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JP3643682B2 - 貯蔵容器 - Google Patents
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JP3643682B2 - 貯蔵容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に貯蔵容器に関し、特に、使用済み原子燃料や、高放射性ガラス固化体等の放射性物質の貯蔵に特に適する容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術による放射性物質の貯蔵容器の構造について図3を参照して説明すると、該貯蔵容器1は、溶接部4で相互に接続された容器本体2、蓋体3とからなり、容器本体2内に、前述したような放射性物質5を収容し貯蔵するものである。この貯蔵容器1においては、その内部の増加圧力、地震等の衝撃による荷重、外部からの負荷等は、容器本体2、蓋体3、溶接部4等で受けることになる。
【0003】
上述したような容器内部の増加圧力、地震等の衝撃による荷重、外部からの負荷等による設計想定荷重に対し、使用する材料の物量等の最適化設計を行う場合、容器本体2と蓋体3との溶接部4にも、容器本体2と同程度の強度が要求されることは言うまでもない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、貯蔵容器1の構造強度を向上させようとする場合、容器本体2及び蓋体3の板厚を増加させるだけでなく、溶接部4における溶け込みの深さも増す必要があり、これが、材料の増加、特に溶接作業時間の増加によるかなりのコストアップを招くことになっていた。
本発明は、上述した従来の技術の欠点を解消するためになされたものであり、その目的は、溶接部の深い溶け込みが不要であり、結果的に材料の増加も抑制することができる貯蔵容器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明に係る貯蔵容器は、貯蔵すべき物質を格納するための内箱と、この内箱の外周面に接触して配設される外箱とからなる貯蔵容器であってこの外箱、前記内箱の上面に隣接して並置される上部周方向強度部材および/または内箱の下面に隣接して並置される下部周方向強度部材と、上部周方向強度部材および/または下部周方向強度部材に固定され内箱の側面周りに等間隔に配設された複数の軸方向強度部材と、これらの軸方向強度部材のそれぞれに形成された溝に組み合わされた側面周方向強度部材とからなる枠体構造からなる。なお、前記枠体構造の軸方向強度部材が、前記内箱に固定されているのが好ましい
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明をその好適な実施形態について添付図面を参照して詳細に説明するが、図中、同一符号は同一又は相当部分を示すものとし、また、本発明は、放射性物質の貯蔵容器に適用した場合について以下に説明するが、これに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0007】
図1及び図2は、本発明の好適な実施形態に係る貯蔵容器10を示す概念図であり、この貯蔵容器10は、全体的にほぼ円筒形に形成されており、例えば放射性廃棄物のような放射性物質(貯蔵すべき物質)11を格納する円筒形の内箱12と、この内箱12の外周面に接触して外側囲む外箱13とからなっている。内箱12は、図3に示した従来のものと同様に、上面を形成する蓋体12bが溶接部12aにより取り付けられた内箱本体からなりこの内箱12下面を形成する底部12dは閉じられている。
【0008】
一方、外箱13は、内箱12の頂部の上面に隣接して並置された上部周方向強度部材である上部周方向強度支持板13aを有すると共に、内箱12の底部により形成される下面に隣接して並置された下部周方向強度部材である下部周方向強度支持板13bを有し、これらの上部および下部周方向強度支持板13a,13bには、これらの周方向強度支持板13a、13b間を垂直方向に延在する複数本(実施形態では8本)の軸方向強度部材である軸方向強度棒13cが周方向に等間隔で離間して固定されている。また、各軸方向強度棒13cには高さ方向離間する複数(実施形態では2つ)の位置に、断面が長方形の切欠きもしくは溝13dが形成されており、これらの溝13dにこれらの溝13dに対して補完的形状を有する同様の溝(図示せず)内周面に形成側面周方向強度部材である周方向強度リング14が図示のように嵌合している。
【0009】
従って、実施形態では、周方向強度リング14の肉厚(貯蔵容器の半径方向に関する寸法)は軸方向強度棒13cの肉厚とほぼ同等であり、また、これらの軸方向強度棒13c及び周方向強度リング14が互いに組み合って、軸方向及び周方向の負荷を支持する枠体構造20を提供している。各軸方向強度棒13cの上端及び下端には、その内縁部に段部15が形成されていて、そこで周方向強度支持板13a,13bを受けている。
【0010】
上述した上部及び下部周方向強度支持板13a,13bに対する各軸方向強度棒13cの固定手段並びに各軸方向強度棒13cと周方向強度リング14の固定手段は、図示しないが、溶接でも、ボルトでも、また、十分な強度と耐久性等が確保できれば、接着等の他の手段でもよい。また、実施形態では、内箱12の側面もしくは側壁12cと、外箱13の各軸方向強度棒13cとは、高さ方向で離間した3つの溶接部16において溶接により堅固に固定されている。
【0011】
このような外箱の構成により、衝撃、振動等によって仮に固定部分が緩んだり、剥がれたりしても、上部周方向強度支持板13aや下部周方向強度支持板13b、周方向強度リング14が脱落もしくは当接することがなく、放射性物質11を格納した内箱12に負荷を与えることがないように考慮されている。なお、上部及び下部周方向強度支持板13a,13b、軸方向強度棒13c並びに周方向強度リング14等の材質及び寸法、想定されるあらゆる負荷に十分耐えうるように設計する必要があることは言うまでもない。
【0012】
以上のような構成を有する本発明の実施形態に係る貯蔵容器10は、例えば次のような手順で組み立てることができる。先ず、各周方向強度リング14を8本の軸方向強度棒13cに形成された溝13dにはめ込んで両者を溶接して枠体構造20を形成し、この枠体構造20を適当な工具(図示せず)で吊り下げて、各軸方向強度棒13cの下部の段部15が下部周方向強度支持板13bの周縁部に当接するように、該下部周方向強度支持板13b上に載置し、そこに、各軸方向強度棒13cを図示しないボルトにより側方から次々と取着する。次に、図3に示した従来の貯蔵容器の場合と同様に放射性物質11を収容した内箱12を用意したら、それを吊り下げて上述の枠体構造20内に降ろして、下部周方向強度支持板13b上に載置し、内箱12の外周面に接触する軸方向強度棒13cの内面を高さ方向で離間する3つの位置で溶接し、溶接部16を形成する。しかる後、上部周方向強度支持板13aを各軸方向強度棒13cの段部15に載置し、ボルトにより堅固に固定すれば、貯蔵容器10の組み立てが完了する。
【0013】
このように組み立てられた実施形態の貯蔵容器10においては、上方或いは下方からの負荷に対しては、この負荷は、該負荷を直接受ける上部周方向強度支持板13a或いは下部周方向強度支持板13bを介して、軸方向強度棒13cにより支持される。また、周方向からの負荷に対しては、この負荷を軸方向強度棒13cが直接受ける場合、該負荷は、各軸方向強度棒13cを介して上部周方向強度支持板13a、下部周方向強度支持板13b或いは周方向強度リング14により支持される。周方向からの負荷を周方向強度リング14が直接受ける場合、該負荷は、周方向強度リング14により支持される。
【0014】
更に、落下又は地震性の衝撃の場合には、本来、自重に基づく負荷も発生するが、放射性物質11を貯蔵した内箱12は、各軸方向強度棒13cと複数箇所で溶接部16により結合されているため、内箱12の自重に基づく負荷は、これらの溶接部16により支持されるので、内箱12自身への負荷は可及的に軽減される。
【0015】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、様々な改変が可能である。例えば、
1)上記実施形態では、負荷を好適に伝達するために各軸方向強度棒13cを内箱12に溶接により固定していが、軸方向強度棒13cが内箱12の外周面に緊密に接触している場合には、必ずしも固定する必要はない。
2)上記実施形態では、各軸方向強度棒13cと周方向強度リング14の肉厚をほぼ同等とし、それらに形成された溝同士を組み合わせて枠体構造20としていたが、軸方向強度棒13cのみに溝を形成し、嵌合させてもよい。
3)上記容器実施形態では、上部周方向強度支持板13a及び下部周方向強度支持板13b開口のない平板により形成したが、格子状でもよく、また、リング状でもよい。リング状とする場合、リングの内径は、内箱の外径よりも小さく形成するのがよい
4)また、上方又は下方からの過大な負荷を考慮する必要がない場合には、上部周方向強度支持板13a及び下部周方向強度支持板13bの何れか一方を省略してもよい。後者が省略される場合には、内箱12の下面は、勿論、各軸方向強度棒13dの下端面と面一になるので、各軸方向強度棒13dの下部の段部15は不要である。
5)上記実施形態では、各軸方向強度棒13cを3カ所で内箱12に固定していが、固定箇所はそれ以外の数でもよく、例えば各軸方向強度棒13cの実質的に全面にわたり内箱12に固定するようにしてもよい。
【0016】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、貯蔵容器は、貯蔵すべき物質を格納するための内箱と、該内箱の周りに配設される外箱とからなりこの外箱、前記内箱の上面に隣接して並置される上部周方向強度部材および/または内箱の下面に隣接して並置される下部周方向強度部材と、上部周方向強度部材および/または下部周方向強度部材に固定され内箱の側面周りに等間隔に配設された複数の軸方向強度部材と、これらの軸方向強度部材のそれぞれに形成された溝に組み合わされた側面周方向強度部材とからなる枠体構造からなるので貯蔵容器が周方向からの負荷を受ける場合には、軸方向強度部材を介し、または直接に外箱の上部および/または下部周方向強度部材と側面周方向強度部材がこの負荷を支持すると共に、貯蔵容器が軸方向からの負荷を受ける場合には、上部および/または下部周方向強度部材を介して外箱の軸方向強度部材がこの負荷を支持するので、内箱に対する負荷を非常に軽減することができる。特に、各軸方向強度部材に形成された溝に側面周方向強度部材が組み合わされているので、その脱落や当接を防ぐことができる。したがって、内箱延いては貯蔵容器全体の肉厚を薄くすることができる。また、溶接部の強度保証も軽減可能であって、貯蔵容器の材料コストを低減できるだけでなく、現地での溶接作業を簡易化することも可能となり、作業コストを低減することができる。
【0017】
さらに、内箱の側面周りに等間隔で立設される複数の軸方向強度部材を内箱に固定する場合には、内箱の自重による負荷をこの固定部を介して軸方向強度部材が支持するので、内箱が受ける負荷を軽減することができる。なお、この場合、軸方向強度部材が受ける負荷が内箱に伝達されても、局部的に応力が発生して内箱の健全性を損なうようなことない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による放射性物質の貯蔵容器の一実施形態を縦断面で示す概念図である。
【図2】 図1の貯蔵容器の平面図である。
【図3】 従来の貯蔵容器の縦断面図である。
【符号の説明】
10…貯蔵容器、11…放射性物質(貯蔵すべき物質)、12…内箱、12b…内箱の蓋体(上面)、12c…内箱の側面、12d…内箱の下面、13…外箱、13a…上部周方向強度支持板(周方向強度部材)、13b…下部周方向強度支持板(周方向強度部材)、13c…軸方向強度棒(軸方向強度部材)、14…側面周方向強度リング(周方向強度部材)、20…枠体構造。

Claims (2)

  1. 貯蔵すべき物質を格納するための内箱と、この内箱の外周面に接触して配設される外箱とからなる貯蔵容器であってこの外箱、前記内箱の上面に隣接して並置される上部周方向強度部材および/または内箱の下面に隣接して並置される下部周方向強度部材と、上部周方向強度部材および/または下部周方向強度部材に固定され内箱の側面周りに等間隔に配設された複数の軸方向強度部材と、これらの軸方向強度部材のそれぞれに形成された溝に組み合わされた側面周方向強度部材とからなる枠体構造からなることを特徴とする貯蔵容器。
  2. 前記枠体構造の各軸方向強度部材が、前記内箱に固定されていることを特徴とする請求項1記載の貯蔵容器。
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