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JP3661563B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents
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JP3661563B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー画像形成装置に関し、特に、複数色のトナー像を感光体上で形成した後に中間転写材で重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子写真装置などの画像形成装置においては、ウレタンゴムなどで形成されたブレードを感光体ドラムに当接させて転写後の感光体ドラム上の残留トナーを除去してこれを廃トナー容器に回収している。そして、廃トナー容器が廃トナーで満たされると、ユーザがその廃トナーを機外に廃棄している。
【0003】
また、例えば特開平10−198117号公報には、4色の作像ユニットを搬送ベルトの搬送面に沿って列設し、それぞれに形成された各色のトナー画像を搬送ベルトによって搬送される転写紙上に順次転写して各色トナーの重ね合わせにより多色画像を形成するタンデム型のカラー画像形成装置が開示されている。このようなタンデム型のカラー画像形成装置では、各作像ユニットにおける感光体ドラムの周速と搬送ベルトの搬送速度の違いにより色ずれが発生し易いことから、感光体ドラムの周速と搬送ベルトの搬送速度との差異を如何に生じないようにするかが重要な課題となっている。
【0004】
そこで、この課題を解決するために、感光体ドラムと搬送ベルトとを互いに接触させた状態で搬送ベルトを駆動し、感光体ドラムを搬送ベルトに従動させて画像の形成を行う従動駆動方式のタンデム型のカラー画像形成装置が提案されている。このようなカラー画像形成装置においては、2つのローラ間に張架されたエンドレスベルトである搬送ベルトを押さえ板によって感光体ドラムに対して圧接してローラの一方を駆動することにより、搬送ベルトの回転力を感光体ドラムに伝達するようにしており、これにより搬送ベルトの搬送速度と全ての感光体ドラムの周速を一致させて色ずれの発生を防止するようにしている。
【0005】
また、モノクロのプリンタや複写機において、転写後の残留トナーをブラシなどで散らして感光体ドラムへの付着力を弱めて離脱しやすい状態にして現像手段に回収することによりウレタンゴムブレードを排除し、感光体ドラムの駆動負荷を低減すると同時に廃トナー容器を排除する装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、搬送ベルトで感光体ドラムを駆動する技術では、感光体ドラム上の残留トナー除去手段であるウレタンゴムなどで形成されたブレードを感光体ドラムに当接させると感光体ドラムの駆動負荷が大きくなるので、感光体ドラムをモータ等で駆動する必要が生じる。すると、4つの感光体ドラムの回転を複雑に制御しなければならないために駆動装置が大型化したり、感光体ドラムと搬送ベルトとの間でスベリが発生して色ずれが発生するという問題があった。
【0007】
また、搬送ベルト上の転写紙が感光体ドラムとの圧接部に突入する際、転写紙の厚みによる衝撃や、搬送ベルトと感光体ドラムとの直接的な接触状態から転写紙を介した間接的な接触状態に変化することによる摩擦力の変化により搬送ベルトおよび転写紙と感光体ドラム間に速度差が発生し、色ずれが発生するという問題点を有していた。
【0008】
さらに、除去されたトナーは最終的に機外廃棄となるため、微粉体であるトナーが環境を汚染するという問題があり、廃棄トナーの回収や処理に多大な費用がかかっていた。
【0009】
そして、ウレタンゴムブレードのトナー除去手段であるブレードクリーナを用いた場合には、転写後のトナーは現像手段に還元されないために貯留手段が必要となり、装置が大型化するという問題が生じていた。
【0010】
このような問題を解決するために、感光体ドラム上の残留トナーをかき乱して現像手段に回収して再利用するクリーナレス方式の画像形成装置がある。この画像形成装置は、モノクロのプリンタや複写機では数多く提案されているが、高速のタンデム型のカラー画像形成装置にあっては、現像手段にトナーを還流する画像形成ステーションを複数ならべてカラー画像を形成しようとすると、上流の画像が感光体ドラムにわずかに付着する逆転写現象が発生する。したがって、長期的に、あるいは画像形成パターンによっては短期でも、上流で作像した色のトナーが後から作像処理を行う色の現像手段に混入して画像の色味を変えるという画像不良を引き起こす問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、感光体の回転負荷の変動を軽減しながら各色現像手段内に混入する他色トナーを画像劣化を起こさないレベルに抑制しつつ色ずれ発生を防止することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明のカラー画像形成装置は、現像色に対応して設けられた複数の感光体と、前記感光体上にトナー像を形成する現像手段と、複数の前記感光体に圧接されて周回動し、これらの感光体上に形成された前記トナー像が順次重ね転写されて合成像が形成される中間転写ベルトとを有し、前記トナー像を前記中間転写ベルトに転写した後の前記感光体上の残留トナーを、人間の視覚レベルで色味の変化が認識できない色差の範囲内で前記中間転写ベルトの回動方向下流側に位置する前記現像手段内に混入させ、前記残留トナーの混入量が前記色差の範囲を超える場合には、前記残留トナーの混入した前記現像手段は、収納されているトナーを前記色差の範囲内となるまで前記中間転写ベルトの回動方向下流側に位置する前記現像手段内に混入させるようにしたものである。
【0013】
これにより、感光体の回転負荷の変動を軽減しながら各色の現像手段内に混入する他色トナーを画像劣化を起こさないレベルに抑制しつつ色ずれの発生を防止することが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、現像色に対応して設けられた複数の感光体と、前記感光体上にトナー像を形成する現像手段と、複数の前記感光体に圧接されて周回動し、これらの感光体上に形成された前記トナー像が順次重ね転写されて合成像が形成される中間転写ベルトとを有し、前記トナー像を前記中間転写ベルトに転写した後の前記感光体上の残留トナーを、人間の視覚レベルで色味の変化が認識できない色差の範囲内で前記中間転写ベルトの回動方向下流側に位置する前記現像手段内に混入させ、前記残留トナーの混入量が前記色差の範囲を超える場合には、前記残留トナーの混入した前記現像手段は、収納されているトナーを前記色差の範囲内となるまで前記中間転写ベルトの回動方向下流側に位置する前記現像手段内に混入させることを特徴とするカラー画像形成装置であり、感光体の回転負荷の変動を軽減しながら各色の現像手段内に混入する他色トナーを画像劣化を起こさないレベルに抑制しつつ色ずれの発生を防止することが可能になるという作用を有する。
【0016】
本発明の請求項2に記載の発明は、前記現像手段における他色の前記残留トナーの混入率はそれぞれの色ごとに異なる数値で規定されていることを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置であり、色味変化に対して許容限度まで混色を許容することになり、トナーの無駄な排出を防止することが可能になるという作用を有する。
【0017】
本発明の請求項3に記載の発明は、前記現像手段における他色の前記残留トナーの混入率は、イエローの前記現像手段が最も小さく、ブラックの前記現像手段が最も大きく設定されていることを特徴とする請求項2記載のカラー画像形成装置であり、残留トナーの混入動作をスムーズに行うことが可能になるという作用を有する。
【0018】
本発明の請求項4に記載の発明は、前記中間転写ベルトの回動方向に対して、イエローの前記現像手段が最上流に配置され、ブラックの前記現像手段が最下流に配置されていることを特徴とする請求項3記載のカラー画像形成装置であり、残留トナーの混入動作をスムーズに行うことが可能になるという作用を有する。
【0019】
本発明の請求項5に記載の発明は、前記中間転写ベルトに前記トナーの帯電方向と逆方向の電圧を印加して前記残留トナーを前記感光体から前記中間転写ベルトに移動させ、その後前記中間転写ベルトにトナーの帯電方向と同一方向の電圧を印加して当該残留トナーを下流側の前記感光体に移動させて前記現像手段に混入させることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のカラー画像形成装置であり、特別な移送手段を設けることなく下流側の現像手段に残留トナーを混入させることが可能になるという作用を有する。
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図6を用いて説明する。なお、これらの図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。
【0021】
図1は本発明の一実施の形態における画像形成装置の構成を示す説明図、図2は図1の画像形成装置による合成画像の生成パターンを示す説明図、図3は図1の画像形成装置における逆転写トナーと残留トナーとの発生メカニズムを示す説明図、図4は温湿度と逆転写量との関係を示すグラフ、図5は図1の画像形成装置の動作を示すフローチャート、図6は図5に続くフローチャートである。
【0022】
図1に示すように、カラー画像形成装置には4つの画像形成ステーション1a,1b,1c,1dが配置され、各画像形成ステーション1a,1b,1c,1dは静電潜像担持体としての感光体ドラム(感光体)2a,2b,2c,2dをそれぞれに有し、その回りには、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの表面を一様に帯電させる帯電手段3a,3b,3c,3d、静電潜像を顕像化する現像手段4a,4b,4c,4d、トナー像転写後の感光体ドラム2a,2b,2c,2dに残留付着したトナーを掻き乱して付着力を弱めるブラシ5a,5b,5c,5d、パソコンなどから送られた画像情報を画像処理手段13がデータに応じて光を各々の感光体ドラム2a,2b,2c,2dに照射する走査光学系である露光手段6a,6b,6c,6d、転写手段7を構成する中間転写ベルト(像担持体)12にトナー像を転写する転写器8a,8b,8c,8dがそれぞれ配置されている。
【0023】
ここで、画像形成ステーション1a,1b,1c,1dではそれぞれブラック画像、マゼンタ画像、シアン画像、イエロー画像が形成され、露光手段6a,6b,6c,6dからは、ブラック画像、マゼンタ画像、シアン画像、イエロー画像に対応した走査光である露光光9a,9b,9c,9dが出力される。
【0024】
各画像形成ステーション1a,1b,1c,1dを通過する態様で、感光体ドラム2a,2b,2c,2dの下方にはローラ10,11により支持された無端ベルト状の中間転写ベルト12が配置されており、矢印A方向へ周回動する。
【0025】
なお、中間転写ベルト12には、この中間転写ベルトの表面を清浄化する中間転写ベルトクリーニング手段24が設けられている。
【0026】
給紙カセット16に収納されているシート材17は、給紙ローラ18により給紙され、シート材転写ローラ19、定着手段20を経て排紙トレー(図示せず)に排出される。
【0027】
以上のような構成のカラー画像形成装置では、まず画像形成ステーション1dにおいて、帯電手段3dおよび露光手段6d等を用いた公知の電子写真プロセス手段により感光体ドラム2d上に画像データであるイエロー成分色の潜像が形成される。その後、現像手段4dでイエロートナーを有する現像材によりイエロートナー像として可視像化され、転写器8dで中間転写ベルト12にイエロートナー像が転写される。
【0028】
一方、イエロートナー像が中間転写ベルト12に転写されている間に、画像形成ステーション1cでシアン成分色の潜像が形成され、現像手段4cでシアントナーによるシアントナー像が可視像化されてこれが転写器8cにて転写され、先に中間転写ベルト12上に転写されたイエロートナー像と重ね合わされる。
【0029】
以下、マゼンタトナー像、ブラックトナー像についても同様にして画像形成が行われ、中間転写ベルト12上に4色のトナー像の重ね合わせが終了すると、給紙ローラ18により給紙カセット16から給紙された紙等のシート材17上にシート材転写ローラ19によって4色のトナー像が一括転写搬送され、定着手段20で加熱定着され、シート材17上にフルカラー画像が得られる。
【0030】
なお、転写が終了したそれぞれの感光体ドラム2a,2b,2c,2dにはトナーが残留付着しているが、ブラシ5a,5b,5c,5dを通過する際に当該トナーがブラシによってかき乱されてその付着力が弱められ、次の画像形成に備えられて印字動作は完了する。
【0031】
この後、再び帯電され露光、現像という順で引き続き行われる印字動作の中で、前述の付着力を弱められた残留トナーは、現像手段4a,4b,4c,4dを通過する際に一部が現像手段4a,4b,4c,4dの中に戻され、現像に供される。
【0032】
以上のようにしてカラー画像が得られる。なお、現像手段4a,4b,4c,4dとしては、本実施の形態においては、二成分現像手段が用いられている。
【0033】
次に、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色ある画像形成ステーション1a,1b,1c,1dの各現像手段4a,4b,4c,4d内に他色のトナーが混入する原理と混入量を計算し、消費条件などを加味して、一瞬間時における現像手段4a,4b,4c,4dでの他色トナー混色率を認識する過程について説明する。
【0034】
説明を簡単にするために、イエローの画像形成ステーション1dで形成された画像に次のシアンの画像を重ねる際に起きるシアンの現像手段4cへのイエロートナーの混色の場合を説明するが、この後、マゼンタ、ブラックにおいても同じ原理で混色が発生する。また、印字パターンは、図2に示したように、イエローのパターンAとシアンのパターンBを組み合わせたグリーン部を含むパターンを印字したときの状態で説明する。
【0035】
本実施の形態における画像形成プロセスは、負帯電のトナーを用いた一般的なカラーレーザプリンタで行われる。
【0036】
先ず、装置が画像形成信号を受けて、イエローの画像形成ステーション1dが作像動作を開始する。そして、帯電手段3dで感光体ドラムを−600V程度に帯電させ、露光手段6dにより露光光9dを照射することにより、−80V程度の静電潜像を得る。
【0037】
次に、現像手段4d内で、摩擦によってイエロートナーを負方向に−15μC/g程度に帯電させ、現像ロール(図示せず)で潜像部まで搬送する。このとき、現像ロールには−300V程度のバイアス電圧が印加されており、感光体ドラム2dの非画像部は−600Vに帯電しているので、現像ロールとの電位差は負方向で−400Vとなって、負に帯電したトナーは反発力を受けて付着しない。また、画像部は、前述の−80Vの潜像に対し+220Vの電位差により負に帯電したイエロートナーが静電潜像に付着し、感光体ドラム2d上に潜像に応じたイエロートナー像を得る。
【0038】
さらに、この感光体ドラム2dに形成されたイエロートナー像は、感光体ドラム2dが回動することにより中間転写ベルト12と合流する。中間転写ベルト12を介して対峙する転写器8dには+800V程度の正方向の電界が印加されており、イエロートナー像は、この電界の力に応じて、中間転写ベルト12上に転写される。
【0039】
ここで、中間転写ベルト12へは感光体ドラム2d上のトナーの全てが転写されるわけではなく、トナー像全体の7%程度が感光体ドラム2d上に残留する。
【0040】
この残留したトナーはブラシ5dでかき乱されるのみなので、ブラシ5dをすり抜けて現像手段4dへ搬送され、一部は現像手段4dの中に戻って現像に供される。このとき、イエローの画像形成ステーション1dは画像形成の最初のステーションであるため、中間転写ベルト12上には他色トナー像が存在せずに混色は発生しない。
【0041】
中間転写ベルト12に転写されたイエロートナー像は、搬送されて下流にあるシアンの画像形成ステーション1cの感光体ドラム2cの下を通過する。感光体ドラム2cでは、イエロー画像が形成されたときと同じようにしてシアン画像パターンBが形成され、まさに中間転写ベルト12に転写しようとしているときに、このイエローパターンのトナー画像が通過することになる。
【0042】
ここで、パターンの重なり部については、図3に示すように、イエロートナー像の上にシアントナーが重なるため、イエロートナーはシアントナーに阻まれて、感光体ドラム2cに付着することはない。
【0043】
ところが、画像パターンのイエロー単色の部分は、−650Vの表面電位を持った感光体ドラム2cと直接接触する。このとき転写電圧としては、環境条件によっても多少異なるが、おおむね+800Vが印加される。したがって、感光体ドラム2cと中間転写ベルト12との電位差は1350Vに達するため、わずかながらも火花放電が起こり、中間転写ベルト12に付着しているトナー(この場合、イエロートナー)の一部で、その帯電が反転してしまうという現象が起こり、感光体ドラム2cに引きつけられる逆転写トナーが発生する。それ以外の理由として、トナーの感光体ドラム1cに対する粘着力や分子間力によっても感光体ドラム2cに付着する。
【0044】
このようにして、逆転写したイエロートナーは、感光体ドラム2cに搬送されてシアンの現像手段4dに混入する。
【0045】
以上が、上流にある画像形成ステーションのトナーがその下流の画像形成ステーションの現像手段に逆転写により混入する物理的説明である。そして、この逆転写量は、被混入画像形成ステーションのトナー画像がない部分に存在する他色トナー量に比例する。すなわち、図2に示した画像パターンの場合、イエローパターンAからシアンパターンの重なる部分(合成画像のグリーン部)を引いた部分のみについて起こると考えられる。さらにトナー像に存在するトナー量そのものが環境によって変動することと、逆転写現象が静電気による事象であるため、環境によってその混入量が変化する。
【0046】
実験によると、混入率はおおむね0.5〜3%で、且つ温湿度に応じて変動することがわかっている。すなわち、図4に示すように、空気中の絶対水分量が多くなると中間転写ベルト12上のトナーの周囲電気抵抗が低下して放電現象が起こりにくくなり逆転写量は少なくなる。また、低湿環境下ではその逆になる。
【0047】
次に、ある瞬間の現像手段内に存在する現像剤の他色トナー量を認識する原理を説明する。
【0048】
トナーは、前述のようにして現像手段内に混入するが、一方的に混入するわけではなく、トナー消費によって混色率が減ることも考慮して計算する必要がある。
【0049】
二成分現像手段は、キャリアとトナーが常に一定になるように、消費されたトナーに等しい量のトナーを新たに補給しながら運転されている。したがって、現像剤が混色している場合、トナーを印字などで消費することによって、その時点での混合現像剤内に含有されている全トナー量の混入割合分に見合った量の他色トナーも消費され、消費された分は、正しい色のトナーが補給されるため、全体の混入比は減る(これを、消費による現像剤の純化という)。現在の混色率が3%であったとすると、この例のパターンを印字した場合、1枚の印字で混入するトナーと排出するトナーは次のように計算される。パターンのグリーン部を除くイエローのみ部分に存在する付着量は327.4mgである。
【0050】
逆転写量は、図4により、例えばそのときの動作環境が23℃・50%RHとして1.75%となり、中間転写ベルト12上から5.73mgが感光体ドラム2cに付着する。排出量は、この印字例では75.6mgのシアントナーが現像に供される。
【0051】
ここで説明に使用した印字パターンのデータ量とトナー付着量の関係は、現像バイアスや静電潜像の強度などの装置の画像形成条件として、実験により予め求めてプログラムに記憶させておく。
【0052】
シアン現像剤のこの時点での混色率が例えば3%であるとした場合、現像で消費される75.6mgの3%である2.27mgのイエロートナーが今回の印字によって排出される。混入は5.73mgであるから、差し引き3.46mgのイエロートナーがシアン現像手段内に追加されることになり、結果として混色率は3.024%へと上昇する。このように、一枚一枚ではきわめて少ない量でトナーが混色あるいは純化されており、しかも印字のパターンは毎回異なるために、混入と排出による純化は毎回計算値が異なる。
【0053】
本実施の形態の計算方法を用いれば、全てのパターンに応じて正確に出入りのトナー量が計算できる。
【0054】
ここまでは、正確に現像手段の混色率を把握する手段を述べたが、これだけでは、混色率がどの程度かということが認識できるのみで、直ちに画質保持とはならない。
【0055】
そこで、本実施の形態では、トナー消費による純化作用を用い、所定の混色率を越えないようにしている。
【0056】
先ず、現像手段の混色率には、許容値が存在している。現像手段に他色トナーが混入すると色味が変化するので、色差(ΔE)としてその変化を測定することができる。実験によって、シアン現像剤では、混色率Xと色差(ΔE)の変化量は、ΔE=0.505x2−1.24で求められることがわかった。
【0057】
また、一般的に色差(ΔE)は、5以内であれば、人間の視覚レベルでは色味が変化したと感じにくい。
【0058】
そこで、本実施の形態では、あらかじめ、各色現像手段の色差(ΔE)が5以下になる条件が混色率許容値として装置に記憶されている。例えば、シアンの場合は3.96%となるが、同様の実験をマゼンタ、ブラックにおいても行っており、それぞれ4.23%、15.34%と記憶されている。
【0059】
但し、イエローについては、色差(ΔE)が3程度のわずかな混入においても人間の目に色味が変化したことを感知できることがわかったため、混色が起こらない最上流にイエローの画像形成ステーション1dを配置することが望ましい。
【0060】
次に、このようにして混入量を認識することに加え、その排出量(消費量)を計算認識し、混入量と排出量から現像手段の瞬間他色トナー混色率が認識できることはすでに述べたとおりであるが、例えばシアンの現像手段4cの許容限度は3.96%であると与えられているので、これを越えると非印字領域で画像を形成し現像することによってトナーを消費(吐き出す)する。吐き出したトナーは中間転写ベルト12に転写させて一つ下流(この場合、マゼンタ)の画像形成ステーションの位置に送り、マゼンタの感光体ドラム2bに通常と逆極性の電圧(例えば−300V)を印加することにより取り込む。そして、マゼンタの画像形成ステーション1bにおいても許容限度になった場合は、さらに下流にあるブラックの画像形成ステーション1aに同様にトナーを吐き出し、吸収させる。
【0061】
ブラックが許容限度の15.34%を越えた場合は、トナーを吐き出してしまうが、これより下流には吸収する画像形成ステーションは存在しないので、用紙に転写して定着させた後に機外に排出する。
【0062】
なお、この最終廃棄トナーは量的にも少ないので、中間転写ベルト12にクリーナを設けておいて除去し、貯留タンクに貯留した後にユーザが回収するようにしてもよい。
【0063】
実際には、ブラックの現像手段4aの混色許容率は前述の如く15.34%と非常に大きいことに加え、ユーザの使用状況においても文字文書などでカラートナーより2〜4倍程度多く消費されるので、前述の消費による純化作用が頻繁に行われる。したがって、ブラックの現像手段4aが許容を超えてトナーを排出することはまれであり、ブラックの現像手段4aはシアン、マゼンタの各現像手段4b,4cの吐き出したトナーのせき止め役として働く。
【0064】
このような吐き出しと取り込みの動作を行うことにより、全色における画像の色味変化度合いを許容値以下に保持することが可能になる。
【0065】
以上の一連の動作を図5および図6のフローチャートに示す。
【0066】
このように、本実施の形態では、ブレードクリーナが不要になって感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回動トルクが下がることがなくなるので、中間転写ベルト12で感光体ドラム2a,2b,2c,2dを駆動することが可能になり、感光体ドラムの駆動装置は装着されていない。
【0067】
すなわち、中間転写ベルト12と感光体ドラム2a,2b,2c,2dの間には、静電気による吸着力と、それぞれの部材の摩擦係数と、ベルトの張力と転写ローラの押圧とによる摩擦力があり、この力で中間転写ベルト12により感光体ドラム2a,2b,2c,2dが回転する。これにより、個々の感光体ドラム2a,2b,2c,2dの回転量は中間転写ベルト12の移動量によって支配され、感光体ドラム2a,2b,2c,2dを正確に同期させて駆動する必要がなくなる。
【0068】
したがって、本実施の形態によれば、各色の現像手段4a,4b,4c,4d内に混入する他色トナーを画像劣化を起こさないレベルに抑制しつつ色ずれの発生を防止することが可能になる。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、感光体の回転負荷の変動を軽減しながら各色の現像手段内に混入する他色トナーを画像劣化を起こさないレベルに抑制しつつ色ずれの発生を防止することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0070】
残留トナーの混入量が色差の範囲を超える場合には、収納されているトナーを色差の範囲内となるまで中間転写ベルトの回動方向下流側に位置する現像手段内に混入させるようにすれば、感光体の回転負荷の変動を軽減しながら各色の現像手段内に混入する他色トナーを画像劣化を起こさないレベルに抑制しつつ色ずれの発生を防止することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0071】
現像手段における他色の残留トナーの混入率を色ごとに異なる数値で規定すれば、色味変化に対して許容限度まで混色を許容することになり、トナーの無駄な排出を防止することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0072】
現像手段における他色の残留トナーの混入率を、イエローの現像手段が最も小さく、ブラックの現像手段が最も大きく設定すれば、残留トナーの混入動作をスムーズに行うことが可能になるという有効な効果が得られる。
【0073】
中間転写ベルトの回動方向に対して、イエローの現像手段を最上流に、ブラックの現像手段を最下流に配置すれば、残留トナーの混入動作をスムーズに行うことが可能になるという有効な効果が得られる。
【0074】
中間転写ベルトにトナーの帯電方向と逆方向の電圧を印加して残留トナーを感光体から中間転写ベルトに移動させ、その後中間転写ベルトにトナーの帯電方向と同一方向の電圧を印加して当該残留トナーを下流側の感光体に移動させて現像手段に混入させるようにすれば、特別な移送手段を設けることなく下流側の現像手段に残留トナーを混入させることが可能になるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における画像形成装置の構成を示す説明図
【図2】図1の画像形成装置による合成画像の生成パターンを示す説明図
【図3】図1の画像形成装置における逆転写トナーと残留トナーとの発生メカニズムを示す説明図
【図4】温湿度と逆転写量との関係を示すグラフ
【図5】図1の画像形成装置の動作を示すフローチャート
【図6】図5に続くフローチャート
【符号の説明】
2a,2b,2c,2d 感光体ドラム(感光体)
3a,3b,3c,3d 帯電手段
4a,4b,4c,4d 現像手段
6a,6b,6c,6d 露光手段
12 中間転写ベルト

Claims (5)

  1. 現像色に対応して設けられた複数の感光体と
    記感光体上にトナー像を形成する現像手段と、
    複数の前記感光体に圧接されて周回動し、これらの感光体上に形成された前記トナー像が順次重ね転写されて合成像が形成される中間転写ベルトとを有し、
    前記トナー像を前記中間転写ベルトに転写した後の前記感光体上の残留トナーを、人間の視覚レベルで色味の変化が認識できない色差の範囲内で前記中間転写ベルトの回動方向下流側に位置する前記現像手段内に混入させ
    前記残留トナーの混入量が前記色差の範囲を超える場合には、前記残留トナーの混入した前記現像手段は、収納されているトナーを前記色差の範囲内となるまで前記中間転写ベルトの回動方向下流側に位置する前記現像手段内に混入させることを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 前記現像手段における他色の前記残留トナーの混入率はそれぞれの色ごとに異なる数値で規定されていることを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
  3. 前記現像手段における他色の前記残留トナーの混入率は、イエローの前記現像手段が最も小さく、ブラックの前記現像手段が最も大きく設定されていることを特徴とする請求項2記載のカラー画像形成装置。
  4. 前記中間転写ベルトの回動方向に対して、イエローの前記現像手段が最上流に配置され、ブラックの前記現像手段が最下流に配置されていることを特徴とする請求項3記載のカラー画像形成装置。
  5. 前記中間転写ベルトに前記トナーの帯電方向と逆方向の電圧を印加して前記残留トナーを前記感光体から前記中間転写ベルトに移動させ、その後前記中間転写ベルトにトナーの帯電方向と同一方向の電圧を印加して当該残留トナーを下流側の前記感光体に移動させて前記現像手段に混入させることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のカラー画像形成装置。
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