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JP3661989B2 - 円筒型二次電池の製造方法 - Google Patents
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JP3661989B2 - 円筒型二次電池の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円筒状電池缶の内部に二次電池要素となる巻き取り電極体を収容して、電池缶に設けられた一対の電極端子部から巻き取り電極体の発生電力を取り出すことが可能な円筒型二次電池の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯型電子機器、電気自動車等の電源として、エネルギー密度の高いリチウム二次電池が注目されている。
例えば電気自動車に用いられる比較的大きな容量の円筒型リチウム二次電池は、図5に示す様に、筒体(11)の両端部のそれぞれに蓋体(12)を溶接固定してなる円筒状の電池缶(1)の内部に、巻き取り電極体(2)を収容して構成されている。各蓋体(12)には、電極端子機構(9)が取り付けられており、巻き取り電極体(2)と各電極端子機構(9)とが、複数本の集電タブ(3)により互いに接続されて、巻き取り電極体(2)が発生する電力を両電極端子機構(9)(9)から外部に取り出すことが可能となっている。又、蓋体(12)には、ばね復帰式のガス排出弁(13)が取り付けられている。
【0003】
巻き取り電極体(2)は、リチウム複合酸化物を含む正極(21)と炭素材料を含む負極(23)の間に、非水電解液が含浸されたセパレータ(22)を介在させて、これらを渦巻き状に巻回して構成されている。
巻き取り電極体(2)の正極(21)及び負極(23)からは夫々複数本の集電タブ(3)が引き出され、極性が同じ複数本の集電タブ(3)の先端部(31)が1つの電極端子機構(9)に接続されている。尚、図5においては、便宜上、一部の集電タブの先端部が電極端子機構(9)に接続されている状態のみを示し、他の集電タブについては、電極端子機構(9)に接続された先端部分の図示を省略している。
【0004】
電極端子機構(9)は、電池缶(1)の蓋体(12)を貫通して取り付けられたネジ部材(91)を具え、該ネジ部材(91)の基端部には鍔部(92)が形成されている。蓋体(12)の貫通孔には絶縁パッキング(93)が装着され、蓋体(12)と締結部材(91)の間の電気的絶縁性とシール性が保たれている。ネジ部材(91)には、筒体(11)の外側からワッシャ(94)が嵌められると共に、ナット(95)が螺合している。このナット(95)を締め付けて、ネジ部材(91)の鍔部(92)とワッシャ(94)によって絶縁パッキング(93)を挟圧することにより、シール性を高めている。
前記複数本の集電タブ(3)の先端部(31)は、ネジ部材(91)の鍔部(92)に、スポット溶接或いは超音波溶接によって固定されている。
【0005】
又、図6に示す如く、蓋体(12)に開設した貫通孔(14)を塞いで、クラッド板(4)からなる圧力開放型のガス排出弁を設置した円筒型二次電池が提案されている(特開平11−86820号)。クラッド板(4)は、リング部材(41)の片面に、厚さ10〜100μm程度のアルミニウム箔からなる金属薄膜(42)をクラッドして作製されており、リング部材(41)が筒体(11)の貫通孔(14)の開口縁にレーザ溶接されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5に示すばね復帰式のガス排出弁(13)を具えた円筒型二次電池おいては、電池缶(1)の内圧が上昇したとき、ガス排出弁(13)は復帰力に抗して開かれることになるが、急激な圧力上昇が発生した場合、ガス排出弁(13)の弁孔の開口面積が小さい初期の段階で、圧力を十分に逃がすことが出来ない問題がある。
又、バネや弁機構などの構成部品が多く、図5の如く電極端子機構(9)を越える高さとなるため、例えば複数の二次電池を配列して組電池を構成する場合、組電池の筐体が大形化する問題がある。
【0007】
これに対し、図6に示す如くクラッド板(4)からなるガス排出弁を具えた円筒型二次電池においては、電池缶(1)の内部に所定値を越える高い圧力が発生したとき、クラッド板(4)の金属薄膜(42)が破れて、圧力が一気に開放されるので、圧力の上昇は瞬時に抑制される。
又、クラッド板(4)からなるガス排出弁は、ばね復帰式のガス排出弁(13)に比べて構成部品の数が少なく、小型化が可能であるため、組電池を構成する場合にもコンパクト化が可能である。
【0008】
ところが、クラッド板(4)からなるガス排出弁を具えた従来の円筒型二次電池では、その組立工程において、電池缶(1)の内部に電解液を注入する際、蓋体(12)にはクラッド板(4)が溶接固定されているため、蓋体(12)の別の位置に、電解液注入孔(12a)を開設して、該電解液注入孔(12a)から電解液を注入しているが、最後にこの孔(12a)を塞ぐ必要がある。この結果、構成が複雑となるばかりでなく、組立工数が増加する問題がある。
又、電解液の注入後、電解液注入孔(12a)を塞いだ状態で、電池缶の内部を加圧して、巻き取り電極体に電解液を含浸させる工程において、加圧力が高くなると、クラッド板(4)の金属薄膜(42)が破れる虞れがあるため、十分な圧力で加圧を行なうことが出来ず、この結果、電解液の含浸に長い時間を要する問題があった。
【0009】
そこで本発明の目的は、コンパクトで且つ、組立工数の増大することのない簡易な構成を有し、然も電解液の含浸を短時間で行なうことが出来る円筒型二次電池の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決する為の手段】
本発明の製造方法によって製造すべき円筒型二次電池は、筒体 (11) の両開口部にそれぞれ蓋体 (12) を固定してなる電池缶 ( ) の内部に、二次電池要素となる巻き取り電極体 ( ) が収納され、該巻き取り電極体 ( ) が発生する電力を一対の電極端子部から外部に取り出すことが可能であって、少なくとも何れか一方の蓋体(12)には、電池缶(1)の内圧が所定値を越えたときに作動するガス排出弁(5)が、蓋体(12)に開設されたねじ孔(15)にねじ込み固定されている。
該ガス排出弁(5)は、蓋体(12)のねじ孔(15)に螺合する外ねじ(52)を具えた円筒状の弁座(51)と、該弁座(51)の中央孔(53)を塞いで弁座(51)の端部に固定されたクラッド板(4)とから構成され、該クラッド板(4)は、前記弁座(51)と同軸に設置されて弁座(51)の開口縁に溶接されたリング部材(41)と、該リング部材(41)の片面にクラッドされた金属薄膜(42)とから構成されている
本発明に係る円筒型二次電池の製造方法は、前記筒体 (11) 内に巻き取り電極体 ( ) を装填すると共に該筒体 (11) の両開口部に蓋体 (12)(12) を固定して、電池缶 ( ) を作製する工程と、
蓋体 (12) のねじ孔 (15) からガス排出弁 ( ) を取り外した状態で、電池缶 ( ) の内部に電解液を注入した後、該ねじ孔 (15) を通じて電池缶 ( ) の内部を所定の圧力に加圧することにより、巻き取り電極体 ( ) に電解液を含浸させる工程と、
該含浸工程の後に、前記ガス排出弁 ( ) を蓋体 (12) のねじ孔 (15) にねじ込み固定する工程
とを有している。
【0011】
上記本発明の円筒型二次電池においては、電池缶(1)の内圧が所定値を越えて上昇すると、ガス排出弁(5)を構成するクラッド板(4)の金属薄膜(42)が破れて、電池缶(1)内部のガスが一気に外部へ放出される。
【0012】
上記本発明の円筒型二次電池の組立において、巻き取り電極体(2)に電解液を含浸させる工程では、筒体(11)内に巻き取り電極体(2)を装填し、該筒体(11)の両開口部に蓋体(12)(12)を溶接固定した後、蓋体(12)のねじ孔(15)から電解液を注入し、電池缶(1)の内部を所定の圧力に加圧する。これによって、巻き取り電極体(2)に電解液が含浸される。この際、蓋体(12)にはガス排出弁(5)が取り付けられていないので、電池缶(1)の内部には充分に大きな圧力をかけることが出来る。その後、蓋体(12)のねじ孔(15)にガス排出弁(5)をねじ込み固定して、電池の組立を完了する。
従って、従来の如く蓋体(12)に電解液注入用のねじ孔を別に開設する必要がなく、この結果、組立工程の工数が減少する。
【0013】
具体的構成において、ガス排出弁(5)の弁座(51)には、中央孔(53)の出口側の端部に、クラッド板(4)の厚さと同等の深さを有する段部(54)が凹設され、該段部(54)にクラッド板(4)が収容され、該クラッド板(4)は、金属薄膜(42)が段部(54)の底面に密着する向きに設置されている。
【0014】
該具体的構成においては、クラッド板(4)の金属薄膜(42)が、弁座(51)の段部(54)の底面に設置され、ガス排出弁(5)の表面よりも低い位置に取り付けられているので、異物がガス排出弁(5)の表面に衝突した場合にも、この異物が金属薄膜(42)に直接に当たる虞れは低く、安全である。
【0015】
【発明の効果】
本発明に係る円筒型二次電池の製造方法によって作製された円筒型二次電池は、クラッド板(4)を具えた圧力開放型のガス排出弁(5)を蓋体(12)にねじ込み固定した構成を有しているので、ばね復帰式のガス排出弁を具えた従来の電池よりも、構造の簡易化、小型化が図られる。
又、本発明に係る円筒型二次電池の製造方法によれば、ガス排出弁(5)をねじ込むためのねじ孔(15)を電解液注入のために利用することが出来、これによって組立工数の減少が図られる。然も、電解液の含浸を充分な圧力で行なうことが出来るので、短時間で含浸が終了する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係る円筒型二次電池は、図1及び図2に示す如く、筒体(11)の両端部に蓋体(12)(12)を溶接固定してなる円筒状の電池缶(1)の内部に、巻き取り電極体(2)を収容して構成されている。両蓋体(12)(12)には、正負一対の電極端子機構(9)(9)が取り付けられており、巻き取り電極体(2)の両極と両電極端子機構(9)(9)とがそれぞれ、複数本の集電タブ(3)により互いに接続されて、巻き取り電極体(2)が発生する電力を一対の電極端子機構(9)(9)から外部に取り出すことが可能となっている。
又、各蓋体(12)に開設したねじ孔(15)には、圧力開放型のガス排出弁(5)がねじ込み固定されている。
【0017】
巻き取り電極体(2)は、リチウム複合酸化物を含む正極(21)と炭素材料を含む負極(23)の間に、非水電解液が含浸されたセパレータ(22)を介在させて、これらを渦巻き状に巻回して構成されている。
巻き取り電極体(2)の正極(21)及び負極(23)からは夫々複数本の集電タブ(3)が引き出され、極性が同じ複数本の集電タブ(3)の先端部(31)が1つの電極端子機構(9)に接続されている。尚、図1においては、便宜上、一部の集電タブの先端部が電極端子機構(9)に接続されている状態のみを示し、他の集電タブについては、電極端子機構(9)に接続された先端部分の図示を省略している。
【0018】
電極端子機構(9)は、電池缶(1)の蓋体(12)を貫通して取り付けられたネジ部材(91)を具え、該ネジ部材(91)の基端部には鍔部(92)が形成されている。蓋体(12)の貫通孔には絶縁パッキング(93)が装着され、蓋体(12)と締結部材(91)の間の電気的絶縁性とシール性が保たれている。ネジ部材(91)には、蓋体(12)の外側からワッシャ(94)が嵌められると共に、ナット(95)が螺合している。このナット(95)を締め付けて、ネジ部材(91)の鍔部(92)とワッシャ(94)によって絶縁パッキング(93)を挟圧することにより、シール性を高めている。
前記複数本の集電タブ(3)の先端部(31)は、ネジ部材(91)の鍔部(92)に、スポット溶接或いは超音波溶接によって固定されている。
【0019】
ガス排出弁(5)は、図3及び図4に示す如く、円筒状の弁座(51)と円板状のクラッド板(4)とから構成される。弁座(51)は、蓋体(12)に開設されたねじ孔(15)に螺合する外ねじ(52)を具えると共に、中央孔(53)の出口側に段部(54)を有し、該段部(54)にクラッド板(4)が設置されている。
クラッド板(4)は、リング部材(41)の片面に、厚さ30μmのアルミニウム箔からなる金属薄膜(42)をクラッドして作製され、金属薄膜(42)を弁座(51)の段部(54)に密着させた向きで設置されて、リング部材(41)の外周縁が弁座(51)にレーザ溶接(6)されている。
【0020】
尚、クラッド板(4)の外径Dは9mm、厚さSは0.6mmである。一方、弁座(51)の高さHは7mm、外ねじ(52)の長さLは4mm、中央孔(53)の内径Eは5mm、外ねじ(52)のねじ径Fは1/4インチ、段部(54)の深さTは0.6mmである。又、段部(54)の内径は9mmであって、クラッド板(4)の外径Dに対して+0.2mm、−0mmの公差を有している。
【0021】
図1に示す円筒型二次電池の組立においては、電池缶(1)の蓋体(12)のねじ孔(15)から電池缶(1)の内部へ電解液を注入した後、電池缶(1)の内部に所定の圧力をかけて、電解液を巻き取り電極体(2)の正極(21)、セパレータ(22)及び負極(23)に含浸させる。その後、ねじ孔(15)にガス排出弁(5)をねじ込んで固定する。
【0022】
上記円筒型二次電池においては、電池缶(1)の内部の圧力が増大したとき、ガス排出弁(5)を構成するクラッド板(4)の金属薄膜(42)に破れが生じて、内圧を一気に外部へ逃がすことが出来る。
【0023】
【実施例】
図1に示す本発明に係る円筒型二次電池(実施例1及び2)と、図6に示す従来の円筒型二次電池(比較例)を作製して、本発明の効果を確認した。
先ず、各電池に共通の製造工程について説明した後、電池毎に異なる組立工程について説明する。
【0024】
(正極の作製)
正極活物質としてのリチウム複合酸化物(LiNi . Co . )と導電剤としての炭素とを重量比90:5で混合し、正極合剤を作製した。次に、結着剤であるポリフッ化ビニリデンをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させて、NMP溶液を調製した。そして、正極合剤とポリフッ化ビニリデンの重量比が95:5になるように正極合剤とNMP溶液を混練してスラリーを調製し、このスラリーを正極集電体としてのアルミニウム箔の両面にドクターブレード法により塗布し、150℃で2時間の真空乾燥を施して、正極を作製した。
【0025】
(負極の作製)
結着剤であるポリフッ化ビニリデンをNMPに溶解させて、NMP溶液を調製した。そして、黒鉛粉末とコークス粉末をポリフッ化ビニリデンの重量比が95:5になるように混練してスラリーを調製し、このスラリーを負極集電体としての銅箔の両面にドクターブレード法により塗布し、150℃で2時間の真空乾燥を施して、負極を作製した。
【0026】
(電解液の調製)
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比1:1で混合した溶媒に、LiPFを1mol/lの割合で溶解せしめ、電解液を調製した。
【0027】
(巻き取り電極体の作製)
正極を構成しているアルミニウム箔の表面に、厚さ0.1mmのアルミニウム製集電タブを10本、一定間隔をおいて溶接すると共に、負極を構成している銅箔の表面に、厚さ0.1mmのニッケル製集電タブを10本、一定間隔をおいて溶接した。そして、正極と負極の間にセパレータを挟んで渦巻き状に巻回し、巻き取り電極体を構成した。尚、セパレータとしては、イオン透過性のポリエチレン製の微多孔性膜を用いた。
【0028】
(電池の組立)
電池缶を構成すべき筒体の内部に巻き取り電極体を装填し、該巻き取り電極体から伸びる正側及び負側の集電タブを夫々、蓋体に取り付けられた電極端子機構に接続し、該蓋体を筒体の開口部に溶接固定した後、電解液を注入して、円筒型二次電池を組み立てた。
尚、電池缶は、筒体の外径が64mm、高さが340mm、厚さが1mmであり、蓋体の外径が64mm、厚さが5mmである。
【0029】
実施例1
開口径5mmのリング部材に厚さ30μmのアルミニウム薄膜をクラッドしてクラッド板を作製し、レーザビームによって該クラッド板を弁座に溶接し、作動圧8kgf/cm(78.4×10Pa)のガス排出弁を作製した。そして、電池缶に巻き取り電極体を収容して、電解液の注入、加圧を行なった後、蓋体に上記ガス排出弁をねじ込み固定し、図1に示す二次電池(実施例1)を組み立てた。
【0030】
実施例2
開口径9mmのリング部材を用いてクラッド板を作製し、電子ビームによって該クラッド板を弁座に溶接し、作動圧5kgf/cm(49.0×10Pa)のガス排出弁を作製したこと以外は実施例1と同様にして、図1に示す二次電池(実施例2)を組み立てた。
【0031】
比較例
開口径5mmのリング部材に厚さ30μmのアルミニウム薄膜をクラッドしてクラッド板を作製し、レーザビームによって該クラッド板を蓋体に直接に溶接して、作動圧8kgf/cm(78.4×10Pa)のガス排出弁を構成した(図6参照)。そして、電池缶に巻き取り電極体を収容して、蓋体に別に開設した電解液注入孔から電解液を注入し、加圧を行なった後、電解液注入孔を栓で塞いで、従来の二次電池(比較例)を組み立てた。
【0032】
充放電試験
比較例については、ガス排出弁の作動圧が8kgf/cmであることから、電解液注入後に、作動圧よりも低い圧力7kgf/cm(68.6Pa×10)により、5時間、10時間、及び15時間の加圧後、充放電試験を行なって、放電容量を測定した。
一方、実施例1及び実施例2については、蓋体のねじ孔に開閉バルブを取り付け、電解液注入後、バルブを閉じた状態で、10kgf/cm(98.1×10Pa)の圧力により、5時間、10時間、及び15時間の加圧後、それぞれガス排出弁をねじ込み固定した状態で充放電試験を行なって、放電容量を測定した。
充放電試験の結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0003661989
【0034】
表1に示す様に、実施例1及び実施例2では、加圧時間が10時間で電解液が電極及びセパレータに浸透したため、設計容量70Ahが得られたが、比較例では、加圧力が実施例1及び2よりも低いため、設計容量を得るために15時間が必要であった。
この様に、実施例1及び2では、比較例よりも大きな圧力を加えることが出来るので、電解液の含浸時間が短くなり、電池の組立に必要な時間を短縮することが出来る。
【0035】
上述の如く、本発明に係る円筒型二次電池によれば、電池の組立工程において、電池缶の内部に電解液を注入する際、図6に示す従来の二次電池では、別に電解液注入用の孔を開設する必要があるが、本発明の二次電池では、蓋体に開設されたガス排出弁ねじ込み用のねじ孔を利用することが出来るので、構成が簡易となる。
【0036】
又、複数本の二次電池を用いて組電池を組み立てる場合、本発明の二次電池においては、図1に示す圧力開放型のガス排出弁(5)は、電極端子機構(9)の高さよりも低く形成することが出来るので、各二次電池を導線で互いに結線する作業が圧力開放弁によって阻害されることはなく、従来例の二次電池を用いて同様の組電池を組み立てる場合に比べて、組立作業が容易となる。
【0037】
更に、複数本の二次電池を直列に接続して組電池を構成する場合、本発明の二次電池によれば、従来の二次電池を用いて同様の組電池を構成する場合に比べて、筐体の小形化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円筒型二次電池の要部を示す断面図である。
【図2】本発明に係る円筒型二次電池において、電池缶にガス排出弁をねじ込む様子を表わす斜視図である。
【図3】本発明に係るガス排出弁の拡大断面図である。
【図4】本発明に係るガス排出弁からクラッド板を分解した状態の拡大断面図である。
【図5】ばね復帰式のガス排出弁を具えた従来の円筒型二次電池の断面図である。
【図6】圧力開放型のガス排出弁を具えた従来の円筒型二次電池の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
(1) 電池缶
(11) 筒体
(12) 蓋体
(15) ねじ孔
(2) 巻き取り電極体
(3) 集電タブ
(4) クラッド板
(41) リング部材
(42) 金属薄膜
(5) ガス排出弁
(51) 弁座
(52) 外ねじ
(9) 電極端子機構

Claims (2)

  1. 筒体(11)の両開口部にそれぞれ蓋体(12)を固定してなる電池缶(1)の内部に、二次電池要素となる巻き取り電極体(2)が収納され、該巻き取り電極体(2)が発生する電力を一対の電極端子部から外部に取り出すことが可能であって、少なくとも何れか一方の蓋体(12)には、電池缶(1)の内圧が所定値を越えたときに作動するガス排出弁(5)が、蓋体(12)に開設されたねじ孔(15)にねじ込み固定されている円筒型二次電池の製造方法において、
    前記ガス排出弁(5)は、蓋体(12)のねじ孔(15)に螺合する外ねじ(52)を具えた円筒状の弁座(51)と、該弁座(51)の中央孔(53)を塞いで弁座(51)の端部に固定されたクラッド板(4)とから構成され、該クラッド板(4)は、前記弁座(51)と同軸に設置されて弁座(51)の開口縁に溶接されたリング部材(41)と、該リング部材(41)の片面にクラッドされた金属薄膜(42)とから構成され
    前記筒体 (11) 内に巻き取り電極体 ( ) を装填すると共に該筒体 (11) の両開口部に蓋体 (12)(12) を固定して、電池缶 ( ) を作製する工程と、
    蓋体 (12) のねじ孔 (15) からガス排出弁 ( ) を取り外した状態で、電池缶 ( ) の内部に電解液を注入した後、該ねじ孔 (15) を通じて電池缶 ( ) の内部を所定の圧力に加圧することにより、巻き取り電極体 ( ) に電解液を含浸させる工程と、
    該含浸工程の後に、前記ガス排出弁 ( ) を蓋体 (12) のねじ孔 (15) にねじ込み固定する工程
    とを有していることを特徴とする円筒型二次電池の製造方法。
  2. ガス排出弁(5)の弁座(51)には、中央孔(53)の出口側の端部に、クラッド板(4)の厚さと同等の深さを有する段部(54)が凹設され、該段部(54)にクラッド板(4)が収容され、該クラッド板(4)は、金属薄膜(42)が段部(54)の底面に密着する向きに設置されている請求項1に記載の円筒型二次電池の製造方法
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