JP3638243B2 - 反射式光変調型検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子からパルス変調された光を投射し、反射光を受光するか否かに従って、投射光を反射する物体の有無を検出する反射式光変調型検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、物体の有無の検出などのためにホトインタラプタなどの光検出装置が広く用いられている。光検出装置は、発光素子と受光素子とを有し、発光素子からの光が受光素子に投射するように配置しておいて、発光素子と受光素子との間に物体が存在するときに、光を遮ることを利用して物体を検出する透過形と、発光素子からの光が通常は受光素子に受光しないように配置しておいて、物体が存在するときの反射光を受光素子で受光することによって物体を検出する反射型とに大別される。
【0003】
特開昭62−222130号公報や特開昭62−241383号公報には、パルス幅変調された光を受光する変調光受光型ホトセンサと、パルス幅変調された光を投射するパルス発光デバイスとについての先行技術がそれぞれ開示されている。また特開昭63−037713号公報には、パルス幅変調された光を受光するためのパルス変調光検出回路についての先行技術が開示されている。これらの先行技術では、光検出装置の発光素子を直流電力で発光させるよりも、パルス幅変調を行って周期的なパルスとして発光させる方が、外乱光ノイズの影響を受けにくくなり、かつ電力消費や小形化が可能なことが示されている。
【0004】
図4および図5は、特公平4−7958号公報に図1および図3として、それぞれ開示されている光変調型検出装置およびその一部の構成を示す。図4に示すように、光変調型検出装置は、発振回路1、発光素子駆動回路2、発光素子3、受光素子4、ACアンプ5、判定回路6、同期検出回路7および出力回路8で構成されている。図5は、図4の同期検出回路7の回路構成を示す。同期検出回路7は、2つのD型フリップフロップ(以下、「D−FF」と略称する)9,10と、2つのANDゲート11,12および1つのORゲート13を含むゲート回路14と、さらにD−FF15とから成る。
【0005】
図4に示すように、発光素子3は、発振回路1が周期的に発生するパルス信号に基づき、発光素子駆動回路2によって駆動される。発光素子3から投射される光が直接、あるいは物体などに反射して受光素子4に入射されると、受光素子4の受光出力はACアンプで増幅され、判定回路6でデジタル信号に変換されて、同期検出回路7に入力される。同期検出回路7は、発光素子3の発光パルスに同期し、かつタイミングの異なる2つの検出ポイントA,Bを有しており、発光素子3の非発光時の検出ポイントAで外乱光の有無を検知し、外乱光がある場合は直前の出力状態を保持し、外乱光がない場合のみ発光時の検出ポイントBでACアンプ5からの出力の取込みを行う。
【0006】
図5に示すように、同期検出回路7は、3つのD−FF9,10,15を有する。第1のD−FF9のクロック端子CLには、検出ポイントAのタイミングパルス信号が入力される。D−FF10のクロック端子CLには、検出ポイントBのタイミングパルス信号が入力される。検出ポイントAは発光素子3が発光するタイミングからずれたタイミングであり、検出ポイントBは発光素子3が発光するタイミングと合っているタイミングである。
【0007】
図6は、図4および図5に示す光変調型検出装置を反射型として動作させる場合を想定して、各部の信号のタイミングを示す。発光素子3は、(a)の発光信号に従って、一定の周期でパルス上に光を投射する。反射型であるので、反射物体がないときには発光素子3から投射される光は受光素子4に入射しない。しかしながら、図6(b)に示すように、外乱光がある場合もある。外乱光は、発光信号のタイミングに合う同期高周波と、発光信号の合わない非同期高周波とが考えられる。(C)に示すように、同期高周波および非同期高周波に対応してACアンプ5からの出力が得られ、判定回路6によって二値化されて同期検出回路7に与えられる。同期検出回路7内には、D−FF9によるノイズ検出回路と、D−FF10による信号検出回路とが形成される。信号検出回路であるD−FF10のクロック端子CLに図6(d)に示すような発光信号と同期した信号検出ゲート信号が与えられると、外乱光のうちの同期高周波に対して信号検出出力が得られる。D−FF9によるノイズ検出回路のクロック端子CLには、図6(f)に示すように、発光信号とはタイミングがずれたノイズ検出ゲート信号が与えられる。D−FF9からは、図6(g)に示すノイズ検出出力が外乱光のうちの非同期高周波に対応して得られる。単発的な同期高周波の外乱光によって図6(e)に示すように信号検出出力が得られるけれども、このような単発的な外乱光は、積分回路などを設ければ無視することができる。反射物体なしの場合には、図6(h)に示すように出力回路8の出力はLowレベルを保つ。反射物体がある場合には、図6(a)に示す発光信号が受光素子4に受光され、図6(c)に示すACアンプ5の出力も、発光信号に対応して得られる。ACアンプ出力が図6(d)に示す信号検出ゲート信号に同期しているので、図6(e)に示すように、信号検出出力が得られ、図6(h)に示す出力回路8の出力は、Highレベルとなる。
【0008】
光変調型検出装置に関連する先行技術は、特公平3−39640号公報、特公平4−53395号公報、特公平4−33397号公報および特公平4−70807号公報にも開示されている。特公平4−53395号公報、特公平4−33397号公報、特公平4−70807号公報の先行技術では、特公平4−7958号公報に開示されているような信号検出とノイズ検出とを別のタイミングで行い、それぞれの変化の判定を行う際に、ノイズの影響が受けにくくなるようにしている。特公平3−39640号公報に開示されている先行技術では、受光素子とACアンプとの間にスイッチング回路を設け、発光素子の発光タイミング以外のタイミングでは、受光出力が一定のレベルを保持するように構成している。
【0009】
図4および図5に示すような同期式光変調型検出装置は、受光素子4からの受光出力を検出する信号検出ゲート回路であるD−FF10のゲート信号のタイミング以外で入射される高周波の外乱光を、ノイズ信号検出ゲート回路としてのD−FF9で検出しているけれども、このノイズ信号検出ゲートの検出タイミングで受光素子4に光が入射したときは、D−FF15で信号検出ゲート回路の判定結果である出力値を保持している。ここで、近年の蛍光灯などはインバータ方式で発光させるものが多く使用されており、このインバータ型の蛍光灯では高周波の光を連続して発光する方式が取られている。このため、反射式光変調型検出装置にインバータ型蛍光灯などからの連続した高周波の光が入射すると、その光量が判定回路6の判定基準レベルを超えて、ノイズ信号検出ゲート回路であるD−FF9からノイズ検出出力が連続して得られ、同期検出回路7としての出力は、インバータ光の入射する以前の出力を維持することとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示すように、反射物体ありの状態で出力がHighとなっている間に、連続した高周波が外乱光として入射されると、反射物体がなくなっても、反射物体ありに対応するHighレベルの出力が継続して導出されることになる。たとえば、インバータ光などの連続した高周波の光がない場合に、反射式光変調型検出装置の前に紙などの検出物体を通過させると、通過中は検出物体によって発光素子3からの光が反射し、受光素子4に反射光が入射されて検知状態となる。検出物体が通過した後は、発光素子3からの光は反射されずに、受光素子4には入射されなくなって非検知状態となる。しかしながら、インバータ光などの連続した高周波の光が外乱光として受光素子4に入射している状態では、その外乱光と反射式光変調型検出装置との間に紙などの検出物体を通過させたとき、通過中は検出物体によって発光素子3からの光が反射して受光素子4にその光が入射し、検知状態となる。検出物体が通過した後は、発光素子3からの光は反射されず、その光は受光素子4には入射されなくなるけれども、外乱光が受光素子4に入射される。この外乱光がノイズ検出ゲート回路であるD−FF9によって検出され、同期検出回路7としての出力は、検知状態を維持してしまうことになる。
【0011】
このような検出物体がなくても検知状態を保持し続ける問題は、特公平4−7958号公報、特公平4−53395号公報、特公平4−33397号公報および特公平4−70807号公報に開示されている先行技術では、同様に生じ得る。また、特公平3−39640号公報の先行技術では、連続した高周波の外乱光が、発光素子の発光タイミングに合わせても受光素子に入射される場合に、反射物体がなくても反射物体ありと誤判断してしまうおそれがある。
【0012】
本発明の目的は、インバータ式蛍光灯などの連続した高周波の外乱光が入射しても、誤判断を生じない反射式光変調型検出装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、発光素子から周期的に発光強度が変化するように変調した光を投射し、反射光を受光素子が受光することによって、投射光を反射する物体の有無を検出する反射式光変調型検出装置において、
受光素子の受光出力を、発光素子の発光強度が高いタイミングと合うように同期してサンプリングし、検出信号としてサンプリング結果を導出する信号検出回路と、
受光素子の受光出力を、発光素子の発光強度が高いタイミングと重ならないように同期してサンプリングし、サンプリング結果をノイズ信号として導出するノイズ検出回路と、
信号検出回路からの検出信号に基づいて物体の検出の判定を行い、ノイズ検出回路からのノイズ検出信号に基づいて物体非検出の判定を行う判定回路とを含み、
前記判定回路は、前記ノイズ検出回路からのノイズ検出信号が前記受光素子への反射光の受光を表すとき、前記信号検出回路からの検出信号が受光素子への反射光の受光を表すときでも、前記物体の非検出の判定を行うことを特徴とする反射式光変調型検出装置である。
【0014】
本発明に従えば、反射式光変調型検出装置は、発光素子から周期的に発光強度が変化するように変調した光を投射し、受光素子が反射光を受光することによって投射光を反射する物体の有無を検出する。反射式光変調型検出装置には、信号検出回路と、ノイズ検出回路と、判定回路とが含まれる。信号検出回路は、発光素子の受光出力を、発光素子の発光強度が高いタイミングと合うように同期してサンプリングし、サンプリング結果を検出信号として導出する。ノイズ検出回路は、受光素子の受光出力を発光素子の発光強度が高いタイミングと重ならないように同期してサンプリングし、サンプリング結果をノイズ信号として導出する。判定回路は、信号検出回路からの検出信号に基づいて物体の検出の判定を行い、ノイズ検出回路からのノイズ検出信号に基づいて物体の非検出の判定を行う。反射式で物体の検出を行うので、物体が存在すれば受光素子には光が入射しなくなり、連続した高周波の外乱光が存在しても、受光素子からの受光出力には現れない。物体がなくなれば、高周波ノイズが発光素子の発光強度が高くなるタイミングや、そのタイミングとはずれたタイミングで検出される。すなわち、ノイズ検出回路によってノイズが検出されるときには、物体がないと判断することができ、インバータ蛍光灯などからの高周波ノイズが連続して入射されても、物体がないことについて誤判定を行わないようにすることができる。
【0016】
また、ノイズ検出回路からのノイズ検出信号によって物体が存在しないと判定することを、信号検出回路からの検出信号に優先して物体の非検出の判定を行うので、物体がないことを迅速に判定して判定結果を変更することができる。
【0017】
また本発明で前記判定回路は、前記信号検出回路からの検出信号が、予め設定される回数以上連続して同一のサンプリング結果を表すときにのみ、判定結果の変更に反映させることを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、信号検出回路で検出信号が予め設定される回数以上連続して同一のサンプリング結果を表すときに判定結果の変更に反映させるので、ノイズなどによる単発的な検出の影響を除去して確実な判定を行うことができる。
【0019】
また本発明で前記判定回路は、前記ノイズ検出回路からのノイズ信号が、予め設定される回数以上連続して同一のサンプリング結果を表すときにのみ、判定結果の変更に反映させることを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、ノイズ検出回路からのノイズ検出信号が予め設定される回数以上連続して同一のサンプリング結果を表すときのみ判定結果の変更に反映させるので、ノイズ検出を確実に行うことができる。
【0021】
また本発明は、前記発光素子を予め設定されるパルス幅で発光強度が高くなるように変調して駆動するための駆動信号を発生する駆動信号発生回路と、
駆動信号発生回路からの駆動信号に同期させ、該発光素子で発光強度が高くなるタイミングと同一のタイミングもしくは信号遅延時間分だけ遅らせたタイミングで、前記受光素子の受光出力をサンプリングするように、ゲート信号を前記信号検出回路に与えるゲート信号発生回路をさらに含むことを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、発光素子を予め設定されるパルス幅で発光強度が高くなるように変調して駆動し、発光素子で発光強度が高くなるタイミングと同一のタイミングもしくは信号遅延時間分でだけ遅らせたタイミングで、受光素子の受光出力を信号検出回路でサンプリングして検出することができる。
【0023】
また本発明で前記ゲート信号発生回路は、前記ノイズ検出回路が前記受光素子の受光出力をサンプリングするためのゲート信号を、前記信号検出回路に与えるゲート信号とは異なるタイミングで発生し、該ノイズ検出回路に与えることを特徴とする。
【0024】
本発明に従えば、ノイズ検出回路で、発光素子の発光強度が高くなるタイミングとずれたタイミングでノイズを確実に検出することができる。
【0025】
また本発明で前記駆動信号発生回路は、前記発光素子の発光強度を高くするパルス幅と、パルス周期との比率を調整可能であることを特徴とする。
【0026】
本発明に従えば、発光素子で発光素子を高くするパルス幅とパルス周期との比率が調整可能であるので、外乱光の状態などに応じてノイズの影響を受けにくくするような比率に調整することができる。
【0027】
また本発明は、前記受光素子の受光出力を予め設定される基準レベルと比較し、受光出力が基準レベル以下のときには、前記信号検出回路およびノイズ検出回路へは該受光出力を入力させない比較回路をさらに含むことを特徴とする。
【0028】
本発明に従えば、受光素子の受光出力は比較回路によって予め設定される基準レベルと比較して、基準レベル以下のときには信号検出回路およびノイズ検出回路へは入力させないので、弱い外乱光が受光素子に入射しても、その影響を受けないようにすることができる。
【0029】
また本発明で前記比較回路は、前記信号検出回路と前記ノイズ検出回路とへ前記受光出力を入力させない基準レベルを、別個に調整可能であることを特徴とする。
【0030】
本発明に従えば、比較回路が受光出力を比較する基準レベルを信号検出回路とノイズ検出回路とで別個に調整可能であるので、信号検出とノイズ検出とに適した基準レベルを設定して、物体の検出を確実に行わせることができる。
【0031】
また本発明は、前記受光素子の受光出力を、前記発光素子の発光強度が変化する周波数に一致する通過周波数帯域特性を有して濾波するバンドパスフィルタをさらに含むことを特徴とする。
【0032】
本発明に従えば、受光素子の受光出力を、発光素子の発光強度が変化する周波数に一致する通過周波数帯域特性を有するバンドパスフィルタで濾波するので、低周波の外乱光などの影響を受けにくくすることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態としての反射式光変調型検出装置20の概略的な構成を示す。本実施形態の反射式光変調型検出装置20は、駆動信号発生回路である発振回路21が発振するパルス信号に基づいて発光素子駆動回路22が、LEDと略称される発光ダイオードなどの発光素子23を電気的に駆動し、パルス変調された光を投射する。発光素子23からの光の投射方向からずれた位置に、ホトダイオードやホトトランジスタなどの受光素子24が配置される。受光素子24に光が入射すると、光の強度に応じた受光出力が電気的に導出され、ACアンプ25で増幅され、コンパレータ26に入力される。比較回路であるコンパレータ26では、予め設定される基準レベルとACアンプ25で増幅された受光信号の入力レベルとを比較し、基準レベル以下の受光出力は無視して、基準レベルを超える受光出力のみ信号処理回路27に与える二値化を行う。信号処理回路27では、コンパレータ26からの比較結果を、発振回路21の発振出力に基づいて処理する。信号処理回路27の出力は、出力回路28を介して外部に導出され、発光素子23と受光素子24との間に光を反射する物体29が存在しているか否かを表す。
【0034】
信号処理回路27内には、判定回路30、信号検出回路31、ノイズ検出回路32およびゲート信号発生回路33が含まれる。判定回路30は、物体29の有無について判定を行う。信号検出回路31は、発光素子23がパルス変調によって駆動され、発光強度が高くなるタイミングで受光素子24からの受光出力をサンプリングして、サンプリング結果を検出信号として導出する。ノイズ検出回路32は、発光素子23からの発光強度が高くなるタイミングとはずれたタイミングで受光素子24からの受光出力をサンプリングし、サンプリング結果をノイズ検出信号として導出する。ゲート信号発生回路33は、発振回路21からのパルス信号に基づいて、信号検出回路31およびノイズ検出回路32でサンプリングを行うためのゲート信号を発生し、信号検出回路31およびノイズ検出回路32にそれぞれ与える。判定回路30は、信号検出回路31およびノイズ検出回路32からの検出信号およびノイズ信号に基づいて、物体29の有無の判定を行う。判定回路30からの判定結果を表す信号は、出力回路28に与えられるとともに、コンパレータ26に与えられる。
【0035】
コンパレータ26は、基準レベルにヒステリシス特性を有し、検出信号がない状態からある状態に変化した後、検出信号がないと判定する基準レベルを低くして、発光素子23と受光素子24との間の光路を通過する物体29の微小振動に起因する出力チャタリングの防止を行う。また、受光素子24とACアンプ25との間にはバイパスフィルタ(以下、「BPF」と略称する)34を挿入する。BPF34の通過周波数帯域は、発振回路21から発生するパルス信号の周波数に合わせ、通過周波数帯域外の信号成分を除去し、外乱ノイズの影響を受けにくくする。発振回路21では、パルス信号のパルス幅と周期とを、調整器35で調整することができる。調整器35でパルス幅とパルス周期との比率を調整することによって、外乱光などの影響を受けにくい状態で物体29の検出を行わせることができる。なお、パルス幅はたとえば8μS(周波数125kHz)程度とし、パルス周期はたとえば130μS(周波数7.7kHz)程度とすることができる。これは、現行の光変調型検出装置と同程度である。現在のインバータ蛍光灯の周波数は30kHz〜60kHzのものがほとんどとなっているので、この周波数の領域を避ければ、インバータ蛍光灯の影響を受け難くすることができる。特にパルス幅は、信号検出のパルス周期となるので、BPF34の通過周波数帯域をインバータ蛍光灯の周波数帯域を避けた周波数に設定することができ、外乱光の影響を小さくすることができる。
【0036】
図2は、図1に示す信号検出回路31とノイズ検出回路32の構成を示す。信号検出回路31およびノイズ検出回路32には、ANDゲート40、シフトレジスタ41、回数設定レジスタ42および比較回路43が含まれる。シフトレジスタ41は、コンパレータ26からの受光出力を、ゲート信号発生回路33から与えられるゲート信号に従って取込み、順次シフトする。回数設定レジスタ42には、受光出力が連続して同一のサンプリング結果となるときに、状態を変更するかについての回数が設定される。比較回路43は、シフトレジスタ41への入力状態と回数設定レジスタ42の設定値とを比較する。比較結果が一致すれば、シフトレジスタ41はクリア信号でクリアされる。以下、回数設定レジスタ42に、信号検出回路31では3が設定され、ノイズ検出回路32では2が設定されている場合を想定して説明する。
【0037】
図3は、図1および図2に示す実施形態の反射式光変調型検出装置20で、外乱光がある状態での物体29の通過に対応する動作での各部の信号間の関係を示す。図3(a)は、発光素子23からの発光信号を示す。発光素子23は、発振回路21が周期的に発生するパルス信号に基づいて、発光素子駆動回路22によって駆動され、発振回路21のパルス信号に対応した光をパルス上に投射する。図3(b)に示すような外乱光が反射物体なしの状態で入射しても、低周波の外乱光はACアンプ25で除去され、図3(c)に示すACアンプ出力には現れない。また、低いレベルで現れたとしても、コンパレータ26の基準レベル以下であれば、コンパレータ26で除去することもできる。低周波の外乱光は、図3(d)および図3(f)に示す信号検出ゲート信号およびノイズ検出ゲート信号によっては検出されず、図3(e)に示す信号検出出力および図3(g)に示すノイズ検出出力としては出力されず、判定回路30の出力である図3(h)の出力は、非検知状態を示すLowレベルを保つ。
【0038】
図3(b)に示すような外乱光が図3(a)に示す発光信号のHighレベルのタイミングにあって同期高周波として受光素子24に入射すると、BPF34やACアンプ25およびコンパレータ26では除去することができず、図3(c)に示すACアンプ出力として信号検出回路31およびノイズ検出回路32に入力される。このACアンプ出力は、図3(d)に示す信号検出ゲート信号とはタイミングが合っているので、信号検出回路31からは図3(e)に示す信号検出出力が導出される。図3(f)に示すノイズ検出ゲート信号とはタイミングが合っていないので、ノイズ検出回路32からは図3(g)に示すノイズ検出出力は導出されない。しかしながら、図3(e)に示す信号検出出力は1回しか連続しないので、図3(h)に示す出力は、Lowレベルが維持される。
【0039】
図3(b)に示す非同期高周波が外乱光として受光素子24に入射されると、図3(c)に示すACアンプ出力として信号検出回路31およびノイズ検出回路32に入力される。このACアンプ出力のタイミングは、図3(d)に示す信号検出ゲート信号のタイミングとはずれているので、図3(e)に示す信号検出出力は現れない。ACアンプ出力は、図3(f)に示すノイズ検出ゲート信号とはタイミングが合っているので、図3(g)に示すように、ノイズ検出出力が導出される。ノイズ検出出力が導出されても、図3(h)に示す出力はLowレベルで物体29が検出されていないことを示しているので、出力は変化しない。しかも、この場合ノイズ検出出力は2回続けて入力されないと、判定結果を変化させないので、いずれにしても図3(h)に示す出力はLowレベルを維持する。
【0040】
次に反射物体がある場合に、外乱光は反射物体によって遮られて受光素子24には入射されなくなり、図3(a)に示す発光信号のパルス光が物体29に反射して受光素子24に入射する。このパルス光は、図3(c)に示すACアンプ出力に図3(d)に示す信号検出ゲート信号によってサンプリングされて図3(e)に示す信号検出出力として得られる。また、物体29によって外乱光は阻止されるので、図3(f)に示すノイズ検出ゲート信号のタイミングでサンプリングされる図3(g)のノイズ検出出力はLowレベルを維持する。この場合、信号検出出力が3回続けて入力されると、図3(h)に示す出力は、LowレベルからHighレベルに変化し、物体29が検出される。図3(b)に示す外乱光がなければ、物体29が発光素子23と受光素子24との間の光路からずれて、物体29による反射光が受光素子24に受光されなくなる状態が3回以上連続して続けば、図3(h)に示す出力はHighからLowに変化し、物体29が非検出状態となる。
【0041】
図3の反射物体ありの状態で、さらに連続した高周波の外乱光が入射している状態では、連続した高周波の外乱光は、反射物体が発光素子23と受光素子24との間の光路に存在しているときには受光素子24に入射しないけれども、反射物体がなくなると受光素子24に入射する。連続した高周波に対応する受光出力は、BPF34やACアンプ25、コンパレータ26では除去することができず、また、BPF34により、通過周波数帯域を持たせているので、影響は受けにくくなるが、すべて除去することができないため、信号検出回路31およびノイズ検出回路32に入力される。このACアンプ出力は、図3(d)に示す信号検出ゲート信号と図3(f)に示すノイズ検出ゲート信号とにタイミングが合うので、図3(e)に示す信号検出出力と図3(g)に示すノイズ検出出力とが連続して得られる。図3(g)に示すノイズ検出出力が2回連続して得られるので、図3(h)に示す出力は、Highレベルから非検出状態を示すLowレベルに変化する。これによって、図6に示したように、出力がHighレベルのまま継続するような誤動作を避けることができる。本実施形態の反射式光変調型検出装置20は、たとえば複写機やプリンタなどで紙の有無などを検出する用途に好適に用いることができる。従来の反射型ホトインタラプタなどを使用していると、複写機などを直接インバータ式蛍光灯などの外乱光が入射しやすい場所に設置すると、紙の有無等を誤検出してしまう可能性があるのに対し、本実施形態の反射式光変調型検出装置20を用いれば、確実に紙の有無等を検出することができる。
【0042】
本実施形態の反射式光変調型検出装置20では、BPF34を受光素子24の出力側とACアンプ25の入力側との間に挿入しているけれども、ACアンプ25の出力側など他の位置に挿入することもできる。また、BPF34を用いず、ACアンプ25の入力側で直流分をカットするだけでもある程度低周波の外乱光の影響を除去することができる。また、コンパレータ26は、信号検出回路31とノイズ検出回路32とで共通に用いているけれども、信号検出回路31とノイズ検出回路32とで別個に設け、それぞれ基準レベルを調整可能にすれば、外乱光の入力状態などに応じ、物体29をより確実に検出可能な条件に調整することができる。
【0043】
また、信号検出回路31もノイズ検出回路32も図2に示すような構成で、連続して複数回の入力があるときに判定結果に反映させるようにしているけれども、1回の入力で結果を反映させるようにすれば、ANDゲート40のみを用いて、回路構成を簡略化することができる。また、信号処理回路27は、マイクロコンピュータのプログラム動作で実現することもできる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、反射光によって物体を検出しているときに連続的な高周波の外乱光が入射しても、物体がなくなった後でノイズとして検出され、ノイズの検出結果で物体がないと判定するので、誤判定の少ない反射式光変調型検出装置を実現することができる。これによって、複写機、プリンタなどの紙の有無などを検出する反射型ホトインタラプタとして使用し、複写機などで直接インバータ形蛍光灯などの外乱光の入射しやすい場所に設置しても、紙の有無等を検出する際に、誤判定などを起こしにくくすることができる。
【0045】
また、ノイズ検出結果を優先して物体の非検出の判定を行うので、反射式光検出装置として光を反射する物体を検出した後で、物体がなくなってからのノイズ影響による誤判定を防ぐことができる。
【0046】
また本発明によれば、検出信号が予め設定される回数以上連続して同一のサンプリング結果を表すときのみ判定結果の変更に反映させるので、ノイズなどが単発的に検出信号として入力されてもその影響を防ぐことができる。
【0047】
また本発明によれば、ノイズ検出信号が予め設定される回数以上連続して同一のサンプリング結果を表すときにのみ判定結果の変更に反映させるので、外乱などによって単発的なノイズ検出信号が入力されても、その結果で判定結果が変更されることはなく確実なノイズ検出を行うことができる。
【0048】
また本発明によれば、発光素子を光変調して発光強度が高くなるタイミングに合わせて信号検出回路にゲート信号を与えることができるので、確実な信号検出を行わせることができる。
【0049】
また本発明によれば、ノイズ検出回路に発光素子の発光強度が高くなるタイミングと異なるタイミングでゲート信号を与えるので、ノイズの検出を確実に行うことができる。
【0050】
また本発明によれば、発光素子が発光強度を高くするパルス幅とパルス周期との比率が調整可能であるので、外乱光の影響などを受けない状態にすることができる。
【0051】
また本発明によれば、受光素子の受光出力を予め設定される基準レベルと比較して、基準レベル以下では受光出力を信号検出回路およびノイズ検出回路には与えないので、外乱などによって小さなレベルの入力があっても、無視することができる。
【0052】
また本発明によれば、信号検出回路とノイズ検出回路とに受光素子の受光出力を与えない基準レベルを別個に調整可能であるので、効率よく物体の検出が可能で、ノイズの影響を受けにくくするように調整することができる。
【0053】
また本発明によれば、バンドパスフィルタを用いて受光素子の受光出力を濾波するので、発光素子の発光強度が高くなる周波数から外れる成分のノイズを容易に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の反射式光変調型検出装置の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1の信号検出回路31およびノイズ検出回路32の構成を示すブロック図である。
【図3】図1の反射式光変調型検出装置20の各部の動作タイミングを示すタイムチャートである。
【図4】従来からの光変調型検出装置の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図5】図4の信号処理回路27の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の光変調型検出装置の各部の動作タイミングを示すタイムチャートである。
【符号の説明】
20 反射式光変調型検出装置
21 発振回路
23 発光素子
24 受光素子
25 ACアンプ
26 コンパレータ
27 信号処理回路
29 物体
30 判定回路
31 信号検出回路
32 ノイズ検出回路
33 ゲート信号発生回路
34 BPF
35 調整器
42 回数設定レジスタ
Claims (9)
- 発光素子から周期的に発光強度が変化するように変調した光を投射し、反射光を受光素子が受光することによって、投射光を反射する物体の有無を検出する反射式光変調型検出装置において、
受光素子の受光出力を、発光素子の発光強度が高いタイミングと合うように同期してサンプリングし、検出信号としてサンプリング結果を導出する信号検出回路と、
受光素子の受光出力を、発光素子の発光強度が高いタイミングと重ならないように同期してサンプリングし、サンプリング結果をノイズ信号として導出するノイズ検出回路と、
信号検出回路からの検出信号に基づいて物体の検出の判定を行い、ノイズ検出回路からのノイズ検出信号に基づいて物体非検出の判定を行う判定回路とを含み、
前記判定回路は、前記ノイズ検出回路からのノイズ検出信号が前記受光素子への反射光の受光を表すとき、前記信号検出回路からの検出信号が受光素子への反射光の受光を表すときでも、前記物体の非検出の判定を行うことを特徴とする反射式光変調型検出装置。 - 前記判定回路は、前記信号検出回路からの検出信号が、予め設定される回数以上連続して同一のサンプリング結果を表すときにのみ、判定結果の変更に反映させることを特徴とする請求項1記載の反射式光変調型検出装置。
- 前記判定回路は、前記ノイズ検出回路からのノイズ信号が、予め設定される回数以上連続して同一のサンプリング結果を表すときにのみ、判定結果の変更に反映させることを特徴とする請求項1または2記載の反射式光変調型検出装置。
- 前記発光素子を予め設定されるパルス幅で発光強度が高くなるように変調して駆動するための駆動信号を発生する駆動信号発生回路と、
駆動信号発生回路からの駆動信号に同期させ、該発光素子で発光強度が高くなるタイミングと同一のタイミングもしくは信号遅延時間分だけ遅らせたタイミングで、前記受光素子の受光出力をサンプリングするように、ゲート信号を前記信号検出回路に与えるゲート信号発生回路をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射式光変調型検出装置。 - 前記ゲート信号発生回路は、前記ノイズ検出回路が前記受光素子の受光出力をサンプリングするためのゲート信号を、前記信号検出回路に与えるゲート信号とは異なるタイミングで発生し、該ノイズ検出回路に与えることを特徴とする請求項4記載の反射式光変調型検出装置。
- 前記駆動信号発生回路は、前記発光素子の発光強度を高くするパルス幅と、パルス周期との比率を調整可能であることを特徴とする請求項4または5記載の反射式光変調型検出装置。
- 前記受光素子の受光出力を予め設定される基準レベルと比較し、受光出力が基準レベル以下のときには、前記信号検出回路およびノイズ検出回路へは該受光出力を入力させない比較回路をさらに含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の反射式光変調型検出装置。
- 前記比較回路は、前記信号検出回路と前記ノイズ検出回路とへ前記受光出力を入力させない基準レベルを、別個に調整可能であることを特徴とする請求項7記載の反射式光変調型検出装置。
- 前記受光素子の受光出力を、前記発光素子の発光強度が変化する周波数に一致する通過周波数帯域特性を有して濾波するバンドパスフィルタをさらに含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の反射式光変調型検出装置。
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