、データ入力部10−1に保持され、ルーティングアドレスが、RA入力部11−1に保持される。尚、他のデータ入力部10−2〜10−4及びRA入力部11−2〜11−4においても、同様の動作が行われる。
【0019】
0T時から1T時の間、2WAYセレクタ部31−1が、バイパス情報保持部40−1から出力されるセレクト信号300−1に従ってバイパス信号線100−1を選択する。これにより、データ入力部10−1に保持されている入力データが、タイミングレジスタ12−1及び4WAYセレクタ部30−1をバイパスするバイパス信号線100−1及び2WAYセレクタ部31−1を介して出力部14−1に格納される。
【0020】
このように、バイパス情報保持部40−1に、バイパス信号線100−1の選択を指示するバイパス情報を格納した場合は、タイミングレジスタ12−1のステージをバイパスすることができるので、データ転送時間を図5の4×4クロスバ装置に比較して1クロック分短縮でき、入力から出力までに要する時間を2Tとすることができる。
【0021】
次に、バイパス情報保持部40−1に、4WAYセレクタ部30−1の選択を指示するバイパス情報を格納した時の動作を説明する。この場合の動作は、図5に示した4×4クロスバ装置とほぼ同等で、1T時から2T時の間に入力データが2WAYセレクタ部31−1を通過するという点が違うだけである。従って、この場合の転送時間は、3Tとなる。
【0022】
上述したように、図7のバイパス機能付き4×4クロスバ装置は、バイパス情報保持部40−1に、バイパス信号線100−1の選択を指示するバイパス情報を格納しておくことにより、出力部14−1が自出力部の真上に存在するデータ入力部10−1を固定的に選択する状態になるが、データ転送時間を短縮することができる。従って、例えば、データ入力部10−1に対応して設けられたCPUが、出力部14−1に対応して設けられた主記憶装置しかアクセスせず、他のデータ入力部10−2〜10−4に対応して設けられたCPUが、上記主記憶装置をアクセスしないコンピュータ装置を構成する場合、バイパス情報保持部40−1にバイパス信号線100−1の選択を指示するバイパス情報を格納しておくことにより、上記CPUと上記主記憶装置との間のデータ転送時間を短くすることができる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示した従来のバイパス機能付き4×4クロスバ装置は、転送時間を短縮するためのバイパス信号線により、或るデータ入力部と、複数存在する出力部の内の、上記入力部と所定の関係にある1つの出力部(図7の例では、データ入力部の真下にある出力部)とが固定的に接続される構成となっているため、データの転送時間を短縮することが可能なコンピュータ装置の構成が、ごく限られたものになってしまうという問題がある。即ち、図7に示したバイパス機能付き4×4クロスバ装置では、或るCPUが特定の主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であっても、上記特定の主記憶装置が上記或るCPUの真下に存在する主記憶装置(CPUとストレートの関係にある主記憶装置)の場合しか転送時間を短縮することができず、上記特定の主記憶装置が上記或るCPUの真下に存在しない主記憶装置(CPUとクロスの関係にある主記憶装置)の場合は転送時間を短縮することができないという問題がある。
【0024】
そこで、本発明の目的は、或るCPUが特定の主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であれば、上記CPUがストレートの関係にある主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であっても、クロスの関係にある主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であっても、データの転送時間を短縮できるようにすることにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明のクロスバ装置は、上記目的を達成するため、
複数の入力ポート(図1のポート0〜ポート3)と、
該各入力ポート(図1のポート0〜ポート3)毎のデータ入力部(図1の10−1〜10−4)と、
複数の出力部(図1の14−1〜14−4)と、
該各出力部(図1の14−1〜14−4)毎のセレクタ部(図1の30−1〜30−4)と、
出力先が前記複数の出力部の内の特定の出力部に固定される入力ポートを示す情報および前記特定の出力部を示す情報に基づいて、出力先が前記特定の出力部に固定される入力ポートについては、対応するデータ入力部をバイパスさせるバイパス信号線(図1の101−1〜101−4の何れか)を有効にし、前記特定の出力部に対応するセレクタ部に前記有効にしたバイパス信号線(図1の101−1〜101−4の何れか)を選択させるセレクト信号生成手段(図1のA−1〜A−4)とを備えている。
【0026】
この構成によれば、出力先が特定の出力部に固定される入力ポート(上記特定の出力部に接続されている主記憶装置を固定的にアクセスするCPUが接続されている入力ポート)から入力されたデータは、データ入力部をバイパスするバイパス信号線に介して、各セレクタ部に送られる。各セレクタ部の内、上記特定の出力部に対応するセレクタ部は、セレクト信号生成手段の指示に従って、バイパス信号線を選択する。従って、CPUが固定的にアクセスする主記憶装置が、ストレートの関係にある主記憶装置であっても、クロスの関係にある主記憶装置であっても、データの転送時間を短縮することが可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の上記および他の目的、特徴および利点を明確にすべく、以下添付した図面を参照しながら、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。図1のブロック図は、本発明のクロスバ装置の一例としての4×4クロスバ装置を示す。図1に示す4×4クロスバ装置は、アービタ20−1〜20−4の代わりにセレクト信号生成部A−1〜A−4を備えている点、バイパス信号線100−1〜100−4の代わりにバイパス信号線101−1〜101−4を備えている点、2WAYセレクタ部31−1〜31−4の代わりに2WAYセレクタ部32−1〜32−4を備えている点が図7に示したバイパス機能付き4×4クロスバ装置と相違している。なお、図1において、前掲図7と対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
【0028】
セレクト信号生成部A−1〜A−4は、それぞれ2WAYセレクタ部32−1〜32−4に対するセレクト信号400−1〜400−4及び4WAYセレクタ部30−1〜30−4に対するセレクト信号600−1〜600−4を生成する機能を有する。このような機能を有するセレクト信号生成部A−1は、セレクト信号保持レジスタ13−1、アービタ20−1、2WAYセレクタ部33−1、固定値保持部50−1、及び構成情報保持部60−1から構成されている。尚、他のセレクト信号生成部A−2〜A−4も同様の構成を有する。また、以下の説明では、セレクト信号生成部A−j(1≦j≦4)内の構成要素を示す場合、−jを用いるものとする。例えば、セレクト信号生成部A−4内のアービタを示す場合は、アービタ20−4と記すものとする。
【0029】
各セレクト信号生成部A−1〜A−4内の構成情報保持部60−1〜60−4には、本実施の形態の4×4クロスバ装置を用いて構成するコンピュータ装置の構成に応じた情報が格納される。
【0030】
具体的には、出力先が特定の出力部に固定される入力ポートを示す情報、および上記特定の出力部を示す情報が格納される。なお、本実施の形態では、各構成情報保持部60−1〜60−4に格納する情報をそれぞれ2ビット構成とし、出力先が特定の出力部に固定される入力ポートに対応する構成情報保持部の第0ビット目に“1”を、上記特定の出力部に対応する構成情報保持部の第1ビット目に“1”を立て、それ以外のビットには、“0”を立てるものとする。例えば、入力ポート0の出力先が、出力部14−3に固定されるのであれば、構成情報保持部60−1の第0ビット目に“1”を立て、構成情報保持部60−3の第1ビット目に“1”を立て、それ以外のビットに“0”を立てる。
【0031】
また、各構成情報保持部60−1〜60−4に保持されている2ビット構成の情報の内の、第0ビット目は、それぞれ2WAYセレクタ部32−1〜32−4に対するセレクト信号400−1〜400−4となり、第1ビット目は、それぞれセレクタ33−1〜33−4に対するセレクト信号401−1〜401−4となる。
【0032】
固定値保持部50−1〜50−4の内、特定の入力ポートを固定的に選択する出力部に対応する固定値保持部には、上記特定の入力ポートを4WAYセレクタ部に選択させるための固定値が格納されている。例えば、出力部14−2が入力ポート0を固定的に選択するのであれば、出力部14−2と対応する固定値保持部50−2には、4WAYセレクタ部30−2に入力ポート0を選択させるための固定値が格納される。尚、本実施の形態では、上記固定値を4ビット構成とし、第0ビット目〜第3ビット目をそれぞれ入力ポート0〜入力ポート3に対応させる。そして、入力ポートi(0≦i≦3)を固定的に選択させる場合には、第iビット目のみに“1”を立て、他のビットには“0”を立てるものとする。
【0033】
アービタ20−1〜20−4は、RA入力部11−1〜11−4に保持されているルーティングアドレスと、予め定められている優先順位とに従って、セレクト信号600−1〜600−4を生成する。尚、本実施の形態では、セレクト信号600−1〜600−4のデータ幅は4ビットであり、第0ビット〜第3ビットがそれぞれデータ入力部10−1〜10−4(入力ポート0〜入力ポート3)に対応している。そして、4WAYセレクタ部30−1〜30−4にデータ入力部10−iを選択させる場合には、第iビット目に“1”を立て、他のビットには“0”を立てる。
【0034】
また、本実施の形態における優先順位は、固定的なものであっても良いし、ラウンド・ロビンの手法等によって変更されるものであっても良い。優先順位を固定的なものにする場合は、各アービタ20−1〜20−4における優先順位を、例えば次のようにする。アービタ20−1における優先順位は、データ入力部10−1を一番高くし、以下10−2、10−3,10−4の順とする。また、アービタ20−2における優先順位は、データ入力部10−2、10−3,10−4、10−1の順、アービタ20−3における優先順位は、データ入力部10−3、10−4、10−1、10−2の順、アービタ20−4における優先順位は、データ入力部10−4、10−1,10−2、10−3の順とする。
【0035】
ここで、優先順位を上記したように固定にしておくと、優先順位の低いデータ入力部のデータが、出力部に出力されなくなるという事態が発生する恐れがある。このようなことを防ぐことが必要な場合には、ラウンド・ロビンの手法等により、一定の時間間隔で優先順位をずらすようにすれば良い。例えば、アービタ20−1における優先順位を、データ入力部10−1、10−2、10−3,10−4の順から10−2、10−3,10−4、10−1の順に、次に10−3、10−4、10−1、10−2の順に、更に、10−4、10−1、10−2、10−3の順に、そして元の優先順位に戻すことで、各データ入力部のデータが均一に出力される様になる。固定的な優先順位を使用する場合であっても、ラウンド・ロビンの手法によって変更される優先順位を使用する場合であっても、セレクト信号を生成するアドレス系のパス11−j→20−j→13−j→33−j→30−j→14−jの方が、データ系のパス10−j→32−j→12−j→30−j→14−jよりも回路構成経路が複雑なため、遅延時間が大きくなるのが一般的である。
【0036】
2WAYセレクタ部33−1〜33−4は、それぞれセレクト信号401−1〜401−4に従って、固定値保持部50−1〜50−4或いはセレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4を選択する。尚、本実施の形態においては、セレクト信号401−1〜401−4が“1”の場合は、固定値保持部50−1〜50−4を選択し、“0”の場合は、セレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4を選択するものとする。
【0037】
データ入力部10−1〜10−4とタイミングレジスタ12−1〜12−4との間に設けられている2WAYセレクタ部32−1〜32−4は、それぞれセレクト信号生成部A−1〜A−4からのセレクト信号400−1〜400−4に従って、データ入力部10−1〜10−4或いはバイパス信号線101−1〜101−4を選択する。尚、本実施の形態では、セレクト信号400−1〜400−4が“1”の場合は、バイパス信号線101−1〜101−4を選択し、“0”の場合は、データ入力部10−1〜10−4を選択するものとする。
【0038】
次に本実施の形態の動作について説明する。尚、以下の説明においては、データとルーティングアドレスが同時に入力されるものとし、また、1マシンサイクル時間を1Tと定義する。
【0039】
先ず、図2のタイムチャートを参照し、本実施の形態の4×4クロスバ装置を入力ポート、出力ポート間のルーティングに制限の無いコンピュータ装置に使用した場合(特定の出力部に出力先が固定される入力ポートが存在しないコンピュータ装置に使用した場合)の動作を、入力ポート0のデータが出力部14−1に送出される場合を例に挙げて説明する。尚、この場合、各構成情報保持部60−1〜60−4には、それぞれ2ビット構成の情報として“00”を格納し、2WAYセレクタ部32−1〜32−4が、データ入力部10−1〜10−4を選択し、2WAYセレクタ部33−1〜33−4が、セレクト信号保持レジスタ13−1〜13−4を選択する状態にしておく。
【0040】
図2に示すように、0T時、入力ポート0の入力データは、データ入力部10−1に保持され、ルーティングアドレスはRA入力部11−1に保持される。
【0041】
0T時から1T時の間で、アービタ20−1が、各RA入力部11−1〜11−4に保持されているルーティングアドレスと、予め定められている優先順位(固定的に決まっているものであっても、ラウンド・ロビンの手法等によって変更されるものであっても良い)とに基づいてセレクト信号を生成し、セレクト信号保持レジスタ13−1に格納する。尚、この場合、アービタ20−1は、データ入力部10−1(入力ポート0)を選択するセレクト信号“1000”を生成したとする。また、0T時から1T時の間で、データ入力部10−1に保持されていた入力データが、セレクト信号600−1とのタイミングを合わせるために、2WAYセレクタ部32−1を介してタイミングレジスタ12−1に格納される。
【0042】
1T時から2T時の間で、2WAYセレクタ部33−1が、セレクト信号401−1に従ってセレクト信号保持レジスタ13−1を選択する。これにより、セレクト信号保持レジスタ13−1に保持されている、データ入力部10−1を選択するセレクト信号“1000”が、セレクト信号600−1として4WAYセレクタ部30−1に供給され、4WAYセレクタ部30−1が、タイミングレジスタ12−1に保持されている入力データを選択し、出力部14−1に格納する。このようにデータ、アドレス共に入力から出力まで3Tかかる。
【0043】
次に、図3のタイムチャートを参照し、本実施の形態の4×4クロスバ装置をルーティングが固定になる入力ポート,出力ポートが存在するコンピュータ装置に使用した場合の動作を、入力ポート0のデータが固定的に出力部14−1に送出される場合(入力ポートと出力部とがストレートの関係にある場合)を例の挙げて説明する。尚、この場合、構成情報保持部60−1には、“11”を格納し、他の構成情報保持部60−2〜60−4には、“00”を格納しておく。また、固定値保持部50−1には、“1000”を格納しておく。
【0044】
図3のタイムチャートに示すように、0T時、構成情報保持部60−1に“11”が保持されているので、2WAYセレクタ部32−1は、入力部10−1に保持されているデータではなく、バイパス信号線101−1を通過した入力ポート0の入力データを選択し、レジスタ12−1に格納する。
【0045】
0T時から1T時において、構成情報保持部60−1に保持されているデータ“11”に従って2WAYセレクタ部33−1は、固定値保持部50−1に保持されている固定値“1000”を選択し、それをセレクト信号600−1として4WAYセレクタ部30−1に送出する。これにより、4WAYセレクタ部30−1は、セレクト信号600−1に従ってタイミングレジスタ12−1からのデータを選択して、出力部14−1に格納する。このように、或る入力ポートから入力される入力データを、ストレートの関係にある出力部に固定的に出力する場合、転送時間を1T短縮し、2Tとすることができる。
【0046】
次に、図4のタイムチャートを参照し、本実施の形態の4×4クロスバ装置をルーティングが固定になる入力ポート,出力ポートが存在するコンピュータ装置に使用した場合の動作を、入力ポート1(データ入力部10−2)のデータが固定的に出力部14−1に送出される場合(入力ポートと出力部とがクロスの関係にある場合)を例に挙げて説明する。尚、この場合、構成情報保持部60−1,60−2には、それぞれ“01”,“10”を格納し、他の構成情報保持部60−3,60−4には、“00”を格納しておく。また、固定値保持部50−1には、“0100”を格納しておく。
【0047】
図4のタイムチャートに示すように、0T時、構成情報保持部60−2に“10”が保持されているので、2WAYセレクタ部32−2は、入力部10−2に保持されているデータではなく、バイパス信号線101−2を通過した入力ポート1の入力データを選択し、タイミングレジスタ12−2に格納する。
【0048】
0T時から1T時において、構成情報保持部60−1に保持されているデータ“01”に従って2WAYセレクタ部33−1は、固定値保持部50−1に保持されている固定値“0100”を選択し、それをセレクト信号600−1として4WAYセレクタ部30−1に送出する。これにより、4WAYセレクタ部30−1は、セレクト信号600−1に従ってタイミングレジスタ12−2からのデータを選択して、出力部14−1に格納する。このように、或る入力ポートから入力される入力データを、クロスの関係にある出力部に固定的に出力する場合も、転送時間を1T短縮し、2Tとすることができる。
【0049】
以上のように、本実施の形態によれば、ルーティングが固定になる入力ポートと出力部とが、クロスの関係にある場合も、ストレートの関係にある場合も、転送時間を1T短縮し、2Tとすることができる。また、タイミングレジスタ12−1と出力部14−1との間の回路構成を図7に比べ簡略化することで(図7の従来の技術では、2個のセレクタ部30−1,31−1が必要になるが、図1に示した本実施の形態では、1個のセレクタ部30−1で済む)、遅延短縮が可能となり、より高速なパイプラインを実現することができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、或るCPUが特定の主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であれば、上記CPUがストレートの関係にある主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であっても、クロスの関係にある主記憶装置を固定的にアクセスするコンピュータ装置であっても、データの転送時間を短縮できる。その理由は、出力先が複数の出力部の内の特定の出力部に固定される入力ポートを示す情報および上記特定の出力部を示す情報に基づいて、出力先が複数の出力部の内の特定の出力部に固定される入力ポートについては、対応するデータ入力部をバイパスさせるバイパス信号線を有効にし、上記特定の出力部に対応するセレクタ部に上記有効にしたバイパス信号線を選択させるセレクト信号生成手段を備えているからである。
【0051】
また、本発明によれば、より高速なパイプラインを実現が可能となる。その理由は、タイミングレジスタと出力部との間に設けるセレクタ部の数を1個にしたからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】入力ポート,出力部間にルーティングの制限がない場合の図1の動作を示すタイムチャートである。
【図3】入力ポート,出力部間にルーティングが固定(ストレートで固定)になるパスが存在する場合の図1の動作を示すタイムチャートである。
【図4】入力ポート,出力部間にルーティングが固定(クロスで固定)になるパスが存在する場合の図1の動作を示すタイムチャートである。
【図5】従来の4×4クロスバ装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】図5の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図7】従来のバイパス機能付きクロスバ装置の構成例を示すブロック図である。
【図8】図7の動作を説明するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
10−1〜10−4…データ入力部(DATA入力部)
11−1〜11−4…ルーティングアドレス入力部(RA入力部)
12−1〜12−4…タイミングレジスタ
13−1〜13−4…セレクト信号保持レジスタ
14−1〜14−4…出力部
100−1〜100−4…バイパス信号線
101−1〜101−4…バイパス信号線
20−1〜20−4…アービタ
A−1〜A−4…セレクト信号生成部
30−1〜30−4…4WAYセレクタ部
31−1〜31−4…2WAYセレクタ部
32−1〜32−4…2WAYセレクタ部
300−1〜300−4…セレクト信号
40−1〜40−4…バイパス情報保持部
400−1〜400−4…セレクト信号
401−1…セレクト信号
50−1…固定値保持部
60−1〜60−4…構成情報保持部
33−1…2WAYセレクタ部
Claims (3)
- 複数の入力ポートと、
該各入力ポート毎のデータ入力部と、
複数の出力部と、
該各出力部毎のセレクタ部と、
出力先が前記複数の出力部の内の特定の出力部に固定される入力ポートを示す情報および前記特定の出力部を示す情報に基づいて、出力先が前記特定の出力部に固定される入力ポートについては、対応するデータ入力部をバイパスさせるバイパス信号線を有効にし、前記特定の出力部に対応するセレクタ部に前記有効にしたバイパス信号線を選択させるセレクト信号生成手段とを備えたことを特徴とするクロスバ装置。 - 複数の入力ポートと、
該各入力ポート毎のデータ入力部と、
該各データ入力部毎に設けられ、対応するデータ入力部をバイパスするバイパス信号線と、
前記各データ入力部毎に設けられ、対応するデータ入力部或いは対応するバイパス信号線の内の何れか一方を選択する第1のセレクタ部と、
該各第1のセレクタ部毎のタイミングレジスタと、
前記各出力部毎に設けられ、前記複数のタイミングレジスタの内の1つを選択する第2のセレクタ部と、
出力先が前記複数の出力部の内の特定の出力部に固定される入力ポートを示す情報および前記特定の出力部を示す情報に基づいて、前記複数の第1のセレクタ部の内の、出力先が前記特定の出力部に固定される入力ポートと対応する第1のセレクタ部にバイパス信号線を選択させ、他の第1のセレクタ部にデータ入力部を選択させ、前記複数の第2のセレクタ部の内の、前記特定の出力部に対応する第2のセレクタ部に、前記バイパス信号線を選択させた第1のセレクタ部に対応するタイミングレジスタを選択させ、他の第2のセレクタ部に、ルーティングアドレスと予め定められている優先順位とに基づいて決まるタイミングレジスタを選択させるセレクト信号生成手段とを備えたことを特徴とするクロスバ装置。 - 請求項1または2記載のクロスバ装置を、少なくとも1台のCPUと少なくとも1台の主記憶装置との間に介挿してなることを特徴とするコンピュータ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001133912A JP3607638B2 (ja) | 2001-05-01 | 2001-05-01 | クロスバ装置及びコンピュータ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2001133912A JP3607638B2 (ja) | 2001-05-01 | 2001-05-01 | クロスバ装置及びコンピュータ装置 |
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| JP2002328838A JP2002328838A (ja) | 2002-11-15 |
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2001
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