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JP3609474B2 - クライオポンプ - Google Patents
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JP3609474B2 - クライオポンプ - Google Patents

クライオポンプ

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JP3609474B2
JP3609474B2 JP02549495A JP2549495A JP3609474B2 JP 3609474 B2 JP3609474 B2 JP 3609474B2 JP 02549495 A JP02549495 A JP 02549495A JP 2549495 A JP2549495 A JP 2549495A JP 3609474 B2 JP3609474 B2 JP 3609474B2
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    • F04B37/00Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00
    • F04B37/06Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00 for evacuating by thermal means
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えばスパッタリング装置やイオンプレーティング装置に適用され気体分子を極低温のパネルに凝縮して排気することにより高真空を得るクライオポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、クライオポンプは、図1に示すように、外部へ向けて開放された吸気口aを有するポンプケースbの内部に、小型のヘリウム冷凍機cの第1段ステージdと第2段ステージeを設け、該第1段ステージdに該吸気口aと対向したバッフルfを設けたシールドgを固定し、該第2段ステージeの周囲を覆うように有底筒形のクライオパネルhを固定した構成を一般とする。該クライオポンプは、その吸気口aを例えばスパッタリング装置の真空処理室に連通させて取り付け、該ヘリウム冷凍機cを作動させてその第1段ステージdにより該シールドg及びバッフルfを70K程度に冷却すると共に第2段ステージeによりクライオパネルhを15K程度に冷却し、真空処理室内の気体中の水のように蒸気圧の低い気体を該シールドgやバッフルfに凝縮させて排気し、窒素、酸素、アルゴン等の更に蒸気圧の高い気体をクライオパネルhの外面に凝縮させて排気する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のクライオポンプでは、排気速度を大きくとるために、シールドgとバッフルfの間を開けてそこのコンダクタンスを大きくとるようにしている。気体の多くは矢印のようにクライオパネルhに入射し、斜線で示すように凝縮する。
【0004】
しかし、従来のクライオポンプの構造では、気体はクライオパネルhの外面の上部の角部iに多くが凝縮し、クライオパネルhの全体に均一に凝縮することがないため、排気容量を大きくすることが困難であった。
【0005】
排気容量を大きくするためには、凝縮層の厚さを厚くとれるような構造が必要であるが、そのためにはクライオパネルhの形状を円錐形にしたり、クライオパネルhとバッフルfまでの距離Xを大きく取ることが必要である。しかし、Xを大きくとっても凝縮層が厚くなると凝縮層内に温度勾配が発生し、凝縮層の表面温度が高くなるため、距離Xにも限界がある。
【0006】
凝縮層の厚さの限界は、気体の種類や流量、バッフルfの温度・構造に依存し、一般的に何ミリメートルと決定することはできないが、純粋なアルゴンであれば、凝縮層の熱伝導率が大きく、凝縮熱も比較的小さいために最大の厚さは40〜50mm程度とすることも可能である。しかし、窒素や空気のように凝縮層の熱伝導率が小さく蒸気圧の高い気体では、Xを大きくしても凝縮層がバッフルfに接触する以前に排気の限界に達してしまう。
【0007】
すなわち、クライオパネルhの気体が凝縮する部分の幾何学的表面積をAとし、凝縮層の限界の厚さをtとすると、凝縮層の体積V(cm)は近似的に、
V=αAt ………………………(1)
で与えられる。αは比例係数である。クライオポンプの排気量をC(リットル)とすると、排気量は、
C=22.4ρV/M …………(2)
となる。ρは凝縮層の密度(g/cm)、Mは気体の分子量(g/mol )である。
X>tの時の排気量は、凝縮層自身の厚さtできまり、凝縮層の体積は、(1)式となり、X<tの時の凝縮層の限界体積は、
V=αAX ………………………(3)
である。
通常のクライオポンプでは、X=20〜30mm程度であるので、純粋なアルゴンの場合には凝縮層の限界体積は(3)式で計算される。
更に、このようなクライオパネルhの外面に気体を凝縮により排気する場合は、凝縮層の厚さが厚くなるに従って排気面が大きくなるため、排気速度も大きくなり、排気速度が変化してしまうという欠点がある。スパッタリング装置などでは、プロセス圧を一定に保つ必要があるため、クライオポンプと真空処理室との間にコンダクタンスを調節するためのコンダクタンスバルブを設け、排気速度の変化を相殺するように調節することが必要になっている。
【0008】
本発明は、大きな排気容量が得られるクライオポンプを提供することを第1の目的とする。本発明の他の目的は、安定した排気速度で排気できるクライオポンプを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、外部へ向けて開放された吸気口を有するポンプケースの内部に、冷凍機の第1段ステージと第2段ステージを設け、該第1段ステージに取り付けた筒形のシールドの該吸気口と対向した開口部にバッフルを固定し、該第2段ステージに該バッフルを介して該吸気口と対向した有底筒形のクライオパネルを固定したクライオポンプに於いて、該クライオパネルの筒形の一端の開口部を該吸気口に向けた状態でその底部を該第2段ステージに固定し、バッフルの後部の径を、少なくとも気体分子通過方向の中間部から漸次小径に形成することにより、上記の目的を達成するようにした。また、これらの目的は、該シールドの開口部の口径よりも該クライオパネルの開口部の径を大きく形成し、該クライオパネルの開口部を介してクライオパネルの筒形の内部へ該バッフルの後部を進入させることによって好適に達成される。
【0010】
【作用】
該クライオパネルは、その開口部を該吸気口に向けた状態で第2段ステージに固定されているため、該吸気口からクライオポンプ内へ流入する気体分子は該クライオパネルの筒形の内部に凝縮することになる。従って、該クライオパネルの外周面には凝縮層が形成されず、該クライオパネルの外周面とシールドの内周面との間に、従来のような凝縮層形成のための隙間が不要になり、その分、該クライオパネルの径を増大させることができるから、上記式(1)のAが大きくなり、また該クライオパネルの軸方向の長さを大きくとることによっても該クライオパネルの内面に均一に凝縮できるようにAを大きくすることができ、排気容量を増大できる。該軸方向の長さを大きくすれば、同一の排気容量でも凝縮層の厚さを薄くすることができるため、凝縮層の表面温度を低くすることができ、排気性能は安定する。
【0011】
また、該吸気口の口径を該クライオパネルが該吸気口と対向する径よりも小さくすることにより、クライオパネルの筒形の内部へ該バッフルの後部を進入させることにより、気体分子をクライオパネルの筒形の内部へ確実に導いてその全てを凝縮させることができるから、排気速度はバッフルのコンダクタンスのみで決定され、排気済みの気体の量すなわち凝縮量に左右されることがないから安定した排気速度で排気できる。
【0012】
【実施例】
本発明の実施例を図面に基づき説明すると、図2に於いて符号1は、外部へ向けて開放された円形の吸気口2を有する円筒形のポンプケースを示し、該ポンプケース1の内部に、外部に設けた公知の小型のヘリウム冷凍機3から延びる第1段シリンダー4の端部の第1段ステージ5及び該第1段シリンダー4に連続した第2段シリンダー6の端部の第2段ステージ7が設けられる。該ヘリウム冷凍機3の作動により該第1段ステージ5は70K程度に冷却され、第2段ステージ7は15K程度に冷却される。該第1段ステージ5には、該吸気口2と対向した円形の開口部8を有する筒形のシールド9が取り付けられ、該開口部8にバッフル10が取り付け固定される。また、該第2段ステージ7には該吸気口2と対向させて有底で筒形のクライオパネル11が取り付け固定される。該シールド9、バッフル10、クライオパネル11は、熱良導体の例えば銅材にて製作される。バッフル10は、図示のように直径の異なる複数の環状のバッフル部材10aを同心状に固定したもので、各バッフル部材10aはクライオパネル11側の後方を漸次小径に形成して該環状の中心に向けて気体分子を誘導する構成とした。
【0013】
以上の構成は、従来のクライオポンプでも備えるところであるが、本発明では該筒形のクライオパネル11を、その円形の開口部12を該吸気口2に向けた状態で底部13を第2段ステージ7に取り付け、該吸気口2から流入する気体分子をその筒形の内面14に凝縮させて排気するものとし、この構成により該筒形の外面15に気体の凝縮層が形成されなくなるから該クライオパネル11の外面15をシールド9の内面へ接近させてその直径を増大させることができ、その筒形の軸線方向の長さを増大させることもできる。そのため該クライオパネル11の表面積が増大して排気容量の増大が得られ、しかも該内面14の全体に略均一な厚さで凝縮層を形成させて安定した排気速度が得られるようになる。
【0014】
また、符号Dで表される該吸気口2の口径を、該クライオパネル11が該吸気口2と対向する径すなわち開口部12の内径Dよりも小さく形成し、該吸気口2から該クライオパネル11の内部への気体分子の誘導を確実ならしめ、更に該クライオパネル11の筒形の軸線方向の長さHよりも該クライオパネル11の底部13からバッフル10までの距離Hを短くすることにより、該クライオパネル11の該開口部12を介してクライオパネルの筒形の内部へ該バッフル10の後部を進入させ、該吸気口2からの気体分子を同様に確実にクライオパネル11の内部へ誘導するようにした。
【0015】
該シールド9の開口部8を、その周壁から延長した閉鎖部材9aにて覆い、該閉鎖部材9aの内縁にバッフル10の周縁を気密に取り付け、該クライオパネル11の内部へは、バッフルを通過した気体のみが進入するようにした。
【0016】
本発明のクライオポンプは、図2の実施例に於いて、該ポンプケース1の吸気口2を例えばスパッタリング装置の真空処理室に排気管を介して接続し、該真空処理室が油回転ポンプ等の荒引きポンプにより適当な真空度になったところでヘリウム冷凍機3を作動させ、第1段ステージ5を70K程度に冷却すると共に第2段ステージ7を15K程度に冷却すると、該真空処理室内の気体分子のうちの水や空気の蒸気圧の低い気体分子はシールド9やバッフル10に凝縮し、アルゴン等の蒸気圧の高い気体分子はクライオパネル11に凝縮して該真空処理室の排気を行うが、該クライオパネル11は筒形の開口部12を吸気口2に向けて取り付けられているので、主として蒸気圧の高い気体分子は該クライオパネル11の内面14に凝縮し、図示のように凝縮層16が形成され、該内面14は該吸気口2に向かって広がるので、内面14の全体に略均一の厚さで凝縮層15が形成される。該クライオパネル11の外周面は気体の凝縮に不要になるから、該シールド9の内面とクライオパネル11の外面15との間の隙間17を、該クライオパネル11の径を増大させて気体分子が進入しにくい狭い幅に形成でき、その径の増大で凝縮面積が増大するから、排気容量を増大させることができる。また、従来のクライオパネルでは、その筒形の軸線方向の長さを増大させて凝縮面積を増大させても、シールドの内面とクライオパネルの外周面の間の隙間は、排気の進行で図1のように角部iに於いて多く凝縮する現象により狭まり、隙間の奥部へ気体分子の進入が阻まれるので実質的な凝縮面積は小さいが、本発明のものでは、クライオパネル11の開口部12が吸気口2へ向いて大きく開いているので、該クライオパネル11の筒形の軸線方向の長さを延ばせば、そのまま有効な凝縮面積の増大になり、排気容量が増大する。また、その長さが長いと、同一排気量を排気する場合に凝縮層の厚さが薄くなり、そのため凝縮層の表面温度が低くなり、安定した排気速度が得られる。
【0017】
ポンプケース1の吸気口2から流入する気体分子は、バッフル10を介してクライオパネル11の内部へ導かれるが、該バッフル10の開口部8の口径よりもクライオパネル11の開口部12の径が大きいので、気体分子は該クライオパネル11の筒内へ確実に誘導され、該筒内には障害物がないのでその内面14全体に略均一な厚さで凝縮する。また、該バッフル10の後部をクライオパネル11の筒内へその開口部12を介して進入させておくことで、気体分子が該開口部12の上縁を迂回する方向に流れることがなくなり、確実に該クライオパネル11の筒内へ誘導できる。
【0018】
上記の実施例はポンプケース1の軸線上に冷凍機3を取り付けたが、クライオポンプの全高を低くするために、図3のようにポンプケース1の側方に延長筒1aを設け、その内部を介して冷凍機3の第1段、第2段ステージ5、7を挿入し、該第2段ステージ7に伝熱アングル部材18を介してクライオパネル11を設けてもよい。また、バッフル10は、H≧H、D≧Dの条件を満足する状態にあればよく、図4のように、気体分子通過方向の中間部に於いて径が大きくなったバッフル部材10bを用いて気体分子を反射させてクライオパネル11の筒内へ誘導する構造にすることも可能である。尚、バッフルの形状で排気速度、凝縮層の厚さ分布が決定されるため、その設計には注意を払う必要がある。
【0019】
【発明の効果】
以上のように本発明によるときは、クライオポンプのポンプケースの内部に設けた第2段ステージに固定される筒形のクライオパネルを、その筒形の開口部を該吸気口に向けた状態でその底部を該第2段ステージに固定したので、ポンプケースの吸気口から流入する気体分子は該クライオパネルの筒形の内部に凝縮し、該クライオパネルの外周面には凝縮層が形成されないから、該クライオパネルの外周面をシールドの内面に接近させて該クライオパネルの径を増大させることができ、或いは該クライオパネルの軸方向の長さを大きくしてその凝縮面積を大きくすることができ、従って排気容量を増大でき、該軸方向の長さを大きくすれば、同一の排気容量でも凝縮層の厚さを薄くすることができるから凝縮層の表面温度が低くなって排気性能を安定させることが可能になり、該シールドの開口部の口径よりも上記クライオパネルの開口部の径を大きく形成し、該クライオパネルの内部へ該バッフルの後部を進入させることにより、確実に気体分子をクライオポンプの筒内へ誘導できる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の截断側面図
【図2】本発明の実施例の截断側面図
【図3】本発明の他の実施例の截断側面図
【図4】本発明の更に他の実施例の截断側面図
【符号の説明】
1 ポンプケース 2 吸気口 3 冷凍機
5 第1段ステージ 7 第2段ステージ 8 開口部
9 シールド 9a 閉鎖部材 10 バッフル
11 クライオパネル 12 開口部 13 底部
14 内面 15 外面

Claims (4)

  1. 外部へ向けて開放された吸気口を有するポンプケースの内部に、冷凍機の第1段ステージと第2段ステージを設け、該第1段ステージに取り付けた筒形のシールドの該吸気口と対向した開口部にバッフルを固定し、該第2段ステージに該バッフルを介して該吸気口と対向した有底筒形のクライオパネルを固定したクライオポンプに於いて、
    該クライオパネルの筒形の一端の開口部を該吸気口に向けた状態でその底部を該第2段ステージに固定し
    バッフルの後部の径を、少なくとも気体分子通過方向の中間部から漸次小径に形成したことを特徴とするクライオポンプ。
  2. 上記シールドの開口部の口径よりも上記クライオパネルの開口部の径を大きく形成したことを特徴とする請求項1に記載のクライオポンプ。
  3. 上記クライオパネルの開口部を介してクライオパネルの筒形の内部へ上記バッフルの後部を進入させたことを特徴とする請求項1に記載のクライオポンプ。
  4. 上記シールドの内部へは、バッフルを通過した気体のみが進入するように該バッフルの周縁と該シールドの開口部の内縁を気密に取り付けたことを特徴とする請求項1乃至3に記載のクライオポンプ。
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