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JP3666429B2 - オートフォーカス装置及び方法、並びにカメラ - Google Patents
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JP3666429B2 - オートフォーカス装置及び方法、並びにカメラ - Google Patents

オートフォーカス装置及び方法、並びにカメラ Download PDF

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  • Focusing (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の画素で構成される画像信号を入力して、撮影レンズの合焦制御を行うオートフォーカス技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラ等のオートフォーカス技術の一つとして、撮影レンズを介して得られる画像信号に基づいて合焦状態を判別し、オートフォーカス制御を行うコントラスト方式(又は、山登り方式とも呼ばれる。)が知られている。
【0003】
従来のコントラスト方式によるオートフォーカス制御では、より広い範囲で合焦状態を実現することを可能にするために、画像に対して複数の合焦評価領域が設定される。そして撮影レンズを所定方向に段階的に移動させ、各レンズ位置にて画像信号が取得されて、合焦評価領域ごとに合焦状態を評価するための評価値(例えばコントラスト等)が求められる。そして、合焦評価領域ごとに、評価値が最大となるレンズ位置を合焦位置として特定するとともに、合焦評価領域ごとに求められる合焦位置のうちから一の合焦位置(例えば最も近側の位置)が特定される。ここで特定される一の合焦位置が撮影レンズによって合焦状態が実現されるレンズ位置である。そして撮影レンズをその特定された一の合焦位置に自動駆動して、合焦状態を実現するように制御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、コントラスト方式のオートフォーカス制御を高精度に行う場合には、合焦評価領域ごとの評価値を求める際に、より多くの画素を用いて演算することが望ましい。その一方、合焦評価領域ごとに多くの画素を用いて評価値を求める演算を行うと、演算処理に長時間を要することとなり、迅速なオートフォーカス制御を行うことが困難になる。
【0005】
そこで、この発明は、各合焦評価領域の画像成分から合焦状態を実現するための重要度を評価し、重要度の高い領域についてはより多くの画素を用いて演算することで、オートフォーカス制御の精度を向上させ、また、迅速なオートフォーカス制御を可能にするオートフォーカス装置及び方法、並びにカメラを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数の画素で構成される画像を入力して、撮影レンズの合焦制御を行うコントラスト方式のオートフォーカス装置であって、前記画像に設定される複数の領域のそれぞれから領域画像を抽出する領域画像抽出手段と、前記複数の領域から得られる各領域画像の画像特性に基づいて、前記複数の領域のうちから、前記撮影レンズの合焦位置を検出する際の高精度評価対象領域を特定する領域特定手段と、前記複数の領域のうちの前記高精度評価対象領域については所定画素数よりも多くの画素を用いて前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求め、他の領域については前記所定画素数よりも少ない画素を用いて前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求める評価値算出手段と、前記評価値に基づいて前記撮影レンズの合焦位置を求め、前記合焦位置に前記撮影レンズを駆動する制御手段と、を備えている。
【0008】
請求項に記載の発明は、請求項に記載のオートフォーカス装置において、前記領域特定手段が、前記画像特性として、前記複数の領域から得られる各領域画像のコントラストを求め、前記コントラストが所定値よりも大きい場合に、前記複数の領域のうちから前記高精度評価対象領域を特定することを特徴としている。
【0009】
請求項に記載の発明は、請求項に記載のオートフォーカス装置において、前記領域特定手段が、前記画像特性として、前記複数の領域から得られる各領域画像の画素毎の色成分分布を求め、所定の色成分となる画素数が所定値よりも多い場合に、前記複数の領域のうちから前記高精度評価対象領域を特定することを特徴としている。
【0010】
請求項に記載の発明は、請求項に記載のオートフォーカス装置において、前記所定の色成分が肌色成分であることを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載の発明は、複数の画素で構成される画像を入力して、撮影レンズの合焦制御を行うコントラスト方式のオートフォーカス方法であって、(a)前記画像に設定される複数の領域のそれぞれから領域画像を抽出する工程と、(b)前記複数の領域から得られる各領域画像の画像特性に基づいて、前記複数の領域のうちから、前記撮影レンズの合焦位置を検出する際の高精度評価対象領域を特定する工程と、(c)前記複数の領域のうちの前記高精度評価対象領域については所定画素数よりも多くの画素を用いて前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求め、他の領域については前記所定画素数よりも少ない画素を用いて前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求める工程と、(d)前記評価値に基づいて前記撮影レンズの合焦位置を求め、前記合焦位置に前記撮影レンズを駆動する工程と、を備えている。
【0015】
請求項6に記載の発明は、コントラスト方式によって撮影レンズの合焦制御を行うカメラであって、前記撮影レンズを介して被写体像を撮影し、複数の画素で構成される画像を生成する画像生成手段と、前記画像に設定される複数の領域のそれぞれから領域画像を抽出する領域画像抽出手段と、前記複数の領域から得られる各領域画像の画像特性に基づいて、前記複数の領域のうちから、前記撮影レンズの合焦位置を検出する際の高精度評価対象領域を特定する領域特定手段と、前記複数の領域のうちの前記高精度評価対象領域については所定画素数よりも多くの画素を用いて前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求め、他の領域については前記所定画素数よりも少ない画素を用いて前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求める評価値算出手段と、前記評価値に基づいて前記撮影レンズの合焦位置を求め、前記合焦位置に前記撮影レンズを駆動する制御手段と、を備えている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0017】
<1.デジタルカメラの構成>
図1はこの発明の一実施形態であるデジタルカメラ1を示す斜視図である。また、図2はデジタルカメラ1の背面側を示す図である。
【0018】
図1に示すように、デジタルカメラ1の前面側には、撮影レンズ11とファインダ窓2とが設けられている。撮影レンズ11の内側には撮影レンズ11を介して入射する被写体像を光電変換して画像信号(画素ごとの画素データの配列からなる信号)を生成するための画像生成手段としてCCD撮像素子30が設けられている。
【0019】
撮影レンズ11には光軸方向に沿って移動可能なレンズ系が含まれており、該レンズ系を駆動することにより、CCD撮像素子30に結像される被写体像の合焦状態を実現することができるように構成されている。
【0020】
また、デジタルカメラ1の上面側には、レリーズボタン8と、カメラ状態表示器13と、撮影モード設定ボタン14とが配置されている。レリーズボタン8は被写体の撮影を行うときにユーザが押し込み操作を行ってデジタルカメラ1に撮影指示を与えるボタンである。カメラ状態表示器13は例えばセグメント表示タイプの液晶表示器によって構成され、デジタルカメラ1における現在の設定内容等をユーザに示すために設けられている。また、撮影モード設定ボタン14は、デジタルカメラ1による撮影動作時の撮影モード、例えばポートレートモード、風景モード等の複数の撮影モードのうちから被写体に応じた一の撮影モード、を手動操作で選択設定するためのボタンである。
【0021】
また、デジタルカメラ1の側面部には、ユーザによるレリーズボタン8の押下操作に伴う本撮影動作で得られる画像データを記録するための記録メディア9を装着する装着部15が形成されており、交換可能な記録メディア9を装着することができる。
【0022】
また、図2に示すように、デジタルカメラ1の背面側にはライブビュー画像や撮影画像等を表示するための液晶表示部16と、デジタルカメラ1の各種設定状態を変更するための操作ボタン17と、ファインダ窓2とが設けられている。
【0023】
図3はデジタルカメラ1の内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、デジタルカメラ1は、画像信号を処理するための撮影機能部3、オートフォーカス制御を実現するためのオートフォーカス装置50及びレンズ駆動部18、デジタルカメラ1に設けられた各部を統括的に制御するカメラ制御部20とを備えて構成される。
【0024】
撮影レンズ11を介してCCD撮像素子30に結像される被写体像は、CCD撮像素子30において複数の画素を有する電気的な画像、すなわち画像信号に変換され、A/D変換器31へと導かれる。
【0025】
A/D変換器31はCCD撮像素子30から出力される画像信号を例えば1画素あたり10ビットのデジタル信号に変換する。A/D変換器31から出力される画像信号は、画像処理部33へと導かれる。
【0026】
画像処理部33は、画像信号に対してホワイトバランスの調整、γ補正及び色補正等の画像処理を施す。ライブビュー画像の表示時には、画像処理部33は画像処理を施した画像信号をライブビュー画像作成部35に与える。また、オートフォーカス制御を行う時には、画像処理部33は画像信号を画像メモリ36に与える。さらに、レリーズボタン8の押下操作に伴って行われる撮影動作(本撮影)時には、画像処理部33は画像処理を施した画像信号を画像圧縮部34に与える。
【0027】
そしてライブビュー画像の表示時等には、ライブビュー画像作成部35が液晶表示部16に適合した画像信号を生成し、それを液晶表示部16に与えるように構成されている。そのため、ライブビュー画像の表示時には、CCD撮像素子30において逐次光電変換して得られる画像信号に基づいて液晶表示部16に画像表示が行われる。
【0028】
画像メモリ36は、オートフォーカス制御を行うために画像信号を一時的に記憶するものである。この画像メモリ36には、オートフォーカス装置50が撮影レンズ11のレンズ位置を段階的に駆動させ、カメラ制御部20の制御によって撮影レンズ11の各レンズ位置で撮影された画像信号が格納される。
【0029】
画像処理部33から画像メモリ36に画像信号が格納されるタイミングは、オートフォーカス制御が行われるタイミングである。このため、ライブビュー画像表示時に液晶表示部16に対して合焦状態のライブビュー画像を表示させたい場合にはそのライブビュー画像表示時にも画像メモリ36に画像信号を格納するように構成すればよい。
【0030】
また、レリーズボタン8の押下操作が行われた場合、その本撮影の撮影動作を行う前にオートフォーカス制御を行う必要がある。そのため、本撮影動作を行う前に、撮影レンズ11のレンズ位置を段階的に駆動させつつ、各レンズ位置で撮影された画像信号が画像メモリ36に格納される。オートフォーカス装置50は、画像メモリ36に格納される画像信号を取得して、コントラスト方式のオートフォーカス制御を行うように構成される。そしてオートフォーカス装置50によるオートフォーカス制御が行われて撮影レンズ11が合焦位置に駆動された後に本撮影の撮影動作が行われ、本撮影によって得られる画像信号が画像圧縮部34に与えられる。
【0031】
画像圧縮部34は本撮影によって得られる画像に対して所定の圧縮方法による画像圧縮処理を施すように構成されており、画像圧縮の施された画像信号が画像圧縮部34から出力され、記録メディア9に記録される。
【0032】
カメラ制御部20はCPUが所定のプログラムを実行することによって実現され、ユーザが撮影モード設定ボタン14、レリーズボタン8及び操作ボタン17を含む各種ボタンを操作した場合に、その操作内容に応じて撮影機能部3の各部やオートフォーカス装置50を制御するように構成される。また、カメラ制御部20はオートフォーカス装置50と連繋し、オートフォーカス制御時にはオートフォーカス装置50が撮影レンズ11のレンズ位置を段階的に駆動させた場合に、各レンズ位置でCCD撮像素子30の撮影動作を制御し、かつ、その撮影された画像信号を画像メモリ36に格納するように制御する。
【0033】
レンズ駆動部18はオートフォーカス装置50からの指令に応じて撮影レンズ11を光軸に沿って移動させる駆動手段であり、CCD撮像素子30に結像される被写体像の合焦状態を変化させるものである。
【0034】
オートフォーカス装置50は画像データ取得部51、領域画像抽出部52、領域特定部53、評価値算出部54、及び駆動制御部55を備えて構成され、画像メモリ36に格納された画像信号を取得して、コントラスト方式によるオートフォーカス制御を行う。つまり、撮影レンズ11によってCCD撮像素子30に結像される被写体像を合焦位置に導くように動作する。
【0035】
画像データ取得部51が画像メモリ36に格納された画像信号を取得し、領域画像抽出部52がその画像信号のうちから合焦評価領域に含まれる画像成分(すなわち領域画像)を抽出する。
【0036】
合焦評価領域は、コントラスト方式での合焦状態の指標値となる評価値を算出するための単位領域であり、画像メモリ36に格納される画像に対して複数の合焦評価領域が設定される。複数の合焦評価領域を設定することにより、広い範囲でのオートフォーカス制御を行うことが可能になる。
【0037】
図4及び図5は合焦評価領域の一例を示す図である。図4に示すように、画像メモリ36に格納される画像G10に対して複数の水平合焦評価領域R1〜R15が設定される。水平合焦評価領域R1〜R15は画像G10の水平方向(X方向)についてのコントラストを抽出して合焦用の評価値を算出するための合焦評価領域となる。
【0038】
また、図5に示すように、画像メモリ36に格納される画像G10に対して複数の垂直合焦評価領域R16〜R25も設定される。垂直合焦評価領域R16〜R25は画像G10の垂直方向(Y方向)についてのコントラストを抽出して合焦用の評価値を算出するための合焦評価領域となる。
【0039】
つまり、この実施の形態においては、合焦状態を評価するための合焦評価領域が水平方向に15個、垂直方向に10個の領域の全てが合焦状態を評価するための合焦評価領域となる。
【0040】
そして領域画像抽出部52が各合焦評価領域R1〜R25に含まれる画像成分(領域画像)を抽出し、領域特定部53に対して各合焦評価領域R1〜R25に含まれる画像成分を与えるように構成されている。
【0041】
領域特定部53は、複数の合焦評価領域R1〜R25のうちからオートフォーカス制御に用いる領域を特定する。上述のように、この実施の形態においては、画像G10の水平方向及び垂直方向の双方について合焦状態を示す評価値を算出するための、25個の合焦評価領域が設定されているが、これら全てについて同様の評価値の算出演算を行うことは、オートフォーカス制御の効率を低下させることになる。そのため、領域特定部53は各合焦評価領域の画像成分が示す画像特性に基づいて、オートフォーカス制御を高精度に行うことが可能になる合焦評価領域を高精度評価対象領域として特定するように構成されている。
【0042】
そして、評価値算出部54は、領域特定部53で特定された高精度評価対象領域の評価対象画素数を所定画素数よりも増加させることにより、特定された合焦評価領域の評価値を高精度に求めるように構成される。その結果、オートフォーカス装置50において、高精度なオートフォーカス制御が行われる。また、評価値算出部54は複数の合焦評価領域R1〜R25のうちの高精度評価対象領域として特定されなかった他の領域については評価対象画素数を、所定画素数又は所定画素数よりも少ない画素数に設定して評価値を求めるように構成され、効率的なオートフォーカス制御を行うように実現される。
【0043】
図6は各水平合焦評価領域R1〜R15における画素構成の一例を示す図である。例えば、画像G10が水平方向に2000画素、垂直方向に1500画素を有する大きさの場合、図6に示すように各水平合焦評価領域R1〜R15は水平方向(X方向)に250個、垂直方向(Y方向)に100個の画素が配列された長方形型領域となっている。つまり、長方形型領域の長手方向が水平方向に設定されることにより、水平方向のコントラストに基づいた評価値を良好に検出することができるように構成されている。
【0044】
一般的に各水平合焦評価領域R1〜R15における評価値Chは、
【0045】
【数1】
Figure 0003666429
【0046】
によって求められる。ただし、数1の式において、nは垂直方向(Y方向)の画素位置を走査するためのパラメータであり、mは水平方向(X方向)の画素位置を走査するためのパラメータである。また、Pは各画素の画素値(輝度値)である。したがって、数1の式に基づく演算により、評価値Chは、各合焦評価領域R1〜R15において、水平ライン10ライン毎に、着目画素(P10・n,m)と、水平方向に4画素先の画素(P10・n,m+4)との輝度値の差分二乗値を求め、その差分二乗値をそれぞれの合焦評価領域において総和した値となる。
【0047】
領域特定部53が水平合焦評価領域R1〜R15のうちのいくつかを高精度評価対象領域として特定した場合、その高精度評価対象領域については、水平ライン10ライン毎に差分二乗値の演算を行うのではなく、例えば水平ライン5ライン毎に差分二乗値の演算を行うようにして、領域内における評価対象画素数を増加設定する。この結果、高精度評価対象領域については、評価値の算出の際に評価される画素数(サンプル数)が増加することとなり、高精度に評価値を求めることが可能になる。
【0048】
これに対し、高精度評価対象領域として特定されなかった他の水平合焦評価領域については、デフォルト値である水平ライン10ライン毎に差分二乗値の演算を行ったり、又は、例えば水平ライン20ライン毎に差分二乗値の演算を行うようにして、領域内における評価対象画素数を減少設定する。この結果、高精度評価対象領域以外の領域については、効率的に評価値の算出演算を行うことが可能になり、効率的なオートフォーカス制御を行うことが可能になる。
【0049】
すなわち、この実施の形態では、上記数1の式における水平ライン10ライン毎に評価対象画素を抽出する演算式から、水平ラインk1ライン毎(ただし、k1は任意の正数)に評価対象画素を抽出する演算式に変換した式である、
【0050】
【数2】
Figure 0003666429
【0051】
に基づいて、各水平合焦評価領域R1〜R15における評価値Chを求めるように構成されるのである。なお、数2の式においてNは、N=100/k1−1によって求められる整数である。
【0052】
そして、上記数2の式におけるパラメータk1は領域特定部53によって各水平合焦評価領域R1〜R15の画像特性に応じて所定値よりも大きな値に設定されたり、又は小さな値に設定される。高精度評価対象領域として特定された水平合焦評価領域については例えばパラメータk1=5として設定され、高精度評価対象領域として特定されなかった他の水平合焦評価領域については例えばパラメータk1=10又は20として設定される。そして評価値算出部54が数2の式に基づいた演算を行うことにより、高精度評価対象領域については評価対象画素数を多くして高精度な評価値演算を行うことができる一方で、他の領域については演算時間を短縮することができ、効率的に評価値演算を行うことが可能になる。
【0053】
次に、図7は各垂直合焦評価領域R16〜R25における画素構成の一例を示す図である。例えば、画像G10が水平方向に2000画素、垂直方向に1500画素を有する大きさの場合、図7に示すように各垂直合焦評価領域R16〜R25は水平方向(X方向)に50個、垂直方向(Y方向)に250個の画素が配列された長方形型領域となっている。つまり、長方形型領域の長手方向が垂直方向に設定されることにより、垂直方向のコントラストに基づいた評価値を良好に検出することができるように構成されている。
【0054】
一般的に各垂直合焦評価領域R16〜R25における評価値Cvは、
【0055】
【数3】
Figure 0003666429
【0056】
によって求められる。ただし、数3の式においても、nは垂直方向(Y方向)の画素位置を走査するためのパラメータであり、mは水平方向(X方向)の画素位置を走査するためのパラメータである。また、Pは各画素の画素値(輝度値)である。したがって、数3の式に基づく演算により、評価値Cvは、各合焦評価領域R16〜R25において、垂直ライン5ライン毎に、着目画素(Pn,5・m)と、垂直方向に4画素先の画素(Pn+4,5・m)との輝度値の差分二乗値を求め、その差分二乗値をそれぞれの合焦評価領域において総和した値となる。
【0057】
領域特定部53が垂直合焦評価領域R16〜R25のうちのいくつかを高精度評価対象領域として特定した場合、その高精度評価対象領域については、垂直ライン5ライン毎に差分二乗値の演算を行うのではなく、例えば垂直ライン2ライン毎に差分二乗値の演算を行うようにして、領域内における評価対象画素数を増加設定する。この結果、高精度評価対象領域については、評価値の算出の際に評価される画素数(サンプル数)が増加することとなり、高精度に評価値を求めることが可能になる。
【0058】
これに対し、高精度評価対象領域として特定されなかった他の垂直合焦評価領域については、デフォルト値である垂直ライン5ライン毎に差分二乗値の演算を行ったり、又は、例えば垂直ライン10ライン毎に差分二乗値の演算を行うようにして、領域内における評価対象画素数を減少設定する。この結果、高精度評価対象領域以外の領域については、効率的に評価値の算出演算を行うことが可能になり、効率的なオートフォーカス制御を行うことが可能になる。
【0059】
すなわち、この実施の形態では、上記数3の式における垂直ライン5ライン毎に評価対象画素を抽出する演算式から、垂直ラインk2ライン毎(ただし、k2は任意の正数)に評価対象画素を抽出する演算式に変換した式である、
【0060】
【数4】
Figure 0003666429
【0061】
に基づいて、各垂直合焦評価領域R16〜R25における評価値Cvを求めるように構成されるのである。なお、数4の式においてMは、M=50/k2−1によって求められる整数である。
【0062】
そして、上記数4の式におけるパラメータk2は領域特定部53によって各垂直合焦評価領域R16〜R25の画像特性に応じて所定値よりも大きな値に設定されたり、又は小さな値に設定される。高精度評価対象領域として特定された垂直合焦評価領域については例えばパラメータk2=2と設定し、高精度評価対象領域として特定されなかった他の水平合焦評価領域については例えばパラメータk2=5(又は10)と設定して、評価値算出部54が数4の式に基づいた演算を行って評価値Cvの算出を行う。このような演算を行うことにより、高精度評価対象領域については評価対象画素数を多くして高精度な評価値演算を行うことができる一方で、他の領域については演算時間を短縮することができ、効率的に評価値演算を行うことが可能になる。
【0063】
なお、上記数1又は数3の式を、評価値演算を行う際のデフォルト設定とし、領域特定部53が各合焦評価領域R1〜R25における各画像成分の画像特性に基づいて数2又は数4の式に示すパラメータk1,k2の値を求めるように構成することが好ましい。
【0064】
ここで、ある一つの合焦評価領域に着目し、撮影レンズ11のレンズ位置を段階的に移動させ、各レンズ位置で得られる画像信号に基づいて評価値Ch(又はCv)を求めていくと、レンズ位置と評価値Ch(又はCv)との関係は図8に示すように変化する。
【0065】
図8は撮影レンズ11を駆動した場合の評価値の変化(評価値特性曲線)を示す図である。撮影レンズ11を一定間隔で段階的に駆動しつつ、各レンズ位置SP1,SP2,…において評価値Ch又はCvを求めていくと、あるレンズ位置までは評価値が次第に上昇していき、その後、評価値は次第に低下していく。この評価値のピーク位置(最大点)が撮影レンズ11による合焦位置FPである。図8の例では、レンズ位置SP4とSP5との間に合焦位置FPがある。
【0066】
評価値算出部54は、各レンズ位置における評価値Ch(又はCv)を求めるとともに、各レンズ位置における評価値に対して所定の補間処理を行って合焦位置FPを求める。補間処理の一例としては、ピークを超える前のレンズ位置SP3,SP4と、ピークを超えた後のレンズ位置SP5,SP6とを特定し、レンズ位置SP3,SP4における評価値を通る直線L1とレンズ位置SP5,SP6における評価値を通る直線L2とを設定する。そして、それら直線L1,L2の交点を評価値のピーク点として特定し、それに対応するレンズ位置を合焦位置FPとして特定する。
【0067】
このような処理を各合焦評価領域R1〜R25について行うと、各合焦評価領域R1〜R25について異なる合焦位置FPが特定される可能性がある。そこで評価値算出部54は最終的に1つの合焦位置を特定する。例えば、評価値算出部54は各評価対象領域R1〜R25から求められる合焦位置FPのうち、被写体がデジタルカメラ1に最も近いと判断される合焦位置(すなわち、最も近側の位置)を選択し、それを最終的な合焦位置として特定する。
【0068】
そして評価値算出部54において最終的に特定された一の合焦位置に対して撮影レンズ11を移動させるように、駆動制御部55がレンズ駆動部18を制御することによって、デジタルカメラ1の合焦状態が実現される。
【0069】
この実施の形態のデジタルカメラ1及びオートフォーカス装置50は、画像に設定される複数の合焦評価領域のそれぞれから画像成分を抽出し、複数の合焦評価領域から得られる各画像成分の画像特性に基づいて、複数の合焦評価領域のうちから、撮影レンズ11の合焦位置を検出する際の高精度評価対象領域を特定するように構成され、かつ、その特定された高精度評価対象領域については他の合焦評価領域よりも多くの画素を用いて撮影レンズ11の合焦状態に関する評価値を求めるように構成されているため、高精度でかつ効率的にオートフォーカス制御を行うことが可能になる。なお、各合焦評価領域の画像特性を評価する際には、各画像成分のコントラストや色相等を評価することが好ましいが、これについては後述することにする。
【0070】
ところで、これまでは複数の合焦評価領域R1〜R25を高精度評価対象領域とそれ以外の領域とに区別する例について説明してきたが、高精度評価対象領域として特定された複数の合焦評価領域を評価対象領域群とするとともに、高精度評価対象領域として特定されなかった複数の合焦評価領域を非評価領域群とし、非評価領域群については評価値演算を行わないように構成してもよい。そのように構成することで、非評価領域群については評価値演算を行う必要がなくなるので、より効率的なオートフォーカス制御を行うことが可能になる。
【0071】
また、各合焦評価領域R1〜R25の画像成分を評価することによって、まず評価対象領域群と非評価領域群とに区別し、高精度評価対象領域を評価対象領域群の中から特定するようにしてもよい。複数の合焦評価領域R1〜R25のうちからまず評価対象領域群と非評価領域群とを区別することにより、この場合も非評価領域群については評価値演算を行う必要がなくなるので、より効率的なオートフォーカス制御を行うことが可能になる。
【0072】
<2.デジタルカメラ1の動作>
次に、デジタルカメラ1の動作について説明する。図9乃至図13はデジタルカメラ1における合焦動作を示すフローチャートであり、一例としてユーザがレリーズボタン8を押下操作した際にオートフォーカス制御を行う場合を示している。また、図9はデジタルカメラ1における全体的な動作を示しており、図10乃至図13は複数の合焦評価領域R1〜R25に対して評価値演算を施す際のパラメータの設定処理(評価対象領域設定処理)についてのそれぞれ異なる処理を示している。
【0073】
まず、全体的な動作について説明する。図9に示すように、デジタルカメラ1のカメラ制御部20はユーザがレリーズボタン8を押下操作して撮影指示の入力を行ったか否かを判断する(ステップS1)。そしてユーザからの撮影指示があった場合に、デジタルカメラ1においてCCD撮像素子30に結像される被写体像を合焦状態とするためのオートフォーカス制御が開始される。
【0074】
オートフォーカス制御が開始されると、まず、評価対象領域設定処理が行われる(ステップS2)。評価対象領域設定処理は、複数の合焦評価領域のうちから高精度評価対象領域を特定したり、又は、評価対象領域群を選択してその評価対象領域群から高精度評価対象領域を特定する処理である。複数の合焦評価領域のうちから評価対象領域群を選択する場合、評価対象領域群に選択されなかった合焦評価領域については非評価領域群(すなわち評価対象外の領域群)となるので、評価値演算が行われず、演算処理の効率化が図られる。そして、各合焦評価領域について上記数2又は数4の式に基づく演算を行う際のライン毎のパラメータk1,k2を設定するための処理である。
【0075】
このとき設定されるパラメータk1,k2はオートフォーカス装置50内に設けられる図示しないメモリに一時的に記憶される。そして撮影レンズ11を段階的に移動させて逐次得られる画像信号に対して上記数2又は数4の式に基づく演算処理を行うときに、合焦評価領域ごとに求められたパラメータk1,k2を数2又は数4の式に適用して評価値Ch又はCvを求める演算が行われる。
【0076】
そして評価対象領域設定処理(ステップS2)が終了すると、撮影レンズ11を所定量ずつ段階的に移動させながら、各レンズ位置において得られる画像信号が画像メモリ36に格納される(ステップS3)。
【0077】
そして各レンズ位置における評価値の算出処理(ステップS4)が行われる。このとき、評価対象領域設定処理において合焦評価領域ごとに設定されたパラメータk1,k2を用いて数2又は数4の式に基づいた演算が行われ、各合焦評価領域についての評価値Ch,Cvが求められる。そして撮影レンズ11を段階的に移動させた際に得られた各画像信号について演算処理が行われ、各合焦評価領域について図8に示したような評価値特性曲線が得られる。このとき、高精度評価対象領域については評価対象画素数が多く設定されて評価値演算が行われるので、精度の高い評価値を求めることができるとともに、高精度評価対象領域以外の合焦評価領域については演算処理を速やかに完了することができる。
【0078】
そして各合焦評価領域について評価値Ch,Cvが最大になる合焦位置FPを求め、各合焦評価領域について求められる合焦位置FPから一の合焦位置を特定する(ステップS5)。
【0079】
その後、駆動制御部55がレンズ駆動部18に対して駆動信号を出力して、撮影レンズ11をステップS5で求められた合焦位置に移動させる(ステップS6)。この結果、撮影レンズ11を介してCCD撮像素子30に結像される被写体像が合焦状態となる。
【0080】
そして本撮影の撮影処理が行われ(ステップS7)、合焦状態の被写体像を撮影した画像信号に対して所定の画像処理が施され(ステップS8)、その画像が記録メディア9に画像記録される(ステップS9)。
【0081】
このようなオートフォーカス制御を行うことにより、複数の合焦評価領域が設定されている場合であって全ての領域について一律の処理を行う場合に比べて、高精度評価対象領域については高精度に評価値を求めることができるとともに、それ以外の領域については効率的な演算処理が可能であるので、精度が高く、かつ迅速なオートフォーカス制御を行うことが可能になる。
【0082】
次に、図10を参照しつつ、評価対象領域設定処理(ステップS2)における第1の処理形態について説明する。まず、オートフォーカス装置50が撮影レンズ11を段階的に移動させる前にCCD撮像素子30で得られた画像信号を画像メモリ36に格納する(ステップS210)。
【0083】
そしてオートフォーカス装置50が機能すると、画像メモリ36から画像信号を取得し、全ての水平合焦評価領域R1〜R15の画像成分を抽出する(ステップS211)。そして領域特定部53が比較的簡単な演算を行って全ての水平合焦評価領域R1〜R15についてのコントラストを求め、各水平合焦評価領域R1〜R15のコントラストを評価する(ステップS212)。つまり、各水平合焦評価領域R1〜R15について求められるコントラストを所定値と比較することにより、画像成分の画像特性としてコントラストの評価を行い、全ての水平合焦評価領域R1〜R15がローコントラストであるか否かを判断する。
【0084】
そして、水平合焦評価領域R1〜R15のうちにローコントラストでない領域が少なくとも1つでも存在する場合はステップS213に進み、領域特定部53は全ての水平合焦評価領域R1〜R15を高精度評価対象領域として特定し、各水平合焦評価領域R1〜R15の評価対象画素数を増加設定する。また、このとき、垂直合焦評価領域R16〜R25については非評価領域群として評価値演算の対象から除外する。これにより、各水平合焦評価領域R1〜R15については高精度に評価値を求めることができるとともに、垂直合焦評価領域R16〜R25については評価値演算を行わないので評価値演算に要する時間を短縮化することができる。
【0085】
一方、全ての水平合焦評価領域R1〜R15がローコントラストである場合は高精度評価対象領域は特定されず、評価対象領域設定処理(ステップS2)の処理を抜けて、パラメータk1,k2がデフォルト設定のままで評価値演算が行われる。
【0086】
このように図10に示す第1の処理形態に基づいた評価対象領域設定処理(ステップS2)が行われることにより、複数の合焦評価領域R1〜R25のうちの水平合焦評価領域R1〜R15の画像特性がローコントラストでない場合には、高精度かつ効率的なオートフォーカス制御が実現される。
【0087】
次に、図11を参照しつつ、評価対象領域設定処理(ステップS2)における第2の処理形態について説明する。まず、オートフォーカス装置50が撮影レンズ11を段階的に移動させる前にCCD撮像素子30で得られた画像信号を画像メモリ36に格納する(ステップS220)。
【0088】
そしてオートフォーカス装置50が機能すると、画像メモリ36から画像信号を取得し、全ての水平合焦評価領域R1〜R15の画像成分を抽出する(ステップS221)。そして領域特定部53が比較的簡単な演算を行って全ての水平合焦評価領域R1〜R15についてのコントラストを求め、各水平合焦評価領域R1〜R15のコントラストを評価する(ステップS222)。つまり、各水平合焦評価領域R1〜R15について求められるコントラストを所定値と比較することにより、全ての水平合焦評価領域R1〜R15がローコントラストであるか否かを判断する。
【0089】
そして、水平合焦評価領域R1〜R15のうちにローコントラストでない領域が少なくとも1つでも存在する場合はステップS223に進み、領域特定部53は全ての水平合焦評価領域R1〜R15を高精度評価対象領域として特定し、各水平合焦評価領域R1〜R15の評価対象画素数を増加設定する。またこのとき垂直合焦評価領域R16〜R25については非評価領域群として評価値演算の対象から除外する。これにより、各水平合焦評価領域R1〜R15については高精度に評価値を求めることができるとともに、垂直合焦評価領域R16〜R25については評価値演算を行わないので評価値演算に要する時間を短縮化することができる。
【0090】
一方、全ての水平合焦評価領域R1〜R15がローコントラストである場合はステップS224に進み、次に全ての垂直合焦評価領域R16〜R25の画像成分を抽出する(ステップS224)。そして領域特定部53が比較的簡単な演算を行って全ての垂直合焦評価領域R16〜R25についてのコントラストを求め、各垂直合焦評価領域R16〜R25のコントラストを評価する(ステップS225)。つまり、各垂直合焦評価領域R16〜R25について求められるコントラストを所定値と比較することにより、全ての垂直合焦評価領域R16〜R25がローコントラストであるか否かを判断する。
【0091】
そして、垂直合焦評価領域R16〜R25のうちにローコントラストでない領域が少なくとも1つでも存在する場合はステップS226に進み、領域特定部53は全ての垂直合焦評価領域R16〜R25を高精度評価対象領域として特定し、各垂直合焦評価領域R16〜R25の評価対象画素数を増加設定する。またこのとき水平合焦評価領域R1〜R15については非評価領域群として評価値演算の対象から除外する。これにより、各垂直合焦評価領域R16〜R25については高精度に評価値を求めることができるとともに、水平合焦評価領域R1〜R15については評価値演算を行わないので評価値演算に要する時間を短縮化することができる。
【0092】
一方、全ての垂直合焦評価領域R16〜R25もローコントラストである場合(ステップS225でYESとなる場合)には高精度評価対象領域は特定されず、評価対象領域設定処理(ステップS2)の処理を抜けて、パラメータk1,k2がデフォルト設定のままで評価値演算が行われる。
【0093】
このように図11に示す第2の処理形態に基づいた評価対象領域設定処理(ステップS2)が行われることにより、水平合焦評価領域R1〜R15と垂直合焦評価領域R16〜R25とのうちで、ローコントラストでない領域が存在する場合には、水平合焦評価領域R1〜R15及び垂直合焦評価領域R16〜R25のいずれか一方が高精度評価対象領域として特定され、他方は非評価領域群となるので、高精度かつ効率的なオートフォーカス制御が実現される。
【0094】
次に、図12を参照しつつ、評価対象領域設定処理(ステップS2)における第3の処理形態について説明する。まず、オートフォーカス装置50が撮影レンズ11を段階的に移動させる前にCCD撮像素子30で得られた画像信号を画像メモリ36に格納する(ステップS230)。
【0095】
そしてオートフォーカス装置50が機能すると、画像メモリ36から画像信号を取得し、全ての水平合焦評価領域R1〜R15の画像成分を抽出する(ステップS231)。そして領域特定部53が比較的簡単な演算を行って全ての水平合焦評価領域R1〜R15についてのコントラストを求め、各水平合焦評価領域R1〜R15のコントラストを評価する(ステップS232)。つまり、各水平合焦評価領域R1〜R15について求められるコントラストを所定値と比較することにより、全ての水平合焦評価領域R1〜R15がローコントラストであるか否かを判断する。
【0096】
そして、水平合焦評価領域R1〜R15のうちにローコントラストでない領域が少なくとも1つでも存在する場合はステップS233に進み、領域特定部53は全ての水平合焦評価領域R1〜R15を高精度評価対象領域として特定し、各水平合焦評価領域R1〜R15の評価対象画素数を増加設定する。またこのとき垂直合焦評価領域R16〜R25については評価対象画素数をデフォルト値よりも減少設定する。これにより、各水平合焦評価領域R1〜R15については高精度に評価値を求めることができるとともに、垂直合焦評価領域R16〜R25については効率的に評価値演算を行うことが可能である。
【0097】
一方、全ての水平合焦評価領域R1〜R15がローコントラストである場合はステップS234に進み、次に全ての垂直合焦評価領域R16〜R25の画像成分を抽出する(ステップS234)。そして領域特定部53が比較的簡単な演算を行って全ての垂直合焦評価領域R16〜R25についてのコントラストを求め、各垂直合焦評価領域R16〜R25のコントラストを評価する(ステップS235)。つまり、各垂直合焦評価領域R16〜R25について求められるコントラストを所定値と比較することにより、全ての垂直合焦評価領域R16〜R25がローコントラストであるか否かを判断する。
【0098】
そして、垂直合焦評価領域R16〜R25のうちにローコントラストでない領域が少なくとも1つでも存在する場合はステップS236に進み、領域特定部53は全ての垂直合焦評価領域R16〜R25を高精度評価対象領域として特定し、各垂直合焦評価領域R16〜R25の評価対象画素数を増加設定する。またこのとき水平合焦評価領域R1〜R15については評価対象画素数をデフォルト値よりも減少設定する。これにより、各垂直合焦評価領域R16〜R25については高精度に評価値を求めることができるとともに、水平合焦評価領域R1〜R15については効率的に評価値演算を行うことが可能である。
【0099】
一方、全ての垂直合焦評価領域R16〜R25もローコントラストである場合(ステップS235でYESとなる場合)には高精度評価対象領域は特定されず、評価対象領域設定処理(ステップS2)の処理を抜けて、パラメータk1,k2がデフォルト設定のままで評価値演算が行われる。
【0100】
このように図12に示す第3の処理形態に基づいた評価対象領域設定処理(ステップS2)が行われることにより、水平合焦評価領域R1〜R15と垂直合焦評価領域R16〜R25とのうちで、ローコントラストでない領域が存在する場合には、水平合焦評価領域R1〜R15及び垂直合焦評価領域R16〜R25のいずれか一方が高精度評価対象領域として特定されて高精度な評価値演算が行われるのに対し、他方の領域については評価対象画素数が減少設定されて評価値演算が行われるため、高精度かつ効率的なオートフォーカス制御が実現される。
【0101】
なお。上記の第1乃至第3の処理形態についてはいずれを採用してもよい。また、次に説明するように各合焦評価領域の画像成分の色成分の分布状態を評価して高精度評価対象領域を求めるようにしてもよい。
【0102】
図13を参照しつつ、評価対象領域設定処理(ステップS2)における第4の処理形態について説明する。まず、オートフォーカス装置50が撮影レンズ11を段階的に移動させる前にCCD撮像素子30で得られた画像信号を画像メモリ36に格納する(ステップS240)。
【0103】
そしてオートフォーカス装置50が機能すると、画像メモリ36から画像信号を取得し、全ての合焦評価領域R1〜R25の画像成分を抽出する(ステップS241)。そして領域特定部53が各合焦評価領域R1〜R25の色成分の分布状態を評価する(ステップS242)。具体的には、画像メモリ36に格納されるR(赤),G(緑),B(青)の色成分からなる画像信号をYu’v’で表現される表色系のデータに変換し、各合焦評価領域ごとにu’v’座標空間上で所定の色領域に含まれる画素数をカウントする。そして、各合焦評価領域R1〜R15において所定の色成分となる画素数が所定値以上であるか否かを判断する(243)。
【0104】
例えば、撮影モードがポートレートモードの場合には、所定の色成分が肌色成分に設定される。これにより、人物被写体に対して高精度なオートフォーカス制御を行うことが可能になる。また、撮影モードが風景モードの場合には、所定の色成分が緑色成分等に設定され、風景被写体に対して高精度なオートフォーカス制御を行うことが可能になる。
【0105】
そして、合焦評価領域R1〜R25のうちに所定の色成分が所定画素数以上である場合には、ステップS244に進み、領域特定部53は合焦評価領域R1〜R25のうちで所定の色成分が所定画素数以上含まれている合焦評価領域を高精度評価対象領域として特定し、その領域についての評価対象画素数を増加設定する。これに対し、所定の色成分が所定画素数以上含まれていない合焦評価領域については評価対象画素数を減少設定する。これにより、所定の色成分を示す画素が多く含まれている合焦評価領域については高精度に評価値を求めることができるとともに、所定の色成分を示す画素が少ない合焦評価領域については評価値演算を効率的に行うことが可能である。
【0106】
一方、全ての合焦評価領域R1〜R25が所定の色成分を示す画素を所定画素数以上有していない場合には、高精度評価対象領域は特定されず、評価対象領域設定処理(ステップS2)の処理を抜けて、パラメータk1,k2がデフォルト設定のままで評価値演算が行われる。
【0107】
このように図13に示す第4の処理形態に基づいた評価対象領域設定処理(ステップS2)が行われることにより、複数の合焦評価領域R1〜R25のうちで所定の色成分を示す画素を多く有する合焦評価領域については高精度な評価値演算を行うことができる一方、所定の色成分を示す画素が少ない合焦評価領域については効率的に評価値演算を行うことができる。したがって、例えば上記のように撮影モードに応じて肌色成分や緑色成分等を所定の色成分として設定すれば、撮影モードに応じて被写体に適したオートフォーカス制御が適切に実現され、かつ高精度で効率的な制御動作を行うことが可能になる。
【0108】
なお、上記においては、ユーザがレリーズボタン8を押下操作した際にオートフォーカス制御を行う場合を説明したが、オートフォーカス制御を行うのはレリーズボタン8の押下操作時に限られるものではない。
【0109】
<3.変形例>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0110】
例えば、上述したオートフォーカス装置50の機能は、CPUが所定のソフトウェアを実行することによって実現することも可能であるため、必ずしもオートフォーカス装置50における各部が区別されて構成される必要はない。
【0111】
また、上記説明においては、デジタルカメラ1のオートフォーカス制御について説明したが、上記のオートフォーカス制御技術はデジタルカメラ1だけに適用可能なものではなく、銀塩カメラにも適用することが可能である。
【0112】
また、上記説明においては、評価値演算を行う際に、着目画素とその4画素先の画素との間で行われる場合を例示したがこれに限定されるものでもなく、所定の位置関係にある二画素間での差分演算を行うように構成すればよい。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1、及びに記載の発明によれば、画像に設定される複数の領域のそれぞれから領域画像を抽出し、各領域画像の画像特性に基づいて、複数の領域のうちから、撮影レンズの合焦位置を検出する際の高精度評価対象領域を特定し、その高精度評価対象領域については他の領域よりも多くの画素を用いて撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求めるように構成されるため、高精度評価対象領域については高精度に評価値を求めることができ、かつ他の領域については効率的に評価値を求めることができる。
【0114】
特に、それらの発明によれば、高精度評価対象領域については所定画素数よりも多くの画素を用いて撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求め、他の領域については所定画素数よりも少ない画素を用いて撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求めるように構成されるため、高精度評価対象領域については所定精度よりも高い精度で評価値を求めることができ、かつ、他の領域については所定精度よりも低い精度であるが評価値を効率的に求めることができる。
【0115】
請求項に記載の発明によれば、画像特性として、複数の領域から得られる各領域画像のコントラストを求め、そのコントラストが所定値よりも大きい場合に、複数の領域のうちから高精度評価対象領域を特定するように構成されるため、領域画像のコントラストの大きい領域を高精度評価対象領域として評価値演算を行うことができ、適切なオートフォーカス制御を行うことが可能になる。
【0116】
請求項に記載の発明によれば、画像特性として、複数の領域から得られる各領域画像の画素毎の色成分の分布を求め、所定の色成分となる画素数が所定値よりも多い場合に、複数の領域のうちから高精度評価対象領域を特定するように構成されるため、被写体の色成分に応じて高精度評価対象領域を特定することができ、被写体に応じたオートフォーカス制御を行うことが可能になる。
【0117】
請求項に記載の発明によれば、所定の色成分が肌色成分であるため、人物を被写体として撮影する場合において適切なオートフォーカス制御を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラを示す斜視図である。
【図2】デジタルカメラの背面側を示す図である。
【図3】デジタルカメラの内部構成を示すブロック図である。
【図4】合焦評価領域の一例を示す図である。
【図5】合焦評価領域の一例を示す図である。
【図6】水平合焦評価領域における画素構成の一例を示す図である。
【図7】垂直合焦評価領域における画素構成の一例を示す図である。
【図8】撮影レンズを駆動した場合の評価値の変化(評価値特性曲線)を示す図である。
【図9】デジタルカメラにおける合焦動作を示すフローチャートである。
【図10】評価対象領域設定処理の第1の処理形態を示すフローチャートである。
【図11】評価対象領域設定処理の第2の処理形態を示すフローチャートである。
【図12】評価対象領域設定処理の第3の処理形態を示すフローチャートである。
【図13】評価対象領域設定処理の第4の処理形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ(カメラ)
8 レリーズボタン
11 撮影レンズ
16 液晶表示部
20 カメラ制御部
30 CCD撮像素子(画像生成手段)
50 オートフォーカス装置
51 画像データ取得部
52 領域画像抽出部(領域画像抽出手段)
53 領域特定部(領域特定手段)
54 評価値算出部(評価値算出手段)
55 駆動制御部(制御手段)

Claims (6)

  1. 複数の画素で構成される画像を入力して、撮影レンズの合焦制御を行うコントラスト方式のオートフォーカス装置であって、
    前記画像に設定される複数の領域のそれぞれから領域画像を抽出する領域画像抽出手段と、
    前記複数の領域から得られる各領域画像の画像特性に基づいて、前記複数の領域のうちから、前記撮影レンズの合焦位置を検出する際の高精度評価対象領域を特定する領域特定手段と、
    前記複数の領域のうちの前記高精度評価対象領域については所定画素数よりも多くの画素を用いて前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求め、他の領域については前記所定画素数よりも少ない画素を用いて前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求める評価値算出手段と、
    前記評価値に基づいて前記撮影レンズの合焦位置を求め、前記合焦位置に前記撮影レンズを駆動する制御手段と、
    を備えるオートフォーカス装置。
  2. 請求項1に記載のオートフォーカス装置において、
    前記領域特定手段は、前記画像特性として、前記複数の領域から得られる各領域画像のコントラストを求め、前記コントラストが所定値よりも大きい場合に、前記複数の領域のうちから前記高精度評価対象領域を特定することを特徴とするオートフォーカス装置。
  3. 請求項1に記載のオートフォーカス装置において、
    前記領域特定手段は、前記画像特性として、前記複数の領域から得られる各領域画像の画素毎の色成分分布を求め、所定の色成分となる画素数が所定値よりも多い場合に、前記複数の領域のうちから前記高精度評価対象領域を特定することを特徴とするオートフォーカス装置。
  4. 請求項3に記載のオートフォーカス装置において、
    前記所定の色成分が肌色成分であることを特徴とするオートフォーカス装置。
  5. 複数の画素で構成される画像を入力して、撮影レンズの合焦制御を行うコントラスト方式のオートフォーカス方法であって、
    (a)前記画像に設定される複数の領域のそれぞれから領域画像を抽出する工程と、
    (b)前記複数の領域から得られる各領域画像の画像特性に基づいて、前記複数の領域のうちから、前記撮影レンズの合焦位置を検出する際の高精度評価対象領域を特定する工程と、
    (c)前記複数の領域のうちの前記高精度評価対象領域については所定画素数よりも多くの画素を用いて前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求め、他の領域については前記所定画素数よりも少ない画素を用いて前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求める工程と、
    (d)前記評価値に基づいて前記撮影レンズの合焦位置を求め、前記合焦位置に前記撮影レンズを駆動する工程と、
    を備えるオートフォーカス方法。
  6. コントラスト方式によって撮影レンズの合焦制御を行うカメラであって、
    前記撮影レンズを介して被写体像を撮影し、複数の画素で構成される画像を生成する画像生成手段と、
    前記画像に設定される複数の領域のそれぞれから領域画像を抽出する領域画像抽出手段と、
    前記複数の領域から得られる各領域画像の画像特性に基づいて、前記複数の領域のうちから、前記撮影レンズの合焦位置を検出する際の高精度評価対象領域を特定する領域特定手段と、
    前記複数の領域のうちの前記高精度評価対象領域については所定画素数よりも多くの画素を用いて前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求め、他の領域については前記所定画素数よりも少ない画素を用いて前記撮影レンズの合焦状態に関する評価値を求める評価値算出手段と、
    前記評価値に基づいて前記撮影レンズの合焦位置を求め、前記合焦位置に前記撮影レンズを駆動する制御手段と、
    を備えるカメラ。
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