JP3635015B2 - トイレ用手すり一体型パネル - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
この発明は、トイレや家具等に備えられる手すりの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1に、従来の手すりが取り付けられたトイレを示す。便器206の使用者が安心してトイレを使用することができるように、手すり202と上半身を支える部分200が一体となった手すりバーが、固定具204によって壁面に固定されている。この手すりバーは、金属製のパイプによるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術においては、使用者の身体を支えるための面積が狭い上に、例えば、トイレ等で使用される場合には使用者以外の者からの視線を遮蔽するのに十分ではないため、使用者のプライバシーの保護が守られないという問題があった。
【0004】
この発明は、上記のような問題を解決して、複雑なパイプ構造ではなくパネル構造を採用することにより、簡易な構造でありながら身体の保持がしやすく、目隠し効果にも優れた手すり一体型パネルを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
1)床面に対して垂直方向に設置されるトイレ用手すり一体型パネルであって、前記パネルは、トイレ使用者の少なくとも下半身部が前記トイレ使用者以外の者から遮蔽される位置に固定され、かつ、パネル端部近傍に前記パネルの一側面から対向面へ向かう方向に対して斜めの方向に貫通孔を設けることによって、その貫通孔からパネル端部までの部分を手すりとしたこと、を特徴としている。
【0006】
これにより、パネルを介しての遮蔽効果があるとともに手すりを取り付けるための金具等が不要となる。また、手すりのみが突出した構造ではなくパネルと手すりとが一体的に形成される。したがって、一定の遮蔽効果を得るとともに使用者にとって手すりがじゃまにならないパネルを低コストで得ることができる。また、手すりがじゃまにならないので手すりを必要としない使用者との共用化を図ることができる。さらに、パネルに対して手すりを別途取り付ける形状を採用するのであればパネルの厚さが薄い場合には手すりの取り付けが困難になるが、本発明では貫通孔等によって手すりが形成されるからパネルの厚さが薄くても握りやすく適切な手すりを形成することができる。また、貫通孔はパネル端部近傍に前記パネルの一側面から対向面へ向かう方向に対して斜めの方向に設けられる。これにより、パネルに厚みがある場合でも貫通孔を容易に形成することができることに加えてパネル面に対する方向の遮蔽効果がより一層向上する。さらに、前記パネルが、トイレ使用者の少なくとも下半身部が前記トイレ使用者以外の者から遮蔽される位置に固定されていることを特徴としている。したがって、トイレ使用者以外の者に対する遮蔽効果があるから使用者のプライバシーが保護され安心して使用できる。また、手すりを必要とする使用者にとっては、車椅子等の方向の転換の補助として、排泄行為の補助として、しゃがんだり立ち上がったりする場合の補助として手すりを利用することができる。さらに、手すりがじゃまにならないので手すりを必要としない使用者との共用化を図ることができる。
【0013】
2)本発明のパネルは、前記固定されている位置から所望の位置に対して移動可能に取り付けられていることを特徴としている。
【0014】
これにより、トイレの使用に適した位置にパネルを移動させることによって個々の使用者の体格等に併せて手すり及びパネル位置を調整することができる。したがって、個々の使用者はトイレをより快適に使用することができる。また、パネルが不要であれば移動させることができるのでじゃまにならない。
【0015】
3)本発明の前記貫通孔は、前記パネルの押出成型時に同時に形成されるものであることを特徴としている。
【0016】
したがって、手すりの形成が容易である。
【0017】
【発明の実施の形態】
1.本発明の一実施形態による、手すり一体型パネルが取り付けられたトイレについて
図2Aに、この発明の一実施形態による、手すり一体型パネルが取り付けられたトイレを示す。便器16の使用者の身体を安定して支えるとともに下半身部がその使用者以外の者から遮蔽されるような位置にパネル10が壁面に取り付けられており、さらに、パネル端部近傍に貫通孔12を設けることによって、貫通孔12からパネル端部までの部分を手すり14としている。また、同様のパネル18が便器16の上部の壁面に取り付けられている。
【0018】
図2Bは、図2Aとほぼ同様であるが、洋式便器28に手すり一体型パネルが取り付けられた実施形態となっている。使用者の下半身部が遮蔽されるような位置にパネル20が壁面に取り付けられており、貫通孔24及び手すり26については図2Aと同様である。また、パネル22は、壁面に対して洋式便器28の使用者が便器に座ったときに手が届くような位置に取り付けられている。
【0019】
図3A、Bは、この手すり一体型パネルの斜視図と右側面図を示している。パネル56は平板形状であり、パネル端部近傍には貫通孔52が設けられ、手すりとして使用される箇所には樹脂部58が設けられている。
【0020】
2.本実施形態の手すり一体型パネルによる効果
以上のようなパネル構造を採用することにより、パネルを介しての遮蔽効果があるとともに手すりを取り付けるための金具等が不要である。また、手すりのみが突出した構造ではなくパネルと手すりとが一体的に形成される。したがって、トイレ使用者以外の者に対する遮蔽効果があるから使用者のプライバシーが保護され安心して使用でき、かつ、使用者にとって手すりがじゃまにならないパネルを低コストで得ることができる。
【0021】
すなわち、本実施形態の手すり一体型パネルは、従来の金属パイプの手すりと比べた場合、パネルを採用することでより広い面積で安全に使用者の身体を保持することができるとともに、パネルであれば別途手すりを設けるのが一般的であるにもかかわらず、貫通孔を設けることによって簡易に手すりを形成することを実現したものである。
【0022】
ここで、手すりを必要とする使用者にとっては、車椅子等の方向の転換の補助として、排泄行為の補助として、しゃがんだり立ち上がったりする場合の補助として手すりを利用することができる。さらに、手すりがじゃまにならないので手すりを必要としない使用者との共用化を図ることができる。なお、図2のパネル18やパネル22については、傘や杖、手荷物を置くことができるスペースとして利用することもできる。
さらに、パネルに別途手すりを取り付ける形状を採用するのであればパネルの厚さが薄い場合には手すりの取り付けが困難になるが、本発明では貫通孔によって手すりが形成されるからパネルの厚さが薄くても握りやすく適切な手すりを形成することができる。
【0023】
なお、パネルの形状や貫通孔の位置については上記の実施形態に限られるものではなく、使用目的に応じて、例えば、図4A、B、Cのような様々なパネル形状、貫通孔の位置を採用することができる。また、貫通孔ではなく、パネル端部近傍に窪み部を設けることによって、窪み部からパネル端部までの部分を手すりとするようにしてもよい。
【0024】
図5Aは、図4のA−A’方向の部分断面図、すなわち貫通孔付近の断面形状を示している。木部90には、メラミン84と仕上材82とが順番に貼り合わされ、また、木部90の内部には接着樹脂層86とステン金具88とを備えることによりパネル全体の強度を確保している。そして、手すりとして使用される部分についてはエポキシ樹脂80が貼り合わされている。
【0025】
本実施形態では、エポキシ樹脂80を使用するとともに手すり部分が丸くなるようにしているので、美観と、樹脂の柔らかい感触による滑り止め効果との双方を得ることができる。また、従来のトイレ用手すりで使用される金属では冷たい感触を与えるが、樹脂を採用することによって金属のような冷たい感触を与えることがない上に、手すりが錆びることもなく優れた耐水性を得ることができる。さらに、身体に与える衝撃を緩和することになるから一層快適に手すりを使用することができる。
【0026】
なお、パネルの素材としては、本実施形態のものに限られるものではなく、メラミンの他に、ステンレス、人造大理石、天然石、ラバー等を用いることができる。いずれの場合も、ルーター等によって貫通孔を形成することができる。ここで、ポリエステル系の材料等をパネルとして用いる場合には、押し出し成型時に同時に貫通孔を形成することができ、さらに手すり部分の形成が容易となる。その他、貫通孔の形成された材料を複数枚積み重ねて手すり一体型パネルを製作してもよい。
【0027】
また、手すりの形状に関しては、図5Bに示すようにパネルの一側面から対向面へ向かう方向に対して斜めの方向に貫通孔を設ける形状にしてもよい。この場合、手すり85が形成されることになる。
【0028】
これにより、パネルに厚みがある場合でも貫通孔を容易に形成することができることに加えて、パネル面に対する方向の遮蔽効果がより一層向上する。また、パネル等の清掃に水等を使用したとしても容易に水が流れ落ちることになるので清掃が容易である。
【0029】
いずれにしても、パネルの素材、形状、厚み、長さ、色、柄等については選択の幅を広げることができる。
【0030】
3.本発明のその他の実施形態
本発明のその他の実施形態として、図6A、B、Cは、手すり一体型パネルの移動が可能となるような金具を取り付けた図である。手すり一体型パネル100、102、104は、それぞれ壁面106に対して可動となるような位置に設置されている。図6Aでは、パネル100を縦方向に跳ね上げることができ、図6Bでは、パネル102を横方向に移動可能であり、図6Cでは、パネル104を斜めの方向に移動調整することができることを表している。
【0031】
また、図7A、Bは、手すり一体型パネルにレールを取り付けた場合の断面図である。図7Aでは、手すり一体型パネル130は固定具134とアジャスター132とを介して床レール136に連結されている。床レール136はネジ138とプラグ140によって床に固定されている。図7Bでは、パネル142は壁レール144に連結されている。壁レール144はネジ146とプラグ148によって壁に固定されている。これらによって、床面や壁面に対するパネルの位置をスライド移動させることができる。
【0032】
以上、図6や図7のような機構を採用すれば、トイレの使用に適した位置にパネルを移動させることによって個々の使用者の体格等に併せて手すり及びパネル位置を調整することができる。したがって、個々の使用者はトイレをより快適に使用することができる。また、パネルが不要であれば移動させることができるのでじゃまにならない。
【0033】
特に、図6Cのようにパネルを斜めの方向に移動調整すれば、使用者が体を斜めにすることによってパネル104にもたれかかることができる。したがって、手すりを握るだけでなく体全体を支える必要がある場合にも、より一層使用者の体を安定させることができる。
【0034】
以上、手すり一体型パネルをトイレに使用した場合の実施形態について説明したが、手すり一体型パネルの使用用途はこれに限定されるものではない。例えば、図8のように、家具166にパネル160を取り付けてもよい。この場合、貫通孔164が設けられて手すり162が形成されることになる。これにより、家具の使用者は身体を安定に支えて作業等をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のトイレ用手すりを示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態による手すり一体型パネルが取り付けられたトイレの斜視図であり、図2Aは小便器、図2Bは洋式便器に手すり一体型パネルが取り付けられたものを示す図である。
【図3】図3A、Bは、この手すり一体型パネルの斜視図と右側面図を示す図である。
【図4】図4A、B、Cは、手すり一体型パネルの他の形状を示す図である。
【図5】図5Aは、図4のA−A’方向の部分断面を示す図である。
図5Bは、手すり一体型パネルに対して斜めに貫通孔を設けた場合の形状を示す図である。
【図6】図6A、B、Cは、手すり一体型パネルの移動が可能となるような金具を取り付けた図である。
【図7】図7A、Bは、手すり一体型パネルにレールを取り付けた場合の断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態による、家具に手すり一体型パネルを取り付けた図である。
【符号の説明】
10・・・パネル
12・・・貫通孔
14・・・手すり
Claims (3)
- 床面に対して垂直方向に設置されるトイレ用手すり一体型パネルであって、
前記パネルは、
トイレ使用者の少なくとも下半身部が前記トイレ使用者以外の者から遮蔽される位置に固定され、かつ、パネル端部近傍に前記パネルの一側面から対向面へ向かう方向に対して斜めの方向に貫通孔を設けることによって、その貫通孔からパネル端部までの部分を手すりとしたこと、
を特徴とするトイレ用手すり一体型パネル。 - 請求項1のパネルは、
前記固定されている位置から所望の位置に対して移動可能に取り付けられていることを特徴とする前記トイレ用手すり一体型パネル。 - 請求項1または2のいずれかの前記貫通孔は、
前記パネルの押出成型時に同時に形成されるものであることを特徴とする前記トイレ用手すり一体型パネル。
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