JP3638866B2 - タンク接続部品取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用樹脂製燃料タンクのフィラー、ドレン、パイプ等のタンク接続部品取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラック用樹脂製燃料タンクは、乗用車と異なり、タンクが外部にむき出しの状態であり、フィラー(給油口)はタンクに直接取り付けられている。
鉄製のタンクの場合、鉄製フィラーをロウ付け、ハンダ付け、溶接等で接合しており、使用環境に耐え得る十分な強度を有している。
樹脂製のタンクの場合には、鉄フィラーをそのまま樹脂製タンクに接合することが不可能なため、図7〜9に示すような構造が採られている。
【0003】
例えば、図7に示すように成形された鉄フィラー1を、図8に示すようにスクリュー2,…,2を使用して取り付ける場合には、予め樹脂製タンクのボディー3の開口部3aに同心的に鉄シート4からなる補強材またはナットを、タンク成形時にインサート成型するかまたは後溶着し、下部をかしめて広げた鉄フィラー1を開口部3aとの間にパッキン5を介装してスクリュー2,…,2を螺着し、ボディー3に鉄フィラー1を取り付ける。
また、図9に示すように樹脂部品6をボディー3の開口部3aに同心的に溶着またはインサートにより固着し、その樹脂部品6の上端部にOリング7を介装して鉄フィラー1の下部をかしめにより挟着して、樹脂部品6の先端に鉄フィラー1を継ぎ足して、ボディー3に鉄フィラー1を取り付ける。
【0004】
〔問題点〕
このような従来のフィラー構造では、鉄製タンクよりも樹脂製タンクの方がコスト高となる。また、全樹脂製フィラーの場合には、部品、工数共に鉄製タンクと同等のコストにすることが可能であるが、キャップ開閉時の樹脂の削れや給油ガン挿入時のシール面のへこみ、削れ等によるシール不良の不具合が想定されるため、好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の技術における前記問題点に鑑みてなされたもので、これを解消するための課題は、樹脂製燃料タンクに設けるフィラー等の金属製接続部品の取り付けに対して部品点数削減や工数削減によるコストダウンが可能となるタンク接続部品取付構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明における請求項1に係るタンク接続部品取付構造は、樹脂製タンクに金属製接続部品を取り付けるタンク接続部品取付構造において、タンク接続側の端部にフランジを形成した金属製接続部品と、この金属製接続部品に外嵌して前記フランジを前記樹脂製タンクに溶着する樹脂製抑え部材と、この樹脂製抑え部材と前記金属製接続部品との間に介装して漏止めするシール部材とからなり、前記シール部材を前記金属製接続部品に外嵌し、前記樹脂製抑え部材を前記シール部材と前記金属製接続部品とに外嵌して、前記樹脂製タンクに形成された開口部、ドレン孔又は配管接続部等の孔の外周部に前記樹脂製抑え部材のタンク接続側の端面を溶着したことを特徴とするものである。
【0007】
また、請求項2に係るタンク接続部品取付構造は、前記金属製接続部品に鉄製接続部品を使用し、前記樹脂製抑え部材に前記樹脂製タンクと同系材料の部材を使用したことを特徴とする。
また、請求項3に係るタンク接続部品取付構造は、前記鉄製接続部品を鉄製フィラーとしたことを特徴とする。
また、請求項4に係るタンク接続部品取付構造は、前記鉄製接続部品を鉄製ドレンとしたことを特徴とする。
また、請求項5に係るタンク接続部品取付構造は、前記鉄製接続部品を鉄製パイプとしたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明における以下の実施の形態では、樹脂製タンクに鉄製フィラーを取り付ける場合について説明する。ただし、従来の技術と重複する部分については同一符号を付して説明を省略する。
また、この実施の形態は発明の主旨をより良く理解させるため具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、発明内容を限定するものではない。
【0009】
〔構成〕
実施の形態におけるトラック用樹脂製燃料タンクは、図1の側面断面図および図2の下平面図に示す形状に形成した鉄製フィラー10と、この鉄製フィラー10の一端に形成したフランジ11を樹脂製タンクのボディー3側に挟着する樹脂製抑え部材20と、この樹脂製抑え部材20の内側端縁に形成されたOリング溝21に嵌め込んで漏れを防止するOリング30とからなる。
トラック用樹脂製燃料タンクはABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、PP(ポリプロピレン)等の熱可塑性樹脂により形成するものとする。そして、樹脂製抑え部材20は、樹脂製タンクの使用材料が熱可塑性樹脂の例えばPPのときには、同系材料のPPを使用して形成することにより、ボディー3側に溶着し易くする。
【0010】
鉄製フィラー10は、円筒部10aの一端を外側に折り曲げてフランジ11を形成し、他端を内側に巻き込むように折り曲げて給油ガン挿入口12を形成し、給油ガン挿入口12の折り曲げ箇所の周上等間隔2ヶ所に切込み部13,13を設け、この切込み部13,13をキャップ(図示せず)の係止部をはめ合わせて90度回動することにより抜けを防止する係合溝とする。
【0011】
樹脂製抑え部材20は、一端にフランジ22を設け鉄製フィラー10の円筒部を内嵌する内径を有する短い円筒23に形成し、フランジ形成側の端面を樹脂製タンクのボディー3に当接する面24として所定の形状に形成し、その面24から軸方向へ深さと直径が異なり最も小径で深い溝をOリング溝21とする3段階に段差を有する溝を刻設する。
【0012】
〔製造方法〕
樹脂製タンクのボディー3への組付けは、図4に示すように、まず、鉄製フィラー10にOリング30を外嵌し、さらに樹脂製抑え部材20を外嵌して3者を一体に組付け(図4(A))、つぎに、一体に組付けた鉄製フィラー10、Oリング30、樹脂製抑え部材20をチャック40(40a,40b)により挟持して支持しつつ熱板溶着機にセットし、ボディー3の組付けるべき孔の設けられた周囲と、樹脂製抑え部材20のフランジ形成側の端面とを熱板50(50a,50b)を当接して加熱し(図4(B),(C))、各加熱面が溶融する時に熱板50を外して互いの加熱面を当接し押圧して融けた樹脂25が当接部の周面の両側にはみ出すようになるまで圧着する(図4(D),(E))。
【0013】
〔作用効果〕
このように構成した実施の形態においては、鉄製フィラー10と樹脂製抑え部材20との間隙からの漏止めがOリング30によって容易かつ確実にできるとともに、組付け及び漏止めに係る費用が低価格で済み、また、部品溶着の1工程の中で3部品を同時に固定することができ、部品費、工数費等を効果的に削減することができる。
また、燃料漏れ試験について、実車を想定した圧力を加えて気密試験を行ったところ、良好な結果が得られた。
【0014】
〔別態様〕
この実施の形態は、発明の主旨を理解し易くするため具体的に説明しているが、発明内容を限定するものではないから、特に説明されていない別の態様を制限するものではなく、適宜変更しても良い。
このような意味で発明の主旨に沿う別態様を以下に示す。
以下では、前記実施の形態と同様な組付方法が適用できる樹脂製燃料タンク用の接続部品の場合について説明する。
【0015】
(第1別態様)ドレン構造
このドレン構造は、樹脂製燃料タンクの下面側に設けられるドレンを鉄製吐出口部材に組付ける場合とする。
図5に示すように、樹脂製燃料タンクのボディー3に穿設されたドレン孔3bと同心的に穿設された孔を有し、この孔に雌ねじを設けた鉄製ドレン口60と、この鉄製ドレン口60に外嵌する樹脂製抑え部材61と、鉄製ドレン口60と樹脂製抑え部材61との間に介装するOリング62と、鉄製ドレン口60の雌ねじに螺合する雄ねじを有するプラグ63と、鉄製ドレン口60とプラグ63との間に介装するパッキン64とからなる。
実施の形態と同様にボディー3のドレン孔3bの周辺部と、Oリング62を鉄製ドレン口60との間に介装した樹脂製抑え部材61のタンク当接部を熱板で加熱し、溶融部を当接して押圧することによって接合する。
これにより、樹脂製燃料タンクの下面側に鉄製ドレン口60を取り付けることができ、パッキン64を介してプラグ63を鉄製ドレン口60の雌ねじに螺合することによって、容易にドレン口を密封することができる。
【0016】
(第2別態様)パイプ取付構造
このパイプ取付構造は、樹脂製燃料タンクの任意の位置に設けられる鉄製配管を組付ける場合とする。
図6に示すように、樹脂製燃料タンクのボディー3に穿設された配管接続部3cに同心的に接続部をセットできるようにフランジを設けた鉄製パイプ70と、フランジ形成側に外嵌する樹脂製抑え部材71と、鉄製パイプ70と樹脂製抑え部材71との間に介装するOリング72とからなる。
実施の形態と同様にボディー3の配管接続部3cの周辺部と、Oリング72を鉄製パイプ70と樹脂製抑え部材71との間に介装した樹脂製抑え部材71のタンク当接部を熱板で加熱し、溶融部を当接し押圧することによって接合する。
これにより、樹脂製燃料タンクのボディー3に鉄製パイプ70を取り付けることができ、Oリング72を介して鉄製パイプ70と樹脂製抑え部材71との間の漏れを防止することができ、樹脂製燃料タンクに鉄製パイプ70を容易に取り付けることができる。
【0017】
【発明の効果】
以上のように本発明における請求項1に係るタンク接続部品取付構造では、タンク接続側の端部にフランジを形成した金属製タンク接続部品にシール部材を外嵌し、このシール部材を外嵌した金属製接続部品に樹脂製抑え部材を外嵌して、シール部材と金属製接続部品と樹脂製抑え部材とを一体にした状態で、樹脂製抑え部材のタンク接続側の端面を樹脂製タンクの開口部、ドレン孔又は配管接続部等の孔の外周部に溶着し、樹脂製抑え部材により金属製接続部品を強固に取り付けることができ、しかも樹脂製抑え部材と金属製接続部品との間をシール部材により漏止めすることができて、部品溶着の1工程で3部品を同時に固定することができ、部品費および工数を削減することができる。
【0018】
また、請求項2に係るタンク接続部品取付構造では、前記金属製接続部品に鉄製接続部品を使用し、前記樹脂製抑え部材に前記樹脂製タンクと同系材料の部材を使用したことにより、キャップ開閉時や給油ガン挿入時の凹みや削れが防止でき、抑え部材の溶着が容易となり、耐久性を高くすることができるとともに製造を容易にすることができ、コストダウンが実現できる。
また、請求項3に係るタンク接続部品取付構造では、樹脂製タンクに鉄製フィラーを強固かつ漏れ防止可能に取り付けることができる。
また、請求項4に係るタンク接続部品取付構造では、樹脂製タンクに鉄製ドレンを強固かつ漏れ防止可能に取り付けることができる。
また、請求項5に係るタンク接続部品取付構造では、樹脂製タンクに鉄製パイプを強固かつ漏れ防止可能に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるタンク突出部品取付構造の実施形態におけるフィラー取付構造を示す縦断面図である。
【図2】同上フィラー取付構造を示す下平面図である。
【図3】同上フィラー取付構造の一部を示す側面断面図(図2のB−B矢視図)である。
【図4】同上フィラー取付構造の取付け工程を示す説明図であり、(A)はフィラー、Oリング、樹脂製抑え部材を組合わる工程を示す説明図、(B)はタンクと樹脂製抑え部材との接合部を加熱する工程を示す説明図、(C)は(B)における接合面加熱時を示す部分拡大図、(D)はフィラー取付完了状態を示す説明図、(E)は(D)における圧着時を示す部分拡大図である。
【図5】本発明におけるタンク突出部品取付構造の第1別態様のドレン構造を示す縦断面説明図である。
【図6】本発明におけるタンク突出部品取付構造の第2別態様のパイプ取付構造を示す縦断面説明図である。
【図7】従来のタンク突出部品取付構造のフィラー単体を示す斜視図である。
【図8】従来のフィラー取付構造の第1の取付構造を示す縦断面説明図である。
【図9】従来のフィラー取付構造の第2の取付構造を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
3 (樹脂製燃料タンクの)ボディー
10 フィラー
11 フランジ
20,61,71 樹脂製抑え部材
21 Oリング溝
24 タンク当接面
30,72 Oリング
60 鉄製ドレン口
63 プラグ
64 パッキン
70 鉄製パイプ
Claims (5)
- 樹脂製タンクに金属製接続部品を取り付けるタンク接続部品取付構造において、
タンク接続側の端部にフランジを形成した金属製接続部品と、この金属製接続部品に外嵌して前記フランジを前記樹脂製タンクに溶着する樹脂製抑え部材と、この樹脂製抑え部材と前記金属製接続部品との間に介装して漏止めするシール部材とからなり、
前記シール部材を前記金属製接続部品に外嵌し、前記樹脂製抑え部材を前記シール部材と前記金属製接続部品とに外嵌して、前記樹脂製タンクに形成された開口部、ドレン孔又は配管接続部等の孔の外周部に前記樹脂製抑え部材のタンク接続側の端面を溶着したことを特徴とするタンク接続部品取付構造。 - 前記金属製接続部品に鉄製接続部品を使用し、前記樹脂製抑え部材に前記樹脂製タンクと同系材料の部材を使用したことを特徴とする請求項1記載のタンク接続部品取付構造。
- 前記鉄製接続部品を鉄製フィラーとしたことを特徴とする請求項2記載のタンク接続部品取付構造。
- 前記鉄製接続部品を鉄製ドレンとしたことを特徴とする請求項2記載のタンク接続部品取付構造。
- 前記鉄製接続部品を鉄製パイプとしたことを特徴とする請求項2記載のタンク接続部品取付構造。
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