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JP3608889B2 - シェーディング補正方法 - Google Patents
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JP3608889B2 - シェーディング補正方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーマルヘッドを用いた感熱記録における、シェーディング補正の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
超音波診断画像の記録に、フィルム等を支持体として感熱記録層を形成してなる感熱記録材料(以下、感熱材料とする)を用いた画像記録(感熱記録)が利用されている。
また、このような感熱記録は、X線フィルムなどの銀塩写真感光材料等を用いた画像記録で行われている湿式の現像処理が不要であり、取り扱いが簡単である等の利点を有することから、近年では、超音波診断のような小型の画像記録のみならず、MRI診断やX線診断等の大型かつ高画質な画像が要求される用途においても、医療診断のための画像記録への利用が検討されている。
【0003】
周知のように、感熱記録は、感熱材料の感熱記録層を加熱して画像を記録する発熱素子が一方向(主走査方向)に配列されてなるグレーズを有するサーマルヘッドを用い、グレーズを感熱材料(感熱記録層)に若干押圧した状態で感熱材料あるいはサーマルヘッドを副走査搬送することによって、サーマルヘッドと感熱材料とをグレーズの延在方向と直交する副走査方向に相対的に移動しつつ、グレーズの各発熱素子にエネルギーを印加して、記録画像に応じて加熱することにより、感熱材料の感熱記録層を加熱して記録を行う。
【0004】
ところで、このような感熱記録においては、均一濃度の記録を行っても、記録装置の個体的な特性によって主走査方向に画像濃度ムラが生じる、いわゆるシェーディングが発生し、画質が低下してしまうという問題点がある。
例えば、サーマルヘッドのグレーズの形状は全画素に渡って均一ではなく、不可避的にバラツキを有するため、同じ発熱エネルギーを供給されても各発熱素子の発熱量に差が生じてしまい、これが記録画像の濃度ムラとなってシェーディングが発生する。
【0005】
このようなシェーディングによる画質の低下を防止するために、高画質な画像を目的とする感熱記録装置においては、シェーディングによる画像濃度ムラを補正する、いわゆるシェーディング補正が行われている。
このシェーディング補正は、例えば、以下の様にして行われる。
まず、主走査方向に均一な濃度の画像データによる記録を実際に行い、記録された画像の濃度を測定し、例えば最低濃度等の画素を基準として、全画素の画像濃度が均一となるようなシェーディング補正データ(補正条件)を、各画素毎に算出して、各画素とシェーディング補正データとからなるシェーディング補正テーブルを作成する。実際の感熱記録の際には、画像データ供給源から供給された画像データを、シェーディング補正テーブルから読み出したシェーディング補正データを用いて補正することにより、シェーディング補正が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、本発明者の検討によれば、感熱記録のシェーディング特性は、記録濃度や感熱材料上における副走査方向の位置に応じて異なる場合が有ることが分かってきた。
【0007】
前述のように、感熱記録は、サーマルヘッドのグレーズを感熱記録層に押圧して、記録画像に応じて各発熱素子を発熱して画像記録を行う。従って、パルス幅(数)変調による記録であっても、強度変調による記録であっても、発熱素子の温度は画像濃度に応じて変化する。そのため、この温度変動すなわち記録濃度によってシェーディング特性も変化してしまう。
また、感熱記録においては、前述のように、サーマルヘッドと感熱材料とを副走査して感熱記録を行うので、1枚の感熱材料への記録では、記録の開始位置から終了位置に向かって熱が徐々に伝わる。その結果、開始位置と終了位置とで濃度勾配が生じ、副走査方向の記録位置によってシェーディング特性が変化してしまう。
【0008】
前述の従来のシェーディング補正方法では、このような記録濃度や記録位置によるシェーディング特性の変化に対応することはできず、特に医療用途のように高画質な画像が要求される用途においては、目的とする画質の感熱記録画像を安定して得られない場合もある。
【0009】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、サーマルヘッドを用いる感熱記録において、記録濃度や副走査方向の記録位置によらず、常に好適なシェーディング補正を行うことができ、安定して高画質な画像を記録することができるシェーディング補正を提供することにある。
【0010】
前記目的を達成するために、本発明のシェーディング補正方法の第1の態様は、発熱素子を一方向に配列してなるグレーズを有するサーマルヘッドを用い、前記グレーズと感熱記録材料とを接触して両者を前記配列方向と直交する方向に相対的に移動することにより、前記感熱記録材料に記録を行う、感熱記録におけるシェーディング補正方法であって、複数の異なる記録濃度に対応して用意された複数のシェーディング補正テーブルを用い、記録濃度に応じて、前記複数のシェーディング補正テーブルをその重みを変えて用いてシェーディング補正条件を算出することを特徴とするシェーディング補正方法を提供する。
【0011】
また、本発明のシェーディング補正方法の第2の態様は、発熱素子を一方向に配列してなるグレーズを有するサーマルヘッドを用い、前記グレーズと感熱記録材料とを接触して両者を前記配列方向と直交する方向に相対的に移動することにより、前記感熱記録材料に記録を行う、感熱記録におけるシェーディング補正方法であって、前記相対的な移動方向での複数の異なる位置に対応して用意された複数のシェーディング補正テーブルを用い、前記移動方向の記録位置に応じて、前記複数のシェーディング補正テーブルをその重みを変えて用いてシェーディング補正条件を算出することを特徴とするシェーディング補正方法を提供する。
【0012】
さらに、本発明のシェーディング補正方法の第3の態様は、発熱素子を一方向に配列してなるグレーズを有するサーマルヘッドを用い、前記グレーズと感熱記録材料とを接触して両者を前記配列方向と直交する方向に相対的に移動することにより、前記感熱記録材料に記録を行う、感熱記録におけるシェーディング補正方法であって、複数の異なる記録濃度に対応して用意された複数のシェーディング補正テーブルおよび前記相対的な移動方向での複数の異なる位置に対応して用意された複数のシェーディング補正テーブルを用い、記録濃度および前記移動方向での記録位置に応じて、対応する複数のシェーディング補正テーブルをその重みを変えて用いてシェーディング補正条件を算出することを特徴とするシェーディング補正方法を提供する。
【0013】
また、前記本発明のシェーディング補正方法の第1、第2および第3の態様において、前記シェーディング補正テーブル間を線型補間することによって、前記重みを変えるのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシェーディング補正方法について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0015】
図1に、本発明のシェーディング補正方法を利用する感熱記録装置の一例の概略図が示される。
図1に示される感熱記録装置10(以下、記録装置10とする)は、樹脂フィルムや紙等を支持体として、その一面に感熱記録層を形成してなる感熱記録材料に感熱記録を行うものであり、図示例においては、一例として、透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)を支持体として、その一面に感熱記録層を形成してなる感熱記録材料A(以下、感熱材料Aとする)を用いる。
このような記録装置10は、感熱材料が収容されたマガジン24が装填される装填部14、供給搬送部16、サーマルヘッド66によって感熱材料に感熱記録を行う記録部18、および排出部22を有して構成される。
また、図2に示されるように、記録部18のサーマルヘッド66には、本発明にかかるシェーディング補正をはじめとする、各種の画像処理を行う画像処理装置80、画像メモリ82および記録制御装置84が接続される。
【0016】
このような記録装置10においては、供給搬送部16によって記録部18まで感熱材料Aを搬送して、サーマルヘッド66を感熱材料Aに押圧しつつ、グレーズの延在方向すなわち主走査方向(図1および図2において紙面と垂直方向)と直交する副走査方向に感熱材料Aを搬送して、記録画像に応じて各発熱素子を加熱することにより、感熱材料Aを発色して、感熱記録を行う。
【0017】
図示例において、感熱材料Aは、例えばB4サイズ等の所定のサイズのカットシートである。
このような感熱材料Aは、通常、100枚等の所定単位の積層体(束)とされて袋体や帯等で包装されており、図示例においては、所定単位の束のまま感熱記録層を下面として記録装置10のマガジン24に収納され、一枚づつマガジン24から取り出されて感熱記録に供される。
【0018】
マガジン24は、開閉自在な蓋体26を有する筐体であり、感熱材料Aを収納して記録装置10の装填部14に装填される。
装填部14は、記録装置10のハウジング28に形成された挿入口30、案内板32および案内ロール34,34、停止部材36を有しており、マガジン24は、蓋体26側を先にして挿入口30から記録装置10内に挿入され、案内板32および案内ロール34に案内されつつ、停止部材36に当接する位置まで押し込まれることにより、記録装置10の所定の位置に装填される。
【0019】
供給搬送16は、装填部14に装填されたマガジン24から感熱材料Aを取り出して、記録部18に搬送するものであり、吸引によって感熱材料Aを吸着する吸盤40を用いる枚葉機構、搬送手段42、搬送ガイド44、および搬送ガイド44の出口に位置する規制ローラ対52を有する。
搬送手段42は、搬送ローラ46と、この搬送ローラ46と同軸のプーリ47a、回転駆動源に接続されるプーリ47bならびにテンションプーリ47cと、この3つのプーリに張架されるエンドレスベルト48と、搬送ローラ46に押圧されるニップローラ50とを有して構成され、吸盤40によって枚葉された感熱材料Aの先端を搬送ローラ46とニップローラ50とによって挟持して、感熱材料Aを搬送する。
【0020】
記録装置10において記録開始の指示が出されると、図示しない開蓋機構によって蓋体26が開放され、吸盤40を用いた枚葉機構がマガジン24から感熱材料Aを一枚取り出し、感熱材料Aの先端を搬送手段42(搬送ローラ46とニップローラ50)に供給する。搬送ローラ46とニップローラ50とによって感熱材料Aが挟持された時点で、吸盤40による吸引は開放され、供給された感熱材料Aは、搬送ガイド44によって案内されつつ搬送手段42によって規制ローラ対52に搬送される。
なお、記録に供される感熱材料Aがマガジン24から完全に排出された時点で、前記開蓋機構によって蓋体26が閉塞される。
【0021】
搬送ガイド44によって規定される搬送手段42から規制ローラ対52に至るまでの距離は、感熱材料Aの搬送方向の長さより若干短く設定されており、搬送手段42による搬送で感熱材料Aの先端が規制ローラ対52に至るが、規制ローラ対52は最初は停止しており、感熱材料Aの先端はここで一旦停止して位置決めされる。
この感熱材料Aの先端が規制ローラ対52に至った時点で、サーマルヘッド66(グレーズ66a)の温度が確認され、サーマルヘッド66の温度が所定温度であれば、規制ローラ対52による感熱材料Aの搬送が開始され、感熱材料Aは、記録部18に搬送される。
【0022】
図2に、記録部18の概略図を示す。
記録部18は、サーマルヘッド66、プラテンローラ60、クリーニングローラ対56、ガイド58、サーマルヘッド66を冷却する冷却ファン76(図1参照)およびガイド62、ならびに記録制御系を構成する画像処理装置80、画像メモリ82、記録制御装置84を有する。
サーマルヘッド66は、例えば、最大B4サイズまでの記録が可能な、約300dpiの記録(画素)密度の感熱記録を行うものであって、感熱材料Aへの感熱記録を行う発熱素子が、全部で3072個、一方向すなわち主走査方向に配列されるグレーズ66aが形成されたサーマルヘッド本体66bと、サーマルヘッド本体66bに固定されたヒートシンク66cとを有する。サーマルヘッド66は、支点68aを中心に矢印a方向および逆方向に回動自在な支持部材68に支持されている。
【0023】
プラテンローラ60は、感熱材料Aを所定位置に保持しつつ所定の記録速度で回転し、主走査方向と直交する副走査方向(図2中の矢印b方向)に感熱材料Aを搬送する。
クリーニングローラ対56は、弾性体である粘着ゴムローラ56aと、通常のローラ56bとからなるローラ対であり、粘着ゴムローラ56aが感熱材料Aの感熱記録層に付着したゴミ等を除去して、グレーズ66aへのゴミの付着や、ゴミが記録に悪影響を与えることを防止する。
【0024】
図示例の記録装置10において、感熱材料Aが搬送される前は、支持部材68は上方(矢印a方向と逆の方向)に回動しており、サーマルヘッド66(グレーズ66a)とプラテンローラ60とは接触していない。
前述の規制ローラ対52による搬送が開始されると、感熱材料Aは、次いでクリーニングローラ対56に挟持され、さらに、ガイド58によって案内されつつ搬送される。感熱材料Aの先端が記録開始位置(グレーズ66aに対応する位置)に搬送されると、支持部材68が矢印a方向に回動して、感熱材料Aがサーマルヘッド66のグレーズ66aとプラテンローラ60とで挟持されて、記録層にグレーズ66aが押圧された状態となり、感熱材料Aはプラテンローラ60によって所定位置に保持されつつ、プラテンローラ60(および規制ローラ対52と搬送ローラ対6)によって矢印b方向に搬送される。
この搬送に伴い、記録画像に応じてグレーズ66aの各発熱素子を加熱することにより、感熱材料Aに感熱記録が行われる。
【0025】
前述のように、サーマルヘッド66の記録制御系は、基本的に、画像処理装置80、画像メモリ82、および記録制御装置84を有して構成される。
CTやMRI等の画像データ供給源Rからの画像データ(画像情報)は、各種の画像処理回路やメモリが組み合わされてなる画像処理装置80に送られる。
【0026】
画像データ供給源Rから供給された画像データは、図示しない処理部において必要に応じてフォーマット(拡大・縮小、コマ割り当て)された後、先ず、鮮鋭度補正部80Aにおいて、画像の輪郭を強調するための鮮鋭度補正(シャープネス処理)を施され、次いで、階調補正部80Bにおいて感熱材料Aのγ値等に応じた適正画像を得るための階調補正を施されると共に、記録制御装置84によるサーマルヘッド66の駆動に応じた画像データに変換され、次いで、温度補正部80Cにおいて発熱素子の温度に応じて発熱エネルギを調整する温度補正を施され、次いで、シェーディング補正部80Dにおいてシェーディング補正を施され、次いで、抵抗値補正部80Eにおいて各発熱素子の抵抗値の差を補正する抵抗値補正を施され、さらに、黒比率補正部80Fにおいて加熱による発熱素子の抵抗値変化によらず、同じ濃度に対応する画像データを同濃度で発色するための黒比率補正を施され、サーマルヘッド66による感熱記録のための画像データとして画像メモリ82に出力される。
【0027】
ここで、シェーディング補正部80Dは、本発明のシェーディング補正方法の第1の態様によるシェーディング補正を行う部位である。
前述のように、サーマルヘッド66のグレーズ66aの形状を全画素に渡って均一にすることは困難で、通常は、個々の画素である程度の形状バラツキを有する。また、各発熱素子の発熱量はグレーズ66aの延在方向の位置でも異なる。そのため、同濃度に対応する画像データを用いて感熱記録を行っても、この形状バラツキや位置に起因する濃度ムラ、いわゆるシェーディングが発生する。
記録装置10においては、この濃度ムラを補正するために、画像処理装置80のシェーディング補正部80Dにおいて、シェーディング補正を施す。
【0028】
シェーディング補正は、例えば、所定濃度の画像データの発熱エネルギーをサーマルヘッド66の全画素(発熱素子)に供給して、実際に感熱画像を形成し、画像濃度を濃度計等を用いて測定して、例えば最低濃度の画素を基準として、形成される感熱画像の濃度が全画素に渡って均一になるようにシェーディング補正を行うためのシェーディング補正データ(以下、補正データとする)を各画素毎に算出して、シェーディング補正テーブルとしてシェーディング補正部80Dに記憶しておき、感熱記録の際に、シェーディング補正部80Dにおいて画像データを補正データで処理することによって行われる。
ここで、本発明にかかるシェーディング補正部80Dは、異なる記録濃度に対応する複数のシェーディング補正テーブル、図示例では、高濃度の画像記録によって算出されたシェーディング補正テーブルと、低濃度の画像記録によって算出されたシェーディング補正テーブルの、異なる記録濃度に対応する2つのシェーディング補正テーブルを有し、記録濃度すなわち画像データに応じて、両シェーディング補正テーブルを重みを変えて用いて補正データを算出し、この補正データを用いてシェーディング補正を行う。
【0029】
例えば、低濃度のシェーディング補正テーブルの補正データをSL(i)、高濃度のシェーディング補正テーブルの補正データをSH(i)、両者を用いて算出された補正データをSC(i)(iは画素番号、従って、i=1〜3072)とすると、下記式によって補正データSCiを算出する。
C(i)=aSL(i)+bSH(i)
ここで、aおよびbは重み係数で、a+b=1であり、画像濃度すなわち画像データによって変える。例えば、画素iが記録するのが高濃度画像の場合にはbを大きくし、逆に低濃度画像である場合にはaを大きくする。
【0030】
本発明においては、好ましくは、このような各補正データを線形補間して重みを変えて、補正データを算出する。
具体的には、低濃度の補正データSL(i)の算出のために記録した画像の画像データをC、同じく高濃度の画像データをC、画素iの画像データをDin(i) 、画素iのシェーディング補正後の画像データをDout(i)として、図3に示される様に、補正データSL(i)と補正データSH(i)とを線形補間して、補正データSC(i)を算出する。
すなわち、
in(i) <Cの場合には、SC(i)=SL(i)
≦Din(i) ≦Cの場合には、
C(i)=[(Din(i) − C) ×SH(i)+(C− Din(i) ) ×SL(i)]/(C− C) ;
in(i) >Cの場合には、SC(i)=SH(i)
【0031】
シェーディング補正部80Dは、このようにして補正データSC(i)を算出して、これを用い、下記式に示すようにしてシェーディング補正を行う。
out(i)=Din(i) ×(1+SC(i)
【0032】
シェーディング補正テーブルの数は2つには限定されず、3以上であってもよいが、低濃度のシェーディング補正テーブルと、高濃度のシェーディング補正テーブルは有するのが好ましい。
ここで、好ましくは、低濃度とは、濃度で0.2〜1.0程度であり、高濃度とは、濃度で1.0〜3.0程度である。
また、3つ以上、例えば3つのシェーディング補正テーブルを有する場合には、重み係数を濃度に応じて変更する場合には、下記に示すようにして、SC(i)を算出すればよく、また、線形補間によって重みを変える場合には、各補正データ間で線形補間を行って、SC(i)を算出すればよい。
C(i)=aSL(i)+bSH(i)+cSM(i) (SM(i)は中間濃度の補正データ)
【0033】
前述のように、画像処理装置80によって処理された画像データは、画像メモリ82に出力されて記憶される。
記録制御装置84は、画像メモリ82に記憶された画像データを、主走査方向の1ラインずつ順次読み出し、読み出した感熱記録画像データに応じて変調した画像信号(画像に応じた電圧印加時間幅)として、発熱の基準クロックである発熱信号に応じてサーマルヘッド66に出力する。
サーマルヘッド66の各記録点は、画像信号に応じて発熱し、前述のように、感熱材料Aをプラテンローラ60等によって矢印b方向に搬送しつつ、感熱記録を行う。
【0034】
感熱記録が終了した感熱材料Aは、ガイド62に案内されつつ、プラテンローラ60ならびに搬送ローラ対64に搬送されて排出部22のトレイ72に排出される。トレイ72は、ハウジング28に形成された排出口74を経て記録装置10の外部に突出しており、画像が記録された感熱材料Aは、この排出口74を経て外部に排出され、取り出される。
【0035】
本発明のシェーディング補正方法の第1の態様は、濃度に応じた複数のシェーディング補正テーブルを用いる方法であるが、第2の態様は、副走査方向の記録位置に対応する複数のシェーディング補正テーブルを用い、記録位置に応じてシェーディング補正テーブルの重みを変えて補正データを算出し、シェーディング補正を行う。
【0036】
例えば、感熱材料A上の副走査搬送方向の先端(記録開始側)近傍における記録画像を用いて作成されたシェーディング補正テーブルの補正データをStop(i)、同後端近傍における記録画像を用いて作成されたシェーディング補正テーブルの補正データをSend(i)、両者を用いて算出された補正データをSd(i)とすると、下記式によって補正データS d(i) を算出する。
d(i)=aStop(i)+bSend(i)
ここで、aおよびbは重み係数で、a+b=1であり、副走査方向の記録位置によって変わる。例えば、記録位置が後端近傍である場合にはbを大きくし、逆に先端近傍である場合にはaを大きくする。
【0037】
本態様においても、好ましくは、各補正データを線形補間して重みを変えて、補正データを算出する。
具体的には、先端近傍の補正データStop(i)を算出するために記録した画像の副走査方向の位置をdtop 、同じく後端近傍の位置をdend 、記録画像の副走査方向の記録位置をdとして、図4に示される様に、補正データStop(i)と補正データSend(i)とを線形補間して、補正データSd(i)を算出する。
すなわち、
dがdtop よりも先端側の場合には、Sd(i)=Stop(i)
dがdtop 〜dend の場合には、
d(i)=[(d−dtop ) ×Send(i)+(dend −d)×Stop(i)]/(dend −dtop ) ;
dがdend よりも後端側の場合には、Sd(i)=Send(i)
このようにして補正データSd(i)を算出して、前記第1の態様と同様にしてシェーディング補正を行う。
【0038】
シェーディング補正テーブルの数は2つには限定されず、3以上であってもよいが、先端近傍で作成したシェーディング補正テーブルと、後端近傍で作成したシェーディング補正テーブルは有するのが好ましい。
ここで、先端近傍とは、先端から0〜15cm程度、特に先端から0〜5cmが画像濃度の安定性等の点で好ましく、後端近傍とは、後端から0〜20cm程度、特に、後端から0〜2cmまでの範囲が好ましい。
また、3つ以上、例えば3つのシェーディング補正テーブルを有する場合の補正データの算出は、前記第1の態様と同様に行えばよい。
【0039】
さらに、本発明のシェーディング補正方法の第3の態様は、以上説明した本発明の第1の態様のシェーディング補正と、第2の態様のシェーディング補正の両者を行うものである。
例えば、画像データに、先ず、異なる濃度に対応する複数のシェーディング補正テーブルを用いる第1の態様のシェーディング補正を行い、次いで、副走査方向で異なる記録位置に対応する複数のシェーディング補正テーブルを用いる第2の態様のシェーディング補正を行い、シェーディング補正を終了する。両シェーディング補正方法は、前述のとおりである。
なお、両シェーディング補正の順番は逆でもよい。
【0040】
以上、本発明のシェーディング補正方法について詳細に説明したが、本発明は以上の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0041】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明のシェーディング補正方法によれば、サーマルヘッドを用いる感熱記録において、記録濃度や副走査方向の記録位置によらず、常に好適にシェーディング補正を行うことができ、安定して高画質な画像記録ができる感熱記録装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシェーディング補正方法を利用する感熱記録装置の一例の概念図である。
【図2】図1に示される感熱記録装置の記録部の概念図である。
【図3】本発明のシェーディング補正方法の一例を説明するためのグラフである。
【図4】本発明のシェーディング補正方法の別の例を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
10 (感熱)記録装置
14 装填部
16 供給搬送
18 記録部
22 排出部
24 マガジン
26 蓋体
28 ハウジング
30 挿入口
32 案内板
34 案内ロール
36 停止部材
40 吸盤
42 搬送手段
44 搬送ガイド
48 エンドレスベルト
50 ニップローラ
52 規制ローラ対
56 クリーニングローラ対
58,62 ガイド
60 プラテンローラ
64 搬送ローラ対
66 サーマルヘッド
68 支持部材
72 トレイ
74 排出口
76 冷却ファン
80 画像処理装置
82 画像メモリ
84 記録制御装置
A 感熱(記録)材料

Claims (6)

  1. 発熱素子を一方向に配列してなるグレーズを有するサーマルヘッドを用い、前記グレーズと感熱記録材料とを接触して両者を前記配列方向と直交する方向に相対的に移動することにより、前記感熱記録材料に記録を行う、感熱記録におけるシェーディング補正方法であって、
    複数の異なる記録濃度に対応して用意された複数のシェーディング補正テーブルを用い、記録濃度に応じて、前記複数のシェーディング補正テーブルをその重みを変えて用いてシェーディング補正条件を算出することを特徴とするシェーディング補正方法。
  2. 前記シェーディング補正テーブル間を線型補間することによって、前記重みを変える請求項1に記載のシェーディング補正方法。
  3. 発熱素子を一方向に配列してなるグレーズを有するサーマルヘッドを用い、前記グレーズと感熱記録材料とを接触して両者を前記配列方向と直交する方向に相対的に移動することにより、前記感熱記録材料に記録を行う、感熱記録におけるシェーディング補正方法であって、
    前記相対的な移動方向での複数の異なる位置に対応して用意された複数のシェーディング補正テーブルを用い、前記移動方向の記録位置に応じて、前記複数のシェーディング補正テーブルをその重みを変えて用いてシェーディング補正条件を算出することを特徴とするシェーディング補正方法。
  4. 前記シェーディング補正テーブル間を線型補間することによって、前記重みを変える請求項3に記載のシェーディング補正方法。
  5. 発熱素子を一方向に配列してなるグレーズを有するサーマルヘッドを用い、前記グレーズと感熱記録材料とを接触して両者を前記配列方向と直交する方向に相対的に移動することにより、前記感熱記録材料に記録を行う、感熱記録におけるシェーディング補正方法であって、
    複数の異なる記録濃度に対応して用意された複数のシェーディング補正テーブルおよび前記相対的な移動方向での複数の異なる位置に対応して用意された複数のシェーディング補正テーブルを用い、記録濃度および前記移動方向での記録位置に応じて、対応する複数のシェーディング補正テーブルをその重みを変えて用いてシェーディング補正条件を算出することを特徴とするシェーディング補正方法。
  6. 前記シェーディング補正テーブル間を線形補間することにより、前記重みを変える請求項5に記載のシェーディング補正方法。
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