JP3662991B2 - カメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ用フォーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、従来より、露光作動時における羽根の安定走行を保つために、先羽根群と後羽根群との間に中間板(仕切板)や、羽根の先端側に羽根押さえ板等を配設して、互いの干渉を防止したり、羽根の先端側のあばれ等を防止したりしている。
【0003】
しかし、各羽根は、駆動レバーに揺動される羽根アームを介して走行せしめられるので、あばれやたわみ現象等が起こりやすく、中間板等のアパーチャの縁に衝突することがある。この問題を解消するために、中間板の形状を変更したり、部材を追加したり等、設計上の選択の幅を縮めざるを得なかった。
【0004】
特に、羽根と羽根アームとの連結を羽根の比較的根元側で行うようにしたシャッタでは、羽根の先端側が揺動される度合いが大きく、羽根の中央部にまでアームを延設して該中央部付近で羽根アームと連結したものに比べて、上記のようなたわみ現象等が、一層起こりやすい。しかも、羽根室の形成においては、羽根と羽根アームとを連結する連結軸のための空間分の余裕を持たせる必要があるため、羽根と羽根アームとの連結部付近でのあばれ等の抑制がさらに弱いものとなるので、上記中間板等のアパーチャの縁への衝突が起こりやすいものであった。
【0005】
そして、露光作動時において羽根群が上記のようなあばれやたわみ現象等を有して走行した場合、確実な走行停止を行うことが困難となり、羽根群、羽根アーム、駆動レバー等が跳ね返りや振動等の現象を起こして、先羽根群が再度アパーチャの一部を覆ったり、後羽根群が再露光させてしまったりすることがあった。
【0006】
このような走行停止時における不都合な現象を解消することを目的としたものに、例えば、実開昭51−72035号公報や実公平6−10350号公報等があり、羽根の走行方向にブレーキ作用を持たせたシャッタが開示されている。
【0007】
しかし、前者は、羽根の走行終了位置においてのみ弾性部材と突起部が連結軸に作用するようにしたものであり、走行中に羽根のあばれ等を抑制することができず、また、突起や突起を有するような形状では、羽根が接触した際の衝撃が大きく、羽根があばれて走行したような場合には、停止制御できないものであった。
また、上記シャッタの場合、専用部品を必要としてコストアップの原因となる上、専用部品の取り付けスペースに制約があるので、複数の連結軸に対して突起部を設けた構成にすることが困難なものとなっていた。
【0008】
また、後者は、駆動レバーに対して、ブレーキを掛けるような構成であるので、駆動レバーと羽根アームとの係合部分や、羽根アームと連結軸との係合部分でのガタがそれぞれ累積されることとなり、また、各羽根間においてもばらつきを有することとなるので、停止作動が安定しない。
【0009】
従って、上記のような位置にのみブレーキ作用を持たせるような構成では、羽根があばれやたわみ現象等を起こして走行した場合、所定の位置に確実に走行停止を行うことが困難となる等の問題点が残されていた。
【0010】
なお、羽根を直接的に摩擦制動させてブレーキ作用を持たせる方法も考えられるが、近年、羽根材料として合成樹脂材料が多用されており、その摩耗や耐久性に問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、上記各従来技術においては、あばれやたわみ現象等を根本的に解消することができず、安定した停止作動を行うことができないものであった。また、上記各従来技術は、羽根の走行中や、走行停止時等の羽根の個別の状態に対応させて問題を解消するものであって、露光作動全般において相互に関連付けたり、任意に選択したりすることができなかった。
【0012】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、羽根群の重畳状態から展開状態までの任意の過程において、羽根群の不都合な現象、特に羽根群の光軸方向への不必要な移動の抑制や制止を、任意に行えるようにし、更には相互に関連付けて総合的に行えるようにしたカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、アパーチャを有する地板と、複数の羽根からなる2組の羽根群と、前記羽根群を構成する羽根の比較的根元側をそれぞれ連結部材を介して枢支していて前記アパーチャの側方に枢支された複数の羽根作動部材と、アパーチャを有し前記2組の羽根群の間に配置された中間板と、アパーチャを有し前記地板との間に前記2組の羽根群を配置したカバー板とを備えるカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいて、前記地板と前記カバー板の少なくとも一方を合成樹脂製とし前記中間板側の面にガイド部を一体成形で設けており、該ガイド部は、前記羽根群の走行中において前記連結部材が光軸方向へ所定量以上移動するのを制限し得るようにするために、前記羽根作動部材の軌道に沿って所定の長さを有する高台部として構成されており、該高台部の走行方向の一端部には、前記連結部材の少なくとも一つに連続的に摺接して前記連結部材を前記中間板側に寄せていくことによってブレーキを掛けるようにするために、前記高台部の面から前記中間板側に向けて傾斜面として形成された高位部を有していることを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明は、好ましくは、前記ガイド部のほかに補助ガイド部が一体成形で設けられており、該補助ガイド部は、前記羽根群の走行中において前記羽根作動部材が光軸方向へ所定量以上移動するのを制限し得るようにするために、前記羽根作動部材の軌道に沿って所定の長さを有する高台部として構成されており、該高台部の走行方向の一端部には、前記羽根作動部材の一つに連続的に摺接して前記作動部材を前記中間板側に寄せていくことによってブレーキを掛けるようにするために、前記高位部の面から前記中間板側に向けて傾斜面として形成された高位部を有していることを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明は、好ましくは、前記ガイド部は、前記羽根群の露光走行中において前記連結部材が光軸方向へ所定量以上移動するのを制限し、かつ露光走行の終了直前からは前記連結部材の少なくとも一つに連続的に摺接して前記連結部材を前記中間板側へ寄せていくことによってブレーキを掛けるようにするために、前記高位部の面が、露光走行方向の一端部まで前記中間板側に向けて連続した傾斜面として形成されていることを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明は、好ましくは、前記ガイド部は、前記羽根群の露光走行中において前記連結部材が光軸方向へ所定量以上移動するのを制限し、かつ露光走行の終了直前からは前記連結部材の少なくとも一つに連続的に摺接して前記連結部材を前記中間板側に寄せていくことによってブレーキを掛けるようにするために、前記地板と前記カバー板の少なくとも一方に切欠きを設けて板ばね状に一体成形で形成されていることを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき具体的に図示説明する。
図1及び図2は、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタの一実施形態を示す図、図3は、本実施形態の部分断面図である。
図1(a)に示すように 露光用のアパーチャ1aが形成された地板1の向こう側には、複数枚の羽根で構成された先羽根群2が配置されている。先羽根群2は、4枚の羽根で構成されている。先羽根群2を構成する各羽根は、羽根アーム4,5により枢支されており、羽根アーム4と羽根アーム5は、アパーチャ1aの側方にそれぞれ軸14,軸15に回動可能に取り付けられている。図1は、先羽根群2の露光走行が終了し、先羽根群2を構成する各羽根がアパーチャ1aの下方に折り畳まれて停止した状態を示しており、羽根21のみを示し、他の3枚を省略してある。また、先羽根群2の各羽根の中央より根元側部分は、それぞれ2つずつの軸71,81、72,82、73,83、74,84によって羽根アーム4及び羽根アーム5と回動可能に連結されている。軸71乃至軸74、軸81乃至軸84は、リベット部品であり、羽根アーム側から羽根アーム4,5と各羽根に設けられた孔に挿入し、その先端を各羽根にかしめており、地板1側に面取りされたリベットの頭部が出ている。また、中間板6が後述のように配置されている。
【0019】
更に先羽根群2の向こう側には、複数枚の羽根で構成された後羽根群3が配置されている。図2(a)は、先羽根群2の露光走行が終了した後、後羽根群3が、アパーチャ11aの上方より下方に展開された状態を図1(a)と反対の側からみて示している。後羽根群3を構成する各羽根は、羽根アーム16,17により支持されており、羽根アーム16と羽根アーム17は、アパーチャ11aの側方にそれぞれ軸19,軸20に回動可能に取り付けられている。後羽根群3の手前側にはカバー板11が配置されている。この場合、アパーチャ11aは展開された後羽根群3を構成する4枚の羽根で覆われるが、便宜上羽根31のみ示しその他の羽根は省略してある。また、後羽根群3の各羽根の中央より根元側部分は、それぞれ2つずつの軸75,85、76,86、77,87、78,88によって羽根アーム16及び羽根アーム17と回動可能に連結されている。また、先羽根群2と後羽根群3の間は、図1(b)及び図2(b)に示すように、アパーチャを有する中間板6で仕切られている。中間板6は、各羽根群の走行空間を保つと共に先羽根群2と後羽根群3との互いの干渉を防止するようになされている。
図3に示すように、取り付け軸12に設けられた間座12’により、先羽根群2が露光走行終了時に折り畳み可能となるように地板1と中間板6との間に所定の空間が確保されている。
【0020】
本実施形態においては、図1(a)に示すように、先羽根群2の露光走行終了領域において地板1にガイド部13が羽根アーム4,5の軸72,83の軌道に沿って所定の厚みを持つ連続した高台形状に形成されており、羽根の安定走行に不必要な空間をなくすようになされている。ガイド部13には、図1(b)及び図3に示すように、露光走行終了前の領域から、羽根アーム5の軸83の頭部が摺接可能なように傾斜が設けられた高位部13aが設けられており、該高位部13aは、露光走行終了領域に走行せしめられる先羽根群2にブレーキを掛け得るようになっている。このとき、ガイド部13は、軸83の頭部にのみ摺接し、軸72の頭部には摺接しないようにその厚みが調整されている。なお、ガイド部13は、図1(a)に示すように、同一の羽根を各羽根アームと連結する軸に対して設けられていてもよく、あるいは、羽根アーム4と羽根アーム5とで異なる羽根を連結する軸に対して設けられていてもよく、また、少なくとも一つの軸に対して設けられていればよい。また、羽根の安定した走行状態を確保することのみを目的とする場合には、ガイド部13に先羽根群2の軸に対して摺接可能な傾斜状の高位部13aを設けなくてもよい。
【0021】
また、本実施形態においては、図2(a)に示すように後羽根群3の展開走行終了領域にかけて羽根アーム16,17の軸77,87の軌道に沿ってガイド部18がカバー板11に設けられており、ガイド部18には、図1と同様に傾斜状の高位部18aが設けられている。このとき、ガイド部18は、図2(b)に示すように、軸87の頭部にのみ摺接し、軸77の頭部には摺接しないように厚みが調整されている。
【0022】
なお、上述の軸14,15,19,20等には、例えば電磁石及びばね等を用いた周知の駆動手段(図示省略)が配設されており、露光作動時に羽根アーム4及び羽根アーム5を展開状態から重畳状態へと、また、羽根アーム16及び羽根アーム17を重畳状態から展開状態へと回動させることができるようになっている。
【0023】
本実施形態の構成によれば、露光作動の終了にかけて、先羽根群2を構成する各羽根が羽根アーム4,羽根アーム5を介してアパーチャ1aの下方に折り畳まれて行くが、このときガイド部13が、羽根アーム4の軸72,羽根アーム5の軸83の軌道に沿って地板1より厚みを持って高台状に形成されているため、露光作動中に先羽根群2が通常の安定した走行を阻害する程度に光軸方向にあばれたとしても、ガイド部13に羽根アーム4の軸83の頭部が摺接せしめられてあばれ等が修正されるので、羽根の走行が安定した状態に保たれる。また、図3(a),(b)に示すように、先羽根群2が、終了領域に折り畳まれて行くに従って、先羽根群2を構成する羽根同士及び羽根アーム4,5と各羽根との隙間が徐々に狭められて光軸方向のあばれが抑止せしめられると共に、露光終了前で羽根アーム4の軸83の頭部がガイド部13に設けられた傾斜状の高位部13aに徐々に接触せしめられるので先羽根群2に徐々にブレーキが掛かり、走行停止の際にかかる衝撃を吸収しながら羽根群2は静止する。なお、中間板6は、先羽根群2が折り畳まれて行くに従って、上述のように羽根のあばれ等が押さえられるのでたわみが小さくなる。
【0024】
他方、後羽根群3を構成する各羽根は羽根アーム16,17を介してアパーチャ11aを覆うように展開されるが、このとき図2(a),(b)に示すように、羽根の重畳位置から展開位置に沿って設けられたガイド部18が、カバー板11より所定の厚みをもって形成されているため、後羽根群3の展開動作中は羽根の光軸方向のあばれを抑えて、特にスリット形成羽根が中間板等のアパーチャ縁に衝突するのが防止され、後羽根群3の展開終了時には羽根アーム17の軸87がガイド部18に設けられた傾斜状の高位部18aに徐々に接触するので後羽根群3に徐々にブレーキが掛かり、走行動作停止の際の衝撃を緩和することができる。
【0025】
しかも、本実施形態によれば、後羽根群3が露光時に重畳状態から展開状態へと移行する際の羽根隙や走行停止の際の衝撃による羽根隙さらに停止状態における羽根隙を抑えて、漏光や再露光を防ぐことができる。また、ガイド部13,18は合成樹脂製の地板1,カバー板11等に一体形成されているので、複数箇所にガイド部を形成しても製造コストを抑えることができる。
なお、本実施形態においては、ガイド部を露光終了領域に設けたがそれに限定されるわけではなく、例えば、露光開始前の領域に先羽根群2に対して設けてもよい。
【0026】
図4(a),(b)は、露光開始前の先羽根群2を構成する各羽根が展開されたときの一実施形態を示す。便宜上、羽根21のみ示しその他の3枚の羽根は省略してある。本実施形態では、3枚目の羽根を連結する羽根アーム4の軸73が露光開始側で接触するように傾斜状の高位部13bを備えたガイド部13が設けられており、ガイド部13は、軸73,83の軌道に沿って連続した高台状に形成されている。本実施形態によれば、チャージ時においてガイド部13の高位部13bにより軸73が抑えられるので、カメラの姿勢差による羽根隙間の変化を抑えて漏光を防止することができ、また、露光動作における先羽根群2の走行を安定させることができる。
なお、本実施形態においては、ガイド部13には軸73のみが展開位置で接触し他の軸が干渉しないように羽根の重畳位置から展開位置に向けて傾斜が設けられている。
その他の構成は、上記実施形態と略同様になっている。
【0027】
なお、ガイド部を図1,図2に示す実施形態のように、先羽根群2、後羽根群3のそれぞれに対応させて設けても、いずれか一方の羽根群にのみ対応させて設けてもよく、また、羽根群の走行前から走行後の全領域(先羽根群の重畳、走行および展開の全行程における領域)に設けてもよい。
【0028】
図5は、先羽根群の走行前から走行後の全領域(先羽根群の重畳、走行および展開の全行程における領域)にガイド部を設けた一実施形態を示す。
ガイド部13は、図5(a)に示すように、先羽根群2の露光開始側では、図4の実施形態のガイド部13と同様に、軸73,83の軌道に沿って連続した高台状に形成されており、軸73と露光開始側で接触するように傾斜が設けられた高位部13bを備えている。ガイド部13は、また、露光走行中から露光走行終了領域にかけて、軸72,83に沿って連続した高台状に形成されており、露光走行終了前の領域から、図1の実施形態のガイド部13と同様に羽根アーム5の軸83の頭部が摺接可能なように傾斜状の高位部13aが設けられた構成となっている。
【0029】
本実施形態の構成によれば、露光走行前の羽根のチャージ状態において、羽根アーム4の軸73の頭部がガイド部13の高位部13bと接触せしめられるので、羽根アーム4を介して先羽根2を構成する各羽根の隙の発生が抑えられる。また、先羽根群2が、展開状態から重畳状態へと露光作動中の状態にあるときは、ガイド部13により、羽根の光軸方向のブレが抑えられて羽根の走行が安定した状態に保たれる。また、露光終了領域前で羽根アーム4の軸83の頭部が傾斜の設けられたガイド部13の高位部13aに徐々に接触せしめられるので先羽根群2に徐々にブレーキが掛かり、走行停止の際にかかる衝撃を吸収しながら羽根群2は静止する。
【0030】
従って、本実施形態によれば、先羽根群2の走行前は、カメラの姿勢差による羽根隙の発生を抑えることができ、先羽根群2の走行中は、羽根の振動を抑え、更に、先羽根群2の走行後はブレーキとして作用させることができ、その場合ブレーキを掛けることにより衝撃を効果的に抑止することができる。
なお、本実施形態においても、ブレーキ作用をなすべく羽根アームと羽根とを連結する軸の頭部に接触するように形成されたガイド部は他の軸の頭部と接触しないように、例えば図5(b)に示すように傾斜面を備えている。
【0031】
なお、上記各実施形態においては、ガイド部を羽根アームの軸との関係において羽根群の光軸方向への振動によるあばれ等所定量以上の移動を抑制する構成としたが、羽根アームの面に対しても光軸方向への所定量以上の移動を抑制するように地板又はカバー板に所定量の連続した厚みを設けてこれを補助ガイド部とすれば、羽根隙の発生が一層抑えられて漏光防止効果が一層増大するので好ましい。
【0032】
更に、上記各実施形態において、ガイド部に備えられた高位部の軸との接触面に例えば粗面化処理等を施せば、ブレーキ効果を増大させたり、一方ガイド部と羽根アームの軸との接触面より羽根が抜け出す時の力量を低減させたりすることが可能であるので望ましい。
また、ブレーキとして作用するガイド部を地板等に厚みを持たせて形成する代わりに地板等に切欠きを設けて板ばね状に形成してもよい。
【0033】
図6乃至8は、ブレーキとして作用するガイド部を板ばね状に形成した実施形態を例示する図である。
図6は、図1の実施形態と同様に先羽根群2の露光走行が終了し、アパーチャ1aの下方に折り畳まれて停止した位置にある状態の一実施形態を示す。
ガイド部13’は、羽根アーム5の軸83の軌道に沿って切欠きを設けて形成した板ばね状になっており、露光走行終了前から終了位置にかけて徐々に羽根アーム5の軸83と接触するような斜面形状に形成されている。これにより、羽根アームも含め各羽根の光軸方向の振動が抑制されながら終了位置へと走行して停止位置では該振動が消失されているようになっている。なお、その他の構成は、図1及び図2の実施形態と略同じである。
【0034】
このように、本実施形態によれば、露光作動終了時に羽根アーム5の軸83は図7に示すように羽根走行に従い徐々に傾斜した板ばね状の高位部13a’と接触することでブレーキが掛けられるが、このとき、ガイド部13’が板ばね状に形成されているので、その弾性作用により、軸83の頭部との接触時の衝撃をより吸収し易くなり、より安定して羽根を静止させることができる。
【0035】
図8は、後羽根群3の展開状態の一実施形態を示す。
なお、便宜上、羽根31のみ示し、その他の3枚の羽根を省略して示してある。
ガイド部18’は、図6の実施形態と同様に、羽根アーム17の軸87の軌道に沿って切欠きを設けて形成した板ばね状になっており、展開終了前から展開終了位置にかけて羽根アーム17の軸87の頭部と接触するようになっている。なお、その他の構成は、図1及び図2の実施形態と略同じである。
本実施形態においても、図6の実施形態と同様に板ばねの弾性作用により後羽根群3の展開動作を制動させる時の接触のショックをより吸収し易くなり、より安定して羽根を静止させることができる。
【0036】
図9は、板ばね状のガイド部の先端を薄肉化して形成した図6及び図8の実施形態の変形例を示す部分図である。
本変形例によれば、羽根アームの軸の頭部がガイド部の接触面を展開終了位置にかけて摺動するに従って板ばね状のガイド部13が薄肉化されているのでブレーキ効果を上げることができる一方、ガイド部から抜け出すときに要する力を軽減することができる。
【0037】
また、ガイド部を板ばね状に形成した場合、ガイド部は、板ばねの弾性作用により接触せしめられる羽根アームの軸と反対の方向に変位する。
そこで、ガイド部に羽根アームの軸が接触した時の板ばねの変位を検出する手段を設けてこれを羽根の走行状態を検出する信号として用いることができれば便利である。
図10は、板ばね先端部に導通切片を取り付けて板ばねの変位を検出するようにした図6及び図8の実施形態の応用例を示す。
本応用例によれば、ガイド部に羽根アームの軸が接触すると板ばねの先端部が矢印A方向に変位するが、板ばねに設けられた導通切片91が導通切片92と接触して電気を通すことができる。
図11は、板ばね先端部に反射部材を設け該反射部材からの反射光を光学素子等で検出するようにした図6及び図8の実施形態の応用例を示す。
本応用例によれば、ガイド部に羽根アームの軸が接触すると板ばねの先端部が矢印B方向に変位するが、板ばねに設けられた反射板93が変位することにより、その反射板からの反射光量を検出するように設けられた光学センサ94による受光量の変化を検出できる。
【0038】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、羽根群の重畳状態から展開状態までの任意の過程において、羽根群の不都合な現象、特に羽根群の光軸方向への不必要な移動の抑制や制止を、任意に行うことができ、更には相互に関連付けて総合的に行うことができる。
従って、羽根が中間板等のアパーチャの縁へ衝突したり、不完全な状態で終了位置へ走行するのが防止される。
また、露光走行終了領域においてガイド部を連結軸に接触させるように設ければ、光軸方向の振動防止に加えて、ブレーキ効果を奏することができる。
このとき、光軸方向への振動防止効果を備えているのでより衝撃を緩和させてブレーキを掛けることができる。
【0039】
また、ガイド部は羽根に直接的には接触しないので羽根自体の耐久性を劣化させることもない。
【0040】
また、ガイド部を地板やカバー板に一体形成すれば、部品を増やすことなく必要に応じて複数形成してもコストアップにはならない。
【0041】
更に、補助ガイド部を設ければ、羽根の走行を一層安定させることができる。
【0042】
また、走行前はガイド部が羽根を押さえることでカメラの姿勢差による羽根隙を押さえることができる。
また、走行後、ガイド部が羽根を押さえることにより、羽根隙がなくなる。
【0043】
また、ガイド部にばね性を持たせれば、ガイド部と連結軸との接触のショックを吸収し易くなり、より安定したブレーキ作用を奏することができる。
また、ブレーキ作用を持たせる場合に、ガイド部に粗面化処理や薄肉化処理等を施すことにより、チャージ力の増加を防止できる。
【0044】
更に、ガイド部を板ばね状に形成した場合、ばねの変位を利用して、羽根の走行状態を検出することも可能となる。
【0045】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフォーカルプレンシャッタの一実施形態を示す図で、(a)は地板側から見た先羽根群の重畳状態を示す平面図、(b)はその部分断面図である。
【図2】上記実施形態を示す図で、(a)はカバー板側から見た後羽根群の展開状態を一部省略して示す平面図、(b)はその部分断面図である。
【図3】上記実施形態の部分断面図で、(a)は先羽根群の走行状態、(b)は先羽根群の静止状態を示す。
【図4】本発明によるフォーカルプレンシャッタの他の実施形態を示す図で、(a)は地板側から見た先羽根群の展開状態を一部省略して示す平面図、(b)はその部分断面図である。
【図5】本発明によるフォーカルプレンシャッタの他の実施形態を示す図で、(a)は地板側から見た先羽根群の重畳状態を示す平面図、(b)はその部分断面図である。
【図6】本発明によるフォーカルプレンシャッタの他の実施形態を示し、地板側から見た先羽根群の重畳状態を示す平面図である。
【図7】上記実施形態の部分断面図で、(a)は先羽根群の走行状態、(b)は先羽根群の静止状態を示す。
【図8】本発明によるフォーカルプレンシャッタの他の実施形態を示し、カバー板側から見た後羽根群の展開状態を一部省略して示す平面図である。
【図9】本発明によるフォーカルプレンシャッタの他の実施形態における、ガイド部の変形例を示す部分断面図である。
【図10】本発明によるフォーカルプレンシャッタの他の実施形態における、応用例を示す部分断面図である。
【図11】本発明によるフォーカルプレンシャッタの他の実施形態における、応用例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 地板
1a,11a アパーチャ
2 先羽根群
21,31 羽根
3 後羽根群
4,5,16,17 羽根アーム
6 中間板
71,72,73,74,75,76,77,78,81,82,83,84
84,85,86,87,88 軸
13,13’,18,18’ ガイド部
Claims (4)
- アパーチャを有する地板と、複数の羽根からなる2組の羽根群と、前記羽根群を構成する羽根の比較的根元側をそれぞれ連結部材を介して枢支していて前記アパーチャの側方に枢支された複数の羽根作動部材と、アパーチャを有し前記2組の羽根群の間に配置された中間板と、アパーチャを有し前記地板との間に前記2組の羽根群を配置したカバー板とを備えるカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいて、
前記地板と前記カバー板の少なくとも一方を合成樹脂製とし前記中間板側の面にガイド部を一体成形で設けており、該ガイド部は、前記羽根群の走行中において前記連結部材が光軸方向へ所定量以上移動するのを制限し得るようにするために、前記羽根作動部材の軌道に沿って所定の長さを有する高台部として構成されており、該高台部の走行方向の一端部には、前記連結部材の少なくとも一つに連続的に摺接して前記連結部材を前記中間板側に寄せていくことによってブレーキを掛けるようにするために、前記高台部の面から前記中間板側に向けて傾斜面として形成された高位部を有していることを特徴とするカメラ用フォーカルプレンシャッタ。 - 前記ガイド部のほかに補助ガイド部が一体成形で設けられており、該補助ガイド部は、前記羽根群の走行中において前記羽根作動部材が光軸方向へ所定量以上移動するのを制限し得るようにするために、前記羽根作動部材の軌道に沿って所定の長さを有する高台部として構成されており、該高台部の走行方向の一端部には、前記羽根作動部材の一つに連続的に摺接して前記作動部材を前記中間板側に寄せていくことによってブレーキを掛けるようにするために、前記高位部の面から前記中間板側に向けて傾斜面として形成された高位部を有していることを特徴とする請求項1に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
- 前記ガイド部は、前記羽根群の露光走行中において前記連結部材が光軸方向へ所定量以上移動するのを制限し、かつ露光走行の終了直前からは前記連結部材の少なくとも一つに連続的に摺接して前記連結部材を前記中間板側へ寄せていくことによってブレーキを掛けるようにするために、前記高位部の面が、露光走行方向の一端部まで前記中間板側に向けて連続した傾斜面として形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォーカルプレンシャッタ。
- 前記ガイド部は、前記羽根群の露光走行中において前記連結部材が光軸方向へ所定量以上移動するのを制限し、かつ露光走行の終了直前からは前記連結部材の少なくとも一つに連続的に摺接して前記連結部材を前記中間板側に寄せていくことによってブレーキを掛けるようにするために、前記地板と前記カバー板の少なくとも一方に切欠きを設けて板ばね状に一体成形で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォーカルプレンシャッタ。
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