JP3661557B2 - シャワーヘッドの散水部の構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗面化粧台等の給水管路の先端に取り付けられるシャワーヘッドの散水部の構造に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
従来から、洗面台等の給水管路の先端にシャワーヘッドを取り付け、シャワーヘッドの先端の散水板に複数の散水孔を穿設し、給水栓からシャワーヘッドに供給された湯水を複数の散水孔を介してシャワー水に分割し、シャワーヘッドの散水板から噴出させるものであった。その際に、散水板の散水孔の径が大きい場合にはシャワー水が太くて勢いのあるものになり、シャワー水の着地する場所、例えば、洗面化粧台の洗面ボウルにシャワー水が当たって跳ね返り、広範囲において湯水が飛び跳ねてしまうものであった。上記の問題を解決する為に散水板の散水孔の径を小さく設定すると、シャワーヘッドに供給される湯水に含まれる細かなゴミ等が散水板の径の小さな散水孔に詰まり易く、シャワー水が噴出されにくいものになってしまったり、散水板内側のシャワーヘッド内の圧力が高まり、散水孔から噴出されるシャワー水が意図せぬ方向に噴出してしまうことがあるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、シャワーヘッドの散水板から噴出されるシャワー水がシャワー水の着地位置での湯水の跳ね返りを防止すると共に、散水板の散水孔の詰まりも防止したシャワーヘッドの散水部の構造を提供することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の請求項1に係るシャワーヘッドの散水部の構造は、シャワーヘッド1の吐水口1aに散水板2を設け、上記散水板2に散水孔3を環状に列設して形成した散水孔列4を同心円状に複数条列設し、複数条の散水孔列4の散水孔3の孔径を中央部にある散水孔列4から外周部にある散水孔列4に向って漸次小さく形成し、散水板2の内面2aを外周縁から中央部に亘って吐水方向に傾斜させたことを特徴とする。これにより、シャワーヘッド1から供給された湯水は散水板2の多数の散水孔3でもって分割されて各々シャワー分流d(d1,d2)として散水板2から噴出させるものであるが、散水孔3を環状に列設して形成した散水孔列4を同心円状に複数条列設し、複数条の散水孔列4の散水孔3の孔径を中央部にある散水孔列4から外周部にある散水孔列4に向って漸次小さく形成したことで、散水板2の多数の散水孔3から噴出されるシャワー分流dがシャワー水Dの中央部から外周部に向って漸次細くなるように形成されるものであり、上記シャワー水Dが洗面ボウル15等に着地した際には、シャワー水Dの外周縁に位置する径の小さな散水孔3bから噴出されるシャワー分流d2では流量が少ないので湯水の跳ね返りを小さなものとすることができ、また、シャワー水Dの中央部に位置する径の大きな散水孔3aから噴出されるシャワー分流d1は流量が多く湯水の跳ね返りは大きなものとなるが、跳ね返った湯水のうち外側に飛散するものはシャワー水Dの外周縁に位置するシャワー分流d2が外側に飛散するのを遮断するものであり、シャワー水Dの湯水の跳ね返りを大幅に抑えることができるものである。
【0005】
また、径の大きな散水孔3aは湯水を噴出する流量が多いものであるのでシャワーヘッド1から散水板2に至る湯水の流れでは径の大きな散水孔3aに向って流れる湯水の流れAが主流になるものであり、また、散水板2の内面2aでは流量の少ない径の小さな散水孔3bが配された外周縁から径の大きな散水孔3aが配された中央部に向って吐水方向に突出するように傾斜しているので、散水板2の内面2aに沿った径の大きな散水孔3aに向かう湯水の流れBが形成されるものである。湯水に含まれる微細なゴミ5は径の大きな散水孔3aに向う湯水の流れA,Bの影響を大きく受けるものであるので、ゴミ5は散水板2の湯水の流れA,Bに運ばれて中央部に移動し、径の大きな散水孔3aからシャワーヘッド1の外部に噴出されるものであり、ゴミ5が径の小さな散水孔3bに詰まることを防止するものである。
【0006】
また、本発明の請求項2に係るシャワーヘッドの散水部の構造は、請求項1において、少なくとも散水板2を樹脂により形成したことを特徴とする。これにより、製造上容易に形成することができ、またコストダウンも図れるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0008】
図1乃至図5に本発明の実施の形態の例を示す。図4に示すように洗面化粧台の洗面ボウル15の後部の取付台6には操作レバー7と受部8が形成されており、洗面化粧台の内部には給水管路(図示せず)が配設されているものである。受部8には大きく分けて円筒状の把手部9と後述するシャワーヘッド1とで構成されるシャワー体10が着脱自在に装着されるものである。その際にはシャワー体10の把手部9を受部8に上方から挿し込むように嵌合させるものである。把手部9の長手方向の両端部のうち、一端ではシャワーヘッド1と連結し、他端では給水管路から延出する給水ホース(図示せず)に連結しているものである。つまり、給水管路から給水ホース、把手部9を経てシャワーヘッド1まで連通し、湯水が供給されるものである。以下、上記給水管路からシャワーヘッドに供給される湯水の進路方向を吐水方向とするものである(図5中の矢印X)。例えば、把手部9では吐水方向の前端でシャワーヘッド1と連結し、吐水方向の後端で受部8に嵌合しているものである。なお、操作レバー7はシャワーヘッド1に供給する湯水の調整(温度,流量等)を行うものである。
【0009】
シャワーヘッド1は略垂直に屈曲して両端に開口(吐出口1a,供給口1b)を有する略エルボ管状に形成されたものである。両端の開口(吐出口1a,供給口1b)は吐水方向の前端に吐出口1aが位置し、後端に供給口1bが位置するものである。なお、シャワーヘッド1の表面には押釦14が形成されているが、これは後述するストレート吐水部11とシャワー吐水部12への流路の切り替えを操作するものである。供給口1bでは上述した把手部9の吐水方向の前端と供給口1bの外周方向に回動自在に取り付けられるものであり、一方、吐出口1aでは外周方向に亘ってネジ山1cが形成されており、後述する散水板取付縁13が取り付けられるものである。
【0010】
散水板取付縁13は円筒状に形成されたものであり、前述したシャワーヘッド1と後述する散水板2との連結部材である。散水板取付縁13は吐水方向の前後端に円筒の開口を位置し、吐水方向の後端でシャワーヘッド1の吐出口1aと固定すると共に、吐水方向の前端で散水板2と固定するものである。
【0011】
散水板2は外周縁に比して中央部が突出したような略円錐板状に形成されているものである。この散水板2の外周縁と上記散水板取付縁13の吐水方向の前端とが連結され、散水板取付縁13の吐水方向の前端開口を被覆するように散水板2が固定されるものである。このとき、略円錐板状の散水板2はその中央部が吐水方向に突出するように固定されるものである。以下、散水板2の形状の詳細を記す。散水板2の中央部には開口11aを穿設し、上記開口11aの外縁に沿って吐水方向に延伸した円管が形成されており、上記開口11a及び円管からストレート吐水部11が形成されている。また、ストレート吐水部11の外周縁から散水板2の外周縁に亘ってシャワー吐水部12が形成されている。つまり、散水板2はストレート吐水部11とシャワー吐水部12で構成されるものである。ストレート吐水部11の開口11aには、上記開口11aを被覆するようにメッシュ蓋11cが取り付けられているものである。一方、シャワー吐水部12では多数の散水孔3が穿設してあるものである。上記多数の散水孔3の穿設の配列にはパターンがあり、複数の散水孔3が散水板2の中央部を中心として環状に配列されて散水孔列4を形成し、散水板2の中央部から外周縁に亘って同心円状に複数列の散水孔列4を配置してあるものである。そして、同心円状に配置された複数列の散水孔列4のうち散水板2の中央部に近い散水孔列4の散水孔3ほど径の大きな散水孔3aにしてあり、反対に、散水板2の外周縁に近い散水孔列4の散水孔3ほど径の小さな散水孔3bにしてあるものである。シャワー吐水部12では散水板2の略円錐板状の形状により、径の大きな散水孔3aが吐水方向の先方に位置し、径の小さい散水孔3bが吐水方向の後方に位置しているものである。
【0012】
上記のように構成されたシャワー体10を使用する際には、操作レバー7を操作することで給水管路からシャワーヘッド1に湯水を供給することができる。そして、シャワーヘッド1の押釦14を操作することで、シャワーヘッド1に供給された湯水をストレート吐水部11とシャワー吐水部12とに振り分けるものである。まず、シャワーヘッド1に供給された湯水がストレート吐水部11に振り分けられた際には、上記湯水が開口11aからストレート水として噴出されるものである。次に、シャワーヘッド1に供給された湯水がシャワー吐水部12に振り分けられた際には、上記湯水がシャワー吐水部12からシャワー水Dとして噴出されるものである。ここで、シャワー水Dは散水板2に穿設された多数の散水孔3から噴出されたシャワー分流dの集合体を指すものとする。上述したようにシャワー吐水部12に穿設された多数の散水孔3は複数条の散水孔列4の散水孔3の孔径を中央部にある散水孔列4から外周部にある散水孔列4に向って漸次小さく形成しているので、シャワー水Dの中央部から外周部に向って漸次細くなるようにシャワー分流dが各々形成されているものである。
【0013】
上記シャワー水Dは洗面ボウル等に向って噴出され、シャワー水Dが洗面ボウルに着地するとその衝撃から湯水が跳ね返るものである。本例の場合はこの跳ね返りを極力小さくしているものである。つまり、シャワー水Dの外周縁に位置する径の小さな散水孔3bから噴出されるシャワー分流d2は流量が少ない細いものに形成されており、上記シャワー水Dの外周縁のシャワー分流d2は洗面ボウル等に当たっても衝撃が少ない為にそれほど跳ね返りが起こらないものである。それに反して、シャワー水Dの中央部に位置する径の大きな散水孔3aから噴出されるシャワー分流d1は流量が多く太いものであるので、洗面ボウル等に当たると衝撃が大きい為に跳ね返りが生じやすいものである。しかし、上記のようにシャワー水Dの外周縁にシャワー分流d2が位置しているために、シャワー水Dの中央部のシャワー分流d1の跳ね返った湯水はシャワー分流d2と干渉し、シャワー水Dよりも外側に飛ばないように包み込むものである。このようにして、シャワー水Dの湯水の跳ね返りを小さくすることを図っているものである。
【0014】
また、本例はシャワーヘッド1に供給される湯水の中に微細なゴミ5が含まれるものであっても、散水孔3を塞がないような工夫がされているものである。本例においては、上述したように、シャワー吐水部12に穿設された多数の散水孔3のうち、散水板2の中央部に径が大きい散水孔3aを配すると共に散水板2の外周縁に径が小さい散水孔3bを配しており、また、散水板2の形状が略円錐板状に形成しているので、径の大きな散水孔3aが吐水方向の先方に位置し、径の小さい散水孔3bが吐水方向の後方に位置しているものである。シャワーヘッド1に給水管路から湯水が供給され、散水板2の散水孔3からシャワー水Dが噴出するように湯水が流れる場合、径の大きな散水孔3aが径の小さな散水孔3bよりも噴出する流量が多いものであり、全体的に見てシャワーヘッド1から散水板2に流れる湯水の流れは、図2の矢印Aのように、径の大きな散水孔3aに向って流れるものである。径の大きな散水孔3aは散水板2の中央部付近で吐水方向の前方に配置されているので、シャワーヘッド1の側壁付近の湯水の流れは、図2の矢印Bのように、吐水方向の前方に向って円錐板状の中央部が突出する散水板2のシャワーヘッド側の傾斜面に沿って径の大きな散水孔3aに向かう流れBが形成されるものである。シャワーヘッド1に供給される湯水の中に含まれる微細なゴミ5等は上記のような湯水の流れA,Bに大きく影響されるものであるので、微細なゴミ5等は径の大きな散水孔3aに向う流れA,Bにより運ばれるものであり、径の大きな散水孔3aから湯水と共に外に噴出されるので、径の小さな散水孔3bの詰まりを発生させにくいものとしているのである。
【0015】
また、少なくとも散水板2は樹脂成形で製造されることが好ましく、これにより、製造上容易に形成することができ、またコストダウンも図れるものである。
【0016】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載のシャワーヘッドの散水部の構造にあっては、シャワーヘッドの吐水口に散水板を設け、上記散水板に散水孔を環状に列設して形成した散水孔列を同心円状に複数条列設し、複数条の散水孔列の散水孔の孔径を中央部にある散水孔列から外周部にある散水孔列に向って漸次小さく形成したので、散水板の多数の散水孔から噴出されるシャワー分流がシャワー水の中央部から外周部に向って漸次細くなるように形成され、上記シャワー水が洗面ボウル等に着地した際には、シャワー水の外周縁に位置する径の小さな散水孔から噴出されるシャワー分流は流量が少ないので湯水の跳ね返りを小さなものとすることができ、また、シャワー水の中央部に位置する径の大きな散水孔から噴出されるシャワー分流は流量が多く湯水の跳ね返りは大きなものであるが、跳ね返った湯水のうち外側に飛散するものはシャワー水の外周縁に位置するシャワー分流が外側に飛散するのを遮断するものであり、シャワー水の湯水の跳ね返りを大幅に抑えることができるものである。
【0017】
また、散水板の内面を外周縁から中央部に亘って吐水方向に傾斜させたので、径の大きな散水孔は湯水を噴出する流量が多いものであるのでシャワーヘッドから散水板に至る湯水の流路では径の大きな散水孔に向って流れる流れが主流になるものであり、また、散水板の内面では流量の少ない径の小さな散水孔が配された外周縁から径の大きな散水孔が配された中央部に向って吐水方向に突出して傾斜しているので、散水板の内面に沿って径の大きな散水孔に向かう湯水の流れが形成されるものであり、湯水に含まれる微細なゴミは径の大きな散水孔に向う湯水の流れの影響を大きく受けるものであるので、ゴミは湯水の流れに運ばれて散水板の中央部に移動し、径の大きな散水孔からシャワーヘッドの外部に噴出されるものであり、ゴミが径の小さな散水孔に詰まることを防止するものである。
【0018】
また、本発明の請求項2記載のシャワーヘッドの散水部の構造にあっては、請求項1の効果に加えて、少なくとも散水板を樹脂により形成したので、製造上容易に形成することができ、またコストダウンも図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の散水板の下面図である。
【図2】同上の湯水を供給してシャワー水を噴出させた状態の散水板の側面断面図である。
【図3】同上の散水板の正面図である。
【図4】同上のシャワー体を洗面化粧台に装着した状態の斜視図である。
【図5】同上のシャワー体の散水板と散水板を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 シャワーヘッド
2 散水板
3 散水孔
3a 径の大きな散水孔
3b 径の小さな散水孔
4 散水孔列
5 ゴミ
11 ストレート吐水部
12 シャワー吐水部
13 散水板取付縁
D シャワー水
d シャワー分流
X 吐水方向
Claims (2)
- シャワーヘッドの吐水口に散水板を設け、上記散水板に散水孔を環状に列設して形成した散水孔列を同心円状に複数条列設し、複数条の散水孔列の散水孔の孔径を中央部にある散水孔列から外周部にある散水孔列に向って漸次小さく形成し、散水板の内面を外周縁から中央部に亘ってシャワーヘッドの吐水方向に傾斜させたことを特徴とするシャワーヘッドの散水部の構造。
- 少なくとも散水板を樹脂により形成したことを特徴とする請求項1に記載のシャワーヘッドの散水部の構造。
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