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JP3616396B2 - 自給型水和システムおよびイオン浸透療法用生体電極 - Google Patents
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JP3616396B2 - 自給型水和システムおよびイオン浸透療法用生体電極 - Google Patents

自給型水和システムおよびイオン浸透療法用生体電極 Download PDF

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Description

発明の背景
1.技術分野
本発明は、少なくとも一つの水和液を隔離させ、必要な時にこの水和液を放出させる自給型水和システムに関するものである。特に本発明は、例えばイオン浸透療法用の生体電極から水和液を隔離し、必要な時にイオン浸透療法用の生体電極に水和液を供給するのに使用可能な、自給型水和システムに関するものである。
2.背景の情報
多数の装置が、適切な動作のために流体成分または成分間の流体的接続を必要とする。流体の形式または安全性、安定性または保存の目的に依存して、例えばバッテリーに用いられる酸溶液のように、流体を安全に隔離しながらも取り出し可能な形式に維持することが望ましい。装置の動作のために流体成分と他の成分との間の反応が重要な場合があるが、反応が生じた際にはこれを制御することが望ましい。揮発性の液体、例えば臭いのある塩溶液のような場合には、周囲から孤立させ、必要な時に容易に取り出しができるようにすることが望ましい。水和液を隔離させ、必要な時に水和液を取り出す自給型水和システムは、こうした目的に有用なものである。
適切な操作のために水和を必要とする特別な装置として、イオン浸透療法用の生体電極装置がある。イオン浸透による薬剤の供給は有用なものであり、また多数の異なる診断および治療に適用される非侵襲型の技術である。通常、薬剤のイオン浸透による供給のためのシステムは二つの電極、すなわち一方は陽極、他方は陰極として使用し、それぞれ人体の皮膚または粘膜の表面の一部に電気的接続をなすように配置される。また通常は、各生体電極は電解質溶液を含み、その少なくとも一つはイオン化された薬剤を含む。電源、たとえばバッテリーを、人体を通して電気回路をなすように電極に繋ぐ。イオン化した溶液の電荷は生体電極の極性を決定し、そのため、電流を流すと薬剤のイオンは電極から離れて移動し、それによって患者の皮膚または粘膜の表面を通して供給される。
保存と溶液の安定性を考慮することにより、使用直前に生体電極システムを水和できるようにすることが望ましい。幾つかの形式の容器または他の流体保管手段が、通常、イオン化した電解液または薬剤溶液の収容に利用され、こうした容器の機構または構造には、溶液をその中に導入できることが必要とされる。こうした構造は、通常、幾つかの形式のオリフィスを含み、このオリフィスはプラグを収容し、このプラグは、溶液をオリフィスを通して容器内部へ導入することができるように、皮下注射針または注射器カニューレを挿入可能であり、その一方で溶液を容器内に導入した後に、これが外へ流出するのを防ぐものである。こうした溶液収容機構または容器の必要性は、生体電極システムのコストを増加させ、かつ溶液の流出や漏れの可能性を生じさせる。こうした流出や漏れは、装置の効果の喪失または欠陥をもたらし得る。
最初は乾燥している水和性の、溶液を保持する要素と、乾燥した要素を水和するために取り出し可能な隔離された水和液を含む生体電極システムが開発されている。例えば、Haakらによる米国特許第5,288,289号(以下“Haak"と呼ぶ)およびGyoryらによる国際特許出願WO93/24177号(以下“Gyory"と呼ぶ)を参照されたい。これらを共に、ここで引用文献として参照する。例えば、Haakは、所望の水和液を満たした破壊可能なカプセルを具える生体電極システムを開示しており、このカプセルは水和性の液体を収容する要素の材料の間に配置されている。水和液を取り出すために、水和液を保管した要素を絞る、または曲げることにより、その中にあるカプセルを破壊する。水和液は電流分布要素上を流れ、予め形成した通路を通して水和性の溶液を保持する要素へと流出する。流出のための追加の材料が、液体の電極導体表面を通過する高速輸送を強化するものとして記載されており、そこでは液体が通路を通して水和性の溶液を保持する部品へと流出することができる。
水和率、流体移動の完全性および流体分布のパターンは、流体が流れなければならない分離要素、すなわち中間の電流分布要素の材料、水和液を保管する部品の材料、水和性の溶液を保持する部品の材料および追加の輸送材料の性質および特性に影響されることが理解される。他の可変のものは大きさ、形状および水和液を保管する部品と水和性の溶液を保持する部品との間の開口部を通過する流れの他の性質、水和液を保管する部品間のカプセルの分布的な配置、および全てのカプセルが破壊されたか否か、あるいはカプセル内の液体が、破壊されたカプセルから完全に流出したか否かを含む。さらに、水和液を保管する部品の不用意な潰しまたは折り曲げが、装置の製造、輸送、保管または取扱時に発生し得る。こうした事の発生は、水和液を満たしたカプセルの幾つか、または全ての破損を生ぜしめ、水和性の溶液を保持する要素での早すぎる水和をもたらすこととなる。こうした早すぎる水和は、使用不可能な、または不良な装置をもたらし得る。
Haakまたは生体電極システムを開示しており、このシステムは水和液を保管する部品および水和性の溶液を保持する部品を当該システムの第一の部分に取り付け、一方このシステムの第二の部分は水和液を保管する部品に穴を開けるための複数のピンを含む。この実施形態において、手作業による調整および、第一および第二の部分の組み立ては、ピンによる水和液を保管する部品の穴開けを生じさせ、それによって水和性の溶液を保持する部品を水和させるために流体を流出させる。もう一つの実施形態においては、システムの各部分は互いに分離してはいないが、一方の部分を他の部分と接触させるために折り曲げることができるように互いに隣接して配置される。
上述した装置においては、分離したシステム部分の手作業による組み立てまたは操作の必要性が、不注意による、水和性の溶液を保持する部品の水和の発生を禁止する。分離かつ折り畳み可能ではあるが、これら部分は、一体型の装置に比べてよりコスト高であり、より扱い難いものとなる。こうした装置はまた、使用者による適切な組み立ておよび、水和液を水和性の部分へ適切に解放することを確実にするための、これら部分の正しい操作手順に依存する。
Gyoryによる生体電極システムの実施形態は、水和液を保管する部品を含み、この部品は液体不透過性シートによって水和性の液体を保持する部品から分離されている。ある実施形態は、水和液の不用意な流出およびパッケージからの取り外し時の「自動的な」水和から防ぐための包装手段に頼っている。この包装手段は液体不透過性シートを破裂または破壊させる加圧手段、液体不透過性シートを破裂させる刃、および液体不透性性のシートを剥がす、または引き裂くためのプルタブ(pull−tab)を含み、「自動的な」水和をもたらす。他の実施形態には、液体不透過性シートを剥がす、または引き裂くためのプルタブが、装置の皮膚との接触面を覆うリリースライナー(release liner)に取り付けられている。この実施形態においては、患者の上に配置するのに先立ってリリースライナーを取り除くと、液体不透過性シートを剥がす、または引き裂くためのプルタブ手段が「自動的に」引っ張られ、それによって水和液が放出される。Haakと同様に、Gyoryもまた、裂けた液体不透過性シートを通しての水和性の溶液を保持する部品へ向かう水和液の流れのための、液体の流れの制御手段を開示する。
Gyoryの装置において、水和液を保管する部品を水和性の溶液を保持する部品から分離する液体不透過性シートが物理的に破裂、破壊または剥がされていることが理解できる。しかしながら、水和液を保管する部品を具える材料は、原型のまま維持される。液体不透過性シートが引き裂かれ、また水和液が放出された後、このとき中身が空になった水和液を保管する部品の材料は、装置内の元の位置に残る。破裂または破壊したシートの場合、このとき引き裂かれた液体不透過性のシートもまた、その全てが装置内全体に残る。プルタブ式の実施形態において、シート材料の幾つかは剥がされ、または引き裂かれ、かつ、プルタブを取り付けた装置内から除去される。それにもかかわらず、全ての場合において、液体不透過性シートの実質的な部分は勿論、中身が空になった水和液を保管する部品を具える材料は、水和工程に続いて装置内に残る。
液体不透過性シート材料の破裂、破壊または引き裂きにより、引き裂かれた縁部が露出し、また、それによって例えば箔状の縁部を含む液体不透過性シートの内層も露出する。水和液を保管する部品材料および、露出した裂けた内層縁部を含む、裂けた液体不透過性シートは装置内に残る。これらのもはや必要なくなった材料は、電流分布を妨害し得る。これらの材料はまた、このとき水和した溶液を保持する部品での流体の連通を維持し、そのため溶液との有害な相互作用が生じ得る。一例として、長時間、例えば数時間を超える長期間のイオン浸透治療において、露出した箔のような材料は腐食し得る。HaakおよびGyoryは共に、水和液を分配する液体輸送経路を提案する。こうした液体輸送経路は、しかしながら、水和液の伝達に必然的に影響する。なぜならば、伝達される流体の割合および量が、経路の形状によって制限されるからである。
水和液を隔離し、また必要な時に水和液を急速かつ完全に放出させる方法および装置を提供することは発展となるであろう。単純かつ信頼性の高いこうした方法および装置を提供することは有利である。自給型で、コスト効率が高く、かつ効果的な方法で製造することができ、さらに必要な時に水和させる装置と連続的に接続することを容易に可能とするこうした方法および装置を提供することは、さらに有利である。
概 要
前述した目的を達成するため、またここで例示かつ明確に説明する本発明に関し、本発明による装置は、少なくとも一つの水和液を隔離させ、かつ必要な時に水和液を単純かつ完全に放出させる自給型水和システムを具える。特に、本自給型水和システムはトレイに形成した水和液保管用の窪みのための開封可能なシールを具え、このシールは水和液を放出するために前進的に剥がす事ができる。開封の工程は、この開封可能なシールの「剥離」を含み、それゆえシール材料の破壊や破裂を含まない。これにより、水和液はアクセス可能となるが、シール材料を破壊または破損によって露出することはない。本自給型水和システムの使用の一例として、水和性のイオン浸透療法用生体電極の提供がある。
【図面の簡単な説明】
本発明により得られる、上で指摘した事項、他の利点および目的を理解し得るために、先に簡単に述べた本発明のより詳細な説明を、添付図面に示す特定の実施形態を参照して提示する。ただし、これらの図面は、本発明の典型的な実施形態を示すに過ぎないものであり、したがって本発明の範囲を限定するものと考えられるものではないことを理解すべきであり、本発明は下記の添付図面の使用を通して、付加的な特殊性および詳細と共に記述かつ説明されよう。
図1は、本発明による自給型水和システムの好適な実施形態の上面斜視図である。
図2は、図1に示す自給型水和システムの好適な実施形態の分解図である。
図3は、図1の好適な実施形態における、水和液を取り出す第一段階の斜視図である。
図4は、図1の好適な実施形態における、水和液を取り出す第二段階の斜視図である。
図5は、図1の好適な実施形態における、水和液を取り出す第三段階の斜視図である。
図6は、本発明による自給型水和システムのもう一つの好適な実施形態の幾つかの構成要素の分解図である。
図7は、本発明による自給型水和システムのもう一つの好適な実施形態に取り外し可能に取り付けた生体電極システムの幾つかの構成要素の分解図である。
好適な実施形態の詳細な説明
本発明は、少なくとも一つの水和液を隔離した状態に維持することができ、必要な時に、この水和液を放出させることのできる方法および装置を提案するものである。本自給型水和システムは、水和液を効果的に制御して放出するのに操作が簡単で、かつ厄介な、あるいは精密な組立、調整、または他の操作を必要としない。本自給型水和システムは、一つ以上の水和液を隔離させ、これら水和液をそれぞれ連続的、あるいは同時に放出するのに利用できる。
特に、本自給型水和システムは、水和液を隔離させるための取り外し可能なシールを具え、このシールは、水和液を放出するために何度でも開封することができる。開封の過程は、剥離可能なシールの「剥離」を含み、それゆえシール材料を破る、あるいは裂くことはない。この方法により、本水和システムは利用可能に作られるが、破られた、あるいは裂かれたシール材料が露出することはない。本自給型水和システムは、既存の装置や技術、および市販の標準的な材料を用いて製造することができ、その結果、所望の時に、水和を必要とする分離した装置と接続することができる。
添付の図面において、図1は、本発明により構成される、目下のところ好適な自給型水和システム20を示す。本発明による自給型水和システムは、好ましくは小型、軽量で、主として使い捨て式の一体型のユニットである。本自給型水和システムは、少なくとも一つの水和液(図1には示していない)を収容するのに適合させたものである。剥離可能なシール要素24が、トレイ要素22内に収容した水和液を隔離する。剥離可能なシール24は、適切な材料による帯材を具えることが好ましく、この帯材は、その底部26がトレイ要素22を取り外し可能に密封するように折り畳まれ、それによってトレイ内に収容した水和液が隔離され、帯材の上部28は、その下の底部26の位置に合わせて、底部26上に折り畳まれる。図示のために、上部28はその下の底部26から持ち上げられた状態を示す。しかしながら、本水和システムを、水和を必要とする分離した装置に取り付ける時、図2に示すように上部28は、通常、底部26と接触している。帯材の上部28はタブ部材30を有し、タブ30は、底部26を形成するように折り畳まれた端部とは反対側の端部に形成されている。
図2は、図1の好適な実施形態の要素の分解図を示す。図2からわかるように、トレイ要素22は水和液34を収容する複数の窪み32が形成されている。一旦、所望量の水和液が窪みの中に配置されると、剥離可能なシール要素24の底部26は、各窪みの周りのトレイを取り外し可能に密封し、それによって窪みの中の水和液は隔離される。水和液が互いに隔離されることを保証するために、これらの窪みはトレイ22の仕切部分によって互いに分離されることが望ましい。図1および2からわかるように、トレイ22には、わずかな凹みを、その下の窪み32を取り囲むように形成し、この凹みの大きさおよび形状を、帯材の底部26に一致させることが望ましい。この凹みは帯材の底部26が窪み32の周囲をより安全に密封することを許容する帯材の上部28は自由に移動でき、また、この上部28が、その下の底部26を越えて延在する端部にはタブ部材30が形成される。
剥離可能なシール要素の少なくとも底部は、液体不透過性の材料の具え、かつ、加熱シール、しわ付けまたは感圧式接着剤のような、適切な取り外し可能な密封方法によってトレイを取り外し可能に密封できるような面を有する。例えば、適切な材料としては、湿気を防止する能力が高く、加熱シールで剥がすことができ、穴開けをし難いパッケージ用材料、例えばペンシルバニア州フェスターヴィルにあるトーラス ヘルスケア パッケージング社が製造したTPC−0760がある。TPC−0760は、ポリエステルフィルム、LDポリエチレン、フォイル、アイオノマーおよび加熱シールコーティングを具える。同様の材料が取り外し可能なシール要素全体に利用できること、および、必要に応じて、他の材料を上部およびタブ要素に使用することができることが理解されよう。
トレイ要素22中に形成した窪み32内の隔離された水和液34は、タブ部材30の操作によってアクセス可能となる。シールを剥がす工程の種々の段階を図3〜5に示す。タブ部材30を引っ張ると、それによって、底部に合わせられた状態を維持している上部28が、その下の底部26から離れるように移動し、底部の上で上部28自体が段階的に裏返しとなり、同時に、トレイ要素22から段階的に剥がされる。タブ部材30を引っ張り続けると、このタブ部材30は完全に剥がされ、剥離可能なシール要素24がトレイ要素22から分離することとなる。剥離可能なシール要素24を剥がすことにより、トレイ要素22内に収容した水和液34にアクセスできるようになる。
図2には、二つの窪みおよび二つの水和液が示されているが、特定の目的に合わせて、これらの数を変化させ得ることが理解されよう。したがって、一つまたはそれ以上の水和液を、これらに対応させてトレイ要素中に形成した窪みに収容しても良い。さらに、図2に示すように、全ての水和液を一つの剥離可能なシール要素で隔離することができるように、多数の窪みを形成できることが理解されよう。その代わりに、多数の水和液を分離して隔離させるために多数の剥離可能なシール要素を使用することも可能である。
さらに、多数の水和液の取り出しは、窪みの形状とシール要素および/またはシール剥離操作の実行と完了の手続きの選択に依存して、連続的または同時並行的に生じさせることが可能である。図6は、本発明による自給型水和システムの他の実施形態を示す分解図であり、このシステムにおいては、水和液を収容する二つの窪みが同時にシール剥離動作が行えるように形成されている。図示のように、トレイ要素122には水和液134を収容するための複数の空洞132が形成されている。一旦、選択された所望量の水和液を空洞内に配置すると、剥離可能なシール要素124の底部126が、トレイの各窪みの周りを剥離可能に密封し、それによってトレイ内の水和液は隔離されたものとなる。前述したように、トレイ要素122に形成した窪み132内の隔離された水和液134は、タブ部材130の操作によって同時にアクセス可能となる。タブ部材130を引っ張ると、それによって、底部に合わせられた状態を維持している上部128が、その下の底部126から離れるように移動し、底部の上で上部128自体が段階的に裏返しとなり、同時に、トレイ要素122から段階的に剥がれる。タブ部材130を引っ張り続けると、このタブ部材130は完全に剥がされ、剥離可能なシール要素124が、トレイ要素122から分離することとなる。
本発明による自給型水和システムの一つの模範的な使用例は、イオン浸透療法用生体電極のマトリックス要素から水和液を隔離し、必要なときに、水和液をイオン浸透療法用生体電極のマトリックス要素に供給することである。こうしたマトリックス要素について、初期には「乾燥した」、すなわち「水和されていない」状態を示し、以下の水和によって「水和された」状態を示す「水和性」のものとして以下で言及する。本発明による自給型水和システムは、隔離された水和液を、解放によりほぼ全体的に利用可能とすることを許容するものである。したがって、イオン浸透療法用生体電極内に収容した水和性のマトリックス要素との関係において、例えば、水和液のほぼ全体が水和性のマトリックス要素への輸送に利用でき、それによって所望のイオン濃度で水和性のマトリックス要素を適切に飽和させることが正確に達成されることを保証し、したがって、イオン浸透で供給する薬剤投与の量の計算精度を向上させる。
イオン浸透による薬剤の供給は有用なものであり、また多数の異なる診断および治療に適用される非侵襲型の技術である。通常、薬剤のイオン浸透による供給のためのシステムは二つの電極、すなわち一方は陽極、他方は陰極として使用し、それぞれ人体の皮膚または粘膜の表面の一部に電気的接続をなすように配置される。電源、たとえばバッテリーを、人体を通して電気回路をなすように電極に繋ぐ。また通常は、各生体電極は電解質溶液を含み、その少なくとも一つはイオン化された薬剤を含む。電解質溶液は皮膚または粘膜の表面と接する流体中に置かれる。イオン化した溶液の電荷は生体電極の極性を決定し、そのため、電流を流すと薬剤のイオンは電極から離れて移動し、それによって患者の皮膚または粘膜の表面を通して供給される。
本発明による自給型水和システムを使用する模範的な生体電極システムは、製造、保存、取扱、安定および水和される前の生体電極に関連する問題を避けるために、初期の「乾燥した」状態で製造および保存することに適合されるものである。通常、第一の水和性のマトリックス要素は、イオン化した薬剤溶液の収容を意図するものである。第二の水和性のマトリックス要素は、通常、分散性の電解質溶液の収容を意図するものである。最初は、これらマトリックス要素は「乾燥している」が「水和性」である。なぜならば、使用に先立って適切な液体で水和されなければならないからである。これら乾燥したマトリックス要素は、乾燥した形の所望の薬剤または電解質溶液を含んでも良く、これらは適切な希釈液で水和される。またはこれら乾燥したマトリックス要素は、適切な薬剤または電解質の溶液で水和される支持材のみを含んでも良い。このシステムは薬剤の組み合わせを保存および取り扱うことも可能であり、これらの内あるものは乾燥した形を取り、またあるものは水和された形で取る。しかし、この組み合わせは安定しておらず、使用前には分離状態が保持されなければならない。安定した乾燥薬剤が乾燥したマトリックス要素内に収容することができ、水和した形で安定した薬剤が、水和液と共に供給可能である。
好適な生体電極システムは、種々の部品、例えば電解質および/または薬剤溶液を収容するための水和性マトリックス要素、適切な基板上に形成した電流分布要素および電源から組み立てた一体型のユニットを具える。本発明は分離して製造することができ、水和性のマトリックス要素を有する生体電極システムと容易に組み合わせることのできる自給型水和システムを提案するものである。例えば、本発明による自給型水和システムは、選択した水和流体を所望量、別に製造した水和性のマトリックス要素および組み立てられた生体電極システムまたはその一部に合わせた適切な形状中で隔離するために製造することができる。
図7は、本発明の好適実施形態である自給型水和システム20への取り外し可能な取り付けに適合させた生体電極システムの幾つかの部品を分解図で示すものである。自給型水和システム20は公知の方法、例えば接着層36および剥離層38により、生体電極システムの皮膚固定要素44に取り外し可能に固定される。図示のように、剥離層38は、分離した窪みおよび窪みの間の追加の分離層を設けるための取り付けトレイの仕切部分と一致する開口部を有して形成するのが望ましい。
図7に示すように、自給型水和システムの好適な実施形態20は、水和を必要とする分離した装置への効果的な取り付けを行うための手段を具える。例えば、トレイ要素22は、接着層38によってトレイ要素の表面に取り付けた剥離層36を有することが望ましく、トレイ要素は分離した装置の水和を必要とする部品に面することとなる。剥離層は、必要に応じて自給型水和システム20が分離した装置に取り付けられること、および取り外されることを許容する。剥離層は、窪みおよびトレイ要素に形成した仕切と一致させて形成することが望ましい。これによって、剥離層はまた、水和液の相互の隔離を維持することを保証する一助となる。
皮膚固定要素44は、皮膚表面に対面する側に適切な接着剤を有することが望ましい。使用を容易にするために、皮膚固定要素の角を、使用者がその箇所で剥離層の分離を始められるように接着剤を設けない部分とする。また、その代わりに、皮膚固定要素が、剥離層から効果的に分離させる際に掴むための延長タブ部材を具えることとしても良い。また皮膚固定要素には電流分布要素42および水和性マトリックス要素40が貼り付けられている。組み立ての際には、水和性マトリックス要素40は剥離可能なシール要素24の上部28に位置合わせされて隣接し、それによって水和液34を収容した下側の窪み32にも位置合わせをされる。電源のためのアタッチメント46が、皮膚固定要素44の外側に向かう面上に位置決めされる。
図7に示すように組み立てたときには、自給型水和システム20は、生体電極の皮膚または粘膜に面する側に裏返しに貼り付けられ、そのためタブ部材30を操作すると、水和液が隣接する水和性のマトリックス要素にアクセスできるようになる。望ましくは、生体電極システムおよびこれに取り外し可能に貼り付けた自給型水和システムは、テーブルまたは他の静止した面上に、水和液を収容した窪みを上方に向け、またタブ部材を一方の側から延在させるように位置決めする。この組立体はタブ部材を操作する、すなわち組立体から引き離す際には静止状態を保ち、一方剥離可能なシール要素の上部は、通常、底部に位置合わせされている。窪みが密封されていない場合は、重力が水和液を水和性のマトリックス要素と接触させる。これによって、水和性のマトリックス要素は、急速、均一かつ全体的に水和される。タブ部材は任意の位置から操作しても良く、このとき組立体全体を、水和液を隣接するマトリックス要素に流し込ませるために容易にひっくり返すことができることが理解されよう。水和液が完全に排出されると、水和液を失った自給型水和システムは、ここで水和され、かつ使用可能となった生体電極から、例えば皮膚固定要素から離れるように真っ直ぐに剥離させることによって取り外すことができる。
本発明は、その精神および本質的な特徴から外れる事無しに、他の特別な形態または方法で実施または利用することができる。上述した実施形態および方法は、図示した全ての特徴のみを考慮したものであり、限定的なものではない。したがって、本発明の範囲は、先の記述よりも添付の請求の範囲によって示されるものである。本発明のクレームの意味するところおよび均等な範囲のあらゆる変形が、本発明の範囲内に包含される。

Claims (5)

  1. トレイ要素と、
    前記トレイ要素内に形成した窪みと、
    前記窪み内に配置した水和液と、
    前記トレイ要素を剥離可能に密閉し、それによって前記窪み内の前記水和液を隔離する底部と、前記底部上で折り畳まれ、かつ位置合わせされ、前記底部を越えて延在してタブ要素で終端する上部とを有する剥離可能なシール要素と、
    を具える自給型水和システムにおいて、
    前記タブ要素の操作が、前記剥離可能なシール要素の底部の前記トレイ要素からの段階的な剥離を生じさせ、それによって前記窪みおよび前記水和液が露出する自給型水和システム。
  2. 前記底部が加熱溶着によって前記トレイ要素に剥離可能に密閉される、請求項1記載の自給型水和システム。
  3. 前記底部が感圧性接着剤によって前記トレイ要素に剥離可能に密閉される、請求項1記載の自給型水和システム。
  4. 前記トレイ要素が、水和を必要とする装置表面に当該トレイ要素を剥離可能に取り付けるための手段をさらに具える、請求項1記載の自給型水和システム。
  5. 電流分布要素と、
    前記電流分布要素と電気的に接続する水和性のマトリックス部材と、
    前記マトリックス部材を水和させるためにこのマトリックス部材と流体的に接続するように配置される、
    トレイ要素と、
    前記トレイ要素内に形成した窪みと、
    前記窪み内に配置した水和液と、
    前記トレイ要素を剥離可能に密閉し、それによって前記窪み内の前記水和液を隔離する底部と、前記底部上で折り畳まれ、かつ位置合わせされ、前記底部を越えて延在してタブ要素で終端する上部とを有する剥離可能なシール要素と、を具える自給型水和システムと、
    を具えるイオン浸透のための供給装置に用いる水和性の生体電極要素において、
    前記タブ要素の操作が、前記剥離可能なシール要素の底部の前記トレイ要素からの段階的な剥離を生じさせ、それによって前記窪みおよび前記水和液が露出する生体電極要素。
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