JP3656142B2 - エンジン駆動式ヒートポンプ装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、ヒートポンプの駆動源としてエンジンを室外機に収容するエンジン駆動式ヒートポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジン駆動式ヒートポンプ装置は、例えば空調設備に適用され、この室外機の下部にエンジンを収容した機関室を配置し、上部に熱交換器を収容した熱交換器室を配置していた。
【0003】
このエンジンは、配置スペース等の関係からシリンダ軸縦置きであり、エンジンヘのオイル注入口をシリンダヘッドに配置するに当たり、機関室の天井とエンジンの間に、給油時にオイルピッチャ(給油器)を挿入できる傾斜可能な大きな空間を確保する必要があった。
【0004】
また、エンジンのシリンダヘッドには、高電圧の点火用電流が流れる点火プラグ、ハイテンションコードが配置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、機関室の天井とエンジンの間に、給油時にオイルピッチャ(給油器)を挿入できる空間を確保する分、室外機の全高が大きくなる問題があった。また、給油時こぼれるオイルがハイテンションコードに接触する可能性があった。特に、シリンダヘッド回りの温度が高いこともあって、ハイテンションコードから漏電する場合には、油が発火しハイテンションコードが焼損する可能性があった。
【0006】
この発明は、かかる点に鑑みなされたもので、注油のためのスペースを小さくすることにより、結果としてコンパクトな室外機を備え、注油中にオイルがこぼれたとしても、ハイテンションコードが焼損しエンジン故障を起こすことがないようにするエンジン駆動式ヒートポンプ装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明のエンジン駆動式ヒートポンプ装置は、室外機の下部にエンジンを収容した機関室を配置し、上部に熱交換器を収容した熱交換器室を配置し、
前記機関室の外側に面する側壁を脱着可能とし、
前記エンジンのシリンダ軸の上方が前記側壁に近づくようにシリンダ軸を傾斜させ、
さらに前記エンジンのシリンダヘッドカバーの上面にオイル注入口と、このオイル注入口に脱着可能に嵌合するキャップを配置し、
前記オイル注入口より後方に点火プラグとハイテンションコイルを配置したことを特徴としている。
【0009】
【作用】
請求項1記載の発明では、エンジンを側壁側に傾斜させることで、給油時にオイルピッチャ(給油器)を挿入できる空間を容易に確保することができ、注油のためのスペースを小さくすることにより、室外機の全高が小さくコンパクトな室外機とすることができる。
【0010】
また、機関室の外側に面する側壁を脱着することができ、しかも側壁側に傾斜させたエンジンのシリンダヘッドカバーの上面にオイル注入口が配置されており、側壁を外してにキャップを容易に外すことができ、オイルの注入作業が容易である。
【0011】
また、シリンダヘッドカバーのオイル注入口より後方に点火プラグとハイテンションコイルを配置しており、例え注油中にオイルがこぼれたとしても、ハイテンションコード側に漏れないため、ハイテンションコードが焼損しエンジン故障を起こすことが防止される。
【0012】
【実施例】
以下、この発明のエンジン駆動式ヒートポンプ装置を適用したエンジン駆動式空気調和装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1乃至図14はエンジン駆動式空気調和装置の一実施例を説明するためのものであり、図1はエンジン駆動式空気調和装置の全体構成を示す図、図2は室外空調ユニットの正面図、図3は室外空調ユニットの右側面図、図4は室外熱交換器室の床面の平面図、図5はパッドの平面図、図6は機関室、配管室の断面平面の模式図、図7は電装ボックスの断面図、図8はエンジン冷却水の注水口部分の配置図、図9は注水口の断面図、図10は排気熱交換器の断面図、図11はエンジンの断面図、図12はエンジンの側面図、図13はシリンダヘッドカバーの断面図、図14はエンジンの潤滑油補給装置の概略構成ブロック図、図15は室外空調ユニットの外板壁の概略構成を示す断面図である。
【0014】
まず、図1のエンジン駆動式空気調和装置の全体構成を示す図において、エンジン駆動式空気調和装置1は、室外空調ユニット(以下、室外機ともいう)2と、室内空調ユニット3とで構成されている。室内空調ユニット3は、冷媒用室内熱交換器4、減圧用の膨張弁18及び図示しない室内熱交換用送風ファンとを備えている。室外空調ユニット2は、エンジン5、圧縮機6,6等が配設された機関室7と、メインアキュムレータ(以下、廃熱回収器ともいう)8、サブアキュムレータ9、電装ボックス50及び各機器同士を接続する管路等が配設された配管室10と、冷媒用室外上部熱交換器11、冷媒用室外下部熱交換器12及びエンジン冷却水用熱交換器(温水熱交換器)としてのラジエータ13等が配設された室外熱交換器室14とを備えている。なお、上部熱交換器11は図4で分かる通り、2個の同様なものを並置配置しており、図15においては便宜的に一つで表示している。
【0015】
エンジン5として水冷式ガス燃料エンジンが用いられ、エンジン5の吸気ポートには吸気管21aを介してガスミキサ21b、エアクリーナ21cが接続されており、吸気管21aは機関室7の天壁及び室外熱交換器室の天壁を貫通して外部に開口している。この吸気管21aは後述するように、機関室7内で開口させても良い。
【0016】
ガスミキサ21bは燃料管路22によりガス燃料源に接続され、燃料管路22にはガスミキサ21bに一体化された流量制御弁22a、ゼロガバナ(減圧弁)22b、及び2個の電磁弁22cが設けられている。また、エンジン5の排気ポートには、排気管23aを介して排気熱交換器23b、排気サイレンサ23cが接続されており、排気管23aは熱交換室14上方にミストセパレータ23eを介して開口している。なお、ガスミキサ21bは図2について後述べるように熱交換器室14の天壁の外側に配置しても良い。
【0017】
また、エンジン5には潤滑油タンク24aが備えられ、澗滑油量が減少すると電磁弁24bが開き、潤滑油が重力によって供給されるようになっている。
【0018】
エンジン5の出力軸には、クラッチ6a,6aを介して圧縮機6,6が接続されている。圧縮機6の吐出口は冷媒管路16a、冷房運転位置に切り替えられた四方弁15、冷媒管路16bを介して冷媒用室外上部熱交換器11、冷媒用室外下部熱交換器12に接続され、この両熱交換器11,12は冷媒管路16c、メインアキュムレータ8内の熱交換部16e、冷媒管路17aを介して冷媒用室内熱交換器4に接続されており、この冷媒用室熱交換器4は冷媒管路17b、四方弁15、冷媒管路16d、メインアキュムレータ8、サブアキュムレータ9を介して圧縮機6,6の吸い込み口に接続されている。なお、670はドライヤ、671はドライヤ670を迂回するフィルタである。
【0019】
なお、900,901は毛細管であり、210,210は各々温度検知器と毛細管を組み合わせたものであり、冷媒温度を検知することによりメインアキュームレータ8内の液相冷媒のレベルを検知するためのものである。また、911は開閉弁、912はオイル排出通路であり、アキュームレータ下部に溜めるオイル量が多くなると手動あるいは自動により開閉弁を開けオイルをメインアキュームレータ8からサブアキュームレータ9の方へ流すようにしている。
【0020】
また、冷媒管路16aの途中には、冷媒中の潤滑油を分離するオイルセパレータ19aが設けられ、このオイルセパレータ19aで分離された潤滑油量が所定値以上になると、オイルストレーナ19b、所定値以上時に開く電磁弁19cを介してメインアキュムレータ8に戻される。なお、潤滑油はサブアキュムレータ9にも戻される。また、冷媒管路16aはオイルストレーナ20a、管内圧力が所定圧以上時に開く電磁弁20bを介してメインアキュムレータ8に接続されており、これにより冷媒管路圧力の異常上昇を回避している。
【0021】
90は電磁弁、91はオイルストレーナであり、冷房時、室内機4の負荷が特に小さくなる時、電磁弁90が開き、冷媒を室内機4を迂回してメインアキュームレータ8へ流すようにし、負荷とのバランスをとるようにしている。
【0022】
室外空調ユニット2としての室外機の冷却水循環システムSが備えられている。この冷却水循環システムSは、冷却水温度が所定値以下のエンジン冷機時に、エンジン5の冷却水ジャケット28b、サーモスタット28c、第1の冷却水ポンプ28aを循環する第1循環路29a1,29a2,29q,29sと、エンジン冷機時、排気熱交換器23b、リニア三方弁28d、一方はラジエータ13、他方はメインアキュムレータ8内の熱交換部29g、第2の冷却水ポンプ28eを循環する第2循環路29e1,29e2,29r,29b,29c,29d,29f1,29f2,29pからなるとともに、冷却水温度が所定値を越えた場合のエンジン暖機時に、排気熱交換器23b、第1の冷却水ポンプ28a、エンジン5の冷却水ジャケット28b、サーモスタット28c、リニア三方弁28d、一方はラジエータ13、他方はメインアキュムレータ8内の熱交換部29g、第2の冷却水ポンプ28eの順で循環する第3循環路29e1,29e2,29s,29a1,29a2,29b,29c,29d,29f1,29f2,29pを有している。第1の冷却水ポンプ28aは後記するように、機関室内の導入通路開口近傍に配置し、または配管室内に配置する。
【0023】
また、ラジエータ13には、冷却水用リザーバタンク30aが水管路30c,注入口30bを介して接続されている。注入口30bにはサーモスタット28cの1つのポートも接続され、サーモスタット28cはジグル弁で構成されている。サーモスタット28cのポートは常時冷却水ジャケット28bと連通し、エンジン冷機時の第1循環路29a1,29a2,29q,29s内の空気抜きが可能となる。なお、冷却水用リザーバタンク30aにも上部に注水口30dと大気との連通路30eが設けられている。
【0024】
また、エンジン冷却水はリニア三方弁28dが切り替えられると、水管路29dによってメインアキュムレータ8内の熱交換部29gに供給され、これにより冷媒に熱を与える。
【0025】
次に、室外空調ユニット2の具体的な構造を、図2乃至図15に基づいて詳細に説明する。
【0026】
室外空調ユニット2のケーシング31は、1対の土台32上に床板33を載置して固定するとともに、4隅に支柱34を立設し、この四本の支柱34の上端を右側面上及び左側面上でそれぞれ各1本の図示しない天井梁で接続し、床板33は前後端を折り曲げて床梁33aを形成し、左、右側面を左、右側板37c,37dで、天井面を天板37eでそれぞれ覆った構造である。天板37eは、前後左右端部を折り曲げ、各板37a〜37dあるいは支柱34との連結部が形成されている。
【0027】
さらに、前側面は図15に示すように、折り曲げられた機関室側仕切板41a,41bに、それぞれ上端が折り曲げられた右、左の前側板37a,37aを締付ネジ35により締結している。同様に後側面は、折り曲げられた配管室側仕切板42a,42bに、それぞれ上端が折り曲げられた正面から見て、右、左の後側板37b,37bが取り付けられている。
【0028】
前、後側板37a,37bはケーシング31の前、後側面の後述する仕切板39より下側部分を覆っており、これらの前、後、左、右側板37a〜37dは各機器の整備性を確保するために着脱可能になっている。
【0029】
また、ケーシング31の前、後側面の前側板37a,後側板37bの上部は外気導入開口となっており、各開口にはフィルタとして機能する金網38a,38bが横枠36a,36bの各々上下に着脱可能に装着されている。また、天板37eには、導入された外気を上方に排出する排出開口37fが形成されており、排出開口37fには、室外熱交換器室14内に外気を金網38a,38b部分から吸引し、上方に排出する室外熱交換用送風ファン44が配設されている。排出開口37fの周囲には、金網38cが立設されている。
【0030】
仕切板39は、室外熱交換器室14と、機関室7及び配管室10とを画成するためのものであり、機関室7の天井を構成する中央仕切板40及び機関室側仕切板41a,41bと、配管室10の天井を構成する配管室側仕切板42a,42bとで構成されている。機関室側仕切板41a,41b及び配管室側仕切板42a,42bは上方に着脱可能となっている。
【0031】
なお、脱のとき、前、後側板37a,37bも脱となることになり、機関室7は天井側、前側及び両方の角部が開放され、配管室10は天井側、後側及び両方の角部が開放され、それぞれの室内の機器の整備作業がやり易い。
【0032】
また、中央仕切板40と配管室側仕切板42a,42bとの境界部で、かつ機関室7の前側壁を構成する前中板44aの外側上部(配管室10側上部)には横樋48(排水通路)がこれらの中央、配管室側仕切板40,42a,42bと分解可能に、つまり新しいものと交換可能に配設されている。横樋48は室外空調ユニット2の長手方向(図1左右方向)、つまり熱交換器の配置面方向に延びる溝状のもので、左側面側ほど低くなるように傾斜している。横樋48の最高所に位置する右端部48bは右側板37dを取り外すことにより、あるいは開口部(清掃用穴)を設けることにより外方に露出可能となっている。
【0033】
なお、中央仕切板40が横樋48をV字形状で覆うようにし、横樋48上方のV字形底に複数の雨水滴下用孔を設けるようにしてもよい。
【0034】
また、横樋48の最低所に位置する左側端部48aには筒状の縦樋(排水管)43が分解可能に接続されている。この縦樋43は左側板37cの内面と機関室10の前側壁を構成する前中板44aの外面とで構成されるコーナ部を下方に延びており、その下端に開口する排水口43aは床板33の下方に位置し、かつ外方に向いている。この縦樋43は左側板37cを取り外すことにより、新しいものと交換可能となっている。
【0035】
また、機関室側仕切板41a,41b、配管室側仕切板42a,42b及び中央仕切板40は、横樋48側ほど低くなるように傾斜している。そのため、室外熱交換器室14内に進入した雨水等は直ちに横樋48に集水され、縦樋43を通って外方に排出される。また、機関室側仕切板41a,41b、配管室側仕切板42a,42b及び中央仕切板40の傾斜により機関室側仕切板41a,41b及び配管室側仕切板42a,42bの外側端部の位置が高くなり、前、後側板37a,37bを取り外して内部を点検整備する場合の開口が大きくなっている。
【0036】
また、中央仕切板40には、換気用空気の排出口40bが室外熱交換器室14内に開口するように2箇所に形成されている。排出口40bは消音ボックス40cにより囲まれている。消音ボックス40cの開口40dは横樋48より上方に位置するとともに、排出口40bに対しては横樋48の下流方向に位置している。これにより、室外熱交換器室14内に進入した雨水等、あるいは横樋48内を流れる雨水等が排出口40bから機関室7内に進入するのを防止している。
【0037】
なお、消音ボックス40cの内側にはスポンジ状の吸音シートが貼り付けられている。
【0038】
機関室7の側壁は、前側板37a、左側板37c,前中板44a、右中板44bで、天壁は機関室側仕切板41a,41b及び中央仕切板40で、また底壁は床板33との間に間隔を開けて配置された底板45でそれぞれ構成されている。前中板44a、右中板44bの上、下端面は、仕切り板39、床板33に気密に接続されており、このようにして機関室7は防音構造に構成されている。後中板44a、右中板44は機関室7と配管室10との区画壁となっている。
【0039】
底板45と床板33との間の空間はボックス状の換気通路46となっており、底板45には、機関室7内に換気用空気を吹き出す噴出口45aが多数、全面に渡って略均等に配置形成されている。また、換気通路46の右中板44b側には配管室10内に開口する2つの機関室空気取入口46aが形成されており、各空気取入口46aには換気ファン47が配設されている。縦樋43の排水口43aは機関室空気取入口46aの反対側に、つまり空気取入口46aから充分離間した位置に設けられている。
【0040】
配管室10内の後側板37b内面側には、各種コントロール機器等が収容配置された電装ボックス50が配設されている。この電装ボックス50の底面には空気取入口50aが、側面上部には排出口50bが形成されており、かつ底面と床板33との間には空気通路となる隙間が開けてある。床板33には外気を配管室10内に導入するための配管室空気取入口33bが形成されており、この空気取入口33bを通って外気が配管室10内に導入される。また、導入された外気の一部は空気取入口50aから電装ボックス50内に導入され、排出口50bから排出され、電装ボックス50内を換気する。また、縦樋43の排水口43aは配管室空気取入口33bより離間するとともに、下方に位置する。
【0041】
なお、端子室699の下方には床板33がなく、また天井もない。端子室699は配管室10とケーシング31の外とを結ぶ連通路となっている。また、端子室699は後側板37bを外した状態で後方外部に開放される。冷媒管路800,801の各継手800a,801a及び燃料管路22dの他はこの端子室699内に位置し、端子室699下方から導入される外部配管とそれぞれ接続される。外部電源に接続される。
【0042】
室外熱交換器室14内の前、後側面上部に、冷媒用室外上部熱交換器11,11が、後側下部に冷媒用室外下部熱交換器12が、また前側下部にエンジン冷却水用熱交換器としてのラジエータ13がそれぞれ配設されている。冷媒用室外上部熱交換器11,11は垂直方向に向けて、かつ金網38a,38bに沿うように配置されているのに対し、下部の室外熱交換器12及びラジエータ13は下部ほど内側に位置するように傾斜させて配置されており、このラジエータ13の上端右端部に注水口30bが設けられている。
【0043】
注水口30bは、図8、図9及び図11に示すように、ケーシング31の側壁を構成する横枠36aの右端部及び支柱34に設けられた注入扉63に対向しており、斜め上向きに配置されたラジエータ13のへッドパイプ13cの上端に接続された給水筒60と、この給水筒60の開口60aを開閉するキャップ61と、このキャップ61内に配設されたプレッシャバルブ62とを備えている。開口60aは室外空調ユニット2のケーシング31の側壁を構成する金網38aに向かって斜め上向きに開口している。プレッシャバルブ62は、その弁体62bで給水筒60の中間部に形成された弁座口60aを開閉するようになっており、弁体62bはスプリング62aで閉方向に付勢されている。
【0044】
プレッシャバルブ62は、冷却水の両循環回路の最高内圧を規定する。すなわち、循環回路の内圧が開弁圧を越えると、プレッシャバルブ62が開き、残留する空気、水蒸気あるいは温水を冷却水用リザーバタンク30aに導き、循環回路構成部品を異常な水蒸気圧が発生したとしても保護可能としている。プレッシャバルブ62cは、循環回路の外方と内方の差圧が所定以上になる時開き外方から内側への流れを許容する。
【0045】
エンジン5が停止し、冷却水温が下がり、循環回路中の水蒸気分が凝縮して内圧が大気圧以下に下がり外方と内方との差圧が大きくなるとプレッシャバルブ60cが開き、冷却水用リザーバタンク30a内の水が大気圧により押し上げられ、循環回路中に補充される。
【0046】
冷却水点検のためキャップ61を外すと、シール61aによる気密性がなくなり、管路30c中の水は冷却水用リザーバタンク30a内に戻ってしまい、水位が下がってしまう。
【0047】
エンジン運転による回路中の水蒸気、プレッシャバルブ62を通過しても水蒸気の冷却水用リザーバタンク30aへの移動、エンジン停止による移動した水蒸気量に相当する水量分の水位上昇の繰り返しにより少しずつ水位が上昇し、循環回路内に補充可能となるが、それまでの間は冷却水量が不足する可能性がある。しかしこの実施例では給水筒60の位置が下方になる分水位上昇が早く冷却水量不足になりにくい。その分メインアキュームレータ8あるいはラジエータ13での熱交換を十分に実施させることができる。すなわち、熱交換により発生蒸気圧が下がっても補充可能となるまでの時期が短くなるからである。
【0048】
ラジエータ13の下端部は機関室側仕切板41a,41bを越えて中央仕切板40と消音ボックス40cとの上側コーナ部上に位置している。また、冷媒用室外下部熱交換器12の下端部は管室側仕切板42a,42bからさらに横樋48を越えて中央仕切板40と消音ボックス40cとの下側コーナ部上に位置している。
【0049】
ラジエータ13、冷媒用熱交換器11,12と配管室10内の各機器と接続する各管路29c,29d,16b,16c及び30cは、配管室10の右側板37d側で、かつ前後方向中央部にまとめられ、中央仕切板40の左端部に配設された1つのシール用パッド49内を貫通しており、このように複数の管路が1つのパッドによってシールされている。
【0050】
シール用パッド49には、各管路孔と左側板37c方向側端部を結ぶ各切り込み49aがある。それにより配管が終った後、右側板37dを取り外した状態で右側からシール用パッド49を配管に嵌め込むことができる。シール用パッド49の周囲は中央仕切板40及び右側板37dをシール状態に形成することにより、配管室10と熱交換室14を区画する。
【0051】
また、各熱交換器11〜13に接続された管路は、下側の熱交換器12及びラジエータ13の斜め配置に沿って斜めに配索されている。
【0052】
前記したように、室外空調ユニット2である室外機の長手方向において、機関室7、配管室10を並べ、機関室10の下部に換気通路46を配置し、かつ換気通路46と配管室10との間に換気ファン47を配置している。配管室10内の後側には、長手方向にメインアキュームレータ8とサブアキュームレータ9を配置し、配管室10内の換気ファン47に対向した位置には、オイル供給用タンク24a及び冷却水リザーブタンク30aを配置しており、オイルについて温度劣化を防止できる。オイル供給用タンク24aの前側の凹部24a1に、冷却水リザーブタンク30aを位置させている。また、オイル供給用タンク24aの補給口24a2、冷却水リザーブタンク30aの補給口30a1、ラジエータ13ヘの供給口30a2を全てエンジン前傾側、すなわち室外ユニット2の前後方向における前方に配置し、前側板37aを外すことによりエンジン5の整備、補給が簡単に実施できる。
【0053】
機関室7内には、室外空調ユニット2を保守点検する時に使用する点検ボード100が前側板37aに対面して配置され、前側板37aを外すと容易に操作することができる。また、機関室7内において長手方向にエンジン5と圧縮機6とを並べ配置している。
【0054】
圧縮機6の上方にエアクリーナ21cが配置され、さらに排気サイレンサ23cとオイルセパレータ23dとを並べて配置している。エアクリーナ21cの上流側に接続した吸気管21aは、機関室7の天壁を構成する中央仕切板40及び室外熱交換器室14の天壁を構成する天板37eを貫通して外部に開口し、エアクリーナ21cの下流側に接続したガスミキサ21bはエンジン5の吸気ポートに接続されている。排気サイレンサ23cの下流側に接続した排気管23aは、機関室7の天壁を構成する中央仕切板40及び室外熱交換器室14の天壁を構成する天板37eを貫通して外部に開口し、排気ガス中の凝縮水ミストを分離するミストセパレータ23eに接続される。排気サイレンサ23cは吸気管23a1によって排気熱交換器23bに接続されている。
【0055】
排気熱交換器23bはエンジン5の前側に配置され、排気熱交換器23bの長手方向圧縮機側に排気出口23b1を配置し、シリンダヘッド5aの横にスロットルを内蔵するガスミキサ21bを配置し、ガスミキサ21bと吸気サイレンサ21cとを吸気管21a1で連結した。圧縮機6はエンジン5のクランク軸の延長上に配置され、エンジン5のシリンダヘッド5aの全体より低い位置にあり、これにより圧縮機6の上部空間を有効利用可能であり、エアクリーナ21c、さらにシリンダヘッドカバー内から導くブリーザガス中のオイルミストを分離するオイルセパレータ23dが一体化された排気サイレンサ23cとを並べて配置し、機関室7を小さくできる。また、排気熱交換器23bから排気サイレンサ23cの間の排気管23a1を短くでき、排気管23a1の脱着作業性が良くなる。
【0056】
排気が排気管23a,23a1と排気サイレンサ23cを流れる時に冷却されて、排気から分離されて酸性分のあるドレン水が生じる。ミストセパレータ23eにおいても、排気から分離されて酸性分のあるドレン水が生じる。これらのドレン水はそれぞれ配管101,102,103を介して中和器104に導かれ、この中和器104でドレン水を中和してパイプ105を介して排水する。オイルセパレータ23dはオイル戻り通路106を介してエンジン5のオイルパンに連通し、またブリーザ通路107を介してシリンダヘッド5aに連通している。
【0057】
エンジン5の上方以外の位置における機関室7内に、エンジン5に連結される圧縮機6の上方空間にエアクリーナ21c及び排気サイレンサ23cを、そして天板37eの外側にミストセパレータ23eをそれぞれ配置し、圧縮機6の下に中和器104を配置し、これらの位置関係は中和器104より高い位置に、排気熱交換器23bが配置され、さらに高い位置にエアクリーナ21c、排気サイレンサ23c、さらに高い位置にミストセパレータ23eが配置され、機関室7の高さを低くできる。また、排気熱交換器23b及び排気サイレンサ23cでの凝縮水を確実に中和器104に導ける。また、ミストセパレータ23eでの凝縮水を確実に中和器104に導ける。
【0058】
また、排気サイレンサ23c、ミストセパレータ23e、中和器104は、室内空調ユニット2の右側に配置され、排気熱交換器23bのドレン口も右側に配置されているので、ドレン水配管651,652,103を短く且つドレン水が滞留することがなくなる。
【0059】
エンジン5の吸気取入口近傍においてエアクリーナ21cとオイルセパレータ23dとを隣接させており、オイルセパレータ23dでオイルが分離されたブリーザガスをエアクリーナ21cに導く管路108を短くできる。また、エアクリーナ21cとエンジン5のガスミキサ21bとの間の吸気管21a1を短くできる。
【0060】
次に、排気熱交換器23bについて説明する。排気熱交換器23bは、図10に示すように構成される。排気熱交換器23bは、エンジン5の排気側の側部に組み付けられ、エンジン5と排気熱交換器23bが一体化されている。
【0061】
排気熱交換器23bには排気通路の膨張室に凹凸を有する上流側熱交換部210と、排気通路を断面が非円形なスクリューパイプで構成した下流側熱交換部211とが備えられている。
【0062】
上流側熱交換部210はケーシング207内にコの字状の排気通路の膨張室212が形成され、この膨張室212内にはフィン213や突起214で凹凸が形成されている。この膨張室212内には一方の側部207cから区画壁207dが他方の側部207eに近接して伸び、この側部207e側で連通した上膨張室212aと下膨張室212bが形成されている。
【0063】
上流側熱交換部210の排気通路の上膨張室212aの周囲には、上冷却水通路215aが形成され、この上冷却水通路215aは区画壁207dにまで伸びている。また、下膨張室212bの周囲には下冷却水通路215bが形成され、冷却水入口226から入る冷却水は、下流側熱交換部211内を右に流れた後、下冷却水通路215bに入り、この下冷却水通路215bを左に流れた後上冷却水通路215aに入り、この上冷却水通路215aを右に流れ、ケーシング207の上側右端部に形成された冷却水出口215cから排出され、冷却水管29e2に入る。
【0064】
上流側熱交換部210はケーシング207に不図示の接続部が形成され、この接続部をエンジン5の排気側に直接接続可能になっている。エンジン5の排気側から排気ガスがケーシング207の4箇所に形成された排気ガス入口216から上膨張室212aに導入され、この排気ガスは下膨張室212bに導かれて、さらに下流側熱交換部211に導かれる。
【0065】
このように、エンジン5の燃焼室での混合気の燃焼によって生じた高温、高圧の排気ガスは、排気熱交換器23bの上流側熱交換部210に導入され、ここで冷却水との間で熱交換して冷却される。
【0066】
この上流側熱交換部210の排気通路の膨張室212により、エンジン5の排気側からの排気ガスの排気抵抗が小さくなり、排気効率が向上すると共に、また排気圧力が小さくなり消音効果も向上する。しかも、上流側熱交換部210の膨張室212にはフィン213や突起214で凹凸が形成されており、この凹凸によって表面積が増加して、高い熱交換効率を得ることができる。
【0067】
下流側熱交換部211の排気ガス通路は断面が非円形なスクリューパイプ220で構成しており、この複数のスクリューパイプ220の一端部に閉塞プレート221を設け、他方にガスケット222を設け、さらに中間部にガイドプレート223を設けてパイプユニット224にしている。このスクリューパイプ220は、十字形断面を有し、その外周に放射状に突出する4つの凸部220aはスクリューパイプ220の外周を長さ方向に沿ってスパイラルを描いている。
【0068】
パイプユニット224はケーシング207に形成された冷却水室225に配置され、この冷却水室225の下側に冷却水入口226が形成され、上側に冷却水出口227が形成されている。エンジン5から冷却水が冷却水入口226から冷却水室225に供給され、この冷却水室225を循環して冷却水出口227から上流側熱交換部210の下冷却水通路215bに供給される。
【0069】
パイプユニット224の閉塞プレート221はOリング228でシールされ、さらにガスケット229を介してカバー230がボルト231でケーシング207の側部207e下部に締め付け固定されている。カバー230で集合排気室232が形成され、カバー230の中央部に排気ガス出口233が設けられ、またカバー230の下側にはドレン水出口234が設けられている。
【0070】
パイプユニット224の他方はガスケット222がボルト235でケーシング207の側部207c下部に締め付け、さらにガスケット222を介してカバー236がボルト237でケーシング207の側部207cに締め付け固定されている。このカバー236で連通集合排気室238が形成され、この連通集合排気室238に上流側熱交換部210の下膨張室部212bから排気ガスが導入される。この排気ガスは連通集合排気室238からパイプユニット224のスクリューパイプ220を通って集合排気室232に導かれ、この集合排気室232から排気ガス出口233より排出される。
【0071】
このように、下流側熱交換部211の排気通路がスクリューパイプ220で構成されているため、排気ガスはスクリューパイプ220内を旋回流となって流れ、排気ガスの乱流効果によって排気ガスの冷却水への熱伝達率が高められ、高い熱交換効率が得られる。
【0072】
この排気熱交換器23bにおいて、上流側熱交換部210と、下流側熱交換部211とで、排気ガスが冷却水との間で熱交換してこれが有する熱が有効に回収されると同時に、その温度及び圧力が下げられて排気騒音が低減される。
【0073】
次に、エンジン5の具体的な実施例を、図11乃至図14について説明する。エンジン5はクランクケースを兼ねるオイルパン300にシリンダブロック301が固定され、シリンダブロック301は前側に傾斜している。シリンダブロック301にはシリンダヘッド302が載置され、シリンダヘッド302には左右の気筒に対応して独立のシリンダヘッドカバー303が取り付けられている。
【0074】
401はクランク軸331のメインジャーナル軸受、すなわちクランクジャーナル358のまわりでシリンダブロック301にオイルパン300を締結するための締付ボルトである。これによりいわゆる軸受キャップは不要となる。
【0075】
シリンダヘッドカバー303は、水平面に対して所定角度θだけ前側に傾斜し、上部303aには前側にオイル注入口303bが形成され、オイル注入口303bにシールするためのパッキン304を介してキャップ305が取付られている。
【0076】
このように、エンジン5のシリンダ軸Lの上方が前側板37aで構成される側壁に近づくようにシリンダ軸Lを傾斜させ、さらにエンジン5のシリンダヘッドカバー303の上面にオイル注入口303bと、このオイル注入口303bに脱着可能に嵌合するキャップ305を配置し、エンジンを側壁側に傾斜させることで、給油時にオイルピッチャ(給油器)を挿入できる空間を容易に確保することができ、注油のためのスペースを小さくすることにより、室外機の全高が小さくコンパクトな室外機とすることができる。
【0077】
また、機関室の外側に面する側壁を脱着することができ、しかも側壁側に傾斜させたエンジンのシリンダヘッドカバーの上面にオイル注入口が配置されており、側壁を外してにキャップを容易に外すことができ、オイルの注入作業が容易である。
【0078】
キャップ305は前側に向いており、前側から容易に着脱でき、オイルの補給作業が容易である。シリンダヘッドカバー303には後側の天井壁から下方に伸びるリブ303cが形成され、このリブ303cに対向してプレート306が取付ビス307によって取り付けられ、これによりオイル分離室308が形成されている。オイル分離室308に上下に蛇行する通路309が形成され、この蛇行する通路309によってオイルが分離され、プレート306の立ち上がり部に形成されたオイル戻り孔306a,306bからシリンダヘッド内に戻すようになっている。また、シリンダヘッドカバー303の上部には連結管310が設けられ、この連結管310からオイル分を含むブリーザガスがオイルセパレータ23dに送られる。
【0079】
エンジン5の前後には取付ブラケット320,321が取付ブラケット320はシリンダブロック301、取付ブラケット321はオイルパン300に各々ボルト322,323で締付固定され、この取付ブラケット320,321は載置台324の防振ゴム325,326の取付部325a,326aに取り付けられている。エンジン5は防振ゴム325,326でマウントされ、防振構造になっている。
【0080】
アルミ合金ダイキャスト製のシリンダブロック301には鋳鉄のスリーブ330が下部をOリング330aにより水密にした状態で勘合されこの鋳鉄スリーブ330が嵌合され、この鋳鉄のスリーブ330にピストン331が往復動可能に設けられ、ピストン331はピストンピン332を介してコンロッド333の小端333aが連結され、コンロッド333の大端333bはクランクピン334を介してクランク軸335に連結され、ピストン331の往復動によってコンロッド333を介してクランク軸335が回転する。ピストン331の頂部とシリンダヘッド302の間に燃焼室336が形成され、この燃焼室336にはシリンダヘッド302に形成された吸気通路337と排気通路338が開口しており、開口部は吸気弁339と排気弁340によって開閉される。
【0081】
また、それぞれの左右の気筒の燃焼室336には、臨むように点火プラグ400がシリンダヘッド302に設けられ、さらに点火プラグ400にハイテンションコイル401、点火コイル402が接続されている。点火プラグ400とハイテンションコイル401は、前傾するシリンダヘッドカバー303の上面の前方上部に配置されるオイル注入口303bより後方に配置されており、例え注油中にオイルがこぼれたとしても、ハイテンションコード401側に漏れないため、ハイテンションコード401が焼損しエンジン故障を起こすことが防止される。また、点火プラグ400及び点火コイル402がシリンダヘッドカバー303のオイル注入口303bより後方の同じ側にに配置されており、ハイテンションコイル401の短縮が可能で、電圧ロスの軽減、コスト低減ができる。
【0082】
また、点火プラグ400及び点火コイル402が吸気通路337側に配置されており、温度上昇を抑えることができ、耐久性が向上する。
【0083】
吸気弁及339び排気弁340は動弁機構341によって作動し、この動弁機構341のカム軸342はクランク軸335に連動して回転し、カム軸342のカム342aがプッシュロッド343を上下動させる。プッシュロッド343はシリンダブロック301及びシリンダヘッド302に連通して形成されたロッド穴420に配置され、プッシュロッド343の作動によりロッカーアーム344が上下動して吸気弁339と排気弁340が作動する。シリンダブロック301の前側には排気熱交換器23bが取り付けられ、排気通路338から排気ガスが排気熱交換器23bに排出され、吸気通路337に吸気管23aが接続されている。排気熱交換器23bは取付ボルト345によりシリンダヘッド302に、取付ステー346によりシリンダブロック301に取り付けられている。エンジン5が前側に傾斜しており、エンジン前方の前側板37aを外して、前側から取付ボルト345を外して取付ステー346から外すことで、前側から容易に着脱することができ、保守点検作業が容易である。
【0084】
このように、エンジン5を前側に傾斜し、傾斜軸の下方に気筒に応じて排気通路338の排気ポート405を配置し、排気ポート405の下方に排気熱交換器23bを直結配置しており、しかも前側板37aを着脱可能としているため、前側からこられを容易に着脱でき、エンジン5の整備性が向上する。
【0085】
エンジン5のオイルパン300にはオイルが貯留され、オイルパン300の底部にはオイルレベルの下限を検出するための下限オイルレベルセンサ421が設けれている。また、エンジン5の前側からオイルパン300内にオイルレベルゲージ351が点検蓋422から挿着可能に取り付けられる。前側から点検蓋422を外すことで、点検窓423よりエンジン5内の点検が行なわれる。
【0086】
オイルレベルゲージ351には下限マーク351aと上限マーク351bが付されており、下限オイルレベルと上限オイルレベルが検出可能になっている。エンジン5の手前側にはシリンダブロック301にオイルポンプ352が取り付けられている。
【0087】
また、シリンダブロック301とスリーブ330との間に水ジャケット360が形成され、この水ジャケット360に冷却水が配管29a1から供給される。水ジャケット360から冷却水がシリンダヘッド302に形成された水ジャケット361を循環して冷却し、水ジャケット361から配管29a2へ送り出され、冷却水の冷却経路を二点鎖線の矢印で示す。
【0088】
次に、オイルの潤滑経路について、図12及び図14に基づいて説明する。図12ではオイルの潤滑経路を実線の矢印で示す。
【0089】
オイルポンプ352の駆動により、オイルフィルタ354を介してカム軸342内の中空部であるメインギャラリ355に供給される。なお、リリーフバルブ353はオイルポンプ352出口側が高圧になりすぎる時オイルをオイルパン300内に逃がすためのものである。
【0090】
リリーフバルブ356はオイルフィルタ354が目詰りした時バイパスとしてメインギャラリ355へオイルを送るためのものである。
【0091】
メインギャラリ355からカム軸ジャーナル357、クランクジャーナル358、コンロッド333の大端333bに送られ、それぞれを潤滑してオイルパン300に戻される。また、メインギャラリ355からそれぞれのシリンダヘッド302に送られ、動弁機構770を介してオイルパン300に戻される。シリンダヘッド302にはオイル分離室308が設けられ、これらのオイル分離室308からクランク室内のブリーザガスがブリーザ通路107を通ってオイルセパレータ23dに送られ、ブリーザガス中のオイルはオイルキャッチャーにより捕捉分離されてオイル戻り通路106を介して、オイルパン300に戻される。
【0092】
また、オイルポンプ352からオイルフィルタ354を介して変速ギヤケース380に送られ、変速ギヤケース380内に設けられた軸受381,382、ギヤ383を潤滑してオイルパン300に戻される。
【0093】
エンジン5には潤滑油補給装置Jが備えられ、電磁弁24bの開作動によって潤滑油タンク24aからオイルが供給される。潤滑油タンク24aにはオイル注入口24a1が設けられており、キャップ24a2を外してオイル注入口24a1からオイルが補給される。
【0094】
潤滑油補給装置Jは、図14に示すように構成されている。潤滑油タンク24aの上部にはオイル注入口24a1が前側を向くようにして設けられ、キャップ24a2を前側から容易に着脱できるようになっている。潤滑油タンク24aの下部にはオイルパイプ390が接続され、このオイルパイプ390はエンジン5の下方を通り、電磁弁24bの一方のジョイント24b1に接続されている。電磁弁24bの他方のジョイント24b2にはオイルパイプ392が接続され、このオイルパイプ392はエンジン5に設けられたオイル入口352aに接続され、オイルがオイルパン内のオイル面上方から注がれる。
【0095】
オイルの供給のための電磁弁24bは、床に固定設置され、オイルパン300へのオイル入口352aを結ぶ管路の間を、弾性のあるゴム製の管であるオイルパイプ392で連結し、電磁弁24bと潤滑油タンク24aの間も同様に形成されオイル管路であるオイルパイプ390は配管室10と機関室7との区画壁である右中板44bを貫通させた後、機関室7内で床に這わしており、この方のオイルパイプ390が長い。
【0096】
エンジン5は振動変位するが、少なくともオイルパイプ392は、弾性により相対変位可能である。本実施例ではオイルパイプ390もオイルパイプ392と共通パイプ材を使用している。
【0097】
また、電磁弁24bとオイルパン350ヘのオイル入口352aを結ぶオイル管路であるオイルパイプ392は、振られることとなるが、長さが短かいので慣性力も小さくなり、オイルパイプ392の付け根に大きな応力は発生しにくいため、オイルパイプ392の耐久性が向上する。
【0098】
また、エンジン5ヘの潤滑油タンク24aも同一端部、かつ潤滑油タンク24aのオイル注入口24a1は冷却水用リザープタンク30aの注水口30a1より上方としており、水及びオイルの補給作業がやりやすい。また、潤滑油タンク24aのオイル注入口24a1はオイル注入口24a2を開いたまま注水する時、水がこぼれても、オイルと混ざることがない。
【0099】
また、潤滑油タンク24aの形状を、図3に示すように、側面から視てL字型とし、冷却用リザーブタンク30aを潤滑油タンク24aの凹み部24a3に配置し、かつ潤滑油タンク24aの上部の油面表面積を下部より大きくしている。これにより、冷却用リザーブタンク30aと潤滑油タンク24aの両方をコンパクトな空間に収めることが可能である。
【0100】
また、冷却用リザーブタンク30aと潤滑油タンク24aは、両方の前方に注水口、注入口をそれぞれ配置しており、作業性を向上させることができる。
【0101】
また、潤滑油タンク24aは、上方に配置しており、オイルが減少しても、オイル油面を高くすることができ、オイルパン300に対する油面を長い間高めに設定可能であり、オイルの補給が短時間で可能である。なお、オイルパン300の下面前方にドレンプラグ300aが配置されており、オイル抜き作業が容易となる。
【0102】
このように、室外空調ユニット2(室外機)の下部にエンジン5を収容した機関室7を配置し、上部に熱交換器としてのラジエータ8を収容した熱交換器室14を配置し、機関室7の外側に面する前側板37aである側壁を脱着可能とし、エンジン5のシリンダ軸Lの上方が前側板37aである側壁に近づくようにシリンダ軸Lを傾斜させ、さらにエンジン5のシリンダヘッドカバー303の上面にオイル注入口303bと、このオイル注入口303bに脱着可能に嵌合するキャップ305を配置している。エンジンを側壁側に傾斜させることで、給油時にオイルピッチャ(給油器)を挿入できる空間を容易に確保することができ、注油のためのスペースを小さくすることにより、室外機の全高が小さくコンパクトな室外機とすることができる。
【0103】
【発明の効果】
前記したように、請求項1記載の発明は、エンジンを側壁側に傾斜させたから、給油時にオイルピッチャ(給油器)を挿入できる空間を容易に確保することができ、注油のためのスペースを小さくすることにより、室外機の全高が小さくコンパクトな室外機とすることができる。
【0104】
また、機関室の外側に面する側壁が脱着可能であり、しかも側壁側に傾斜させたエンジンのシリンダヘッドカバーの上面にオイル注入口を配置したから、側壁を外してにキャップを容易に外すことができ、オイルの注入作業が容易である。
【0105】
また、シリンダヘッドカバーのオイル注入口より後方に点火プラグとハイテンションコイルを配置したから、例え注油中にオイルがこぼれたとしても、ハイテンションコード側に漏れないため、ハイテンションコードが焼損しエンジン故障を起こすことが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジン駆動式空気調和装置の全体構成を示す図である。
【図2】室外空調ユニットの正面図である。
【図3】室外空調ユニットの右側面図である。
【図4】室外熱交換器室の床面の平面図である。
【図5】パッドの平面図である。
【図6】機関室、配管室の断面平面の模式図である。
【図7】電装ボックスの断面図である。
【図8】エンジン冷却水の注水口部分の配置図である。
【図9】注水口の断面図である。
【図10】排気熱交換器の断面図である。
【図11】エンジンの断面図である。
【図12】エンジンの側面図である。
【図13】シリンダヘッドカバーの断面図である。
【図14】エンジンの潤滑油補給装置の概略構成ブロック図である。
【図15】室外空調ユニットの外板壁の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
2 室外空調ユニット
5 エンジン
7 機関室
8 ラジエータ
10 配管室
14 熱交換器室
37a 前側板
303 シリンダヘッドカバー
303b オイル注入口
305 キャップ
Claims (1)
- 室外機の下部にエンジンを収容した機関室を配置し、上部に熱交換器を収容した熱交換器室を配置し、
前記機関室の外側に面する側壁を脱着可能とし、
前記エンジンのシリンダ軸の上方が前記側壁に近づくようにシリンダ軸を傾斜させ、
さらに前記エンジンのシリンダヘッドカバーの上面にオイル注入口と、このオイル注入口に脱着可能に嵌合するキャップを配置し、
前記オイル注入口より後方に点火プラグとハイテンションコイルを配置したことを特徴とするエンジン駆動式ヒートポンプ装置。
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