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JP3613364B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
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JP3613364B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。特に、例えばアスペクト比が4:3のNTSC(National Television System Committee)方式の画像信号を、アスペクト比が16:9の画像信号に変換する場合などの、画像信号のアスペクト比を変換する場合などに用いて好適な画像処理装置および画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年におけるオーディオビジュアル指向の高まりから、より臨場感のある画像(映像)が望まれるようになり、最近では、従来より横長の、いわゆるワイドディスプレイを用いたテレビジョン受像機が実用化されている。このようなテレビジョン受像機(以下、ワイドテレビジョン受像機という)では、表示画面のアスペクト比が16:9となっており、例えばアスペクト比が4:3のNTSC方式の画像信号(テレビジョン信号)が、アスペクト比が16:9の画像信号に変換されて表示されるようになされている。ワイドテレビジョン受像機によれば、アスペクト比が現行の4:3の表示画面を有するテレビジョン受像機に比べて視野角を広くとることができ、迫力のある画像を得ることができる。
【0003】
なお、ワイドテレビジョン受像機のアスペクト比は、いわゆるハイビジョン(HDTV(High Definition Television))に対応して、16:9とされている。
【0004】
図14は、従来のワイドテレビジョン受像機の一例の構成を示している。UHF(Ultra High Frequency)/VHF(Very High Freqency)用のアンテナ1またはパラボラアンテナ(BS(Broadcast Sattelite)アンテナ)2では、放送局から送信されてくるNTSC方式の画像信号(テレビジョン信号)が受信され、その受信信号は、UV(UHF/VHF)/BSチューナ3に供給される。UV/BSチューナ3では、所定のチャンネルが選局(検波)され、NTSCデコーダ4に出力される。NTSCデコーダ4では、UV/BSチューナ3の出力、即ち、所定のチャンネルのNTSC方式の画像信号に対し、必要な処理が施され、これにより、例えばRGB信号とされる。このRGB信号は、ライン倍速変換回路5に出力される。
【0005】
ここで、ワイドテレビジョン受像機においては、偏向系の整合性を重視してNTSC方式の画像信号を倍速変換処理し、元の周波数の2倍の周波数の水平走査信号で表示することが行われる。また、LCD(液晶ディスプレイ)やプラズマトロンなどの固体表示装置を使用したワイドテレビジョン受像機においても、固体撮像装置の表示装置のライン数(画素数)と、画像信号の水平走査線数との整合性を考慮して、NTSC方式の画像信号を、倍速変換処理し、元の周波数の2倍の周波数の水平走査信号で表示するようになされている。
【0006】
図14のワイドテレビジョン受像機においても同様に、NTSC方式の画像信号に対し、倍速変換処理が施されるようになされている。即ち、ライン倍速変換回路5は、NTSCデコーダ4からのRGB信号に対し、倍速変換処理の1つである、例えば同一ライン(水平走査線)を2回連続して読み出すライン倍速変換処理を施して出力する。従って、ライン倍速変換回路5からは、252.5ラインでなる1フィールドの画像信号が、525ラインでなる1フレームの画像信号に変換されて出力される。ここで、ライン倍速変換回路5が出力するRGB信号を、以下、適宜、倍速RGB信号または倍速画像信号という。
【0007】
ライン倍速変換回路5から出力された倍速RGB信号は、アスペクト比変換回路106に供給される。アスペクト比変換回路106では、ライン倍速変換回路5からの倍速画像信号(倍速RGB信号)を構成するライン数を変えずに、即ち、1フレームのライン数が525本のままで、そのアスペクト比が4:3から16:9に変換される。そして、このアスペクト比が16:9の倍速画像信号は、同じくアスペクト比が16:9の、例えばCRT(Cathode Ray Tube)や、LCD、プラズマトロンなどでなる表示装置7に供給されて表示される。
【0008】
図15は、図14のアスペクト比変換回路106の構成例を示している。同図に示すように、アスペクト比変換回路106は、画像を、縦方向(水平走査線と垂直な方向)または横方向(水平走査線と平行な方向)にそれぞれ拡大する縦方向拡大回路108または横方向拡大回路9から構成される。
【0009】
ここで、アスペクト比が4:3の画像信号を、アスペクト比が16:9の画像信号に変換する方法としては、例えば図16(A)に示すように、その横方向だけを、4/3倍に拡大する方法がある。しかしながら、このように横方向だけを拡大したのでは、画像信号の真円率を保つことができない。
【0010】
そこで、アスペクト比変換回路106では、例えば図16(B)に示すようにして画像信号のアスペクト比が変換されるようになされている。即ち、まず、縦方向拡大回路108において、倍速画像信号の縦方向が、4/3倍に拡大される。但し、この拡大は、1フレームの倍速画像信号のうち、3/4フレームの画像信号を対象に行う。従って、この拡大により得られる画像信号のアスペクト比は、4:3のまま変わらないが、その画像は、縦方向に4/3倍されたものとなる。次に、横方向拡大回路9において、上述のように縦方向を拡大した倍速画像信号の横方向が、4/3倍に拡大される。これにより、真円率を保たれた、アスペクト比が16:9(=4×4/3:3)の画像信号が得られる。
【0011】
次に、図17を参照して、図15の縦方向拡大回路108の処理について説明する。縦方向拡大回路108では、入力された倍速映像信号を構成する、連続する3つのライン(図17では、第1乃至第3ライン)に、1ラインが補間され、これにより、3ラインが4ラインに変換されるようになされている。即ち、第1乃至第3ラインそれぞれにおいて、垂直方向に隣接する画素の画像信号A,B,Cのうち、画像信号Aが、そのまま、第1ラインを構成する画素の画像信号A’として出力される。また、画像信号AとBとの平均値((A+B)/2)が計算され、これが、第2ラインを構成する画素の画像信号B’として出力される。さらに、画像信号BとCとの平均値((B+C)/2)が計算され、これが、第3ラインを構成する画素の画像信号C’として出力される。そして、画像信号Cが、そのまま、第4ラインを構成する画素の画像信号D’として出力される。
【0012】
縦方向拡大回路108では、以上の処理が、1フレームの倍速画像信号のうちの、上部3/4フレームに対して行われ、これにより、ライン数を変えずに、画像が、縦方向に4/3倍される。
【0013】
図18は、図15の縦方向拡大回路108の構成例を示している。なお、各部における信号波形を、図19および図20に示す。
【0014】
この縦方向拡大回路108には、ライン倍速変換回路5から、例えば図19(A)に示すような画像信号(倍速画像信号)が供給される他、図示せぬ回路から、図19(B)乃至図19(F)にそれぞれ示すような、ライトイネーブル信号WE(Write Enable)、クロックCK(ClocK)、水平同期信号HP(Horizonal Pulus)、垂直同期信号VP(Virtical Pulus)、またはフレームパルスFP(Flame Pulse)も供給されるようになされている(クロックCK、水平同期信号HP、垂直同期信号VPについては、それぞれ図20(C)乃至図20(E)にも示してある)。
【0015】
ここで、ライトイネーブル信号WE(図19(B))は、クロックCK(図19(C))と周期が同一で、位相が幾分ずれたパルスとされている。クロックCK(図19(C))は、各画素に対応する画像信号(図19(A))のタイミングで与えられるようになされている。なお、クロックCKは、例えばデューティ比が50%のパルス(Hレベルの期間とLレベルの期間とが等しいパルス)とされている。水平同期信号HP(図19(D))および垂直同期信号VP(図19(E))は、画像信号(図19(A))から抽出されるようになされている。フレームパルスFP(図19(F))は、例えば奇数フレームまたは偶数フレームで、それぞれHレベルまたはLレベルとなるようになされている。
【0016】
なお、水平同期信号HPまたは垂直同期信号VPは、ラインまたはフレームの先頭のタイミングで、例えばLレベルになるようになされている。
【0017】
画像信号(倍速画像信号)(図19(A))は、フレームメモリ111および211の入力端子inに供給されるようになされている。ライトイネーブル信号WE(図19(B))は、ORゲート51または52それぞれの一方の入力端子に供給されるようになされている。クロックCK(図19(C))は、書き込みアドレスカウンタ24、読み出しアドレスカウンタ121、またはラインディレイ13それぞれのクロック端子ckに供給されるようになされている。水平同期信号HP(図19(D))は、読み出し制御回路17またはアドレスラッチ回路22それぞれのクロック端子ckに供給されるようになされている。垂直同期信号VP(図19(E))は、書き込みアドレスカウンタ24、読み出し制御回路17、または読み出しアドレスカウンタ121それぞれのリセット端子rstに供給されるようになされている。フレームパルスFP(図19(F))は、NOTゲート53を介して、ORゲート51の他方の入力端子並びにスイッチ123の制御端子cntに供給されるとともに、ORゲート52の他方の入力端子、並びにスイッチ54または223それぞれの制御端子cntに供給されるようになされている。
【0018】
従って、ORゲート51では、ライトイネーブル信号WEと、フレームパルスFPを反転したものとの論理和が計算されて出力される。ORゲート51の出力は、フレームメモリ111のライトイネーブル端子weに供給される。フレームメモリ111は、そのライトイネーブル端子weにLレベルが印加されているときに、その入力端子inに供給される信号を記憶するようになされており、従って、フレームメモリ111では、入力端子inに入力されている画像信号は、フレームパルスFPがHレベルのときに、ライトイネーブル信号WEがLレベルになるタイミングで記憶される。即ち、フレームメモリ111では、奇数フレームの画像信号が記憶される。
【0019】
また、ORゲート52では、ライトイネーブル信号WEと、フレームパルスFPとの論理和が計算されて出力される。ORゲート52の出力は、フレームメモリ211のライトイネーブル端子weに供給される。フレームメモリ211も、フレームメモリ111と同様に、そのライトイネーブル端子weにLレベルが印加されているときに、その入力端子inに供給される信号を記憶するようになされており、従って、フレームメモリ211では、入力端子inに入力されている画像信号は、フレームパルスFPがLレベルのときに、ライトイネーブル信号WEがLレベルになるタイミングで記憶される。即ち、フレームメモリ211では、偶数フレームの画像信号が記憶される。
【0020】
一方、書き込みアドレスカウンタ24は、そのリセット端子rstに垂直同期信号VPが供給されるタイミング(例えば、VPがLレベルになるタイミング)、即ち、フレームの先頭のタイミングで、例えば0にリセットされ、そのクロック端子ckに供給されるクロックCKをカウントするようになされている。そして、このカウント値を、フレームメモリ111および211の書き込みアドレスとして、スイッチ123および223の端子aに供給するようになされている。
【0021】
読み出しアドレスカウンタ121も、書き込みアドレスカウンタ24と同様に、そのリセット端子rstに垂直同期信号VPが供給されるタイミングで、例えば0にリセットされ、そのクロック端子ckに供給されるクロックCKをカウントするようになされている。そして、このカウント値を、フレームメモリ111および211の読み出しアドレスとして、スイッチ123および223の端子bに供給するようになされている。さらに、読み出しアドレスカウンタ121が出力する読み出しアドレスは、アドレスラッチ回路22にも供給されるようになされている。
【0022】
スイッチ123および223は、その制御端子cntに印加されるレベルが、例えばHまたはLレベルのとき、それぞれ端子bまたはaを選択するようになされている。従って、フレームパルスFPがHレベルのとき、スイッチ123または223は、端子aまたはbをそれぞれ選択し、また、フレームパルスFPがLレベルのとき、スイッチ123または223は、端子bまたはaをそれぞれ選択するようになされている。スイッチ123または223の出力は、フレームメモリ111または211のアドレス端子adにそれぞれ供給されるようになされている。
【0023】
従って、フレームメモリ111のアドレス端子adには、奇数フレームまたは偶数フレームのタイミングで、書き込みアドレスまたは読み出しアドレスがそれぞれ供給される。また、フレームメモリ211のアドレス端子adには、フレームメモリ111における場合と逆のタイミングで、即ち、偶数フレームまたは奇数フレームのタイミングで、書き込みアドレスまたは読み出しアドレスがそれぞれ供給される。
【0024】
従って、フレームメモリ111では、フレームパルスFPがHレベルのときに、書き込みアドレスカウンタ24よりスイッチ123を介して供給される書き込みアドレスに、奇数フレームの画像信号が記憶され、また、フレームパルスFPがLレベルのときに、読み出しアドレスカウンタ121よりスイッチ123を介して供給される読み出しアドレスから、奇数フレームの画像信号が読み出される。一方、フレームメモリ211では、フレームパルスFPがLレベルのときに、書き込みアドレスカウンタ24よりスイッチ123を介して供給される書き込みアドレスに、偶数フレームの画像信号が記憶され、また、フレームパルスFPがHレベルのときに、読み出しアドレスカウンタ121よりスイッチ123を介して供給される読み出しアドレスから、偶数フレームの画像信号が読み出される。
【0025】
即ち、縦方向拡大回路108に奇数フレームが供給されるタイミングでは、フレームメモリ111には、その奇数フレームの画像信号が記憶される一方、フレームメモリ211からは、その1フレーム前の偶数フレームの画像信号が読み出される。また、縦方向拡大回路108に偶数フレームが供給されるタイミングでは、フレームメモリ211には、その偶数フレームの画像信号が記憶される一方、フレームメモリ111からは、その1フレーム前の奇数フレームの画像信号が読み出される。
【0026】
ところで、アドレスラッチ回路22は、そのクロック端子ckに供給されている水平同期信号HPの、例えば立ち上がりエッジのタイミングで、読み出しアドレスカウンタ121が出力する読み出しアドレスをラッチするようになされている。従って、アドレスラッチ回路22では、フレームメモリ111および211において、各ラインの先頭の画素の画像信号が記憶されたアドレスがラッチされる。そして、アドレスラッチ回路22でラッチされた読み出しアドレスは、読み出しアドレスカウンタ121のアドレス入力端子da2に供給されるようになされている。
【0027】
また、読み出し制御回路17は、そのリセット端子rstに垂直同期信号VPが供給されるタイミングで、例えば0にリセットされ、そのクロック端子ckに供給される水平同期信号HPをカウントするようになされている。そして、読み出し制御回路17は、このカウント値に基づいて、例えば図20(G)に示すような4ラインごとにLレベルが現れるロード信号LD2と、例えば図20(H)に示すような2ラインごとにHレベルとLレベルになることを繰り返す選択信号を生成するようになされている。
【0028】
なお、図20では、ロード信号LD2は、垂直同期信号VP(図20(E))のタイミングから、即ち、各フレームの先頭から、4,8,・・・ライン目の先頭(第4ライン、第8ライン、・・・の先頭)のタイミングにおいてLレベルになるようになされている。また、選択信号は、各フレームの第1ラインまでがHレベル、第2および第3ラインがLレベル、第4および第5ラインがHレベル、第6および第7ラインがLレベル、・・・となるようになされている。
【0029】
読み出し制御回路17において生成されたロード信号LD2または選択信号は、その出力端子o1またはo2から、読み出しアドレスカウンタ121の入力端子i2またはスイッチ15の制御端子cntにそれぞれ供給されるようになされている。
【0030】
読み出しアドレスカウンタ121は、読み出し制御回路17からロード信号LD2が供給されるタイミング(LD2がLレベルになるタイミングで)、アドレスラッチ回路22から供給されるアドレス(読み出しアドレス)をロードし、クロックCKのカウント値を、アドレスラッチ回路22から供給されるアドレスに更新するようになされている。
【0031】
従って、読み出しアドレスカウンタ121は、垂直同期信号VP(図20(E))のタイミングで、カウント値をリセットした後、第1ラインから第3ラインまでは、クロックCK(図20(C))をカウントしていき、ロード信号LD2(図20(G))がLレベルになる、第4ラインの先頭を読み出すタイミングにおいて、そのカウント値を、アドレスラッチ回路22が出力するアドレスに更新する。このとき、アドレスラッチ回路22は、読み出しアドレスカウンタ121が1ライン前に出力した読み出しアドレス、即ち、第3ラインの先頭の読み出しアドレスをラッチしており、従って、読み出しアドレス121は、第1乃至第3ラインを読み出すための読み出しアドレスを出力した後、本来ならば、第4ラインの先頭の読み出しアドレスを出力するところを、再度、第3ラインの先頭の読み出しアドレスを出力する。
【0032】
その後、読み出しアドレスカウンタ121は、次にロード信号LD2がLレベルになるまで、即ち、第3ラインから4ライン後までは、クロックCK(図20(C))をカウントしていき、これにより、第3乃至6ラインを読み出すための読み出しアドレスを出力する。そして、読み出しアドレスカウンタ121は、ロード信号LD2(図20(G))が再びLレベルになる、第7ラインの先頭を読み出すタイミングにおいて、そのカウント値を、アドレスラッチ回路22が出力するアドレスに更新する。このとき、アドレスラッチ回路22は、読み出しアドレスカウンタ121が1ライン前に出力した読み出しアドレス、即ち、第6ラインの先頭の読み出しアドレスをラッチしており、従って、読み出しアドレス121は、第3乃至第6ラインを読み出すための読み出しアドレスを出力した後、本来ならば、第7ラインの先頭の読み出しアドレスを出力するところを、再度、第6ラインの先頭の読み出しアドレスを出力する。
【0033】
読み出しアドレスカウンタ121では、以下、同様にして、読み出しアドレスが発生される。従って、フレームメモリ111および211からの画像信号の読み出し時においては、図20(I)に示すように、第1ライン、第2ライン、第3ライン、第3ライン、第4ライン、第5ライン、第6ライン、第6ライン、第7ライン、・・・というように、3ラインが順次読み出された後、そのうちの最後に読み出されたラインが再度読み出されることが繰り返される(以下、適宜、再度読み出されたラインを、重複ラインという)。
【0034】
ここで、書き込みアドレスカウンタ24は、上述したように、垂直同期信号VPのタイミングでリセットされながら、クロックCKをカウントし、そのカウント値を、書き込みアドレスとして出力する。従って、フレームメモリ111および211には、1フレームの画像信号を構成する第1乃至第525ラインが、順次記憶される。これに対し、読み出しアドレスカウンタ121は、やはり垂直同期信号VPのタイミングでリセットされながら、クロックCKをカウントし、そのカウント値を、読み出しアドレスとして出力するが、このカウント値は、上述したように、4ラインに1回の割合で更新される。このため、フレームメモリ111および211から順次読み出された4ラインのうち、最後のラインと、最後から2番目のラインは同一ラインであり、その結果、フレームメモリ111および211からは、そこに記憶された1フレームの画像信号のうち、上部3/4フレームの画像信号しか読み出されない。
【0035】
即ち、フレームメモリ111および211からは、データ量としては、1フレーム分の画像信号が読み出されるが、そのうちの1/4フレーム分は重複ラインであり、実質的には、第1ラインから第525×3/4ラインまでの3/4フレーム分のラインしか読み出されない。
【0036】
フレームメモリ111または211から読み出された画像信号は、その出力端子outから、スイッチ54の端子aまたはbに、それぞれ供給されるようになされている。スイッチ54は、その制御端子cntに供給されるフレームパルスFP(図19(F))がHまたはLレベルのとき、その端子bまたはaを選択するようになされており、その出力は、ラインディレイ13の入力端子in、演算器14、およびスイッチ15の端子bに供給されるようになされている。
【0037】
従って、フレームパルスFPがLレベルである場合、即ち、フレームメモリ111から、そこに記憶された奇数フレームの画像信号が読み出される場合においては、その画像信号は、スイッチ54を介して、ラインディレイ13、演算器14、およびスイッチ15に供給される。また、フレームパルスFPがHレベルである場合、即ち、フレームメモリ211から、そこに記憶された偶数フレームの画像信号が読み出される場合においては、その画像信号は、スイッチ54を介して、ラインディレイ13、演算器14、およびスイッチ15に供給される。
【0038】
ラインディレイ13は、スイッチ54を介して供給される画像信号を、そのクロック端子ckに供給されるクロックCKにしたがって、1ラインに相当する時間だけ遅延し、その出力端子outから出力するようになされている。ラインディレイ13の出力は、演算器14に供給されるようになされており、演算器14では、ラインディレイ13の出力と、スイッチ54を介して供給される画像信号との加算平均値が求められるようになされている。従って、演算器14からは、あるラインと、そのラインの1ライン前のラインとの画像信号の加算平均値が出力される。この加算平均値は、スイッチ15の端子aに出力されるようになされている。
【0039】
スイッチ15は、読み出し制御回路17から、その制御端子cntに供給される選択信号(図20(H))がHまたはLレベルのとき、端子bまたはaをそれぞれ選択して出力するようになされている。従って、フレームメモリ111または211から、第1ライン(図20(I))が読み出される場合においては、選択信号はHレベルであるから、スイッチ15は端子bを選択し、その結果、スイッチ15からは、フレームメモリ111または211から読み出された第1ラインが出力される。
【0040】
また、フレームメモリ111または211から、第2ライン(図20(I))が読み出される場合においては、選択信号はLレベルであるから、スイッチ15は端子aを選択し、その結果、スイッチ15からは、演算器14において計算された第2ラインと、その1ライン前の第1ラインとの加算平均値が出力される。さらに、フレームメモリ111または211から、最初に第3ライン(図20(I))が読み出される場合においては、選択信号はLレベルであるから、スイッチ15は、やはり端子aを選択し、その結果、スイッチ15からは、演算器14において計算された第3ラインと、その1ライン前の第2ラインとの加算平均値が出力される。また、フレームメモリ111または211から、次の第3ライン(重複ライン)(図20(I))が読み出される場合においては、選択信号はHレベルであるから、スイッチ15は、端子bを選択し、その結果、スイッチ15からは、フレームメモリ111または211から読み出された第3ラインが出力される。
【0041】
そして、フレームメモリ111または211から、第4ライン(図20(I))が読み出される場合においては、選択信号はHレベルであるから、スイッチ15は端子bを選択し、その結果、スイッチ15からは、フレームメモリ111または211から読み出された第4ラインが出力され、以下、同様の処理が繰り返される。
【0042】
これにより、スイッチ15からは、図17で説明したようにして、ライン数は525ラインのままで、縦方向に、4/3倍(ほぼ4/3倍)に拡大された画像(以下、適宜、縦方向拡大画像という)が出力される。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来においては、アスペクト比変換回路106において、上述したような縦方向拡大画像を得るためには、奇数フレームと偶数フレームをそれぞれ記憶するフレームメモリ111と211が必要であった。フレームメモリ111と211は、それぞれ1フレームの画像信号を記憶するため、その記憶容量としては、合計で、少なくとも2フレーム分が要求されるが、このように大きな記憶容量のメモリは高価であり、従って、装置全体(ワイドテレビジョン受像機)も、高コスト化する課題があった。
【0044】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、より少ない記憶容量のメモリを用いて縦方向拡大画像を得ることができるようにすることにより、低価格で装置を提供することができるようにするものである。
【0045】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の画像処理装置は、画像に対応する画像信号を記憶する1フレーム分より大きな記憶容量を有するリングバッファ型の画像信号記憶手段と、画像信号記憶手段に画像信号を書き込む書き込み手段と、画像信号記憶手段に1フレーム毎に画像信号が書き込まれる際の先頭の書き込みアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、画像信号記憶手段に1フレーム前に書き込まれた、1フレームの画像信号のうちの、m/nフレームの画像信号を、アドレス記憶手段に記憶された書き込みアドレスから、あるいはアドレス記憶手段に記憶された書き込みアドレスと所定のアドレス値との和として与えられるアドレスから読み出す読み出し手段と、画像信号記憶手段から読み出されたm/nフレームの画像信号に対応する画像を、水平走査線と垂直な方向に、n/m倍に拡大する垂直方向拡大手段とを備えることを特徴とする。
【0046】
請求項11に記載の画像処理方法は、画像信号記憶手段に画像信号を書き込むとともに、その画像信号が1フレーム毎に書き込まれる際の先頭の書き込みアドレスを記憶し、画像信号記憶手段に1フレーム前に書き込まれた、1フレームの画像信号のうちの、m/nフレームの画像信号を、記憶された書き込みアドレスから、あるいは記憶された書き込みアドレスと所定のアドレス値との和として与えられるアドレスから読み出し、画像信号記憶手段から読み出されたm/nフレームの画像信号に対応する画像を、水平走査線と垂直な方向に、n/m倍に拡大することを特徴とする。
【0047】
請求項1に記載の画像処理装置においては、1フレーム分より大きな記憶容量を有するリングバッファ型の画像信号記憶手段は、画像に対応する画像信号を記憶するようになされており、書き込み手段は、画像信号記憶手段に画像信号を書き込むようになされている。アドレス記憶手段は、画像信号記憶手段に1フレーム毎に画像信号が書き込まれる際の先頭の書き込みアドレスを記憶し、読み出し手段は、画像信号記憶手段に1フレーム前に書き込まれた、1フレームの画像信号のうちの、m/nフレームの画像信号を、アドレス記憶手段に記憶された書き込みアドレスから、あるいはアドレス記憶手段に記憶された書き込みアドレスと所定のアドレス値との和として与えられるアドレスから読み出すようになされている。垂直方向拡大手段は、画像信号記憶手段から読み出されたm/nフレームの画像信号に対応する画像を、水平走査線と垂直な方向に、n/m倍に拡大するようになされている。
【0048】
請求項11に記載の画像処理方法においては、画像信号記憶手段に画像信号を書き込むとともに、その画像信号が1フレーム毎に書き込まれる際の先頭の書き込みアドレスを記憶し、画像信号記憶手段に1フレーム前に書き込まれた、1フレームの画像信号のうちの、m/nフレームの画像信号を、記憶された書き込みアドレスから、あるいは記憶された書き込みアドレスと所定のアドレス値との和として与えられるアドレスから読み出し、画像信号記憶手段から読み出されたm/nフレームの画像信号に対応する画像を、水平走査線と垂直な方向に、n/m倍に拡大するようになされている。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例を説明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の実施例との対応関係を明らかにするために、各手段の後の括弧内に、対応する実施例(但し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次のようになる。
【0050】
即ち、請求項1に記載の画像処理装置は、画像を、その水平走査線と垂直な方向に、n/m(但し、n>m>0)倍に拡大する処理を行う画像処理装置であって、画像に対応する画像信号を記憶する1フレーム分より大きな記憶容量を有するリングバッファ型の画像信号記憶手段(例えば、図3に示すフレームメモリ11など)と、画像信号記憶手段に画像信号を書き込む書き込み手段(例えば、図3に示す書き込みアドレスカウンタ24など)と、画像信号記憶手段に1フレーム毎に画像信号が書き込まれる際の先頭の書き込みアドレスを記憶するアドレス記憶手段(例えば、図3に示すアドレスラッチ回路18など)と、画像信号記憶手段に1フレーム前に書き込まれた、1フレームの画像信号のうちの、m/nフレームの画像信号を、アドレス記憶手段に記憶された書き込みアドレスから、あるいはアドレス記憶手段に記憶された書き込みアドレスと所定のアドレス値との和として与えられるアドレスから読み出す読み出し手段(例えば、図3に示す読み出し制御回路17、読み出しアドレスカウンタ21、およびアドレスラッチ回路22など)と、画像信号記憶手段から読み出されたm/nフレームの画像信号に対応する画像を、水平走査線と垂直な方向に、n/m倍に拡大する垂直方向拡大手段(例えば、図3に示すラインディレイ13、演算器14、およびスイッチ15など)とを備えることを特徴とする。
【0051】
請求項2に記載の画像処理装置は、画像を、水平走査線と平行な方向に、n/m倍に拡大する水平方向拡大手段(例えば、図2に示す横方向拡大回路9など)をさらに備えることを特徴とする。
【0052】
請求項5に記載の画像処理装置は、画像信号を倍速処理する倍速処理手段(例えば、図1に示すライン倍速変換回路5など)をさらに備えることを特徴とする。
【0053】
請求項6に記載の画像処理装置は、垂直方向拡大手段および水平方向拡大手段によって画像を拡大したものを表示する表示手段(例えば、図1に示す表示装置7など)をさらに備えることを特徴とする。
【0054】
請求項9に記載の画像処理装置は、画像信号記憶手段から読み出すm/nフレームの画像信号の範囲を設定する設定手段(例えば、図3に示すアドレス設定スイッチ20など)をさらに備えることを特徴とする。
【0055】
請求項11に記載の画像処理方法は、画像を、その水平走査線と垂直な方向に、n/m(但し、n>m>0)倍に拡大する処理を行う画像処理装置の画像処理方法であって、画像処理装置が、画像に対応する画像信号を記憶する1フレーム分より大きな記憶容量を有するリングバッファ型の画像信号記憶手段(例えば、図3に示すフレームメモリ11など)を有し、画像信号記憶手段に画像信号を書き込むとともに、その画像信号が1フレーム毎に書き込まれる際の先頭の書き込みアドレスを記憶し、画像信号記憶手段に1フレーム前に書き込まれた、1フレームの画像信号のうちの、m/nフレームの画像信号を、記憶された書き込みアドレスから、あるいは記憶された書き込みアドレスと所定のアドレス値との和として与えられるアドレスから読み出し、画像信号記憶手段から読み出されたm/nフレームの画像信号に対応する画像を、水平走査線と垂直な方向に、n/m倍に拡大することを特徴とする。
【0056】
なお、勿論この記載は、各手段を上記したものに限定することを意味するものではない。
【0057】
図1は、本発明を適用したワイドテレビジョン受像機の一実施例の構成を示している。なお、図中、図14における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、このワイドテレビジョン受像機は、アスペクト比変換回路106に代えてアスペクト比変換回路6が設けられている他は、図14のワイドテレビジョン受像機と同様に構成されている。
【0058】
図2は、図1のアスペクト比変換回路6の構成例を示している。なお、図中、図15における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、このアスペクト比変換回路6は、縦方向拡大回路108に代えて、縦方向拡大回路8が設けられている他は、図15のアスペクト比変換回路106と同様に構成されている。
【0059】
図3は、図2の縦方向拡大回路8の構成例を示している。なお、図中、図18における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
【0060】
また、この縦方向拡大回路8には、前述したNTSC方式の画像信号(倍速画像信号)の他、図18における場合と同様に、ライトイネーブル信号WE、クロックCK、水平同期信号HP、および垂直同期信号VPも、図示せぬ回路から供給されるようになされている。なお、画像信号、クロックCK、水平同期信号HP、または垂直同期信号VPは、図4(A)、図4(C)乃至図4(E)に示すように、図19(A)、図19(C)乃至図19(E)に示したものとそれぞれ同様であるが、ライトイネーブル信号WEは、図19(B)に示したものとは異なるものとなっている。即ち、縦方向拡大回路8に供給されるライトイネーブル信号WEは、図4(B)に示すように、クロックCK(図4(C))の位相を反転したパルスであって、そのHレベルの期間が、Lレベルの期間よりも長いものとなっている。
【0061】
フレームメモリ11は、少なくとも5/4(=2−3/4)フレーム分の画像信号を記憶可能なメモリ(ここでは、例えば5/4フレーム分の画像信号を記憶可能なメモリとする)で、その入力端子inまたはライトイネーブル端子weには、画像信号(図4(A))またはライトイネーブル信号WE(図4(B))がそれぞれ供給されるようになされている。また、そのアドレス端子adには、書き込みアドレスカウンタ24が出力する書き込みアドレス、または読み出しアドレスカウンタ21が出力する読み出しアドレスが、スイッチ23を介して供給されるようになされている。さらに、フレームメモリ11の出力端子outは、データラッチ回路12に接続されている。
【0062】
フレームメモリ11は、ライトイネーブル端子weに供給されるライトイネーブル信号がLレベルのとき、その入力端子inに供給される画像信号を、そのアドレス端子adに供給されるアドレス(書き込みアドレス)に記憶し、また、ライトイネーブル端子weに供給されるライトイネーブル信号がHレベルのとき、そのアドレス端子adに供給されるアドレス(読み出しアドレス)に記憶された画像信号を、その出力端子outから出力するようになされている。
【0063】
なお、フレームメモリ11は、その最終アドレスの次が、先頭アドレスとなるようなリングアドレス構造とされている。即ち、フレームメモリ11は、リングバッファで構成されており、書き込みアドレスまたは読み出しアドレスとしてXが与えられた場合、その最終アドレスをYとすると、アドレス(X mod Y)に対して、画像信号の書き込みまたは読み出しが行われるようになされている。ここで、本実施例では、図5に示すように、5/4フレーム分の画像信号を記憶可能なフレームメモリ11の先頭アドレスをa0とし、そこから、時計回りに1/4,2/4,3/4,4/4,5/4フレーム分先のアドレスを、それぞれa1,a2,a3,a4,a5とする。なお、フレームメモリ11は、リングバッファであるから、その先頭アドレスa0から5/4フレーム分先のアドレスa5は、先頭アドレスa0に等しい。また、本実施例では、先頭アドレスa0は、例えば0とする。
【0064】
フレームメモリ11から出力される画像信号は、データラッチ回路12に供給されるようになされている。データラッチ回路12には、フレームメモリ11からの画像信号の他、そのクロック端子ckに、クロックCKが供給されるようになされている。データラッチ回路12は、クロックCKの、例えば立ち上がりエッジのタイミングで、フレームメモリ11から供給される画像信号をラッチするようになされている。データラッチ回路12でラッチされた画像信号は、ラインディレイ13の入力端子in、演算器14、およびスイッチ15の端子bに供給されるようになされている。
【0065】
カウンタ制御回路16のクロック端子ckには、垂直同期信号VPが供給されるようになされており、カウンタ制御回路16は、垂直同期信号VPと同期したタイミングのロード信号LD1を、その出力端子o2から出力するようになされている。このロード信号LD1は、読み出しアドレスカウンタ21の入力端子i1に供給されるようになされている。また、カウンタ制御回路16は、そのクロック端子ckに供給される垂直同期信号VPをカウントし、例えば5フレームごとに(垂直同期信号VPを5回カウントするごとに)、その出力端子o1から、リセット信号を出力するようにもなされている。このリセット信号は、書き込みアドレスカウンタ24のリセット端子rstに供給されるようになされている。
【0066】
従って、図18における場合には、書き込みアドレスカウンタ24は、各フレームの先頭でリセットされるようになされていたが、図3における場合には、書き込みアドレスカウンタ24は、5フレームに1回の割合でリセットされるようになされている。
【0067】
アドレスラッチ回路18には、書き込みアドレスカウンタ24が出力する書き込みアドレスが供給されるようになされており、さらに、そのクロック端子ckには、垂直同期信号VPが供給されるようになされている。そして、アドレスラッチ回路18は、書き込みアドレスカウンタ24からの書き込みアドレスを、垂直同期信号VPのタイミング(例えば、その立ち上がりエッジのタイミングなどで)でラッチ(記憶)するようになされている。従って、アドレスラッチ回路18では、各フレームの先頭の書き込みアドレスが、1フレームの期間ラッチされる。アドレスラッチ回路18でラッチされた書き込みアドレスは、演算器19に供給されるようになされている。
【0068】
演算器19には、アドレスラッチ回路18でラッチされた書き込みアドレスの他、アドレス設定スイッチ20を操作することで設定されたアドレスも供給されるようになされている。そして、演算器19は、アドレスラッチ回路18からの書き込みアドレスと、アドレス設定スイッチ20からのアドレスとを加算し、その加算値を、読み出しアドレスカウンタ21のアドレス入力端子da1に供給するようになされている。アドレス設定スイッチ20については後述する。
【0069】
読み出しアドレスカウンタ21は、その入力端子i2、クロック端子ck、またはアドレス入力端子da2に供給される信号にしたがって、図18の読み出しアドレスカウンタ121と同様の処理を行う他、読み出しアドレスとしてのカウント値を、カウンタ制御回路16からロード信号LD1が供給されるタイミングで、演算器19から供給されるアドレスに設定(更新)するようになされている。
【0070】
ここで、演算器19から供給されるアドレスは、上述したように、アドレスラッチ回路18で1フレームの期間ラッチされたフレームの先頭の書き込みアドレスと、アドレス設定スイッチ20を操作することにより設定されたアドレス(以下、適宜、設定アドレスという)との加算値である。いま、説明を簡単にするために、設定アドレスを0とすると、演算器19から供給されるアドレスは、アドレスラッチ回路18で1フレームの期間ラッチされたフレームの先頭の書き込みアドレス、即ち、フレームメモリ11への書き込みが1フレーム前に行われたフレームの先頭アドレスということになる。
【0071】
従って、読み出しアドレスカウンタ21のカウント値には、カウンタ制御回路16からロード信号LD1が供給されるタイミング、即ち、各フレームの先頭のタイミングで、フレームメモリ11への書き込みが1フレーム前に行われたフレームの先頭アドレスがセット(設定)される。
【0072】
スイッチ23の端子aまたはbには、書き込みアドレスカウンタ24または読み出しアドレスカウンタ21から、書き込みアドレスまたは読み出しアドレスが、それぞれ供給されるようになされており、その制御端子cntには、クロックCKが供給されるようになされている。そして、スイッチ23は、クロックCKがHまたはLレベルのとき、端子aまたはbを選択し、フレームメモリ11のアドレス端子adに供給するようになされている。
【0073】
従って、フレームメモリ11には、クロックCKがHまたはLレベルのとき、書き込みアドレスまたは読み出しアドレスがそれぞれ供給されるようになされている。
【0074】
クロックCK(図4(C))がHレベルの場合、図4(B)に示したように、ライトイネーブル信号WEはLレベルであるから、フレームメモリ11では、入力端子inに供給される画像信号が、アドレス端子adにスイッチ26を介して書き込みアドレスカウンタ24から供給される書き込みアドレスに記憶される(書き込まれる)。また、クロックCK(図4(C))がLレベルの場合、図4(B)に示したように、ライトイネーブル信号WEはHレベルであるから、フレームメモリ11では、アドレス端子adにスイッチ26を介して読み出しアドレスカウンタ21から供給される読み出しアドレスより、画像信号が読み出される。
【0075】
なお、図4に示した場合においては、クロックCK(図4(C))がHレベルであって、ライトイネーブル信号WE(図4(B))もHレベルとなる期間があり、従って、フレームメモリ11に、書き込みアドレスが供給されているときに、画像信号の読み出しが行われることがあるが、即ち、書き込みアドレスから画像信号の読み出しが行われることがあるが、フレームメモリ11の後段のデータラッチ回路12では、上述したように、クロックCKの立ち上がりエッジのタイミングでのみ、画像信号がラッチされるので、即ち、読み出しアドレスから読み出された画像信号のみがラッチされるので、書き込みアドレスから読み出された画像信号が、その後段のラインディレイ13に出力されることはない。
【0076】
次に、図6および図7を参照して、その動作について説明する。なお、図6は、各信号のタイミングチャートを、図7は、横軸または縦軸を、それぞれ時間またはフレームメモリ11のアドレスとして、書き込みアドレスおよび読み出しアドレスの変化を示している。
【0077】
クロックCK(図4(C))がHレベルの場合、スイッチ23は端子aを選択し、これにより、フレームメモリ11のアドレス端子adには、書き込みアドレスカウンタ24よりスイッチ23を介して書き込みアドレスが供給される。そして、この場合、ライトイネーブル信号WE(図4(B))がLレベルとなると、フレームメモリ11では、入力端子inに供給される画像信号が、アドレス端子adに供給される書き込みアドレスに記憶される。
【0078】
一方、クロックCK(図4(C))がLレベルの場合、スイッチ23は端子bを選択し、これにより、フレームメモリ11のアドレス端子adには、読み出しアドレスカウンタ21よりスイッチ23を介して読み出しアドレスが供給される。さらに、この場合、ライトイネーブル信号WE(図4(B))はHレベルであるから、フレームメモリ11では、アドレス端子adに供給される読み出しアドレスより、画像信号が読み出される。
【0079】
従って、フレームメモリ11においては、1画素単位で、画像信号の書き込みと読み出しとが交互に行われる。
【0080】
書き込みアドレスカウンタ24は、カウンタ制御回路16から供給されるリセット信号により、a0(本実施例では、上述したようにa0=0)にリセットされ、クロックCKをカウントすることにより、そのカウント値を書き込みアドレスとして出力している。
【0081】
ここで、カウンタ制御回路16は、上述したように、垂直同期信号VPをカウントすることにより、5フレームごとに、リセット信号を出力する。即ち、例えば、いま、時刻tにおいて第1フレームが、時刻tにおいて第2フレームが、・・・、時刻tにおいて第iフレームが、・・・供給されるとすると、カウンタ制御回路16は、例えば図6(J)に示すように、時刻t,t,・・・,t1+5j,・・・においてLレベルとなるリセット信号を出力する(但し、j=0,1,2,・・・)。
【0082】
従って、書き込みアドレスカウンタ24は、時刻t,t,・・・,t1+5j,・・・においてリセットされるとき以外は、クロックCKをカウントすることにより、順次増加する書き込みアドレスを出力する。
【0083】
即ち、書き込みアドレスカウンタ24が出力する書き込みアドレスは、図7に太線で示すように、時刻tにおいてa0にリセットされ、その後、クロックCKにしたがって増加していく。書き込みアドレスカウンタ24は、この書き込みアドレスを、フレームメモリ11に与えることで、第1フレームの画像信号を書き込む。この第1フレームの書き込みが終了したとき、書き込みアドレスは、アドレスa0から1フレーム先のアドレスであるアドレスa4となる。
【0084】
そして、時刻tにおいては、書き込みアドレスはリセットされないから、そのまま増加し続け、従って、第2フレームの画像信号は、第1フレームの画像信号に続けて、フレームメモリ11のアドレスa4から書き込まれる。この場合、第2フレームの画像信号のうち、1/4フレーム分の書き込みが終了すると、書き込みアドレスは、フレームメモリ11の最終アドレスであるアドレスa5に到達するが、フレームメモリ11はリングバッファとして構成されているため、第2フレームの画像信号の残りの3/4フレーム分は、アドレスa0乃至a3に書き込まれる。
【0085】
以下、同様にして、第3乃至第5フレームの画像信号も、フレームメモリ11に書き込まれる。
【0086】
そして、第5フレームの画像信号の書き込みが終了し、第6フレームの画像信号の書き込みを開始する時刻tとなると、カウンタ制御回路16からリセット信号が出力され(リセット信号がLレベルとなり)、書き込みアドレスは、アドレスa0にリセットされる。従って、第6フレームの画像信号の書き込みは、アドレスa0から開始される。
【0087】
その後は、上述の第1フレーム乃至第5フレームの画像信号における場合と同様にして、画像信号がフレームメモリ11に書き込まれていく。ここで、各フレームの先頭が書き込まれるフレームメモリ11のアドレスを、図6(L)に示す。
【0088】
なお、本実施例では、フレームメモリ11の記憶容量が5/4フレーム分となっているため、画像信号の書き込みが正常に行われた場合には、時刻t,t11,t16,・・・において、書き込みアドレスは、リセットしなくても、a0となる。従って、画像信号が途切れることなく供給され、その書き込みが正常に行われる限りは、書き込みアドレスのリセットの必要はないが、現実には、受信チャンネルの変更などによって、フレームメモリ11に対する画像信号の供給が途切れる場合があり、また、何らかの原因で、画像信号の書き込みが正常に行われないこともあるので、書き込みアドレスのリセットは行うのが望ましい。
【0089】
書き込みアドレスカウンタ24が出力する書き込みアドレスは、フレームメモリ11の他、上述したように、アドレスラッチ回路18にも供給されており、このアドレスラッチ回路18では、垂直同期信号VPの立ち上がりエッジのタイミングで、書き込みアドレスがラッチされる。即ち、アドレスラッチ回路18では、各フレームの先頭の書き込みアドレスが記憶される。
【0090】
アドレスラッチ回路18において記憶されたフレームの先頭の書き込みアドレスは、演算器19において、アドレス設定スイッチ20が出力するアドレスと加算され、読み出しアドレスカウンタ21に出力される。
【0091】
なお、ここでは、上述したように、アドレス設定スイッチ20が出力するアドレスを0とし、従って、演算器19から読み出しアドレスカウンタ21に対しては、アドレスラッチ回路18で記憶されたフレームの先頭の書き込みアドレスが供給されるものとする。
【0092】
読み出しアドレスカウンタ21では、アドレスラッチ回路18から、演算器19を介して供給される書き込みアドレスが、カウンタ制御回路16からロード信号LD1が供給されるタイミングで、読み出しアドレスとして設定される。
【0093】
即ち、カウンタ制御回路16は、例えば図6(K)に示すように、各フレームの先頭のタイミングである時刻t,t,t,・・においてLレベルとなるロード信号LD1を出力しており、読み出しアドレスカウンタ21は、このロード信号LD1がLレベルとなると、演算器19を介してアドレスラッチ回路18から供給される書き込みアドレスを、読み出しアドレスとして設定する。
【0094】
従って、この場合、読み出しアドレスは、1フレーム前のフレームの先頭が書き込まれた書き込みアドレスに設定される。
【0095】
以下、読み出しアドレスカウンタ21は、図18の読み出しアドレスカウンタ121と同様に、アドレスラッチ回路22が出力するアドレスと、読み出し制御回路17から供給されるロード信号LD2とに対応して、フレームメモリ11から3ラインを順次読み出した後、そのうちの最後に読み出したラインを再度読み出すような読み出しアドレスを出力していく。
【0096】
即ち、読み出しアドレスカウンタ21が出力する読み出しアドレスは、図7に細線で示すように、時刻tにおいて、1フレーム前に書き込みが行われたアドレスa0に設定され、その後、クロックCKにしたがって増加していく。但し、読み出しアドレスは、上述したように、3ラインを順次読み出した後、そのうちの最後に読み出したラインを再度読み出すように増加していくので、画像信号の、いわば実質的な読み出しレートは、その書き込みレートの3/4となる。
【0097】
従って、第2フレームの画像信号の書き込みが行われている間、即ち、時刻t乃至tの間には、読み出しアドレスカウンタ21が出力する読み出しアドレスは、アドレスa0から、その3/4フレーム先のアドレスであるアドレスa3まで変化する。
【0098】
一方、第2フレームの書き込みは、上述したように、時刻t乃至時刻tの間において、書き込みアドレスカウンタ24が出力する書き込みアドレスにしたがって、フレームメモリ11のアドレスa4からa5(=a0)、そして、a0からa3に対して行われる。
【0099】
従って、書き込みアドレスが、読み出しアドレスを追い越すことはなく、これにより、時刻t乃至tの間にフレームメモリ11のアドレスa0乃至a4に書き込まれた第1フレームの画像信号のうちの、上部3/4フレームの画像信号が読み出される。
【0100】
そして、時刻t(第3フレームの先頭が供給されるタイミング)となると、読み出しアドレスカウンタ21の読み出しアドレスは、演算器19を介してアドレスラッチ回路18から供給される、1フレーム前のフレーム、即ち、第2フレームの先頭が書き込まれたアドレスa4に設定される。
【0101】
時刻t乃至tの間においても、読み出しアドレスは、3ラインを順次読み出した後、そのうちの最後に読み出したラインを再度読み出すように増加していくので、これにより、フレームメモリ11からは、アドレスa4から3/4フレーム先のアドレスまでに記憶された第2フレームの画像信号のうちの、上部3/4フレームの画像信号が読み出される。
【0102】
即ち、この場合、フレームメモリ11のアドレスa4乃至a5(=a0)、a0乃至a2に書き込まれた、第2フレームの画像信号のうちの上部3/4フレームの画像信号(アドレスa4乃至a5,a0乃至a2に書き込まれた画像信号)が読み出される。
【0103】
一方、時刻t乃至tの間においては、書き込みアドレスカウンタ24が出力する書き込みアドレスにしたがって、フレームメモリ11のアドレスa3乃至a5、a0乃至a2に、第3フレームの画像信号が書き込まれるが、この場合も、図7に示すように、書き込みアドレスが読み出しアドレスを追い越すことはない。
【0104】
以下、同様にして、フレームメモリ11に記憶された画像信号が読み出されていく。ここで、各フレームの先頭のタイミングにおいて、フレームメモリ11からの読み出しが開始されるアドレスを、図6(M)に示す。
【0105】
なお、図7(後述する図9および図13においても同様)においては、第1フレームの書き込みが行われる時刻t乃至tの間における読み出しアドレスを図示していないが、これは、この間に、フレームメモリ11に対して読み出しアドレスが与えられないことを意味するものでない。即ち、この間においても、読み出しアドレスカウンタ21からフレームメモリ11に対しては、読み出しアドレスは与えられるが、このときには、まだ、読み出すべき画像信号がフレームメモリ11に記憶されていないため、書き込みアドレスの図示を省略してある。
【0106】
フレームメモリ11より読み出された画像信号は、データラッチ回路12に供給され、そこで、クロックCKの立ち上がりエッジのタイミングでラッチされる。そして、この画像信号は、ラインディレイ13、演算器14、およびスイッチ15に供給され、以下、図18における場合と同様にして、その縦方向(ラインと垂直な方向)が4/3倍され、これにより、縦方向拡大画像とされて出力される。
【0107】
以上のように、リングバッファで構成されるフレームメモリ11に対し、連続した書き込みアドレスを供給して、画像信号を書き込むとともに、各フレームの先頭の書き込みアドレスを記憶する一方、その書き込みアドレスから、1フレーム前に書き込まれた、1フレームの画像信号のうちの、3/4フレームの画像信号を読み出すようにしたので、あるフレームの画像信号の書き込みと、その1フレーム前の画像信号の読み出しとを同時に開始するときに、読み出しアドレスが、書き込みアドレスより、少なくとも1/4(1−3/4)フレーム分だけ先行していれば、書き込みアドレスが読み出しアドレスを追い越すことはなく、画像信号の書き込みと読み出しとを、正常に行うことができる。
【0108】
従って、フレームメモリ11は、少なくとも5/4(=1+1/4)フレームの画像信号を記憶することのできる記憶容量を有すれば足り、従来のように、2フレーム分の記憶容量がなくても、縦方向拡大画像を得ることができる。そして、その結果、装置を安価に構成することができる。
【0109】
ところで、上述の場合においては、アドレス設定スイッチ20が出力するアドレスを0とし、これにより、アドレスラッチ回路18でラッチされた各フレームの先頭の書き込みアドレスが、読み出しアドレスカウンタ21に設定されるようにしたため、各フレームの読み出しは、その先頭から開始され、その結果、フレームメモリ11からは、図8(A)に示すように、各フレームの上部3/4フレームの画像信号が読み出される。
【0110】
そして、この上部3/4フレームの画像信号が、ラインディレイ13、演算器14、およびスイッチ15において、縦方向に4/3倍されるため、その結果得られる縦方向拡大画像は、図8(B)に示すように、元の画像(図8(A))の下部1/4フレームが欠けたものとなる。
【0111】
従って、この場合、例えば、元の画像が、例えば洋画などに対応するもので、その下部に、字幕スーパが表示されているものなどであるときには、その字幕スーパが欠けてしまうことになる(表示されないことになる)。
【0112】
そこで、図3の縦方向拡大回路8では、アドレス設定スイッチ20を操作することにより、元の画像を縦方向に拡大する3/4フレームの範囲を設定することができるようになされている。
【0113】
即ち、アドレス設定スイッチ20を操作することにより、所定のアドレスを設定すると、演算器19から読み出しアドレスカウンタ21に対しては、その所定のアドレスと、アドレスラッチ回路18が出力するアドレスとの加算値が供給される。従って、読み出しアドレスカウンタ21は、各フレームの読み出しを開始する読み出しアドレスとして、演算器19からの加算値を出力することになり、これにより、フレームメモリ11からの各フレームの画像信号の読み出しは、その書き込みが開始されたアドレスよりも、所定のアドレスだけ先のアドレスから開始される。
【0114】
具体的には、例えば、アドレス設定スイッチ20を操作することにより、アドレスa1が設定された場合、図7と同様の図9に示すように、第1フレームの画像信号の読み出しは、その書き込みが開始されたアドレスa0よりa1だけ進んだアドレスa1(アドレスa0より1/4フレーム分先のアドレスa1)から開始される。以下、同様に、各フレームの読み出しは、そのフレームの書き込みが開始されたアドレスよりも1/4フレーム分先のアドレスから開始され、その結果、フレームメモリ11から読み出される画像信号は、図10(A)に示すように、各フレームの下部3/4フレームの画像信号となる。
【0115】
従って、この場合、ラインディレイ13、演算器14、およびスイッチ15において、1フレームのうちの下部3/4フレームの画像信号が、縦方向に4/3倍されるため、その結果得られる縦方向拡大画像は、図10(B)に示すように、元の画像(図10(A))の下部1/4フレームの部分も拡大されたものとなる。
【0116】
図8または図10には、アドレス設定スイッチ20が出力するアドレスを、0または1/4フレーム先のアドレスとし、1フレームの上部または下部3/4フレームの部分の画像を拡大する場合をそれぞれ示したが、アドレス設定スイッチ20が出力するアドレスは、0乃至1/4フレーム先のアドレスの範囲で、自由に設定することができるようになされており、これにより、元の画像を縦方向に拡大する3/4フレームの範囲は、任意に設定することができるようになされている。
【0117】
次に、以上においては、画像を、縦方向に、4/3倍に拡大する場合について説明したが、その他、画像を、縦方向に、任意の倍数であるn/m倍(但し、n>m>0)に拡大する場合にも、上述の処理を適用することにより、その拡大を、2フレーム未満の記憶容量を有するフレームメモリによって行うことが可能である。
【0118】
即ち、上述した場合と同様にして、画像を、縦方向にn/m倍する場合、画像信号が、リングバッファ構成のフレームメモリに連続して書き込まれる一方、そのようなフレームメモリへの1フレームの画像信号の書き込みが行われる期間に、図11に示すように、その1フレーム前の画像信号のm/nフレームの読み出しが行われ、これが、縦方向に、n/m倍される。
【0119】
従って、例えば、いま、図12に示すようなリングバッファ構成のフレームメモリに対し、あるフレームの画像信号の書き込みを、アドレスD0から開始し、その書き込みが、1フレーム先のアドレスD1で終了したとすると、その次のフレームの画像信号の書き込みは、アドレスD1から開始される。なお、図12においては、画像信号の書き込みおよび読み出しは、時計回りに行われていくものとする。
【0120】
この書き込みが開始されるのと同時に、その1フレーム前に、フレームメモリに記憶されたフレームの画像信号の読み出しが開始される。即ち、いまの場合、アドレスD0から読み出しが開始される。画像を、縦方向にn/m倍する場合、上述したように、m/nフレームの画像信号を読み出せば良いから、アドレスD0から開始された画像信号の読み出しは、そこからm/nフレーム先のアドレスD2で終了する。
【0121】
従って、画像信号の読み出しが終了したアドレスD0乃至D2の間のm/nフレーム分の記憶領域には、新たに画像信号、即ち、アドレスD1から書き込みが開始されたフレームの画像信号を書き込むことができる。
【0122】
その結果、アドレスD1から書き込みが開始された1フレームの画像信号は、さらに1−m/nフレーム分の記憶領域があれば、アドレスD0乃至D2の間に記憶された画像信号を読み出す前に、そこに上書きすることなく書き込むことができる。
【0123】
従って、フレームメモリの記憶容量は、少なくとも2−m/n(=1+(1−m/n))フレーム分だけあれば足りることとなる(図3においては、画像を4/3倍するため、フレームメモリ11の記憶容量を5/4(=2−3/4)フレーム分とした)。
【0124】
いま、図3のフレームメモリ11の記憶容量を、2−m/nフレーム分として、画像を、縦方向にn/m倍する場合、書き込みアドレスおよび読み出しアドレスの変化は、図13に示すようになる。なお、図13において、アドレスa6,a7,a8は、アドレスa0よりm/nフレーム、1フレーム、2−m/nフレーム分だけそれぞれ先のアドレスである。
【0125】
即ち、この場合、書き込みアドレス(図13において太線で示す)は、図7で説明した場合と同様に、フレームメモリ11の先頭アドレスa0から最終アドレスa8に向かって変化していき、最終アドレスa8(=a0)となると、再び、先頭アドレスa0に戻り、以下、同様に変化していく。
【0126】
一方、読み出しアドレス(図13において細線で示す)は、1フレーム前に書き込まれたフレームの先頭のアドレスから、書き込みアドレスのm/n倍の速度で変化していき、1フレームの書き込みが行われる間に、m/nフレーム先のアドレスに到達する。
【0127】
従って、この場合も、書き込みアドレスが読み出しアドレスを追い越すことはなく、画像信号の書き込みと読み出しとを、正常に行うことができる。
【0128】
以上、本発明をテレビジョン受像機に適用した場合について説明したが、本発明は、この他、例えばVTR(ビデオカメラ)その他の画像を処理する装置において、画像を縦方向に拡大する場合に適用可能である。
【0129】
なお、本発明は、表示装置が、CRTなどではなく、例えばLCDやプラズマトロンなどの固体表示装置でなる場合に特に有効である。即ち、電子ビームを走査することにより画像を表示するCRTでは、図17で説明したような方法以外に、例えば、その電子ビームを垂直偏向するための信号を制御することなどによって、ラインの間隔を大きくし(従って、表示されるライン数は少なくなる)、これにより画像を縦方向に拡大することが可能である。しかしながら、固体表示装置では、ライン数は一定である必要があるから(ラインは、縦方向に配置された画素の数だけ必要であるから)、元の画像とライン数を変えずに、縦方向拡大画像を生成する必要がある。従って、固体表示装置を用いる場合においては、図17で説明したような方法などで縦方向拡大画像を得る必要があり、従って、この場合、少ない記憶容量のメモリで、縦方向の拡大が可能な本発明は、特に有効である。
【0130】
また、本実施例では、表示装置7を、他のブロックと一体化して、1つの装置(テレビジョン受像機)とするようにしたが、表示装置7と、他のブロックとは別個独立に構成することが可能である。
【0131】
さらに、本実施例では、フレームメモリ11をリングバッファで構成するようにしたが、フレームメモリ11は、必ずしもリングバッファで構成する必要はない。但し、その場合、書き込みアドレスカウンタ24および読み出しアドレスカウンタ21の制御が複雑になるので、フレームメモリ11はリングバッファで構成するのが望ましい。
【0132】
また、本実施例では、NTSC方式の画像信号を拡大するようにしたが、本発明は、この他、例えばPAL方式や、SECAM方式その他の方式の画像信号を拡大する場合にも適用可能である。
【0133】
さらに、本実施例においては、画像信号のアスペクト比を、4:3から16:9に変換する場合について説明したが、本発明は、その他の任意のアスペクト比の変換に適用可能である。
【0134】
また、本実施例では、アスペクト比変換回路6において、画像を、縦方向に拡大してから、横方向に拡大することにより、そのアスペクト比を変換するようにしたが、このアスペクト比変換回路6における画像のアスペクト比の変換は、その画像を、横方向に拡大し、その後、縦方向に拡大することによっても行うことが可能である。
【0135】
【発明の効果】
請求項1に記載の画像処理装置および請求項11に記載の画像処理方法によれば、1フレーム分より大きな記憶容量を有するリングバッファ型の画像信号記憶手段に画像信号が書き込まれるともに、その画像信号が1フレーム毎に書き込まれる際の先頭の書き込みアドレスが記憶される。そして、画像信号記憶手段に1フレーム前に書き込まれた、1フレームの画像信号のうちの、m/nフレームの画像信号が、記憶された書き込みアドレスから、あるいは記憶された書き込みアドレスと所定のアドレス値との和として与えられるアドレスから読み出され、画像信号記憶手段から読み出されたm/nフレームの画像信号に対応する画像が、水平走査線と垂直な方向に、n/m倍に拡大される。従って、従来より少ない記憶容量の画像信号記憶手段を用いて、画像を縦方向に拡大することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したテレビジョン受像機の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のアスペクト比変換回路6の構成例を示すブロック図である。
【図3】図2の縦方向拡大回路8の構成例を示すブロック図である。
【図4】図3の縦方向拡大回路8の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】フレームメモリ11の構成を説明するための図である。
【図6】図3の縦方向拡大回路8の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】書き込みアドレスおよび読み出しアドレスの変化を示す図である。
【図8】縦方向拡大画像を示す図である。
【図9】書き込みアドレスおよび読み出しアドレスの変化を示す図である。
【図10】縦方向拡大画像を示す図である。
【図11】画像を、縦方向にn/m倍する場合の処理を説明するための図である。
【図12】画像を、縦方向にn/m倍する場合に、フレームメモリに必要とされる記憶容量を説明するための図である。
【図13】書き込みアドレスおよび読み出しアドレスの変化を示す図である。
【図14】従来のテレビジョン受像機の一例の構成を示すブロック図である。
【図15】図14のアスペクト比変換回路106の構成例を示すブロック図である。
【図16】画像のアスペクト比を、4:3から16:9に変換する方法を説明するための図である。
【図17】画像を、縦方向に4/3倍する方法を説明するための図である。
【図18】図15の縦方向拡大回路108の構成例を示すブロック図である。
【図19】図18の縦方向拡大回路108の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図20】図18の縦方向拡大回路108の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
3 UV/BSチューナ, 4 NTSCデコーダ, 5 ライン倍速変換回路, 6 アスペクト比変換回路, 7 表示装置, 8 縦方向拡大回路, 9 横方向拡大回路, 11 フレームメモリ, 12 データラッチ回路, 13 ラインディレイ, 14 演算器, 15 スイッチ, 16 カウンタ制御回路, 17 読み出し制御回路, 18 アドレスラッチ回路, 19 演算器, 20 アドレス設定スイッチ, 21 読み出しアドレスカウンタ,22 アドレスラッチ回路, 23 スイッチ, 24 書き込みアドレスカウンタ

Claims (12)

  1. 画像を、その水平走査線と垂直な方向に、n/m(但し、n>m>0)倍に拡大する処理を行う画像処理装置であって、
    前記画像に対応する画像信号を記憶する1フレーム分より大きな記憶容量を有するリングバッファ型の画像信号記憶手段と、
    前記画像信号記憶手段に前記画像信号を書き込む書き込み手段と、
    前記画像信号記憶手段に1フレーム毎に前記画像信号が書き込まれる際の先頭の書き込みアドレスを記憶するアドレス記憶手段と、
    前記画像信号記憶手段に1フレーム前に書き込まれた、1フレームの画像信号のうちの、m/nフレームの画像信号を、前記アドレス記憶手段に記憶された前記書き込みアドレスから、あるいは前記アドレス記憶手段に記憶された前記書き込みアドレスと所定のアドレス値との和として与えられるアドレスから読み出す読み出し手段と、
    前記画像信号記憶手段から読み出されたm/nフレームの画像信号に対応する画像を、前記水平走査線と垂直な方向に、n/m倍に拡大する垂直方向拡大手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像を、前記水平走査線と平行な方向に、n/m倍に拡大する水平方向拡大手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記mまたはnは、それぞれ3または4である
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像は、アスペクト比が4:3の画像であり、前記垂直方向拡大手段および水平方向拡大手段によって拡大されることにより、アスペクト比が16:9の画像に変換される
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記画像信号を倍速処理する倍速処理手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記垂直方向拡大手段および水平方向拡大手段によって前記画像を拡大したものを表示する表示手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  7. 前記表示手段は、固体表示装置でなる
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記画像信号記憶手段は、リングバッファでなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  9. 前記画像信号記憶手段から読み出すm/nフレームの画像信号の範囲を設定する設定手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  10. 前記画像信号記憶手段は、前記画像信号を、2−m/nフレーム以上2フレーム未満だけ記憶する記憶容量を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  11. 画像を、その水平走査線と垂直な方向に、n/m(但し、n>m>0)倍に拡大する処理を行う画像処理装置の画像処理方法であって、
    前記画像処理装置は、前記画像に対応する画像信号を記憶する1フレーム分より大きな記憶容量を有するリングバッファ型の画像信号記憶手段を有し、
    前記画像信号記憶手段に前記画像信号を書き込むとともに、その画像信号が1フレーム毎に書き込まれる際の先頭の書き込みアドレスを記憶し、
    前記画像信号記憶手段に1フレーム前に書き込まれた、1フレームの画像信号のうちの、m/nフレームの画像信号を、記憶された前記書き込みアドレスから、あるいは記憶された前記書き込みアドレスと所定のアドレス値との和として与えられるアドレスから読み出し、
    前記画像信号記憶手段から読み出されたm/nフレームの画像信号に対応する画像を、前記水平走査線と垂直な方向に、n/m倍に拡大する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  12. 前記画像信号記憶手段は、前記画像信号を、2−m/nフレーム以上2フレーム未満だけ記憶する記憶容量を有する
    ことを特徴とする請求項11に記載の画像処理方法。
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