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JP3660520B2 - 太陽エネルギー変換パネルを有する屋根構造とその施工方法 - Google Patents
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JP3660520B2 - 太陽エネルギー変換パネルを有する屋根構造とその施工方法 - Google Patents

太陽エネルギー変換パネルを有する屋根構造とその施工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽エネルギー変換パネルを有する屋根構造とその施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、太陽エネルギーを変換して電気や温水として利用するエネルギー変換装置を建物の屋根に設置することにより、省エネルギー化に寄与する太陽エネルギー利用技術が開発されており、このうち、太陽エネルギーを電気に変換するソーラーセルを有する太陽電池パネルを屋根に並設するようにしたソーラー屋根構造が知られている。
かかるソーラー屋根構造に使用する太陽電池パネルとして、既設の屋根瓦の上にレールを介して後付けで設置される据え置き型のものと、通常の屋根パネルと同じように屋根面(野地板)に葺き上げることができる屋根瓦としての機能を併せ持つ建材一体型のものがあり、この建材一体型の太陽電池パネルは、金属製の矩形の瓦基板の上面に太陽電池を張り付けることによって構成されている(例えば、特開平10─72910号公報、特開平7─292907号公報、特公平5─31832号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この種の建材一体型の太陽電池パネルでは、内部にソーラーセルを有している関係で施工現場において種々の形状に加工することができないので、軒先部や傾斜棟部といった屋根面の周辺部分に対する納まりを見栄えよくするために特別な形状の部材を製作する必要があり、同周辺部分に対する葺き納めが非常に困難であるという問題がある。
例えば、特開平10─131440号公報や特開平10─131441号公報に記載の発明では、三角形や台形等の特殊な形状の太陽電池パネルやダミーパネルを予め作成しておいて、この異形パネルを屋根面の傾斜部分に近接するデッドスペースに設置することにより、傾斜棟を有する方形屋根の屋根面に対しても違和感のない外観を実現するようにしている。
【0004】
しかるに、このような特殊な形状の太陽電池パネルやダミーパネルで屋根面のデッドスペースをすべて埋める手段では、屋根面全体がすべて太陽電池パネルで葺かれたような外観が得られるだけであるから、太陽電池パネルを設置しない他の屋根面との意匠の整合性が得られないとともに、施工主の要望に応じた種々の屋根の外観を提供できないという欠点がある。
また、予め作成しておいた特殊な形状の太陽電池パネルやダミーパネルで屋根面のデッドスペースを埋める手段では、屋根面の縦横長さや傾斜棟の傾斜度合いの変化に応じて各種のパネルを用意しておく必要があるため、多様化するユーザーの要望に応じるためには多大な材料コストが必要になるという欠点もある。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑み、材料コストの増大や他の屋根面との意匠の不整合を招来することなく、屋根面の周辺部分に対する葺き納めを容易にして施工コストを低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明の屋根構造は、太陽エネルギーの変換機能と屋根瓦としての機能を併せ持つ建材一体型の変換パネルを複数枚並設してなる変換領域と、太陽エネルギーの変換機能を有しておらずかつ現場において切断可能な通常の屋根パネルを複数枚並設してなる通常葺き領域とが、後者の領域が屋根面の周辺部分に位置するように当該屋根面に葺き分けられていることを特徴とする。
【0007】
上記の本発明によれば、通常の屋根パネルよりなる通常葺き領域を例えば軒先部や傾斜棟部といった屋根面の周辺部分に設置するようにしているので、同屋根面の周辺部分に対する葺き納めを従来通りの一般的な部材によって容易にかつ安価に行うことができる。
また、屋根面の周辺部分に位置する通常葺き領域が切断可能な通常の屋根パネルより構成されているため、変換パネルを設置しない他の屋根面との意匠の整合性も得られやすいとともに、屋根面の縦横長さや傾斜棟の傾斜度合いが変化しても、通常の屋根パネルの切断形状を適当に変更するだけで対応することができ、施工主の要望に応じた種々の屋根の外観を提供することができる。
【0008】
上記の本発明において、切断可能な通常の屋根パネルとしては、例えば、セメント系硬化材やセラミックス等を一定温度で加熱養生して製造された窯業系材料により構成することができる。
また、本発明において、変換領域と通常葺き領域の接続部分での防水性を確保すべく、変換領域の縁部に位置する変換パネルとこのパネルに隣接する通常の屋根パネルは、これらの接合部分の防水機能を有する水切り部材を介して互いに接続することが好ましい。
【0009】
本発明の屋根構造は、切妻屋根、寄せ棟屋根又は方形屋根等の種々の形態の屋根に採用することができる。
このうち、平面形状が正方形又は矩形に形成された屋根面を有する切妻屋根の場合には、その屋根面上に、変換パネルをストレート葺きにより正方形又は矩形に配列してなる変換領域をその各辺が前記屋根面の各辺と平行となるように配置することにより、本発明を実施することができる。
また、平面形状が三角形又は台形に形成された屋根面を有する寄せ棟屋根や方形屋根の場合には、その屋根面上に、変換パネルを千鳥葺きによりほぼ三角形又は台形に配列してなる変換領域をその左右両側の階段状部分の傾斜方向が前記屋根面の傾斜辺に沿うように配置することにより、本発明を実施することができる。
【0010】
また、上記の屋根構造を施工するには、次の第一〜第三工程をその順に施工して行くことが好ましい。
(1) 太陽エネルギーの変換機能と屋根瓦としての機能を併せ持つ建材一体型の変換パネルを複数枚並設して屋根面上に変換領域を設置する第一工程
(2) 前記変換領域が設置された前記屋根面の周辺部分に、エネルギーの変換機能を有しておらずかつ現場において切断可能な通常の屋根パネルを複数枚並設してなる通常葺き領域を設置する第二工程
(3) 前記通常葺き領域の外縁部を構成する通常の屋根パネルを前記屋根面の棟部、軒先部又はけらば部若しくはこれらのすべてに対して葺き納める第三工程
この場合、通常葺き領域を設置する第二工程を変換領域を設置する第一工程の後に行うようにしているので、屋根面に対する変換領域の設置位置が若干ずれていても、その後に施工される通常葺き領域を構成する屋根パネルの切断長さを現地調整することにより、外観形状に違和感のない屋根を施工できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図9は本発明の第一の実施形態を示している。
図1に示すように、本実施形態の屋根構造は、平面形状が矩形に形成された一対の屋根面1,2を有する切妻屋根よりなり、このうちの一方の屋根面1に、建材一体型の太陽電池パネル3よりなる複数の変換パネルを並設してなる変換領域4が設置されていて、他方の屋根面2は、その変換領域4を備えておらず、後述する通常の屋根パネル5のみで構成されている。
【0012】
この場合の変換領域4は、矩形の太陽電池パネル3を上下の位相がずれないようにストレート葺きすることによって矩形に配列されており、その各辺が一方の屋根面1の各辺と平行となるように配置されている。
この一方の屋根面1における上記変換領域4が設置されていない周辺部分(余りの領域)には、現場において切断可能な通常の屋根パネル5を複数枚並設してなる通常葺き領域6が設置されており、当該一方の屋根面1は、それらの変換領域4と通常葺き領域6とに大きく二分されるように葺き分けられている。
【0013】
本実施形態では、通常の屋根パネル5として、セメント系硬化材やセラミックス等を一定温度で加熱養生して製造された窯業系材料により構成された平板形状の屋根瓦(例えば、(株)クボタ製のコロニアル(商品名))を採用している。なお、各屋根面1,2の形状は正方形であってもよい。
本実施形態の太陽電池パネル3は、通常の屋根パネル5と同様に、野地板7の上面に敷設したアスファルトルーフィング等よりなる防水シート8上に釘止め又はねじ止め9によって直接固定されている(図3及び図6参照)。
【0014】
すなわち、図5に示すように、本実施形態で使用する太陽電池パネル3は、通常の屋根パネル5と同じように野地板7にレール無しで葺き上げることができる屋根瓦としての機能を併せ持つ建材一体型のもので、ソーラーセルをガラスで封入してなる太陽電池10を板金製の矩形の瓦基板11の上面に張り付けて構成されたパネル本体12と、このパネル本体12の裏面側に着脱自在に接合されてその下地となるベース部材13と、を備えている。
図5〜図8に示すように、瓦基板11の棟側端部には、軒側(図7の左側)に開口したコの字状に折り返された水返し片14が屈曲形成され、この水返し片14に太陽電池10の棟側端部が嵌合されている。この水返し片10の上側平坦部は棟側重合片15とされ、瓦基板11における水返し片14よりも更に棟側の部分には、上方に開口する排水横樋16が一体に形成されている。
【0015】
一方、瓦基板11の軒側端部には、取り付け片17と折り返し片18と軒側重合片18とが一体に形成されている。このうち、取り付け片17は瓦基板11の軒側端部を下方に屈曲して形成され、折り返し片18はその取り付け片17の下端部を棟側に折り返して形成され、軒側重合片19はその折り返し片18の先端部を軒側に折り返して形成されている。
図5に示すように、ベース部材13は、パネル本体12の踏み強度や断熱性を保つための下地材として機能するもので、軒側端部から棟側端部に向けて徐々に肉厚が薄くなる断面楔形の板状に形成された発泡樹脂よりなる。このベース部材13の幅方向中央部の軒側には、パネル本体12側の端子ボックス(図示せず)を収納する収納凹部20が設けられ、同ベース部材13の下面には、配線コード(図示せず)が通過する配線通路21が縦方向に延びて形成されている。
【0016】
このベース部材13の左右両側には、帯状の金属板材よりなる補強プレート22が固定されている。この補強プレート22の軒側端部には、野地板7及びパネル本体12に対する固定部を構成する吊り子23が固定され、同補強プレート22の棟側端部には、パネル本体12の棟側端部を掛止する掛止片24が形成されている。
図6に示すように、吊り子23は、帯状の金属板材をほぼコ字形に屈曲形成してなり、野地板7に対する釘止め部25を前端部に備えている。また、吊り子23の上端部には、前記取り付け片17がストッパー金具26を介して止めねじ27で固定されている。
【0017】
従って、瓦基板11と太陽電池10とからなるパネル本体12は、瓦基板12の棟側端部に形成された排水横樋16を補強プレート22の掛止片24に嵌合させた状態で、瓦基板11の軒側端部に形成された取り付け片17を吊り子23の上端部に止めねじ27で固定することにより、ベース部材13に対して着脱自在に取り付けられている。
また、取り付け片17とともに吊り子23にねじ止めされる前記ストッパー金具26は棟側に突出する爪部を有しており、この爪部に瓦基板11の上面に接着剤等で張り付けた太陽電池10の軒側端部を引っ掛けることにより、太陽電池10が瓦基板11に対して屋根流れ方向にずれるのを規制している。
【0018】
図5に示すように、ベース部材12の幅方向縁部には、金属製の排水縦樋28が接着剤等で固定され、この排水縦樋28の棟側端部に、前記排水横樋16の開放端部がやや上下に離間した状態で接続されている。また、この排水縦樋28の軒側端部は、一つ下段に位置する太陽電池パネル3の排水縦樋28又は排水横樋16に届く程度にまでベース部材13の前端面から突出している。
図6〜図8に示すように、屋根流れ方向に隣接する太陽電池パネル3,3同士の接続は、それらの重合部分に断面ほぼコ字状に屈曲形成された長尺の接続部材29を軒側から差し込むことによって行われる。
【0019】
すなわち、本実施形態の太陽電池パネル3は、当該電池パネル3の棟側端部を一つ棟側に既に設置されている他の電池パネル3の軒側端部に差し込むことにより、当該電池パネル3の棟側重合片15を他の太陽電池パネル3の軒側重合片19の下面側に重合させ、このようにして重合された両重合片15,19に接続部材29を軒側から差し込むことにより、他の電池パネル3に対して接合するようになっている。
従って、本実施形態の太陽電池パネル3によれば、棟側(屋根流れ方向上側)から軒側(同方向下側)に向かって順次葺き下げ行くことができるので、当該パネル3を軒側から棟側に向かって葺き上げて行く場合に比べて施工が極めて楽になるとともに、作業者が当該パネル3を踏みつけることに伴う太陽電池10の破損や断線事故を可及的に防止することができる。
【0020】
図1に示すように、太陽電池パネル3を並設してなる変換領域4は、大棟を構成する棟包み部材31に接合されていて、図2はこの場合の棟部の納まりを示している。
図2において、変換領域4が設置されない他方の屋根面2には、通常の屋根パネル5が野地板7の棟側端縁に至るまで配置されており、この屋根パネル5の棟側端部に固定した笠木32に、金属製の前記棟包み部材31の側面部が釘止めされている。
【0021】
これに対して、変換領域4が設置される一方の屋根面1を構成する野地板7の棟側端縁には長尺の支持金具33が固定されており、この支持金具33の上面側に、棟包み部材31の側面部がねじ止めされている。また、この支持金具33には、カバー部34を有する雨押さえ部材35がねじ止めされていて、この雨押さえ部材35のカバー部34で太陽電池パネル3の棟側端部を上から被覆した状態で、同パネル34が雨押さえ部材35に接合されている。
一方、本実施形態の変換領域4は、その左右両側縁と軒側縁が屋根面1の両切妻部と軒先から十分に離れるように配置されており、この変換領域4によってフォローされない当該屋根面1の周辺部分に、前記通常の屋根パネル5よりなる通常葺き領域6が設けられている。
【0022】
図3は、上記変換領域4の軒側縁部に位置する太陽電池パネル3とこのパネル3に隣接する通常の屋根パネル5との接続構造を示している。
同図において、通常の屋根パネル5の棟側端部は、吊り子23の内部に嵌合された状態で釘止め9されており、この屋根パネル5と太陽電池パネル3とが水切り部材36で防水された状態で互いに接続されている。
この場合の水切り部材36は、太陽電池パネル3の軒側重合片19に前記接続部材29を介して連結される棟側掛止部37と、通常の屋根パネル5の上面にスクリュ釘9Aによって固定した取付金具38に引っ掛かけられる軒側掛止部39とを備えた金属製の板材よりなり、軒側から吹き上げてくる風雨が太陽電池パネル3の裏面側に入り込むのを防止する。
【0023】
すなわち、水切り部材36は、その軒側掛止部39を取付金具38の前端に引っ掛けるとともに、その棟側掛止部37を太陽電池パネル3の軒側重合片19の下面側に重合させた状態で、太陽電池パネル3と通常の屋根パネル5との接合部分に介装されていて、互いに重合された軒側重合片19と棟側掛止部37とに前記接続部材29を軒側から差し込むことより、太陽電池パネル3の軒先側端部に接続されている。
他方、図4は、変換領域4の幅方向両縁部に位置する太陽電池パネル3とこのパネル3に隣接する通常の屋根パネル5との接続構造を示している。
【0024】
同図において、太陽電池パネル3と通常の屋根パネル5とは、屋根流れ方向(図4の紙面貫通方向)に長い面戸部材40を介して互いに突き合わせ状に配置され、この面戸部材40の下面側に、太陽電池パネル3の下面側に至る水切り板部を有する断面ほぼL字形の第一水切り部材41が介装されている。
第一水切り部材41の立ち上がり部には、断面ほぼL字形の第二水切り部材42が接続され、この第二水切り部材42の水切り板部上に通常の屋根パネル5が載置されている。このため、太陽電池パネル3と通常の屋根パネル5との接合部分から下方に浸入した雨水は、この両水切り部材41,42の水切り板部によって屋根流れ方向下方へ流れて排水されるようになっている。
【0025】
なお、図示を省略しているが、通常葺き領域4の外縁部を構成する通常の屋根パネル5は、軒先用の屋根パネル(スターター)や従前のけらば役物等によって屋根面1の軒先部又はけらば部に対して葺き納められている。
次に、上記屋根構造の施工方法とその作用を説明する。
まず、一方の屋根面1の野地板7に敷設した防水シート8上に、太陽電池パネル3を棟側から順に葺いて行ってストレート葺きし、当該屋根面1よりも小さい矩形の変換領域4を構成する。
【0026】
次に、当該屋根面1の周辺部分に当たる幅方向両側縁部と軒側縁部に通常の屋根パネル5を複数枚並設して通常葺き領域6を構成し、この通常葺き領域6を前記各水切り部材36,41,42を介して変換領域4の幅方向両縁と軒側縁に接続する。
その後、通常葺き領域6の外縁部を構成する通常の屋根パネル5を、常用される軒先用の屋根パネルや従前のけらば役物(図示せず)等によって当該屋根面1の軒先部及びけらば部に対して葺き納めることにより、太陽電池パネル3を有する屋根構造の施工が完了する。
【0027】
このように、本実施形態の屋根構造によれば、通常の屋根パネル5よりなる通常葺き領域6を屋根面1の軒先部や切り妻部に設置しているので、この屋根面1の周辺部分に対する葺き納めを従来から常用されている一般的な部材によって容易にかつ安価に行うことができる。
また、屋根面1の周辺部分に位置する通常葺き領域6が切断可能な通常の屋根パネル5よりなるため、太陽電池パネル3を設置しない他の屋根面2に設置される屋根パネル5との意匠の整合性も得られやすくなるし、屋根面1の縦横長さが変化しても、通常の屋根パネル5の切断形状を適当に変更するだけで対応できるので、施工主の要望に応じた種々の屋根の外観を提供することができる。
【0028】
例えば、図9は矩形の屋根面を有する各種の屋根構造について、本発明を適用した場合の変換領域4の配置例を示している。同図に示すように、屋根面1の縦横長さが種々に変化しても、変換領域4の周囲に配置される通常葺き領域6の範囲を自由に調整することにより、太陽電池パネル3を有する屋根構造の設計自由度を多様化することができる。
また、本実施形態の施工方法によれば、通常葺き領域6の施工を変換領域4の施工の後に行うようにしているので、屋根面1に対する変換領域4の設置位置が若干ずれていても、その後に施工される通常葺き領域6を構成する屋根パネル5の切断長さを現地調整することにより、外観形状に違和感のない屋根を施工することができる。
【0029】
図10〜図14は、本発明の第二の実施形態を示している。
図14に示すように、本実施形態の屋根構造は、平面形状が三角形又は台形に形成された屋根面1を有する寄せ棟屋根よりなり、その屋根面1上に、太陽電池パネル3を千鳥葺きによりほぼ三角形又は台形に配列してなる変換領域4が設置されており、その左右両側の階段状部分の傾斜方向が屋根面1の傾斜辺(傾斜棟)に沿うように配置されている。
なお、変換領域4の周辺部分に通常葺き領域6が設置されている点は、第一の実施形態の場合と同様である。
【0030】
本実施形態では、太陽電池パネル3を千鳥葺きすることによって変換領域6を構成しているので、図10及び図11に示す傾斜対応の水切り部材44が使用されている。
この水切り部材44は、台形状の取付基板45の傾斜辺に水切り板部46を屈曲形成してなる下地プレート47と、取付基板45の上面に固定されたガラス製のダミープレート48と、取付基板45の前端部に固定した支持金具49と、を備えている。
【0031】
ダミープレート48は、太陽電池10とほぼ同じ外観の表面を有し、軒側の長辺50と棟側の短辺51との差が千鳥葺きされる太陽電池パネル3の上下の位相のずれとほぼ同じになる台形状に形成されている。
このため、図10に示すように、千鳥葺きされる各太陽電池パネル3の幅方向端部に当該水切り部材44を接続するとにより、各水切り部材44の水切り板部46が互いに接続され、階段状を呈する変換領域4の縁部に水切り板部46が一直線に並ぶ排水部52が形成されることになる。
【0032】
そこで、この排水部52に、斜めに切断した通常の屋根パネル5の切断部分を接続することにより、千鳥葺きされた変換領域4の側方に通常葺き領域6を施工することができる。
なお、通常葺き領域6は通常の屋根パネル5よりなるので、常用の傾斜棟包み(図示せず)によって屋根面1の傾斜棟部に納めることができる。
図14に示すように、本実施形態の場合にも、屋根面1の縦横長さや傾斜棟の傾斜度合いが種々に変化しても、変換領域4の周囲に配置される通常葺き領域6の範囲を自由に調整することにより、太陽電池パネル3を有する屋根構造の設計自由度を多様化することができる。
【0033】
図12及び図13は、傾斜対応の水切り部材44Aの変形例を示している。
この場合の水切り部材44Aは、下地プレート47の取付基板45が三角形状に形成されており、この取付基板45の下面側に太陽電池パネル3の場合と同様の発泡樹脂よりなるベース部材53が固定されており、また、取付基板45の縁部に太陽電池パネル3の場合と同様の排水縦樋54が形成されている。
なお、その他の構成は図10及び図11の場合と同様であるので、図12及び図13に同一符号を付することにより、水切り部材44Aの詳細な構造説明は省略する。
【0034】
本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。
例えば、変換領域4を屋根面1の大棟部から離して設置し、大棟部と変換領域4との間に通常葺き領域6を配置することもできる。
また、本発明は、三角形の屋根面だけで構成される方形屋根にも採用できるし、太陽電池パネル3以外の変換パネルの場合にも採用することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、変換パネルよりなる変換領域を屋根面に設置するに当たり、通常の屋根パネルよりなる通常葺き領域を屋根面の周辺部分に設置するようにしたので、材料コストの増大や他の屋根面との意匠の不整合を招来することなく、屋根面の周辺部分に対する葺き納めを容易にして施工コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】太陽電池パネルを並設してなる変換領域を有する切妻屋根の平面図である。
【図2】図1のA─A線断面図である。
【図3】図1のB─B線断面図である。
【図4】図1のC─C線断面図である。
【図5】太陽電池パネルの組立斜視図である。
【図6】太陽電池パネルの屋根流れ方向の接続構造を示す断面図である。
【図7】接続部材を差し込んだ後の太陽電池パネルの接続部の拡大断面図である。
【図8】接続部材を差し込む前の太陽電池パネルの接続部の拡大断面図である。
【図9】変換領域の配置パターンが異なる各種屋根構造の平面図である。
【図10】千鳥葺きされた変換領域の側部の斜視図である。
【図11】傾斜対応の水切り部材の斜視図である。
【図12】千鳥葺きされた変換領域の側部の斜視図である。
【図13】傾斜対応の水切り部材の斜視図である。
【図14】変換領域の配置パターンが異なる各種屋根構造の平面図である。
【符号の説明】
1 屋根面
3 太陽電池パネル(変換パネル)
4 変換領域
5 屋根パネル
6 通常葺き領域
36 水切り部材
41 水切り部材
42 水切り部材
44 水切り部材

Claims (2)

  1. 太陽エネルギーの変換機能と屋根瓦としての機能を併せ持つ建材一体型の変換パネルを複数枚並設してなる変換領域と、太陽エネルギーの変換機能を有しておらずかつ現場において切断可能な通常の屋根パネルを複数枚並設してなる通常葺き領域とが、後者の領域が屋根面の周辺部分の少なくとも軒側に位置するように当該屋根面に葺き分けられ、前記変換領域の軒側縁部に位置する変換パネルとこのパネルの軒側に隣接する通常の屋根パネルとが、屋根流れ方向に重合され、これら前記屋根パネルの棟側上部を覆うように形成された水切り部材を介して互いに接続され、前記屋根パネルの棟側が水切り部材で覆われると共に、水切り部材の棟側端部側が前記変換パネルの軒先端部下側に配置されていることを特徴とする太陽エネルギー変換パネルを有する屋根構造。
  2. 前記変換領域の軒側縁部に位置する変換パネルの軒側端部に、接続部材を介して前記水切り部材の棟側掛止部が接続される接続部が設けられ、前記変換領域の軒側縁部に位置する変換パネルの軒側に隣接する通常の屋根パネルの棟端部側に、前記水切り部材の軒側掛止部が掛止する取付金具が設けられていることを特徴とする請求項に記載の太陽エネルギー変換パネルを有する屋根構造。
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