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JP3638493B2 - 楕円曲線自乗演算装置、およびこのプログラム記録媒体 - Google Patents
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楕円曲線自乗演算装置、およびこのプログラム記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、情報セキュリティ技術(楕円曲線暗号/署名、素因数分解)を実現するために用いられる楕円曲線上の演算装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
楕円曲線上で公開鍵暗号やデジタル署名を実現する場合、その処理時間のほとんどは楕円曲線上のk倍演算に費やされる。
一般に、暗号や署名には有限体GF(q)上で定義される楕円曲線を使う。これをE/GF(q)と表記する。qは素数または素数のべき乗である。従来の実装法ではqに素数または2m を用いることが多かったが、この発明は一般の有限体の場合を考える。
【0003】
楕円曲線上の点Pに対する加算を定義できる。通常の加算と区別するためにこれを、「楕円加算」「楕円2倍演算」と呼ぶ。いずれも、有限体GF(q)上の加減乗除算を組み合わせることで行うことが出来る。
通常、k倍演算を構成するために、「楕円加算」「楕円2倍演算」を組み合わせて行なう方法が用いられている。
したがって、楕円曲線上の演算は、有限体GF(q)上の加減乗除算に帰着することが出来、これらを高速化することが、楕円曲線上の演算の高速化につながる。
【0004】
楕円曲線演算を、GF(qn)上の有理式の列R(x0,x1,…)及びx0,x1 ,…の値をGF(qn)演算器に入力し、GF(qn-1)上の演算列とデータに帰着させるGF(qn-1)演算器へ渡し、GF(qn-1)演算器は入力をGF(qn-2)上の演算の列とデータに帰着させてGF(qn-2)演算器に渡し、以下同様のことを繰返して、GF(q0)演算器で計算した結果を出力するように、つまり逐次拡大させることにより、従来の楕円曲線演算より、乗算回数を減少することができることを特願平11−230123号「逐次拡大を用いた楕円曲線演算装置及びプログラム記録媒体」で提案した。
【0005】
この場合のGF(qn-1)のm次拡大体GF(qn)=GF(qn-1 m)上のGF(qn-1)演算器における自乗器として、入力A=(A0,A1)、出力A2 =(C0 ,C1)を正規基底によるGF(qn)=GF(qn-1 m)上の元のGF(qn-1)上の元により表現し、基底をαおよびβ(ただしα+β=−v1)とするとA=A0α+A1β,A2=C0α+C1βを意味し、全ての基底を解にもつGF(qn-1)上m次既約多項式をf(x)=x2+v1x+v0とし、
2=(−A0 21+(A0−A12(v0/v1))α+(−A1 21+(A0−A12(v0/v1))β
の演算を行うことが提案されている。つまり図9に示すようにGF(qn-1)自乗器27BでA0 2→L0を演算し、GF(qn-1)減算器27CでA0−A1→L1を演算し、GF(qn-1)自乗器27DでA1 2→L2を演算し、GF(qn-1)自乗器27EでL1 2→L3を演算し、GF(qn-1)定数倍器27Fで−v10→L4を演算し、GF(qn-1)定数倍器27Gで(−v1-1(−v0)L3→L5を演算し、GF(qn-1)定数倍器27Hで−v12 →L6 を演算し、GF(qn-1)加算器27IでL4+L5→C0を演算し、GF(qn-1)加算器27JでL5+L6→C1を演算してA2=(C0,C1)を得る。
【0006】
このようにすれば3回の自乗演算と3回の倍数演算で済む。
また前記逐次拡大を用いた楕円曲線演算ではGF(qn-1)のm次拡大GF(qn)=GF(qn-1 m)を多項式基底を用いて行うが、その多項式基底に用いる生成多項式は既約でなければならない。また正規基底の場合は逐次的に拡大する時に、拡大ごとに高速演算に適した正規基底の生成元が定義されることによって、全ての基底を解に持つ既約多項式を定義して既約多項式の列を作る。従って、既約多項式を作る際、この解が正規基底になるものでなくてはならない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の1目的はGF(qn-1)のm次拡大体GF(qn)=GF(qn-1 m)上の自乗器のGF(qn-1)演算器の乗算回数を更に減らし、より高速な演算を行うことができる楕円曲線自乗演算装置を提供することにある。
この発明の他の目的は逐次拡大を用いた楕円曲線演算装置において、逐次拡大に適した基底を得るための生成多項式を生成する装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の楕円曲線自乗演算装置においては全ての基底を解にもつGF(qn-1)上m次既約多項式をf(x)=x2+v1x+v0とし、特にv0=u2,u∈GF(qi-1)と表わせるものを用い、
Figure 0003638493
を演算する装置である。
【0009】
またこの発明による生成多項式生成装置は、生成多項式の候補を選び、その生成多項式候補が既約であるか検査し、既約でなければ次の生成多項式候補を選び同様のことを行い、既約であれば、これを用い、GF(qi)からGF(qi+1)への拡大ごとに同様にして生成多項式を生成する。
【0010】
【発明の実施の形態】
自乗器(正規基底)
この装置はGF(qn-1)のm次拡大GF(qn)=GF(qn-1 m)上の自乗器のGF(qn-1)上演算装置による一構成例である。
この構成例はm=2であり、全ての基底を解にもつGF(qn-1)上m次生成多項式をf(x)=x2+v1x+v0とした場合にv0=u2なるu∈GF(qn-1)が存在する場合の装置である。
【0011】
この説明および、図1においてA=(A0,A1)およびA2 =(C0,C1)は正規基底によるGF(qn)=GF(qn-1 m)上の元のGF(qn-1)上の元による表現であり、基底をαおよびβとするとそれぞれA=A0α+A1βおよびA2 =C0α+C1βを意味している。
図に示す装置100はGF(qn)=GF(qn-1 m)上の元A=(A0,A1)の入力に対してGF(qn)上の元A2を出力する装置の構成の一例を表している。
【0012】
この装置の動作をプログラムで実現する場合は、図5に示すフローに従って実行する。
このGF(qn)自乗算器100はGF(qn-1)定数倍器と、GF(qn-1)加算器と、GF(qn-1)減算器と、GF(qn-1)乗算器とこれらを制御する制御器111と、メモリ112とで構成される。
GF(qn-1)減算器101はA0とA1を入力とし、GF(qn-1)定数倍器102は減算器101の出力L1を入力とし、GF(qn-1)加算器103はA0と定数倍器102の出力L5を入力し、GF(qn-1)減算器104はA0とL5 を入力とし、GF(qn-1)加算器105はL5 とA1 を入力とし、GF(qn-1)減算器106はL5とA1を入力とし、GF(qn-1)乗算器107は加算器103の出力と減算器104の出力を入力とし、GF(qn-1)定数倍器108は乗算器107を入力とし、GF(qn-1)乗算器109は加算器105の出力と減算器106の出力とを入力とし、GF(qn-1)定数倍器110は乗算器109の出力を入力とする。
【0013】
この自乗器100は以下のように動作する。
入力値A=(A0,A1)を入力し、メモリ112に一時格納され、以下において特に述べないが演算に必要なデータはメモリ112から読出され、演算結果はメモリ112に記憶される。
Step1:GF(qn-1)減算器101は入力のA0 およびA1 に対して
1 ←A0−A1 を計算してL1 を出力する。
【0014】
Step2:GF(qn-1)定数倍器102は入力のL1 に対して
5 ←(u/v1)L1 を計算してL5 を出力する。
Step3:GF(qn-1)加算器103は入力のL5,A0に対して
5 +A0 を計算して出力する。
Step4:GF(qn-1)減算器104は入力のL5,A0に対して
5−A0を計算して出力する。
【0015】
Step5:GF(qn-1)加算器105は入力のL5,A1に対して
5 +A1 を計算して出力する。
Step6:GF(qn-1)減算器106は入力のL5,A1に対して
5 −A1 を計算して出力する。
Step7:GF(qn-1)乗算器107は入力の(L5+A0),(L5 −A0)に対して
0←(L5+A0)(L5−A0)を計算して出力する。
【0016】
Step8:GF(qn-1)定数倍器108は入力の(L5+A0)(L5−A0)に対して
−v1(L5+A0)(L5−A0)を計算してC0 として出力する。
Step9:GF(qn-1)乗算器109は入力の(L5+A1),(L5−A1)に対して
1←(L5+A1)(L5−A1)を計算して出力する。
【0017】
Step10:GF(qn-1)定数倍器110は入力の(L5+A1)(L5−A1)に対して
−v1(L5 +A1)(L5 −A1)を計算してC1 として出力する。
Step11:(C0,C1)をA2として出力する。
生成多項式生成装置
図2に示す生成多項式生成装置はGF(qn-1)のm次拡大GF(qn)=GF(qn-1 m) を多項式基底を用いて行なうのに用いる生成多項式を求める装置の一構成例である。この装置200は制御装置201にメモリ202と既約性判定装置203とが接続されて構成される。
【0018】
この装置の動作をプログラムで実現する場合は、図6に示すフローに従って実行する。
Step0:制御装置201は入力有限体GF(qn-1)と拡大次数mを入力する。またj個の生成多項式候補fi(x),(i=1,…,j)を生成する。iを0に初期化する。
i=jかを調べiがjでなければ
Step1:iを+1して入力された有限体GF(qn-1)上の生成多項式候補fi(x)を選ぶ。
【0019】
Step2:既約性判定装置203を用いてそのfi(x)が既約であるか検査する。
Step3:既約であれば、生成多項式g(x)としてfi(x)を出力。既約でなければStep1へもどってやりなおし。
既約性判定装置203の構成は後で述べる。
また、この装置の構成としては、以下のような構成、およびその組合せによる構成をすることもできる。
【0020】
f(x)が2次多項式x2+v1x+v0の場合に多項式基底を用いた乗算を高速に行なうことを目的として、Step0においてv1=−1となる候補fi(x)を生成する。
f(x)が2次多項式x2+v1x+v0の場合に多項式基底を用いた逆元や自乗を高速に行なうことを目的として、Step0においてv1=0となる候補fi(x)を生成する。
【0021】
f(x)が2次多項式x2+v1x+v0の場合に多項式基底を用いた自乗を高速に行なうことを目的として、Step0においてv1=0,v0=u2とあらわすことができる候補fi(x)を生成する。
正規多項式生成装置
図3に示す正規多項式生成装置はGF(qn-1)のm次拡大GF(qn)=GF(qn-1 m)を正規基底を用いて行なうのに用いる正規多項式を求める装置の一構成例である。この装置300は制御装置301にメモリ302、既約性判定装置303、正則判定装置304が接続されて構成される。
【0022】
この装置の動作をプログラムで実現する場合は、図7に示すフローに従って実行する。
Step0:有限体GF(qn-1)、拡大次数mを入力する。生成多項式候補fi(x),(i=1,…,j)を生成し、iを0に初期化した後、i=jかを判定し、iがjでなければ、
Step1:iを+1して入力された有限体GF(qn-1)上の生成多項式候補fi(x)を選ぶ。
【0023】
Step2:既約性判定装置303を用いてfi(x)が既約であるか検査する。
Step3:既約でなければStep1へもどってやりなおし。
Step4:既約であれば正則判定装置304を用いてfi(x)が正則であるか検査する。(この検査の方法は、例えば「暗号・ゼロ知識証明・数論」岡本龍明・太田和夫著、共立出版pp.167などに述べられている)
Step5:正則でなければStep1へもどってやりなおし。正則であれば、生成多項式f(x)としてfi(x)を出力。
【0024】
また、この装置の構成としては、以下のような構成をすることもできる。
f(x)が2次多項式x2+v1x+v0の場合に多項式基底を用いた自乗を高速に行なうことを目的として、Step0においてv0=u2と表わすことができるf(x)を生成する。
既約性判定装置
図4に示す既約性判定装置は図2,3に示した装置における、既約性判定装置203,303の一構成例である。この装置400は制御装置401と多項式ユークリッド(Euclid)互除装置402とよりなる。
【0025】
この装置の動作をプログラムで実現する場合は、図8に示すフローに従って実行する。
定義体GF(qn-1)と候補f(x)、拡大次数mを入力する。
g(x)=(x^qn-1 m-1)−xを作る。ここでA^BはABを表わす。次に多項式Euclid互除法を用いて、入力された多項式f(x)とg(x)=(x^qn-1 m-1)−xとの最大公約多項式を求め、
その最大公約多項式が0次式ならば、「既約」を、1次以上ならば「可約」を出力する。
【0026】
上述において各装置をコンピュータによりプログラムを解読実行させて機能させることもできる。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明の自乗演算装置によれば、2回の乗算と3回の定数倍演算とで済み、図9に示したものよりも、乗算回数が1回少なくて済み、それだけ高速に演算することができる。
また逐次拡大楕円曲線演算においてその拡大に利用する多項式基底の生成多項式を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のGF(qn)自乗器の実施例を示すブロック図。
【図2】この発明の多項式基底の生成多項式生成装置を示すブロック図。
【図3】この発明の正規多項式生成装置を示すブロック図。
【図4】図2、図3に用いた既約性判定装置の構成を示すブロック図。
【図5】図1に示した実施例におけるGF(qn)自乗処理手順を示す流れ図。
【図6】図2に示した実施例における多項式基底の生成多項式生成処理手順を示す流れ図。
【図7】図3に示した実施例における正規多項式生成処理手順を示す流れ図。
【図8】図4に示した装置の既約性判定処理手順を示す流れ図。
【図9】先に提案したGF(qn)自乗器の機能構成を示す図。

Claims (2)

  1. 有限体GF(qn-1)(qn-1は素数又は素数のべき乗である)の2次拡大GF(qn)=GF(qn-1 2)上の楕円曲線自乗演算装置であって、
    入力A=(A0,A1)、出力A2=(C0,C1)は正規基底α,βによるGF(qn)=GF(qn-1 2)上の元が二つのGF(qn-1)上の元より表現され、
    A=A0α+A1β、A2=C0α+C1βであり、α,βを解にもつGF(qn-1)上の2次生成多項式をf(x)=x2+v1x+v0とし、v0=u2uはGF(q n-1 )上の元であって、
    0とA1を入力してA0−A1 の演算を行い、その演算結果をL 1 として出力する第1のGF(qn-1)減算手段と、
    1を入力して(u/v1)L1 の演算を行い、その演算結果をL 2 として出力する第1のGF(qn-1)定数倍手段と、
    0とL2を入力してA0+L2 の演算を行い、その演算結果をL 3 として出力する第1のGF(qn-1)加算手段と、
    0とL2を入力してL2−A0 の演算を行い、その演算結果をL 4 として出力する第2のGF(qn-1)減算手段と、
    1とL2を入力してA1+L2 の演算を行い、その演算結果をL 5 として出力する第2のGF(qn-1)加算手段と、
    1とL2を入力してL2−A1 の演算を行い、その演算結果をL 6 として出力する第3のGF(qn-1)減算手段と、
    3とL4を入力してL3×L4 の演算を行い、その演算結果をL 7 として出力する第1のGF(qn-1)乗算手段と、
    5とL6を入力してL5×L6 の演算を行い、その演算結果をL 8 として出力する第2のGF(qn-1)乗算手段と、
    7を入力して−v17 の演算を行い、その演算結果をC 0 として出力する第2のGF(qn-1)定数倍手段と、
    8を入力して−v18 の演算を行い、その演算結果をC 1 として出力する第3のGF(qn-1)定数倍手段と、
    を具備する楕円曲線自乗演算装置。
  2. 入力A=(A0,A1)、出力A2=(C0,C1)が正規基底α,βによるGF(qn)=GF(qn-1 2)上の元が二つのGF(qn-1)上の元により表現され(qnは素数又は素数のべき乗である)、A=A0α+A1β,A2=C0α+C1βであり、α,βを解にもつGF(qn-1)上の2次生成多項式をf(x)=x2+v1x+v0とし、v0=u2uはGF(q n-1 )上の元であってAを入力し、A2を出力する有限体GF(qn-1)の2次拡大GF(qn)=GF(qn-1)上の楕円曲線自乗演算装置のコンピュータに、
    第1のGF(qn-1)減算手段が、A0及びA1の入力を受け付け、A0とA1からA0−A1 を求め、その演算結果をL 1 として出力する処理と、
    第1のGF(qn-1)定数倍手段が、v0とv1とL1とから(u/v1)L1 を求め、その演算結果をL 2 として出力する処理と、
    第1のGF(qn-1)加算手段が、L2とAとからL2+A0 を求め、その演算結果をL 3 として出力する処理と、
    第2のGF(qn-1)減算手段が、L2とAからL2−A0 を求め、その演算結果をL 4 として出力する処理と、
    第2のGF(qn-1)加算手段が、A1とL2とからL2+A1 を求め、その演算結果をL 5 として出力する処理と、
    第3のGF(qn-1)減算手段が、A1とL2とからL2−A1 を求め、その演算結果をL 6 として出力する処理と、
    第1のGF(qn-1)乗算手段が、L3とL4からL34 を求め、その演算結果をL 7 として出力する処理と、
    第2のGF(qn-1)乗算手段が、L5とL6からL56 を求め、その演算結果をL 8 として出力する処理と、
    第2のGF(qn-1)定数倍手段が、L7と−v1から−v17 を求め、その演算結果をC 0 として出力する処理と、
    第3のGF(qn-1)定数倍手段が、L8と−v1から−v18 を求め、その演算結果をC 1 として出力する処理と、
    を実行させるプログラムを記録した記録媒体。
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