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JP3635461B2 - 金属製鳩目 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えば、靴、鞄、スポーツウェア等に主として蒸れ防止のために使用される、通称「網鳩目(ハトメ)」と言われている鳩目中、金属製鳩目の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の鳩目には、合成樹脂製のものと金属製のものとがあり、前者の合成樹脂製鳩目は、中空軸の一端部に、中空開口部に対応する中心部分を多数の通気孔のある閉塞壁とした鍔部状の鳩目頭を樹脂整形手段により一体形成した鳩目主体と、該鳩目主体のカシメ用中空軸を、取付対象物と合成樹脂製の止め板に貫通させて熱変形手段で拡張し、固定するようにしたものである。
【0003】
一方、後者の金属製鳩目は、カシメ用中空軸の一端部周囲に鍔部を一体形成した金属製鳩目主体と、金属製網又はパンチング板のように素材自体が通気機能を具備する部材を所定の輪郭(多くは円形)に打抜いて形成した閉塞板と、必要に応じて使用される金属製の止め板とからなり、前記閉塞板の周縁を前記鍔部により抱着一体化して鳩目頭を形成した構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようしとする課題】
これらの網鳩目は、既述したように、靴、鞄、スポーツウェア等に主として蒸れ防止のために使用するものであって、本来、外部から目立たない位置に取付使用するものであるから装飾性に欠け、またおのずと用途、取付位置が限定的となるものであった。
【0005】
もちろん鳩目の通気面が外観できる位置にあっても、取付対象物と鳩目の色彩を同系色にして目立たないよう使用したり、逆に目立つように使用している場合もあるが、この場合の装飾性も、鳩目と取付対象物との色彩のコントラストを良くする程度に止まる低いものであった。
【0006】
特に後者の金属製鳩目は、合成樹脂製網鳩目のように種々の色彩の材料を使用しての色彩設定は困難であって、せいぜい使用する金属素材又は鍍金素材の金属色の範囲に止まり、ましてや、通気機能を確保した上で、文字、図柄等による装飾又は表示機能を発揮させることは期待できないものである。
【0007】
本発明は、主として通気を目的とする金属製鳩目でありながら、金属光沢色はもとより、任意の色彩とすることが可能で、しかも平面的又は立体的とした文字、図柄、記号、色彩又はこれらの組合せからなる装飾又は表示機能を具備させ、その用途を拡大することができる金属製鳩目の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、カシメ用中空軸(11)の一端部周囲に鍔部(12)を一体形成した鳩目主体(1)と、防食剤を用いた腐蝕手段によって、板素材の腐蝕による通気機能を、又防食による装飾、表示機能をそれぞれ具備させた閉塞板(2)とからなり、該閉塞板(2)の周縁を前記鍔部(12)により抱着一体化して鳩目頭(H)を形成した金属製鳩目(A)、及び前記カシメ用中空軸(11)の一端部周囲に鍔部(12)を一体形成した鳩目主体(1)と、前記金属製鳩目(A)に、カシメ用中空軸(11)の他端部が貫通する軸孔(31)を設けた止め板(3)を構成部品として付加し、前記止め板(3)を、取付対象物(D)に貫通したカシメ用中空軸(11)の他端部の拡張により軸孔(31)の周縁を抱着一体化するようにした金属製鳩目(B)の二つの発明からなる。
【0009】
【発明の効果】
上記のように構成した金属製鳩目(A)(B)の構成部品である閉塞板(2)は、防食剤又は防食剤を含む、塗料、インク等を印刷手段等で、防食膜を形成する文字部、模様部等と、防食膜を形成しない通気孔形成部とに区分形成した後、酸処理して、防食膜を形成した部分は腐蝕されずに装飾又は表示機能部とし、防食膜が形成されていない部分は腐蝕して通気孔(21)が形成された通気機能部とした構成となる。
従って、閉塞板(2)は通気機能が確保された上で、優れた装飾又は表示機能を発揮できるようになり、従来のこの種の金属製の網鳩目のように、取付対象物品の取付け位置や用途に制約されることなく、通気性を有する装飾用の金属製鳩目(A) (B)として、目立つ位置も含め任意の位置に取付使用できる、通称「網鳩目」と言われる金属製鳩目(A) (B)を装飾用としても提供することができる。
【0010】
なお請求項3に記載したように、前記二発明の共通する構成部分である鳩目頭(H)の閉塞板(2)に設けた、通気機能及び装飾又は表示機能の内、通気機能は、多数の通気孔(21)又は網状とした構成とし、装飾又は表示機能は、印刷、転写手段等により、着色層を平面的又は立体的に形成した文字(22)、図柄、記号、色彩又はこれらの組合せで構成したものとすることにより、通気機能を担保した上で一層優れた装飾機能を発揮させ得る。
【0011】
また請求項2に記載した金属製鳩目(B)の構成部品である止め板(3)を、合成樹脂製とすれば、金属製の止め板(3)に比べ取付対象物(D)に対しても又人体の一部、例えば手指等の皮膚に対しても優しく折損や切傷を招く恐れも著しく軽減される。
【0012】
【発明の実施の形態及び実施例】
本発明に係る金属製鳩目は、カシメ用中空軸(11)を取付対象物(D)に貫通させてその先端部を止め板を使用することなく、直接拡張することにより取付けるタイプのもの(第一タイプ)と、取付対象物(D)に貫通させた先端部に止め板(3)を通した後、止め板(3)から突出するカシメ用中空軸(11)の先端部を拡張して取付けるタイプ(第二タイプ)のものがあり、以下、第一タイプの実施例を実施例1、2とし、第二タイプの実施例を実施例3として順次説明する。
【0013】
(実施例)
本発明に係る金属製鳩目を図に基いて説明すると、図1は実施例1に係る第一タイプの金属製鳩目(A)の分解斜視図、図2は断面図、図3は平面図、図4は実施例2に係る第一タイプの金属製鳩目(A)の分解斜視図、図5は断面図、図6は平面図、図7は実施例3に係る第二タイプの金属製鳩目(B)の分解斜視図、図8は断面図である。
【0014】
(実施例1)
本発明に係る第一タイプの金属製鳩目(A)は、図1乃至図3に示すように、鳩目主体(1)と閉塞板(2)とからなり、鳩目主体(1)は、0.5mm厚の真鍮板を用いてプレス成形手段で打抜きこれを絞り加工して、直径10mm、長さ7mmのカシメ用中空軸(11)と、該カシメ用中空軸(11)の一端部周囲に20mmの扁平筒部(13)とした鍔部(12)とを一体形成した構成とする。
【0015】
また閉塞板(2)は、前記鍔部(12)の扁平筒部(13)内に嵌る直径18mmとした円形の真鍮板の両面から、直径1mmの多数の通気孔(21)で網目状背景を形成した状態の文字(22)を、凹版により防食剤であるエナメルを印刷し、これを酸に入れてエナメルを印刷した部分以外を腐蝕(エッチング)させて通気孔(21)を形成し、該通気孔(21)の周面と文字(22)の表面を塗装又は印刷、転写手段で着色した構成とする。
【0016】
そして上記鳩目主体(1)と閉塞板(2)とを、前記鳩目主体(1)の鍔部(12)として形成した扁平筒部(13)内へ文字(22)様図柄が表面となるように閉塞板(2)を納めて、前記扁平筒部(13)の立上り壁(13a)を内側へ折曲し、閉塞板(2)の周縁を抱くように挟着(抱着)して固定一体化したものであり、外観されるデザインは、前記立上り壁(13a)を内側へ折曲した部分が額縁(13b)となりその中心部に多数の通気孔(21)で網目状背景を形成した状態の文字(22)が表示されたものとなる。
【0017】
上記のように構成した実施例1に係る第一タイプの金属製鳩目(A)は、靴、鞄等の内外を連通させる位置に設けられた鳩目取付け用孔に、その外面からカシメ用中空軸(11)を挿入してカシメ用中空軸(11)の先端部を内部へ突出させ、これを拡張することにより取付対象物(D)に取付けて使用するのであるが、敢えて鳩目取付け用孔を目立つ位置に設けて取付ければ、外観される表面が、従来のように通気孔(21)だけの装飾性がない状態とはならず、通気孔(21)を背景にした文字(22)が立体的に外観されるようになる。
【0018】
すなわち、本来の通気機能を担保した上で、この通気機能部が装飾の一部に融合して装飾性を著しく良好とすることから、飾りホックとは別に通気用の金属製或いは樹脂製の鳩目を使用することなく、本発明に係る金属鳩目のみの使用により、取付け対象物のデザイン評価を高めることができる。
【0019】
(実施例2)
実施例2は、本発明に係る第一タイプの金属製鳩目(A)であって、図4乃至図6に示すように、鳩目主体(1)と閉塞板(2)とからなり、鳩目主体(1)は、0.5mm厚の真鍮板を用いてプレス成形手段で打抜きこれを絞り加工して、直径10mm、長さ7mmのカシメ用中空軸(11)と、該カシメ用中空軸(11)の一端部周囲に直径18mmの板状の鍔部(12)とを一体形成した構成とする。
【0020】
また閉塞板(2)は、前記板状の鍔部(12)の周縁を抱き込むに足りる直径21mmとした円形の真鍮板の両面から、シルク−スクリーン印刷手段により網目状の多数の通気孔(21)と文字(22)を印刷塗布し、これを酸処理して通気孔(21)と文字(22)表示面形成し、通気孔(21)以外の面と文字(22)の面に、実施例1の場合と同様に着色を施した構成とする。
【0021】
そして上記鳩目主体(1)と閉塞板(2)とを、前記鳩目主体(1)の鍔部(12)に文字(22)を表面側とし中心を一致させて重ね、鍔部(12)の周縁を、該鍔部(12)から周囲にはみ出した閉塞板(2)の周縁で抱き込むように挟着(抱着)して固定一体化したものである。
【0022】
上記のように構成した実施例2に係る第一タイプの金属製鳩目(A)も、実施例1と同様、靴、鞄等の取付対象物に取付けて使用し、同様の作用、効果を得るものであるから、重複説明は省略する。
ただ実施例1の場合と異なり、鍔部(12)の周縁が、該鍔部(12)から周囲にはみ出した閉塞板(2)の周縁で抱き込まれて抱着一体化された構成であるから、実施例1のように文字(22)が額縁(13b)で囲まれることなく、平面全域にわたる広い面に、多数の通気孔(21)で網目状背景を形成した状態の文字(22)が表現されるから、同一サイズの金属製鳩目(A)であっても、文字(22)等を大きく鮮明に表現することができるようになる。
【0023】
(実施例3)
この実施例3に係る第二タイプの金属製鳩目(B)は、図7、図8に示すように、前記実施例1に係る金属製鳩目(A)を鳩目組体(A1)とし、該鳩目組体(A1)と真鍮製の止め板(3)とからなるものである。
【0024】
前記止め板(3)は、0.5mm厚の真鍮板を用いてプレス成形手段で打抜きこれを絞り加工し、外形輪郭を皿形とした外径20mmのサイズであり、その中心部に、鳩目組体(A1)を構成している鳩目主体(1)のカシメ用中空軸(11)が挿入される直径10mmの軸孔(31)と、該軸孔(31)の周囲にカシメ受け縁をプレス成形した構成となっている。なお前記鳩目組体(A1)を構成している鳩目主体(1)と閉塞板(2)の構成は、それぞれ前記実施例1と同様に付き、図面に同一符号を付して説明を省略する。
【0025】
上記実施例3に係る金属製鳩目(B)は、鳩目組体のカシメ用中空軸(11)を取付対象物(D)に貫通させ、その先端部に止め板(3)の軸孔(31)に通した後、止め板(3)から突出するカシメ用中空軸(11)の先端部を拡張させて、該拡張部分で軸孔(31)の周囲のカシメ受け縁を抱着固定することにより取付けて使用する。
【0026】
以上説明した実施例1乃至3は、いずれも金属材料として真鍮を使用した例で説明したが、これに限定されるものではなく、エッチングのできる他の展延性のある金属部材、例えば銅版も含むものであり、さらには、前記実施例1、2と同様、通気孔(21)を除く他の面は、印刷、転写又は塗装手段で一色若しくは多色に着色し、一段と装飾性を高める場合も含むものである。
【0027】
さらに実施例3においては、実施例1に係る金属製鳩目(A)を鳩目組体(A1)として説明したが、実施例2に係る金属製鳩目(A)を鳩目組体(A1)として止め板(3)と結合する場合もあり、また止め板(3)は金属製にかぎらず合成樹脂製であっても良く、合成樹脂製とした場合には、既述したように、金属製の止め板(3)に比べ取付対象物(D)に対しても又人体の一部、例えば手指等の皮膚に対しても優しく折損や切傷を招く恐れも著しく軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係る第一タイプの金属製鳩目(A)の分解斜視図。
【図2】 同断面図。
【図3】 同平面図。
【図4】 実施例2に係る第一タイプの金属製鳩目(A)の分解斜視図。
【図5】 同断面図。
【図6】 同平面図。
【図7】 実施例3に係る第二タイプの金属製鳩目(B)の分解斜視図。
【図8】 同断面図
【符号の説明】
(1) 鳩目主体
(11) カシメ用中空軸
(12) 鍔部
(13) 扁平筒部
(13a) 立上り壁
(13b) 額縁
(2) 閉塞板
(21) 通気孔
(22) 文字
(3) 止め板
(31) 軸孔
(A) 金属製鳩目
(A1) 鳩目組体
(B) 金属製鳩目
(D) 取付対象物
(H) 鳩目頭

Claims (3)

  1. カシメ用中空軸(11)の一端部周囲に鍔部(12)を一体形成した鳩目主体(1)と、防食剤を用いた腐蝕手段により、板素材に腐蝕による通気機能及び防食による装飾、表示機能を具備させた閉塞板(2)とからなり、該閉塞板(2)の周縁を前記鍔部(12)により抱着一体化又は鍔部(12)の周縁を前記閉塞板(2)により抱着一体化して鳩目頭(H)を形成したことを特徴とする金属製鳩目。
  2. カシメ用中空軸(11)の一端部周囲に鍔部(12)を一体形成した鳩目主体(1)と、防食剤を用いた腐蝕手段により、板素材に腐蝕による通気機能及び防食による装飾、表示機能を具備させた閉塞板(2)と、カシメ用中空軸(11)の他端部が貫通する軸孔(31)を設けた止め板(3)とからなり、該閉塞板(2)の周縁を前記鍔部(12)により抱着一体化又は又は鍔部(12)の周縁を前記閉塞板(2)により抱着一体化して鳩目頭(H)を形成するとともに、前記止め板(3)を、取付対象物(D)に貫通したカシメ用中空軸(11)の他端部の拡張により軸孔(31)の周縁を抱着一体化するようにした金属製鳩目。
  3. 鳩目頭(H)の閉塞板(2)に、防食剤を用いた腐蝕手段により具備させた、通気機能及び装飾、表示機能の内、通気機能は多数の通気孔(21)又は網状とした構成であり、装飾、表示機能は、印刷、転写手段による平面的又は立体的とした文字(22)、図柄、記号、色彩又はこれらの組合せで構成したものである請求項1又は2記載の金属製鳩目。
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