JP3663585B2 - 反射型単板式液晶デバイスにおける対向電極基板 - Google Patents
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Description
この発明は「反射型単板式液晶デバイスにおける対向電極基板」に関する。
カラーフィルターを用いず、低コストにカラー画像を投影できる液晶プロジェクターとして、1つのパネルに3原色:R,G,Bの各色の色分解画像を表わすための画素を配列した「単板式液晶デバイス」に、3枚のダイクロイックミラーにより色分解された原色光、即ちR光、G光、B光を互いに異なる入射角で液晶デバイスに入射させてカラー画像表示を行う「単板式液晶カラープロジェクター」が実用化されつつある(特許文献1等)。
上記単板式液晶デバイスは「光透過型」であるため、駆動電極の他に「光透過部」を画素ごとに形成する必要があり、このため駆動電極の配置が面倒であるという問題がある。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、新規な反射型単板式液晶デバイスに用いられる対向電極基板の実現を課題とする。
この発明の対向電極基板は「3原色をなすR,G,Bの画素が互いに隣接し且つ繰り返して列をなすように配列構成された画素列を、画素列に直交する方向へ所定の複数列配列することにより、各原色画素の2次元パターンが同一のパターンをなして互いにずれ、2次元領域を均一に覆うように構成され、R,G,B光のうちの1つの光が上記2次元領域に直交するように入射し、他の2つの光が、上記画素列における画素の配列方向において、上記1つの光の主光線に対して互いに対称的に傾いて入射し、上記R,G,Bの各画素に応じた各画素電極が反射面を有し、各反射面は画素電極に入射すべき光がR,G,B光の何れであるかに応じて、反射面の傾き角を、反射面が入射光の主光線の入射方向に直交するように定められている反射型単板式液晶デバイスにおいて、画素電極基板の各画素電極に共通する透明対向電極を形成され、画素電極基板とともに液晶層を挾持する対向電極基板」であって、以下のごとき特徴を有する。
即ち、対向電極基板は「2枚の透明基板を重ねて接合」して形成され、光の入射側から液晶層に向かって、各透明基板の面を第1〜第4面とするとき、第4面に「透明対向電極」が形成され、透明対向電極の形成される透明基板は厚みが薄い。
そして、上記第1〜第3面のうちの2面が「マイクロレンズアレイ形成面」であり、入射側のマイクロレンズアレイ形成面には、R,G,B画素の繰返し配列において「R,G,Bの3画素に対して1個の集光用のマイクロレンズ」が配置され、液晶層側のマイクロレンズアレイ形成面には「個々の画素に応じた集光用のマイクロレンズ」が形成されている(請求項1)。
「個々の画素に応じた集光用のマイクロレンズ」は、画素ごとに個別的に対応して形成され、対応する画素の反射面に光を集光させる。
「個々の画素に応じた集光用のマイクロレンズ」は、画素ごとに個別的に対応して形成され、対応する画素の反射面に光を集光させる。
上記2つのマイクロレンズアレイ形成面は、「第1面および第2面」としても良いし(請求項2)、「第1面および第3面」としても良い(請求項3)。また、2つのマイクロレンズアレイ形成面のうち、少なくとも「入射側のマイクロレンズアレイ形成面に形成される個々のマイクロレンズ」のレンズ面形状を「非球面形状」とすることができる(請求項4)。
2枚の透明基板のうち、透明対向電極を形成される透明基板(第3面と第4面を持つ透明基板)の厚さは「R,G,B画素の繰返し配列における配列ピッチの10倍以下」とすることが好ましい(請求項5)。
2枚の透明基板のうち、透明対向電極を形成される透明基板(第3面と第4面を持つ透明基板)の厚さは「R,G,B画素の繰返し配列における配列ピッチの10倍以下」とすることが好ましい(請求項5)。
上述の如く、この発明の対向電極基板とともに液晶層を挟持する画素電極基板は以下のごとき構成となっている。
即ち、R,G,Bの各画素に応じた各画素電極が反射面を有し、各反射面は画素電極に入射すべき光がR,G,B光の何れであるかに応じて、反射面の傾き角を「反射面が、入射光の主光線の入射方向に直交する」ように定められている。
上記R,G,Bは3原色をなす色、例えば「赤,緑,青」や「マゼンタ,シアン,イエロー」等である。
即ち、R,G,Bの各画素に応じた各画素電極が反射面を有し、各反射面は画素電極に入射すべき光がR,G,B光の何れであるかに応じて、反射面の傾き角を「反射面が、入射光の主光線の入射方向に直交する」ように定められている。
上記R,G,Bは3原色をなす色、例えば「赤,緑,青」や「マゼンタ,シアン,イエロー」等である。
各画素電極の反射面上には「反射面に入射すべきR,G,B光に対応した導電性のバンドパスフィルタ」を形成することが好ましい。また、各反射面の上に「画素電極ごとに絶縁され、且つ互いに実質的に同一平面を共有する透明導電膜」を有することが好ましく、あるいは上記各バンドパスフィルタの上に「画素電極ごとに絶縁され、且つ互いに実質的に同一平面を共有する透明導電膜」を有することが好ましい。
上記の如く、この発明によれば新規な反射型単板式液晶デバイスに用いられる対向電極基板を実現できる。この発明の対向電極基板を用いる反射型単板式液晶デバイスにより、良好なカラー画像の投影が可能である。
まず、「反射型単板式液晶デバイス」を用いるカラー画像の投影表示の概念を図10に即して説明する。
白色光源1から放射された白色光は、コールドミラー2により熱線成分を除かれて可視領域の光が反射される。この光は、図示されないコリメートレンズにより平行光束化され、ダイクロイックミラー3Rに入射する。ダイクロイックミラー3Rは3原色R,G,BのうちのR光を反射し、G,B光を透過させる。
白色光源1から放射された白色光は、コールドミラー2により熱線成分を除かれて可視領域の光が反射される。この光は、図示されないコリメートレンズにより平行光束化され、ダイクロイックミラー3Rに入射する。ダイクロイックミラー3Rは3原色R,G,BのうちのR光を反射し、G,B光を透過させる。
ダイクロイックミラー3Rを透過した光は、ダイクロイックミラー3Gに入射し、G光が反射され、B光が透過する。ダイクロイックミラー3Gを透過したB光はダイクロイックミラー3Bにより反射される。上記説明から明らかなように、ダイクロイックミラー3Bは、必ずしもダイクロイックである必要は無く、「通常のパンクロマチックなミラー」でも良い。
3面のダイクロイックミラー3R,3G,3Bは、互いに所定の角をなして傾いており、このため、ダイクロイックミラー3R,3G,3Bにより反射されたR光、G光、B光は進行方向が互いに所定の角をなす。
このようにして、ダイクロイックミラー3R,3G,3Bにより3原色に色分解されたR光、G光、B光は、偏光ビームスプリッタ4に入射し、直線偏光状態となって、反射型単板式液晶デバイス5に向かって反射される。
R光はR色の画素群(R色の画素の2次元パターンを構成する各画素)に入射し、G光およびB光は、それぞれG,B色の画素群に入射する。
反射型単板式液晶デバイス5には、R,G,B各色の画像パターンによりカラー画像パターンが表示されている。R、G,B光はそれぞれ、各色画素により反射される。
このように反射されたR,G,B光のうち、画像パターンを構成する画素により反射された光が偏光ビームスプリッタ5を透過し、投影レンズ6により、図示されないスクリーン上に上記各色の画像パターンの像を、それぞれの原色で結像する。これら3原色の像により合成的にカラー画像が表示されることになる。
図1は、反射型単板式液晶デバイスの構成の1例を示している。
符号10および20は「対向電極基板」を構成する透明基板を示す。また、符号30は「液晶層」を示し、符号40は「画素電極基板」を示す。
符号10および20は「対向電極基板」を構成する透明基板を示す。また、符号30は「液晶層」を示し、符号40は「画素電極基板」を示す。
透明基板10,20の各面を光の入射側(図の上方)から液晶層30に向かって、図の如く第1面10A〜第4面20Bとするとき、第4面20BにはITOによる透明対向電極21が形成され、透明対向電極21の形成される透明基板20は厚みが薄い。
因みに、図1の例では「対向電極基板」は、請求項2記載の構成のものであって、第1面10Aおよび第2面10Bがマイクロレンズアレイ形成面であり、入射側のマイクロレンズアレイ形成面10Aには、R,G,B画素の繰返し配列において、R,G,Bの3画素に対して1個の集光用のマイクロレンズLが形成され、液晶層側のマイクロレンズアレイ形成面10Bには個々の画素に応じた集光用のマイクロレンズRl,Gl,Blが形成されている。
画素電極基板40は、3原色をなすR,G,Bの画素ER,EG,EBが互いに隣接し且つ繰り返して(図の左右方向に)列をなすように配列構成された「画素列」を、画素列に直交する方向(図面に直交する方向)へ、所定の複数列配列することにより、各原色画素の2次元パターンが同一のパターンをなして互いにずれ、2次元領域を均一に覆うように構成される。
画素電極基板40は、基板41の上に画素電極を配列してなり、各画素電極間は絶縁性の仕切り45により仕切られている。また各画素電極は、図示されない駆動用配線により独立して電圧を印加できるようになっている。このため、透過型液晶デバイスに比して、駆動用配線領域のない液晶デバイスを実現でき、高密度液晶デバイスが可能となる。
図1に示されている画素電極基板40の各電極ER,EG,EBは、3つの部分、即ち、反射面構成部分と導電性のバンドパスフィルタと透明電極膜とにより構成されている。
図において、符号42R,42G,42Bがそれぞれ、画素ER,EG,EBにおける「反射面構成部分」を示し、同様に符号43R,43G,43Bはバンドパスフィルタを、符号44R,44G,44Bが透明電極膜を示している。
これら反射面形成部分、バンドパスフィルタ、透明電極膜を、画素ERの場合を例にとって説明すると、反射面構成部分42Rは表面が反射面となり得る導電膜であり、例えばAl−Si−Cuの膜である。この反射面構成部分42Rには当該画素ERを「表示画素」とするための電圧が印加される。
バンドパスフィルタ43Rは、反射面構成部分42Rの上に薄い膜として形成される。さらにその上には透明導電膜44Rが形成される。
図10に即して説明したように、反射型単板式液晶デバイスに入射する光は、3枚のダイクロイックミラーによりR光,G光,B光に色分解されると共に、ダイクロイックミラー相互のなす角により、相互に角をなして液晶デバイスに入射する。図1の例においては、色分解されたR光,G光,B光のうち、G光がマイクロレンズアレイL,Rl,Gl,Blの光軸(図の上下方向に平行)に平行に入射し、R,B光はそれぞれ、上記光軸に対して例えば図のように±θの角をもって入射する。前述したように、R光,G光,B光とも、偏光ビームスプリッタの作用により直線偏光状態になっている。
R,G,B光は、マイクロレンズLにより集光されつつ、それぞれ分離してマイクロレンズRl,Gl,Blに入射して集光されつつ、それぞれ、画素電極ER,EG,EBに入射して反射面上に集光する。
R光は、画素電極ERに入射すると、反射面構成部分42Rの反射面(導電性のバンドパスフィルタ43Rの形成されている面)で反射される。反射面構成部分42Rの上記反射面は、入射R光が反射面に直交的に入射するように、即ち、マイクロレンズRlにより画素電極ERに集光されるR光の主光線が上記反射面と直交するように、傾き角が定められている。
このため、上記反射面により反射されたR光は、入射光路を逆進することになる。画素電極EG,EBにおける反射面構成部分42G,42Bの反射面の傾き角も、同様に、入射G,B光の入射方向に直交するように定められており、従って、各画素電極ER,EG,EBに入射したR,G,B光は、何れも、入射光路を逆進するように反射されることになる。
カラー画像の形成に与る色分解画像パターンを構成する画素では、画素電極と対向電極21との間に駆動用の電圧が印加され、これによって液晶層30中に発生する電界の作用により偏光面が旋回する。
そしてこのように偏光面の旋回した光は、図10における偏光ビームスプリッタ4を透過し、投影レンズ6に入射することになる。一方、偏光面の旋回しない光成分、即ち、駆動電圧を印加されなかった画素電極における反射光は偏光ビームスプリッタ4により反射され、投影レンズ6には入射することができない。従って、投影レンズ6により所望のカラー画像を再現できるのである。
さて、画素電極基板40においては、上記のように、R,G,Bの各画素に応じた各画素電極が反射面(反射面構成部分の入射側の面)を有し、各反射面は画素電極に入射すべき光がR,G,B光の何れであるかに応じて、傾き角を「反射面が入射光の入射方向に直交する」ように定められている。
もし、上記反射面の傾き角がなく、図1の例で、画素電極ER,EBの反射面もともに、画素電極EGの反射面と同じく、マイクロレンズM等の光軸に直交的であると、画素電極ER,EGでは、反射面による反射光の進行方向が、上記光軸に対して入射光と反対側に向かうため、画素電極とマイクロレンズRl,Bl等との位置関係がずれてしまい、マイクロレンズのレンズ機能が良好に働かないため、スクリーン上に形成される投影画像の像質が劣化してしまう。
この発明のように、各画素電極の反射面の傾き角を、入射すべき光がR,G,B光の何れであるかに応じて「反射面が入射光の入射方向に直交する」ように定めると、上述のように、各画素電極の反射面で入射する光は、入射光路を逆進するので、例えば、画素電極ERに入射した光は反射されて、マイクロレンズRlに入射するので、上記「レンズ機能が良好に働かない」という問題が無く、良好なカラー画像を投影できる。
ところで、図10に即して説明したように、白色光源からの白色光は「平行光束」化されてダイクロイックミラーに入射するが、白色光源は点光源という訳ではないから、平行光束化された光は、実際には、その進行方向が主たる方向に対して「ばらついて」おり、有限の「分散角」を持っている。
従って、もし平行光束化が理想的である(分散角が0)場合には、上記説明におけるように、R光は画素電極ERのみに、G光,B光はそれぞれ画素電極EG,EBのみに入射するが、分散角が有限であると、例えばR光の一部は画素電極EG,EBにも入射する。このような本来入射すべきでない画素電極へ入射する光は、スクリーン上に投影されるカラー画像において「混色」による画質低下の原因となる。
前述した「導電性のバンドパスフィルタ」は、このような問題を解決するために用いられる。即ち、例えば、画素電極ERにおけるバンドパスフィルタ43RはR光のみを透過させ、G,B光を吸収する。従って、画素電極ERに、G,B光が「迷光」的に入射しても、画素電極ERで反射されて、カラー画像の結像に寄与することが無い。他の画素電極EG,EBにおけるバンドパスフィルタ43G,43Bも同様の機能を果たす。
画素電極における反射面の傾き角は、前述の如く、入射する光の入射方向に直交するように定められている。入射するR,G,B光は互いに5〜10度(図1の角:θ)の角をなしているため、それに応じて、画素電極ER,EGでは、反射面が数度の傾き角を持つことになる。
反射面の傾き角は、R,G,B光が互いになす角を小さくすれば、小さくできるが、小さくし過ぎると、色分解のためのダイクロイックミラー相互の角度関係や配置関係により、ダイクロイックミラーのレイアウトが困難になる。
そこで上記の如くR,G,B光は互いにある程度の角をなすのが好ましく、そうすると、画素電極ER,EGも反射面が「ある程度の大きさの傾き角」を持つことになる。しかし、傾き角が大きいと、反射面と対向電極21の平行性が損なわれ、反射面と対向電極21との間に形成される液晶駆動用電界が、1画素内で不均一になり、液晶機能に支障を来すおそれがある。
透明導電膜44R,44G,44Bは、このような問題を解消するためのものであって、画素電極の反射面上もしくはバンドパスフィルタ上に設けられ、画素電極ごとに絶縁され、「互いに実質的に同一平面」を共有する。即ち、透明導電膜44R,44G,44Bの対向電極21側の面は実質的に同一平面をなし、この同一平面は対向電極21と平行である。
透明導電膜は導電性であるので、画素ER,EG,EBと対向電極21の間に駆動電圧が印加されると、印加された画素では、液晶層30の厚み方向に揃った均一な駆動電界が発生する。従って、液晶層30が良好に駆動される。
この発明の「対向電極基板」では、これを構成する2枚の透明基板のうち、液晶層側に配備される透明基板(図1の例では透明基板20)は厚みが薄く、その好ましい厚さは、以下の如き理由から、R,G,B画素の繰返し配列における配列ピッチの10倍以下である。
一般に、単板式液晶デバイスにおけるR,G,Bの各画素の繰返し配列の配列ピッチは数10μmのオーダーである。一方、照射光は、上記の如く、対向電極基板を透過し、マイクロレンズの集光作用により各画素電極の反射面近傍に集光するが、対向基板は必要な「機械強度」を確保するために1mm以上の厚さ(一般に1.10mm)を必要とする。
対向電極基板を「単板構成」とする場合には、マイクロレンズを対向基板の表面に形成するとしてもマイクロレンズの焦点距離は1mm以上が必要となる。マイクロレンズの焦点距離を「F」とし、画素の配列ピッチをdとし、3つの原色光の入射角をマイクロレンズ光軸に対してそれぞれ、0,+θ,−θとすると、3種の原色光が集光する位置は、互いに「F・tanθ」ずれることになり、このずれ量が上記配列ピッチ:dに等しく設定されることになる。
配列ピッチ:dは数10μmで、略1mm以上であるFに対して数十分の1の大きさであるから、各原色光を、マイクロレンズにより所望の画素部分に入射させるためには、原色光の入射角に対して極めて厳しい精度が要求され、この精度が満たされないと、照明光が本来入射すべき画素電極と異なった画素電極に入射したり、上記分散角による「混色」も著しくなる。
この発明の対向電極基板のように、2枚の透明基板で構成し、マイクロレンズアレイを第2面や第3面にも形成するようにすれば、液晶層側の透明基板の厚みを上記のように「薄く(R,G,B画素の繰返し配列における配列ピッチの10倍以下)」することによりマイクロレンズアレイにおけるマイクロレンズ(図1においては、マイクロレンズLと、Rl,Gl,Blの組合せで形成される)の焦点距離を有効に短くでき、しかも、2枚の透明基板を接合することにより、必要な「機械強度」を確保できる。
さらに、反射型単板式液晶デバイスでは、光が液晶層を厚み方向に往復するので、液晶層の厚みは、透過型の液晶デバイスの場合の1/2でよい。
以下、具体的な実施例を説明する。
以下に説明する2つの実施例で、反射型単板式液晶デバイスにおけるR,G,B画素(説明の具体性のために、以下ではR:赤,G:緑、B:青とする)の仕様は以下の通りである。
図2(b)に示すように、画素EL(内部に記したR,G,BでR画素、G画素、B画素を表わす)は、長方形形状を有し、縦方向長さ:22.8μm、横方向長さ:8.7μmである。
R,G,B画素は図の横方向において、R,G,Bの順序で繰返し配列されて「画素列」をなし、この画素列が図の縦方向に「画素の2次元配列が千鳥格子状となるよう」に配列される。配列ピッチは、縦方向ピッチ:26.6μm、横方向ピッチ(R,G,Bの繰返し配列における配列ピッチ:3画素分):31.6μmである。
画素ELは、図2(a)に示すように、横:42.2mm×縦:23.6mmの「有効画素領域」に渡って配列され、有効画素領域中に約120万個の画素が存在する。
即ち、3原色をなすR,G,Bの画素は互いに隣接し且つ繰り返して列をなすように配列構成されて画素列をなし、画素列に直交する方向へ所定の複数列の画素列が配列される。R画素、G画素、B画素はそれぞれが同一の「2次元パターン」をなして配列し、各画素の2次元パターンはR,G,Bの配列方向へ互いにずれることにより、図2(a)に示す2次元の有効画素領域を均一に覆う。
投影用の光源であるメタルハライドランプから出射した白色光は、図10に即して説明したように、3枚のダイクロイックミラ−によりR,G,Bの各原色光に分解され、図1に即して説明したように、G原色光はマイクロレンズの光軸に平行に入射し、B,R光は、マイクロレンズの光軸に対し、それぞれ−10度(図1の−θ),+10度(図1の+θ)の傾きを持って入射する。なお、入射光における「分散角」は、どの原色光も±3.0度である。
各実施例におけるマイクロレンズアレイは、光学シミュレ−ションの結果をもとに、特開平6−194502号開示の「熱可塑性感光性材料を用い、熱変形を利用して基板上に微細な球形状を製作し、これをドライエッチング法を用いて基板に掘り写す」方法で作製された。
図3は、実施例1におけるマイクロレンズの配置を光源側から見た状態を示している。
実施例1の反射型単板式液晶デバイスにおける「対向電極基板」は、請求項2記載のものの実施例であり、第1および第2面がマイクロレンズアレイ形成面となっている。
図3は、入射側のマイクロレンズアレイ形成面である第1面のマイクロレンズアレイのレンズ配列と、図2(b)に即して説明した画素の関係を示している。
図3に示すように、第1面は、各「画素列」におけるR,G,B3画素を単位として、実線で示す6角形の領域に分けられ、1つ1つの6角形領域ごとに、一つのマイクロレンズLが形成される。
即ち、第1面に形成されるマイクロレンズアレイにおける個々のマイクロレンズは「R,G,B画素の繰返し配列において、R,G,Bの3画素」ごとに対応して形成される。
各マイクロレンズLは「集光用」で互いに同一であり、上記6角形状をなすが、そのレンズとしての有効部分は「非球面形状」である(請求項4)。マイクロレンズLは、その中心点が「入射光が垂直に入射するG画素」の中心にあり、有効部分はR,B画素をカバ−する大きさである。
マイクロレンズLの6角形状の大きさ(半径)は、隣接するマイクロレンズとの距離で決まり、隣接するマイクロレンズ同志は線で接している。従って、計算上、マイクロレンズLの6角形状の半径は、最も距離の小さな隣接G画素までの距離の1/2であり「15.8μm」である。
図4は「液晶層側のマイクロレンズ面アレイ形成面」である第2面におけるマイクロレンズアレイの個々とR,G,B画素との配置関係を示している。
各マイクロレンズRl,Gl,Blは集光用であって、対応するR,G,B画素に対応して形成され、従って、入射側マイクロレンズLの1個ごとに3個の割合で配列されている。
第2面のマイクロレンズアレイの各マイクロレンズは、実線で示すように縦長6角形状で、レンズ面は「トロイダル形状」を有し、大きさは隣接するマイクロレンズとの距離で決まり、隣接するマイクロレンズ同志は線で接している。
図3,4から判るように、マイクロレンズL,Rl,Gl,Blの形成領域は「有効画素領域」全域を覆う。
上記の如き条件で、以下のマイクロレンズアレイを設計した。
材質:合成石英(入射側の透明基板:nd=1.45847)
マイクロレンズL:凸非球面形状、R,G,B画素を含む6角形形状
マイクロレンズRl,Gl,Bl:凸トロイダル面形状、形状は各画素に対応した縦長
6角形
マイクロレンズLとマイクロレンズRl,Gl,Blとによる合成焦点距離
:f(d線)=90μm(R,G,Bの繰返し配列における配列ピッチ:31.6μm
の略3倍)
上記設計に従い、上記合成石英の両面にそれぞれ、マイクロレンズアレイを製作した。各マイクロレンズアレイ面には反射防止膜を形成した。
マイクロレンズL:凸非球面形状、R,G,B画素を含む6角形形状
マイクロレンズRl,Gl,Bl:凸トロイダル面形状、形状は各画素に対応した縦長
6角形
マイクロレンズLとマイクロレンズRl,Gl,Blとによる合成焦点距離
:f(d線)=90μm(R,G,Bの繰返し配列における配列ピッチ:31.6μm
の略3倍)
上記設計に従い、上記合成石英の両面にそれぞれ、マイクロレンズアレイを製作した。各マイクロレンズアレイ面には反射防止膜を形成した。
図5は、上記入射側の透明基板である合成石英基板600の液晶層側の面、即ちマイクロレンズRl,Gl,Blが形成された側の面を示している。有効範囲603内には上記マイクロレンズRl等のアレイが、図4の配列に従って形成され、その外側の領域には3ヵ所にアライメント用のマーク607が形成され、このマーク601と重ならないように、1対のスペーサ601が形成されている。
1対のスペーサ601はそれぞれ幅:1.0mmで「鈎形」をなし、有効範囲603を囲繞する「ロ」字をなすように組み合わせられ、上記「ロ」字の対角部には、幅:5μmの隙間602を設けている。
1対のスペーサ601はそれぞれ幅:1.0mmで「鈎形」をなし、有効範囲603を囲繞する「ロ」字をなすように組み合わせられ、上記「ロ」字の対角部には、幅:5μmの隙間602を設けている。
図6は、図5に示す入射側の透明基板600の第2面に、液晶層側の透明基板605を接合した状態を説明図的に示している。図6に示すように、スペーサ601は、有効範囲603に形成されたマイクロレンズRl等の高さと同じ高さであり、各マイクロレンズRl等とスペ−サ601の頂部とが「液晶層側の透明基板」である平面基板605と接している。
スペーサ601の作製に当たっては、フォトリソグラフィ−によりスペ−サ部分にレジストが残らないようにパタ−ニングし、その上からCr膜を5000Åの厚さにスパッタリングした後、レジスト膜をリフトオフし、スペ−サ部分にのみCr膜が残るようにパタ−ニングした。
マイクロレンズRl等のアレイをエッチングで作製する(前記熱可塑性感光性材料の熱変形により形成された微細な球形状を透明基板に彫り移す)際、スペ−サ部分はCr膜の存在によりエッチングされずに残るため、透明基板600のスペーサ601の部分の高さは、Cr膜を除去した後はマイクロレンズRl等の頂部と同じ高さになっている。
なお、各面のマイクロレンズアレイには可視光域用のマルチ反射防止コ−トを蒸着した。入射側の透明基板600の第2面(液晶層側)側に、平面基板605として合成石英を合わせ、平面基板605とスペ−サ601の外周部の隙間に接着剤606として「スリ−ボンド社製の紫外線硬化型樹脂:VL−001」を塗布し、紫外線硬化させた。このように2枚の透明基板は「有効画素領域外」を接合している。
第2面のマイクロレンズアレイの各レンズ頂部と平面基板605の表面(第3面)とはスペーサとマイクロレンズRl等の頂部とで接しているが、有効画素領域内には約120万個のマイクロレンズがアレイ配列されており、平面基板とマイクロレンズアレイ基板とは120万個の点とスペーサとで接しているため、対向電極基板として要請される十分な「機械強度」を有している。
液晶デバイス製作プロセス中には加熱工程(約150℃)がある。透明基板600と平面基板605との間は空気層であるが、加熱工程の際には、熱膨張した空気はスペ−サ601の隙間602から外部に逃げる。上記隙間602は5μm幅と狭いため、洗浄時の洗浄液は表面張力の作用により、隙間部分から2枚の透明基板の間隙空間には浸入しない。従って、上記対向電極基板の構造は製造プロセスにも十分耐え得るものである。
2枚の透明基板600,605は同材料で熱膨張係数が等しいから、加熱工程(約150℃)の際の熱膨張の差により、一方の基板が破損する虞れがない。
アライメント用のマ−ク607は、スペ−サ601の内側(スペーサとマイクロレンズとの間)に設けてあり、第2面のマイクロレンズアレイの形成範囲は接着剤606により外部と遮断される。
なお、液晶層側の透明基板である平面基板605の厚みは90μmであり、R,G,B画素の繰返し配列における配列ピッチ(31.3μm)の略3倍(10倍以下)である(請求項5)。
2枚の透明基板を接合した後、その第4面(液晶層側の面)に、ITOのスパッタ膜(膜厚:1500Å,シ−ト抵抗:150Ω/□)を形成し、これを通常の工法によってパタ−ニングして対向電極とし、さらにその上にポリイミド層を形成して、対向電極基板とした。
次に、画素電極基板の製作方法を説明する。
図7(a)において、符号700はSiの基板を示す。この基板700の表面(液晶層側になる面)に、まず、R,G,B画素電極形状に対応する仕切り701のパタ−ンをフォトリグラフィ−で製作した。このときのレジストの厚さは3.2μm、仕切り701の幅は0.9μmで、仕切り701はR,G,B画素に対応する千鳥配列の矩形形状の2次元パターンをなす。
仕切り701をパタ−ニングした基板上に、Al−Si−Cuの複合材料による複合膜702を厚さ:3μmにスパッタリングで成膜した。複合膜702は、基板700の表面にはSiに密着性の良いAl−Si−Cuの複合材料を厚さ:約0.8μmにスパッタリングし、その上の厚み:約0.3μmは徐々にAlの成分を増してAl−richの膜を成膜し、基板表面から約1.1μm上の部分は、Alを成膜している。複合膜702の上は、必要ならCMP(Chemical-Mechanical Polising)で平坦化される。
次に、複合膜702上にフォトレジスト層703とCrスパッタリング膜704を順次形成し、その後さらにフォトレジスト705の層を形成し、フォトリソグラフィで中心画素(G画素)部以外の部分にフォトレジスト705を残す(G画素部だけレジストがない)ようにパターニングし(図7(b))、この状態からドライエッチングして先ずCr層704とフォトレジスト層703を除去した(図7(c))。
続いて、同じドライエッチング装置内でエッチングガス種を変更して、この部分(G画素部分)のAl−Si−Cu複合層702を1.83μmの深さにドライエッチングしてAl−Si−Cu複合層702の上部を除去した。
エッチングの結果、基板700上のG画素部分には、厚さ:1.2μmのAl−Si−Cu複合層702Gが残るが(図7(d))、その表面はG画素電極の反射面706Gとなる。この反射面706G上に、G光のみを透過するバンドパスフィルタ707Gを蒸着によって成膜した(図7(d))。
その後、R,B画素部の上に残っているフォトレジスト層703を溶液中で剥離すると、図8(a)に示すように、G画素電極の反射面706Gとバンドパスフィルタ707Gが形成される。
上記と同様の工程によって、図8(b)に示すようにR画素部以外の部分にフォトレジスト708とCr膜709を残し、ドライエッチング装置中で基板を10度傾け、前に加工したG画素部のバンドパスフィルタが表れるまでエッチングしてAl−Si−Cu複合材料を除去した。
これによって複合膜702はR画素電極部分では斜めにエッチングされ、図8(c)に示すように、基板700の表面に対しθ(10度)傾いた反射面706Rが形成される。その上に、R光のみを透過するバンドパスフィルタ707Rを蒸着により成膜した。その後、Al上のレジストを溶液中で剥離した。
更に、上記と同様の工程によって、B画素部以外の部分にフォトレジストとCr膜を残し、ドライエッチング装置中で基板を方線方向に対して−80度傾け、G画素部のバンドパスフィルタが表れるまでエッチングし、基板700に対し−θ(−10度)傾いた反射面706Bを形成し、その上にB光のみを透過するバンドパスフィルタ707Bを蒸着により成膜した。その後、Al上のレジストを溶液中で剥離した(図8(d))。
以上の工程により、図8(d)に示すように、G画素電極の反射面706Gが1.83μmくぼんだ逆台形状の反射面形状(両側の側面は、R,B画素電極の反射面)が得られる。
次いで、逆台形状の反射面形状のくぼみ部分にR,G,B画素電極形状に対応する仕切りパタ−ン708をフォトリグラフィで製作した(図9(a))。このときの仕切り708の形状は各画素電極に対応した形状で、レジストの厚さは1.9μm,幅は0.9μmである。
仕切り708のパタ−ン上に透明導電膜709としてITOを最大膜厚:1.84μmにスパッタリングして上記の逆台形状の窪みを埋めた(図9(a))。上記ITOの透明電極膜709は、シ−ト抵抗:150Ω/□以下である。続いて、仕切り708のパタ−ンをなすレジストを溶剤で剥離し、各画素間の溝を埋めるためにITO材料と同じ屈折率を有するSOG材料で穴埋めを行って、図9(b)に示す絶縁性の仕切り710とした。
かくして、Al−Si−Cu製の「反射面を持つ画素電極」上にバンドパスフィルタが形成され、ITOによる透明導電膜709が形成された画素電極基板を得ることができた。透明導電膜709は、画素電極ごとに絶縁され、且つ互いに実質的に同一平面を共有する。
上記画素電極基板は、Alの高反射率を有する金属電極機能を有し、R,G,B各画素電極に対応するバンドパスフィルタ−機能を有する膜を配置しているため混色が避けられ、透明導電膜が配置されているので液晶層の層厚方向に揃った駆動電界を液晶層に印加できる。
また、透明導電膜を同じ屈折率の透明絶縁膜で仕切ったので、R,B,G色が混色や迷光とならずに反射ミラ−電極に上に集光することが出来る。
上記の如くして得られた画素電極基板と前述の対向電極基板とにより、厚さ:2μmの液晶層を挾持し、全体を一体化して「反射型単板式液晶デバイス」を得た。
なお、対向電極基板を透過した光は液晶層を透過し、マイクロレンズの集光作用により、画素電極における反射面位置に集光する。
上記実施例1における入射側の透明電極の両面にマイクロレンズアレイを形成するに当たり、第1面のマイクロレンズアレイ(R,G,B3画素を単位として1個の割合で形成)は上記実施例1と同様に非球面形状とするとともに、第2面に形成するマイクロレンズアレイ(画素毎に対応させて形成)のレンズ面形状を、実施例1における凸トロイダル面形状に代えて、凸非球面形状とした。他は全て実施例1と同様にして「対向電極基板」を形成した。
一方、画素電極基板は、実施例1においてバンドパスフィルタの作製プロセスを省略し、画素電極の反射面上に直接、透明導電膜を形成した。このようにして得られた画素電極基板とともに、厚さ:2μmの液晶層を挾持一体化して反射型単板式液晶デバイスを形成した。
実施例2では、第2面に形成されたマイクロレンズアレイの各マイクロレンズも非球面であり、第1,第2面ともに非球面であるため、R,G,B光の分散角(コ−ンアングル):±3.0度の光束に対して集光性能が良く、このため、画素電極基板のバンドパスフィルタを省略しても、混色がない良好なカラー画像を投影できた。
実施例2における第2面の非球面は「グラデ−ションマスク(透過率に濃度分布を有するマスク)を用いて、基板上の感光性レジストに透過率分布に従う形状を得、これをドライエッチング法を用いて基板に掘り写す」方法で作製した。
10 入射側の透明基板
20 液晶層側の透明基板
30 液晶層
40 画素電極基板
20 液晶層側の透明基板
30 液晶層
40 画素電極基板
Claims (5)
- 3原色をなすR,G,Bの画素が互いに隣接し且つ繰り返して列をなすように配列構成された画素列を、画素列に直交する方向へ所定の複数列配列することにより、各原色画素の2次元パターンが同一のパターンをなして互いにずれ、2次元領域を均一に覆うように構成され、R,G,B光のうちの1つの光が上記2次元領域に直交するように入射し、他の2つの光が、上記画素列における画素の配列方向において、上記1つの光の主光線に対して互いに対称的に傾いて入射し、上記R,G,Bの各画素に応じた各画素電極が反射面を有し、各反射面は画素電極に入射すべき光がR,G,B光の何れであるかに応じて、反射面の傾き角を、反射面が入射光の主光線の入射方向に直交するように定められている反射型単板式液晶デバイスにおいて、
画素電極基板の各画素電極に共通する透明対向電極を形成され、画素電極基板とともに液晶層を挾持する対向電極基板であって、
2枚の透明基板を重ねて接合して形成され、
光の入射側から液晶層に向かって、各透明基板の面を第1〜第4面とするとき、第4面に上記透明対向電極が形成され、透明対向電極の形成される透明基板は厚みが薄く、
第1〜第3面のうちの2面がマイクロレンズアレイ形成面であり、
入射側のマイクロレンズアレイ形成面には、R,G,B画素の繰返し配列において、R,G,Bの3画素に対して1個の集光用のマイクロレンズが配置され、
液晶層側のマイクロレンズアレイ形成面には個々の画素に応じた集光用のマイクロレンズが画素ごとに個別的に対応して形成され、対応する画素の反射面に光を集光させることを特徴とする対向電極基板。 - 請求項1記載の対向電極基板において、
第1面および第2面がマイクロレンズアレイ形成面であることを特徴とする対向電極基板。 - 請求項1記載の対向電極基板において、
第1面および第3面がマイクロレンズアレイ形成面であることを特徴とする対向電極基板。 - 請求項1または2または3記載の対向電極基板において、
少なくとも入射側のマイクロレンズアレイ形成面に形成される個々のマイクロレンズのレンズ面形状が非球面形状であることを特徴とする対向電極基板。 - 請求項1または2または3または4記載の対向電極基板において、
透明対向電極を形成される透明基板の厚さが、R,G,B画素の繰返し配列における配列ピッチの10倍以下であることを特徴とする対向電極基板。
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