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JP3660082B2 - ケミカルアンカー打込用アタッチメント - Google Patents
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JP3660082B2 - ケミカルアンカー打込用アタッチメント - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてコンクリート建築物や構造物のコンクリート層にコンクリート層を補填,補強するためのアンカー打込用アタッチメントに関し、特に、既存のコンクリート層の表面に、更に、補填用コンクリート層を強固に一体に形成させるために用いられるフック形(J字形)やL字形の鉄筋アンカーを打ち込むのに好適なケミカルアンカー打込用アタッチメントに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリート等の不燃性建築物や構造物を補強する方法として、コンクリート面に、更に新たなコンクリート層を補填補強する方法が広く採用されている。そのような補填においては、既存のコンクリート層と追加補填するコンクリート層とを強固に一体化させることが重要であり、そのための連係補助部材としてフック形又はL字形の鉄筋アンカーが用いられる。特に、そのアンカーの外周全表面に半径方向の多数のリング状突条が形成された異形棒鋼アンカーやねじ付き棒鋼アンカーが一般的に使用されている。かかる鉄筋アンカーの打込には、コンクリート構造体の適切な箇所にアンカーの長脚部分を圧入し埋設するのに好適な孔を穿け、これにケミカルセッターを入れ、アンカーの長脚を打ち込んで接着剤を硬化固定させるケミカルアンカー法が実用されている。かかるケミカルアンカー法は、アンカーを所定の深さに穿けられた孔に打ち込んで物理的に係着させると共に、孔の内部の空隙にケミカルセッターを充填し硬化させて一層強固に化学的に結合させ固定するものである。
【0003】
かかる打込においては、まず、鉄筋アンカーをコンクリートに回転させながら圧入するのに適切な大きさで、アンカー長脚部の埋設予定長さに対応する深さの孔がドリル等で穿けられる。次いで、その孔の中の粉粒物類を、例えば、ブロアー等で充分に清掃除去し、その孔にケミカルセッターカプセルを挿入した後、これにアンカーの長脚の下端部が差し込まれ、電動工具により長脚の下端が孔の底部に到達するまで回転させながら圧入される。その回転圧入により、ケミカルセッターのカプセルは圧壊され、カプセル内に隔離状に収納された樹脂接着剤,硬化剤及び骨材類等の内容組成物は均一に混合されて、接着剤成分は比較的短時間に硬化し、アンカーは穿孔内に強固に固定される。
【0004】
上記のように利用されるケミカルセッターといわれる硬化性接着剤の代表的なものは、例えば、エポキシアクリレート樹脂を主剤とし、小ガラス管に隔離された硬化剤及び骨材等を一定の割合で褐色ガラス管に封入した耐アルカリ性の優れたカプセル形樹脂セッターであって、このカプセルを破壊し均一に混合することにより、比較的短時間に硬化した化学的結合を生じさせるものである。かかるケミカルセッター法においては、カプセルに封入された樹脂接着剤,硬化剤及び骨材類等の内容物が、アンカーの長脚の下端部の回転圧入によって可及的均質に混合されることが重要である。そのようなケミカルセッターを構成する内容物の混合が効率良く行われるように、一般に、アンカー長脚の下端は、その軸に対して、例えば、30〜60°程度の角度の傾斜面に形成される。
【0005】
このようなケミカルセッターを使用して鉄筋アンカーをコンクリート穿孔に打ち込むのに好適な電動工具としては、例えば、日立工機(株)製のハンマードリル(商品名:DH38SA)が代表的に挙げられる。この電動工具にアタッチメントが取り付けられ、電動工具の作動によってアタッチメントに保持されたアンカーの長脚端部が穿孔内に回転しながら押込まれる。その際の電動工具による回転速度は、通常、例えば、200 〜 400 rpm程度であり、進入に要する時間は、孔の大きさと深さにもよるが、通常、10〜20秒程度である。そのケミカルセッターは、その内容物が、埋設長脚の周縁部の空隙を充満するのに充分量のものが適切に選択使用される。少ない量では化学的結合力が不満足であり、また、あまり多すぎても無駄になるので、アンカー打込完了時点で、ケミカルセッターの流動状混合物が穿孔から僅かにあふれ出る程度の容量のものが好ましい。
【0006】
従来、そのようなケミカルアンカー打込用アタッチメントとしては、例えば、鋼材製の比較的肉厚の円筒体で、その円筒体には、L形アンカーの長脚を挿入する比較的長めに下端縁近傍まで軸方向に切り欠かれた切欠と、軸に関してこの切欠と反対側の下方に円筒体の下端縁まで切り開かれた比較的短い切欠が形成されると共に、前記長脚挿入側切欠の上端部にL形アンカーの湾曲部分を円周方向に若干回転させる横方向の切欠及び、更に湾曲部を上方に案内すると共に、長脚を円筒中空部に安定に拘束させるための僅かに上方(軸方向)に切込まれた湾曲開始部受け用切欠が湾曲状の連通孔として形成されている。この円筒体の上端部には、スクリューソケットが螺着される受入孔が形成され、そのソケットの上側に角柱軸を頂部に有する電動工具に連結される連結部材が取付けられる。
【0007】
かかる構造の従来のアタッチメントは、比較的軽量でアンカーの取付が容易であるが、取り付けられたアンカーを回転させながらコンクリート層へ打ち込むとき、アンカーの湾曲開始部が接触するアタッチメントの前記受け用切欠の切欠小面部分に回転による大きな応圧力が作用し、その接触小面部分を強圧するので、その部分が容易に押し潰されて変形し、アタッチメントとして使用ができなくなるという欠点がある。また、かかる構造のアタッチメントは、適用するアンカーに合わせて円筒体の中空部の径及び切欠幅が形成されるので、太さの異なる他のアンカーには実質的に使用し難く、従って、個々のアンカーに適切な専用のアタッチメントが要求されるという不利もある。更に、このアタッチメントは、L字形アンカーには適用できるが、フック形(J字形)アンカーには、これを短脚から抜き取ることができないので適用できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記のような従来のアタッチメントの実情に鑑み、J字状やL字状の通常の鉄筋アンカーの形状特性を利用して、実用的に望ましいアタッチメントを開発すべく多くの試作研究を重ねた。すなわち、本発明の課題は、繰返しのアンカーの打込にも極めて安定で、フック形及びL字形のいずれのアンカーにも適用できるコンクリートへの打込に長期にわたって繰返し使用し得る安定なアタッチメントを提供することにある。また、本発明の他の課題は、取扱いが容易で、太さの異なるアンカーにも使用し得る適応範囲の広いアタッチメントを提供するにある。本発明のアタッチメントのその他の特徴ないし利点は、以下の記載から一層明らかとなるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、前記請求項1に記載の要件から成る一端部が湾曲するJ字形又はL字形鉄筋アンカーをコンクリート構造体の穿孔に打込固定するのに極めて好適なケミカルアンカー打込用アタッチメントを提供するものである。本発明のアタッチメントは、前記のように、主軸部材,交差連結部材及び長脚拘留部材で構成され、各部材は組立及び解体が容易であって、また、J字形及びL字形のいずれの鉄筋アンカーにも簡単に取付け取外しができるので、高い実用性を有し、従来のアタッチメントに比べて遥かに長い寿命を有する安定性と操作性とを有するので、工業的に極めて望ましい。
【0010】
本発明のアタッチメントにおいて、主軸部材は、一端部側が湾曲し他端部側が非湾曲状の長脚に形成された鉄筋アンカーの湾曲部の長脚側近傍部分を収納する軸方向に切欠かれた円筒部と、円筒状の交差連結部材を挿入固定する貫通孔が形成された中間部及び電動工具に取付けられる角柱部が順次一体に形成された円筒部の軸を回転軸として回転する部材であり、その切欠円筒部の切欠は、通常、中空部の直径と同じ大きさの幅にされることが望ましく、そのような切欠幅は、中空部の直径以下の各種太さの端部湾曲鉄筋アンカーに広く適用できる。アンカーの太さは、中空部の径に近いほど好ましいが、細いものでも後述する軸位固定機構によって、アンカーの収納長脚を主軸の軸位に保持させることができる。
【0011】
また、主軸部材に連接状に一体に形成される中間部には、円筒状の交差連結部材を直角に嵌挿状に挿入固定する貫通孔が形成される。その交差連結部材は、主軸部材の中空部と同一径の中空部が形成されるが、主軸部材に比べて要求される強度が大幅に小さくてよいから、通常、かなり薄肉の細い筒状体で提供される。しかし、この連結部材を貫通孔に嵌入して安定に保持させるには、中間部は、主軸部材の円筒部の径より若干太く形成される。更に、この中間部に連接して一体形成される角柱部は、主軸部材を軸回転させるために、電動工具に取付けられる部材であって、その取付け角柱部は、一般に、中間部より細く形成される。電動工具に取付けられるその角柱部は、アタッチメントの安定な回転が得られるように、好ましくは、正四角柱ないし正六角柱体に形成される。
【0012】
また、交差連結部材は、前記鉄筋アンカーの湾曲箇所ないしその湾曲側近傍を受入れる切欠が軸方向に形成され、前記主軸部材の中間部に形成された貫通孔に挿入して先端側が突出状に固定される円筒状交差腕であって、J字形鉄筋アンカーの湾曲部分を、また、L字形アンカーの場合には、湾曲箇所近傍の短脚(非長脚)部分を受入れる軸方向の切欠が形成された円筒状交差腕であって、使用に際しては前記中間部の貫通孔に嵌入固定される。その切欠は、連結部材を貫通孔に嵌入固定した状態で、アンカーの短脚側を中空部に案内する切欠であって、その中空部は、前記主軸部材の円筒部と中間部の中空部とに連通してアンカーの湾曲部近傍を全面的に収納するように構成される。
【0013】
前記中間部の貫通孔に嵌入される交差連結部材は、軸方向の切欠が主軸部材の円筒部の切欠側に向くように取付けられ、その中間部の貫通孔部の外側に取付けられた中間部の円筒体を貫通する、好ましくは一対の固定ねじによって、連結部材の切欠円筒部の両側面がねじ止めされ強固に固定される。そのねじ止めは、主軸部材と連結部材の両軸に直交するように設けられ、また、交差連結部材の固定位置が一層安定に確定するように、該連結部材の両側面のねじ止めの先端部に対応するそれぞれの箇所に受入凹孔を設けることができる。
【0014】
更に、前記長脚拘留部材は、前記主軸部材の切欠円筒部を回転自在に嵌入する外套状円筒体で、アンカーの長脚を主軸部材の中空部に案内する軸方向の切欠が形成されると共に、円筒部には、その円筒体を貫通して長脚を軸位に固定する複数の固定用ねじが取付けられ、これを主軸部材に対して回転することにより、中空部に案内されたアンカーの長脚を拘留し、また、前記複数の挾持用固定ねじによって、その長脚を軸位に固定することができる。この長脚拘留部材を切欠円筒部に対して回転させるために、主軸部材の切欠円筒部に挾持用固定ねじのそれぞれに対応する円周方向の切欠が形成される。
【0015】
このような本発明のケミカルアンカー打込用アタッチメントを構成する三部材は、その寿命と実用強度考慮して、好ましくは、いずれの部材も不銹鋼材で造られるが、回転圧入の繰返しの打込操作にも安定な強度が得られる充分な厚みに形成されるから、かなりの重量になるが、軽量化のために、主軸部材の切欠円筒部やアンカー長脚拘留部材の円筒部の適当箇所に、それぞれの強度が阻害されない範囲内において、円形や細長い切取りや逆リブ効果を与えるくり抜きを形成させることができる。
【0016】
本発明のアタッチメントを用いるケミカルアンカーの打込は、アンカーをアタッチメントに取付け、その長脚側下端縁部をケミカルセッターカプセルを挿入したコンクリートの穿孔に差込み、アタッチメントの上端部の連結用角柱軸部を回転推進電動工具の連結部に結合させる。次に、長脚を穿孔と同一の方向に保持した状態で電動工具を作動させ、主軸部材をその軸位で回転させる。その場合、交差連結部材はアンカーの湾曲側を収納しているので、アタッチメントには、どの部分にも無理な力も全く作用しない。アンカーは、回転しながら徐々に孔の奥側に圧入し、長脚の傾斜先端が穿孔底に到達した時点で回転打込は停止する。その打込完了時には、挿入したケミカルセッターカプセルは破壊され、内容組成物が均一にかき混ぜされ、その混合均質組成物が、アンカーの長脚と穿孔との間隙を充満する。この混合組成物は、樹脂接着剤の種類及び特に雰囲気の温度条件によって異なるが、通常、約10分ないし1時間程度で完全に硬化し接着する。
【0017】
フック形アンカーは、通常、コンクリートに適当な間隔をおいて多数打ち込まれ、コンクリートによる補強は、それらの全アンカーを埋設するように補充コンクリートが打たれる。コンクリート構造物は、通常、大形で、それに打ち込まれるフック形アンカーは、かなりの数になるから、繰返しの打込操作は大変な回数である。また、場合によっては、大きさの異なる複数種のアンカー群を組合せて打ち込むことも多く、本発明のアタッチメントは、操作性及び安定性が優れるので、そのような使用に極めて好都合である。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面により本発明のケミカルアンカー打込用アタッチメントを、更に詳細に説明する。図1は、フック形アンカーをコンクリート穿孔に打ち込む本発明のアタッチメントの一例の模式的斜視図で、理解を容易にするために、外套状の長脚拘留部材を取り外した状態で示してある。
【0019】
本発明のアタッチメントは、主軸部材1,交差連結部材2及び長脚拘留部材3が組み合わされて成り、該主軸部材1は、円筒部4と中間部5と角柱部6が順次一体に形成され、その円筒部4は、L字形鉄筋アンカー7(二点鎖線で示す)の長脚の湾曲部近傍を収納する軸方向に切り欠かれた中空部8を有する切欠円筒体であって、前記中間部5は、交差連結部材2を受け入れる貫通孔9が形成されると共に、挿入された交差連結部材2を中間部5に固定する固定ねじ10が取付けられ、また、前記角柱部6は、電動工具の回転推進部材(図示せず)に嵌着状に取付けられる六角柱11が先端部に形成されて成るものである。
【0020】
交差連結部材2は、前記主軸部材の中間部5の貫通孔9に充分挿入して、先端側が突出状に固定される円筒状交差腕であって、鉄筋アンカーの湾曲部ないしその湾曲部近傍を受入れる切欠が形成された中空部12を有し、また、前記長脚拘留部材3は、前記主軸部材の切欠円筒部4を嵌挿状に且つ回転自在に受け入れる中空部13を有する外套状円筒体であって、アンカーの長脚を円筒部4の中空部8に案内する軸方向の切欠14が形成されると共に、その円筒体13には、その円筒体を貫通して長脚を軸位に固定する複数の長脚固定用ねじ15が取付けられる。前記主軸部材の切欠円筒部4には、これらの固定用ねじ15のそれぞれに対応する円周方向に切欠16が形成され、また、くり抜き17によって軽量化が図られている。操作は、長脚を切欠円筒部4の中空部8に案内したのち、拘留部材3を円筒部4に対して若干回転することにより、中空部8に案内されたアンカーの長脚は拘留され、次いで、前記複数の長脚固定用ねじ14をねじ込むことにより長脚は主軸部材1の軸位に安定に固定される。
【0021】
【発明の効果】
本発明のケミカルアンカー打込用アタッチメントは、組立及び取外しが容易な三部材で、そのアンカーの長脚は、主軸部材の軸位に強固に固定されるので、長脚のコンクリート穿孔への回転圧入作業は、安定且つスムーズに行われる。従って、アタッチメントの長期の寿命と優れた作業性が保証され、実用的価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のL字形アンカー打込用アタッチメントの一例の斜視図である。
【符号の説明】
1・・・主軸部材
2・・・交差連結部材
3・・・長脚拘留部材
4・・・円筒部
5・・・中間部
6・・・角柱部
7・・・L字形鉄筋アンカー
8・・・中空部
9・・・貫通孔
10・・・固定ねじ
11・・・六角柱
12・・・交差連結部材の中空部
13・・・円筒部4を受け入れる中空部
14・・・長脚拘留部材の切欠
15・・・長脚固定用ねじ
16・・・円周方向の切欠
17・・・くり抜き

Claims (1)

  1. 一端部側が湾曲し、他端部側が非湾曲状の長脚に形成された鉄筋アンカーの長脚側端部を、コンクリート構造体に形成された打込孔に回転させながら圧入するケミカルアンカー打込用アタッチメントであって、該アタッチメントは、主軸部材,交差連結部材及び長脚拘留部材で構成され、前記主軸部材は、前記鉄筋アンカーの長脚の湾曲部近傍を収納する軸方向の切欠が形成された中空部を有する円筒部と前記交差連結部材を挿入固定するための貫通孔及びアンカーの湾曲部を収納する前記中空部と連通状の中空が形成された中間部及び電動工具取付用角柱部が順次一体に形成された軸回転部材であり、前記交差連結部材は、鉄筋アンカーの湾曲部ないしその湾曲側近傍を受入れる切欠が形成された中空部を有し、前記中間部に形成された貫通孔に挿入して先端側が突出状に固定される円筒状交差腕であって、前記長脚拘留部材は、前記主軸部材の切欠円筒部を嵌挿状に且つ回転自在に受け入れる外套状円筒体であって、アンカーの長脚を前記主軸部材の中空部に案内する軸方向の切欠が形成されると共に、その円筒体には、中空部に案内された長脚を軸位に固定する該円筒体を貫通する複数の固定用ねじが取付けられ、この外套状円筒体を主軸部材に対して回転させることにより、主軸部材の中空部に案内されたアンカーの長脚を拘留し、前記複数の固定用ねじによって該長脚を軸位に固定することができる前記ケミカルアンカー打込用アタッチメント。
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