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JP3647198B2 - 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法 - Google Patents
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JP3647198B2 - 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及び画像形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真、静電印刷、磁気記録の如き画像形成方法において、静電荷潜像を顕像化する為のトナー、及び、該トナーを用いた画像形成方法に関するものである。特に、トナーで形成された顕画像を記録材に加熱定着させる定着方式に供される静電荷像現像用トナー、及び、該トナーを用いた画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては米国特許第2,297,691号明細書、特公昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公報等に記載されている如く多数の方法で知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて直接的あるいは間接的手段を用い、紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱、加圧、或は溶剤蒸気などにより定着し複写物等を得るものであり、そして感光体上に転写せずに残った未転写トナーは種々の方法でクリーニングされ、上述の工程が繰り返される。
【0003】
また、一般的なフルカラー画像を形成する方法の一例について説明すると、感光体ドラムの感光体(静電潜像担持体)を一次帯電器によって均一に帯電し、原稿のマゼンタ画像信号にて変調されたレーザー光により画像露光を行ない、感光ドラム上に静電潜像を形成し、マゼンタトナーを保有するマゼンタ現像器により該静電潜像の現像を行ない、マゼンタトナー画像を形成する。次に搬送されてきた転写材に転写帯電器によって前記の感光ドラムに現像されたマゼンタトナー画像を直接的、或いは間接的手段を用い転写する。
【0004】
一方、前記の静電潜像の現像を行なった後の感光体ドラムは、除電用帯電器により除電し、クリーニング手段によってクリーニングを行なった後、再び一次帯電器によって帯電し、同様にシアントナー画像の形成及び前記のマゼンタトナー画像を転写した転写材へのシアントナー画像の転写を行ない、さらにイエロー色,ブラック色と順次同様に行なって、4色のトナー画像を転写材に転写する。該4色のトナー画像を有する転写材を定着ローラにより熱及び圧力の作用で定着することによりフルカラー画像を形成する。
【0005】
近年このような装置は、単なるオリジナル原稿を複写する為の事務処理用複写機というだけでなく、コンピュータの出力としてのレーザービームプリンター(LBP)、或いは個人向けのパーソナルコピー(PC)という分野で使われ始めた。
【0006】
また、このようなLBPやPCに代表される分野以外にも、基本エンジンを応用した普通紙ファックスへの展開も急激に発展を遂げつつある。
【0007】
その為、より小型、より軽量そしてより高速、より高画質、より高信頼性が厳しく追及されてきており、機械は種々の点でよりシンプルな要素で構成されるようになってきている。その結果、トナーに要求される性能はより高度になり、トナーの性能向上が達成できなければよりすぐれた機械が成り立たなくなってきている。また、近年多様な複写のニーズに伴ない、カラー複写に対する需要も急増しており、オリジナルカラー画像をより忠実に複写するため、更に一層の高画質,高解像度等が望まれている。さらに、両面のオリジナルカラー原稿の複写に対する要求も高まってきている。
【0008】
これらの観点より、該カラーの画像形成方法に使用されるトナーは、これに加熱した際の溶融性及び混色性が良いことが必要であり、軟化点が低く、且つ溶融粘度の低いシャープメルト性の高いトナーを使用することが好ましい。
【0009】
即ち、斯かるシャープメルトトナーを使用することにより、複写物の色再現範囲を広め、原稿像に忠実なカラーコピーを得ることができる。
【0010】
しかしながら、このようなシャープメルト性の高いカラートナーは、一般に定着ローラーとの親和性が高く、定着時に定着ローラーにオフセットし易い傾向にある。
【0011】
特にカラー画像形成装置における定着装置の場合、転写材上にマゼンタ,シアン,イエロー,ブラックと複数層のトナー層が形成されるため、トナー層厚の増大から特にオフセットが発生しやすい傾向にある。
【0012】
従来定着ローラー表面にトナーを付着させない目的で、例えばローラー表面をシリコーンゴムや弗素系樹脂などのトナーに対して離型性に優れた材料で被覆し、さらにその表面にオフセット防止、及び、ローラー表面の疲労を防止する為にシリコーンオイル,フッ素オイルの如き離型性の高い液体の薄膜でローラー表面を被覆することが行なわれている。しかしながら、この方法はトナーのオフセットを防止する点では極めて有効であるが、オフセット防止用液体を供給する為の装置が必要な為、定着装置が複雑になること等の問題点を有していることはもちろんのこと、このオイル塗布が定着ローラーを構成している層間のはく離を起こし結果的に定着ローラーの短寿命化を促進するという弊害がつきまとう。
【0013】
そこで、シリコーンオイルの供給装置などを用いないで、かわりにトナー中から加熱時にオフセット防止液体を供給しようという考えから、トナー中に低分子量ポリエチレン,低分子量ポリプロピレンなどの離型剤を添加する方法が提案されている。
【0014】
トナー中に離型剤としてワックスを含有させることは知られている。例えば特公昭52−3304号公報,特公昭52−3305号公報,特開昭57−52574号公報等に技術が開示されている。
【0015】
また、特開平3−50559号公報,特開平2−79860号公報,特開平1−109359号公報,特開昭62−14166号公報,特開昭61−273554号公報,特開昭61−94062号公報,特開昭61−138259号公報,特開昭60−252361号公報,特開昭60−252360号公報,特開昭60−217366号公報などにワックス類を含有させる技術が開示されている。
【0016】
更に、特開平6−11893号公報では、エチレンとα−オレフィンから合成された流動点が0℃以下のコオリゴマーを含有させる技術が開示されている。
【0017】
ワックス類は、トナーの低温時や高温時の耐オフセット性の向上や、低温時の定着性の向上のために用いられているが反面、耐ブロッキング性を悪化させたり、複写機等の機内昇温などによって熱にさらされたり、また長期間トナーを放置した際にワックスがトナー表面にマイグレーションして現像性が悪化したりする。
【0018】
こうした問題に対して、新規トナーの開発にかかる期待は大なるものであった。
【0019】
上記の課題に対して懸濁重合法トナーが提案されている(特公昭36−10231号公報)。この懸濁重合法においては重合性単量体および着色剤(更に必要に応じて重合開始剤,架橋剤,荷電制御剤,その他の添加剤)を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相(例えば水相)中に適当な撹拌機を用いて分散し同時に重合反応を行なわせ、所望の粒径を有するトナー粒子を得るものである。
【0020】
この懸濁重合法では、水の如き極性の大なる分散媒中で単量体組成物の液滴を生成せしめる為、単量体組成物に含まれる極性基を有する成分は水相との界面である表層部に存在し易く、非極性の成分は表層部に存在しないという、いわゆるコア/シェル構造を形成することが出来る。
【0021】
重合法によるトナーは、離型剤であるワックス成分の内包化により、低温定着性、耐ブロッキング性と耐高温オフセット性という相反する性能を両立することが可能となり、かつ定着ローラーにオイル等の離型剤を塗布することなく、高温オフセットを防止することが可能となる。
【0022】
先にも述べたように、近年は両面のオリジナル原稿の複写あるいは片面のオリジナル原稿の両面化に対するユーザーの需要は大きく、そのためにもより高画質,高信頼性のある両面画像が求められている。
【0023】
従来のカラー両面に対する技術において様々な弊害がある中で、最重要課題の一つに、1面を定着した後に発生する紙カールがある。この紙カールが大きいと、定着画像の搬送性は著しく劣り、高画質,高信頼性のある画像が得られない。これに対して、トナーに要求される性能としては、たとえば、転写材へのトナーの転写量を少ない状態において、いかに、画像濃度,色再現性等を満足した高画質な画像を得られるかである。これには、トナー自身の着色力の向上が必要となる。また、両面において、2度定着器を通過する画像が生じることから、耐高温オフセット性の更なる向上も必要とされている。
【0024】
従来、フルカラー複写機においては、4つの感光体とベルト状転写ベルトを用い各感光体上に形成された静電潜像をシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックトナーを用い現像後、感光体とベルト転写体間に転写材を搬送しストレートパス間で転写後、フルカラー画像を形成せしめる方法や、感光体に対向せしめた転写体表面に静電気力やグリッパー等の機械的作用により転写材を巻き付け、現像−転写工程を4回実施することで結果的にフルカラー画像を得る方法等が一般的に利用されている。
【0025】
また近年フルカラー用転写材として通常の紙やオーバーヘッドプロジェクター用フィルム(OHP)以外に厚紙やカード、葉書等の小サイズ紙等への多様なマテリアル展開の必要性が増してきている。上記の4つの感光体を用いる方法においては、転写材がストレートに搬送するため多様な転写材への適用範囲は広いが、複数のトナー像を正確に所定の転写材の位置に重ね合わせる必要があり、少しのレジストレーションの相違によっても高画質の画像を再現性良く得ることが困難で、転写材の搬送機構が複雑化し信頼性・部品点数の増加を招くという問題がある。また転写材を転写体表面に吸着させ巻き付ける方法で秤量の大きな厚紙を用いる際においては、転写材のコシの強さで転写材の後端が密着不良を起こし、結果的に転写に基づく画像欠陥を起こし好ましくない。小サイズ紙に対しても同様に画像欠陥が発生する場合がある。
【0026】
ドラム形状の中間転写体を用いるフルカラー画像装置は、米国特許第5,187,526号明細書や特開平4−16426号公報等で既に知られている。米国特許第5,187,526号明細書においては、ポリウレタンを基材とする表層からなる中間転写ローラーの体積固有抵抗値が、109Ω・cm未満であり、同様の表面層から構成された転写ローラーの体積固有抵抗値が、1010Ω・cm以上とすることで高画質を得ることができると記載されている。しかしながら、このような系においては、転写材へのトナーの転写時に十分なトナーへの転写電荷量を与えるためには、高出力電界が必要となるため導電性付与材を分散せしめたポリウレタンから構成された表層が、局所的にブレイクダウンを起こし、トナー乗り量の少ないハーフトーン画像において顕著な画像乱れが発生し好ましくない。更にこのような高電圧の印加は、相対湿度が60%RHを上回る高湿度下の環境においては、転写材の低抵抗化に伴い転写電流が漏洩して転写不良を起こし易く、一方、相対湿度が40%RH以下の低湿度環境においても転写材の不均一抵抗ムラに基づく転写不良の原因となる場合がある。
【0027】
中間転写体を用いる構成とトナーとの関係を記載しているものとして、特開昭59−15739号公報及び特開昭59−5046号公報がある。しかしながら、該公報においては、粘着性の中間転写体を用い10μm以下のトナーを効率よく転写せしめることしか述べられていない。通常中間転写体を用いる系においては、トナーの顕色像を感光体から中間転写体に一旦転写後、更に中間転写体から転写材上に再度転写することが必要であり、従来の上記方法と比べトナーの転写効率を従来以上に高める必要がある。特に複数のトナー像を現像後転写せしめるフルカラー複写機を用いた場合においては、白黒複写機に用いられる一色の黒トナーの場合と比較し感光体上のトナー量が増加し、単に従来のトナーを用いただけでは転写効率を向上させることが困難である。更に通常のトナーを用いた場合には、感光体や中間転写体とクリーニング部材との間、及び/又は、感光体と中間転写体間でのズリ力や摺擦力のために感光体表面や中間転写体表面にトナーの融着やフィルミング等が発生して転写効率の悪化や、フルカラーにおいては4色のトナー像が均一に転写されないことから色ムラやカラーバランスの面で問題が生じやすく、高画質のフルカラー画像を安定して出力することが困難であった。
【0028】
また、通常のフルカラー複写機に搭載されるトナーとしては、定着工程で各カラートナーが十分混色することが必要で、このことにより色再現性の向上やOHP画像の透明性が重要であり、黒トナーと較べカラートナーは、一般的にシャープメルトで低分子量の樹脂を使用することが好ましい。また、通常の黒トナーには、定着時の耐高温オフセット性を向上させるためにポリエチレンワックスやポリプロピレンワックスに代表される比較的結晶性の高い離型剤が用いられている。しかしながら、フルカラートナーにおいては、この離型剤の結晶化性のためOHPのトナー画像は、出力した際著しく透明性が阻害される。このため通常カラートナー構成成分として離型剤を添加せずに加熱定着ローラーへシリコーンオイル等を均一塗布せしめることで結果的に耐高温オフセット性の向上を図っている。しかしながら、このようにして得られたトナー定着像を有する転写材は、その表面に余分のシリコーンオイル等が付着しているため、ユーザーが使用する際不快感を生じ好ましくない。このように当接部分の多い中間転写体を用いたフルカラー画像形成には、現状困難な問題が多い。特開昭59−15739号公報及び特開昭59−5046号公報には、この点に関するトナー又は中間転写体への工夫は、提案されていない。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、係る従来技術の欠点を大幅に改良し、定着性と耐オフセット性を向上し、且つ、いかなる環境においても良好な帯電性を維持すると共に、高品質な画像を長期にわたって安定して実現し、感光体や現像剤担持体、更には中間転写体等に悪影響を及ぼさない電子写真プロセスに高度に適用を可能とする静電荷像現像用トナー、及び該トナーを用いた画像形成方法を提供するものである。
【0030】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、少なくとも結着樹脂に着色剤とワックス成分を分散させた組成物で形成された静電荷像現像用トナーにおいて、該ワックス成分が、
(a)酸価が3〜60mgKOH/gであり、
(b) ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)の分子量分布において、分子量200〜5000の領域にメインピークを有し、ワックスの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2〜120であり、
(c)13C−NMR(核磁気共鳴)測定装置により測定されるスペクトルにおいて、0〜50ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S)、36〜42ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S1)、及び10〜17ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S2)が、下記条件
【0031】
【数4】
Figure 0003647198
を満足する
(d)分岐ポリアルキレンワックスである
ことを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
【0032】
更に本発明は、該トナーを用いた画像形成方法に関する。
【0033】
本発明者等は、鋭意検討の結果、トナー組成物を構成するワックス成分が有する物性を特定することにより、極めて良好な低温定着性と適切なグロスを呈し、且つ、いかなる環境においても良好な帯電性を維持すると共に、ドット再現に優れたトナー画像を長期にわたって形成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明に係るワックス成分は、酸価を3〜60mgKOH/gの範囲にコントロールする。該ワックス成分は、後述するような特定の分岐構造とすることにより十分な酸価を有することが可能となり、トナーの帯電特性と低温定着化を満足なものとすることができる。酸価が60mgKOH/gを超えると、トナーの帯電量をコントロールすることが困難となり、特に使用環境に対する依存性が高くなる。また、水系媒体中で造粒・重合を行い、重合方法により直接トナーを得る場合、造粒中にワックス成分が析出したり、トナーの粒度分布や形状に悪影響を与える。
【0035】
酸価の測定は、「JIS K1557−1970」に準じて行い、試料を秤量し、混合溶媒に溶かし水を加える。この液をガラス電極を用いて、0.1N−NaOHで電位差滴定を行い酸価を求める。
【0036】
また、該ワックス成分はゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)の分子量分布において、分子量200〜5000の領域にメインピークを有し、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が2〜120の範囲であることを特徴とする。分子量分布を上記の如く特定することにより、低温定着に大きく貢献しつつ、離型性をも効果的に発現すると共に現像特性や転写性を良好なものとする。
【0037】
ピーク分子量が200未満の場合、該ワックス成分による可塑化が急激なものとなるため、耐オフセット性や保存性に重大な問題を生じる。また、トナーの摩擦帯電も不均一なものとなり現像特性も悪化する。一方、ピーク分子量が3万を超えると、該ワックス成分の分散性が急激に悪化し現像特性に問題を生じるだけでなく、画像形成装置とのマッチングにも支障をきたす。また、重合方法により直接トナーを得る場合には、造粒時にワックス成分が析出したり、トナーへの内包性に不均一化をもたらし好ましくない。定着温度が高くなると共に、定着画像装置を適度に平滑化せしめることが困難となるため、特にカラートナーに用いた場合には、混色性低下の点から好ましくない。更に、水系媒体中で造粒・重合を行い重合方法により直接トナーを得る場合、該最大吸熱ピーク温度が高いと主に造粒中にワックス成分が析出する等の問題を生じ好ましくない。
【0038】
本発明において、ワックス成分の分子量分布は下記の条件で測定される。
【0039】
装置 :GPC−150C(ウォーターズ社製)
カラム:GMH−HT(東ソー社製)の2連
温度 :135℃
溶媒 :o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添加)
流速 :1.0ml/min
試料 :濃度0.15重量%の試料を0.4ml注入
【0040】
以上の条件で測定し、試料の分子量算出にあたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量較正曲線を使用する。更に、Mark−Houwink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン換算することによって算出される。
【0041】
一方、該ワックス成分の13C−NMR(核磁気共鳴)測定装置により測定されるスペクトルにおいて、0〜50ppmの範囲に検出されるピークの総面積(S)、36〜42ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S1)、及び、10〜17ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S2)の関係を特定することにより、トナーに好ましい物理的特性を持たせることが出来る。
【0042】
すなわち、図1において該ワックス成分の主鎖メチレン炭素に帰属されるシグナル(約30ppm)を除く分岐構造を構築する分岐炭素の存在率に相当するS1/S×100の値を1.0〜10とすることで、ワックス成分のトナー表面へのマイグレートを抑制し、トナーの長期保存性や耐久性の向上が達成される。更に、長鎖分岐末端炭素の存在率に相当するS2/S×100の値を1.5〜15とすることで、高温下でのトナーの粘性と弾性のバランスが最適化されるので、耐高温オフセット性が改善されると共に適切なグロスを維持したまま良好な低温定着性が達成される。また、トナー製造時に、トナー組成物全体に剪断力を掛けることが可能となるので各トナー構成材料の分散性が改善され、現像性が向上する。特にこの傾向はトナー製造上剪断力をかけづらい重合法トナーの場合に一層効果的であり、ドット再現性が良好なものとなる。
【0043】
上記の如きトナーの電子写真特性の改善効果は、長鎖分岐鎖が更に枝分れした短鎖分岐鎖を有するような分岐構造が発達した酸価を有するワックス成分を用いることで更に良化する。すなわち、13C−NMR測定スペクトルにおいて、10〜17ppmの範囲に複数のシグナル、及び、150〜200ppmに1つ以上のシグナルが検出されるように分岐密度や分岐鎖、更には極性基の状態をコントロールすることにより、従来、ワックス成分の分子構造等に起因すると考えられていた種々の弊害が回避される。尚、上記範囲内であれば直鎖状ワックスを混合して用いることも本発明の好ましい実施形態の一つである。
【0044】
本発明において、ワックス成分の13C−NMRスペクトルは下記の条件で測定される。
【0045】
13C−NMRの測定条件>
装置: FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子社製)
13C測定周波数: 100.40MHz
パルス条件: 5.0μs(45°)
データポイント: 32768
遅延時間: 25sec
周波数範囲: 10500Hz
積算回数: 10000回
測定温度: 110℃
【0046】
また、測定サンプルは以下のようにして調製する。すなわち、試料200mgを10mmφのサンプルチューブに入れ、溶媒としてベンゼン−d6/o−ジクロルベンゼン−d4(1/4)を加え、これを110℃の恒温槽内で溶解させて測定溶液とする。
【0047】
本発明に係るワックス成分は、アルキレンを高温・高圧下でラジカル重合、或いはチーグラー触媒を用いて重合した低分子量のポリアルキレン、及び、この時の副生成物;高分子量のポリアルキレンを熱分解して得られる低分子量のポリアルキレン;高分子量のポリアルキレンを酸化して得られる低分子量ポリアルキレン;から得られるワックスが用いられる。
【0048】
これらのワックスから、プレス発汗法、溶剤法、真空蒸留、超臨界ガス抽出法、分別結晶化(例えば、融液晶析及び結晶ろ別)等を利用して、ワックスを分子量により分別したワックスも本発明に好ましく用いられる。また分別後に、酸化やブロック共重合、グラフト変性を行なってもよい。例えば、これらの方法で、低分子量分を除去したもの、低分子量分を抽出したもの、更にこれらから低分子量分を除去したものなどの任意の分子量分布を持つものである。
【0049】
該ワックス成分には、トナーの帯電性に影響を与えない範囲で酸化防止剤が添加されていても良い。
【0050】
本発明に係るワックス成分は透過電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断層面観察において、該ワックス成分が結着樹脂と相溶しない状態で、実質的に球状及び/又は紡錘形で島状に分散されている。ワックス成分を上記の如く分散させ、トナー中に内包化させることによりトナーの劣化や画像形成装置への汚染等を防止することが出来るので良好な帯電性が維持され、ドット再現に優れたトナー画像を長期にわたって形成し得ることが可能となる。また、加熱時にはワックス成分が効率良く作用する為、低温定着性と耐オフセット性を満足なものとする。
【0051】
本発明においてトナーの断層面を測定する具体的方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナー粒子を十分分散させた後温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させ得られた硬化物を四三酸化ルテニウム、必要により四三酸化オスミウムを併用し染色を施した後、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切り出し透過電子顕微鏡(TEM)を用いトナーの断層形態を測定する。本発明においては、用いる低軟化点物質と外殻を構成する樹脂との若干の結晶化度の違いを利用して材料間のコントラストを付けるため四三酸化ルテニウム染色法を用いることが好ましい。代表的な一例を図に示す。後記の実施例で得られたトナー粒子は、低軟化点物質が外殻樹脂で内包化されていることが観測された。
【0052】
本発明に係るトナーは、画像解析装置で測定した形状係数SF−1の値が100〜160であり、形状係数SF−2の値が100〜140であり、好ましくはSF−1が100〜140であり、SF−2が100〜120であることが望ましい。
【0053】
本発明において、形状係数を示すSF−1とは、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)を用いた倍率500倍に拡大したトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介して例えばニコレ社製画像解析装置(Luzex III)を導入し解析を行い、下式より算出し得られた値を形状係数SF−1と定義する。
【0054】
【数5】
Figure 0003647198
【0055】
[式中、MXLNGはトナー粒子の絶対最大長を示し、AREAはトナー粒子の投影面積を示す。]
【0056】
さらに、形状係数SF−2は、下記式より算出して得られた値をいう。
【0057】
【数6】
Figure 0003647198
【0058】
[式中、PERIは、トナー粒子の周長を示し、AREAはトナー粒子の投影面積を示す。]
【0059】
形状係数SF−1は、トナー粒子の丸さの度合を示し、形状係数SF−2は、トナー粒子の凹凸の度合を示している。
【0060】
従来、トナーの形状係数SF−1やSF−2が小さくなった場合、クリーニング不良が発生し易くなったり、また、長期間使用した際に外添剤がトナー表面に埋没し易くなったりし、結果的に画質の劣化を招くことが多かった。しかし、本発明においてはワックス成分の分岐密度や分岐鎖の状態をコントロールし、トナー粒子に適度な強度を与えることにより、これらを未然に防止することが出来る。一方、SF−1が160を超える場合、トナーの形状が不定形となる為、トナーの帯電分布がブロードになると共に、現像器内でトナー表面が磨砕され易くなる為、画像濃度低下や画像カブリの一因となる。また、画像形成装置に中間転写体を用いる場合、静電像担持体から中間転写体への転写時におけるトナー像の転写効率の低下が認められ、さらに、中間転写体から転写材への転写時におけるトナー像の転写効率の低下も認められる。
【0061】
トナー像の転写効率を高めるためには、トナー粒子の形状係数SF−2は、100〜140であり、(SF−2)/(SF−1)の値が1.0以下であるのが良い。トナー粒子の形状係数SF−2が140を超え(SF−2)/(SF−1)の値が1.0を超える場合、トナー粒子の表面が滑らかではなく、多数の凹凸をトナー粒子が有しており、静電像担持体から中間転写体への転写時及び中間転写体から転写材への転写時に転写効率が低下する傾向にある。
【0062】
特に上記の如き傾向は、複数のトナー像を現像/転写せしめるフルカラー複写機を用いた場合に顕在化する。すなわち、フルカラー画像の生成においては4色のトナー像が均一に転写されにくく、さらに、中間転写体を用いる場合には、色ムラやカラーバランスの面で問題が生じやすく、高画質のフルカラー画像を安定して出力することが困難となる。
【0063】
更に、通常の不定形トナーを用いた場合には、感光体とクリーニング部材との間や中間転写体とクリーニング部材との間、及び/又は、感光体と中間転写体間でのズリ力や摺擦力のために感光体表面や中間転写体表面にトナーの融着やフィルミングが発生して画像形成装置とのマッチングに支障をきたす。
【0064】
従って、これらの諸問題を回避するためには、形状係数SF−1の値が100〜140、形状係数SF−2の値が100〜120であることが特に好ましく、(SF−2)/(SF−1)の値が1.0以下であれば更に好ましい。
【0065】
本発明においては、多種の転写材に対応させるために、中間転写体を設けているので転写工程が実質2回行われるため、転写効率の低下は著しくトナーの利用効率の低下を招き問題となる。デジタルフルカラー複写機やプリンターにおいては、色画像原稿を予めB(ブルー)フィルター、G(グリーン)フィルター、R(レッド)フィルターを用い色分解した後、感光体上に20〜70μmのドット潜像を形成しY(イエロー)トナー、M(マゼンタ)トナー、C(シアン)トナー、B(ブラック)トナーの各色トナーを用いて原色混合作用を利用し原稿に忠実な多色カラー画像を再現する必要がある。この際、感光体上又は中間転写体上には、Yトナー、Mトナー、Cトナー、Bトナーが原稿やCRTの色情報に対応して多量にトナーが乗るため本発明に使用される各カラートナーは、極めて高い転写性が要求され、それを実現させる為にはトナーの形状係数SF−1及びSF−2が上記条件を満足しているトナー粒子が好ましい。
【0066】
更に高画質化のため微小な潜像ドットを忠実に現像するために、トナー粒子は、重量平均径が10μm以下(好ましくは、4μm〜8μm)であり、個数分布における変動係数(A)が35%以下であることが好ましい。重量平均径が4μm未満のトナー粒子においては、転写効率の低下から感光体や中間転写体上に転写残のトナー粒子が多く、さらに、カブリ、転写不良に基づく画像の不均一ムラの原因となりやすく本発明で使用するトナーとして好ましくない。トナー粒子の重量平均径が10μmを超える場合には、感光体表面、中間転写材等の部材への融着が起きやすい。トナー粒子の個数分布における変動係数が35%を超えると更にその傾向が強まる。
【0067】
さらに、本発明において、トナーの体積平均粒径(DV)が2.5μm以上の場合には、画像濃度の低下が生じ難く、充分な画像濃度が得られ、また6.0μm以下の場合には、特にハーフトーン画像の階調性が向上することから、トナーの体積平均粒径(DV)は、2.5乃至6.0μmであることが好ましい。
【0068】
トナー粒子の粒度分布は種々の方法によって測定できる。本発明においてはコールターカウンターを用いて行った。
【0069】
例えば、測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(コールター社製)を用い、個数分布及び体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びパーソナルコンピュータを持続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製する。例えばISOTON II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパチャーとして例えば100μmアパチャーを用い、個数を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して、それから本発明に係る体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径(D4)及び体積平均粒径(DV)(それぞれ各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)値を求める。
【0070】
トナー粒子の個数分布における変動係数Aは下記式から算出される。
【0071】
変動係数A=[S/D1]×100
[式中、Sは、トナー粒子の個数分布における標準偏差値を示し、D1は、トナー粒子の個数平均粒径(μm)を示す。]
【0072】
本発明のトナーに用いられる結着樹脂としては、一般的に用いられているスチレン−(メタ)アクリル共重合体,ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂,スチレン−ブタジエン共重合体が挙げられる。重合法により直接トナー粒子を得る方法においては、それらを形成するための単量体が用いられる。具体的にはスチレン;o(m−,p−)−メチルスチレン,m(p−)−エチルスチレンの如きスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸ステアリル,(メタ)アクリル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル,(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルの如き(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン,イソプレン,シクロヘキセン,(メタ)アクリロニトリル,アクリル酸アミドの如きエン系単量体が好ましく用いられる。これらは、単独、または、一般的には出版物ポリマーハンドブック第2版III−P139〜192(John Wiley&Sons社製)に記載の理論ガラス転移温度(Tg)が、40〜75℃を示すように単量体を適宜混合して用いられる。理論ガラス転移温度が40℃未満の場合にはトナーの保存安定性や耐久安定性の面から問題が生じやすく、一方75℃を超える場合はトナーの定着点の上昇をもたらす。特にフルカラー画像を形成するためのカラートナーの場合においては各色トナーの定着時の混色性が低下し色再現性に乏しく、更にOHP画像の透明性が低下するため好ましくない。
【0073】
結着樹脂の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される。コア−シェル構造を有するトナーの場合、具体的なGPCの測定方法としては、予めトナーをソックスレー抽出器を用いトルエン溶剤で20時間抽出を行った後、ロータリーエバポレーターでトルエンを留去せしめて抽出物を得、更に低軟化点物質は溶解するが外殻樹脂は溶解しない有機溶剤(例えばクロロホルム等)を抽出物に加え十分洗浄を行った後、残留物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解した溶液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メンブランフィルターでろ過したサンプル(THF溶液)をウォーターズ社製150Cを用いて測定する。カラム構成は昭和電工製A−801、802、803、804、805、806、807を連結し標準ポリスチレン樹脂の検量線を用い分子量分布を測定し得る。得られた重合体粒子の樹脂成分の主たるピーク分子量は5000〜100万、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が、2〜100を示すものが本発明には好ましい。
【0074】
本発明においては、外殻内に低軟化点物質を内包化せしめるため更に極性樹脂を添加せしめることが特に好ましい。本発明に用いられる極性樹脂としては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合体、マレイン酸共重合体、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂又はエポキシ樹脂が好ましく用いられる。
【0075】
本発明に用いられる着色剤は、以下に示すイエロー着色剤,マゼンタ着色剤及びシアン着色剤が挙げられ、黒色着色剤としてカーボンブラック,磁性体または以下に示すイエロー着色剤/マゼンタ着色剤/シアン着色剤を混合して黒色に調色されたものが利用される。
【0076】
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168、180等が好適に用いられる。
【0077】
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48;2、48;3、48;4、57;1、81;1、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が特に好ましい。
【0078】
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アンスラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用できる。
【0079】
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。着色剤は、色相,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナー粒子中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂成分100重量部に対し1〜20重量部使用するのが好ましい。
【0080】
黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、他の着色剤と異なり、樹脂100重量部に対し40〜150重量部使用するのが好ましい。
【0081】
本発明に用いられる荷電制御剤としては、公知のものが利用でき、特に帯電スピードが速く、且つ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。更に、トナー粒子を直接重合法を用いる場合には、重合阻害性が無く水系分散媒体への可溶化物の無い荷電制御剤が特に好ましい。具体的化合物としては、ネガ系荷電制御剤としてサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の如き芳香族カルボン酸の金属化合物;アゾ染料系金属錯体;スルホン酸又はカルボン酸基を側鎖に持つ高分子型化合物;ホウ素化合物;尿素化合物;ケイ素化合物;カリークスアレーン等が挙げられる。ポジ系荷電制御剤として、四級アンモニウム塩;該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物;グアニジン化合物;イミダゾール化合物等が挙げられる。該荷電制御剤は樹脂100重量部に対し0.5〜10重量部使用することが好ましい。しかしながら、本発明において荷電制御剤の添加は必須ではなく、二成分現像方法を用いた場合においては、キャリヤーとの摩擦帯電を利用し、非磁性一成分ブレードコーティング現像方法を用いた場合においては、ブレード部材やスリーブ部材との摩擦帯電を積極的に利用することでトナー粒子中に必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
【0082】
本発明のトナーを製造する方法としては、樹脂,低軟化点物質からなる離型剤,着色剤,荷電制御剤等を加圧ニーダーやエクストルーダー又はメディア分散機を用い均一に分散せしめた後、機械的又はジェット気流下でターゲットに衝突させ、所望のトナー粒径に微粉砕化せしめた後(必要により、トナー粒子の平滑化及び球形化の工程を付加)、更に分級工程を経て粒度分布をシャープにせしめトナーにする粉砕方法によるトナーの製造方法の他に、特公昭56−13945号公報等に記載のディスク又は多流体ノズルを用い溶融混合物を空気中に霧化し球状トナーを得る方法や、特公昭36−10231号公報,特開昭59−53856号公報,特開昭59−61842号公報に述べられている懸濁重合方法を用いて直接トナーを生成する方法や、単量体には可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接トナーを生成する分散重合方法又は水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合しトナーを生成するソープフリー重合法に代表される乳化重合方法等を用いトナーを製造することが可能である。
【0083】
粉砕法を用いトナーを製造する方法においては、ルーゼックスで測定したトナーの形状係数であるSF−1やSF−2を所望の範囲に納めることが困難であり、溶融スプレー法においては、SF−1値を100〜160に納めることが出来ても、得られたトナーの粒度分布が広くなりやすい。他方、分散重合法においては、得られるトナーは極めてシャープな粒度分布を示すが、使用する材料の選択が狭いことや有機溶剤の利用が廃溶剤の処理や溶剤の引火性に関する観点から製造装置が複雑で煩雑化しやすい。ソープフリー重合に代表される乳化重合方法は、トナーの粒度分布が比較的揃うため有効であるが、使用した乳化剤や重合開始剤末端がトナー粒子表面に存在し時に環境特性を悪化させやすい。
【0084】
本発明においてはトナーの形状係数SF−1値を100〜160にコントロールでき、比較的容易に粒度分布がシャープで4〜8μm粒径の微粒子トナーが得られる常圧下、または、加圧下での乳化重合法又は懸濁重合方法を用い、予め得られた重合体にメディアを用い定形化したり、直接加圧衝突板に重合体を衝突せしめる方法や、更には得られた重合体を水系中にて凍結せしめたり、塩折や反対表面電荷を有する粒子をpH等の条件を考慮することで合体し、凝集、合一せしめる凝集方法が特に好ましい。さらに、一旦得られた重合粒子に更に単量体を吸着せしめた後、重合開始剤を用い重合せしめるシード重合方法も本発明に好適に利用することができる。
【0085】
トナーの製造方法として直接重合方法を利用する場合、トナー粒子の粒度分布制御や粒径の制御は、難水溶性の無機塩や保護コロイド作用をする分散剤の種類や添加量を変える方法や機械的装置条件(例えばローターの周速、パス回数、撹拌羽根形状等の撹拌条件や容器形状)又は、水溶液中での固形分濃度等を制御することにより所定のトナー粒子を得ることができる。
【0086】
直接重合法によりトナーを製造する際、用いられる重合開始剤として例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドの如き過酸化物系重合開始剤が用いられる。該重合開始剤の使用量は、目的とする重合度により変化するが一般的には重合性単量体に対し0.5〜20重量%用いられる。重合開始剤の種類は、重合法により若干異なるが、十時間半減期温度を参考に、単独又は混合して使用される。
【0087】
重合度を制御するため公知の架橋剤,連鎖移動剤,重合禁止剤等を更に添加し用いても良い。
【0088】
トナーの製法として分散安定剤を用いた懸濁重合法を利用する場合、用いる分散安定剤としては、無機化合物として、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナ等が挙げられる。有機化合物としては、ポリビニルアルコール,ゼラチン,メチルセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩,ポリアクリル酸及びその塩,デンプン等が挙げられる。これらを水相に分散させて使用できる。これら分散安定剤は、重合性単量体100重量部に対して0.2〜20重量部を使用することが好ましい。
【0089】
分散安定剤として、無機化合物を用いる場合、市販のものをそのまま用いても良いが、細かい粒子を得るために、分散媒体中にて該無機化合物の微粒子を生成しても良い。例えば、リン酸三カルシウムの場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合すると良い。
【0090】
これら分散安定剤の微細な分散の為に、0.001〜0.1重量部の界面活性剤を併用してもよい。これは上記分散安定剤の所期の作用を促進するためのものであり、例えば、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリウム,オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
【0091】
本発明で使用するトナーの製造方法として直接重合法を用いる場合においては、以下の如き製造方法が可能である。
【0092】
重合性単量体中に、低軟化点物質からなる離型剤,着色剤,荷電制御剤,重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー,超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有する水相中に通常の撹拌機またはホモミキサー,ホモジナイザー等により分散せしめる。好ましくは単量体組成物の液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度,撹拌時間を調整し、造粒する。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合を行うのが良い。重合反応後半に昇温しても良く、更に、本発明における画像形成方法における耐久性向上の目的で、未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を反応系から留去しても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・濾過により回収し、乾燥する。懸濁重合法においては、通常単量体組成物100重量部に対して水300〜3000重量部を分散媒体として使用するのが好ましい。
【0093】
次に本発明のトナーが適用される画像形成方法を添付図面を参照しながら以下に説明する。
【0094】
に示す装置システムにおいて、現像器4−1、4−2、4−3、4−4に、それぞれシアントナーを有する現像剤、マゼンタトナーを有する現像剤、イエロートナーを有する現像剤及びブラックトナーを有する現像剤が導入され、磁気ブラシ現像方式又は非磁性一成分方式等によって静電潜像担持体(例えば感光体ドラム)1に形成された静電荷像を現像し、各色トナー像が感光体ドラム1上に形成される。
【0095】
本発明のトナーは、磁性キャリアと混合し、例えば図に示すような現像手段を用い現像を行うことができる。具体的には交番電界を印加しつつ、磁気ブラシが感光体ドラム13に接触している状態で現像を行うことが好ましい。現像剤担持体(現像スリーブ)11と感光体ドラム13の距離(S−D間距離)Bは100〜1000μmであることがキャリア付着防止及びドット再現性の向上において良好である。100μmより狭いと現像剤の供給が不十分になりやすく、画像濃度が低くなり、1000μmを超えると磁石S1からの磁力線が広がり磁気ブラシの密度が低くなり、ドット再現性に劣ったり、キャリアを拘束する力が弱まりキャリア付着が生じやすくなる。
【0096】
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は500〜5000Vが好ましく、周波数(f)は500〜10000Hz、好ましくは500〜3000Hzであり、それぞれプロセスに適宜選択して用いることができる。この場合、波形としては三角波、矩形波、正弦波、あるいはDuty比を変えた波形等種々選択して用いることができる。印加電圧が、500Vより低いと十分な画像濃度が得られにくく、また非画像部のカブリトナーを良好に回収することができない場合がある。50000Vを超える場合には磁気ブラシを介して、静電像を乱してしまい、画質低下を招く場合がある。
【0097】
良好に帯電したトナーを有する二成分系現像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)を低くすることができ、感光体の一次帯電を低めることができるために感光体寿命を長寿命化できる。Vbackは、現像システムにもよるが150V以下、より好ましくは100V以下が良い。
【0098】
コントラスト電位としては、十分画像濃度がでるように200V〜500Vが好ましく用いられる。
【0099】
周波数が500Hzより低いとプロセススピードにも関係するが、キャリアへの電荷注入が起こるためにキャリア付着、あるいは潜像を乱すことで画質を低下させる場合がある。10000Hzを超えると電界に対してトナーが追随できず画質低下を招きやすい。
【0100】
十分な画像濃度を出し、ドット再現性に優れ、かつキャリア付着のない現像を行うために現像スリーブ11上の磁気ブラシの感光体ドラム13との接触幅(現像ニップC)を好ましくは3〜8mmにすることである。現像ニップCが3mmより狭いと十分な画像濃度とドット再現性を良好に満足することが困難であり、8mmより広いと、現像剤のパッキングが起き機械の動作を止めてしまったり、またキャリア付着を十分に抑さえることが困難になる。現像ニップの調整方法としては、現像剤規制部材18と現像スリーブ11との距離Aを調整したり、現像スリーブ11と感光体ドラム13との距離Bを調整することでニップ幅を適宜調整する。
【0101】
特にハーフトーンを重視するようなフルカラー画像の出力において、マゼンタ用、シアン用、及びイエロー用の3個以上の現像器が使用され、本発明の現像剤及び現像方法を用い、特にデジタル潜像を形成した現像システムと組み合わせることで、磁気ブラシの影響がなく、潜像を乱さないためにドット潜像に対して忠実に現像することが可能となる。転写工程においても本発明トナーを用いることで高転写率が達成でき、したがって、ハーフトーン部、ベタ部共に高画質を達成できる。
【0102】
さらに初期の高画質化と併せて、本発明のトナーを用いることで多数枚の複写においても画質低下のない本発明の効果が十分に発揮できる。
【0103】
本発明のトナーは一成分現像にも好適に用いることが出来る。静電潜像担持体上に形成された静電像を現像する装置の一例を示すが必ずしもこれに限定されるものではない。
【0104】
において、25は静電潜像担持体(感光体ドラム)であり、潜像形成は電子写真プロセス手段又は静電記録手段により成される。24はトナー担持体(現像スリーブ)であり、アルミニウムあるいはステンレス等からなる非磁性スリーブからなる。
【0105】
現像スリーブ24の略右半周面はトナー容器21内のトナー溜りに常時接触していて、その現像スリーブ面近傍のトナーが現像スリーブ面にスリーブ内の磁気発生手段の磁力で及び/又は静電気力により付着保持される。
【0106】
本発明では、トナー担持体の表面粗度Ra(μm)を1.5以下となるように設定する。好ましくは1.0以下である。更に好ましくは0.5以下である。
【0107】
該表面粗度Raを1.5以下とすることでトナー担持体の有するトナー粒子の搬送能力を抑制し、該トナー担持体上のトナー層を薄層化すると共に、該トナー担持体とトナーの接触回数が多くなる為、該トナーの帯電性も改善されるので相乗的に画質が向上する。
【0108】
該トナー担持体の表面粗度Raが1.5を超えると、該トナー担持体上のトナー層の薄層化が困難となるばかりか、トナーの帯電性が改善されないので画質の向上は望めない。
【0109】
本発明において、トナー担持体の表面粗度Raは、JIS表面粗さ「JIS B 0601」に基づき、表面粗さ測定器(サーフコーダSE−30H、株式会社小坂研究所社製)を用いて測定される中心線平均粗さに相当する。具体的には、粗さ曲線からその中心線の方向に測定長さaとして2.5mmの部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をX軸,縦倍率の方向をY軸,粗さ曲線をy=f(x)で表わした時、次式によって求められる値をミクロメートル(μm)で表わしたものをいう。
【0110】
【数7】
Figure 0003647198
【0111】
本発明に用いられるトナー担持体としては、たとえばステンレス,アルミニウム等から成る円筒状、あるいはベルト状部材が好ましく用いられる。また必要に応じ表面を金属,樹脂等のコートをしても良く、樹脂や金属類,カーボンブラック,帯電制御剤等の微粒子を分散した樹脂をコートしても良い。
【0112】
本発明では、トナー担持体の表面移動速度を静電潜像担持体の表面移動速度に対し1.05〜3.0倍となるように設定することで、該トナー担持体上のトナー層は適度な撹拌効果を受ける為、静電潜像の忠実再現が一層良好なものとなる。
【0113】
該トナー担持体の表面移動速度が、静電潜像担持体の表面移動速度に対し1.05倍未満であると、該トナー層の受ける撹拌効果が不十分となり、良好な画像形成は望めない。また、ベタ黒画像等、広い面積にわたって多くのトナー量を必要とする画像を現像する場合、静電潜像へのトナー供給量が不足し画像濃度が薄くなる。逆に3.0を超える場合、上記の如きトナーの過剰な帯電によって引き起こされる種々の問題の他に、機械的ストレスによるトナーの劣化やトナー担持体へのトナー固着が発生、促進され、好ましくない。
【0114】
トナーTはホッパー21に貯蔵されており、供給部材22によって現像スリーブ上へ供給される。供給部材として、多孔質弾性体、例えば軟質ポリウレタンフォーム等の発泡材より成る供給ローラーが好ましく用いられる。該供給ローラーを現像スリーブに対して、順または逆方向に0でない相対速度をもって回転させ、現像スリーブ上へのトナー供給と共に、スリーブ上の現像後のトナー(未現像トナー)のはぎ取りをも行う。この際、供給ローラーの現像スリーブへの当接幅は、トナーの供給及びはぎ取りのバランスを考慮すると、2.0〜10.0mmが好ましく、4.0〜6.0mmがより好ましい。その一方で、トナーに対する過大なストレスを余儀なくされ、トナーの劣化による凝集の増大、あるいは現像スリーブ,供給ローラー等へトナーの融着・固着が生じやすくなるが、本発明の現像法に用いられるトナーは、流動性,離型性に優れ、耐久安定性を有しているので、該供給部材を有する現像法においても好ましく用いられる。また、供給部材として、ナイロン,レーヨン等の樹脂繊維より成るブラシ部材を用いてもよい。尚、これらの供給部材は磁気拘束力を利用できない非磁性一成分トナーを使用する一成分現像方法において極めて有効であるが、磁性一成分トナーを使用する一成分現像方法に使用してもよい。
【0115】
現像スリーブ上に供給されたトナーは規制部材によって薄層かつ均一に塗布される。トナー薄層化規制部材は、現像スリーブと一定の間隙をおいて配置される金属ブレード、磁性ブレード等のドクターブレードである。あるいは、ドクターブレードの代りに、金属,樹脂,セラミックなどを用いた剛体ローラーやスリーブを用いても良く、それらの内部に磁気発生手段を入れても良い。
【0116】
また、トナー薄層化の規制部材としてトナーを圧接塗布する為の弾性ブレードや弾性ローラーの如き弾性体を用いても良い。例えば図において、弾性ブレード23はその上辺部側である基部を現像剤容器21側に固定保持され、下辺部側をブレードの弾性に抗して現像スリーブ24の順方向或いは逆方向にたわめ状態にしてブレード内面側(逆方向の場合には外面側)をスリーブ24表面に適度の弾性押圧をもって当接させる。この様な装置によると、環境の変動に対しても安定で、緻密なトナー層が得られる。その理由は必ずしも明確ではないが、該弾性体によって現像スリーブ表面と強制的に摩擦される為トナーの環境変化による挙動の変化に関係なく常に同じ状態で帯電が行われる為と推測される。
【0117】
その一方で帯電が過剰になり易く、現像スリーブや弾性ブレード上にトナーが融着し易いが、本発明に用いられるトナーは離型性に優れ摩擦帯電性が安定しているので好ましく用いられる。
【0118】
該弾性体には所望の極性にトナーを帯電させるのに適した摩擦帯電系列の材質を選択することが好ましく、シリコーンゴム、ウレタンゴム、NBRの如きゴム弾性体;ポリエチレンテレフタレートの如き合成樹脂弾性体;ステンレス、鋼、リン青銅の如き金属弾性体が使用できる。また、それらの複合体であっても良い。
【0119】
また、弾性体とトナー担持体に耐久性が要求される場合には、金属弾性体に樹脂やゴムをスリーブ当接部に当るように貼り合わせたり、コーティング塗布したものが好ましい。
【0120】
更に、弾性体中に有機物や無機物を添加しても良く、溶融混合させても良いし、分散させても良い。例えば、金属酸化物、金属粉、セラミックス、炭素同素体、ウィスカー、無機繊維、染料、顔料、界面活性剤などを添加することにより、トナーの帯電性をコントロールできる。特に、弾性体がゴムや樹脂等の成型体の場合には、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化錫、酸化ジルコニア、酸化亜鉛等の金属酸化物微粉末、カーボンブラック、一般にトナーに用いられる荷電制御剤等を含有させることも好ましい。
【0121】
またさらに、規制部材である現像ブレード,供給部材である供給ローラー,ブラシ部材に直流電場及び/または交流電場を印加することによっても、トナーへのほぐし作用のため現像スリーブ上の規制部位においては、均一薄層塗布性,均一帯電性がより向上し、供給部位においては、トナーの供給/はぎとりがよりスムーズになされ、十分な画像濃度の達成及び良質の画像を得ることができる。
【0122】
該弾性体とトナー担持体との当接圧力は、トナー担持体の母線方向の線圧として、0.1kg/m以上、好ましくは0.3〜25kg/m、更に好ましくは0.5〜12kg/mが有効である。これによりトナーの凝集を効果的にほぐすことが可能となり、トナーの帯電量を瞬時に立ち上げることが可能になる。当接圧力が0.1kg/mより小さい場合、トナーの均一塗布が困難となり、トナーの帯電量分布がブロードになりカブリや飛散の原因となる。また当接圧力が25kg/mを超えると、トナーに大きな圧力がかかり、トナーが劣化したり、トナーの凝集物が発生するなど好ましくない。またトナー担持体を駆動させるために大きなトルクを要するため好ましくない。
【0123】
静電潜像担持体とトナー担持体との間隙αは、50〜500μmに設定され、ドクターブレードとトナー担持体との間隙は、50〜400μmに設定されることが好ましい。
【0124】
トナー担持体上のトナー層の層厚は、静電潜像担持体とトナー担持体との間隙αよりも薄いことが最も好ましいが、場合によりトナー層を構成する多数のトナーの穂のうち、一部は静電潜像担持体に接する程度にトナー層の層厚を規制してもよい。
【0125】
一方、トナー担持体には、バイアス電源26により静電潜像担持体との間に交番電界を印加することによりトナー担持体から静電潜像担持体へのトナーの移動を容易にし、更に良質の画像を得ることが出来る。交番電界のVppは100V以上、好ましくは200〜3000V、更に好ましくは300〜2000Vで用いるのが良い。また、fは500〜5000Hz、好ましくは1000〜3000Hz、更に好ましくは1500〜3000Hzで用いられるこの場合の波形は、矩形波、サイン波、のこぎり波、三角波等の波形が適用できる。また、正、逆の電圧、時間の異なる非対称交流バイアスも利用できる。また直流バイアスを重畳するのも好ましい。
【0126】
静電潜像担持体1はa−Se、Cds、ZnO2、OPC、a−Siの様な光導電絶縁物質層を持つ感光ドラムもしくは感光ベルトである。静電潜像担持体1は図示しない駆動装置によって矢印方向に回転される。
【0127】
静電潜像担持体1としては、アモルファスシリコン感光層、又は有機系感光層を有する感光体が好ましく用いられる。
【0128】
有機感光層としては、感光層が電荷発生物質及び電荷輸送性能を有する物質を同一層に含有する、単一層型でもよく、又は、電荷輸送層を電荷発生層を成分とする機能分離型感光層であっても良い。導電性基体上に電荷発生層、次いで電荷輸送層の順で積層されている構造の積層型感光層は好ましい例の一つである。
【0129】
有機感光層の結着樹脂はポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂が特に、転写性、クリーニング性が良く、クリーニング不良、感光体へのトナーの融着、外添剤のフィルミングが起こりにくい。
【0130】
帯電工程では、コロナ帯電器を用いる静電潜像担持体1とは非接触である方式と、ローラ等を用いる接触型の方式がありいずれのものも用いられる。効率的な均一帯電、シンプル化、低オゾン発生化のために図に示す如く接触方式のものが好ましく用いられる。
【0131】
帯電ローラ2は、中心の芯金2bとその外周を形成した導電性弾性層2aとを基本構成とするものである。帯電ローラ2は、静電潜像担持体1面に押圧力をもって圧接され、静電潜像担持体1の回転に伴い従動回転する。
【0132】
帯電ローラを用いた時の好ましいプロセス条件としては、ローラの当接圧が5〜500g/cmで、直流電圧に交流電圧を重畳したものを用いた時には、交流電圧は0.5〜5kVpp、交流周波数は50Hz〜5kHz、直流電圧は±0.2〜±1.5kVであり、直流電圧のみを用いた時には、直流電圧は±0.2〜±5kVである。
【0133】
この他の帯電手段としては、帯電ブレードを用いる方法や、導電性ブラシを用いる方法がある。これらの接触帯電手段は、高電圧が不必要になったり、オゾンの発生が低減するといった効果がある。
【0134】
接触帯電手段としての帯電ローラ及び帯電ブレードの材質としては、導電性ゴムが好ましく、その表面に離型性被膜をもうけても良い。離型性被膜としては、ナイロン系樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)などが適用可能である。
【0135】
静電潜像担持体上のトナー像は、電圧(例えば、±0.1〜±5kV)が印加されている中間転写体5に転写される。静電潜像担持体表面は、クリーニングブレード8を有するクリーニング手段9でクリーニングされる。
【0136】
中間転写体5は、パイプ状の導電性芯金5bと、その外周面に形成した中抵抗の弾性体層5aからなる。芯金5bは、プラスチックのパイプに導電性メッキをほどこしたものでも良い。
【0137】
中抵抗の弾性体層5aは、シリコーンゴム、テフロンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエンの3元共重合体)などの弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズ、炭化ケイ素の如き導電性付与材を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を105〜1011Ω・cmの中抵抗に調整した、ソリッドあるいは発泡肉質の層である。
【0138】
中間転写体5は静電潜像担持体1に対して並行に軸受けさせて静電潜像担持体1の下面部に接触させて配設してあり、静電潜像担持体1と同じ周速度で矢印の反時計方向に回転する。
【0139】
静電潜像担持体1の面に形成担持された第1色のトナー像が、静電潜像担持体1と中間転写体5とが接する転写ニップ部を通過する過程で中間転写体5に対する印加転写バイアスで転写ニップ域に形成された電界によって、中間転写体5の外面に対して順次に中間転写されていく。
【0140】
必要により、着脱自在なクリーニング手段10により、転写材へのトナー像の転写後に、中間転写体5の表面がクリーニングされる。中間転写体上にトナー像がある場合、トナー像を乱さないようにクリーニング手段10は、中間転写体表面から離される。
【0141】
中間転写体5に対して並行に軸受けさせて中間転写体5の下面部に接触させて転写手段が配設され、転写手段7は例えば転写ローラ又は転写ベルトであり、中間転写体5と同じ周速度で矢印の時計方向に回転する。転写手段7は直接中間転写体5と接触するように配設されていても良く、またベルト等が中間転写体5と転写手段7との間に接触するように配置されても良い。
【0142】
転写ローラの場合、中心の芯金7bとその外周を形成した導電性弾性層7aとを基本構成とするものである。
【0143】
中間転写体及び転写ローラとしては、一般的な材料を用いることが可能である。中間転写体の弾性層の体積固有抵抗値よりも転写ローラの弾性層の体積固有抵抗値をより小さく設定することで転写ローラへの印加電圧が軽減でき、転写材上に良好なトナー像を形成できると共に転写材の中間転写体への巻き付きを防止することができる。特に中間転写体の弾性層の体積固有抵抗値が転写ローラの弾性層の体積固有抵抗値より10倍以上であることが特に好ましい。
【0144】
例えば、転写ローラ7の導電性弾性層7bはカーボン等の導電材を分散させたポリウレタン、エチレン−プロピレン−ジエン系三元共重合体(EPDM)等の体積抵抗106〜1010Ωcm程度の弾性体でつくられている。芯金7aには定電圧電源によりバイアスが印加されている。バイアス条件としては、±0.2〜±10kVが好ましい。
【0145】
本発明のトナーは、転写工程での転写効率が高く、転写残トナーが少ない上に、クリーニング性に優れているので、静電潜像担持体上にフィルミングを生じにくい。さらに、多数枚耐久試験を行っても従来のトナーよりも、本発明のトナーは外添剤のトナー粒子表面への埋没が少ないため、良好な画質を長期にわたって維持し得る。特に静電潜像担持体や中間転写体上の転写残トナーをクリーニングブレードの如きクリーニング手段で除去し、回収された該転写残トナーを再度利用するいわゆるリユース機構を有する画像形成装置に好ましく用いられる。
【0146】
次いで転写材6上のトナー画像は加熱加圧定着手段によって定着される。加熱加圧定着手段としては、ハロゲンヒーター等の発熱体を内蔵した加熱ローラーとこれと押圧力をもって圧接された弾性体の加圧ローラーを基本構成とする熱ロール方式や、フィルムを介してヒーターにより加熱定着する方式(図5,6)が挙げられるが、本発明のトナーは定着性と耐オフセット性に優れるので上記の如き加熱加圧定着手段と良好なマッチングを示す。
【0147】
【実施例】
以下、具体的実施例によって本発明を説明するが、本発明はなんらこれらに限定されるものではない。
【0148】
本発明に用いられるワックス成分の酸価、GPC及び13C−NMRの測定結果を表1にまとめる。
【0149】
ワックス成分<A>〜<D>;多官能性モノマー存在下、チーグラー法により合成したポリアルキレンを空気酸化した後、分別して得られたワックス(以上、本発明のトナー用)、及び、<a>;ポリエチレンの熱分解より得られたワックス、<b>ポリプロピレンの酸化分解により得られたワックス(以上、比較トナー用)である。
【0150】
【表1】
Figure 0003647198
【0151】
[トナーの製造例及び比較製造例]
本発明のトナーの製造例並びに比較製造例について述べる。
【0152】
トナーの製造例1
高速撹拌装置TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を備えた2リットル用4つ口フラスコ中にイオン交換水650gと0.1mol/リットル−Na3PO4水溶液500gを投入し、回転数を12000rpmに調整し、70℃に加温せしめた。ここに1.0mol/リットル−CaCl2水溶液80gを添加し、微小な難水溶性分散安定剤Ca3(PO42を含む水系分散媒体を調製した。
【0153】
一方、分散質として
・スチレン 82重量部
・2−エチルヘキシルアクリレート 18重量部
・カーボンブラック(BET比表面積=50m2/g) 10重量部
・ポリエステル樹脂(ピーク分子量=5500、Tg=60℃) 4重量部
・負荷電性制御剤(アゾ染料系鉄錯体) 2重量部
・前記表1のワックス成分<A> 7重量部
上記混合物をアトライター(三井金属社製)を用い3時間分散させた後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10重量部を添加し重合性単量体組成物を調製.した。
【0154】
次に、前記水系分散媒体中に該重合性単量体組成物を投入し、内温70℃のN2雰囲気下で、高速撹拌器の回転数を12000rpmに維持しつつ、15分間撹拌し、該重合性単量体組成物を造粒した。その後、撹拌器をプロペラ撹拌羽根に換え50rpmで撹拌しながら同温度で10時間保持して重合を完了した。
【0155】
重合終了後、懸濁液を冷却し、次いで希塩酸を添加し分散安定剤を除去せしめた。更に水洗浄を数回繰り返した後、乾燥させ、重合体粒子(A)を得た。該重合体粒子(A)は、重量平均径が5.5μm、個数分布における変動係数が24%であり、形状係数SF−1が120、SF−2が117、(SF−2)/(SF−1)が0.98で、GPCによる分子量分布でピーク分子量が1.9万、Mw/Mnが20を呈するものであった。また、該重合体粒子(A)中のワックス成分の分散状態をTEMで観察したところ、図8(a)の模式図の様に結着樹脂と相溶しない状態で実質的に球状を呈し分散していた。
【0156】
上記重合体粒子(A)100重量部と疎水性シリカ微粉体(BET;200m2/g)2重量部をヘンシェルミキサーで乾式混合して、本発明のトナー(A)とした後、該トナー(A)5重量部と樹脂コート磁性フェライトキャリア(平均粒径;50μm)95重量部とを混合して磁気ブラシ現像用二成分系現像剤(A)を調製した。
【0157】
トナーの製造例2〜4
ワックス成分<A>に代え、ワックス成分<B>〜<D>を各々用いる以外は、前記のトナーの製造例1と同様にして本発明のトナーを得た後、現像剤(B)〜(D)を調製した。
【0158】
トナーの比較製造例1
Figure 0003647198
上記混合物を二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し、得られた微粉砕物と市販のリン酸カルシウム微粉体とをヘンシェルミキサーで混合後、得られた混合粉体を水が入っている容器へ投入し、更にホモミキサーを用い水中に分散させ水温を徐々に昇温させ温度60℃で2時間加熱処理せしめた。その後希塩酸を容器に添加し、微粉砕物粒子表面のリン酸カルシウムを十分溶解した。シアントナーを濾別後に洗浄、乾燥せしめ、次いで400メッシュの篩いを通して凝集物を除いた後、分級して分級粉(a)とした。該分級粉(a)を用い前記トナーの製造例1と同様にして比較用トナー(a)、更には、比較用現像剤(a)を調製した。
【0159】
なお、分級粉(a)中のワックス成分は、図8(b)の模式図の様に微分散状態であった。
【0160】
トナーの比較製造例2
ワックス成分<a>に代えワックス成分<b>を用い、更に製造条件を調整する以外は前記トナーの比較製造例と同様にして分級粉(b)、更には比較用現像剤(b)を調製した。
【0161】
上記で得られた重合体成分(A)〜(D)、及び、分級品(a)、(b)の諸性状を表2にまとめる。
【0162】
【表2】
Figure 0003647198
【0163】
[実施例並びに比較例]
実施例1〜4並びに比較例1,2
本実施例に用いた画像形成装置について説明する。図2は、本実施例に適用される画像形成装置の断面の概略的説明図である。
【0164】
感光体ドラム1は、基材1a上に有機光半導体を有する感光層1bを有し、矢印方向に回転し、対抗し接触回転する帯電ローラー2(導電性弾性層2a、芯金2b)により感光体ドラム1上に約−600Vの表面電位に帯電させる。露光3は、ポリゴンミラーにより感光体上にデジタル画像情報に応じてオン−オフさせることで露光部電位が−100V、暗部電位が−600Vの静電荷像が形成される。複数の現像器4−1、4−2、4−3、4−4のいずれかを用い、ブラックトナーを感光体1上に反転現像方法を用いトナー像を得た。該トナー像は、中間転写体5(弾性層5a、支持体としての芯金5b)上に転写され中間転写体5上に四色の色重ね顕色像が形成される。感光体1上の転写材トナーはクリーナー部材8により、残トナー容器9中に回収される。
【0165】
中間転写体5は、パイプ状の芯金5b上にカーボンブラックの導電付与部材をニトリル−ブタジエンラバー(NBR)中に十分分散させた弾性層5bをコーティングした。該コート層5bの硬度は、「JIS K−6301」に準拠し30度で且つ体積固有抵抗値は、109Ω・cmであった。感光体1から中間転写体5への転写に必要な転写電流は約5μAであり、これは電源より+500Vを芯金5b上に付与することで得られた。
【0166】
転写ローラ7の外径20mmで直径10mmの芯金7b上にカーボンの導電性付与部材をエチレン−プロピレン−ジエン系三元共重合体(EPDM)の発泡体中に十分分散させたものをコーティングすることにより生成した弾性層7aを有し、弾性層7aの体積固有抵抗値は、106Ω・cmで、「JIS K−6301」の基準の硬度は35度の値を示すものを用いた。転写ローラには電圧を印加して15μAの転写電流を流した。
【0167】
加熱定着装置Hにはオイル塗布機能のない熱ロール方式の定着装置を用いた。この時上部ローラー、下部ローラー共にフッ素系樹脂の表面層を有するものを使用し、ローラーの直径は60mmであった。また、定着温度は160℃、ニップ幅を7mmに設定した。
【0168】
以上の設定条件で、常温常湿(25℃,60%RH)、低温低湿(15℃,10%RH)又は、高温高湿(30℃,80%RH)環境下、16枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度で現像剤(A)〜(D)及び比較用現像剤(a),(b)の各々を逐次補給しながら単色での間歇モード(すなわち、1枚プリントアウトする毎に10秒間現像器を休止させ、再起動時の現像装置の予備動作でトナーの劣化を促進させるモード)でプリントアウト試験を行い、得られたプリントアウト画像を後述の項目について評価した。
【0169】
また、同時に用いた画像形成装置と上記現像剤のマッチングについても評価した。
【0170】
以上の評価結果を表3,4にまとめる。
【0171】
【表3】
Figure 0003647198
【0172】
【表4】
Figure 0003647198
【0173】
実施例5、並びに、比較例3
図2に示す画像形成装置の現像装置を図4に示すものに交換し、トナー担持体面の移動速度が静電潜像担持体面の移動速度に対し、3.0倍となるように設定し、トナー(A)と比較用トナー(a)の各々を逐次補給しながら単色での連続モード(すなわち、現像器を休止させることなくトナーの消費を促進させるモード)により前記実施例と同様に評価を行った。
【0174】
尚、ここで用いたトナー担持体の表面粗度Raは1.5で、トナー規制ブレードは、リン青銅ベース板にウレタンゴムを接着し、トナー担持体との当接面をナイロンによりコートしたものを用いた。また、加熱定着装置Hには図5、6に示した定着装置を用い、加熱体31の検温素子31dの表面温度は150℃、加熱体21−シリコンゴムの発泡体を下層に有するスポンジ加圧ローラー33間の総圧は8kg、加圧ローラーとフィルムのニップは6mmとし、定着フィルム32には、転写材との接触面にPTEF(高分子量タイプ)に導電性物質を分散させた低抵抗の離型層を有する厚さ60μmの耐熱性ポリイミドフィルムを使用した。以上の評価結果を表5にまとめる。
【0175】
【表5】
Figure 0003647198
【0176】
実施例6並びに比較例4
本実施例では市販のレーザービームプリンターLBP−EX(キヤノン社製)にリユース機構を取り付け改造し、再設定して用いた。即ち、図7において、感光体ドラム40上の未転写トナーを該感光体ドラムに当接しているクリーナー41の弾性ブレード42によりかき落とした後、クリーナーローラーによってクリーナー内部へ送り、更にクリーナースクリュー43を経て、搬送スクリューを設けた供給用パイプ44によってホッパー45を介して現像器46に戻し、再度、回収トナーを利用するシステムを取り付け、一次帯電ローラー47としてナイロン樹脂で被覆された導電性カーボンを分散したゴムローラー(直径12mm,当接圧50g/cm)を使用し、静電潜像担持体にレーザー露光(600dpi)により暗部電位VD=−700V、明部電位LL=−200Vを形成した。トナー担持体として表面にカーボンブラックを分散した樹脂をコートした表面粗度Raが1.1を呈する現像スリーブ48を、感光ドラム面の移動速度に対して1.2倍となる様に設定し、次いで、感光ドラムと該現像スリーブとの間隙(S−D間)を270μmとし、トナー規制部材としてウレタンゴム製ブレードを当接させて用いた。現像バイアスとして直流バイアス成分に交流バイアス成分を重畳して用いた。また、加熱定着装置には、図5、6に示した定着装置を用い、設定温度は140℃とした。
【0177】
以上の設定条件で、常温常湿(25℃,60%RH)と低温低湿(15℃,10%RH)環境下、12枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度で、トナー(A)と比較用トナー(a)の各々を逐次補給しながら連続モードでプリントアウト試験を行い、得られたプリントアウト画像を後述の項目について評価した。
【0178】
また、同時に用いた画像形成装置と上記トナーとのマッチングについても評価した。
【0179】
以上の評価結果を表6にまとめる。
【0180】
【表6】
Figure 0003647198
【0181】
実施例7
図7のトナーリユース機構を取り外しプリントアウト速度を16枚(A4サイズ)/分とした以外は、実施例6と同様にし、前記トナー(A)を逐次補給しながら連続モードでプリントアウト試験を行った。
【0182】
得られたプリントアウト画像を後述の項目について評価すると共に、用いた画像形成装置とのマッチングについても評価した。その結果、いずれの項目についても良好であった。
【0183】
本発明の実施例、並びに、比較例中に記載の評価項目の説明とその評価基準について述べる。
【0184】
[プリントアウト画像評価]
<1>画像濃度
通常の複写機用普通紙(75g/m2)に所定の枚数のプリントアウトを終了した時の画像濃度維持により評価した。尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定した。
◎:非常に良好(1.40以上)
○:良好 (1.35以上、1.40未満)
△:実用可 (1.00以上、1.35未満)
×:実用不可 (1.00未満)
【0185】
<2>ドット再現性
潜像電界によって電界が閉じ易く、再現しにくい図9に示す様な小径(50μm)の孤立ドットパターンの画像をプリントアウトし、そのドット再現性を評価した。
◎:非常に良好(欠損2個以下/100個)
○:良好 (欠損3〜5個/100個)
△:実用可 (欠損6〜10個/100個)
×:実用不可 (欠損11個以上/100個)
【0186】
<3>画像カブリ
「リフレクトメータ」(東京電色社製)により測定したプリントアウト画像の白地部分の白色度と転写紙の白色度の差から、カブリ濃度(%)を算出し、画像カブリを評価した。
◎:非常に良好(1.5%未満)
○:良好 (1.5%以上、2.5%未満)
△:実用可 (2.5%以上、4.0%未満)
×:実用不可 (4%以上)
【0187】
<4>中抜け
図10(a)に示した「驚」文字パターンを厚紙(135g/m2)にプリントした際の文字の中抜け(図10(b)の状態)を目視で評価した。
◎:非常に良好(ほとんど発生せず)
○:良好 (軽微)
△:実用可
×:実用不可 (顕著)
【0188】
<5>スリーブゴースト
図11(A)に示した幅aで長さlのベタ黒の帯状画像Xをプリントアウトした後、図11(B)に示した幅b(>a)で長さlのハーフトーン画像Yをプリントアウトした際、該ハーフトーン画像上に現れる濃淡差(図11(C)のA,B,Cの部分)を目視で評価した。
◎:非常に良好(濃淡差が全く見られない)
○:良好 (BとCで軽微な濃淡差が見られる)
△:実用可 (A,B,Cの各々で若干の濃淡差が見られる)
×:実用不可 (顕著な濃淡差が見られる)
【0189】
<6>定着性
定着性は、50g/cm2の荷重をかけ、柔和な薄紙により定着画像を摺擦し、摺擦前後での画像濃度の低下率(%)で評価した。
◎:非常に良好(5%未満)
○:良好 (5%以上、10%未満)
△:実用可 (10%以上、20%未満)
×:実用不可 (20%以上)
【0190】
<7>耐オフセット性
耐オフセット性は、画像面積率約5%のサンプル画像をプリントアウトし、3000枚後の画像上の汚れの程度により評価した。
◎:非常に良好(未発生), ○:良好(ほとんど発生せず)
△:実用可, ×:実用不可
【0191】
[画像形成装置マッチング評価]
<1>現像スリーブとのマッチング
プリントアウト試験終了後、現像スリーブ表面への残留トナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目視で評価した。
◎:非常に良好(未発生)
○:良好 (ほとんど発生せず)
△:実用可 (固着があるが、画像への影響が少ない)
×:実用不可 (固着が多く、画像ムラを生じる)
【0192】
<2>感光ドラムとのマッチング
プリントアウト試験終了後、感光体ドラム表面の傷や残留トナーの固着の発生状況とプリントアウト画像への影響を目視で評価した。
◎:非常に良好(未発生)
○:良好 (わずかに傷の発生が見られるが、画像への影響はない)
△:実用可 (固着や傷があるが、画像への影響が少ない)
×:実用不可 (固着が多く、縦スジ状の画像欠陥を生じる)
【0193】
<3>中間転写体とのマッチング
プリントアウト試験終了後、中間転写体表面の傷や残留トナーの固着状況を目視で評価した。
◎:非常に良好(未発生)
○:良好 (表面に残留トナーの存在が認められるものの画像への影響はない)
△:実用可 (固着や傷があるが、画像への影響が少ない)
×:実用不可 (固着が多く、画像欠陥を生じる)
【0194】
<4>定着装置とのマッチング
プリントアウト試験終了後、定着フィルム表面の傷や残留トナーの固着状況を目視で評価した。
◎:非常に良好(未発生)
○:良好 (わずかに固着が見られるものの、画像への影響はない)
△:実用可 (固着や傷があるが、画像への影響が少ない)
×:実用不可 (固着が多く、画像欠陥を生じる)
【0195】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トナー組成物中のワックス成分の有する物性を特定することにより、極めて良好な低温定着性と適切なグロスを呈し、且つ、いかなる環境においても良好な帯電性を維持すると共に、ドット再現に優れ、高品位な画像を長期にわたって形成することが出来る。また、感光体や中間転写体のトナー粒子を融着させることなく高効率で転写することが可能となり、画像形成装置とのマッチングも好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るワックス成分の13C−NMRスペクトルの一例を示す図である。
【図2】本発明に好適な画像形成装置の概略的説明図である。
【図3】本発明の実施例に用いた二成分現像剤用の現像装置の要部の拡大横断面図である。
【図4】本発明の実施例に用いた一成分現像剤用の現像装置の要部の拡大横断面図である。
【図5】本発明の実施例に用いた定着装置の要部の分解斜視図である。
【図6】本発明の実施例に用いた定着装置の非駆動時のフィルム状態を示した要部の拡大横断面図である。
【図7】未転写トナーをリユースする画像形成装置の概略的説明図である。
【図8】ワックス成分を内包化しているトナー粒子の断面の一例を示す模式図である。
【図9】トナーの現像特性をチェックする為の小径孤立ドットパターンの説明図である。
【図10】文字画像の中抜けの状態を示す模式図である。
【図11】スリーブゴーストの説明図である。
【符号の説明】
1 感光体(静電潜像担持体)
2 帯電ローラー
3 露光
4 4色現像器(4−1、4−2、4−3、4−4)
5 中間転写体
6 転写材
7 転写ローラ
11 現像剤担持体
13 感光体ドラム
30 ステー
31 加熱体
31a ヒーター基板
31b 発熱体
31c 表面保護層
31d 検温素子
32 定着フィルム
33 加圧ローラー
34 コイルばね
35 フィルム端部規制フランジ
36 給電コネクター
37 断電部材
38 入口ガイド
39 出口ガイド(分離ガイド)

Claims (37)

  1. 少なくとも結着樹脂に着色剤とワックス成分を分散させた組成物で形成された静電荷像現像用トナーにおいて、該ワックス成分が、
    (a)酸価が3〜60mgKOH/gであり、
    (b)ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)の分子量分布において、分子量200〜5000の領域にメインピークを有し、ワックスの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2〜120であり、
    (c)13C−NMR(核磁気共鳴)測定装置により測定されるスペクトルにおいて、0〜50ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S)、36〜42ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S1)、及び10〜17ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S2)が、下記条件
    Figure 0003647198
    を満足する
    (d)分岐ポリアルキレンワックスである
    ことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 該ワックス成分の13C−NMR測定スペクトルにおいて、10〜17ppmの範囲に複数のシグナル、及び、150〜200ppmに1つ以上のシグナルが検出されることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 透過電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断層面観察において、該ワックス成分が、結着樹脂と相溶しない状態で実質的に球状及び/又は紡錘形の島状に分散されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 該トナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−1の値が100〜160であり、形状係数SF−2の値が100〜140であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 該トナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−1の値が100〜140であり、形状係数SF−2の値が100〜120であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 該トナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−2の値をSF−1の値で除した値(SF−2)/(SF−1)が1.0以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 該トナーは、2.5乃至6.0μmの体積平均粒径を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 少なくとも、外部より帯電部材に電圧を印加し、静電潜像担持体に帯電を行う帯電工程と、帯電された静電潜像担持体に静電荷像を形成する工程と、静電荷像をトナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程と、静電潜像担持体上のトナー像を中間転写体に転写する第1の転写工程と、該中間転写体上のトナー像を転写材へ転写する第2の転写工程と、転写材上のトナー像を加熱定着する定着工程とを有する画像形成方法において、
    該トナーは、少なくとも結着樹脂に着色剤とワックス成分を分散させた組成物で形成されており、該ワックス成分が、
    (a)酸価が3〜60mgKOH/gであり、
    (b)ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)の分子量分布において、分子量200〜5000の領域にメインピークを有し、ワックスの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2〜120であり、
    (c)13C−NMR(核磁気共鳴)測定装置により測定されるスペクトルにおいて、0〜50ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S)、36〜42ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S1)、及び10〜17ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S2)が、下記条件
    Figure 0003647198
    を満足する
    (d)分岐ポリアルキレンワックスである
    ことを特徴とする画像形成方法。
  9. 該現像工程において、現像領域におけるトナー担持体面の移動速度が、静電潜像担持体面の移動速度に対し、1.05〜3.0倍の速度であり、該トナー担持体の表面粗度Ra(μm)が1.5以下であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成方法。
  10. 該トナー担持体と対向して強磁性金属ブレードを微小間隔をもって配することを特徴とする請求項8又は9に記載の画像形成方法。
  11. 該トナー担持体と対向して弾性体からなるブレードを当接することを特徴とする請求項8又は9に記載の画像形成方法。
  12. 該静電潜像担持体とトナー担持体がある一定の間隙を有し、交互電界を印加しながら現像することを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載の画像形成方法。
  13. 該帯電工程が、帯電部材を静電潜像担持体に接触させて、外部より帯電部材に電圧を印加し、静電潜像担持体を帯電することを特徴とする請求項8乃至12のいずれかに記載の画像形成方法。
  14. 該静電潜像担持体上の静電潜像をトナーにより現像し、転写装置を介して該トナー画像を転写材へ静電転写する工程の際に、該静電潜像担持体と転写装置とが当接することを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載の画像形成方法。
  15. 該加熱定着工程が、オフセット防止用液体の供給がない、或いは、定着器クリーナーを有しない加熱定着装置により、トナー画像を記録材に加熱定着することを特徴とする請求項8乃至14のいずれかに記載の画像形成方法。
  16. 該加熱定着工程が、固定支持された加熱体と、該加熱体に対向圧接し、且つ、フィルムを介して該加熱体に密着させる加圧部材により、トナー画像を記録材に加熱定着することを特徴とする請求項8乃至15のいずれかに記載の画像形成方法。
  17. 転写後の静電潜像担持体上の未転写の残留トナーをクリーニングして回収し、回収した該トナーを現像手段に供給して再度現像手段に保有させ、静電潜像担持体上の静電潜像を現像するトナーリユース機構を有することを特徴とする請求項8乃至16のいずれかに記載の画像形成方法。
  18. 該ワックス成分の13C−NMR測定スペクトルにおいて、10〜17ppmの範囲に複数のシグナル、及び、150〜200ppmの範囲に1つ以上のシグナルが検出されることを特徴とする請求項8乃至17のいずれかに記載の画像形成方法。
  19. 透過電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断層面観察において、該ワックス成分が、結着樹脂と相溶しない状態で実質的に球状及び/又は紡錘形の島状に分散されていることを特徴とする請求項8乃至18のいずれかに記載の画像形成方法。
  20. 該トナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−1の値が100〜160であり、形状係数SF−2の値が100〜140であることを特徴とする請求項8乃至19のいずれかに記載の画像形成方法。
  21. 該トナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−1の値が100〜140であり、形状係数SF−2の値が100〜120であることを特徴とする請求項8乃至20のいずれかに記載の画像形成方法。
  22. 該トナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−2の値をSF−1の値で除した値(SF−2)/(SF−1)が1.0以下であることを特徴とする請求項8乃至21のいずれかに記載の画像形成方法。
  23. 少なくとも、外部より帯電部材に電圧を印加し、静電潜像担持体に帯電を行う帯電工程と、帯電された静電潜像担持体に静電荷像を形成する工程と、静電荷像をトナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程と、静電潜像担持体上のトナー像を転写材へ転写する転写工程と、転写材上のトナー像を加熱定着する定着工程とを有する画像形成方法において、
    該トナーは、少なくとも結着樹脂に着色剤とワックス成分を分散させた組成物で形成されており、該ワックス成分が、
    (a)酸価が3〜60mgKOH/gであり、
    (b)ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)の分子量分布において、分子量200〜5000の領域にメインピークを有し、ワックスの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2〜120であり、
    (c)13C−NMR(核磁気共鳴)測定装置により測定されるスペクトルにおいて、0〜50ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S)、36〜42ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S1)、及び10〜17ppmの範囲に検出されるシグナルの総面積(S2)が、下記条件
    Figure 0003647198
    を満足する
    (d)分岐ポリアルキレンワックスである
    ことを特徴とする画像形成方法。
  24. 該現像工程において、現像領域におけるトナー担持体面の移動速度が、静電潜像担持体面の移動速度に対し、1.05〜3.0倍の速度であり、該トナー担持体の表面粗度Ra(μm)が1.5以下であることを特徴とする請求項23に記載の画像形成方法。
  25. 該トナー担持体と対向して強磁性金属ブレードを微小間隔をもって配することを特徴とする請求項23又は24に記載の画像形成方法。
  26. 該トナー担持体と対向して弾性体からなるブレードを当接することを特徴とする請求項23又は24に記載の画像形成方法。
  27. 該静電潜像担持体とトナー担持体がある一定の間隙を有し、交互電界を印加しながら現像することを特徴とする請求項23乃至26のいずれかに記載の画像形成方法。
  28. 該帯電工程が、帯電部材を静電潜像担持体に接触させて、外部より帯電部材に電圧を印加し、静電潜像担持体を帯電することを特徴とする請求項23乃至27のいずれかに記載の画像形成方法。
  29. 該静電潜像担持体上の静電潜像をトナーにより現像し、転写装置を介して該トナー画像を転写材へ静電転写する工程の際に、該静電潜像担持体と転写装置とが当接することを特徴とする請求項23乃至28のいずれかに記載の画像形成方法。
  30. 該加熱定着工程が、オフセット防止用液体の供給がない、或いは、定着器クリーナーを有しない加熱定着装置により、トナー画像を記録材に加熱定着することを特徴とする請求項23乃至29のいずれかに記載の画像形成方法。
  31. 該加熱定着工程が、固定支持された加熱体と、該加熱体に対向圧接し、且つ、フィルムを介して該加熱体に密着させる加圧部材により、トナー画像を記録材に加熱定着することを特徴とする請求項23乃至30のいずれかに記載の画像形成方法。
  32. 転写後の静電潜像担持体上の未転写の残留トナーをクリーニングして回収し、回収した該トナーを現像手段に供給して再度現像手段に保有させ、静電潜像担持体上の静電潜像を現像するトナーリユース機構を有することを特徴とする請求項23乃至31のいずれかに記載の画像形成方法。
  33. 該ワックス成分の13C−NMR測定スペクトルにおいて、10〜17ppmの範囲に複数のシグナル、及び、150〜200ppmの範囲に1つ以上のシグナルが検出されることを特徴とする請求項23乃至32のいずれかに記載の画像形成方法。
  34. 透過電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断層面観察において、該ワックス成分が、結着樹脂と相溶しない状態で実質的に球状及び/又は紡錘形の島状に分散されていることを特徴とする請求項23乃至33のいずれかに記載の画像形成方法。
  35. 該トナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−1の値が100〜160であり、形状係数SF−2の値が100〜140であることを特徴とする請求項23乃至34のいずれかに記載の画像形成方法。
  36. 該トナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−1の値が100〜140であり、形状係数SF−2の値が100〜120であることを特徴とする請求項23乃至35のいずれかに記載の画像形成方法。
  37. 該トナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−2の値をSF−1の値で除した値(SF−2)/(SF−1)が1.0以下であることを特徴とする請求項23乃至36のいずれかに記載の画像形成方法。
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