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JP3663687B2 - 担体への金属水酸化物及び/又は酸化物の担持方法 - Google Patents
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担体への金属水酸化物及び/又は酸化物の担持方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、担体上に金属水酸化物及び/又は金属酸化物を担持する方法に関するものである。特に本発明は、担体上に、極めて微細に分散した金属水酸化物及び/又は酸化物を担持する方法に関するものである。また本発明は、酸塩基触媒として有用な、担体上に極めて微細に分散して担持された金属水酸化物や金属酸化物の調製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属酸化物は、それ自身の持つ酸塩基強度によって、酸塩基触媒として機能することが知られている。複数の金属酸化物を複合させて複合酸化物とすると、単独の金属酸化物が発現する以上の強い酸強度を得ることが可能なことも良く知られている。
酸塩基触媒として用いる金属酸化物、特に複合酸化物の調製法としては、金属塩や金属アルコキシドを加水分解して水酸化物とし、次いでこの水酸化物を加熱して酸化物に変換する方法が一般に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法で担体上に金属酸化物を微細に分散した状態で担持させることは、極めて困難である。また、この方法で複合酸化物を調製しても、その酸塩基強度や酸塩基量は理論的に予測される値よりも大幅に下廻っていることが多い。その原因は、金属塩又は金属アルコキシドを液相で加水分解しても、異種の金属が原子レベルで複合化した水酸化物が形成され難く、それぞれの金属の水酸化物の混合物が生成し易いことによるものと思われる。このような水酸化物を加熱して得られる酸化物は、当然に理論上の複合酸化物からかけ離れたものとなり、それぞれの金属の酸化物が主体で、一部が不完全ながら複合酸化物化している状態にあるものと思われる。加水分解に際し、異種金属が原子レベルで複合化しない理由は、それぞれの加水分解速度が異なるためと考えられるが、液相での加水分解速度の制御は極めて困難である。従って本発明は液相での加水分解、すなわち原料の金属塩や金属アルコキシド及び生成する水酸化物が自由に移動し得る状態での加水分解を行なう代りに、これらの移動が束縛された状態で加水分解を行なう方法を提供せんとするものである。この方法によれば、担体上に従来法に比し、より微細に分散した金属水酸化物や酸化物を担持させたり、原子レベルでより複合化の進んだ複合酸化物を担持させることができると考えられる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、担体上に金属塩及び/又は金属アルコキシドを担持させ、次いで固相状態において担持されている金属塩及び/又は金属アルコキシドに塩基性物質を接触させる過程を経て、該金属塩及び/又は金属アルコキシドを対応する金属水酸化物及び/又は金属酸化物に変換することにより、金属水酸化物及び/又は酸化物を微細に分散した状態で担体に担持させることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明について詳細に説明するに、本発明では担体上に担持されている金属塩や金属アルコキシドに、固相状態において、塩基性物質を接触させる。これにより、金属塩や金属アルコキシドと、担体に吸着している水や金属塩の配位水、雰囲気の水分などの液相状態にない水、及び塩基性物質とが反応して固相状態で加水分解が起り、金属水酸化物が生成する。生成した金属水酸化物は、環境条件によっては、更に脱水して酸化物になる。また、加水分解が完了したのち、更に高温に加熱して水酸化物を酸化物に変換することもできる。本発明では、担体としては活性炭や金属酸化物など常用されている任意のものを用いることができる。好ましくは担体として金属酸化物を用いる。例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、マグネシア、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化ニオブ、酸化タンタル等の酸化物、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニア、シリカ−ジルコニア等の複合酸化物、アルミニウムシリケートやアルミニウムシリケートのアルミニウムを鉄、チタン、ガリウム等で同形置換したメタロシリケート、更にはこれらから成るゼオライト類(例えばモルデナイト、フォージャサイト、フェリエライト、ゼオライトΩ、ZSM−5、ZSM−11、ゼオライトβ、SSZ−26、SSZ−33、MCM−22、MCM−41等)、或いはモンモリロナイト、サポナイト、セピオライト、マイカ等の粘土鉱物などが用いられる。金属酸化物を担体として用いた場合には、担持される金属の水酸化物や酸化物は単に物理的に担体上に載っているのではなく、担体の金属酸化物と化学的に結合しており、場合によっては担体の金属酸化物との複合酸化物を形成しているものと考えられる。
【0006】
担体に担持させる金属塩及び金属アルコキシド(以下の説明においては、特記しない限り簡単のため、金属塩と金属アルコキシドの双方を含めて金属塩という)としては、周期律表II族、希土類を含むIII 族、IV族、V族、VIA族、VII A族、VIII族などの金属塩が用いられる。塩としては、例えば硝酸塩、酢酸塩、オキシ硝酸塩、塩化物、オキシ塩化物などが、またアルコキシドとしては、例えば、メトキシド、エトキシド、イソプロポキシド、ブトキシドなどが用いられるが、勿論これらに限定されるものではない。具体的な金属塩のいくつかを例示すれば、アルミニウムでは硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、アルミニウムイソプロポキシドなど、ガリウムでは硝酸ガリウム、ジルコニウムではオキシ硝酸ジルコニウム(ZrO(NO3 2 )、ジルコニウムオキシクロライド(ZrOCl2 )、ジルコニウムブトキシドなど、チタンでは四塩化チタン、チタニウムイソプロポキシド、チタニウムブトキシドなど、ハフニウムではハフニウムオキシクロライド(HfOCl2 )、貴金属では塩化ルテニウム、H2 PtCl5 、酢酸パラジウム、硝酸パラジウムなどがあげられる。
【0007】
金属塩は担体上に均一に担持させるのが好ましく、そのため通常は金属塩を溶媒に溶解して溶液とし、この溶液を担体に含浸させたのち、溶媒を除去する方法が採用される。
金属塩の場合には通常は水溶液として含浸させればよいが、金属アルコキシドの場合には、加水分解が起るので、水を溶媒として用い得ない場合が多い。このような場合には、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、ジメチルホルムアミド等の極性有機溶媒に溶解させて担体に含浸させればよい。また金属塩でも水に難溶の場合には、これらの有機溶媒に溶解させればよい。極めて加水分解しやすい金属塩や金属アルコキシドを担持させる場合には、溶媒を脱水したり、乾燥した雰囲気中で操作するのが好ましい。
【0008】
担体への金属塩の担持量は任意であるが、通常は担体に対し0.01〜50重量%である。本発明によれば、最終的に極めて微細な金属水酸化物や金属酸化物が担体上に均一に分散した状態となるので、担持量は従来法におけるよりも少量で十分であることが多い。従って本発明は高価な金属を担持させる場合に特に有利である。
【0009】
本発明の好ましい一態様では、金属塩と一緒に、熱分解により塩基性物質を生成する塩基性物質前駆体を担体に担持させる。このような塩基性物質前駆体としては、尿素、アルキル置換尿素、チオ尿素、アルキル置換チオ尿素及び各種のアミノ酸のようにアミノ基とカルボキシル基とを併有する有機化合物があげられる。これらの塩基性物質は加熱により容易に分解してアンモニアやアミン類を生成し、この生成したアンモニアやアミン類が水と一緒になって金属塩を対応する水酸化物に加水分解する。好ましくは、熱分解によりアンモニア又は低級アミン類、すなわち一般式NR1 2 3 (式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜3のアルキル基を示す)で表わされる塩基性物質を生成する塩基性物質前駆体が用いられる。これらの塩基性物質前駆体の担持量は、金属塩から理論的に生成し得る金属水酸化物の水酸基1モルに対し、塩基性物質前駆体から理論的に生成する塩基性物質が10モルまでの範囲である。10モルより多量となるように担持させることも勿論可能であるが、多量に用いることによる特別の利点はない。通常は生成する金属水酸化物の水酸基1モルに対し、生成する塩基性物質が0.1〜5モルとなるように、前駆体を担持させればよい。加水分解反応は触媒反応なので、生成する金属水酸化物の水酸基1モルに対し、生成する塩基性物質が1モル以下でも加水分解反応は進行するが、担持量があまりに少なすぎると、加水分解に際し外部から塩基性物質を補給しない限り、加水分解が十分に行なわれず、最終的に微細な金属酸化物が担体上に均一に分散した状態とするのが困難となる。
【0010】
金属塩と塩基性物質前駆体とを担体上に担持させるには、金属塩と塩基性物質前駆体とを含む溶液を担体に含浸させればよい。溶液の調製に際しては加水分解が起らないように注意する。また別法として、金属塩と塩基性物質前駆体とを別個の溶液として、担体に含浸させることもできる。例えは金属塩の水溶液を担体に含浸させたのち乾燥して水分を除き、次いで金属塩を溶解しない有機溶媒に塩基性物質前駆体を溶解させた溶液を担体に含浸させることにより、金属塩と塩基性物質前駆体とを担体上に均一に担持させることができる。
【0011】
担体に担持した金属塩は、次いで固相状態で加水分解して対応する水酸化物とする。ここで固相状態とは、実質的に液相が存在しない状態、すなわち金属塩が溶解状態にないことを意味し、水が全く存在しないことを意味するものではない。むしろ少量の水は加水分解反応に必要であり、担体の吸着水、金属塩の配位水または雰囲気中の水蒸気など、系内に存在する非液相状態の極微量の水が関与して、加水分解反応が進行する。若し実質的に完全な無水状態、例えば100℃以上の温度で長時間に亘り真空状態または乾燥した不活性ガス雰囲気中で保持して乾燥したものを、十分に除湿したアンモニアその他の塩基性物質と接触させても、加水分解は生起せず、従って最終的に金属酸化物の微粒子は生成しない。従って、担体に吸着水を保有させたり、担持した金属塩に配位水を保有させておくのが好ましい。酸化物を担体とする場合には、表面水酸基当り5〜6個の水を吸着させることができる。また金属塩は通常2〜12個の配位水を保有できる。更に雰囲気中に5%以下の水を存在させてもよい。
【0012】
加水分解は、担体に担持されている金属塩に塩基性物質のガスを接触させることにより行なわれる。塩基性物質としては一般式NR1 2 3 (式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜3のアルキル基を示す)で表わされるアンモニア又は低級アルキルアミンが用いられる。塩基性物質は、できるだけ低温で接触させる方が、担体上で生成する水酸化物や酸化物がより微細で分散性の高いものとなる傾向がある。この理由は詳らかでないが、高温になるほど固相状態にある金属塩の移動性が高くなるためと考えられる。
【0013】
塩基性物質は不活性ガスで稀釈して徐々に接触させるのが好ましい。急激に反応が進行すると、著るしい発熱が起り、生成する水酸化物や酸化物が均一に分散しなくなる傾向がある。例えば塩基性物質としてアンモニアを用いる場合には、十分に稀釈して接触させないと、室温以下で接触させる場合においても、激しい発熱が観測されることがある。従ってアンモニアを用いる場合には不活性ガスで十分に稀釈して200℃以下、好ましくは100℃以下で接触させる。塩基性物質の使用量は通常、加水分解の対象となる金属塩から生成する水酸化物の水酸基1モルに対し、0.1〜5モルである。
【0014】
金属塩と共に塩基性物質前駆体を担持させた場合には、外部から塩基性物質を供給することなく、加熱して塩基性物質前駆体を熱分解させ、生成するアンモニアその他の塩基性物質により、加水分解反応を行なわせることができる。勿論、所望ならば外部から塩基性物質を併用してもよい。塩基性物質前駆体の熱分解は、一般に塩基性物質が単独で存在する場合よりも低温、例えば10〜100℃低い温度で生起する。この理由は詳らかでないが、担体や加水分解により生成した水酸化物、酸化物などが熱分解触媒として作用するのではないかと推定される。いずれにしても、前述の如く加水分解反応は低温で行なわせる方が好ましいので、熱分解反応が低温で生起することは、本発明にとって有利である。例えば塩基性物質前駆体として尿素を用いた場合には、通常は90〜200℃、好ましくは90〜150℃に加熱して熱分解させればよい。
【0015】
加水分解反応により、担体上には塩基性物質の塩、例えば硝酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、塩化アンモニウム等のアンモニウム塩やアミン塩が生成しているが、これらの塩は後続する水酸化物から酸化物への焼成に際し、熱分解ないしは揮散により消失する。しかし所望ならば、焼成に先立ち水洗してこれらの塩を除去することも可能である。このような水洗によっても担体上の金属水酸化物や酸化物には何らの変化もみられないので、加水分解反応に際し生成する金属水酸化物や酸化物は、担体との相互作用により、担体と化学的に結合するものと思われる。そしてこのことが、極めて微細な金属酸化物が生成する原因となっていると推定される。
【0016】
加水分解により担体上に生成した金属水酸化物ないしは金属酸化物は、通常は引続き焼成して金属酸化物に変換し、酸塩基触媒として種々の触媒反応、例えば異性化反応、重合反応、水和反応、脱水反応、縮合反応等に用いられる。特に本発明方法により得られる微細な金属酸化物が担体上に高度に分散している担体付触媒は、低級オレフィンの重合反応、環状エーテル類の開環重合反応に特に有効である。また、担体上の金属酸化物をさらに還元して金属担持触媒としたものは、水素化反応、酸化反応、異性化反応、不均化反応等に用いた場合、従来法による触媒に比し、触媒単位重量当り活性が著るしく高く、且つ目的物の選択率も高い。このように本発明方法により、固相状態における加水分解反応を経て得られる担体付触媒の優れた性能は、加水分解に際し高度に分散した極めて微細な粒子が生成し、しかもこれが担体の金属酸化物と結合して複合化することによるものと考えられる。
【0017】
【実施例】
以下に実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
シリカ(富士シリシア社製品。キャリアクトQ−15,平均細孔径150Å,粒径300メッシュ以下)5.0gを、オキシ硝酸ジルコニウム・2水塩(ZrO(NO3 2 ・2H2 O)1.17g及び尿素0.57gを含有する水溶液10mlに加えた。60℃で水を減圧留去し、見掛け上乾燥した固体を得た。空気流通下、この固体を一定の昇温速度で1時間かけて120℃まで昇温し、引続いて2時間30分かけて800℃まで昇温した。800℃で3時間保持したのち放冷した。加水分解反応は95℃付近で生起したと考えられる。粉末X線回折により酸化ジルコニウム(ZrO2 )の平均結晶子径を測定したところ、28Åであった。なお、シリカとしてキャリアクトQ−15の代りに、キャリアクトQ−30 (平均細孔径300Å,粒径300メッシュ以下)又はキャリアクトQ−50 (平均細孔径300Å,粒径300メッシュ以下)を用いた以外は全く同様にして調製したものの酸化ジルコニウムの平均結晶子径も、いずれも28Åであった。
【0018】
比較例1
実施例1において、オキシ硝酸ジルコニウム1.17gだけを含有する水溶液10mlを用いた以外は実施例1と全く同様にして、シリカに担持された酸化ジルコニウムを調製した。粉末X線回折により得られた酸化ジルコニウムの平均結晶子径は200Åであった。
【0019】
実施例2
実施例1において、キャリアクトQ−15の代りに、キャリアクトQ−15の球状成型品(粒径2mmφ)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてシリカに担持された酸化ジルコニウムを調製した。粉末X線回折により得られた酸化ジルコニウムの平均結晶子径は28Åであった。
【0020】
実施例3
キャリアクトQ−15 5.0gを、オキシ硝酸ジルコニウム・2水塩1.17gを含有する水溶液10mlに加え、60℃で水を減圧留去した。得られた乾燥状態の固体を石英ガラス管に充填し、室温の窒素を300ml/分の流速で、28%アンモニア水溶液中を通過させたのち、石英ガラス管に供給した。直ちに発熱が起った。20分間経過後、2時間30分かけて800℃まで昇温した。800℃で3時間保持したのち放冷した。粉末X線回折により酸化ジルコニウムの平均結晶子径を測定したところ28Åであった。また得られた固体のZr/Si比(原子比)は1/19であり、調製に用いた原料のZr/Si比と同じであった。
【0021】
実施例4
実施例3において、石英ガラス管にアンモニアと水蒸気を含む窒素ガスを20分間供給したのち、石英ガラス管から固体を取出して脱塩水で洗浄した。次いで再び石英ガラス管に充填し、2時間30分かけて800℃まで昇温した。800℃で3時間保持したのち放冷した。粉末X線回折により酸化ジルコニウムの平均結晶子径を測定したところ28Åであった。また、得られた固体のZr/Si比(原子比)は1/19であった。従ってアンモニアと水蒸気とを含む窒素ガスで処理した段階で、ジルコニウムが担体であるシリカに固定されていたことが確認された。
【0022】
実施例5
キャリアクトQ−15 5.0gを、硝酸ジルコニウム・2水塩1.17g、テトラエチルシリケート0.91g及び尿素1.14gを含む40%メタノール水溶液35mlに加え、60℃で減圧下に水及びメタノールを留去した。得られた乾燥状態の固体を空気流通下に1時間かけて120℃まで昇温し、引続いて2時間30分かけて800℃まで昇温し、800℃で3時間保持したのち放冷した。粉末X線回折法による酸化ジルコニウムの平均結晶子径は28Åであった。
【0023】
実施例6
キャリアクトQ−15 5.0gを、硝酸アルミニウム・9水塩1.64g及び尿素0.86gを溶解している10mlの水溶液に加えた。60℃で水を減圧留去したのち、得られた固体を空気流通下に1時間かけて120℃まで昇温し、引続いて2時間30分かけて600℃まで昇温した。600℃で3時間保持したのち放冷した。粉末X線回折法によりアルミナの結晶子径を測定したところ、検出限界以下であった。
【0024】
比較例2
テトラエチルシリケート39.5gと硝酸アルミニウム・9水塩7.5gとを70%エタノール水600mlに溶解した。この溶液に17%アンモニア水を滴下して加水分解を生起させた。生成した沈澱を濾取し、水洗したのち乾燥し、更に600℃で焼成してシリカ−アルミナ複合酸化物を調製した。
テトラヒドロフランの開環重合
100mlのフラスコに、テトラヒドロフラン30g、無水酢酸1.53g並びに上述の実施例及び比較例で調製した酸化物触媒1.05gを仕込み、撹拌しながら40℃で5時間反応させた。反応終了後、濾過して触媒を除き、反応液をガスクロマトグラフィーで分析した。結果を第1表に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0003663687
Mwは生成した重合物の重量平均分子量を、
Mnは同じく数平均分子量を示す。
【0026】
ベンゼンの部分水添
実施例2で調製した酸化ジルコニウム担持シリカ5gを100mlの脱塩水に加えた。次いでこれに塩化ルテニウム及び硝酸亜鉛を溶解し、60℃で撹拌したのち、60℃で水を減圧留去した。
得られた乾燥固体をパイレックスガラス管に充填し、水素気流中200℃で2時間還元して、0.5%Ru−0.5%Zn/ZrO2 −SiO2 触媒を得た。
【0027】
ガラス内筒をセットした500ml容のオートクレーブに上記で得た触媒2.0g、硫酸亜鉛・7水和物7.2g、ベンゼン40ml及び脱塩水60mlを仕込み、温度150℃、水素分圧50kg/cm2 で1時間反応させた。反応終了後、冷却して油相を採取し、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、ベンゼン転化率62%、シクロヘキセン選択率78%であった。
なお、比較例1で調製した酸化ジルコニウム担持シリカを用いた以外は、上記と全く同様にして還元触媒を調製し、且つこれを用いて上記と全く同様にしてベンゼンの水素化を行なったところ、ベンゼン転化率52%、シクロヘキセン選択率64%であった。

Claims (11)

  1. 担体上に金属塩及び/又は金属アルコキシドを担持させたのち、固相状態において該金属塩及び/又は金属アルコキシドに塩基性物質を接触させる過程を経て該金属塩及び/又は金属アルコキシドを対応する金属水酸化物及び/又は酸化物に変換することを特徴とする担体への金属水酸化物及び/又は酸化物の担持方法。
  2. 担体上に金属塩及び/又は金属アルコキシドを担持させ、固相状態においてこれに塩基性物質を接触させたのち更に高温に加熱することを特徴とする担体への金属酸化物の担持方法。
  3. 担体上への金属塩及び/又は金属アルコキシドの担持が、金属塩及び/又は金属アルコキシドを含む溶液を担体に接触させ、次いで担体から液相を除して、該金属塩及び/又は金属アルコキシドを固相状態とすることにより行なわれることを特徴とする請求項1又は2記載の担持方法。
  4. 塩基性物質が、NR123(R1、R2、R3はそれぞれ独立して水素又は炭素数1〜3のアルキル基を示す)で表わされるアンモニア又はアミンであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の担持方法。
  5. 担体上に金属塩及び/又は金属アルコキシド並びに熱分解して塩基性物質を生成する塩基性物質前駆体を担持させたのち、固相状態において該前駆体を熱分解する過程を経て該金属塩及び/又は金属アルコキシドを対応する金属水酸化物及び/又は酸化物に変換させることを特徴とする担体への金属水酸化物及び/又は酸化物の担持方法。
  6. 担体上に金属塩及び/又は金属アルコキシド並びに熱分解して塩基性物質を生成する塩基性物質前駆体を担持させたのち、固相状態において加熱して該前駆体を熱分解させ、次いで更に高温に加熱することを特徴とする担体への金属酸化物の担持方法。
  7. 担体上への金属塩及び/又は金属アルコキシド並びに塩基性物質前駆体の担持が、これらを含む溶液を担体に接触させ、次いで担体から液相を除去して、該金属塩及び/又は金属アルコキシドを固相状態とすることにより行なわれることを特徴とする請求項5又は6記載の担持方法。
  8. 塩基性物質前駆体が、尿素、アルキル置換尿素、チオ尿素、アルキル置換チオ尿素及びカルボキシル基とアミノ基とを併有する有機化合物から選ばれるものであることを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の担持方法。
  9. 担体が、金属酸化物であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の担持方法。
  10. 担体が、周期律表II族、希土類を含むIII族、IV族、V族及びVIA族から
    選ばれた少くとも1種の金属酸化物であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の担持方法。
  11. 金属塩又は金属アルコキシドが、周期律表のII族、希土類を含むIII族
    、IV族、V族、VIA族、VIIA族及びVIII族から選ばれた金属の塩又はアルコキシドである
    ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の担持方法。
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