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JP3666469B2 - 楽音信号制御方法、楽音信号発生装置およびプログラム - Google Patents
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楽音信号制御方法、楽音信号発生装置およびプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コントローラ機能を有する電子楽器に用いて好適な楽音信号制御方法、楽音信号発生装置およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子楽器等の楽音機器は、アンプに設定されたレベル値Lによって、基本音量が設定される。さらに音量のリアルタイム制御を行うため、ホイール、アフタタッチ等のコントローラが使用され、レベル値Lとコントローラの操作量Cとが乗算され、その乗算結果に従った音量が発生する。これらのコントローラはコントローラの操作量Cが中央にされたときに基本音量になるように設定される事が通常である。また、−100%〜100%の感度値(Sencitivity)Sが設けられ、その感度値Sは音量の変化に対するコントローラの操作量Cの変化の割合により定義され、乗算量が所定範囲に制限される役割を果たす。したがって、発生音量を定める実効的な音量Gの対数表示は、レベル値Lに、コントローラの操作量Cおよびその感度値Sが乗算された値を付加した値にされる。
(数1)
実効音量G=レベル値L+感度値S*コントローラの操作量C [dB]
(但し、−100%≦S≦100% )
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
乗算器の出力値は有限であるため、レベル値Lおよび感度値Sに大きな値を設定すると、コントローラの操作量Cが大きくされた範囲で実効音量Gの最高値で飽和する。一方、レベル値Lに小さい値を設定し、感度値Sに大きい値を設定すると、コントローラ値が小さい範囲において、実効音量が最低値に近似する。それにより、ユーザがコントローラを操作しているにもかかわらず、音量が変化せず、これによってユーザに違和感を与えるという問題があった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、任意の値にコントローラの値を設定しても音量が必要に応じて変化する楽音信号制御方法、楽音信号発生装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明にあっては、下記構成を具備することを特徴とする。なお、括弧内は例示である。
請求項1記載の楽音信号制御方法にあっては、パラメータの指定により楽音信号を制御し、操作子の操作量(C)に応じて該パラメータの値が変化する楽音制御装置の処理装置(1000)において実行される楽音信号制御方法であって、前記処理装置(1000)が、前記パラメータの最大値であるパラメータ最大値(L)を記憶装置(1200)に予め設定するパラメータ最大値設定過程と、前記処理装置(1000)が、前記操作量(C)の変動範囲内における前記パラメータの最小値である変動範囲内パラメータ最小値と前記操作量(C)の変化に対する前記パラメータの変化の勾配とを決定づける感度値(S)を前記パラメータ最大値(L)に対して独立して前記記憶装置(1200)に設定する感度値設定過程と、前記処理装置(1000)が、前記パラメータ最大値(L)と、前記感度値(S)と、前記操作量(C)とに基づいて、前記楽音信号に付与するパラメータ(ゲインG)を決定するパラメータ決定過程(160)とを有することを特徴とする。
さらに、請求項2記載の構成にあっては、請求項1記載の楽音信号制御方法において、前記パラメータ決定過程(160)は、前記感度値(S)が該感度値(S)の最大値である感度最大値に設定され、前記操作量(C)が該操作量の最小値である最小操作量(0)に設定されると、前記パラメータ最大値(L)の値にかかわらず前記パラメータ(ゲインG)が該パラメータの最小値であるパラメータ最小値になるように、該パラメータ(ゲインG)を決定する過程であることを特徴とする。
さらに、請求項3記載の構成にあっては、請求項1記載の楽音信号制御方法において、前記感度値設定過程は、前記感度値(S)を負値、零および正値のうち何れかに設定する過程であり、前記感度値設定過程において前記感度値(S)が零に設定されると、前記パラメータ決定過程(160)においては前記パラメータ(ゲインG)は前記操作量(C)にかかわらず前記パラメータ最大値(L)になるように決定されることを特徴とする。
さらに、請求項4記載の構成にあっては、請求項1記載の楽音信号制御方法において、前記楽音制御装置は前記操作子を複数有するものであり、前記感度値設定過程は前記複数の操作子に各々対応する複数の感度値(S1,S2,S3,……)を設定するものであり、前記パラメータ決定過程(160)は、前記各操作子の操作量(C1,C2,C3,……)と対応する前記感度値(S1,S2,S3,……)とに基づいて、前記各操作子に各々対応する複数の数値(項1,項2,項3,……)を演算し、これら数値(項1,項2,項3,……)と前記パラメータ最大値(L)とを乗算することによって前記パラメータ(ゲインG)を決定する過程であることを特徴とする。
また、請求項5記載の楽音信号発生装置にあっては、請求項1ないし4の何れかに記載の楽音信号制御方法を実行することを特徴とする。
また、請求項6記載のプログラムにあっては、請求項1ないし4の何れかに記載の楽音信号制御方法を処理装置に実行させることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
1. 本発明の一実施形態の構成
本発明の一実施形態の楽音信号制御方法を使用した電子楽器の全体構成図を図2に示す。
100は音源部であり、楽音信号を生成する。200はサウンドシステムであり、パワーアンプ、スピーカ等により構成される。300はハードディスクであり、各種プログラム、データ等を記憶する。500は表示器であり、LED等で構成され、各種情報が表示される。600はパネルスイッチであり、スイッチ、ボリューム操作子等によって構成される。700はMIDIインターフェースであり、MIDI情報が伝送され、そのMIDI情報には、楽音情報を制御するパラメータが含まれ、レベル値、コントロール値等が設定されている。800は演奏操作子であり、鍵盤等が用いられ、ノートオン/ノートオフ信号が生成される。900はタイマであり、楽音を発生するタイミングが生成される。1000はCPUであり、各構成要素が制御される。1100はROMであり、CPU1000を制御するプログラムが記憶されている。1200はRAMであり、CPU1000で得られた処理データが一時的に記憶されるものであり、レジスタ、フラグ、テーブル等として利用される。1300はバスラインであり、上述した各部が接続されている。
【0006】
ここで、音源部100の内部構成を図2(a)を参照して説明する。
110は波形生成部であり、CPU1000の制御によりデジタル出力の楽音信号が生成される。121ないし123は乗算器であり、波形生成部110から入力された入力信号と後述する乗数信号とを乗算する。上記波形生成部110および乗算器121、122、123によって、発音chユニット115が構成される。また、その発音chユニット115は複数設けられ、複数chの楽音信号を同時に生成することが可能である。151ないし153はデジタルミキサであり、複数の入力信号をミキシングする。130はコンバータであり、Lch再生部131およびRch再生部132から構成される。それらの再生部は、D/A変換器によって構成され、デジタルミキサ152、153によるデジタル信号をアナログ信号に変換する。140はエフェクタであり、デジタルミキサ151の出力信号に各種エフェクト処理を施す。124、125は乗算器であり、エフェクタ140からの出力信号と乗算信号とを乗算する。
【0007】
さらに、上記乗算器においては入力信号が乗数信号により乗算された信号が出力されるところ、その出力信号の生成処理の概念を図2(b)を参照して説明する。信号入力元170が、乗算器120を介して、信号出力先180に接続される。ここで、乗算器120が発音chユニット115に使用される乗算器121ないし123である場合には、信号入力元170は、波形生成部110であり、出力先はデジタルミキサ151ないし153である。また、エフェクタ140に使用される乗算器124,125である場合には、入力元は発音chユニット115に接続されたデジタルミキサ151であり、出力先はデジタルミキサ152,153である。160は実効音量算出部であり、乗算器120への乗数信号を算出するための機能を有し、CPU1000において動作するプログラムによって実現される。
【0008】
2. 本実施形態の動作
以下、本実施形態の動作を図1および図2を参照して説明する。
図1において、演奏操作子800あるいはMIDIインターフェース700からノートオン信号が送られることにより、CPU1000の指令により音源部100において楽音信号が生成される。なお、パネルスイッチ600あるいはMIDIインターフェース700からの信号により、音量などのパラメータが設定される。図2に示される音源部100内部の複数の発音chユニット115,115,…において、CPU1000により指定された楽音信号が、波形生成部110によりデジタル的に生成される。そして、乗算器121ないし123に入力後、後述する乗算信号により乗算され、各発音chユニット115,115、…における出力信号にされる。複数の発音chユニット115によって生成された楽音信号は、デジタルミキサ151ないし153により混合され、エフェクタ140あるいはコンバータ130に入力される。エフェクタ140に入力された信号は乗算器124、125に入力された後、デジタルミキサ152,153によって混合される。また、コンバータ130に入力されたデジタル信号はアナログ信号に変換される。
【0009】
ここで、乗算器120に供給される乗算信号は、実効音量算出部160により、レベル値Lおよびコントローラの操作量Cならびに感度値Sによって定められる。さらに、演奏パートごとのチャンネルアフタタッチ、ホイール操作子、ブレスコントローラなど、コントローラが複数存在することがあり、この場合は、コントローラ値(C1,C2,C3,…)および感度値(S1,S2,S3,…)が入力される。ここで、発音chユニット115の場合は、レベル値はその発音chに割り当てられたノートオンの属するパートの音色データに設定されたレベル値であり、感度値Sはその音色データに設定された感度値である。また、エフェクタ140の場合は、レベル値はそのエフェクタに設定された出力レベル値であり、感度値Sはそのエフェクタに設定された感度値である。
【0010】
レベル値Lおよび感度値Sに大きな値を設定した場合において、コントローラ値を大きくしても実効音量が飽和しないようにするために、また、コントローラ値の最大値で最大の実効音量になるように、以下の計算式で実効音量Gが算出される。
(1)コントローラが1台のとき
実効音量Gを求める計算式が以下のようにされる。
(数2)
実効音量G=レベル値L(1−感度値S+感度値S×コントローラの操作量C/Cmax)
(但し、0%≦S≦100%)
実効音量G=レベル値L(1+感度値S×コントローラの操作量C/Cmax)
(但し、−100%≦S<0%)
【0011】
(2)コントローラが複数ある場合
実効音量Gを求める計算式が以下のようにされる。
(数3)
実効音量G=レベル値L×{項1}×{項2}×{項3}×………
項1=(1−S1+S1×C1/C1max)
(但し、0%≦S1≦100%)
項1=(1+S1×C1/C1max)
(但し、−100%≦S1<0%)
項2=(1−S2+S2×C2/C2max)
(但し、0%≦S2≦100%)
項2=(1+S2×C2/C2max)
(但し、−100%≦S2<0%)
…………
【0012】
具体的には、−100%から100%の感度値Sでなく8ビットあるいは7ビットのパラメータデータを用いて設定されるので、以下の計算式が用いられる。(1)コントローラが1台のとき
(数4)
G=L×(128−S×2+C×S/64)/128 (S≧0)
G=L×(128−C×S/64)/128 (S<0)
ここで、 0≦G≦255 、 0≦L≦255 、0≦C≦127 、−64≦S≦64
(すなわち、GとLはそれぞれ8ビット、CとSはそれぞれ7ビット。)
である。Sの値をパラメータとして、Cの値を可変したときのGの値を示した図を図3に示す。0≦C≦127 、−64≦S≦64の範囲でLの値を最大値として、それより減少する方向で制限されていることが判る。
【0013】
(2)コントローラが複数ある場合
(数5)
G=L×{項1}×{項2}×{項3}×……
項1=(128−S1×2+S1×C1/64)/128 (S1≧0)項1=(128−S1×C1/64)/128 (S1<0)項2=(128−S2×2+S2×C2/64)/128 (S2≧0)項2=(128−S2×C2/64)/128 (S2<0)
…………
(ただし、各データのビット数は(1)の場合と同様。)
【0014】
3. 変形例
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような種々の変形が可能であり、全て本発明の範疇に含まれる。
(1)上記実施形態では、実効音量を求める場合に直線状の計算式を用いたが、それに限らず、曲線状の計算式を用いても良い。
(2)上記実施形態では音量のパラメータについて適用したが、フィルタ係数、ビブラートの速度や深度、コンプレッサの閾値やレートなどに適用することが出来る。
(3)上記実施形態においては、電子楽器内のROM1100に記憶されたプログラムによって実効音量算出部160の機能を実現したが、例えばパーソナルコンピュータ上で動作するアプリケーションプログラムによっても同様の機能を実現することができる。このアプリケーションプログラムのみをCD−ROM、フローピーディスク等の記憶媒体に格納して頒布し、あるいは伝送路を通じて頒布してもよい。
(4)上記実施形態における各データのビット数は一つの例であり、ハードウェアに応じて適宜変更される。実効音量Gの最大値はそのビット数(8ビット)により255に制限されていたが、必ずしもビット数による制限とは限らない。例えば、200等のビット数とは直接関係のない値を最大値とすることも可能である。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、操作子の何れの範囲の操作によっても、パラメータの最小値から基準値までの範囲内においてパラメータの値が変化するように、パラメータの値が制御されるから、きわめて自然な状態でコントローラを操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である楽音信号制御方法を用いた電子楽器の構成図である。
【図2】 本発明の一実施形態である楽音信号制御方法を用いた音源部の構造および音量制御の概念図である。
【図3】 コントローラが一台のときに、Gの値を示した図である。
【符号の説明】
100…音源部、110…波形生成器、120、121,122,123,124,125…乗算器、130…コンバータ、131…Lch再生部、132…Rch再生部、140…エフェクタ、151、152,153…デジタルミキサ、160…実効音量算出部、170…信号入力元、180…信号出力元、200…サウンドシステム、300…ハードディスク、500…表示器、600…パネルSW、700…MIDIインターフェース、800…演奏操作子、900…タイマ、1000…CPU、1100…ROM、1200…RAM、1300…バスライン

Claims (6)

  1. パラメータの指定により楽音信号を制御し、操作子の操作量に応じて該パラメータの値が変化する楽音制御装置の処理装置において実行される楽音信号制御方法であって、
    前記処理装置が、前記パラメータの最大値であるパラメータ最大値を記憶装置に予め設定するパラメータ最大値設定過程と、
    前記処理装置が、前記操作量の変動範囲内における前記パラメータの最小値である変動範囲内パラメータ最小値と前記操作量の変化に対する前記パラメータの変化の勾配とを決定づける感度値を前記パラメータ最大値に対して独立して前記記憶装置に設定する感度値設定過程と、
    前記処理装置が、前記パラメータ最大値と、前記感度値と、前記操作量とに基づいて、前記楽音信号に付与するパラメータを決定するパラメータ決定過程と
    を有することを特徴とする楽音信号制御方法。
  2. 前記パラメータ決定過程は、前記感度値が該感度値の最大値である感度最大値に設定され、前記操作量が該操作量の最小値である最小操作量に設定されると、前記パラメータ最大値の値にかかわらず前記パラメータが該パラメータの最小値であるパラメータ最小値になるように、該パラメータを決定する過程であることを特徴とする請求項1記載の楽音信号制御方法。
  3. 前記感度値設定過程は、前記感度値を負値、零および正値のうち何れかに設定する過程であり、
    前記感度値設定過程において前記感度値が零に設定されると、前記パラメータ決定過程においては前記パラメータは前記操作量にかかわらず前記パラメータ最大値になるように決定される
    ことを特徴とする請求項1記載の楽音信号制御方法。
  4. 前記楽音制御装置は前記操作子を複数有するものであり、
    前記感度値設定過程は前記複数の操作子に各々対応する複数の感度値を設定するものであり、
    前記パラメータ決定過程は、前記各操作子の操作量と対応する前記感度値とに基づいて、前記各操作子に各々対応する複数の数値を演算し、これら数値と前記パラメータ最大値とを乗算することによって前記パラメータを決定する過程である
    ことを特徴とする請求項1記載の楽音信号制御方法。
  5. 請求項1ないし4の何れかに記載の楽音信号制御方法を実行することを特徴とする楽音信号発生装置。
  6. 請求項1ないし4の何れかに記載の楽音信号制御方法を処理装置に実行させることを特徴とするプログラム。
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