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JP3628100B2 - コラ−ゲン入り化粧品 - Google Patents
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JP3628100B2 - コラ−ゲン入り化粧品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、動物の結合組織、すなわち皮膚、血管、腱、骨、歯などの主要タンパク質であるコラ−ゲンを配合した化粧品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コラ−ゲンの人体への適用性の素晴らしさから、人工皮膚、人工血管等への応用がなされ、また化粧品へのコラ−ゲンの配合がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらに使用されるコラ−ゲンの由来は、牛、豚であり、ゼリ−状になる熱変性温度が35〜40℃であった。そのため、一般的に20℃前後である室温で保存され、皮膚や頭髪など外気に当たる部分に使用される化粧品にあっては、コラ−ゲン粒子が固形化して延びが無く、皮膚や頭髪等に十分な皮膜を作ることが出来ず、水分の発散を許し、また均質な化粧表面を得ることが出来なかった。そこで、この発明は室温近傍が熱変性温度であるコラ−ゲンを配合して皮膚等に使用したとき、延びが良く、保水性、均質性に優れた化粧品を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、この発明は以下のようにしている。
【0005】
請求項1の発明は、寒流魚類から抽出したものであって、熱変性温度が16〜19℃のコラーゲンを皮膚や頭髪に用いる化粧品材料に配合したことを特徴とするコラーゲン入り化粧品としている。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1において、前記コラーゲンは、一種又は二種以上の寒流魚類から抽出したものであることを特徴とするコラーゲン入り化粧品としている。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記コラーゲンは、一種又は二種以上の寒流魚類から抽出したものであることを特徴とするコラーゲン入り化粧品としている。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項の発明において、前記化粧品材料に前記コラーゲンを配合して乳液、化粧水、ゼリー濃縮物、ヘアーリキッド、口紅、頭皮や頭髪のクリームのいずれかとしたことを特徴とするコラーゲン入り化粧品としている。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項の発明において、前記コラーゲンはペプシン処理によりアテロ化されたことを特徴とするコラーゲン入り化粧品としている。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか1項の発明において、前記コラーゲンは弱酸性から中性領域で溶解するサクシニル化コラーゲンであることを特徴とするコラーゲン入り化粧品としている。
【0011】
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれか1項の発明において、前記コラーゲンはヒアルロン酸と併用されることを特徴とするコラーゲン入り化粧品としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を実施例に基づいて説明するが、これに限定されるものでないことは勿論である。
【0013】
水産加工工程で発生する大量の魚皮、骨、頭、内臓など大部分は水産廃棄物として処理され、その量も年々増加している。これら水産廃棄物の中で鮭、鱒、鱈等寒流魚類の皮から得られるコラ−ゲンに注目した。コラ−ゲンは、由来生物の生活温度によって変性温度が異なることが知られており、寒流魚類は、低温の水中に生活しており、その組織を作っている蛋白質のコラ−ゲンは16〜19℃の変性温度でゼラチンに変性する。そこで室温付近で熱変性する寒流魚類由来のコラ−ゲンを化粧品に混ぜることに想到した。
【0014】
以下、寒流魚類中鮭から、特に大量に得られ、処理も比較的容易な鮭皮からコラ−ゲンを抽出し、抽出したコラ−ゲンの物性を明らかにする。
【0015】
実験例1
そこで鮭皮からのコラ−ゲンは、室温付近で熱変性するので、その抽出は、温度を4℃にし、保存は0℃以下に保って図1に示すフロ−チャ−トにしたがって試みた。
【0016】
実験方法
1.鮭皮から残っている肉、鱗等を取り除くため、蒸留水でよく洗浄した。
2.抽出効率を上げるため、鮭皮300gをミンチ器を用いて細断(ミンチ)した。
3.これをクロロホルム450ml(ミリリットル)、MeOH(メタノ−ル)900ml、水183mlの混合物に加え、10分間撹拌し、さらに10分間静置し、脂質の抽出を行った。
4.3.の抽出残渣にクロロホルム450mlを加え、1分間撹拌し、さらに水450mlを加え、6分間撹拌し、脂質の抽出を行った。
5.ブフナ−漏斗で脂質を濾過し、残渣をクロロホルム450mlで洗浄後、MeOHで洗浄しコラ−ゲンを抽出した。
6.5.で得たコラ−ゲンをガ−ゼにくるみ、流水中でよく洗浄した後、4℃の0.2M (モル)AcOH(酢酸)2リットルを加え、4℃で72時間放置した。
7.不溶分を遠心分離器(日立(株)社製HIMAC SCR20B/18)で荷重3,000g、10分間の条件で遠心分離した後、上澄みを蒸留水に対して透析を行い、凍結乾燥して酸可溶性非アテロ化コラ−ゲン(後述のアテロ化コラ−ゲンと区別するため)を得た。
【0017】
実験結果
得られた非アテロ化コラ−ゲンは、白色スポンジ状の固体で、酸可溶性のものであった。収率は、元の湿重量に対して、6〜7%であったが、次に述べる方法で残渣から数回抽出することにより収率を向上させることが出来る。
【0018】
実験例2
実験例1の7.で行った遠心分離によって得られた残渣をさらにペプシン処理してテロペプチドを除去して非アテロ化コラ−ゲンと同様に酸可溶性のアテロ化コラ−ゲンを得る。
【0019】
実験方法
1.酢酸抽出し、遠心分離した残渣を0.2M(モル) AcOHに分散した。
2.コラ−ゲン重量に対して1%のペプシンを加え、所定温度で所定時間放置した。
3.遠心分離をして残渣を除いた。
4.DEAE−セルロ−ス(Whatman社製 DE52)を15W/V(重量/体積)になるように0.5N(規定)の HCl(塩酸)水溶液に加え、30分間攪拌した。
5.pH4.0になるまで蒸留水で洗浄し、同様15W/Vとなるように0.5N NaOHに加え、30分間攪拌した。
6.4.と5.の操作を後4回づつ繰り返し最後に中性になるまで蒸留水で洗浄した。
7.以上のように平衡化したDEAE−セルロ−ス15g(グラム)をオ−プンカラムに詰め、0.005M AcOHに65mg/mlになるようにアテロ化コラ−ゲンを溶かし、それをカラムに流し一晩放置した。
8.透析、凍結乾燥を行ってアテロ化された酸可溶性アテロ化コラ−ゲンを得た。
【0020】
実験結果
DEAE−セルロ−スによる一回の精製で74%のペプシンが除去されることが分かり、さらに4回の精製でほぼ100%のペプシンが除去された。コラ−ゲンは、その両端にテロペプチドと呼ばれる構造を持った螺旋構造を呈している。テロペプチド構造中には12から27個のアミノ酸残基を含んでおり、コラ−ゲンの抗原性はこの部分によって発現するといわれている。このペプシン処理によりテロペプチドを除去して、抗原性のないアテロ化コラ−ゲンを得ている。
【0021】
以上、実験例1と2で得られた酸可溶性コラ−ゲンは、前者が非アテロ化コラ−ゲンであり、後者がアテロ化コラ−ゲンである。
【0022】
〈鮭皮コラ−ゲンの分子量及びその分布〉
分子量分布は、SDS−PAGE電気泳動法により測定した。この方法はポリアクリルアミドゲル中にタンパク質を通し、一定電圧をかけることによりゲルのポアサイズとタンパク質のサイズとのかねあいによってタンパク質を同分子量ごとに分けるものである。コラーゲンは前述のようにタイプによって分子量の分布が変わるのでそれについてこの方法で同定できる。
【0023】
実験方法
1.以下の各溶液を調整した。
A溶液:アクリルアミド29.2g、N,N′−メチレンビスアクリルアミド0.8gを純水に溶解し、100mlとした。
B溶液:トリスヒドロキシメチルアミノタン(以下トリスという)18.2gとドデシル硫酸ナトリウム(SDS)0.4g、HCl2mlに純水を加え、100mlとした。
C溶液:トリス6.1g、SDS0.4g、HCl4.mlに純水を加え、100mlとした。
D溶液:10%過硫酸アンモニウム
2.A溶液3ml、B溶液4.5mlと純水10.5mlを混合した後、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン(TEMED)0.01mlとD溶液0.08mlを添加、緩やかに混合し、ガラスプレート間に流し込んだ。
3.1時間後、A溶液0.9ml、C溶液1.5ml、D溶液0.02ml、TEMED0.01ml、純水3.6mlを混合し、さらにガラス板間に流し込み30分間放置した。
4.試料の調製を行った。SDS 0.1g、2−メルカプトエタノール0.1ml、C溶液1ml、グリセリン2mlを蒸留水で10mlとし、0.05%になるように試料を溶かし、ピロリンYを加え、100°Cで3分間放置した。
5.アクリルアミドゲルにサンプル溶液を添加し、10mAで30分間、20mAで90分間電流を流した。
6.0.25%クーマシーブリリアントブルー(KODAC)、10%AcOH、30%MeOH混合溶液にゲルを浸し、1晩浸透した。
7.10%AcOH、30%MeOH混合溶液で数回脱色後、乾燥した。
8.詳しくは図2にこの電気泳動法を示した。
【0024】
実験結果
鮭皮コラーゲン、5°Cでのアテロ化鮭皮コラーゲン、室温でのアテロ化鮭皮コラーゲンの実験で得られた泳動パターン(図示省略)によれば、5°Cにおいてアテロ化した鮭皮コラーゲンは元の鮭皮コラーゲンと同じ泳動パターンを示した。よって低温ではアテロ化はほとんど進行しないと言える。室温でアテロ化した鮭皮コラーゲンは分子量21万、12万、8万付近に元のパターンにはないバンドが現われた。これはアテロ化によりテロペプチドがはずれ、分子量が低下したためと考えられる。また鮭皮コラーゲンの泳動パターンより鮭皮から得られた酸可溶性コラーゲンは種々のタイプのうちI型(宮田暉夫,繊維学会誌,39,11,427(1983))であることが分かった。
【0025】
〈鮭皮コラ−ゲンのアミノ酸分析、元素分析〉
アミノ酸組成はその蛋白質の性質を司る重要な因子であり、蛋白質の有する置換基、等電点等様々な性質を予測することができる。北海道大学機器分析センタ−の分析の結果、表1を得た。
【0026】
【表1】
Figure 0003628100
これによれば、これらコラ−ゲンの全てにおいて、全アミノ酸残基中約1/3がグリシンであるという特徴的組成を有している。
【0027】
〈サクシニル化コラ−ゲンと各種原料との相溶性〉
【表2】
Figure 0003628100
【表3】
Figure 0003628100
【表4】
Figure 0003628100
〈溶解性〉
* 試験方法
pH2.5に調整したコラ−ゲン溶液に希水酸化ナトリウム溶液を加え、それぞれのpHでの吸光度を測定した結果を図3に示す。吸光度が高いほどコラ−ゲン繊維が多く析出し溶解性が低いことを示している。
【0028】
* 結果及び考察
一般的なコラ−ゲンは、弱酸性及び中性領域では溶解しないが、サクシニル化コラ−ゲンはこれらの領域で十分に溶解していることが認められる。すなわち、サクシニル化コラ−ゲンは、弱酸性から中性領域において溶解するようにした特殊なコラ−ゲンである。従来から市販されている多くのコラ−ゲンを化粧品に配合する場合は、pH調整や塩類の添加など煩わしい操作が必要であったが、本サクシニル化コラ−ゲンはこれらの手間を省くことが出来る。
【0029】
〈保湿性〉
* 試験方法
表皮角層水分量測定装置(高周波インピ−ダンスメ−タ−Model IB−335:アイ・ビ−・エス株式会社)を使用し、外周直径6mm、中心電極直径1mmの電極で皮膚の電気伝導度(Conductance)を測定した。測定部位は、前腕屈側内側(直径1cm)とし、測定部位の電気伝導度をあらかじめ測定し、次に測定部位に試験液を塗布し、その後一分間毎に電気伝導度を測定(25℃、湿度55%、無風の室内で測定)した。 これを図4に示す。
【0030】
* 結果及び考察
図4によりサクシニル化コラ−ゲンは、優れた保湿性を有することが認められる。また、ヒアルロン酸と併用することにより、さらに高い保湿効果を発揮することが認められる。したがって、サクシニル化コラ−ゲンは、保湿剤としての応用に適した化粧品材料で、特にヒアルロン酸との併用においては優れた保湿作用を発揮するため、多くの化粧品処方への配合が可能である。
【0031】
〈鮭皮コラ−ゲンのN−サクシニル化〉
一般に抗凝血性が高く、溶解pH領域が未修飾コラ−ゲン(酸可溶性コラ−ゲンまたはアテロ化コラ−ゲン)より広いサクシニル化コラ−ゲンの合成を試みた。
【0032】
* 実験方法
1.鮭皮コラ−ゲン500mgを10%AcOH17ml,MeOH67mlに完全溶解した。
2.1.の溶液に無水コハク酸6.4gを加え、無水コハク酸が完全に溶解した後24時間、4℃で放置した。
3.4℃で透析し、析出物を遠心分離で回収し、凍結乾燥した。
【0033】
* 実験結果
透析に用いた蒸留水は空気中の炭酸ガスを含んでいるため若干酸性(pH4.5〜5.0)である。このpH領域で未反応の鮭皮コラ−ゲンは可溶であるため析出してきたものは何らかの反応が起こった生成物であると考えられる。図5のIRスペクトルからは反応が確認できなかったので、TNBS(trinitro bennzene sulfon−ate)法によるフリ−アミノ基の定量により反応率を求めた。結果を図6に示す。これによれば、生成物中のフリ−のアミノ基の量が未反応物の32.1%に減少していることが分かる。これより鮭皮コラ−ゲン中のアミノ基がコハク酸のカルボキシル基によってアミド化されたことが分かる。
【0034】
また、各pH領域における生成物の溶解性を測定したところ、未反応の鮭皮コラ−ゲンとは全く異なる溶解曲線(図7)が得られた。図7によれば、pH4〜5の間で溶解性が大きく減少し、pH5〜6にかけて急激に溶解性を増し、pH6以上において100%となる。従ってふつうの鮭由来のコラ−ゲンは、白丸で示すように弱酸性及び中性では溶解しないが、黒丸で示すようにサクシニル化した鮭由来のコラ−ゲンは、たとえば人間の肌に適応させる必要条件であるこれら弱酸性及び中性の領域で十分に溶解する。
【0035】
前述した黒丸で示す曲線のように大きく溶解性が減少したことから等電点がpH4〜5の間にシフトしたことが分かる。そして つまりそれだけ鮭皮コラ−ゲンがアニオン性になったということである。この結果からカチオン性のアミノ基が減少し、アニオン性のカルボキシル基が増加したと考えられる。以上より生成物は図6に示す反応物であるといえる。
〈コラゲナ−ゼ活性測定〉
* 試薬の調整
コラ−ゲン溶液
アテロ化コラ−ゲン(鮭由来)、非アテロ化コラ−ゲン(鮭由来)及び牛皮コラ−ゲンについて、それぞれ凍結乾燥されたものを0.01NのHCl水溶液に溶かし、5mg/mlの溶液を作った。
コラ−ゲン溶液用緩衝液(トリス緩衝液)
0.1M トリス−HCl、pH7.8、0.4M NaCl、0.01M CaCl2、1M グルコ−ス、0.04%NaN
コラゲナ−ゼ緩衝液(トリス塩酸緩衝液)
0.05M トリス、pH7.5 調整後、活性測定時にpHが7.5になるように、あらかじめ少量の0.01N HCl、コラ−ゲン溶液用緩衝液、コラゲナ−ゼ緩衝液をとって、1:1:2で混合し、1N HClを適量加えてpHを合わせ、それと相当量のHClをコラゲナ−ゼ緩衝液に加えた。
コラゲナ−ゼ溶液
上で調整したコラゲナ−ゼ緩衝液で0.01mg/mlコラゲナ−ゼ溶液を調整する。
なお、コラゲナ−ゼは、新田ゼラチンのCOLLAGENASE N−2 from Streptomyces parvulus subsp.citrinusを用いた。
反応阻害剤
0.1Mエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(ETA)
濁度測定用溶液
60%トリクロロ酢酸(TCA)
* 測定方法
1. 各コラ−ゲンについてコラ−ゲン溶液とコラ−ゲン溶液用緩衝液を1:1で混ぜ、37℃の恒温槽に30分以上浸責した。
2. コラゲナ−ゼ溶液を1.で混合した溶液と等量混合し、その時間を反応開始時間0とした。
3. 各時間で反応溶液を適量取り、ETAとその溶液を1:2で混合し反応を止めた。
4. 測定後、反応を止めた溶液とTCAを3:1で混合し、30分後340nmで濁度を測定した。
5. 同様にして17℃においてもコラゲナ−ゼ活性を調べた。
なお、活性反応終了後の各溶液の組成は、コラ−ゲン溶液:コラ−ゲン溶液用緩衝液:コラゲナ−ゼ溶液:ETA=1:1:2:2である。濁度測定の対象はコラ−ゲンを含まない反応終了混液を別に調整した。
【0036】
* 結果
測定された結果を表5に示す。
【0037】
【表5】
Figure 0003628100
表5のデ−タから図8、図9に示すように、濁度を時間に対して示した。これによれば、図8に示す37℃においては、反応開始後すぐから非アテロ化、アテロ化、牛由来の各コラ−ゲンともゼラチン化して水溶性になり十分溶解し濁度は高いところにあり、その後20分ぐらいで反応が進み分子が大きくなって沈殿し低いところに落ち着く。
【0038】
一方、図9に示す17℃においては、非アテロ化、アテロ化の両コラ−ゲンは、反応開始後から溶液中に溶けだし高い濁度を示しているが、反応は大きく進まず、沈殿量も時間が経過しても少なく、わずかな下降線を描いている。これに対して、牛由来コラ−ゲンは、このような低温では、ゼラチン化していないため水溶性となっておらず、分子量も大きく沈殿しており濁度は低い。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、鮭由来のコラ−ゲンが室温近傍で熱変性することを突き止め、これが寒流魚類から得られるコラ−ゲンもその生活温度が同じで同様な物性を持つことが分かった。このコラ−ゲンを化粧品に適用したこの発明は以下の効果を奏する。
【0040】
温帯で生息する人間の皮膚や頭髪などは、一般に16〜19℃で晒されており、この温度付近でゼラチン化し水溶性になるコラ−ゲンを混入することにより、皮膚や頭髪へのコラ−ゲンの吸収がよく、延びが良く、保水性、均質性に優れた化粧品を提供することができる。
【0041】
また、サクシニル化することによって、人間の肌に適正である弱酸性から中性領域でより使用しやすい化粧品とすることができる。
【0042】
さらに、ヒアルロン酸と併用することによって、優れた保湿作用を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鮭由来コラ−ゲンの抽出フロ−チャ−ト図である。
【図2】電気泳動法の説明図である。
【図3】pHに対するコラ−ゲンの溶解性を示すグラフ図である。
【図4】コラ−ゲン、及びヒアルロン酸を併用したコラ−ゲンの保湿性を示すグラフ図である。
【図5】サクシニル鮭コラ−ゲンのIRスペクトラを示すグラフ図である。
【図6】化合物を有するアミノグル−プコラ−ゲンのブロック度を示すグラフ図である。
【図7】鮭コラ−ゲン誘導体の溶解性を示すグラフ図である。
【図8】37℃でのコラゲナ−ゼ活性を示すグラフ図である。
【図9】17℃でのコラゲナ−ゼ活性を示すグラフ図である。

Claims (7)

  1. 寒流魚類から抽出したものであって、熱変性温度が16〜19℃のコラーゲンを皮膚や頭髪に用いる化粧品材料に配合したことを特徴とするコラーゲン入り化粧品。
  2. 請求項1において、前記寒流魚類は、鮭、鱒、鱈のいずれかであることを特徴とするコラーゲン入り化粧品。
  3. 請求項1において、前記コラーゲンは、一種又は二種以上の寒流魚類から抽出したものであることを特徴とするコラーゲン入り化粧品。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記化粧品材料に前記コラーゲンを配合して乳液、化粧水、ゼリー濃縮物、ヘアーリキッド、口紅、頭皮や頭髪のクリームのいずれかとしたことを特徴とするコラーゲン入り化粧品。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、前記コラーゲンはペプシン処理によりアテロ化されたことを特徴とするコラーゲン入り化粧品。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、前記コラーゲンは弱酸性から中性領域で溶解するサクシニル化コラーゲンであることを特徴とするコラーゲン入り化粧品。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項において、前記コラーゲンはヒアルロン酸と併用されることを特徴とするコラーゲン入り化粧品。
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