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JP3663450B2 - 塗工装置及び塗工方法 - Google Patents
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JP3663450B2 - 塗工装置及び塗工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材上に塗工液を塗工する塗工装置及びその装置を用いた塗工方法に関するものであり、特に、液晶表示装置又は半導体装置、又はそれらを製造するためのフォトマスクの基板上に、保護膜やレジスト膜等の薄膜を塗布するのに好適な塗工装置及び塗工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、液晶表示装置等が広く普及するようになり、この液晶表示装置のガラス板に保護膜等に使用される塗工液を塗工する必要が出てきた。
【0003】
このようなガラス基板等の基材に塗工液を塗工する方法として、毛細管現象を利用した塗工装置が提案されている(特開平8−224528号、特開平6−343908号)。
【0004】
この塗工装置は、塗工液によって満たされた液層の内部に毛管状隙間を備えたノズルを沈めておき、塗工する際にはこのノズルを上昇させて基材の下面近傍に位置させ、毛管状隙間から塗工液を接液して、基材の下面に塗工液を塗工するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の塗工装置において、液槽に塗工液を供給する方法としてポンプによって圧送する方法が考えられる。しかしながら、ポンプには多少の圧力的な脈動が発生することが考えられ、この脈動が塗工液の塗工厚の斑の発生の原因となるという問題点がある。
【0006】
また、塗工液が溶剤系では、ポンプ等の電動部品に対して防爆が必要となり安全上での対策が必要となりその対策コストが高くつくという問題点がある。
【0007】
さらに、塗工液の種類によっては、ポンプの圧力変動により液劣化が発生し、液の寿命が著しく短くなるという問題点もある。
【0008】
また、フィルタリングを行う場合に、ポンプの圧力変動がフィルタリング効果を薄くしてしまうという問題点もある。
【0009】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、塗工装置の液槽へ塗工液を安定して供給することができると共に安全な塗工装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、塗工液を入れた液槽と、前記液槽に入れた塗工液の中に沈み、また、毛管状隙間を備えた左右方向に延びたノズルと、を有し、前後方向に走行する基材の下面に、前記ノズルを前記液槽から突出させて前記毛管状隙間から塗工液を塗工する塗工装置において、前記液槽に供給する塗工液が溜められたタンクと、前記タンクを密閉状態にしてイナートガスを圧送することにより前記液槽へ塗工液を供給するガス圧送手段と、前記タンクから前記液槽へ塗工液を供給する供給路に設けられたフィルタと、前記タンクからガスを抽出して、前記タンク内部を大気圧とするためにガス排出手段と、前記タンク内部を大気圧にして前記液槽から塗工液を自然落下によりタンクに排出する塗工液排出手段と、前記タンク内部を大気圧にして、塗工液が貯蔵されている貯蔵タンクから、前記タンクに所定の液面高さまで塗工液を補充する補充手段と、を有したことを特徴とする塗工装置である。
【0013】
請求項の発明は、請求項記載の塗工装置を用いて、基材上に塗工液を塗工することを特徴とする塗工方法である。
【0014】
請求項の発明は、請求項記載の塗工装置を用いて、基材上にレジスト膜を形成することを特徴とする塗工方法である。
【0015】
【作 用】
本発明の塗工装置であると、液槽に塗工液を供給する場合には、ガス圧送手段によってタンクにイナートガスを圧送し、この圧力によって塗工液を供給するため、脈動が発生せず安定して塗工液を供給することができ、塗工厚に斑が発生しない。
【0016】
また、イナートガスを使用しているため、防爆を施す必要がない。
【0017】
さらに、圧力変動がないために、塗工液の寿命が短くならず、また、フィルタのフィルタリング効果を十分に得られる。
【0018】
本発明の塗工方法であると、塗工厚の斑の発生を防止することができるため、均一な膜厚の塗工膜を形成することができる。
【0019】
また、本発明の塗工方法におけるレジスト膜の形成方法によれば、レジスト膜の斑の発生を防止することができるため、均一な膜厚のレジスト膜を形成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
第1の実施例
以下、本発明の第1の実施例を示す塗工装置10について図1〜図10に基づいて説明する。
【0021】
この塗工装置10は、液晶表示装置用フォトマスク等のガラス基板に薄く塗工液を塗工する装置である。
【0022】
図1は塗工装置10の左側面図であり、図2は正面図である。
【0023】
1.塗工装置10の全体の構造
図1及び図2が示すように、塗工装置10は、水平な床面等に設置されるベースフレーム12の上に、リニアウェイ14、14を介して前後方向に移動可能な移動フレーム16、16が載置されている。
【0024】
左右一対の移動フレーム16,16の間にはサクションテーブル(以下、単にテーブルという)24が回動自在に回転軸26によって支持されている。なお、移動フレーム16,16は、左右を溶接構造により一体化されている。
【0025】
このテーブル24の吸着面27にガラス板よりなる基材28を吸着させ、塗工を行うものである。このテーブル24の構成についてはあとから詳しく説明する。
【0026】
2.塗工システム30の構造
ベースフレーム12の内部には塗工液を塗工するための塗工システム30が設けられている。以下、この塗工システム30について説明する。
【0027】
図3が、塗工システム30の斜視図であり、図4が正面図であり、図5が図4におけるX−X線断面図である。
【0028】
塗工システム30は、ベースフレーム12の左右方向に配されたベースプレート32を基礎に構成されている。
【0029】
ベースプレート32の上面には、左右一対の移動コッタ34,36が設けられている。
【0030】
このうち、右側に位置する移動コッタ36は、ベースプレート32の上面に左右方向に配されたリニアウェイ38に沿って移動可能である。また、移動コッタ36の上面は斜面40になっており、左側が右側よりも低くなっている。そして、この斜面40の上にもリニアウェイ42が設けられている。
【0031】
移動コッタ34も同様にベースプレート32に対してリニアウェイ44で左右方向に移動可能となっており、また、斜面46の上にはリニアウェイ48が設けられている。
【0032】
左右一対の移動コッタ34,36には連結シャフト50が設けられ、この連結シャフト50の右端部にはサーボモータ52が配されている。連結シャフト50の移動コッタ34,36の位置には雄ネジ部が設けられ、移動コッタ34,36内部には雌ネジ部が設けられている。このサーボモータ52を回転させることによって連結シャフト50が回転し、移動コッタ34,36がリニアウエイ38,44に沿って左右方向に移動するものである。
【0033】
一対の移動コッタ34,36の上方には支持プレート54が設けられている。この支持プレート54は、左右方向に沿って延びている支持板56と、この支持板56の下端より前後方向に延びた基板58とよりなる。
【0034】
この基板58の下面には左右一対の支持脚60,62が設けられている。支持脚60,62の下面は斜面となっており、前記した移動コッタ34,36の斜面の上に形成されたリニアウェイ42,48に沿って移動可能となっている。
【0035】
また、ベースプレート32から支持プレート54の基板58の中央部に上下移動用のガイドシャフト64が突出している。支持プレート54はこのガイドシャフト64に沿って上下動可能であり、かつ、左右方向の移動が規制されている。
【0036】
支持プレート54の上端部には塗工液を溜めるための液槽66が設けられている。この液槽66についてはあとから説明する。
【0037】
支持プレート54の支持板56には左右一対のリニアウェイ68を介して左右移動プレート70が設けられている。このリニアウェイ68は左右方向に移動可能となっている。左右移動プレート70はエアシリンダ71によって左右方向に移動可能となっている。
【0038】
左右移動プレート70の前面にはリニアウェイ72を介して上下移動プレート74が設けられている。このリニアウェイ72は斜め方向に移動可能となっている。さらに、上下移動プレート74は支持プレート54の基板58から突出した左右一対のガイドシャフト76に沿って上下方向移動可能となっており、かつ、左右方向の移動が規制されている。
【0039】
上下移動プレート74の左端部近傍及び右端部近傍からノズル支持シャフト78が突出し、この左右一対のノズル支持シャフト78,80にはノズル82が支持されている。このノズル82についてはあとから説明する。
【0040】
3.液槽66とノズル82の構造
次に、図6から図8に基づいて液槽66とノズル82の構造について説明する。
【0041】
支持プレート54の支持板56の上部に支持された液槽66は、左右方向に延びており、図6に示すように、側面形状は台形となっている。そして、液槽66の上端部中央部(斜面の頂上部)には、左右方向に伸びるスリット84が形成されている。このスリット84は、液槽66の外方に設けられた蓋86によって閉塞可能となっている。
【0042】
液槽66の内部にはノズル82が内蔵されている。このノズル82は、左右方向に伸びる毛管状隙間88を介して前後一対の前ノズル部材90と後ノズル部材92とより構成されている。これら前ノズル部材90と後ノズル部材92は前後対称であり、上方ほどくちばしのように尖った断面形状となっており、その間に毛管状隙間88が設けられている。この毛管状隙間88の上端部は左右方向に沿って開口し、下面も左右方向に沿って開口している。
【0043】
ノズル82の左端部及び右端部には前記した左右一対のノズル支持シャフト78,80が固定されている。そして、左右一対のノズル支持シャフト78,80は液槽66の底面に開口した左右一対の孔94,96を摺動するものである。この孔94,96から塗工液が漏れ出さないようにするために、ノズル82の底面から液槽66の底面にかけて蛇腹状の閉塞部材98,100が設けられている。これにより、支持シャフト78,80が上下動しても蛇腹状の閉塞部材98,100が上下方向に延び縮みして、孔94,96から塗工液が漏れ出さないようになっている(図6及び図7参照)。
【0044】
図8に示すように、塗工液は液槽66の底面の左側部に開口し供給口108から供給され、また、液槽66の底面の右側部に開口した循環口110から排出される。さらに、液槽66の底面の中央部には排出口111が開口している。
【0045】
さらに、液槽66の右側面の上部には、孔111が開口し、そこからL字状の高さ調整管112が突出している。この高さ調整管112の上端は開口し、かつ、その調整管112の外部側面には塗工液の高さを検知する検知センサ114が設けられている。すなわち、液槽66に塗工液が満たされた場合に、それと同じ高さまでこの高さ調整管112に塗工液が満たされる。そして、この満たされた量に応じて検知センサ114が塗工液を検知し、その高さを検知するものである。そして、検知した高さのデータは、マイコンよりなる制御部115に送られる。
【0046】
4.塗工液の供給構造
図8及び図11に基づいて液槽66に塗工液を供給する構造について説明する。
【0047】
図11は、塗工液の供給及び排出の経路を示したものである。
【0048】
この塗工液の供給構造においては、密閉された塗工液の密閉タンク102と、その密閉タンク102に塗工液を供給する貯蔵タンク103とが設けられている。
【0049】
密閉タンク102には、二酸化炭素又は窒素ガス等のイナートガスを圧送するためのガス圧送手段130から電磁弁V1とフィルタ132を介して密閉タンク102にイナートガスが供給される。この経路をガス供給経路134という。
【0050】
また、密閉タンク102からイナートガスを排出するためにガス排出経路136が配され、その途中には電磁弁V2が設けられている。
【0051】
密閉タンク102の底部から電磁弁V3とフィルタ138を介して液供給経路140が設けられ、液槽66の供給口108に接続されている。
【0052】
液槽66の循環口110から密閉タンク102に向かって液循環経路142が設けられ、その途中には電磁弁V5が設けられている。
【0053】
さらに、液槽66の排出口111から密閉タンク102に向かって液排出経路144が設けられ、その途中には電磁弁V4が設けられている。
【0054】
貯蔵タンク103から密閉タンク102に向かっては塗工液を補給するための補給経路146が設けられ、その途中には電磁弁V6が設けられている。さらに、密閉タンク102の液面を検知するための検知センサ148が設けられている。
【0055】
上記した電磁弁V1〜V6は、制御部115によって開閉自在に配され、またこの制御部115には検知センサ114、148〜液面のデータが出力される。
【0056】
上記構成の塗工液の供給構造においてその動作状態を説明する。
【0057】
(1)液槽66への塗工液の供給
まず、電磁弁V1、V4、V5、V6を閉とし、電磁弁V2、V3を開とする。
【0058】
次に、電磁弁V6を開とし、塗工液が貯蔵タンク103から自然落下によって密閉された密閉タンク102に流れる。
【0059】
検知センサ148によって密閉タンク102の液面の高さを検知し、所定の高さになると電磁弁V2、V6を閉とする。
【0060】
電磁弁V1を開とし、イナートガスを密閉タンク102に圧送することにより塗工液が密閉タンク102からフィルタ138を介して液槽66へ送られる。
【0061】
検知センサ114が液槽66の液面の高さを検知し、所定の高さになると電磁弁V3を閉として塗工液の供給を停止する。
【0062】
そして後述する方法で塗工を開始する。
【0063】
(2)液槽66への塗工液の補充
液槽66の塗工液が不足すると、検知センサ114がそれを検知し、電磁弁V3が開となり塗工液が液槽66に補充される。
【0064】
次に、検知センサ114が液槽66の液面の高さが所定高さになるとそれを検知し、電磁弁V3が閉となり塗工液の補充が停止される。
【0065】
(3)塗工液の循環
電磁弁V1を閉とし、電磁弁V2を開とする。
【0066】
電磁弁V5を開とし、液槽66の塗工液が自然落下によって密閉タンク102に流れる。
【0067】
そして、電磁弁V5を閉とし、電磁弁V2を閉、電磁弁V1を開にすることによって、再び塗工液は液槽66に送られる。以下の動作を繰り返し塗工液が液槽66でよどみがないように循環される。
【0068】
(4)塗工液の密閉タンク102への補充
検知センサ148で密閉タンク102における液面の高さを検知し、所定より低くなれば、電磁弁V1を閉とし、電磁弁V2を開とする。これによってイナートガスが排出される。そして、密閉タンク102内部は大気圧となる。
【0069】
そして、電磁弁V6を開とし、塗工液を貯蔵タンク103から密閉タンク102へ送る。
【0070】
検知センサ148の検知で塗工液の高さが所定高さになると電磁弁V2、V6を閉とする。
【0071】
(5)液槽66からの塗工液の排出
電磁弁V1を閉とし、電磁弁V2を開とする。これによって密閉タンク102内部はイナートガスが排出され大気圧となる。
【0072】
電磁弁V4を開とし、液槽66の塗工液が自然落下によって密閉タンク102に流れて排出される。
【0073】
なお、この場合電磁弁V5を開としてもよい。
【0074】
5.テーブル24の移動構造
次に、テーブル24をノズル82の位置まで移動させる構造について説明する。
【0075】
図1及び図2が示すように、この移動フレーム16、16は、ベースフレーム12の左側面に設けられたネジ棒18をモータ20によって回動させることで、前後方向にリニアウエイ14、14に沿って移動可能となっている。
【0076】
すなわち、一対の移動フレーム16,16のうち左側にある移動フレーム16からネジ棒18と螺合する雌ネジ部を有する移動部22が突出し、このネジ棒18が回動することによって移動部22がネジ棒18に沿って移動して、左右一対の移動フレーム16,16が前後方向に移動するものである。
【0077】
6.テーブル24の吸着構造
次に、基材28をテーブル24に吸着させる構造について説明する。
【0078】
左右一対の移動フレーム16,16の間に設けられたテーブル24は、回転軸26に沿ってほぼ180゜回動可能となっている。そして、このテーブル24の吸着面27には複数の吸着孔116が開口している。この吸着孔116はテーブル24の前面にわたって開口しているものであるが、その内部構造は図9及び図10のようになっている。すなわち、テーブル24の内部には、複数の区画に分割された吸着空間118が設けられている。
【0079】
具体的には、第1区画は、図10におけるテーブル24の上部の中央部に設けられた4つの吸着空間118から構成され、各吸着空間118は細い空気経路120によって連結されている。そして、これら4つの吸着空間118の各部分に4つの吸着孔116が開口している。この第1区画の4つの吸着空間118には図9に示すように、空気を吸い込むための吸引パイプ122が連結され、この吸引パイプ122は手動バルブ124を経て回転軸26内部に挿通されている。そして、この挿通された吸引パイプ122は、移動フレーム16の左側から取り出され、真空ポンプ126に連結されている。
【0080】
また、テーブル24の第2区画は、前記した第1区画をコの字状に囲んだ状態であり、6個の吸着空間118から構成され、この吸着空間118も空気経路120によって連結されている。
【0081】
以下、同様にして第3区画、第4区画が構成されている。
【0082】
ここで、テーブル24が基材28を吸着する場合について説明する。
【0083】
テーブル24の中央部に基材28を載置する。この場合に、基材28の大きさに合わせて、第1区画から第n区画までを手動バルブ124を開けて真空ポンプ126によって吸着孔116から基材28を吸着する。すなわち、中央部にある第1区画は必ず吸引状態にし、後の区画は、基材28の大きさに合わせて吸引状態にする。また、吸引に必要でない区画は手動バルブ124を閉めて吸引が行われないようにする。
【0084】
そして、移動フレーム16内部には、テーブル24の回転軸26を回転するためのモータ128と減速機が内蔵されている。
【0085】
なお、第1区画を矩形状に開口せず4つの吸着空間118を設けて各吸着空間118を空気経路120によって連結したのは、テーブル24の強度を考慮したためである。
【0086】
7.塗工工程
上記構成の塗工装置10を用いて基材28に塗工液を塗工する場合について説明する。
【0087】
なお、基材28は、例えば液晶表示装置製造用フォトマスクを製造するためのフォトマスクブランクであり、サイズ(800×920×8)のガラス基板上にクロムからなる遮光膜が形成されたものである。そして、塗工液としてはレジスト液を用いて、前記基材28上にレジスト膜を形成するものである。
【0088】
(第1工程)
図1において、基材位置Aのところにテーブル24を位置させる。この場合に、吸着面27は上方を向いている。そして、塗工したい面を上方にして基材28を吸着面27に載置する。そして、真空ポンプ126を作動させて、吸着孔116から基材28を吸引してテーブル24に基材28を固定する。
【0089】
(第2工程)
テーブル24をほぼ180゜回転させ、図1に示す基材位置Bのように吸着面27、すなわち基材28を下方に位置させる。
【0090】
移動フレーム16内部には回転軸26を回転するためのモータ128と減速機が内蔵されている。
【0091】
(第3工程)
反転したテーブル24を、モータ20によって移動させて、移動フレーム16,16によって塗工開始位置まで移動させる。
【0092】
(第4工程)
液槽66の中には所定の高さまで塗工液を満たしておく。この場合に塗工液の現在の高さは、高さ調整管112の外部側面に設けられた検知センサ114によって調整し、塗工液の高さを所定の高さまで上げる場合には制御部115は前記の述べた動作によって塗工液を供給する。
【0093】
また、ノズル82は、塗工液で満たされた液槽66の内部に沈んだ状態としておく。そして、このようにノズル82が塗工液に沈んだ状態で液槽66のスリット84の蓋86を開けて、液槽66を基材28の下方まで上昇させる。この上昇させる方法は、図4に示すように、サーボモータ52を回転させて左右一対の移動コッタ34,36を移動させる。すると、左右方向に移動が規制された支持プレート54が、移動コッタ34,36の斜面40,46に設けられたリニアウェイ42,48に沿って上方のみ移動する。支持プレート54が上方に移動すると液槽66とノズル82が同時に上方に移動する。
【0094】
液槽66が基材28の下方まで上昇させると、その上昇を一旦停止させる。
【0095】
(第5工程)
上記のように上昇した液槽66からノズル82のみを突出させる。
【0096】
このために、左右移動プレート70をエアシリンダ71によって移動させる。この場合に上下移動プレート74は左右方向に移動が規制されているため、左右移動プレート70が左右方向に移動すると、リニアウェイ72が斜めに設けられているため上下移動プレート74は上方のみ移動する。上下移動プレート74が上方に移動するとノズル支持シャフト78,80も同時に上方に移動してノズル82が上昇する。ノズル82が液槽66の塗工液から上昇する際に、毛管状隙間88の間には塗工液が満たされているため、この毛管状隙間88には塗工液が先端まで満たされた状態で上昇する。そして、その上昇を停止させる。
【0097】
(第6工程)
上記のようにノズル82が突出した状態で液槽66を再び上昇させ、基材28の下面に接液する。すなわち、ノズル82の毛管状隙間88に満たされた塗工液を基材28の下面に接触させるものである。
【0098】
この上昇の際には液槽66の上昇速度及び上昇距離はかなり微妙な調整を要求されるが、前記したようにサーボモータ52を回転させると移動コッタ34,36の斜面に沿って支持プレート54が上下動するため、この微妙な調整を容易に行うことが可能となる。また、左右方向に水平な状態で液槽66を持ち上げることが可能となるため、基材28の塗工厚が左右方向に変化することがない。
【0099】
(第7工程)
上記のように接液した状態でノズル82と共に液槽66を塗工高さの位置まで接液した状態で下降させる。すなわち、ノズル82の先端の位置と基材28との間の距離が塗工厚さとなるわけである。そして、この微妙な調整も上記したようにサーボモータ52を用いて容易に行うことができる。
【0100】
(第8工程)
上記のようにノズル82を塗工高さの位置まで下降させた後、基材28をテーブル24によって一定速度で塗工終了位置まで移動させる。すると。塗工液はノズル82によって左右方向に塗工された状態で、前後方向に基材28を移動させることによって平面状態に塗工を行うことができる。すなわち、基材28上に平面に塗工液を所定の塗工厚さで塗工して、均一な膜厚のレジスト膜を形成することが可能となる。
【0101】
なお、この搬送する場合に、基材28の前後方向の姿勢、及び、左右方向の姿勢は、どちらも水平に維持する。
【0102】
(第9工程)
基材28を塗工終了位置で一旦停止させ、ノズル82及び液槽66をそれぞれ塗工高さの位置から下降させ、基材28から離す。
【0103】
(第10工程)
ノズル82が基材28の下面から離れた後、図1に示すようにテーブル24を後方に移動させ、基板位置Cまで移動させる。
【0104】
(第11工程)
基板位置Cまで移動したテーブル24を再び180゜回転させ、基板位置Dの状態に反転させる。これによって、基板28がテーブル24の上面に位置する。
【0105】
(第12工程)
吸着面27の吸引力を解除し、基材28をテーブル24から取り外す。これによって、一連の塗工動作が終了する。
【0106】
以上のように本実施例の塗工装置10であると、上記のような塗工工程を行うことにより、ガラス基板よりなる基材28に所定の塗工厚さで、かつ、平面で一度に塗工を行うことができる。また、移動コッタ34,36の斜面上を支持プレート54が上下動するため、液槽66及びノズル82の上下の位置を正確に、かつ、途中の状態であっても移動させることができる。
【0107】
さらに、ノズル82は左右移動プレート70をエアシリンダ71によって移動させて、上下移動プレート74を上下方向に移動させるため、正確かつ確実に上下動させることができる。
【0108】
さらに、上記構成の塗工液の供給構造であると、塗工液の液槽66への供給をポンプを使用することなくイナートガスの圧送によって行っているため、脈動がなく、塗工厚を一定とすることができる。また、供給量を圧力で設定できるので装置自体が簡単となりコストが安くつく。
【0109】
電気を使用しないため塗工液が、レジスト液のように有機系の溶剤の樹脂であっても安全である。さらに、塗工液の経路内部に部品がないので、塗工液にゴミの発生がない。
【0110】
圧力変動がないために、塗工液の寿命が短くならず、また、フィルタ138のフィルタリング効果を十分に得られる。
【0111】
また、本実施例により形成されたレジスト膜は、膜厚が均一であるため、そのレジスト膜をパターニングしてレジストパターンを形成し、該レジストパターンをマスクに遮光膜パターンを形成する際に、微細な遮光膜パターンを寸法精度良く形成することができる。
【0112】
なお、本実施例では、基材として、液晶表示製造用フォトマスクブランク、また塗工膜としてレジスト膜を例に挙げたが、これに限ることなく、基材としては、半導体製造用フォトマスクブランク、液晶表示装置や半導体装置でもよく、塗工膜としては保護膜であってもよい。
【0113】
第2の実施例
図12は、第2の実施例の塗工装置200である。
【0114】
この塗工装置200は、第1の実施例の塗工装置10のように板状の基材28に塗工液を塗工するものでなく、長尺状の基材202(例えばフィルムや不織布)に塗工液を塗工するものである。
【0115】
図11に示すように、バックアップロール204の下方に前記で説明した塗工システム30が配されている。
【0116】
そして、基材202はバックアップロール204に沿って搬送され、バックアップロール204の最下点の位置においてノズル82によって塗工を行うものである。この塗工方法は上記と同様である。
【0117】
この方法であると、板状の基材28のみならず長尺状の基材202に対しても塗工を行うことができる。
【0118】
【発明の効果】
以上により本発明であると、塗工液をイナートガスによって液槽へ圧送するため脈動が無く塗工厚を一定とすることができる。
【0119】
また、電気を使用しないため有機系溶剤の塗工液をしても防爆構造をとる必要がなく、また、安全である。
【0120】
さらに、圧力変動がないために、塗工液の寿命が短くならず、また、フィルタのフィルタリング効果を十分に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す塗工装置の左側面図である。
【図2】同じく正面図である。
【図3】塗工システムの斜視図である。
【図4】塗工システムの正面図である。
【図5】図4におけるX線断面図である。
【図6】液槽及びノズルの縦断面図であり、塗工前の状態である。
【図7】同じく塗工中の状態である。
【図8】液槽を示す縦断面図である。
【図9】テーブルの縦断面図である。
【図10】テーブルの一部欠載横断面図である。
【図11】塗工装置の塗工液の配管図である。
【図12】第2の実施例を示す塗工装置の側面図である。
【符号の説明】
10 塗工装置
24 テーブル
28 基材
30 塗工システム
34 移動コッタ
36 移動コッタ
52 サーボモータ
54 支持プレート
60 支持脚
62 支持脚
66 液槽
70 左右移動プレート
71 エアシリンダ
74 上下移動プレート
78 ノズル支持シャフト
80 ノズル支持シャフト
82 ノズル
84 スリット
88 毛管状隙間

Claims (3)

  1. 塗工液を入れた液槽と、
    前記液槽に入れた塗工液の中に沈み、また、毛管状隙間を備えた左右方向に延びたノズルと、
    を有し、
    前後方向に走行する基材の下面に、前記ノズルを前記液槽から突出させて前記毛管状隙間から塗工液を塗工する塗工装置において、
    前記液槽に供給する塗工液が溜められたタンクと、
    前記タンクを密閉状態にしてイナートガスを圧送することにより前記液槽へ塗工液を供給するガス圧送手段と、
    前記タンクから前記液槽へ塗工液を供給する供給路に設けられたフィルタと、
    前記タンクからガスを抽出して、前記タンク内部を大気圧とするためにガス排出手段と、
    前記タンク内部を大気圧にして、前記液槽から塗工液を自然落下によりタンクに排出する塗工液排出手段と、
    前記タンク内部を大気圧にして、塗工液が貯蔵されている貯蔵タンクから、前記タンクに所定の液面高さまで塗工液を補充する補充手段と、
    を有した
    ことを特徴とする塗工装置。
  2. 請求項記載の塗工装置を用いて、基材上に塗工液を塗工する
    ことを特徴とする塗工方法。
  3. 請求項記載の塗工装置を用いて、基材上にレジスト膜を形成する
    ことを特徴とする塗工方法。
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