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JP3658846B2 - 投影露光装置 - Google Patents
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路や液晶ディスプレイの製造に用いられる投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等を製造するフォトリソグラフィ工程では、フォトマスク又はレチクル(以下、レチクルという)に形成されたパターンをフォトレジスト等の感光剤が塗布されたウエハやガラスプレート等の感光基板上に投影露光することが行われる。
【0003】
この投影露光を行う装置として、レチクル上に形成されたパターンを基板ステージ上に保持された感光基板の所定領域に露光したのち、基板ステージを一定距離だけステッピングさせて再びレチクルのパターンを露光することを繰り返す、いわゆるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置が多く使用されている。また、他の方式の露光装置として、矩形状又は円弧状の照明領域に対してレチクル及び感光基板を相対的に同期して走査しながらレチクルのパターンを感光基板上に露光するスリット・スキャン方式の投影露光装置も知られている。
【0004】
感光基板へのパターン露光は、既に形成されているパターンの上に別のパターンを重ね合わせて露光することを複数回反復して行うのが普通である。近年、感光基板に形成されるパターンは微細化の一途を辿り、それに伴ってパターンの重ね合わせ精度に対する要求もますます厳しいものとなっている。このパターンの重ね合わせ精度に影響を与える要因の一つとして、投影レンズの倍率誤差がある。投影レンズの倍率は、装置設置時に調整されている。しかし、投影レンズは露光中に露光エネルギーの一部を吸収して温度が上昇する。したがって、投影レンズに長時間露光光が照射され続けたり、露光動作が長時間連続して行われたりすると、温度変化を起こして倍率が無視し得ない程度に変化する可能性がある。レチクルも露光光を吸収して温度上昇すると、変形を生じてパターンずれを起こす可能性がある。
【0005】
したがって、高精度の重ね合わせ露光を行うためには、温度制御を行って投影露光装置を収納しているチャンバー内の温度をできるだけ一定に保つことが必要である。そのため、チャンバー内の主要箇所、例えば空調装置のエアー吹き出し口、基板ステージの2次元位置を計測するステージ干渉計付近あるいは投影レンズ等に抵抗体温度センサーを配置し、それらの温度センサーから出力される温度情報を用いてチャンバー内の温度制御が行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】
温度センサーを用いる従来の方法によると、チャンバー内の少数のポイントの温度情報しか得ることができない。もしチャンバー全体の温度情報を得ようとすると多数の温度センサーをチャンバー内に分散配置しなければならず、コスト的に無理がある。したがって、チャンバー全体の温度分布を知ることができないのでチャンバー内の温度を均質化することができず、温度勾配が存在するため、対流が生じて空気揺らぎが発生する。
【0007】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、多数の温度センサーを用いることなくチャンバー内の温度分布を検出して、チャンバー内の温度を均質化することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、赤外線カメラ等の2次元撮像装置を用いてチャンバー内部を撮像し、得られた画像を処理することでチャンバー内のサーモグラフ(温度分布図)を得、それに基づいてチャンバー内各部の空調制御などの温度制御を行うことで前記目的を達成する。
【0009】
すなわち、本発明による投影露光装置は、感光基板を載置して2次元方向に移動可能な基板ステージと、基板ステージの2次元位置を検出するためのレーザ干渉計と、レチクルを載置するレチクルステージと、光源からの光をレチクルに入射させる照明系と、レチクルの像を基板ステージ上に載置された感光基板上に形成する投影光学系と、装置を包囲するチャンバーと、チャンバー内を撮像する赤外線撮像手段と、温度制御手段とを備え、赤外線撮像手段の出力画像からチャンバー内の温度分布を求め、チャンバー内の温度が略均一となるように温度制御手段により温度制御を行うことを特徴とする。
【0010】
チャンバー内の数カ所に赤外線撮像手段を配置することにより、チャンバー内部全体の温度分布を瞬時に計測することが可能となり、さらにその温度分布を効率的に均質化することが可能となる。赤外線撮像手段の死角になる部分の温度は、その位置に従来型の温度センサーを配置し、赤外線撮像手段と従来型の温度センサーを併用することで、少数の温度計測手段によりチャンバー内の温度分布をより正確に知ることができる。
【0011】
温度制御手段は、チャンバー内を循環する雰囲気の温度、レチクルの温度、投影光学系の温度、基板ステージ上に載置された感光基板の温度、又はレーザ干渉計の光路空調温度の少なくとも1つの温度、望ましくは全ての温度を、各部に設けられた部分空調装置から吹き出されるエアーの温度と流量を制御することによって、あるいは温度制御すべき装置部分に流通される流体の温度と流量を制御することによって行われる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明による投影露光装置のチャンバー内の配置を説明する概略図である。投影光学系本体は、光源10、光学系12、レチクル14、投影光学系16、ウエハステージ19等からなる。光源10から射出された露光光は、反射ミラー11で反射され、フライアイインテグレータ等の光学系12によって均一な強度分布の光束とされ、反射ミラー13で光路を折り曲げられてレチクルステージ15上に保持されたレチクル14を均一に照明する。レチクル14に形成されたパターンは、投影光学系16を介してウエハステージ19上のウエハホルダ18に吸着して保持されたウエハ17上に結像される。
【0013】
ウエハステージ19は、投影光学系16の光軸AXに垂直な平面内で互いに直交する方向へ移動可能な一対のブロックを重ね合わせた周知の構造のもので、駆動手段22によって駆動される。ウエハステージ19の位置は、ウエハステージ19上に固定された移動鏡20の間の距離をレーザ干渉計21で計測することによって検出され、この計測値をもとにウエハ17の2次元方向位置が調整される。レチクル14とウエハ17の位置合わせは、アライメント系23等を用いて行われる。レチクル搬送部31はレチクル14の交換を行う。ウエハはカセット32に収納されており、ウエハ搬送部33で1枚ずつ取り出されて順次ウエハステージ19上に載置され、露光される。
【0014】
装置全体はチャンバー40内に配置され、チャンバー40内を循環するエアーは主空調装置51によって一定温度に空調されている。それに加えて、装置内の発熱部あるいは高精度に温度制御を行う必要のある箇所は、各々部分空調や液体循環などの方法で個別に温度制御されている。すなわち、照明光に曝されるレチクル14は部分空調装置52から吹き出されるエアーによって温度制御され、同じく露光光の吸収によって昇温する可能性のある投影光学系16は所定温度の液体を循環させる温度調整部53,54,55によって一定温度に温度制御されている。この例では、投影光学系16を上部16a、中間部16b、下部16cの3つの部分に分割し、第1の温度調整部53に投影光学系の上部16aを、第2の温度調整部54に中間部16bを、第3の温度調整部55に下部16cをそれぞれ分担させることで投影光学系を高精度に温度制御している。また、ウエハステージ19の位置を計測するレーザ干渉計21の光路は、部分空調装置56から吹き出されるエアーによって温度制御され、ウエハ17を固定するウエハホルダ18は、所定温度の液体を循環させる第4の温度調整部57によって温度制御されている。アライメント系23も、所定温度の起きた位を循環させる温度調整部58によって温度制御されている。
【0015】
なお、大量の熱を発生する光源10を含む照明系は、チャンバー40とは独立した別のチャンバー41内に収容し、別系統で温度制御が行われており、照明系で発生した熱が直接チャンバー40内に流入するのを防いでいる。
【0016】
図2は、レーザ干渉計の光路を空調する部分空調装置56の概念図である。部分空調装置56は、外気あるいはチャンバー40内を循環するエアーを導くダクト90と、ダクト内を流通するエアーを加熱するヒーター91及び開閉弁92を備え、部分空調装置56の吹き出し口から吹き出されるエアーの温度及び流量を調整できるようになっている。レチクル14を部分空調する部分空調装置52も同様の構造を有し、温度及び流量が調整されたエアーをレチクル14に吹き付けるようになっている。液体を循環させて温度制御を行う温度調整部53,54,55,57,58は、ヒーターや流量制御弁によって循環させる液体の温度及び流量を調整できるようになっている。なお、ヒーターの代わりにヒートポンプを設置し、加熱制御に加えて冷却制御をできるようにすることも可能である。
【0017】
チャンバー40内には複数個の赤外線撮像装置61,62,…が配置され、チャンバー内部に配置されている装置各部を常時あるいは一定時間毎に撮影する。複数個の赤外線撮像装置は、チャンバー40の内部を全てカバーできるように配置するのが好ましい。各赤外線撮像装置61,62,63で撮影された画像は、図3に示すように画像処理装置71に入力され処理される。画像処理装置71では、チャンバー40内に配置された装置各部を撮影した画像から周知の方法で赤外線強度の分布図を作成し、温度分布図(サーモグラフ)に変換する。チャンバー40内に赤外線撮像装置61,62,63の死角となる場所がある場合には、その場所に抵抗体温度センサー66,67を配置し、その温度センサー66,67から得られるデータを加味することでチャンバー内全体の温度分布データを得ることができる。
【0018】
主制御装置72は、画像処理装置71で得られたサーモグラフのデータからチャンバー40内の各部分の温度を求め、温度分布を均一にして温度勾配を無くするために必要な部分空調装置52,56あるいは液体循環による温度調整部53,54,55,57,58の温度制御パラメータを算出する。温度制御パラメータの算出はPID演算によって行うことができ、最終的には部分空調装置52,56の弁開度やヒーター(又はヒートポンプ)電流のデータ、及び温度調整部53,54,55,57,58によって循環される液体の温度調整用ヒーター(又はヒートポンプ)電流や流量制御弁の開度データに変換され、各制御ユニット81〜87に供給される。
【0019】
図4は、赤外線撮像装置61で撮像された投影光学系16の画像を画像処理装置71で処理して得たサーモグラフの一例の概念図である。温度はハッチングの密度によって表されており、ハッチング密度が高い箇所は温度が高いことを示している。この図は、投影光学系16の上部が中間部や下部に比較して高温になっていることを示している。この場合、投影光学系16以外の部分で温度分布がどのようになっているかにもよるが、一般には主制御装置72は第1の温度調整部53を制御する温度調整ユニット84に、第2及び第3の温度制御部54,55を制御する温度調整ユニット85,86に対してよりもより低温の液体を循環させるように指令することになる。画像処理装置71で処理して得た図4のようなサーモグラフは、必要があればオペレータが観察できるようにモニターに表示してもよい。
【0020】
主空調制御ユニット81は、主制御装置72からの指令に従って空調装置51のヒーター(又はヒートポンプ)電流及び開閉弁の開度を制御する。同様に、レチクル部分空調制御ユニット82及びレーザ干渉計光路空調制御ユニット83は、主制御装置72の指令に従って、それぞれレチクル14にエアーを吹き付ける部分空調装置52及びレーザ干渉計21の光路にエアーを吹き付ける部分空調装置56のヒーター(又はヒートポンプ)電流及び開閉弁の開度を制御する。また、ウエハホルダ温度調整ユニット87は、主制御装置72からの指令に従って温度調整部57を制御し、ウエハホルダ18に循環させる液体の温度及び流量を制御する。これら一連の手続を逐次行い、循環制御することにより、チャンバー40内の温度分布は均質化される。赤外線撮像装置61,62,63のフォーカスを変えることにより擬似的に3次元の温度分布も得ることができ、より高精度な空調制御が可能になる。
また、本発明は装置調整時の熱源探索等にも用いることができ、その場合には従来よりも調整時間を短縮することができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明によると、チャンバー内の温度分布を均質化することが可能になり、空気揺らぎ等の影響を軽減でき露光精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影露光装置のチャンバー内の配置を説明する概略図。
【図2】レーザ干渉計の光路を空調する部分空調装置の概念図。
【図3】制御系の概略図。
【図4】投影光学系を撮影したサーモグラフの一例を示す概念図。
【符号の説明】
10…光源、11…反射ミラー、12…光学系、13…反射ミラー、14…レチクル、15…レチクルステージ、16…投影光学系、17…ウエハ、18…ウエハホルダ、19…ウエハステージ、20…移動鏡、21…レーザ干渉計、22…駆動手段、23…アライメント顕微鏡、31…レチクル搬送部、32…カセット、33…ウエハ搬送部、40,41…チャンバー、51…主空調装置、52,56…部分空調装置、53,54,55,57,58…温度調整部、61,62,63…赤外線撮像装置、66,67…温度センサー、71…画像処理装置、72…主制御装置、81…主空調制御ユニット、82…レチクル部分空調制御ユニット、83…レーザ干渉計光路空調制御ユニット、84,85,86…投影光学系温度調整ユニット、87…ウエハホルダ温度調整ユニット

Claims (5)

  1. 感光基板を載置して2次元方向に移動可能な基板ステージと、前記基板ステージの2次元位置を検出するためのレーザ干渉計と、レチクルを載置するレチクルステージと、光源からの光を前記レチクルに入射させる照明系と、前記レチクルの像を前記基板ステージ上に載置された感光基板上に形成する投影光学系と、装置を包囲するチャンバーと、前記チャンバー内を撮像する赤外線撮像手段と、温度制御手段とを備え、前記赤外線撮像手段の出力画像から前記チャンバー内の温度分布を求め、チャンバー内の温度が略均一となるように前記温度制御手段により温度制御を行うことを特徴とする投影露光装置。
  2. 前記温度制御手段は、前記チャンバー内を循環する雰囲気の温度、前記レチクルの温度、前記投影光学系の温度、前記基板ステージ上に載置された感光基板の温度、又は前記レーザ干渉計の光路空調温度の少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項1記載の投影露光装置。
  3. 前記温度制御手段は、空調吹き出し部から吹き出される気体の温度と流量及び温度制御すべき所定の部分に流通する流体の温度と流量を制御するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の投影露光装置。
  4. 前記チャンバー内に配置された温度センサをさらに備え、前記温度センサから得られるデータに基づいて前記チャンバー内の温度分布を取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の投影露光装置。
  5. 前記赤外線撮像手段の出力画像に基づいて前記チャンバー内の温度分布図を生成しモニタ出力する手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の投影露光装置。
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