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JP3660104B2 - 自動変速機の作動油圧制御装置 - Google Patents
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JP3660104B2 - 自動変速機の作動油圧制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機の作動油圧制御装置に関し、特に、ニュートラルレンジから走行レンジにセレクトされた際のセレクトショックを低減するようにした自動変速機の作動油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる自動変速機の作動油圧制御装置としては、特開平3−28571号公報に記載のものが知られている。
【0003】
このものは、レンジ信号を入力してニュートラルレンジから走行レンジへの切換時に、一時的に作動油圧を急上昇させた後、急降下させてプリチャージ用の棚圧を作るプリチャージ圧調圧手段と、プリチャージ圧の下降時点から徐々に上記作動油圧を上昇させて、摩擦締結要素の容量調整圧を作る容量調整圧調圧手段とを備え、ニュートラルレンジから走行レンジへの切換時に、プリチャージ圧調圧手段によって一時的に作動油圧を急上昇させた後、急降下させることにより、摩擦締結要素の締結準備を迅速に行い、その後、容量調整圧調圧手段によって徐々に上記作動油圧上昇させることにより、摩擦締結要素が完全に締結されるときのショックを低減し、セレクトの短時間での完了とショックの低減の両立をはかるようにてしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の自動変速機の作動油圧制御装置にあっては、セレクト時における上述の棚圧の設定およびその後の作動油圧の緩増圧が、自動変速機が搭載された車両のブレーキの状態、例えば、ブレーキが動作されているか否かにかかわらず一義的に設定されていることから、セレクト(変速)の短時間での完了とショックの低減の両立とが充分に満たされない場合が生じてしまうという問題があった。すなわち、ブレーキが動作されている状態と非動作の状態では、車両に伝わるショックの度合いが異なるにもかかわらず、これを考慮せずに妥協的に定めているので、セレクト(変速)の短時間での完了とショックの低減の両立とが充分に満たされていないのである。
【0005】
本発明の目的は、かかる従来の問題を解決し、セレクト時、特にニュートラルレンジから走行レンジへのセレクトをブレーキの動作時および非動作時のいずれにも、短時間に、かつ、ショックを伴うことなく行うことのできる自動変速機の作動油圧制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ニュートラルレンジから走行レンジにセレクトされたとき、一時的に作動油圧を急上昇させた後急降下させ発進用摩擦締結要素へのプリチャージ用棚圧を作るプリチャージ圧調圧手段と、前記プリチャージ圧の下降時点から前記作動油圧を徐々に上昇させて、前記発進用摩擦締結要素の容量調整圧を作る容量調整圧調圧手段とを備えた自動変速機の作動油圧制御装置において、前記自動変速機が搭載された車両のブレーキの状態を判断するブレーキ状態判断手段を設け、前記ブレーキ状態判断手段によりブレーキ動作状態と判断されたときの前記プリチャージ圧の少なくとも下降時点における前記作動油圧を、ブレーキ非動作状態のときの前記作動油圧よりも高いように変更するようにしたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項に記載の発明は、ニュートラルレンジから走行レンジにセレクトされたとき、一時的に作動油圧を急上昇させた後急降下させ発進用摩擦締結要素へのプリチャージ用棚圧を作るプリチャージ圧調圧手段と、前記プリチャージ圧の下降時点から前記作動油圧を徐々に上昇させて、前記発進用摩擦締結要素の容量調整圧を作る容量調整圧調圧手段とを備えた自動変速機の作動油圧制御装置において、前記自動変速機が搭載された車両のブレーキの状態を判断するブレーキ状態判断手段を設け、前記ブレーキ状態判断手段によりブレーキ動作状態と判断されたときの前記プリチャージ圧の下降時点からの前記作動油圧の上昇速度を、ブレーキ非動作状態のときの前記作動油圧の上昇速度よりも高いように変更するようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、自動変速機が搭載された車両のブレーキの状態がブレーキ状態判断手段により判断され、ブレーキ動作状態と判断されたときのプリチャージ圧の少なくとも下降時点における作動油圧は、ブレーキ非動作状態のときの作動油圧よりも高いように変更される。従って、大きなショックを伴うことなく、ブレーキ動作状態時には摩擦締結要素の締結の準備をブレーキ非動作状態時に比べ速やかに行うことができる。
【0012】
また、請求項に記載の発明によれば、自動変速機が搭載された車両のブレーキの状態がブレーキ状態判断手段により判断され、ブレーキ動作状態と判断されたときのプリチャージ圧の下降時点からの作動油圧の上昇速度は、ブレーキ非動作状態のときのプリチャージ圧の下降時点からの作動油圧の上昇速度よりも高いように変更される。従って、大きなショックを伴うことなく、ブレーキ動作状態時には摩擦締結要素の締結をブレーキ非動作状態時に比べ速やかに行うことができる。逆に、ブレーキ非動作状態時には作動油圧の上昇速度が低いので、大きなショックを伴うことがない。
【0014】
【発明の実施の形態】
添付の図面に記載された実施例に基づき、本発明の好ましい実施の形態につき詳細に説明する。各実施例は、発明の説明のためのものであり発明を限定するものではない。事実、発明の範囲すなわち精神から逸脱することなく、本発明の中で種々の修正および変形がなされ得ることは、当業者にとって明らかであろう。例えば、一実施例の部分として図示され、あるいは記述されている特徴は、さらなる実施例を生み出すべく他の実施例に用いられ得る。なお、記載された説明および図面を通して、同一機能部位には同一番号が用いられている。
【0015】
図1は本発明の実施の一形態を示すブロック図であり、1は自動変速機、2はエンジンで、自動変速機1には周知の如く複数組の遊星歯車装置からなるギアトレーンが内蔵され、該ギアトレーンにはトルクコンバータ3を介してエンジン2の出力回転が入力される。すなわち、自動変速機1の入力軸にはトルクコンバータ3のタービンが連結され、エンジン2の出力軸にはトルクコンバータ3のポンプインペラが連結されている。
【0016】
なお、自動変速機1のギアトレーンは前述の特開平3−28571号に記載のものと同じであり、第1シフトソレノイド42および第2シフトソレノイド44のON,OFFの切換の組み合わせでもって、各摩擦締結要素の締結および解放の組み合わせを行い、各種変速段が得られるようになっている。ちなみに、本発明にいう発進用摩擦締結要素は、ドライブレンジ時ではフォワードクラッチ、リバースレンジ時ではリバースクラッチが相当する。
【0017】
10はマイクロコンピュータ等により構成されるコントロールユニットであり、上記第1シフトソレノイド42および第2シフトソレノイド44の切換信号は、コントロールユニット10に構成された変速制御手段200から出力されるようになっており、このときの変速判断は、エンジンのスロットルバルブ開度を検出するスロットルセンサ202から得られるスロットル開度信号、および、車速センサ204から得られる車速信号をパラメータとする所定のシフトスケジュールに基づいて行われる。
【0018】
24はライン圧ソレノイドであり、このライン圧ソレノイド24は例えばオンドレーンタイプのソレノイドバルブで構成され、このライン圧ソレノイド24がデューティ制御されることによりライン圧が制御されるようになっている。しかして、ライン圧ソレノイド24はコントロールユニット10に構成されたライン圧制御手段206から出力される制御信号により駆動され、通常はスロットル開度に対応した信号が出力される。
【0019】
ここで、本実施例ではコントロールユニット10内にプリチャージ圧調圧手段210および容量調整圧調圧手段212が構成され、これら両手段210、212によって、ニュートラル(N)レンジから走行(D,R)レンジ、例えば、ニュートラル(N)レンジからドライブ(D)レンジにセレクトされたときのライン圧制御が行われるようになっている。
【0020】
すなわち、プリチャージ圧調圧手段210は、セレクトレバー214の操作でセレクトされたときに発生されるレンジ切換信号から、ニュートラルレンジから、例えば、ドライブレンジにセレクトされた信号を検出すると共に、後述するブレーキ状態判断手段216の判断結果に応じてライン圧制御手段206に制御信号を出力し、ライン圧を一時的に急上昇させた後、急降下させるように制御する。
【0021】
ブレーキ状態判断手段216は、例えば、車両のブレーキペダル4の踏み込み動作に応じて 「ON」、「OFF」するブレーキスイッチ5の状態を検出するようにして構成することができる。また、同じく、車両のサイド(ハンド)ブレーキの操作に応じて「ON」、「OFF」するサイドブレーキスイッチの状態を検出するようにしてもよい。
【0022】
このプリチャージ圧調圧手段210を介して調圧されるライン圧は、図2に示すように、NレンジからDレンジへの切換と同時に、一定の棚圧Pcまで急上昇され、この棚圧Pcは所定時間Tc継続された後、ブレーキ状態判断手段216の判断結果に応じた所定の圧力Pvまで急降下される。なお、この棚圧PcはNレンジからDレンジへの切換時に締結される発進用摩擦締結要素である前述のフォーワードクラッチにプリチャージされる。
【0023】
一方、容量調整圧調圧手段212は、プリチャージ圧調圧手段210からプリチャージ終了の信号を受けると共に、ブレーキ状態判断手段216から信号を受けてライン圧制御手段206に制御信号を出力し、ブレーキ状態判断手段216の判断結果に応じて、ライン圧の上昇速度を変更して上昇するように制御する。
【0024】
すなわち、容量調整圧調圧手段212によって制御されるライン圧は、図2に示すように、NレンジからDレンジへの切換から所定時間Tc経過後、ブレーキ状態判断手段216の判断結果に応じた所定の圧力Pvから、前記フォーワードクラッチが完全に締結されるまでの制御時間Ts、ブレーキ状態判断手段216の判断結果に応じた所定の速度で上昇される。
【0025】
上述のプリチャージ圧調圧手段210および容量調整圧調圧手段212で実行される制御手順の一例を、図3に示すフローチャートを参照しつつ説明する。これは所定の時間毎に実行される。
【0026】
まず、ステップS1において現在のレンジ位置がNレンジか否かが判断され、「YES」の場合はステップS2に進み、フラッグFを0にセットする。そして、ステップS3に進みプリチャージ圧調圧手段210に設けられたタイマー1に所定時間Tcを、また、容量調整圧調圧手段212に設けられたタイマー2に所定時間Tsをセットする。さらに、ステップS4に進み通常時ライン圧制御を行うよう設定する。
【0027】
なお、上記タイマー1および2は一定時間毎に減算(−1)され、0になったところで停止される。
【0028】
一方、上記ステップS1で「NO」と判断された場合は、NレンジからDレンジにセレクトされたものとしてステップS5に進み、上記ステップS3でセットされたタイマー2が0になったかどうか、つまり、締結制御時間Tsが経過したか否かが判断される。「YES」の場合は発進用摩擦締結要素の締結制御が完了したことを意味し、ステップS4に進み通常時ライン圧制御を行うよう設定する。
【0029】
上記ステップS5で「NO」と判断された場合は、ライン圧過渡制御に移行し、まず、ステップS6においてタイマー1が0になったかどうか、つまり、プリチャージの所定時間Tcが経過したか否かが判断され、「NO」の場合にはステップS8に進む。そして、ステップS8においてブレーキスイッチ5が、「ON」か「OFF」かが判断される。ここで、「NO」の場合には、ブレーキ非動作状態であるとして、ステップS12に進み、ライン圧PLがプリチャージの棚圧Pc1になるように設定する。これに対し、「YES」の場合には、ブレーキ非動作状態であるとして、ステップS11に進み、ライン圧PLがPc1より高いプリチャージの棚圧Pc2になるように設定する。
【0030】
一方、ステップS6において「YES」と判断された場合、つまり、プリチャージの所定時間Tcが終了したときには、ステップS7に進みフラッグFが1か否かを判断する。「NO」の場合にはステップS9に進み、ブレーキスイッチ5が、「ON」か「OFF」かが判断される。ここで、「NO」の場合には、上述のように、ブレーキ非動作状態であるとして、ステップS14に進み、プリチャージ圧の下降時点でのライン圧PLが所定の圧力Pv1になるように設定する。これに対し、「YES」の場合には、ブレーキ動作状態であるとして、ステップS13に進み、ライン圧PLがPv1より高い所定の圧力Pv2に設定する。そして、上述のステップS13およびステップS14の後は、それぞれ、ステップS17およびステップS18に進みフラッグFを1にセットしてこのルーチンを終わる。
【0031】
一方、ステップS7において「YES」と判断された場合、つまり、所定の圧力Pv1またはPv2が既に設定されているときは、ステップS10に進み、ライン圧PLを所定の圧力Pv1またはPv2からブレーキ状態に応じた所定の速度でもって上昇させるべく、ブレーキスイッチ5が、「ON」か「OFF」かが判断される。ここで、ブレーキ非動作状態である「NO」の場合には、ステップS15に進み、ライン圧PLがプリチャージ圧の下降時点での所定の圧力Pv1から傾きθt1の上昇速度で増大するように設定する。これに対し、ブレーキ動作状態である「YES」の場合には、ステップS16に進み、ライン圧PLがプリチャージ圧の下降時点での所定の圧力Pv2から傾きθt1よりも大きい傾きθt2の上昇速度で増大するように設定する。
【0032】
従って、本実施の形態による自動変速機の油圧制御装置にあっては、図2に示すように、NレンジからDレンジにセレクトされてライン圧がフォーワードクラッチに供給される際、ブレーキ非動作状態のときには、まずプリチャージ棚圧Pc1の油圧がフォーワードクラッチに導入され、このフォーワードクラッチの締結準備に必要なプリチャージ部分が迅速に充填される。そして、この充填後の圧力はより低い値Pv1に設定されるので大きなショックを伴うことなくクラッチの過剰な滑りが防止される。さらに、プリチャージ後は緩やか上昇速度θt1でもってライン圧が高めら、ここでも大きなショック(図2にSOFFとして示される) を伴うことなく締結時間(TOFF)で実際の締結が完了する。
【0033】
一方、ブレーキ動作状態のときには、まずPc1より高いプリチャージ棚圧Pc2の油圧がフォーワードクラッチに導入されるので、このフォーワードクラッチの締結準備に必要なプリチャージ部分がより迅速に充填される。そして、この充填後の圧力はより高い値Pv2に設定されるのでクラッチの過剰な滑りが防止される。さらに、プリチャージ後はより高い上昇速度θt1でもってライン圧が高められるので、ブレーキ非動作時の締結時間(TOFF)よりも短かい時間(TON) で締結が完了する。ここで、図2に示されたショック(SON) は見かけ上はSOFFよりも大きいが、ブレーキ動作時には車両にはそれ程伝達されないので、実際には小さくなる。
【0034】
なお、上述した実施の形態においては、Nレンジから走行レンジにセレクトされる例として、NからDレンジの例に基づいて説明したが、これはNからRレンジにセレクトされる場合にも適用されることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態による作動を説明するためのタイムチャートである。
【図3】本発明の実施の形態の制御手順の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 自動変速機
2 エンジン
3 トルクコンバータ
10 コントロールユニット
24 ライン圧ソレノイド
202 スロットルセンサ
204 車速センサ
210 プリチャージ圧調圧手段
212 容量調整圧調圧手段
216 ブレーキ状態判断手段

Claims (2)

  1. ニュートラルレンジから走行レンジにセレクトされたとき、一時的に作動油圧を急上昇させた後急降下させ発進用摩擦締結要素へのプリチャージ用棚圧を作るプリチャージ圧調圧手段と、
    前記プリチャージ圧の下降時点から前記作動油圧を徐々に上昇させて、前記発進用摩擦締結要素の容量調整圧を作る容量調整圧調圧手段とを備えた自動変速機の作動油圧制御装置において、
    前記自動変速機が搭載された車両のブレーキの状態を判断するブレーキ状態判断手段を設け、前記ブレーキ状態判断手段によりブレーキ動作状態と判断されたときの前記プリチャージ圧の少なくとも下降時点における前記作動油圧を、ブレーキ非動作状態のときの前記作動油圧よりも高いように変更するようにしたことを特徴とする自動変速機の作動油圧制御装置。
  2. ニュートラルレンジから走行レンジにセレクトされたとき、一時的に作動油圧を急上昇させた後急降下させ発進用摩擦締結要素へのプリチャージ用棚圧を作るプリチャージ圧調圧手段と、
    前記プリチャージ圧の下降時点から前記作動油圧を徐々に上昇させて、前記発進用摩擦締結要素の容量調整圧を作る容量調整圧調圧手段とを備えた自動変速機の作動油圧制御装置において、
    前記自動変速機が搭載された車両のブレーキの状態を判断するブレーキ状態判断手段を設け、前記ブレーキ状態判断手段によりブレーキ動作状態と判断されたときの前記プリチャージ圧の下降時点からの前記作動油圧の上昇速度を、ブレーキ非動作状態のときの前記作動油圧の上昇速度よりも高いように変更するようにしたことを特徴とする自動変速機の作動油圧制御装置。
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