JP3613615B2 - 香り供給システム - Google Patents
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Description
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、利用者の鼻に香気を直接供給して当該鼻での香気変化の迅速化を図るようにした香り供給システムである。この香り供給システムは、マルチメディア娯楽システムのオーディオおよび映像の各要素と結合することができる。このシステは携帯可能であり、利用者は当該システムをどこででも用いることができる。
2.従来の技術
香気を発生する香り供給システムは、環境を変えたり、警報として作動させたりするのに使用され、または映画・画像と関連付けて使用されている。従来の香り供給システムの問題点の一つは、香気を室のような大きな空間に供給するように設計されていることである。これは、従来の香り供給システムが、多量の香りが必要であり、変更に対して迅速に対応できず、また、対象空間の香りと空気とが一様に混ざった状態にする上で難点があることを意味している。
もう一つの問題点は、システムが大きくて携帯可能ではないことである。最近、香気で習性・行動を制御できることが知られてきた。例えば、食欲および喫煙は香気で制御できる二つの欲望である。食物や煙草を欲しいという気持はどんなところでも生じえるのに、従来の香り供給システムは携帯可能でなかった。
香気の迅速な変更、必要最小限の香気の使用、さらには利用者のすぐ近くにいる他人へ不快感を与えることのない個人使用を前提とした、香り供給システムが必要になっている。また、利用者が身に付けて、どこでも使えるような香り供給システムが必要になっている。
3.発明の要旨
本発明の香り供給システムは、香気を迅速に変更でき、必要最小限の香気を使用し、利用者のすぐ近くにいる他人へ不快感を与えることのない個人使用を可能とし、さらには携帯可能にしたものである。本発明の香り供給システムは、オーディオ/映像の各要素、例えばパーソナルコンピュータまたはテレビセットと関連してマルチメディア娯楽システムを提供することができる。
この香り供給システムは、香気発生部および鼻接続部の二つの主構成要素を有している。香気発生部は、香気を導管経由で鼻接続部に供給する。鼻接続部を利用者の鼻のすぐ近くに設定して、香気が鼻に直接入り、また鼻からの香気排出処理を迅速に行なうようにする。
好ましくは、香気発生部は複数の香り収納部を収容したケースに含まれる。香り収納部のそれぞれは、液相香料を染み込ませた浸透性(多孔質)のパッドを有している。本明細書では、多孔質を含む用語として「浸透性」を用いる。送風用ファンが空気を香り収納部に送って通過させることにより、香気を生成する。生成した香気は、鼻接続部と接続した導管経由で利用者の鼻に直接送られる。そして、利用者の鼻の下から使用済の香気を排出する。香気発生部はファンと関連する単一の香り収納部を用いることもできる。さらには、香気発生部を、利用者の鼻に香気を送るだけの圧力がかかっている一つまたは複数の香気エアゾール缶とすることもできる。
気圧勾配を生成したり、空気を注入する任意の手段をファンの代わりに用いてもよい。例えば、圧縮空気を入れて香り収納部の上流側に設置するキャニスターや、鼻接続部の排出側の吸引部分であり、これらはシステム内で香気を移動させるために用いることができる。
鼻接続部は導管からの香気を鼻に送り込む。このような鼻接続部は鼻を覆うマスク、鼻および口を覆うマスクや、利用者の鼻に香気を直接放出する管配置を有している。管は導管内部,T字形部材や、利用者の鼻孔のすぐ下かその中の0.25インチ(0.5cm)以下の部分に位置する暢思骨(wishbone)部材に配置できる。利用者は管を自分の顔部分、すなわち鼻のすぐ近くの部分に取付ける。いずれの場合にも、鼻接続部は香気を利用者の鼻近傍の範囲に送らなければならない。
本発明の携帯可能な香り供給システムは、好ましくは次のものを含んでいる。
・ケース
・上記ケースに収納され、香気をシステムに送るためのファン
・上記ケースに収納され、それぞれが、上記ファンに入力チューブで接続された入力バルブ、および出力バルブを持つ一つまたは複数の香り収納部
・上記ケースに収納され、上記香り収納部それぞれの上記出力バルブに出力チューブで接続された入力部、および鼻への導入管(鼻チューブ)に接続された出力部を持つ混合部
・上記導入管に接続された入力部、および導出管(排出チューブ)に接続された出力部を持ち、利用者が自らの鼻に取り付けて香気を直接供給し、またこの鼻からの香りを除くための鼻接続部
・上記ケースに収納され、上記ファンが香気をシステム内に送れるようにするための電源
好ましくは、香りスクラバーを鼻接続部の排出チューブに接続して、鼻からの排気中の香りを回収してこれがシステムから逃げないようにする。香りスクラバーをケースに収納するほうが好ましい。これにより、利用者の近くにいる人たちへのにおいの影響を防いでいる。
非使用時に香り収納部から香りが逃げないように、当該収納部に入力バルブ/出力バルブの一方または双方を用いてもよい。このバルブは手動式または電動式のものでよく、好ましくは空気中に入れる香りの量を変える変えれことができるようなものにする。
好ましくは、ケース内部にマイクロプロセッサを設け、このマイクロプロセッサで香り収納部のバルブやファンの動作を制御する。マイクロプロセッサは、バルブなどを所定時間に操作して、所定濃度の香りを空気に付与するようにプログラムされている。
好ましくは、バイオフィードバックシステムを併用する。好適なバイオフィードバックシステムは、心拍数モニター、皮膚検流モニター(skin balvanometer monitors)や呼吸数モニターを備えている。これらのバイオフィードバックシステムはマイクロプロセッサを通じて利用者を監視し、香り供給システムが利用者の必要性に対応できるようにする。例えば、心拍数モニターが心拍数増加を示したときは、穏やかな香りを付与して利用者の心拍数が減少するように香り供給システムを動作させることができる。
本発明の香り供給システムは、電子的な映像やオーディオを用いて、利用者に対し、利用者が見聞きしているシーンに適した一種または複数種の香りを供給することができる。香り供給システムは香気を短時間で変えることができるので、利用者はオーディオ/画像ディスプレイにひきつけられる。
本発明の香り供給システムは、映画館のプロジェクタ,テレビや映像再生装置,ラジオ,コンピュータプログラム,(ゲーム,CDROM画像・映像),書籍(他のテキスト表示装置)を含むような広範囲のオーディオ・映像メディアと関連して作動できる。また、アロマセラピーシステム,映像と関連した香り販売,香りフォームレーション(formulation)システムなどに用いられる。
香気と映像とを関連付けるためには、入力映像信号のNTSC(National Television Standards Committee)信号フレーム数(または他の匹敵するアナログ映像信号形式)を電子的に計数する手法を用いればよい。アナログ信号列の特徴的な性質を利用することにより、個々のフレームを計数できる。これにより、利用者が見る映像信号と、香り供給システムが利用者に送る香気とを同期させることができる。
本発明の香り供給システムを映像信号/オーディオ信号とともに用いるためには、マイクロプロセッサに、香りを映像/オーディオの表示に合わせるためのプログラムを入れないといけない。
【図面の簡単な説明】
以下の図を参照して本発明の特徴を説明する。
図1はバイオフィードバックを備えた香り供給システムを示している。
図2はオーディオやビデオの各メディアを備えた香り供給システムを示している。
図3は香り供給システムのブロック構成図を示している。
図4は好ましいファンを示している。
図5は手動式バルブを備えた香り収納部を示している。
図6は電動式バルブを示している。
図7は図6のバルブ構成要素を示している。
図8および図9はT字形チューブ状の鼻接続部を示している。
図10は顔マスク状の鼻接続部を示している。
図11は鼻マスク状の鼻接続部を示している。
図12は暢思骨(wishbone)チューブ状の鼻接続部を示している。
図13は短い排気管状の鼻接続部を用いたものを示している。
図14は鼻接続部の他の例を示している。
図15は本発明を簡略化したものを示している。
発明の詳細な説明
図1は本発明の香り供給システムである。利用者のベルト部分に取付け可能で香気発生部を備えたコンパクトケース10と、鼻接続部14とは導入管12でつながっている。鼻接続部14の香気は導出管16を通り、香りのスクラバー(掃除部)を備えたコンパクトケース10に戻る。バイオフィードバックシステム18はケース内部の香気発生部に接続しており、当該システムは利用者の状態に応じて香気供給システムを作動させる。図1に示した香気供給システムは携帯型である。ケース10に内蔵したマイクロプロセッサが、バイオフィードバックシステム18に作用して利用者への香気の供給を制御する。
図2の、本発明の香り供給システムは、例えばコンピュータまたはテレビセットなどのビデオディスプレイ装置20やオーディオ装置22とのインターフェイスを有している。ビデオディスプレイ装置20やオーディオ装置22は独立式のマイクロプロセッサ24に電気的に接続されている。このマイクロプロセッサ24は、利用者に供給する香気と、装置20や装置22から伝わる映像やオーディオとが調和するように、ケース10内のマイクロプロセッサを制御している。バイオフィードバックシステムは、マイクロプロセッサ24との接続によってマルチメディア装置20,22と用いることができる。バイオフィードバックシステムは、利用者の状態を判断して、それと、香気/ビデオ信号/オーディオ信号とを調和させる。図2のシステムは、独立式の外部のマイクロプロセッサ24によって制御される。マイクロプロセッサ24は、装置20,22の一方、またはこれら双方とのインターフェイス機能を持つA/Dコンバータを有している。装置20や22の出力がデジタル信号ならばA/Dコンバータを備えないか、A/Dコンバータをバイパスさせるとにしてもよい。装置20や22の電気信号はマイクロプロセッサ24によってアクセスされる。マイクロプロセッサ24は、例えば映画の最新の1コマのようなビデオ信号を解釈できる。そのため、独立式のマイクロプロセッサ24は、あらかじめ設定された情報を利用することによって、視聴者へ供給する香りやそれらの調合状態を、現在表示中のビデオのイメージに対応させることができる。当然のことながら、マイクロプロセッサ24と、香気発生部の制御のためケース10に備えたマイクロプロセッサとを、単一のマイクロプロセッサにしてもよい。しかしながら、製造するにあたっては、二つの分離したマイクロプロセッサを備えたほうが安価である。
図3は、本発明の香気発生部の主要な構成要素を示したブロック図である。ケース10は長方形の箱であり、異なる金属やプラスチックなどを含む各種材料で作成されている。この箱は小さいことが好ましく、好ましくは10cm×15cm×6cmである。ケース10には送風用のファン30を備えている。ファン30は、12ボルトの再充電可能なバッテリー32で作動する。ファン30の出力は入力チューブ34を通って入力バルブ36に直接運ばれる。入力バルブ36はこのファン出力の空気をそのまま香り収納部38に送る。出力バルブ40を開放すると香気が香り収納部38から出力される。そして、この香気は出力チューブ42を通って混合部(packed bed mixier)44に送られる。
混合部44は、複数の香り収納部のそれぞれからの入力を一つの出力として送出する。この出力は鼻接続用の導入管12に導かれて鼻対応部14に送られる。使用時の鼻接続部14は利用者の鼻部分に位置する。鼻接続部14からの流出分すなわち排出分は導出管16を通って香りスクラバー46に入る。香りスクラバー46はケース10にオプションとして設けてある。オプションのマイクロプロセッサ48はファン30や入力バルブ36および出力バルブ40を制御する。マイクロプロセッサ48は、外部のマイクロプロセッサ24と同様に、オプションのバイオフィードバックシステム18からの入力を受け取ることができる。さらに、マイクロプロセッサ48とマイクロプロセッサ24を一つのマイクロプロセッサとした場合、ビデオ装置20およびオーディオ装置22は図示のようにマイクロプロセッサ48への入力を送り出す。
図4は好ましいファン30を示している。好ましい実施例では、ファン30はリスのケージのような態様である。ブラシレスのDCモーターでファン30を駆動する。電圧の範囲は約10から約14ボルトである。モーターを流れる平均電流は0.18アンペアである。モーターの平均スピードは、2600+/−200である。ブロアーハウジングの直径は約7.5cmである。ファン30の吸込口の直径は約4.75cmである。ファン30の送出部の大きさは約3.5×2.5cmである。図示のように、空気は吸込口50から入り、翼52で押され、送出部54から出ていく。
ファン30は入力チューブ34に接続している。送出部には、送出口板56と送出口58が設けてある。ブロアーの送出部に重なった送出口板56の大きさは約4.0cm×3.0cmである。各送出口58の直径は約0.8cmである。送出口58は、送出口板56に1.0cmの孔部を開けたものである。孔部には、外径1.0cm、内径0.8cmのプラスチック製のフランジ状かかり部60を備えている。フランジ状かかり60の長さは約3.5cmである。好ましくは、3つの孔部を2列に形成して6つの送出口58を形成する。しかしながら、送出口58の形態はこれに限られるものではない。
図5に示すように、香り収納部38は、浸透性の保持体62を備えた小さい長方形の空間部からなる。浸透性の保持体62は香り収納部38の底部全体を覆っている。好ましくは、香り収納部38の大きさは、0.7cm×0.7cm×7cmである。浸透性の保持体62は十分な量の香りを保持するために必要な多孔度を有する多孔性物質からなる。
本発明の香り供給装置は、浸透性の保持体62を用いることによって携帯可能なものとなり、しかも香り収納部38で液が予期せぬ分散を起こすことはない。また、入力チューブ34や出力チューブ36に対するこのような分散も生じない。
好ましくは、浸透性の香り収納体62として、圧縮した繊維の縄状のもの(compressed fibrous strands)からなり、厚さが0.3mmの吸収材を用いる。例えば、ゴム印を使用するときのインクパッドの材料と同様なものを用いる。
浸透性の保持体62には好ましい液体香料を染み込ませる。この明細書において”染み込ませる”とは、浸透性の保持体62の空気が入った空間部のすべてに液体香料を満たすことである。さらには、この染み込ませた状態の保持体にさらに液体香料を付加しても、それはこの固体(保持体)の中に入らずに当該保持体の外側に溜まってしまうことを意味する。保持体の正確な容量は、その多孔度の測定データ基づいて計算することができる。
好ましくは、入力バルブ36と出力バルブ40は、香り収納部38に入る空気の流量および香り収納部38から出る空気の流量を制御する。そして好ましくは、入力バルブ36と出力バルブ40を、復原力(persistent memory)があるエラストマーの導管64で構成する。この導管64を外部からクランプ66で締めつけることにより、入力/出力部分は挟まれた状態となって閉じる。
好ましいエラストマーとしてゴムを用いる。多数回の締めつけ動作後にも元の形状に戻るからである。
入力バルブと出力バルブに用いる導管は内径約1.0cm、外径約1.3cmである。
導管を閉じるために外部から締めつけるには種々の方法を用いることができる。図示のスプリングクランプは一例である。他のタイプの手動クランプやボールバルブのようなバルブを用いることができる。また、入力バルブ36や出力バルブ40の駆動方式としては手動、電動や圧縮空気式などをとりえる。これらのバルブはオン/オフ可能であり、さらに好ましくは比例流量式のものである。
比例流量式バルブは香り収納部38へ入る空気の流量や香り収納部38から出る空気の流量をさまざまに調節することができる。ピンチ状クランプにラチェットタイプの機構を取り入れ、香り収納部38へ入る空気の流量や香り収納部38から出る空気の流量を調節することができる。
図6及び図7は自動化したバルブ70を示しており、図5の締めつけバルブに代えて用いることができる。
バルブ70はプラスチック、金属または複合材料を含む任意の固体材料で作成することができる。バルブの外体は中空のシリンダー72であって、その両端部における外径は1.5cm、内径は1.2cmである。シリンダーの内部には支持部材74,76とバルブステム78を備えている。支持板74の厚さは0.5cmである。支持部材74,76はそれぞれ、近い方の端部から1.5cmに位置し、内側の径は0.25cmである。
図7に示すように、二つの支持部材74、76はそれぞれ複数の貫通孔80を備えている。貫通孔は直径が0.1cmであり、バルブ70内における圧縮空気の通路となる。バルブステム78は支持部材74及び76の中心部分を貫通している。ステム78にはステム受け部84に合致する先端部82を形成している。ステムスプリング86がステム78の周囲に設けられている。スプリング86の付勢によりステム78はステム受け部84に強く当接する。スプリング86の左側部分を支持部材74で受け、スプリング86の右側部分を支持部材76で受けている。
支持部材76はステム78に取り付けた薄肉状の環状鍔部であり、その厚さは0.2cm、幅(径)は1cmである。そのため、支持部材76はシリンダー72の内面(内径:1.2cm)に対して0.1cmのクリアランスを持つ。スプリング86は、その非圧縮時の長さが、バルブステム78の先端部82がステム受け部84に強く当接したときの支持部材74から支持部材76までの距離よりも約25%長くなるように、形成されている。
不使用状態のとき、バルブステム78の先端部82はスプリング86の付勢によってステム受け部84に強く当接する。ステム受け部84は、中空のシリンダー72の端部から機械仕上げされている。この不使用状態では、圧縮空気はシリンダー内を通過できない。
シリンダー72の一方の端部は香り収納部38に接続され、他方の端部は、ファン30から圧縮空気を運ぶ入力チューブ34に接続されている。圧縮空気の流れは、図示のように、入力チューブ34からステム受け部84、バルブ空間部、支持板74、76の貫通孔を通るルートとなる。
ステム受け部84とは反対側のステム78の端部には、合金ワイヤー88、例えばフレキシノール(Flexinol:登録商標)合金ワイヤーがろう付けされている。また、合金ワイヤー88のバルブステム78とは反対側の端部は、バルブ70の端部90に別の方法で接着または固定された、グロメット(grommet)に接続している。合金ワイヤー88は、導電性ワイヤー92により、接点94を介して電気的に作動する。これは、接点94が、シリンダー72の端部に形成した孔部を通って、合金ワイヤー88のグロメット接続部分の近くに接触するからである。
導電性ワイヤー92のもう一つの端部はバルブ70の本体に接続されている。この本体部分は好ましくは導電性材料からなり、電気回路を形成する。電流は、導電性ワイヤー92−合金ワイヤー88−バルブステム78−ステムスプリング86との接触部−シリンダー72の経路で流れる。
合金ワイヤー88は電流を流したときに収縮して駆動源となる特性を持っている。好ましくは、直径0.006インチ(0.2mm)の合金ワイヤー88を用いる。合金ワイヤー88は、400mAの直流電流の通電時、収縮して330gを持ち上げることができる。この収縮時の駆動力はステムスプリング86の弾性力に抗するものである。これによりステムスプリング86を装荷したバルブステム78を引いて図示のようにステム受け部84をOFF状態、すなわちバルブステム78の先端部82をステム受け部84から引き離した状態にしている。このときのバルブステム78の移動長は合金ワイヤー88の長さのおおよそ4%に相当する。これによりバルブは開き、圧縮空気を通すことができる。電流を止めると合金ワイヤー88は復帰して、スプリング86の弾性力でバルブステム78がステム受け部84の方に移動するので、バルブ70は閉じる。バルブ70の操作は、通常の方法によりマイクロプロセッサ48で制御する。
気体の流れが層流、乱流にかかわらず、香りは均一な状態で導管内を移動しない。したがって、流れの出口側の混合部44は、好ましくは香りを十分に混合するものである。この混合部は、単独の香り収納部または複数の香り収納部を用いた場合でも空気中の香りを均一な濃度にする。
図3に示すように、混合部44は香り収納部38の下流側に位置する。個々の香り収納部38からのすべての出力チューブ42はこの混合部に接続されている。特に流れが層流である場合には気体を完全に混合するために混合部を用いる。高速の乱流ガスを用いることもできるが、層流状のガス流が好ましい。十分に混合したガス流を利用者に供給するために混合部を用いている。本発明で用いる混合部は従来のものであり、通常の方法で使用する。
次に、鼻接続部14のさまざまな形状について説明する。図8および図9は、T字形部100を有する鼻接続部14を示している。図8および図9は利用者の頭部に装着した様子を示している。利用者への香りの供給は、利用者の頭部(耳部)を回り、鼻の下を通過する管を介して行われる。導入管12は、利用者の鼻の下に位置したT字形部100に香気を送り出す。導出管16は、鼻の排気物をT字形部100から遠い方に送り、鼻排気部として作動する。
導出管16は香りのスクラバー46に導かれる。これはチャコールフィルターが入った容器であり、排出空気から香料分を取り除くものである。T字形部材100は、鼻孔の下に位置する部分に90゜の分岐部を形成している。この分岐部は、鼻孔に最も近くなるような管の最適部分に設けてあり、T字形を形成している。
本発明の、利用者に供給する気体と香りの量は通常の方法で算出する。
図10、11、12、13、14は、他の鼻接続部を用いた実施例である。図10に示すように、顔マスク102は利用者の鼻と口を覆うように装着する。顔マスク102の底部の大きさは9.0cmである。底部とは、口の下方に位置する三角形状部の底部を意味する。鼻柱をまたぐ三角形状部の上部は4cmである。三角形状部の両辺の長さは合わせて14cmである。マスクは、例えばビニル、ポリエチレンなどの任意の生体適合性がある材料で作成する。また、マスクには、具合良くマスクを留めるために鼻の上を跨ぐ金属性のクリップを取り付けることができる。導入管12は顔マスク102に直接接続されている。導出管16から排出される香りはスクラバーブースター104によって香りのスクラバー46に直接送られる。
図11は他の実施例である。やはり、導入管12が接続された鼻マスク106であり、鼻孔を含む利用者の鼻部分を覆うように具合良く装着することができる。このマスクの大きさは三角形状部の底部が6cmであり、両辺の長さは7cmである。このマスクにおいても、排出された香気は導出管16を通って香りのスクラバー46に送られる。しかしながら、このマスク自体の圧力は大気圧に近いため、マスクから空気を送り出す駆動力はなく、したがって図10に示すように、インライン真空ポンプ(スクラバーブースター104)を備えている。このポンプにより、マスクからの排出された気体は引き込まれてスクラバー46に送り込まれる。
図12は、管を暢思骨(wishbone)状に形成した鼻接続部14を示している。暢思骨(wishbone)状部108には分岐部110と112を形成している。図に示すように、それぞれの分岐部は利用者の鼻孔114の方に0.25インチ(0.5cm)ほど伸ばしたものである。
図13は、利用者の鼻の下に位置する2つの孔部114、116を導入管12に形成した鼻接続部14を示している。導出管16の端部は利用者の鼻の下で切れている。この実施例はスクラバーを備えていない。香気は直接外気中に排出される。導出管16は、香気がその端部から排出されるように開放してもよく、またすべての香気が孔部114、116から排出されるように閉じてもよい。
図14は、利用者の鼻の下に据えつけた鼻接続部14を示しており、導入管12の端部には香り送出用の孔部120がある。一方、導出管16を介して吸引器(vacum)104に接続された排気用孔部122は、利用者の鼻から排出される香気をスクラバー46に送り出している。図示のように図14の鼻接続部14は柔軟な管12,16を通すことができるように中空の金属管で作成されている。
図14の鼻接続部14は、利用者が顔部分に接着するのではなく、利用者の鼻の下に置いて用いる。
図8乃至図14に示した鼻接続部のうちのどれかを映画館等のそれぞれの椅子に取りつけることが望ましい。
スクラバー46は導出管16からの排出内容物を受け取る。スクラバーには空気からにおい成分を取り除くことができる濾過材を充填している。一般的な濾過材の一つとしては活性炭がある。他の濾過材を用いることもできる。例えば、繊維状フィルターや水を浸した浸透性の物質などを用いることができる。そして空気はスクラバーの出口から排気される。スクラバーは通常の装置を用いる。
本発明に用いるマイクロプロセッサは通常のものである。当該マイクロプロセッサは、通常方法のプログラムにより、ファンやバルブを制御し、また本発明に備えたバイオフィードバックシステムやビデオ/オーディオシステムからのデータを取得している。本発明に用いる適切なマイクロプロセッサは、アメリカ合衆国カリフォルニア州のパララックス社(Parallax,Inc.)製のベーシックスタンプ(Basic Stamp)2−ICである。
バイオフィードバックシステムは通常のものであり、利用者の体調データを得るために用いられる。バイオフィードバックシステムは、本発明の香り供給システムが利用者の状態に応じて変更されるように用いると、特に有効である。適切なバイオフィードバックシステムとしては、心拍数モニター、皮膚検流モニター(skin balvanometer monitors)、呼吸数モニター等を用いる これらの装置は通常の方法で操作され、マイクロプロセッサにデータを提供する。そしてマイクロプロセッサは、このデータを用いて本発明の香り供給システムを制御する。
マイクロプロセッサに、利用者に対する供給パターンや供給量を予めプログラムしておくことができる。例えば、マイクロプロセッサを4時間ごとに30分間作動するようにプログラムして、1セット量の香りを4時間おきに利用者に供給することができる。同様に、バルブ36、40の開口程度を制御することによって供給対象の香りやそれの供給量を調整することができる。
図15は、本発明の簡略化した装置である。圧縮香気を入れたキャニスター(容器)130はバルブ40を備えている。このバルブ40は導入管12,鼻接続部14および導出管18につながっている。香気をキャニスター130から取り出すために利用者がバルブ40を開くと、香気は導入管12から鼻接続部14に送られる。キャニスター130中の空気には圧力がかかっているので、空気を導入管12から利用者の鼻に送ることができる。鼻接続部14は、図8および図9に示すようなT字形部材100であり、これを利用者の鼻の下に設定するためのゴムバンド(elastic band)132を備えている。また、キャニスター130には片部(chip)を備えており、これを利用者のベルト部分に取り付けて携帯式にすることができる。
図1および図2のケース10に、ファン,香り収納部およびバルブに代えて、それぞれがバルブを備えて圧縮香気を入れた一つまたは複数のキャニスターを設けるようにしてもよい。
さらに、混合器を用いる代わりに、すなわち複数の香り収納部や複数のキャニスターを用いる代わりに、組み合わせた香りを予め混合した一つの香り収納部や一つのキャニスターを用いることができる。
個々の香り収納部からの複数の香りを混合する最適な方法として混合器を用いるのは任意である。
図3に示す実施例においてバルブ36と40を設けなくてもよい。ファン30をオン、オフすることによって香気をこのシステムに送ることができる。香気を完全に止めるには、利用者はファン30をオフにし、鼻接続部14を鼻から取り除けばよい。さらに、本発明では、バルブ36または40のどちらか一つを用いてもよい。。好ましくはバルブ40を設ける。バルブ40は香り収納部38に隣接して備える必要はなく、香り収納部38と鼻接続部14との間の任意の場所に設ければよい。
鼻接続部14は、利用者から排出された一酸化炭素や二酸化炭素を排気する必要がある。図1、2、10、11に示すように鼻接続部14がマスクである場合には、排気は図示のような導出管で行われる。または利用者の顔とマスク自体の間に空間部を設けるようにする。このようなマスクは気密性があるものではないので、利用者の排気は利用者の鼻から逃げていく。鼻接続部は、利用者の窒息を防ぐために、利用者が吐き出すことができ、また利用者の排出気体を鼻から逃がす必要がある。
ここで、香り(scent)や芳香(fragrance)とは利用者がにおいを認識できる化学物質の化合物や複合体を意味する。本発明では薬剤を供給することは意図していない。それは空気中の化学物質(香り)の濃度が低すぎて、薬を利用者に対しその嗅覚器官から効果的/効率的に送り込むことができないからである。
人間の嗅覚器官は鼻孔の中にある。嗅覚器官の刺激は、口を通して行われることが知られている。しかしながら、このような供給通路(channel)を通る効果は十分ではない。したがって本発明では、口からではなく、主として鼻孔から香りを供給することを意図している。
また、嗅覚器官は揮発性で可溶性の低濃度物質によって刺激されることが知られている。したがって、本発明では、空気中の、低濃度の香り分子やにおい分子を用いることを意図している。
鼻孔に低濃度の香りを提供するには、気体の媒体を用いる。好ましい媒体は空気である。それは、容易に入手でき、おそらく最も安全に取り扱えるからである。もちろん、酸素やヘリウムのような他の不活性ガスを用いてもよい。しかしながら、コストや安全性の点から空気を用いることが好ましい。
本システムにおける香り濃度は従来の流体方程式を用いて計算できる。
本発明で用いる管は従来の任意の可撓性のもの、例えばポリエチレン製の管である。
利用者に送る香りの量を制御する場合に、バルブ36,40のそれぞれを個々に独立して操作するようにしてもよい。これは、各種の複合した香りを利用者に送ることや、香り濃度を調整することを想定したものである。これにより、利用者に送る香気と、利用者が受け取る視覚映像とを調和させる。
映像・オーディオシステムと香り供給システムは、マイクロプロセッサ24により、従来の方法で接続されている。例えば、映像信号はアナログ・ディジタルコンバータに供給される。A/Dコンバータはこのアナログ入力電圧をディジタル出力に変換してマイクロコントローラに送る。A/Dコンバータおよびマイクロコントローラは図のマイクロプロセッサ24の構成要素である。このディジタルデータはシリアル形式(直列形式)である。マイクロコントローラは、このディジタルデータを、クロック信号の立上りエッジまたは立下りエッジを用いて、シフトレジスタの動作という典型的な方法で取り込む。このディジタルデータはマイクロコントローラに搭載したソフトウェアに対する入力変数となる。このソフトウェアは、利用者への視覚映像に対するバルブの適切な開閉状態を求めている。このデータはseq(i)とよばれる32ビット変数の形で格納される。
搭載ソフトウェアはアルゴリズムを用いて32ビットのseq(i)を求める。32ビットのseq(i)の各ビットはファンや個々のバルブの動作制御に用いられる。これは先ず8ビットのシリアルシフトレジスタを用いて行なう。BSIIのマイクロコントローラの3個のピンが各シフトレジスタにつながっている。BSIIのマイクロコントローラは16個の入出力ピンを持ち、そのうちの3個が各シフトレジスタの専用ピンである。これにより、マイクロコントローラは5個のシフトレジスタを制御している。各シフトレジスタは8個の出力を取り得るため、一つのマイクロコントローラで個々のバルブの動作を制御することができる。
本発明の精神および範囲内に存在する、好ましい実施例についての変形・修正例はすべて請求範囲に含まれるものである。
1.発明の分野
本発明は、利用者の鼻に香気を直接供給して当該鼻での香気変化の迅速化を図るようにした香り供給システムである。この香り供給システムは、マルチメディア娯楽システムのオーディオおよび映像の各要素と結合することができる。このシステは携帯可能であり、利用者は当該システムをどこででも用いることができる。
2.従来の技術
香気を発生する香り供給システムは、環境を変えたり、警報として作動させたりするのに使用され、または映画・画像と関連付けて使用されている。従来の香り供給システムの問題点の一つは、香気を室のような大きな空間に供給するように設計されていることである。これは、従来の香り供給システムが、多量の香りが必要であり、変更に対して迅速に対応できず、また、対象空間の香りと空気とが一様に混ざった状態にする上で難点があることを意味している。
もう一つの問題点は、システムが大きくて携帯可能ではないことである。最近、香気で習性・行動を制御できることが知られてきた。例えば、食欲および喫煙は香気で制御できる二つの欲望である。食物や煙草を欲しいという気持はどんなところでも生じえるのに、従来の香り供給システムは携帯可能でなかった。
香気の迅速な変更、必要最小限の香気の使用、さらには利用者のすぐ近くにいる他人へ不快感を与えることのない個人使用を前提とした、香り供給システムが必要になっている。また、利用者が身に付けて、どこでも使えるような香り供給システムが必要になっている。
3.発明の要旨
本発明の香り供給システムは、香気を迅速に変更でき、必要最小限の香気を使用し、利用者のすぐ近くにいる他人へ不快感を与えることのない個人使用を可能とし、さらには携帯可能にしたものである。本発明の香り供給システムは、オーディオ/映像の各要素、例えばパーソナルコンピュータまたはテレビセットと関連してマルチメディア娯楽システムを提供することができる。
この香り供給システムは、香気発生部および鼻接続部の二つの主構成要素を有している。香気発生部は、香気を導管経由で鼻接続部に供給する。鼻接続部を利用者の鼻のすぐ近くに設定して、香気が鼻に直接入り、また鼻からの香気排出処理を迅速に行なうようにする。
好ましくは、香気発生部は複数の香り収納部を収容したケースに含まれる。香り収納部のそれぞれは、液相香料を染み込ませた浸透性(多孔質)のパッドを有している。本明細書では、多孔質を含む用語として「浸透性」を用いる。送風用ファンが空気を香り収納部に送って通過させることにより、香気を生成する。生成した香気は、鼻接続部と接続した導管経由で利用者の鼻に直接送られる。そして、利用者の鼻の下から使用済の香気を排出する。香気発生部はファンと関連する単一の香り収納部を用いることもできる。さらには、香気発生部を、利用者の鼻に香気を送るだけの圧力がかかっている一つまたは複数の香気エアゾール缶とすることもできる。
気圧勾配を生成したり、空気を注入する任意の手段をファンの代わりに用いてもよい。例えば、圧縮空気を入れて香り収納部の上流側に設置するキャニスターや、鼻接続部の排出側の吸引部分であり、これらはシステム内で香気を移動させるために用いることができる。
鼻接続部は導管からの香気を鼻に送り込む。このような鼻接続部は鼻を覆うマスク、鼻および口を覆うマスクや、利用者の鼻に香気を直接放出する管配置を有している。管は導管内部,T字形部材や、利用者の鼻孔のすぐ下かその中の0.25インチ(0.5cm)以下の部分に位置する暢思骨(wishbone)部材に配置できる。利用者は管を自分の顔部分、すなわち鼻のすぐ近くの部分に取付ける。いずれの場合にも、鼻接続部は香気を利用者の鼻近傍の範囲に送らなければならない。
本発明の携帯可能な香り供給システムは、好ましくは次のものを含んでいる。
・ケース
・上記ケースに収納され、香気をシステムに送るためのファン
・上記ケースに収納され、それぞれが、上記ファンに入力チューブで接続された入力バルブ、および出力バルブを持つ一つまたは複数の香り収納部
・上記ケースに収納され、上記香り収納部それぞれの上記出力バルブに出力チューブで接続された入力部、および鼻への導入管(鼻チューブ)に接続された出力部を持つ混合部
・上記導入管に接続された入力部、および導出管(排出チューブ)に接続された出力部を持ち、利用者が自らの鼻に取り付けて香気を直接供給し、またこの鼻からの香りを除くための鼻接続部
・上記ケースに収納され、上記ファンが香気をシステム内に送れるようにするための電源
好ましくは、香りスクラバーを鼻接続部の排出チューブに接続して、鼻からの排気中の香りを回収してこれがシステムから逃げないようにする。香りスクラバーをケースに収納するほうが好ましい。これにより、利用者の近くにいる人たちへのにおいの影響を防いでいる。
非使用時に香り収納部から香りが逃げないように、当該収納部に入力バルブ/出力バルブの一方または双方を用いてもよい。このバルブは手動式または電動式のものでよく、好ましくは空気中に入れる香りの量を変える変えれことができるようなものにする。
好ましくは、ケース内部にマイクロプロセッサを設け、このマイクロプロセッサで香り収納部のバルブやファンの動作を制御する。マイクロプロセッサは、バルブなどを所定時間に操作して、所定濃度の香りを空気に付与するようにプログラムされている。
好ましくは、バイオフィードバックシステムを併用する。好適なバイオフィードバックシステムは、心拍数モニター、皮膚検流モニター(skin balvanometer monitors)や呼吸数モニターを備えている。これらのバイオフィードバックシステムはマイクロプロセッサを通じて利用者を監視し、香り供給システムが利用者の必要性に対応できるようにする。例えば、心拍数モニターが心拍数増加を示したときは、穏やかな香りを付与して利用者の心拍数が減少するように香り供給システムを動作させることができる。
本発明の香り供給システムは、電子的な映像やオーディオを用いて、利用者に対し、利用者が見聞きしているシーンに適した一種または複数種の香りを供給することができる。香り供給システムは香気を短時間で変えることができるので、利用者はオーディオ/画像ディスプレイにひきつけられる。
本発明の香り供給システムは、映画館のプロジェクタ,テレビや映像再生装置,ラジオ,コンピュータプログラム,(ゲーム,CDROM画像・映像),書籍(他のテキスト表示装置)を含むような広範囲のオーディオ・映像メディアと関連して作動できる。また、アロマセラピーシステム,映像と関連した香り販売,香りフォームレーション(formulation)システムなどに用いられる。
香気と映像とを関連付けるためには、入力映像信号のNTSC(National Television Standards Committee)信号フレーム数(または他の匹敵するアナログ映像信号形式)を電子的に計数する手法を用いればよい。アナログ信号列の特徴的な性質を利用することにより、個々のフレームを計数できる。これにより、利用者が見る映像信号と、香り供給システムが利用者に送る香気とを同期させることができる。
本発明の香り供給システムを映像信号/オーディオ信号とともに用いるためには、マイクロプロセッサに、香りを映像/オーディオの表示に合わせるためのプログラムを入れないといけない。
【図面の簡単な説明】
以下の図を参照して本発明の特徴を説明する。
図1はバイオフィードバックを備えた香り供給システムを示している。
図2はオーディオやビデオの各メディアを備えた香り供給システムを示している。
図3は香り供給システムのブロック構成図を示している。
図4は好ましいファンを示している。
図5は手動式バルブを備えた香り収納部を示している。
図6は電動式バルブを示している。
図7は図6のバルブ構成要素を示している。
図8および図9はT字形チューブ状の鼻接続部を示している。
図10は顔マスク状の鼻接続部を示している。
図11は鼻マスク状の鼻接続部を示している。
図12は暢思骨(wishbone)チューブ状の鼻接続部を示している。
図13は短い排気管状の鼻接続部を用いたものを示している。
図14は鼻接続部の他の例を示している。
図15は本発明を簡略化したものを示している。
発明の詳細な説明
図1は本発明の香り供給システムである。利用者のベルト部分に取付け可能で香気発生部を備えたコンパクトケース10と、鼻接続部14とは導入管12でつながっている。鼻接続部14の香気は導出管16を通り、香りのスクラバー(掃除部)を備えたコンパクトケース10に戻る。バイオフィードバックシステム18はケース内部の香気発生部に接続しており、当該システムは利用者の状態に応じて香気供給システムを作動させる。図1に示した香気供給システムは携帯型である。ケース10に内蔵したマイクロプロセッサが、バイオフィードバックシステム18に作用して利用者への香気の供給を制御する。
図2の、本発明の香り供給システムは、例えばコンピュータまたはテレビセットなどのビデオディスプレイ装置20やオーディオ装置22とのインターフェイスを有している。ビデオディスプレイ装置20やオーディオ装置22は独立式のマイクロプロセッサ24に電気的に接続されている。このマイクロプロセッサ24は、利用者に供給する香気と、装置20や装置22から伝わる映像やオーディオとが調和するように、ケース10内のマイクロプロセッサを制御している。バイオフィードバックシステムは、マイクロプロセッサ24との接続によってマルチメディア装置20,22と用いることができる。バイオフィードバックシステムは、利用者の状態を判断して、それと、香気/ビデオ信号/オーディオ信号とを調和させる。図2のシステムは、独立式の外部のマイクロプロセッサ24によって制御される。マイクロプロセッサ24は、装置20,22の一方、またはこれら双方とのインターフェイス機能を持つA/Dコンバータを有している。装置20や22の出力がデジタル信号ならばA/Dコンバータを備えないか、A/Dコンバータをバイパスさせるとにしてもよい。装置20や22の電気信号はマイクロプロセッサ24によってアクセスされる。マイクロプロセッサ24は、例えば映画の最新の1コマのようなビデオ信号を解釈できる。そのため、独立式のマイクロプロセッサ24は、あらかじめ設定された情報を利用することによって、視聴者へ供給する香りやそれらの調合状態を、現在表示中のビデオのイメージに対応させることができる。当然のことながら、マイクロプロセッサ24と、香気発生部の制御のためケース10に備えたマイクロプロセッサとを、単一のマイクロプロセッサにしてもよい。しかしながら、製造するにあたっては、二つの分離したマイクロプロセッサを備えたほうが安価である。
図3は、本発明の香気発生部の主要な構成要素を示したブロック図である。ケース10は長方形の箱であり、異なる金属やプラスチックなどを含む各種材料で作成されている。この箱は小さいことが好ましく、好ましくは10cm×15cm×6cmである。ケース10には送風用のファン30を備えている。ファン30は、12ボルトの再充電可能なバッテリー32で作動する。ファン30の出力は入力チューブ34を通って入力バルブ36に直接運ばれる。入力バルブ36はこのファン出力の空気をそのまま香り収納部38に送る。出力バルブ40を開放すると香気が香り収納部38から出力される。そして、この香気は出力チューブ42を通って混合部(packed bed mixier)44に送られる。
混合部44は、複数の香り収納部のそれぞれからの入力を一つの出力として送出する。この出力は鼻接続用の導入管12に導かれて鼻対応部14に送られる。使用時の鼻接続部14は利用者の鼻部分に位置する。鼻接続部14からの流出分すなわち排出分は導出管16を通って香りスクラバー46に入る。香りスクラバー46はケース10にオプションとして設けてある。オプションのマイクロプロセッサ48はファン30や入力バルブ36および出力バルブ40を制御する。マイクロプロセッサ48は、外部のマイクロプロセッサ24と同様に、オプションのバイオフィードバックシステム18からの入力を受け取ることができる。さらに、マイクロプロセッサ48とマイクロプロセッサ24を一つのマイクロプロセッサとした場合、ビデオ装置20およびオーディオ装置22は図示のようにマイクロプロセッサ48への入力を送り出す。
図4は好ましいファン30を示している。好ましい実施例では、ファン30はリスのケージのような態様である。ブラシレスのDCモーターでファン30を駆動する。電圧の範囲は約10から約14ボルトである。モーターを流れる平均電流は0.18アンペアである。モーターの平均スピードは、2600+/−200である。ブロアーハウジングの直径は約7.5cmである。ファン30の吸込口の直径は約4.75cmである。ファン30の送出部の大きさは約3.5×2.5cmである。図示のように、空気は吸込口50から入り、翼52で押され、送出部54から出ていく。
ファン30は入力チューブ34に接続している。送出部には、送出口板56と送出口58が設けてある。ブロアーの送出部に重なった送出口板56の大きさは約4.0cm×3.0cmである。各送出口58の直径は約0.8cmである。送出口58は、送出口板56に1.0cmの孔部を開けたものである。孔部には、外径1.0cm、内径0.8cmのプラスチック製のフランジ状かかり部60を備えている。フランジ状かかり60の長さは約3.5cmである。好ましくは、3つの孔部を2列に形成して6つの送出口58を形成する。しかしながら、送出口58の形態はこれに限られるものではない。
図5に示すように、香り収納部38は、浸透性の保持体62を備えた小さい長方形の空間部からなる。浸透性の保持体62は香り収納部38の底部全体を覆っている。好ましくは、香り収納部38の大きさは、0.7cm×0.7cm×7cmである。浸透性の保持体62は十分な量の香りを保持するために必要な多孔度を有する多孔性物質からなる。
本発明の香り供給装置は、浸透性の保持体62を用いることによって携帯可能なものとなり、しかも香り収納部38で液が予期せぬ分散を起こすことはない。また、入力チューブ34や出力チューブ36に対するこのような分散も生じない。
好ましくは、浸透性の香り収納体62として、圧縮した繊維の縄状のもの(compressed fibrous strands)からなり、厚さが0.3mmの吸収材を用いる。例えば、ゴム印を使用するときのインクパッドの材料と同様なものを用いる。
浸透性の保持体62には好ましい液体香料を染み込ませる。この明細書において”染み込ませる”とは、浸透性の保持体62の空気が入った空間部のすべてに液体香料を満たすことである。さらには、この染み込ませた状態の保持体にさらに液体香料を付加しても、それはこの固体(保持体)の中に入らずに当該保持体の外側に溜まってしまうことを意味する。保持体の正確な容量は、その多孔度の測定データ基づいて計算することができる。
好ましくは、入力バルブ36と出力バルブ40は、香り収納部38に入る空気の流量および香り収納部38から出る空気の流量を制御する。そして好ましくは、入力バルブ36と出力バルブ40を、復原力(persistent memory)があるエラストマーの導管64で構成する。この導管64を外部からクランプ66で締めつけることにより、入力/出力部分は挟まれた状態となって閉じる。
好ましいエラストマーとしてゴムを用いる。多数回の締めつけ動作後にも元の形状に戻るからである。
入力バルブと出力バルブに用いる導管は内径約1.0cm、外径約1.3cmである。
導管を閉じるために外部から締めつけるには種々の方法を用いることができる。図示のスプリングクランプは一例である。他のタイプの手動クランプやボールバルブのようなバルブを用いることができる。また、入力バルブ36や出力バルブ40の駆動方式としては手動、電動や圧縮空気式などをとりえる。これらのバルブはオン/オフ可能であり、さらに好ましくは比例流量式のものである。
比例流量式バルブは香り収納部38へ入る空気の流量や香り収納部38から出る空気の流量をさまざまに調節することができる。ピンチ状クランプにラチェットタイプの機構を取り入れ、香り収納部38へ入る空気の流量や香り収納部38から出る空気の流量を調節することができる。
図6及び図7は自動化したバルブ70を示しており、図5の締めつけバルブに代えて用いることができる。
バルブ70はプラスチック、金属または複合材料を含む任意の固体材料で作成することができる。バルブの外体は中空のシリンダー72であって、その両端部における外径は1.5cm、内径は1.2cmである。シリンダーの内部には支持部材74,76とバルブステム78を備えている。支持板74の厚さは0.5cmである。支持部材74,76はそれぞれ、近い方の端部から1.5cmに位置し、内側の径は0.25cmである。
図7に示すように、二つの支持部材74、76はそれぞれ複数の貫通孔80を備えている。貫通孔は直径が0.1cmであり、バルブ70内における圧縮空気の通路となる。バルブステム78は支持部材74及び76の中心部分を貫通している。ステム78にはステム受け部84に合致する先端部82を形成している。ステムスプリング86がステム78の周囲に設けられている。スプリング86の付勢によりステム78はステム受け部84に強く当接する。スプリング86の左側部分を支持部材74で受け、スプリング86の右側部分を支持部材76で受けている。
支持部材76はステム78に取り付けた薄肉状の環状鍔部であり、その厚さは0.2cm、幅(径)は1cmである。そのため、支持部材76はシリンダー72の内面(内径:1.2cm)に対して0.1cmのクリアランスを持つ。スプリング86は、その非圧縮時の長さが、バルブステム78の先端部82がステム受け部84に強く当接したときの支持部材74から支持部材76までの距離よりも約25%長くなるように、形成されている。
不使用状態のとき、バルブステム78の先端部82はスプリング86の付勢によってステム受け部84に強く当接する。ステム受け部84は、中空のシリンダー72の端部から機械仕上げされている。この不使用状態では、圧縮空気はシリンダー内を通過できない。
シリンダー72の一方の端部は香り収納部38に接続され、他方の端部は、ファン30から圧縮空気を運ぶ入力チューブ34に接続されている。圧縮空気の流れは、図示のように、入力チューブ34からステム受け部84、バルブ空間部、支持板74、76の貫通孔を通るルートとなる。
ステム受け部84とは反対側のステム78の端部には、合金ワイヤー88、例えばフレキシノール(Flexinol:登録商標)合金ワイヤーがろう付けされている。また、合金ワイヤー88のバルブステム78とは反対側の端部は、バルブ70の端部90に別の方法で接着または固定された、グロメット(grommet)に接続している。合金ワイヤー88は、導電性ワイヤー92により、接点94を介して電気的に作動する。これは、接点94が、シリンダー72の端部に形成した孔部を通って、合金ワイヤー88のグロメット接続部分の近くに接触するからである。
導電性ワイヤー92のもう一つの端部はバルブ70の本体に接続されている。この本体部分は好ましくは導電性材料からなり、電気回路を形成する。電流は、導電性ワイヤー92−合金ワイヤー88−バルブステム78−ステムスプリング86との接触部−シリンダー72の経路で流れる。
合金ワイヤー88は電流を流したときに収縮して駆動源となる特性を持っている。好ましくは、直径0.006インチ(0.2mm)の合金ワイヤー88を用いる。合金ワイヤー88は、400mAの直流電流の通電時、収縮して330gを持ち上げることができる。この収縮時の駆動力はステムスプリング86の弾性力に抗するものである。これによりステムスプリング86を装荷したバルブステム78を引いて図示のようにステム受け部84をOFF状態、すなわちバルブステム78の先端部82をステム受け部84から引き離した状態にしている。このときのバルブステム78の移動長は合金ワイヤー88の長さのおおよそ4%に相当する。これによりバルブは開き、圧縮空気を通すことができる。電流を止めると合金ワイヤー88は復帰して、スプリング86の弾性力でバルブステム78がステム受け部84の方に移動するので、バルブ70は閉じる。バルブ70の操作は、通常の方法によりマイクロプロセッサ48で制御する。
気体の流れが層流、乱流にかかわらず、香りは均一な状態で導管内を移動しない。したがって、流れの出口側の混合部44は、好ましくは香りを十分に混合するものである。この混合部は、単独の香り収納部または複数の香り収納部を用いた場合でも空気中の香りを均一な濃度にする。
図3に示すように、混合部44は香り収納部38の下流側に位置する。個々の香り収納部38からのすべての出力チューブ42はこの混合部に接続されている。特に流れが層流である場合には気体を完全に混合するために混合部を用いる。高速の乱流ガスを用いることもできるが、層流状のガス流が好ましい。十分に混合したガス流を利用者に供給するために混合部を用いている。本発明で用いる混合部は従来のものであり、通常の方法で使用する。
次に、鼻接続部14のさまざまな形状について説明する。図8および図9は、T字形部100を有する鼻接続部14を示している。図8および図9は利用者の頭部に装着した様子を示している。利用者への香りの供給は、利用者の頭部(耳部)を回り、鼻の下を通過する管を介して行われる。導入管12は、利用者の鼻の下に位置したT字形部100に香気を送り出す。導出管16は、鼻の排気物をT字形部100から遠い方に送り、鼻排気部として作動する。
導出管16は香りのスクラバー46に導かれる。これはチャコールフィルターが入った容器であり、排出空気から香料分を取り除くものである。T字形部材100は、鼻孔の下に位置する部分に90゜の分岐部を形成している。この分岐部は、鼻孔に最も近くなるような管の最適部分に設けてあり、T字形を形成している。
本発明の、利用者に供給する気体と香りの量は通常の方法で算出する。
図10、11、12、13、14は、他の鼻接続部を用いた実施例である。図10に示すように、顔マスク102は利用者の鼻と口を覆うように装着する。顔マスク102の底部の大きさは9.0cmである。底部とは、口の下方に位置する三角形状部の底部を意味する。鼻柱をまたぐ三角形状部の上部は4cmである。三角形状部の両辺の長さは合わせて14cmである。マスクは、例えばビニル、ポリエチレンなどの任意の生体適合性がある材料で作成する。また、マスクには、具合良くマスクを留めるために鼻の上を跨ぐ金属性のクリップを取り付けることができる。導入管12は顔マスク102に直接接続されている。導出管16から排出される香りはスクラバーブースター104によって香りのスクラバー46に直接送られる。
図11は他の実施例である。やはり、導入管12が接続された鼻マスク106であり、鼻孔を含む利用者の鼻部分を覆うように具合良く装着することができる。このマスクの大きさは三角形状部の底部が6cmであり、両辺の長さは7cmである。このマスクにおいても、排出された香気は導出管16を通って香りのスクラバー46に送られる。しかしながら、このマスク自体の圧力は大気圧に近いため、マスクから空気を送り出す駆動力はなく、したがって図10に示すように、インライン真空ポンプ(スクラバーブースター104)を備えている。このポンプにより、マスクからの排出された気体は引き込まれてスクラバー46に送り込まれる。
図12は、管を暢思骨(wishbone)状に形成した鼻接続部14を示している。暢思骨(wishbone)状部108には分岐部110と112を形成している。図に示すように、それぞれの分岐部は利用者の鼻孔114の方に0.25インチ(0.5cm)ほど伸ばしたものである。
図13は、利用者の鼻の下に位置する2つの孔部114、116を導入管12に形成した鼻接続部14を示している。導出管16の端部は利用者の鼻の下で切れている。この実施例はスクラバーを備えていない。香気は直接外気中に排出される。導出管16は、香気がその端部から排出されるように開放してもよく、またすべての香気が孔部114、116から排出されるように閉じてもよい。
図14は、利用者の鼻の下に据えつけた鼻接続部14を示しており、導入管12の端部には香り送出用の孔部120がある。一方、導出管16を介して吸引器(vacum)104に接続された排気用孔部122は、利用者の鼻から排出される香気をスクラバー46に送り出している。図示のように図14の鼻接続部14は柔軟な管12,16を通すことができるように中空の金属管で作成されている。
図14の鼻接続部14は、利用者が顔部分に接着するのではなく、利用者の鼻の下に置いて用いる。
図8乃至図14に示した鼻接続部のうちのどれかを映画館等のそれぞれの椅子に取りつけることが望ましい。
スクラバー46は導出管16からの排出内容物を受け取る。スクラバーには空気からにおい成分を取り除くことができる濾過材を充填している。一般的な濾過材の一つとしては活性炭がある。他の濾過材を用いることもできる。例えば、繊維状フィルターや水を浸した浸透性の物質などを用いることができる。そして空気はスクラバーの出口から排気される。スクラバーは通常の装置を用いる。
本発明に用いるマイクロプロセッサは通常のものである。当該マイクロプロセッサは、通常方法のプログラムにより、ファンやバルブを制御し、また本発明に備えたバイオフィードバックシステムやビデオ/オーディオシステムからのデータを取得している。本発明に用いる適切なマイクロプロセッサは、アメリカ合衆国カリフォルニア州のパララックス社(Parallax,Inc.)製のベーシックスタンプ(Basic Stamp)2−ICである。
バイオフィードバックシステムは通常のものであり、利用者の体調データを得るために用いられる。バイオフィードバックシステムは、本発明の香り供給システムが利用者の状態に応じて変更されるように用いると、特に有効である。適切なバイオフィードバックシステムとしては、心拍数モニター、皮膚検流モニター(skin balvanometer monitors)、呼吸数モニター等を用いる これらの装置は通常の方法で操作され、マイクロプロセッサにデータを提供する。そしてマイクロプロセッサは、このデータを用いて本発明の香り供給システムを制御する。
マイクロプロセッサに、利用者に対する供給パターンや供給量を予めプログラムしておくことができる。例えば、マイクロプロセッサを4時間ごとに30分間作動するようにプログラムして、1セット量の香りを4時間おきに利用者に供給することができる。同様に、バルブ36、40の開口程度を制御することによって供給対象の香りやそれの供給量を調整することができる。
図15は、本発明の簡略化した装置である。圧縮香気を入れたキャニスター(容器)130はバルブ40を備えている。このバルブ40は導入管12,鼻接続部14および導出管18につながっている。香気をキャニスター130から取り出すために利用者がバルブ40を開くと、香気は導入管12から鼻接続部14に送られる。キャニスター130中の空気には圧力がかかっているので、空気を導入管12から利用者の鼻に送ることができる。鼻接続部14は、図8および図9に示すようなT字形部材100であり、これを利用者の鼻の下に設定するためのゴムバンド(elastic band)132を備えている。また、キャニスター130には片部(chip)を備えており、これを利用者のベルト部分に取り付けて携帯式にすることができる。
図1および図2のケース10に、ファン,香り収納部およびバルブに代えて、それぞれがバルブを備えて圧縮香気を入れた一つまたは複数のキャニスターを設けるようにしてもよい。
さらに、混合器を用いる代わりに、すなわち複数の香り収納部や複数のキャニスターを用いる代わりに、組み合わせた香りを予め混合した一つの香り収納部や一つのキャニスターを用いることができる。
個々の香り収納部からの複数の香りを混合する最適な方法として混合器を用いるのは任意である。
図3に示す実施例においてバルブ36と40を設けなくてもよい。ファン30をオン、オフすることによって香気をこのシステムに送ることができる。香気を完全に止めるには、利用者はファン30をオフにし、鼻接続部14を鼻から取り除けばよい。さらに、本発明では、バルブ36または40のどちらか一つを用いてもよい。。好ましくはバルブ40を設ける。バルブ40は香り収納部38に隣接して備える必要はなく、香り収納部38と鼻接続部14との間の任意の場所に設ければよい。
鼻接続部14は、利用者から排出された一酸化炭素や二酸化炭素を排気する必要がある。図1、2、10、11に示すように鼻接続部14がマスクである場合には、排気は図示のような導出管で行われる。または利用者の顔とマスク自体の間に空間部を設けるようにする。このようなマスクは気密性があるものではないので、利用者の排気は利用者の鼻から逃げていく。鼻接続部は、利用者の窒息を防ぐために、利用者が吐き出すことができ、また利用者の排出気体を鼻から逃がす必要がある。
ここで、香り(scent)や芳香(fragrance)とは利用者がにおいを認識できる化学物質の化合物や複合体を意味する。本発明では薬剤を供給することは意図していない。それは空気中の化学物質(香り)の濃度が低すぎて、薬を利用者に対しその嗅覚器官から効果的/効率的に送り込むことができないからである。
人間の嗅覚器官は鼻孔の中にある。嗅覚器官の刺激は、口を通して行われることが知られている。しかしながら、このような供給通路(channel)を通る効果は十分ではない。したがって本発明では、口からではなく、主として鼻孔から香りを供給することを意図している。
また、嗅覚器官は揮発性で可溶性の低濃度物質によって刺激されることが知られている。したがって、本発明では、空気中の、低濃度の香り分子やにおい分子を用いることを意図している。
鼻孔に低濃度の香りを提供するには、気体の媒体を用いる。好ましい媒体は空気である。それは、容易に入手でき、おそらく最も安全に取り扱えるからである。もちろん、酸素やヘリウムのような他の不活性ガスを用いてもよい。しかしながら、コストや安全性の点から空気を用いることが好ましい。
本システムにおける香り濃度は従来の流体方程式を用いて計算できる。
本発明で用いる管は従来の任意の可撓性のもの、例えばポリエチレン製の管である。
利用者に送る香りの量を制御する場合に、バルブ36,40のそれぞれを個々に独立して操作するようにしてもよい。これは、各種の複合した香りを利用者に送ることや、香り濃度を調整することを想定したものである。これにより、利用者に送る香気と、利用者が受け取る視覚映像とを調和させる。
映像・オーディオシステムと香り供給システムは、マイクロプロセッサ24により、従来の方法で接続されている。例えば、映像信号はアナログ・ディジタルコンバータに供給される。A/Dコンバータはこのアナログ入力電圧をディジタル出力に変換してマイクロコントローラに送る。A/Dコンバータおよびマイクロコントローラは図のマイクロプロセッサ24の構成要素である。このディジタルデータはシリアル形式(直列形式)である。マイクロコントローラは、このディジタルデータを、クロック信号の立上りエッジまたは立下りエッジを用いて、シフトレジスタの動作という典型的な方法で取り込む。このディジタルデータはマイクロコントローラに搭載したソフトウェアに対する入力変数となる。このソフトウェアは、利用者への視覚映像に対するバルブの適切な開閉状態を求めている。このデータはseq(i)とよばれる32ビット変数の形で格納される。
搭載ソフトウェアはアルゴリズムを用いて32ビットのseq(i)を求める。32ビットのseq(i)の各ビットはファンや個々のバルブの動作制御に用いられる。これは先ず8ビットのシリアルシフトレジスタを用いて行なう。BSIIのマイクロコントローラの3個のピンが各シフトレジスタにつながっている。BSIIのマイクロコントローラは16個の入出力ピンを持ち、そのうちの3個が各シフトレジスタの専用ピンである。これにより、マイクロコントローラは5個のシフトレジスタを制御している。各シフトレジスタは8個の出力を取り得るため、一つのマイクロコントローラで個々のバルブの動作を制御することができる。
本発明の精神および範囲内に存在する、好ましい実施例についての変形・修正例はすべて請求範囲に含まれるものである。
Claims (5)
- 下記の構成要素からなる、身辺に装着可能な携帯型香り供給システム。
(a)身辺に装着可能なケース
(b)前記ケースに収納され、前記携帯型香り供給システムに香気を送るためのファン
(c)前記ケースに収納され、それぞれが入力用管状部材により前記ファンに接続された入力部と、出力部とを有する少なくとも一つの香り収納部
(d)前記ケースに収納され、出力用管状部材により前記香り収納部それぞれの出力部に接続された入力部と、混合後の香りからなる香気を利用者に運ぶための鼻用管状部材を接続した出力部とを有する香り混合部
(e)前記鼻用管状部材に接続された入力部と、排出用管状部材を接続した出力部とを有して、前記香気を利用者の鼻に供給し、また前記香気を利用者の鼻から逃がすため、利用者が自らの鼻に取り付ける鼻接続部
(f)前記ケースに収納され、前記ファンが前記携帯型香り供給システムに香気を送れるようにするための電源
(g)前記ケースに収納され、前記ファンと、前紀香り 収納部の入力部および出力部と、を制御するマイクロプ ロセッサ
(h)前記マクロプロセッサに接続されて作動する、前 記利用者についてのバイオフィードバックシステム - 前記鼻接続部は、前記利用者の鼻と口の双方を覆うマスク、前記利用者の鼻孔を覆うマスク、T字形部、暢思骨状部のいずれかである、
ことを特徴とする請求項1記載の身辺に装着可能な携帯型香り供給システム。 - 前記利用者に対して映像を提供するビデオシステムに接続され、前記香気と前記映像を調和させるためのマイクロプロセッサを備えた、
ことを特徴する請求項1記載の身辺に装着可能な携帯型香り供給システム。 - 前記利用者に対して音響を提供するオーディオシステムに接続され、前記香気と前記音響を調和させるためのマイクロプロセッサを備えた、
ことを特徴する請求項1記載の身辺に装着可能な携帯型香り供給システム。 - 前記排出用管状部材に接続され、前記香気から前記香りを除くための香りスクラバーを、前記ケースに収納した、
ことを特徴する請求項1記載の身辺に装着可能な携帯型香り供給システム。
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