JP3636687B2 - ディスク再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数枚の情報記録ディスク(以下、単にディスクと称する)を配列収納して順次に再生できる車載用のディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数枚のディスクを配列収納して任意に所望のディスクを再生するようなディスクプレーヤとしては、プレーヤ本体とは別個にディスクを収納するマガジン等を採用し、このマガジンを自動車のトランクルーム内に設置するタイプのものが知られている。
【0003】
また、かかるマガジンを備えたディスクプレーヤとして、ディスクを再生する際に、プレーヤ本体内に装着されたマガジンを上下に分離せしめて所望のディスクを選択し、その分離された空間内にピックアップ等を含む演奏手段を移動させるタイプのものがある。そのようなタイプのディスクプレーヤでは、所望のディスク以外の他のディスクが退避されるとき、その退避動作に伴ってディスク自体ががたついてしまい正確に保持されなくなる。特に車載用ディスクプレーヤにおいては、車両の走行による振動等の影響を受けて、そのがたつきがより一層大きいものとなってしまい、正確に保持されなくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の問題点に鑑み、本願発明は、特に複数枚のディスクを配列収納し、所望のディスク以外の他のディスクを退避させて所望のディスクを再生するようなディスクプレーヤにおいて、その他のディスクの退避動作に伴うがたつきを効果的に防止することができるディスク再生装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
情報が記録された中心孔を有する複数のディスクを所定方向に配列保持し、配列保持された複数のディスクから所望のディスクを選択して再生するディスク再生装置であって、複数のディスクを所定方向に配列保持するディスク保持手段と、ディスクの非再生時にはディスク保持手段により保持されたディスクの存在領域の外側に位置し、かつ、再生時には少なくとも一部がディスクの存在領域内に位置するように搬送されるディスク再生手段と、ディスクの再生時に、ディスクの存在領域内へのディスク再生手段の侵入を許容すべく、所望のディスク以外の他のディスクをディスクの配列方向において移動せしめて退避させるディスク選択手段と、他のディスクの移動動作に伴い他のディスクの中心孔に嵌合される嵌合手段と、を有し、嵌合手段は、所望のディスクの保持位置より移動される他のディスクの移動方向と逆方向に移動されるとともに、所望のディスクを再生すべくディスクの存在領域内に侵入されたディスク再生手段に当接されることを特徴とする。
【0006】
また、嵌合手段は、ディスクの配列方向に沿って所望のディスクの保持位置より上方に移動される他のディスクの中心孔に嵌合する上方嵌合部と、ディスクの配列方向に沿って所望のディスクの保持位置より下方に移動される他のディスクの中心孔に嵌合される下方嵌合部とを備え、下方嵌合部は、所望のディスクの保持位置より下方に移動される他のディスクの移動方向と逆方向に移動されるとともに、所望のディスクを再生すべく前記ディスクの存在領域内に侵入されたディスク再生手段に当接されることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のディスク再生装置に係る実施例を、添付図面に基づいて説明する。
【0008】
当該ディスク再生装置は、例えば、自動車のダッシュボード(不図示)に形成された取り付け口から挿入されてこれを保持するブラケット等に固定されるハウジング1と、このハウジング1の前面部すなわち車室内に露出せしめられるフロントパネル2とにより外形が構成されている。
【0009】
図1に示すように、ハウジング1の前面部を形成するフロントパネル2には、その上方に再生指令等その他の制御を行う操作部3及び表示部4が配置され、その下方に再生するディスクを挿入するための一条の挿入口5が形成されており、この挿入口5は非再生の状態等では揺動自在にあるいは摺動自在に取り付けられた閉塞蓋(不図示)により閉じられている。
【0010】
ハウジング1内には、防振機構としての防転ゴム1a(図2参照)を介してメインシャーシ6が設けられ、このメインシャーシ6に対して装置の種々の機構が配設されている。
【0011】
図2に示されるように、メインシャーシ6上には、ディスクを再生するためのピックアップ10及びターンテーブル20等からなる再生手段を担持したキャリッジ30が再生時には奥の(後)方向に又非再生時には前方に位置するように前後方向(Y軸方向)において往復動自在に設けられている。また、メインシャーシ6の奥(後方)の領域には、複数枚のディスク(本実施例では4枚のディスク)を上下方向(Z軸方向)に配列して保持するトレイ53等を含むディスク保持手段50が配置されており、これはパンクグラフ機構を備える昇降機構等により上下方向(Z軸方向)において移動せしめられるようになっている。メインシャーシ6の側面部6a,6bには、再生するための所望のディスクを選択してそのディスクを他のディスクから分離するディスク選択手段の一部を成すトレイ分離手段60が前後方向(Y軸方向)において往復動自在に側面に沿って設けられている。さらに、メインシャーシ6の一側部6bの外側には、本装置の制御回路等が形成されたプリント回路基板7が側面と平行に配置されハウジング1内壁に固定されている。
【0012】
また、図3に示されるように、非再生位置にあるキャリッジの下方にはディスク搬送手段の一部を成すローラ40が左右方向(X軸方向)に延在するように設けられている。尚、キャリッジ30、ターンテーブル20及びクランプ手段100等については、実線は、それらが待機位置(非再生位置)にある状態を示し、二点鎖線は再生位置にある状態を示す。
【0013】
上述種々の機構について、以下に詳細に説明する。
【0014】
先ず、ハウジング1の挿入口5から挿入されたディスクを内部のディスク収納位置すなわちトレイ53まで搬送し、又、ディスクを取り出す際に収納位置から挿入口に向けて搬送するディスク搬送手段について説明する。
【0015】
図4に示されるように、略L字形状のキャリッジ担持フレーム31の上面両端近傍に片持ち状の一対め板ばね41がねじにより固定されており、この板ばね41の自由端部に形成される軸受孔においてローラ40の軸40aが回動自在に支持されている。かかるローラ40は軸40aに対して樹脂製でかつ軸の中央から両端に向かって外径が増大するようなテーパ形状をなす被筒部材が外嵌されたものである。また、軸40aの一端には歯車42が取り付けられており、この歯車42はメインシャーシ6の側面6bに配置された中間歯車43を介して駆動源としてのモータ44に取り付けられたウォーム45に噛合している。一方、ローラ40の上方には非再生(あるいは休止)状態において、配列保持されたディスクDの存在領域の外側に位置するキャリッジ30の下面後方部が位置しており、また、非再生時において、キャリッジ30とローラ40とは、ディスクの配列方向において重なるように位置付けられている。このように位置付けられることで、装置の奥行きを短くでき装置の小型化が図れる。さらに、かかるキャリッジ30の下面には樹脂製の平滑フィルム30gが貼着されている。従って、非再生状態において、ローラ40と平滑フィルム30gとの間には、左右方向(Y軸方向)中央部にて最大で両端に向かうにつれて狭くなるような間隙が形成される。かかる構成において、モータ44によりローラ40が回転せしめられると、挿入口5より挿入されたディスクは、その周縁部領域がローラ40と平滑フィルム30gとにより挟持されつつ内部へ向けて搬送され、又、ローラ40を逆回転させると挿入ロヘ向けて搬出される。この際、間隙は両端が狭くなるくさび形状を成すことから、ディスクはローラの中央に向けて、すなわち調芯作用が行われつつ、所定のディスク収納位置に搬送され、又、逆に挿入口5の中央に向けて確実に搬出される。
【0016】
上述のローラ40及び平滑フィルム30g等により、ディスクを内部のディスク収納位置(トレイ)に搬送し、又、ディスクを取り出す際にその収納位置から挿入口に向けて搬送するディスク搬送手段が構成されている。
【0017】
また、上述の歯車42、中間歯車43、ウォーム45、及びモータ44により、ディスク搬送手段を駆動する駆動手段が構成されている。
【0018】
次に、ディスクを再生するためのピックアップ10及びターンテーブル20等を担持したキャリッジ30と、このキャリッジ30を上下方向(Z軸方向)において往復動せしめるキャリッジ昇降手段について説明する。
【0019】
図5に示されるように、キャリッジ30は平面視略矩形形状で上面が開いた箱状をなすものであり、この内側空間に後述のピックアップ10及びターンテーブル20等からなる再生手段を担持する再生手段担持フレーム35が収納されるようになっている。キャリッジ30の一側部には、前後方向の移動を案内するガイドシャフト38を挿通せしめるためのガイドシャフト挿通部材30aが一対設けられており、又、対向する他側部には、2本のピン30bが水平方向に突出するように植設されており、こめ2本のピン30bはメインシャーシ6の側壁6bにおいて前後方向に伸びるように形成された一条のガイド孔6c(図8参照)に挿通されるようになっている。
【0020】
キャリッジ30の下面一側部には、後述のキャリッジ駆動用揺動アーム37の長孔37cに係合せしめられる係合ピン30cが下方に突出して設けられており、この係合ピン30cにはその外周まわりに回動自在な転動リング30dが外嵌せしめられている。
【0021】
また、キャリッジ30の前後の側壁には、図5(b),(c)に示されるように、水平方向に伸びる案内長孔30eがそれぞれ2個形成され、又、上端が開放した縦長孔30fがそれぞれ2個形成されている。そして、これら前後側壁の内側に沿ってスライドプレート32が配置され、これらスライドプレート32に植設されたピン32aが案内長孔30eに摺動自在に挿嵌されている。また、これらスライドプレート32には、それぞれ逆向きに作用するカム孔32bが形成されており、このカム孔32bには、再生手段担持フレーム35から突出したピン35a(図6参照)が挿通されている。また、このピン35aは縦長孔30fにも挿通されて上下方向に移動可能となっている。
【0022】
また、これら前後のスライドプレート32は、キャリッジ30の底面に設けられた支持軸33aまわりに回動自在に配置された連結リンク33により、それぞれ左右方向(X軸方向卜において逆向きに移動するように連動せしめられている。尚、連結部は連結リンク33のピン33bがそれぞれスライドプレート32の係合孔32cに挿嵌せしめられてる。従って、後方スライドプレート32の一端側に設けられたU字状の係合片32dに対して左右方向の力が作用すると、前後のスライドプレート32がそれぞれ逆向きにスライドし、例えば、係合片32dがX方向と逆向きに移動せしめられると、カム孔32bに挿通されたピン35aすなわち再生手段担持フレーム35は縦長孔30fに沿って上方に押し上げられることになる。逆に、係合片32dがX方向に移動せしめられると、ピン35aすなわち再生手段担持フレーム35は下方に移動せしめられることになる。
【0023】
図6に示されるように、再生手段担持フレーム35は、ディスクに記録された情報を読み取るためのピックアップ10、ディスクを担持して回転させるターンテーブル20及び駆動源としてのスピンドルモータ21、ピックアップ10を左右方向(X軸方向)すなわちディスクの記録面と平行な方向に移動させるための送りねじ11等を担持するものである。ピックアップ10は、その前側端に突出して設けられた2つの雌ねじ部10aが送りねじ11に螺合せしめられ、一方、後側端に突出して設けられた係止片10bが担持フレーム35の後方側壁に形成された案内溝35bに摺動自在に担持されている。また、送りねじ11は回動自在に担持フレーム35に支持されており、その一端部には歯車12が嵌着せしめられている。この歯車12は、同様に担持フレーム35に回動自在に支持されたプーリ付歯車13の歯車と噛合せしめられている。このプーリ付歯車13の歯車部分は、2枚のギヤにより形成されており、バックラッシを解消するシーザーズギヤ構造となっている。キャリッジ30の底面には駆動源としてのモータ15が固定されており、このモータ15のスピンドルに嵌着されたプーリ16とプーリ付歯車13のプーリとが、担持フレーム35の開孔35cを通してゴムベルト14により連結されている。このように、モータ15等の重量物はキャリッジ30に固定している為、再生手段担持フレーム35と共に上下動せしめられ重量の軽減が図れ、もって、駆動源にかかる負荷を低減することができる。かかる構成により、ピックアップ10の往復動は、モータ15を回転させることにより行われる。すなわち、上述モータ15、プーリ16、ゴムベルト14、プーリ付歯車13、歯車12、送りねじ11、及び雌ねじ部10aにより、ピックアップ10をディスクの記録面に沿って径方向に移動せしめるピックアップ駆動手段が構成されている。
【0024】
一方、キャリッジ30の下方には、図7に示されるような、平面視略L字形状のキャリッジ担持フレーム31が配置されており、又、このキャリッジ担持フレーム31の下方には同様にL字形状を成すカムプレート36が配置されている。
【0025】
キャリッジ担持フレーム31の一側部には、一対のガイドシャフト取り付け孔31aが前後方向(Y方向)において対向するように設けられており、この取り付け孔31aに対して、キャリッジ30を前後方向に案内するガイドシセフト38が固定されている。
【0026】
従って、キャリッジ30とキャリッジ担持フレーム31とは、上下方向(Z軸方向)においては相対的な移動はないが、前後方向(Y軸方向)において相対的に、すなわちキャリッジ30が往復動できるようになっている。
【0027】
また、キャリッジ担持フレーム31の一側壁には2個、他側壁には1個のピン31bがそれぞれ水平方向に突出して設けられており、これらピン31bは、底面部がキャリッジ担持フレーム31の下方に位置し、側壁がキャリッジ担持フレ−ム31の側壁の外側に位置するカムプレート36のカム孔36aにそれぞれ挿通されている。さらに、これらピン31bは、図8及び図9に示されるように、メインシャーシ6の側壁6a,6bに形成された縦長孔6e,6dにそれぞれ挿通せしめられて、上下方向にのみ移動可能となっている。
【0028】
従って、カムプレート36が前後方向(Y軸方向)に移動せしめられることで、キャリッジ担持フレーム31が上下方向(Z紬方向)に移動せしめられることになる。尚、カムプレート36は、その案内長孔36bに対して、メインシャーシ6の底面に植設されたピン6fが挿通せしめられて、前後方向に往復動自在に支持されており、又、メインシャーシ6の下面外側に配置されたキャリッジ昇降用駆動レバー110の係合ピン110aが係合孔36cに係合せしめられている(図7(a)参照)。
【0029】
すなわち、図10に示されるように、メインシャーシ6の上面には支紬8eまわりに回動自在にカムギヤ8が配置され、一方、メインシャーシ6の下面にはキャリッジ昇降用の駆動レバー110が配置されており(説明の便宜上図では実線で示されている)、この駆動レバー110は、その案内長孔110cに対してメインシャーシに植設されたカイドピン110dが挿通せしめられて、前後方向(Y軸方向)において往復動自在となっている。また、駆動レバー110に形成されたカム溝110bにカムギヤ8に植設された係合ピン8fが挿嵌せしめられており、この係合ピン8fはカム溝110bに沿って移動するようになっている。
【0030】
従って、後述の駆動手段71,72,73,74,75,76により、カムギヤ8か反時計回りに回転せしめられると、係合ピン8fに係合したカム溝110bのカム作用により駆動レバー110は前方(F方向)に向けて移動せしめられる。また、係合ピン110aがカムプレート36の係合孔36cに係合していることから、かかる駆動レバー110の移動に連動してカムプレート36も前方に向けて移動する。すると、キャリッジ担持フレーム31の係合ピン31bがカム溝36aのカム作用により持ち上げられ、キャリッジ30はキャリッジ担持フレーム31と共
に所定高さまで上昇せしめられる。一方、この状態からカムギヤ8が時計回りに回転せしめられると、逆の行程をたどって、キャリッジ30は所定の高さに下降せしめられる。
【0031】
上述カムプレート36、キャリッジ担持フレーム31、駆動レバー110等により、ディスク挿入等の非再生時にキャリッジ30を所定高さまで上昇させ、一方、ディスクの再生時には所定高さまで下降させる(図3参照)キャリッジ昇降手段が構成されている。
【0032】
このように、ディスクの非再生時、特にディスクを装置内の収納部に対して出し入れする際に、キャリッジ30及びローラ40等からなるディスク搬送手段を上昇せしめることにより、上下方向に複数のディスクを配列するディスク収納部(保持部)をできるだけ短いストロークだけ移動させてディスクの出し入れを行うことができ、もって、装置の厚みを薄くすること、すなわち装置の小型化が図れる。同様に、再生位置についても上下2ヶ所の位置を設定した場合には、更に装置の小型化が期待できる。
【0033】
次に、キャリッジ(すなわち再生手段)を待機位置と再生位置との間で搬送せしめるキャリッジ搬送手段について説明する。
【0034】
図11に示されるように、メインシャーシ6の上面には、円盤状のカムギヤ8が中心軸8eまわりに回動可能に取り付けられており、このカムギヤ8には、キャリッジ搬送用の第1カム溝8a、トレイ分離用の第2カム溝8b、ディスク再生手段昇降用の第3カム溝8cが形成されている。また、外周の一部には歯8dが形成されており、歯車71、歯車72、2段歯車73,ウォーム付歯車74、スピンドルに嵌着されたウォーム75等の歯車列を介してモータ76により回動せしめられるようになっている。
【0035】
また、カムギヤ8の前方側でかつ上方には、メインシャーシ6に固着された支持軸37aまわりに揺動自在にキャリッジ駆動用の揺動アーム37が配置されている。かかる揺動アーム37は、その略中間部から下方に向けて突出した係合ピン37bがカムギヤ8の第1カム溝8aに嵌挿されて、そのカム溝に沿って移動可能となっており、又、揺動端部には下方に向けて突出しメインシャーシ6に形成された案内溝(不図示)に係合する案内ピン37dが設けられ、又、前述したキャリッジ30の下面から突出した係合ピン30cが摺動自在に挿嵌される長孔37cが形成されている。
【0036】
従って、図11に示す待機位置から、カムギヤ8が時計回りに所定角度だけ回転せしめられると、第1カム溝8aのカム作用により揺動アーム37は後方(Y方向と逆向き)に向けて揺動せしめられて、図12に示す再生位置に達する。この際、キャリッジ30は、その係合ピン30cが長孔37cに係合していることから、揺動アーム37の移動に連動し、ガイドシャフト38に沿って再生位置に搬送せしめられることになる。
【0037】
上述カムギヤ8、揺動アーム37、歯車列71,72,73,74,75,モータ76からなる駆動手段70等により、キャリッジを前後方向(Y軸方向)において搬送するキャリッジ搬送手段が構成されている。
【0038】
また、メインシャーシ6の後方でかつカムギヤ8の上方には、左右方向(X軸方向)において往復動せしめられるスライドレバー39が配置されている。このスライドレバー39は、図11に示されるように、メインシャーシ6に植設された案内ピン39bがその案内長孔39aに挿嵌されて、左右方向に移動可能に保持されており、又、下方に向けて突出する係合ピン39cがカムギヤ8の第3カム溝8cに嵌挿されて、そのカム溝に沿って移動可能となっており、さらに、一端部には上方に向けて突出する係合ピン39dが設けられている。尚、スライドレバー39の上側で中心軸8eまわりには下部円柱状部材130が配置されており(図11及び図12参照)、後述するトレイ分離手段により下方に向けて分離されたディスクの中心孔にこの下部円柱状部材130が嵌合してディスクのがたつきを防止できるようになっている。
【0039】
上述カムギヤ8の回転動作により、キャリッジ30が再生位置に達すると、この時、キャリッジ30に担持されたスライドプレート32のU字状係合片32dが係合ピン39dを挟むようにして係合する。この状態で、さらにカムギヤ8が時計回りに回転せしめられると、第3カム溝8cのカム作用により、スライドレバー39はX方向とは逆向きに移動せしめられ、と同時に係合片32dも同方向に移動せしめられる。すると、スライドプレート32、連結リンク33、及びカム孔32b等の作用により、再生手段担持フレーム35は上方に移動せしめられて、ターンテーブル20が再生するディスクを担持することになる。また、スライドレバー39の移動に連動して、連動手段及びカム手段(共に不図示)の作用により下部円柱状部材130が所定量上昇せしめられ、その上端が再生位置にあるキャリッジ30の下面に当接して、キャリッジ30をロックすることになる。これにより、再生中におけるキャリッジ30のがたつきが防止される。又、スライドレバー39がX方向に移動せしめられると再生手段担持フレーム35は下方に移動せしめられる。尚、上昇位置にある下部円柱状部材130も下方に移動せしめられる。
【0040】
上述カムギヤ8、スライドレバー39、スライドプレート32、連結リンク33、カム孔32b等により、ピックアップ及びターンテーブル等の再生手段を昇降せしめるための昇降手段が構成されている。
【0041】
次に、複数枚のディスクを上下方向(Z軸方向)に配列して保持するディスク保持手段について説明する。
【0042】
図2に示されるように、ディスク保持手段50は、装置の最奥部に配置されており、パンクグラフ機構51により支持された下部ホルダ52と、この下部ホルダ52に積み重ねられるディスク担持用の複数枚のトレイ53(本実施例では4枚)と、これらトレイ53を上方から押圧する上部ホルダ54と、下部ホルダ52と上部ホルダ54とをお互いに引き寄せるように付勢すべく係止されたスプリング55と、により構成されている。
【0043】
図13には、ディスク保持手段50の概略が示されており、図13(a)は装置の後方視による背面図、図13(b)は装置の一方側視による側面図である。尚、図13(b)は最下部のトレイが他のトレイから分離された状態を示すものである。図示されるように、パンタグラフ機構51は、後方に位置する第1レバー51a及び第2レバー51bと、側面に位置する第3レバー51h及び第4レバー51iとから成り、第1レバー51aはその一端がメインシャーシ6に対して支軸51cまわりに回動自在に枢支され、その他端に植設されたピン51gが下部ホルダ52の長孔52bに摺動自在に挿嵌されており、第2レバー51bはその一端に植設されたピン51dがメインシャーシ6の長孔51eに摺動自在に挿嵌され、その他端が下部ホルダ52の孔52aに嵌着された支軸51fまわりに回動自在に枢支されている。また、同様に第3レバー51hはその一端がメインシャーシ6に嵌着された支軸51jまわりに回動自在に枢支され、その他端に植設されたピン51nが下部ホルダ52の長孔52dに摺動自在に挿嵌されており、第4レバー51iはその一端に植設されたピン51kがメインシャーシ6の長孔511に摺動自在に挿嵌され、その他端が下部ホルダ52の孔52cに嵌着された支軸51mまわりに回動自在に枢支されている。
【0044】
さらに、第1レバー51aと第2レバー51bとの下端部間にはスプリング51pが張設されて、両レバー51a,51bの下部を引き寄せるように、すなわち下部ホルダ52をパンタグラフ51により持ち上げる方向に付勢されている。
【0045】
このように、パンクグラフ51により支持された下部ホルダ52(図14参照)の上面には、ディスクを直接担持するトレイ53が4枚積み重ねられている。
【0046】
かかるトレイ53は、図15に示されるように、ディスクの輪郭に沿うようにかつディスクの厚さよりも深く凹状に形成されたディスク担持部53aと、かかるディスク担持部53aよりも僅かに下方にその上面が位置しディスクを位置決めするためのアームが取り付けられる支軸孔53d及び円弧状案内溝53eが形成された領域と、後述のトレイ分離手段により支持される左右方向(X軸方向)に延出した3つのトレイ支持部53bとから成っている。尚、このトレイ支持部53bにはY軸方向においてテーパを成すテーパ部53cが形成されて、後述のトレイ分離手段が容易かつ確実に係合するようになっている。
【0047】
図16には、下部ホルダ52上にトレイ53が積み重ねられ、かつ、それぞれのトレイ上にディスクDが担持された状態での平面図が示されている。図示されるように、トレイ53及びディスクDを積み重ねた状態でも、下部ホルダ52の後方側部領域52pは露出するように配置されており、この領域52pには後述する昇降手段の当接部材82が当接するようになっている。
【0048】
上述のように積み重ねられたトレイ53の最上部には、上部ホルダ54が配置されている。さらに、この上部ホルダ54の上方には、メインシャーシ6の側壁6a,6bの上端部に取り付けられるカバープレート(不図示)が配置され、この内側下面にはディスクの中心孔に嵌合する上部円柱状部材131が設けられている。(図3及び図16参照)。かかる上部円柱状部材131は後述のトレイ分離手段により上方に向けて分離されたディスクの中心孔に嵌合してディスクのがたつきを防止できるようになっている。尚、上部円柱状部材131を下方へ突出して後述のクランパと係合するような構造を採用することにより、クランパをディスクに向けて押圧せしめる付勢手段を兼ねることも可能である。
【0049】
図17に示されるように、上部ホルダ54は下部ホルダ52と略同形状をなし、左右方向に延出してかつ下方に垂下するように形成された係止部54e,54f,54gを有している。図14に示されるように、下部ホルダ52も同様に左右方向に延出してかつ上方に突出するように形成された係止部52e,52f,52gを有しており、これら下部ホルダ52及び上部ホルダ54の対応する係止部同士間にスプリング55(図8,図9及び図13(b)参照)が張設されて、両ホルダを引き寄せるようにすなわち積み重ねられたトレイ53を上下から挟持するように付勢されている。
【0050】
次に、前述ディスク保持手段50に担持された複数のディスクの中から所望のディスクを選択して再生する際に、かかるディスクを担持したトレイを他のトレイから分離するトレイ分離手段60について説明する。
【0051】
図18に示されるように、メインシャーシ6の外側下面には、面に沿うようにトレイ分離用スライドプレート61が配置されて(視認性の点から図では実線で示している)、その案内長孔61bに対してメインシャーシ6に植設されたピン61dが挿通され、さらに、その係合ピン61aがメインシャーシ6の底面上方に配置されたカムギヤ8の第2カム溝8bに挿通されて、この溝8bに沿って移動可能に係合せしめられている。
【0052】
すなわち、トレイ分離用スライドプレート61は、カムギヤ8の回動により、前後方向(Y軸方向)において往復動するように支持されている。
【0053】
また、トレイ分離用スライドプレート61の左右方向(X軸方向)両端部は上方(Z方向)に向けて屈曲せしめられかつ係合ピン61cが植設されて、くさび状部材としての第1分離レバー63の係合孔63f(図22(c)参照)及びくさび状部材としての第3分離レバー66の係合孔66f(図25(a)参照)に係合せしめられている。尚、同一側にある第1分離レバー63と第2分離レバー64とは、後述するようにそれぞれ逆向きに連動して移動するように連結プレート67を介して連結されている。
【0054】
従って、図18にて示される待機位置から、図19にて示されるように、モータ76によりカムギヤ8が時計回りに所定角度回転せしめられると、係合ピン61aが係合した第2カム溝8bのカム作用により、トレイ分離用スライドプレート61は後方(奥方向)に向けて所定距離移動せしめられ、と同時に、第1分離レバー63と第2分離レバー66とが後方に、又、第2分離レバー64が前方(手前方向)に移動せしめられて、分離作動位置に達する。
【0055】
図20は、各分離レバー63,64,66が作動して1つのトレイ53を他のトレイから分離した状態を示すものであり、又、本図では7枚のトレイを備える実施例が示されており、下から4番目のトレイ(すなわちディスク)を他のトレイから分離している。
【0056】
ここで、分離レバーの構成について、図21ないし図25を参照しつつ以下に説明する。尚、視認性及び説明の便宜上、一部の図面については、本来点線で表わすべきところを全て実線で示している。
【0057】
くさび状部材としての分離レバー63,64,66は、図2,図18及び図19に示されるように、メインシャーシ6の側壁6a,6bに沿って配置されているが、これら分離レバーは側壁6a,6bに固定されるブラケット65,62を介して支持されている。
【0058】
図21ないし図23に示されるように、第1分離レバー63及び第2分離レバー64は、それらの案内長孔63d,64dがブラケット62に設けられた中心軸62a及びガイドピン62bに外嵌せしめられて、前後方向(Y軸方向)にそれぞれ往復動可能に支持されている。また、半円状の連結プレート67が孔67bの位置を中心として回動可能となるようにブラケット62の中心軸62aに取り付けられ、さらに、連結プレート67に設けられた係合ピン67aが第1分離レバー63の係合孔63e及び第2分離レバー64の係合孔64eに挿通されかつブラケット62の円弧状溝62eに挿通されて、連結プレート67は円弧状溝62eの範囲において回動可能となっている。
【0059】
従って、図21(a)に示される待機位置から、トレイ分離スライドプレート61の係合ピン61cが後方に向けて移動すると、第1分離レバー63は係合ピン61cと共に後方に移動し、連結プレート67は反時計回りに回転し、この回転に伴って第2分離レバー64は前方に向けて移動し、図21(b)に示される分離作動位置に達する。
【0060】
図24及び図25に示されるように、第3分離レバー66は、その案内長孔66dがブラケット65に設けられたガイドピン65aに外嵌せしめられて、前後方向に往復動可能に支持されている。
【0061】
従って、図24(a)に示される待機位置から、トレイ分離スライドプレート61の係合ピン61cが後方(Y方向と逆向き)に移動すると、第3分離レバー66は係合ピン61cと共に後方に移動し、図24(b)に示される分離作動位置に達する。
【0062】
上述分離レバー63,64,66の分離作用をなす部分は略くさび形状をなしており、トレイ53の支持部53bを捕えるU字形状の切り欠き部63c,64c,66cを挟んで、上方に傾斜の緩やかな傾斜部としての第1テーパ部63a,64a,66a及び下方に傾斜の急峻な傾斜部としての第2テーパ部63b,64b,66bを有するように形成されている。
【0063】
第2テーパ部63b,64b,66bが、第1テーパ部63a,64a,66aに比べて急勾配となっていることから、両テーパ部によりトレイを上下に分けて分離する際、下方に分離されるトレイの移動距離が上方に分離されるトレイの移動距離よりも長くなる。
【0064】
従って、再生すべく選択されたディスクを担持したトレイの上側にクランパが侵入するための空間が確保されつつ、その下側に十分な空間が確保されて、この下側領域に再生手段を担持したキャリッジ30が侵入可能となる。
【0065】
尚、分離作動位置においては、図20に示されるように、テーパ部により上下に向けて分離されたトレイ53は、その支持部53bの上面あるいは下面が分離レバー63,64,66の平坦部63g,64g,66gに当接して、上下方向(Z軸方向)において確実に固定されることになる。
【0066】
上述カムギヤ8の第2カム溝8b、スライドプレート61、第1分離レバー63、第2分離レバー64、第3分離レバー66及び連結プレート67等により、再生すべきディスクを担持したトレイ53を、上下方向において他のトレイから分離するトレイ分離手段60が構成されている。
【0067】
このように、所望のディスクを担持したトレイを選択して他のトレイから分離する手段として、トレイの配列方向と略垂直な方向から作用するくさび状部材を設けたことにより、構造の簡略化が図れ、もって、装置の小型化が達成される。さらに、トレイの枚数も容易に増減することができ、装置の多様化が図れる。
【0068】
次に、再生すべく指定されたディスクを選択するにあたり、ディスク保持手段50を昇降せしめて、当該ディスクを上下方向の所定高さの位置に位置決めするための昇降手段について説明する。
【0069】
図26に示されるように、装置の奥右側部には、上下方向に伸長するガイドシャフト81に摺動自在に外嵌せしめられた当接部材82が下部ホルダ52の領域52pに上方から当接するように配置されている。また、この当接部材82は、歯車84と一体形成された上下方向に伸びる送りねじ83に螺合せしめられている。歯車84は歯車85と噛合しており、この歯車85はモータ87のスピンドルに嵌着されたウォーム86と噛合している。従って、モータ87を回転させることにより、ウォーム86、歯車85、歯車84、送りねじ83を介して、当接部材82が上下方向に移動せしめられることになる。この際、下部ホルダ52は、前述パンクグラフ機構により常に上方に向けて付勢されていることから、当接部材82を上方に移動させると下部ホルダ52はその付勢力により当接部材82に追従して上昇せしめられ、一方、当接部材82を下方に移動させるとその付勢力に抗して下部ホルダ52は下降せしめられることになる。
【0070】
上述ガイドシャフト81、当接部材82、送りねじ83、歯車84.85、ウォーム86、モータ87等により、ディスク保持手段50を昇降せしめて、所望のディスクを所定高さに位置決めする昇降手段80が構成されている。
【0071】
また、かかる昇降手段80及び前述トレイ分離手段60等により、所望のディスクを選択するディスク選択手段が構成されている。
【0072】
次に、挿入ロ5からディスクを挿入してトレイ53上に位置付ける際のディスク案内位置決め手段及びトレイ53上のディスクを装置外に取り出す際のディスク取り出し手段について説明する。
【0073】
図27及び図28に示されるように、装置の前方側部には、ディスクの搬送時においてディスクの外周に係合してこれを所定方向に案内するディスク案内揺動アーム91が配置されている。かかる揺動アーム91は、キャリッジ担持フレーム31に対して支軸91aまわりに水平面内において揺動自在に設けられ、又、キャリッジ担持フレーム31の係止片31cと揺動アームの係止片91dとの間にスプリング91fが張設されて、時計回りに付勢されて休止位置Aでストッパ91eに係合している。
【0074】
また、各トレイ53には、2つの位置決めアーム92,93がそれぞれ支軸92a,93aまわりに揺動自在に設けられており、又、それぞれ休止位置Aに位置するようにスプリング(不図示)により付勢されている。
【0075】
尚、図27において、Bの位置にて示された各々のアーム91,92,93は、ディスクに対して最大の退避位置にある状態を示すものである。
【0076】
かかるアームを備えた構成において、ディスクがローラ40により装置内部に向けて搬送されると、ディスクの外周がそれぞれアーム92,91,93の係合部92b,91b,93bに順次係合して、スプリングの付勢力に抗してそれぞれのアームを退避位置Bに向けて揺動せしめる。さらに、ディスクが内部に向けて搬送されると、ある時点でディスクがローラ40から離れてローラ40の駆動力が作用しなくなる。このとき、ディスク案内揺動アーム91がその付勢力により、ディスクをトレイ53の所定担持部53aに向けて移動せしめ、ディスクの搬入が完了する。
【0077】
全てのトレイ53に対してディスクを搬入せしめるには、前述昇降手段を作動させて各々のトレイを所定高さに位置付けることで達成される。
【0078】
尚、ディスクがトレイ53上の所定担持位置に位置する状態では、各々のアーム91,92,93の係合部91b,92b,93bは全てディスクの外周から僅かな間隙をもって離れた状態となっている。
【0079】
一方、トレイ53上のディスクを装置外に搬出する場合は、装置の後方奥部において支軸94aのまわりに揺動自在に設けられた押し出しアーム94の作用によって押し出される。すなわち、ローラ40が搬入時とは逆まわりに回転せしめられると同時に、押し出しアーム94を駆動手段(不図示)により退避位置Bから作用位置Aに向けて反時計回りに回転させる。すると、押し出しアーム94の自由端部がディスクの外周に係合してディスクを前方に向けて押し出す。このディスクの移動に伴って各アーム93,92,91は退避位置Bに向けて揺動せしめられる。そして、ディスクの前方部がローラ40とキャリッジ30下面との間に挟まれると、ローラ40の駆動力により挿入口5に向けてディスクの搬出がなされる。
【0080】
これらアーム91,92,93の案内作用及び軸線方向中央部が縮径形状(テーパ形状)に形成されたローラ40の自動調芯作用により、ディスクは左右方向(X軸方向)にずれることなく、前後方向(Y軸方向)に確実に搬送される。
【0081】
上述ディスク案内揺動アーム91、位置決めアーム92,93及び中央から両端に向かうにつれて外径が増加するように形成されたローラ40のテーパ構造により、ディスク案内位置決め手段が構成されている。
【0082】
また、上述押し出しアーム94及びローラ40等により、ディスクを装置外へ取り出すディスク取り出し手段が構成されている。
【0083】
尚、上述ディスク案内揺動アーム91は、ディスクの再生時には一度退避位置Bに揺動せしめられて、キャリッジ30の移動を可能ならしめている。すなわち、再生に際して、キャリッジ30が後方に向けて移動せしめられると、かかるキャリッジ30の下面から下方に突出した係合ピン30cに外嵌された転動リング30dが揺動アーム91の縁部91cに係合して、キャリッジ30の後方への移動に伴って揺動アーム91を反時計回りに揺動せしめ、揺動アーム91の直立した係合部91bがキャリッジ30の下面及び側面に接触しないように構成されている。
【0084】
従って、揺動アーム91の直立した係合部91bの高さの分だけ部品の集約化が図れ、これにより、装置の厚みを薄くでき、もって装置の小型化を図ることができる。
【0085】
次に、ディスクの再生時において、ディスクをターンテーブルと協働してクランプするクランプ手段100について説明する。
【0086】
図29に示されるように、キャリッジ30の上方にはクランプ手段100が上下方向において揺動自在に設けられている。すなわち、クランパアーム101の一端部に位置するU字状枢支部103がガイドシャフト38に外嵌せしめられたガイドシャフト挿通部材30aの外周に枢動可能に取り付けられ、自由端部にはディスクを押圧するクランパ102が回動自在に遊挿されている。また、クランパアーム101の一部からL字状の係止片104が垂下しており、非再生状態でこの係止片104の下面平坦部がスライドプレート32のピン32aに当接するように、クランパアーム101はスプリング105により下方に揺動すべく付勢されている。
【0087】
この状態で、キャリッジ30が再生位置に搬送され、ターンテーブル20等がディスクを担持すべく上方に向けて移動せしめられると、スライドプレート32に植設されたピン32aはX方向に移動し、係止片104の平坦部からテーパ郭へと係合位置を変え、スプリング105の付勢力によりクランパアーム101は下方に向けて(ディスク面に向けて)揺動し、クランパ102によりディスクは押圧されることとなる。
【0088】
一方、再生が終了すると、ターンテーブル20等が下方に移動せしめられると同時に、ピン32aがX方向と逆向きに移動して係止片104の下面平坦部に係合し、スプリングの付勢力に抗してクランパアーム101を上方に揺動せしめ、クランプの解除がなされる。
【0089】
上述クランパアーム101、クランパ102、係止片104、ピン32a等により、ディスクをターンテーブル20と協働してクランプするクランプ手段が構成されている。
【0090】
次に、キャリッジ30が待機位置に位置してディスクを再生しない非再生時の状態において、メインシャーシ6をハウジング1に対してロックするロック手段について説明する。
【0091】
図30に示されるように、メインシャーシ6の下面(底面外側)には、前後方向(Y軸方向)に長尺なロックレバー121が配置されており、このレバー121に植設されたピン121a,121bがそれぞれメインシャーシ6に形成された案内長孔121dに嵌挿されて、前後方向に往復動自在にかつスプリング(不図示)により後方に(奥に向かって)移動するように付勢されている。
【0092】
また、ロックレバー121のピン121aは上方に向かって延出し、揺動アーム37のカム部37eと係合可能となっている。
【0093】
一方、メインシャーシ6は、ディスクの再生時に防振を行う必要性から、ハウジング1の内壁と所定間隔が確保されるように、防振ゴム等の支持部材(図2参照)を介して支持されている(この状態を中立位置(N.P.)と称する)。
【0094】
この中立位置、すなわちキャリッジ30が再生位置にある場合に対応する位置Aから、キャリッジ30が前方の待機位置にある場合に対応する位置Bに向けて、カムギヤ8の反時計回りの回転により揺動アーム37を揺動させると、かかる揺動アーム37の略中間部前側に形成されたカム部37eがピン121aに係合して、ロックレバー121をメインシャーシ6の前端から前方に突出せしめ、その端部121cがハウジング1の前壁内側面に当接する。
【0095】
かかるロックレバー121のハウジング1への当接により、防振ゴム等の支持部材は前後方向において強制的に変形せしめられ、メインシャーシ6はハウジング1に対して相対的に所定距離Lだけ後方に(奥に向けて)移動させられる。
【0096】
これにより、メインシャーシ6はハウジング1に対して一方向に付勢され、かかる付勢力によりロック作用が得られることになる。
【0097】
また、メインシャーシ6が後方に向けて相対的に移動させられることで、メインシャーシ6の前端とハウジング1の前壁との間に空間が確保され、この領域にキャリッジ30を(メインシャーシ6から前方に突出するように)移動させることが可能となる。
【0098】
従って、メインシャーシ6とハウジング1との間に常に一定の防振用の間隔を確保する構造に比べて、本実施例の如く防振を必要としない非再生時にその間隔を利用して装置の一部を待機させる構造では、寸法Lだけ装置の奥行きを短くでき、もって装置の小型化が図れる。
【0099】
尚、以上述べた種々の作動行程の開始時点あるいは終了時点は、移動部材の接触あるいは非接触によってそのタイミングを検出する検出センサ(不図示)を用いて行われる。
【0100】
次に、本実施例に係るディスク再生装置の動作について説明する。
【0101】
先ず、装置が停止した電源断の状態において、キャリッジ30は挿入口側で所定高さに位置付けられた待機位置に位置する(図3参照)。
【0102】
この状態で、電源が入れられてディスク搬入モードが指定されると、先ず、ディスクの有無検出が実行される。かかるディスク有無検出は、昇降手段により各トレイを順次選択し、取り出し手段によりディスクを所定位置まで移動せしめる動作を行わせて、所定位置に設置されたフォトセンサによりディスクの有無を検出し、再びディスクを収納する動作を行わせる。かかる動作を全てのトレイに対して繰り返し行うものである。続いて、上述ディスク有無検出により空き状態のトレイが検出されると、昇降手段80によりかかる空き状態にあるトレイ53が所定高さに位置付けられて、ローラ40が搬入方向に回転しディスクの挿入が可能となる。複数のディスクを挿入する場合は、所望の指令操作により連続的に、あるいは指令毎ごとにディスクの挿入が行われる。
【0103】
かかるディスクの挿入すなわち搬入が完了すると、所定の指令により、再生モードヘと移行する。所望のディスクの選択操作がなされると、かかるディスクを担持したトレイを、昇降手段80により所定の高さに位置付け、そして、トレイ分離手段60により他のトレイから分離して所定高さでの位置決めがなされる。
【0104】
その後、駆動手段70によりカムギヤ8が時計回りに回転せしめられる。かかるカムギヤ8の回転により、先ずスライドプレート61が第2カム溝8bの作用により後方に移動せしめられると同時にトレイ分離用のレバー63,64,66が前後方向に移動せしめられて、再生されるディスクを担持したトレイ53を他のトレイから分離する。
【0105】
かかるトレイの分離動作と時期を同じにして、係合ピン8fの作用により駆動レバー110が後方に移動せしめられて、カムプレート36が後方に移動し、キャリッジ担持フレーム31が下降せしめられて、キャリッジ30が所定の高さに位置付けられる。
【0106】
さらにカムギヤ8が回転すると、第1カム溝8aの作用により揺動アーム37が後方に揺動せしめられると同時にキャリッジ30を待機位置からトレイ間の再生位置に向けて移動せしめる。かかる揺動アーム37の後方移動に伴ってロックレバー121によるロックが解除されて、メインシャーシ6は防振支持された中立位置に復帰する。
【0107】
そして、キャリッジ30が再生位置に達すると同時に、キャリッジ30上のU字状係合片32dがスライドレバー39上の係合ピン39dに係合する。
【0108】
さらにカムギヤ8が回転すると、第3カム溝8cの作用によりスライドレバー39がX方向とは逆向きに移動せしめられ、と同時にスライドプレート32が移動して再生手段担持フレーム35を上昇せしめ、ターンテーブル20が選択されたディスクを下方から持ち上げて担持する。かかる再生手段担持フレーム35の上昇と同期して、クランパアーム101の係止片104とピン32aとの係合が解かれ、スプリング105の付勢力によりクランパアーム101は下方に向けて揺動し選択されたディスクをターンテーブル20に向けて押圧することとなる。また、かかるスライドレバー39の移動に連動して、連動手段及びカム手段(共に不図示
)の作用により下部円柱状部材130が所定量上昇せしめられて、その上端が再生位置にあるキャリッジ30の下面に当接し(図3参照)、キャリッジ30をロックする。
【0109】
これによりディスクの再生準備が完了し、ディスクの再生が行われる。
【0110】
ディスクの再生が終了して、再生手段が待機位置に戻る場合は、前述の動作と逆の行程を辿る為、ここでの説明は省略する。
【0111】
一方、ディスク保持手段50に収納されたディスクを取り出す場合は、所定の取り出しモードが指定されると、取り出すべく選択されたディスクを担持したトレイが昇降手段により所定高さに位置付けられて、その後、駆動手段により取り出しアーム94が反時計回りに回転せしめられ、取り出しアーム94がディスクを前方に向けて所定距離だけ移動せしめると、搬出方向に回転しているローラ40とキャリッジ30の下面との間にディスクの前縁部が入り込み、ローラ40の回転力によりディスクの搬出が終了する。
【0112】
以上述べたように、本発明のディスク再生装置では、ディスクの配列方向に対して垂直方向に往復動しかつ再生時にはトレイ間の再生位置に又非再生時にはディスクの外縁から離れた待機位置に移動せしめられるディスク再生手段と、ディスクを搬送するためのローラとが、非再生時(待機時)においてディスクの配列方向に並ぶように位置付けられる構成となっている。
【0113】
従って、再生手段の移動方向において、非再生時に、ディスク再生手段とローラとがそれぞれ別々の領域に位置するように構成されたものに比べ、前後方向での装置の小型化が図れる。
【0114】
また、本発明のディスク再生装置では、再生するディスクを他のディスクから退避させる際にその他のディスクの中心孔に嵌合される上方円柱状部材131と下方円柱状部材130を備えているため、他のディスクのがたつきを効果的に防止することできる。よって、他のディスクの保持状態を正確に維持させることができる。また、その下方円柱状部材130がディスクを再生すべくディスク存在領域内に侵入されたキャリッジ30に当接される構成としているため、そのキャリッジ30のがたつきも防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るディスク再生装置の外観斜視図である。
【図2】 本発明に係るディスク再生装置の配置関係を示す平面図である。
【図3】 本発明に係るディスク再生装置の配置関係を示す側面図である。
【図4】 本発明に係るディスク搬送手段を示すものであり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図5】 本発明に係るキャリッジ30を示すものであり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は背面図、(d)及び(e)は側面図である。
【図6】 本発明に係る再生手段担持フレームを示すものであり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は背面図、(d)及び(e)は側面図である。
【図7】 本発明に係るキャリッジ担持フレームを示すものであり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は背面図、(d)及び(e)は側面図である
【図8】 本発明に係るメインシャーシの一側面図である。
【図9】 本発明に係るメインシャーシの一側面図である。
【図10】 本発明に係るキャリッジ昇降用の駆動レバーを示す平面図である。
【図11】 本発明に係るキャリッジ搬送手段を示す平面図である。
【図12】 本発明に係るキャリッジ搬送手段を示す平面図である。
【図13】 本発明に係るディスク保持手段を示すものであり、(a)は背面図、(b)は一側面図である。
【図14】 本発明に係る下部ホルダを示すものであり、(a)は平面図、(b)及び (c)は側面図、(d)は背面図である。
【図15】 本発明に係るトレイの平面図である。
【図16】 本発明に係るディスク保持手段の平面図である。
【図17】 本発明に係る上部ホルダを示すものであり、(a)は平面図、(b)は一側面図である。
【図18】 本発明に係るトレイ分離手段の作動前の状態を示すものであり、(a)は平面図、(b)及び(c)は側面図である。
【図19】 本発明に係るトレイ分離手段の作動後の状態を示すものであり、(a)は平面図、(b)及び(c)は側面図である。
【図20】 本発明に係るトレイ分離手段により、選択されたディスクを担持したトレイが分離された状態を示す側面図である。
【図21】 本発明に係るトレイ分離手段の構成を示す図である。
【図22】 本発明に係るトレイ分離手段を構成する部品図である。
【図23】 本発明に係るトレイ分離手段を構成する部品図である。
【図24】 本発明に係るトレイ分離手段の構成を示す図である。
【図25】 本発明に係るトレイ分離手段を構成する部品図である。
【図26】 本発明に係るディスク保持手段を昇降せしめる昇降手段を示す平面図である。
【図27】 本発明に係るディスク案内位置決め手段及び取り出し手段の平面図である。
【図28】 本発明に係るローラとトレイのディスク搬入搬出時の位置関係を示す側面図である。
【図29】 本発明に係るクランプ手段の正面図である。
【図30】 本発明に係るロック手段の平面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
5 挿入ロ
6 メインシャーシ
7 プリント回路基板
8 カムギヤ
10 ピックアップ
20 ターンテーブル
30 キャリッジ
31 キャリッジ担持フレーム
32 スライドプレート
35 再生手段担持フレーム
36 カムプレート
37 揺動アーム
38 ガイドシャフト
40 ローラ
50 ディスク保持手段
51 パンクグラフ
52 下部ホルダ
53 トレイ
54 上部ホルダ
55 スプリング
60 トレイ分離手段
61 トレイ分離用スライドプレート
63 第1分離レバー
64 第2分離レバー
66 第3分離レバー
67 半円状連結プレート
63a,64a,66a 第1テーパ部
63b,64b,66b 第2テーパ部
63c,64c,66c 切り欠き部(スリット)
71 歯車
72 歯車
73 2段歯車
74 ウォーム付歯車
75 ウォーム
76 モータ
81 ガイドシャフト
82 当接部材
83 送りねじ
84 歯車
85 歯車
86 ウォーム
87 モータ
91 ディスク案内揺動アーム
92,93 位置決めアーム
94 押し出しアーム
100 クランプ手段
101 クランパアーム
102 クランパ
104 係止片
110 キャリッジ昇降用駆動レバー
120 ロックレバー
Claims (2)
- 情報が記録された中心孔を有する複数のディスクを所定方向に配列保持し、前記配列保持された複数のディスクから所望のディスクを選択して再生するディスク再生装置であって、
前記複数のディスクを所定方向に配列保持するディスク保持手段と、
前記ディスクの非再生時には前記ディスク保持手段により保持されたディスクの存在領域の外側に位置し、かつ、再生時には少なくとも一部が前記ディスクの存在領域内に位置するように搬送されるディスク再生手段と、
前記ディスクの再生時に、前記ディスクの存在領域内への前記ディスク再生手段の侵入を許容すべく、前記所望のディスク以外の他のディスクを前記ディスクの配列方向において移動せしめて退避させるディスク選択手段と、
前記他のディスクの移動動作に伴い前記他のディスクの中心孔に嵌合される嵌合手段と、を有し、
前記嵌合手段は、前記所望のディスクの保持位置より移動される他のディスクの移動方向と逆方向に移動されるとともに、前記所望のディスクを再生すべく前記ディスクの存在領域内に侵入された前記ディスク再生手段に当接されることを特徴とするディスク再生装置。 - 前記嵌合手段は、前記ディスクの配列方向に沿って前記所望のディスクの保持位置より上方に移動される他のディスクの中心孔に嵌合する上方嵌合部と、前記ディスクの配列方向に沿って前記所望のディスクの保持位置より下方に移動される他のディスクの中心孔に嵌合される下方嵌合部とを備え、
前記下方嵌合部は、前記所望のディスクの保持位置より下方に移動される他のディスクの移動方向と逆方向に移動されるとともに、前記所望のディスクを再生すべく前記ディスクの存在領域内に侵入された前記ディスク再生手段に当接されることを特徴とする請求項1記載のディスク再生装置。
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| JP2001346952A JP3636687B2 (ja) | 2001-11-13 | 2001-11-13 | ディスク再生装置 |
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