JP3663582B2 - 廃コンクリート材を利用した廃コンクリート含浸骨材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃コンクリート材を破砕した廃骨材(廃コンクリート骨材)を原料とし、コンクリート用骨材として使用できるように加工した廃コンクリート含浸骨材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、建築物や土木構造物の解体に伴い発生する廃コンクリート材について、これをコンクリート用骨材として再利用することが奨励されている。
この廃コンクリート材による廃骨材は、廃コンクリート材を破砕し、例えば40mm以下の粒径にふるい分けすることで製造されるものであるが、形状や粒子1個に付着しているモルタル量に相違があり、かつ密度、吸水率、強度について天然骨材よりも品質が劣っている。
【0003】
従って、廃骨材をそのままコンクリート用骨材として使用した場合、中性化(天然骨材より進行が3倍程度速いといわれており、中性化が進むとコンクリート中の鉄筋が錆び始める)の問題が生じる。
又、廃骨材は表面の凹凸や角張りが激しいため、これをそのまま用いるのは実積率や単位水量の面で好ましいとはいい難い。
このため、従来、廃骨材をコンクリート用骨材として再利用する場合、廃骨材の付着モルタル分を除去して、元の骨材だけを回収するようにしていた。
【0004】
又、従来、コンクリート用骨材としては、粒径5mmアンダの細骨材、粒径5〜20mm、20〜40mmの粗骨材があり、これらのコンクリート用骨材は、その外形が丸い程、品質が高いとされ、このことから、外形が丸みを持っている川砂や海砂、川砂利や海砂利がコンクリート用骨材として好適とされ、砕石骨材については、表面の凹凸や角張りが激しいため、これをそのまま用いるのは好ましくないとされている。
即ち、外形に丸みがあるコンクリート用骨材を用いると、実積率が向上すると共に、単位水量が低減し、コンクリートの流動性、いわゆるワーカビリティーを向上させることができる。
【0005】
従来、骨材を加工して、外形に丸みを持たせるようにしたコンクリート用骨材としては、例えば、回転ドラム内に骨材を投入し、この回転ドラムにより骨材を攪拌し、骨材同士の擦れ合いや衝突によって角張りを取るようにした摩砕骨材が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、廃骨材によるコンクリート用骨材は、表面の凹凸や角張りが激しいためこれをそのまま用いるのは実積率や単位水量の面で好ましくないという問題がある。
特に、廃骨材によるコンクリート用骨材は、空隙が多い付着モルタルが原因になって天然骨材より密度、吸水率、強度が劣り、コンクリートに使用した場合、中性化が進行し、耐久性の面で問題が生じる。
即ち、コンクリートは、一般にpH12〜13の高アルカリ性であるため、通常では内部の鉄筋が錆びることはない。
ところが、廃骨材をコンクリート用骨材に用いると、前述したように付着モルタルの空隙が大きいため、この空隙に空気中の炭酸ガスが侵入し、アルカリ性が失われて中性に近づく。
このようにして、コンクリートが中性化(炭酸化)していく中で、廃骨材によるコンクリート用骨材は、吸水率も大きいことから、前記中性化と含水とによって鉄筋に錆びが発生し始め、これがコンクリートの耐久性を著しく低下させてしまう結果になる。
【0007】
本発明は、上述のような問題を解決するようにしたもので、廃コンクリート材を破砕した廃骨材を原料とし、これを加工して、特に、空気(炭酸ガス)の侵入による中性化(炭酸化)を抑制させると共に、吸水性を抑え、コンクリート用骨材として用いた場合に、コンクリートの耐久性に悪影響を及ぼすことがないようにする。
又、外形に丸みを持たせて、コンクリート用骨材として用いた場合に、実積率を向上させると共に、単位水量を低減させ、コンクリートの流動性、いわゆるワーカビリティーを向上させることができるようにした廃コンクリート含浸骨材の製造方法を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の廃コンクリート含浸骨材の製造方法は、
▲1▼廃コンクリート材を破砕して得た廃骨材を原料とし、
▲2▼この廃骨材を細粒廃骨材と粗粒廃骨材とに分級する分級工程と、
▲3▼この分級した粗粒廃骨材を油中又は撥水剤中に浸漬させる浸漬工程と、
▲4▼この浸漬工程を経た粗粒廃骨材に、前記細粒廃骨材を混合させる混合工程と、
▲5▼この混合工程を経た粗粒廃骨材及び細粒廃骨材を混合状態のまま撹絆研摩する研摩工程を備えている構成とした。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法では、まず、廃コンクリート材を破砕して原料となる廃骨材を得る。
この場合、廃コンクリート材中に含まれている鉄筋や木屑等を除去して破砕し、粒径0〜40mmにふるい分けした廃骨材を得る。なお、40mm以上のものは再度破砕する。
又、コンクリートには、もともと骨材(粗骨材、細骨材)が含まれているため、廃コンクリート材を破砕して得た廃骨材には、例えば、図3に示すようにセメントと細骨材が混ったモルタル10aが粗骨材10bの回りに付着した状態のものや、図4に示すようにモルタル10aの中に粗骨材10bが単体又は複数体で取り込まれた状態のもの、図5に示すようにセメントと細骨材が混っただけのモルタル10a状態のもの等、種々の形態があり、本発明でいう廃骨材とは、これらの全てを含めたものをいう。
また、廃骨材としては、粒径5mmアンダの廃細骨材、粒径5〜40mmの廃粗骨材を単独で用いたり、これらを組み合わせて用いるようにしてもよい。
【0010】
次に、分級工程では、上記廃骨材を、ふるい目寸法2.5mm〜5.0mmを分級粒径として、この分級粒径未満の細粒廃骨材と分級粒径以上の粗粒廃骨材に分級する。
即ち、分級パターンとしては、例えば以下のようなものがある。
ふるい目寸法2.5mmを分級粒径にして、2.5mm未満を細粒廃骨材とし、2.5mm以上を粗粒廃骨材とする場合。
ふるい目寸法3.0mmを分級粒径にして、3.0mm未満を細粒廃骨材とし、3.0mm以上を粗粒廃骨材とする場合。
ふるい目寸法3.5mmを分級粒径にして、3.5mm未満を細粒廃骨材とし、3.5mm以上を粗粒廃骨材とする場合。
ふるい目寸法4.0mmを分級粒径にして、4.0mm未満を細粒廃骨材とし、4.0mm以上を粗粒廃骨材とする場合。
ふるい目寸法4.5mmを分級粒径にして、4.5mm未満を細粒廃骨材とし、4.5mm以上を粗粒廃骨材とする場合。
ふるい目寸法5.0mmを分級粒径にして、5.0mm未満を細粒廃骨材とし、5.0mm以上を粗粒廃骨材とする場合。
このように、ふるい目寸法2.5mmから5.0mmの範囲内における任意の粒径を分級粒径とし、この分級粒径未満の細粒廃骨材と分級粒径以上の粗粒廃骨材に分級するものである。尚、上記例示した分級粒径は、便宜上0.5mm間隔示しているが、0.1mm間隔でもよい。
【0011】
浸漬工程は、上記分級工程で分級した粗粒廃骨材に油又は撥水剤を含浸させるものである。
この場合、粗粒廃骨材を乾燥させて、これを油又は撥水剤中に浸漬させて含浸させる方法(いわゆるドブ漬け)が用いられる。
尚、油としては、機械油、エンジン油、食用油、植物油、動物油、石油(重油、軽油、揮発油)、これらの廃油、コールタール等を使用できる。ただ、遊離脂肪酸を含む油については、水酸化カルシウム分と反応して脂肪酸石灰(石けん)を生成し、コンクリートを侵すことになるため不適である。
又、撥水剤としては、例えば、商品名:コンフィックスSM−7:恒和化学工業株式会社製、商品名:スリーロンジーZ−500:スリーボンドユニコム株式会社製等のシアン化合物系等を使用できるが、勿論これに限定されることはない。
また、浸漬時間については、粗粒廃骨材の表面から油又は撥水剤が内部まで浸透して含浸させるように設定(例えば、1時間、2時間、4時間、8時間、16時間、24時間、24時間以上)するのが好ましい。
【0012】
次に、混合工程では、前記浸漬工程で油又は撥水剤を含浸させた粗粒廃骨材に、前記分級工程で分級した細粒廃骨材を混合させる。
この場合、油又は撥水剤中に浸漬させておいた粗粒廃骨材を引き上げて、表面から滴り落ちる油や撥水剤を切り、これに細粒廃骨材を混合させるものである。
このように、細粒廃骨材を混合させると、粗粒廃骨材の表面に付着した余分な油又は撥水剤が細粒廃骨材に転移し、粗粒廃骨材表面の油又は撥水剤によるベタツキを除去できるし、細粒廃骨材に油又は撥水剤を含浸させることができる。
この混合工程で用いる混合装置としては、例えば、横型の回転ドラムを用い、一方の投入口から浸漬工程を経た粗粒廃骨材を供給すると共に、細粒骨材を供給し、これらを回転ドラムの回転により混合し、処理後は他方の取出し口から取り出すようにする。
混合工程で用いる装置については、上記の回転ドラムに限られることはなく、例えば、縦型あるいは横型の容器内に回転羽根を設けた混合装置等を用いることができる。
尚、混合工程で細粒廃骨材を混合させた後、これを一定時間(例えば、1時間、2時間、4時間、8時間、16時間、24時間、24時間以上)放置して、粗粒廃骨材及び細粒廃骨材の内部に油又は撥水剤を十分に含浸させるようにするのが好ましい。
【0013】
次に、研摩工程では、前記混合工程を経た粗粒廃骨材及び細粒廃骨材を混合状態のまま攪拌研摩して、製品である廃コンクリート含浸骨材を製造する。
【0014】
攪拌研摩装置としては、例えば、横型のロータリドラム内にロータを偏心して設け、ロータリドラムとロータとを逆回転させながら油を含浸させた廃骨材(粗粒廃骨材及び細粒廃骨材)を攪拌し、廃骨材同士の擦れ合いや衝突によって表面の角張りを除去して外形に丸みを持たせるようにした装置を用いることができる。
尚、ボールミルやロッドミルについては、主に、廃コンクリート材を破砕して、本発明で言う廃骨材(原料)を得るために用いられる破砕装置であり、廃骨材の角張りを取って丸みを付けるといった作用はほとんどなく、攪拌研摩加工には適さない。
即ち、攪拌研摩加工とは、廃骨材(粗粒廃骨材及び細粒廃骨材)の角張りを取って丸みを付けるといった加工をいうもので、ただ、廃骨材の一部には加工時に割れ(破砕)が生じるのは当然であり、このような破砕を含んだ攪拌研摩加工といえる。
又、廃骨材の供給及び攪拌研摩後の取り出しは、連続供給しながら連続して取り出す連続処理方式でもよいし、バッチ方式で一定量づつ処理してもよい。
【0015】
このようにして得た廃コンクリート含浸骨材をコンクリート用骨材として利用する場合、必要に応じて水洗する。
この廃コンクリート含浸骨材は、単独でコンクリート用骨材として使用することができるし、この廃コンクリート含浸骨材と既存の骨材(海砂、川砂、砕砂、砕石)を必要に応じて混ぜて使用することは任意である。
本発明の廃コンクリート含浸骨材は、普通コンクリート用の骨材として使用できるほか、高流動コンクリート(自己充填コンクリート)用の骨材として使用することができる。
【0016】
従って、本発明の製造方法により製造した廃コンクリート含浸骨材では、内部に油又は撥水剤が含浸しているため、空気(炭酸ガス)及び水分の侵入を抑制でき、中性化(炭酸ガス化)を抑制しながら鉄筋の錆び付きを防止して、コンクリートの耐久性を維持することができる。
又、コンクリート用骨材は、その使用に際し、前もって吸水させておくという処理(プレウェッチング)を行うのが通常であるが、本発明の廃コンクリート含浸骨材では、内部に油又は撥水剤が既に含浸しているため、このプレウェッチングを行う必要がなく、その分だけ作業手間を簡略することができる。
【0017】
又、本発明の製造方法によって製造された廃コンクリート含浸骨材は、研摩工程によって表面の角張りが除去されて外形に丸みを持つため、コンクリート用骨材として用いた場合に、実積率を向上させると共に、単位水量を低減させ、コンクリートの流動性、いわゆるワーカビリティーを向上させることができる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面により説明する。尚、本発明の具体的な構成は、この実施例に限定されないことは勿論である。
図1は本発明の廃コンクリート含浸骨材の製造方法の1実施例を示す工程説明図、図2は製造方法の1実施例を示す工程図である。
【0019】
この製造方法は、廃コンクリート材を破砕して得た廃骨材10を原料としたもので、分級工程と、浸漬工程と、混合工程と、研摩工程を順に行うように構成されている。
【0020】
まず、原料となる廃骨材10は、廃コンクリート材を破砕して得られるもので、この廃コンクリート材中に含まれている鉄筋や木屑等の不純物を除去したのち破砕し、粒径0〜40mmにふるい分けした廃骨材10を得る。なお、40mmオーバーのものは再度破砕する。
この場合、廃骨材としては、粒径5mmアンダの廃細骨材、粒径5〜40mmの廃粗骨材を単独で用いたり、これらを組み合わせて用いるようにしてもよい。
【0021】
次に、分級工程では、前記廃骨材10を、ふるい目寸法5.0mmを分級粒径とし、ふるい目寸法5.0mm未満の細粒廃骨材11と、ふるい目寸法5.0mm以上の粗粒廃骨材12とに分級する。
この分級に使用する分級装置2は、振動装置(図示省略)に連結された篩体20(ふるい目寸法5.0mm)を備え、この篩体20の下方に細粒廃骨材11の第1回収部21が設けられると共に、篩体20の下端下方に粗粒廃骨材12の第2回収部22が設けられている。
そして、篩体20を振動させながら、この上に廃骨材10を供給すると、篩体20を通過して細粒廃骨材11が第1回収部21に回収され、また、篩体20を通過しない粗粒廃骨材12は第2回収部22に回収され、これにより、細粒廃骨材11と粗粒廃骨材12に分級できる。
【0022】
浸漬工程では、前記分級した粗粒廃骨材12を油(又は撥水剤)槽3中に浸漬させて、粗粒廃骨材12の内部に油30を含浸させていく。
含浸方法としては、分級した粗粒廃骨材12を網カゴ31に収容し、これを油槽3内に約20時間ほど浸漬(どぶ漬け)させるようにしている。
なお、油30の温度については、実施例では、油を廃油として200℃前後(通常は常温〜300℃程度)としている。
【0023】
次に、混合工程では、前記浸漬工程で油(又は撥水剤)を含浸させた粗粒廃骨材12に、前記分級工程で分級した細粒廃骨材11を混合させる。
この場合、油槽3に浸漬させておいた粗粒廃骨材12を引き上げて、表面から滴り落ちる油を切り、その後、細粒廃骨材11を混合させるものである。
このように、細粒廃骨材11を混合させると、粗粒廃骨材12の表面に付着している余分な油が細粒廃骨材11に転移し、粗粒廃骨材12の表面の油によるベタツキを除去できるし、細粒廃骨材11に油を含浸させることができる。
この混合工程で用いる混合装置4としては、横型の回転ドラム40を用い、この回転ドラム40内に、前記浸漬工程を経た粗粒廃骨材12と、前記分級工程で分級した細粒廃骨材11を一端に開口した投入口から投入し、これらを回転ドラム40により混合攪拌しながら他端に開口した取出し口に向けて移動させ、処理後は取出し口から取り出すようにしている。
尚、回転ドラム40の直径は約3Mで、その回転数は2〜20rpmとしている。
【0024】
この混合工程では、回転ドラム40の内面に微細粒子分が付着固化して汚損することがある。
そこで、回転ドラム40の内面に、回転ドラム40の内径よりも若干小径のゴムライナ41を1ヶ所又は数ヶ所で止め付け、このゴムライナ41が弾性により振れ動くことで微細粒子分の付着を防止するようにしている。
又、混合工程で細粒廃骨材11を混合せた後、これを混合装置4から取り出して一定時間(例えば、半日程度)放置し、粗粒廃骨材12及び細粒廃骨材11の内部に油を十分に含浸させるようにしている。
このようにして含浸させた油の重量は、廃骨材10の重量の約3〜6%であった。
【0025】
研摩工程では、前記混合工程を経た粗粒廃骨材12及び細粒廃骨材11を混合状態のまま攪拌研摩して、製品である廃コンクリート含浸骨材Aを製造する。
【0026】
攪拌研摩装置5としては、内周面に突条(図示せず)を形成した横型のロータリドラム20の内部に、外周面に突起(図示せず)を形成したロータ51を偏心して設けた攪拌研摩装置(例えば、新六精機株式会社製ハリケーン)を用い、ロータリドラム50内に所定量の廃骨材10(粗粒廃骨材12及び細粒廃骨材11)を投入して、ロータリドラム50とロータ51とを逆回転させながら廃骨材10を対向間隙52に挟み込んで廃骨材10,10同士を擦り合わせるように攪拌し、表面の角張りを取って丸みを付けるようにしている。
この場合、ロータリドラム50の直径は約2Mで、その回転数は2〜20rpmとし、ロータ51の回転数は50〜360rpmとしている。
【0027】
このようにして得た廃コンクリート含浸骨材Aをコンクリート(高流動コンクリートを含む)用骨材として利用する場合、必要に応じて水洗する。
この廃コンクリート含浸骨材Aは、単独でコンクリート用骨材として使用することができるし、この廃コンクリート含浸骨材Aと既存の骨材(海砂、川砂、砕砂、砕石)を必要に応じて混ぜて使用することは任意である。
【0028】
以上のようにして製造した廃コンクリート含浸骨材Aの品質試験結果を表1に示し、また、この廃コンクリート含浸骨材Aをコンクリートに使用した場合の配合表を表2に、この場合の試験結果を表3に示す。
【0029】
表1は、原料としての廃骨材(細骨材及び粗骨材)と、廃コンクリート含浸骨材(細骨材及び粗骨材〕について、絶乾比重、表乾比重、吸水率、実積率についての品質試験結果である。
【0030】
【表1】
【0031】
上記表1で判るように、油を含浸させた後の廃コンクリート含浸骨材は、廃骨材に比べ、吸水率を大幅に低減させることができたし、実積率も向上させることができた。
尚、JISA5308附属書1で、粗骨材の絶乾比重は2.5以上、吸水率は3.0%以下、細骨材の絶乾比重は2.5以上、吸水率は3.5%以下と定められており、この点では、本発明の廃コンクリート含浸骨材は、比重の面で問題が残るものの、吸水率の面では完全にクリアすることができた。
【0032】
表2は、廃骨材(原料廃骨材)と、廃コンクリート含浸骨材(含浸廃骨材)について、これをコンクリート用骨材として用いた場合の配合表を示している。
【0033】
【表2】
【0034】
表3は、前記表2の配合に基づき、廃骨材(原料廃骨材)と、廃コンクリート含浸骨材(含浸廃骨材)を用いたコンクリートの試験結果を示している。
【0035】
【表3】
【0036】
この表3で判るように、油を含浸させた後の廃コンクリート含浸骨材は、廃骨材に比べて圧縮強度にほとんど差はなく油を含浸させたことによる圧縮強度の低下は見られない。
また、油を含浸させた後の廃コンクリート含浸骨材(含浸廃骨材)は、廃骨材(原料廃骨材)比べてスランプ値の向上が見られる。これは、研摩工程を経た廃コンクリート含浸骨材の外形が丸みを持っていることを証明している。尚、廃コンクリート含浸骨材が丸みを持っていることは、目視及び手触りによっても十分に確認することができた。
【0037】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の製造方法で製造した廃コンクリート含浸骨材は、内部に油又は撥水剤が含浸しているため、空気(炭酸がス)及び水分の侵入を抑制でき、中性化(炭酸ガス化)を抑制しながら鉄筋の錆び付きを防止して、コンクリートの耐久性を維持することができる。
又、コンクリート用骨材は、その使用に際し、前もって吸水させておくという処理(プレウェッチング)を行うのが通常であるが、本発明の廃コンクリート含浸骨材では、内部に油又は撥水剤が既に含浸しているため、このプレウェッチングを行う必要がなく、その分だけ作業手間を簡略することができる。
【0038】
又、本発明の廃コンクリート含浸骨材の製造方法にあっては、浸漬工程及び混合工程によって廃骨材の内部に油又は撥水剤を含浸させることができる。
また、研摩工程によって、廃骨材の外形に丸みを持たせることができるため、コンクリート用骨材として用いた場合に、実積率を向上させると共に、単位水量を低減させ、コンクリートの流動性、いわゆるワーカビリディーを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の廃コンクリート含浸骨材の製造方法の1実施例を示す工程説明図である。
【図2】 本発明の廃コンクリート含浸骨材の製造方法の1実施側を示す工程図である。
【図3】 廃骨材の断面図である。
【図4】 廃骨材の断面図である。
【図5】 廃骨材の断面図である。
【符号の説明】
10 廃骨材
11 細粒廃骨材
12 粗粒廃骨材
2 分級装置
20 篩体
21 第1回収部
22 第2回収部
3 油槽
30 油
31 網カゴ
4 混合装置
40 回転ドラム
41 ゴムライナ
5 攪拌研摩装置
50 ロータリドラム
51 ロータ
52 対向間隙
A 廃コンクリート含浸骨材
Claims (1)
- ▲1▼廃コンクリート材を破砕して得た廃骨材を原料とし、
▲2▼この廃骨材を細粒廃骨材と粗粒廃骨材とに分級する分級工程と、
▲3▼この分級した粗粒廃骨材を油中又は撥水剤中に浸漬させる浸漬工程と、
▲4▼この浸漬工程を経た粗粒廃骨材に、前記細粒廃骨材を混合させる混合工程と、
▲5▼この混合工程を経た粗粒廃骨材及び細粒廃骨材を混合状態のまま攪拌研摩する研摩工程を備えていることを特徴とした廃コンクリート含浸骨材の製造方法。
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