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JP3668752B2 - 識別コードの読取装置および表示用カラーディスプレイ - Google Patents
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JP3668752B2 - 識別コードの読取装置および表示用カラーディスプレイ - Google Patents

識別コードの読取装置および表示用カラーディスプレイ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
請求項に係る発明は、カラーディスプレイ上に表示される識別コード(バーコード等)を正確に読み取ることができる識別コードの読取装置、および、従来の読取装置によっても読み取られやすいように識別コードを表示できるカラーディスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数本の線の組合せによって文字を表すバーコードは、商品やその包装の上に印刷され、それを読取装置(バーコードリーダ)で読み取らせることにより、当該商品等の販売管理に使用されている。
【0003】
バーコードの読取装置は、LED(発光ダイオード)等の光源と、CCD(電荷結合デバイス)等の光センサ、およびその光センサの出力を処理する信号処理部等を主要な構成部分としている。先端付近に設けられた光源から光を照射して印刷面上のバーコードに当て、反射した光を受光窓より取り込んで光センサに当てる。その光の入力を受けて光センサが発する信号を、信号処理部等が、扱いやすい電気信号等に変換するのである。つまり、従来の読取装置は、バーコードに光を当ててその反射光を受け入れることにより、紙面その他に印刷されたバーコードを読み取るよう構成されている。
【0004】
ところが近年、パソコンやPOSシステムのディスプレイ上にバーコードを表示し、それを読取装置で読み込むことにより効率的な商品管理を行おうという提案がなされている。たとえば下記の特許文献1に、そのようなシステムが開示されている。
【特許文献1】
特開平10−134250号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
パソコン等のカラーディスプレイ上にバーコードを表示する場合、従来の読取装置によっては、安定的かつ正確にそのバーコードを読み取ることはきわめて困難である。その理由はつぎのとおりである。
【0006】
イ) バーコード読取装置に使用されている光センサの画素ピッチ(一般的には約14μm)は、ディスプレイのRGB蛍光体のピッチ(一般的には100μm程度)よりも大幅に小さいため、各画素がRGBの各色をそのまま読み取ってしまう。つまり、バーコードにおけるスペースの白色やバーの色ではなく、RGB各色に分離した、したがってバーコード上の白色等とは出力レベルの異なる信号を、光センサの各画素が出力する。それが、バーコードの読み取りに悪影響を及ぼすのである。
【0007】
ロ) ラスタースキャン方式をとるCRT方式のディスプレイの場合、走査する電子ビームが管面状の蛍光体に当たることにより蛍光体が発光するので、画面上の各画素が常時発光しているわけではない。実際には、概ね、11〜16msに1回、1ms程度の時間だけ発光を繰り返している。これに対し、従来の一般的なバーコード読取装置における光センサは、概ね10msの間だけ電荷を蓄積して読み出すので、管面の発光を拾えない場合がある。このことによっても、バーコードの読み取りに悪影響が生じる。
【0008】
ハ) 印刷されたバーコードを読み取る場合と同じように読取装置の光源が光を発すると、その光は、ディスプレイの管面上で強く反射して、バーコードの正確な読み取りを妨げる。
【0009】
なお、上記のような事情は、通常のバーコードに限るものではなく、種々の識別コードをカラーディスプレイ上に表示して、商品管理等のために読取装置にて読み取ろうとする場合に共通する課題である。
【0010】
請求項に係る発明は、このような課題を解決すべくなしたものである。すなわち、カラーディスプレイ上の識別コードを安定的かつ正確に読み取ることを可能にする読取装置を提供し、また、従来の読取装置によっても読み取られやすいように識別コードを表示できるカラーディスプレイを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した識別コードの読取装置は、カラーディスプレイ上の識別コードを、複数画素の光センサを用いて読み取る識別コードの読取装置であって、光の波長に応じて生じる光センサ各画素の出力強度の差を縮小する(つまり平坦化する)手段を設けたことを特徴とする。
なお、ここでいう「カラーディスプレイ」は、CRT方式、液晶方式、プラズマ方式、EL方式など表示方式を問わない。「識別コード」には、バーコードや種々の2次元コード、および他のあらゆる識別記号を含む。また「光センサ」には、CCD方式をはじめ、CMOS、CDS方式を用いた縮小型センサや密着型センサ(Cds系、a−Si系、マルチチップ型など)を含むものとする。
【0012】
この請求項の読取装置によれば、上記の手段、すなわち、光の波長に応じて生じる光センサ各画素の出力強度の差を縮小する手段が、ディスプレイ上のRGB(レッド・グリーン・ブルーの三原色。CMYすなわちシアン・マゼンタ・イエローの三原色を扱う場合も同様である)の各色の違いに基づく光センサ各画素の出力差を弱めることができる。そのため、読取装置における光センサの画素ピッチが、ディスプレイのRGB蛍光体のピッチよりも小さい等の理由で各画素がRGBの各色をそのまま読み取るとしても、色ごとの出力差が小さく、識別コードの読み取りに及ぼす悪影響が小さい。つまりこの読取装置は、前記したイ)の課題を適切に解決し、カラーディスプレイ上の識別コードをかなり精度よく安定的に読み取ることができる。
【0013】
請求項2に記載の読取装置は、光の波長に応じて生じる光センサ各画素の出力強度の差を縮小する上記の手段として、とくに、受光窓から光センサまでのいずれかの部分に色フィルタを設けたことを特徴とする。この色フィルタとしては、カラーディスプレイが白として表示するときのRGB各画素の出力をほぼ同じ強度として光センサで検知できるように透過率を設定したものが好ましい。
【0014】
この読取装置も、請求項1に記載した装置と同じ作用を発揮する。しかし、特殊な機能をもつ光センサを使用したり、信号処理部に新たな処理をさせたりする場合よりも、色フィルタを上記のように配置することは構成が簡単であり、所要コストが低いという利点がある。
【0015】
前記の請求項1に記載した「光の波長に応じて生じる光センサ各画素の出力強度の差を縮小する手段」としては、上記(請求項2)のように色フィルタ(光学フィルタ)を設けるとよいが、それ以外にも下記のようにすることができる。
・ 各画素の出力強度の差を縮小する機能のある(つまり上記手段を内在するような)カラーCCD等の光センサを採用する。たとえば、カラーCCDにおけるオンチップのカラーフィルタの特性を、ディスプレイの発光波長の出力強度を平坦化するものにし、または、カラーCCDにおける一つの画素にRGB(またはCMY)の3種のカラーフィルタを載せ、各色フィルタの画素上での大きさ(面積比)を、ディスプレイの発光波長の出力強度を平坦な特性にするようなものにする。
・ 光センサ各画素からの出力信号につき、複数画素分を平均化する処理回路を使用する。この場合、平均化する複数画素の数は、ディスプレイでのRGBの3画素に相当する程度の画素数がよい。それ以下なら、光センサ各画素の出力強度の差を十分縮小することができないことが多く、またそれ以上なら、読み取りの精度または解像度が不十分になることがあるからである。平均化する複数画素は固定してもよいが、適宜に変更して移動平均をとるのも好ましい。
【0016】
請求項3に記載した読取装置は、カラーディスプレイ上の識別コードを、複数画素の光センサを用いて読み取る識別コードの読取装置であって、カラーディスプレイの複数画素分の信号を光センサ各画素の信号として出力させる手段を設けたことを特徴とする。
【0017】
このようにした読取装置によれば、光センサの各画素の信号として、カラーディスプレイ上の画素色(RGB)が複数色混合された信号が出力される。すなわち、ディスプレイ上のRGB各色の違いに基づく光センサ各画素の出力差が弱められる。そのため、読取装置における光センサの画素ピッチがディスプレイのRGB蛍光体のピッチよりも小さいとしても、光センサ各画素における出力差が小さくなり、前記イ)の課題を解決して、カラーディスプレイ上の識別コードをかなり精度よく安定的に読み取ることができる。
【0018】
請求項4に記載の読取装置は、カラーディスプレイの複数画素分の信号を光センサ各画素の信号として出力させる上記の手段として、とくに、光センサの1画素にカラーディスプレイの複数画素が結像するような解像度をもつ光経路(レンズや鏡面等の光学的経路)を使用したことを特徴とする。
【0019】
この読取装置には、上記した作用があることに加え、構成が簡単で所要コストが低いという利点がある。上記のような光経路は、レンズや鏡面等の光学的手段によって簡単に低コストで実現でき、しかも出力が安定していて変化することがないからである。
【0020】
なお、上記の光経路の解像度は3画素程度、すなわち光センサの1画素に結像させるカラーディスプレイの画素数が3になるのが最も好ましい。RGBを含むカラーディスプレイ上の3画素以上が光センサの1画素に結像すれば、光センサの各画素に、人が認識するのに近い色の光が入射して、読み取りがとくに安定するからである。ただし、もし光センサの1画素にカラーディスプレイの4画素以上が結像するようなら、3画素の場合よりも解像度の点で不利になる。
【0021】
前記請求項3にいう「カラーディスプレイの複数画素分の信号を光センサ各画素の信号として出力させる手段」としては、上記(請求項4)のように、光センサの1画素にカラーディスプレイの複数画素が結像するような解像度をもつ光経路を使用するのがよいが、それ以外に下記のようにするのもよい。すなわち、
・ 光センサの画素をピッチの大きなものにしたり、または光センサ上の画素を斜めに配置したりすることにより、それぞれの画素にディスプレイの複数画素分(前記と同様の理由から3画素程度が好ましい)の光を入射させる。
・ 光センサの各画素にディスプレイの1画素分の光を入射させることとしながら、光センサの出力信号を読み取るとき同センサの複数画素分(やはり3画素程度が好ましい)を平均化処理などを施して一つの信号とする。
【0022】
請求項5に記載した識別コードの読取装置は、カラーディスプレイ上の識別コードを、複数画素の光センサを用いて読み取る識別コードの読取装置であって、光センサにおいて光電変換によりセンサ部に電荷を蓄積する時間を、ラスタースキャン方式をとるカラーディスプレイにおける走査時間と同一にする(つまり同期させる)か、またはそれ以上にする(つまり非同期として、センサ部に電荷を蓄積する時間を長くする)ことを特徴とする。
【0023】
光センサにおける上記の電荷蓄積時間がカラーディスプレイにおける走査時間以上であることから、ディスプレイ上の画素の間欠的な発光を、この読取装置の光センサが確実にとらえて出力する。つまり、前記ロ)のように短時間の発光を繰り返して表示されるカラーディスプレイ上の識別コードを、この読取装置なら、精度よく安定的に読み取り得ることになる。
【0024】
請求項6に記載した識別コードの読取装置は、上述の各読取装置においてさらに、非発光面上の識別コード(紙面や商品類などに印刷されたもの)をも読み取り得るように受光窓の付近に光源を設け、その光源の光量を変更可能(光源をON・OFFすることを含む)にしたことを特徴とする。
【0025】
この読取装置によれば、前記のようにカラーディスプレイ上の識別コードを高精度に読み取ることができることに加え、紙面など非発光面に印刷された識別コードについても同様に高精度に読み取ることが可能である。上記のとおり受光窓の付近に光源を設け、その光源の光量を変更可能にしたことから、
a) 発光面であるカラーディスプレイ上の識別コードを読む際には当該光源の光量を下げて(またはゼロにして)管面上での反射の影響を受けないようにし(したがって前記ハ)の課題を解決し)、その一方、
b) 非発光面上の識別コードを読む際には光量を強くして、通常の読取装置における読み取りと同様に、反射光を利用して正確な読み取りを実現できるからである。
【0026】
上記のように光量を変更するにあたっては、発光面上の識別コードを読み取ろうとしているのか非発光面上のものを読み取るのかにより、手動式スイッチ等を操作して切り替えるようにするとよい。しかし、光量の変更を自動化するには、たとえば、読取装置内に読み取り対象の発光を感知できるセンサを設け、そのセンサが発光面からの光を感知したときには自動的に光源の光量を下げる(またはゼロにする)ようにするのがよい。発光を感知する上記のセンサとして、識別コードの読み取りのために配置しているCCD等の光センサの一部を使用するのもよい。
【0027】
なお、上に説明した特徴は、そのいずれかが読取装置に備わっている場合に当該装置における識別コード読取性能を向上させるものであるが、上記のうちいくつかの特徴が同時に一つの読取装置に備わっている場合には、当然ながらさらに好ましい読取性能が発揮される。
そのほか、カラーディスプレイ上の識別コードと非発光面上の識別コードとをともに円滑に読み取るためには、上記光源から非発光面に対し、カラーディスプレイの発光波長と重なる波長の光(たとえばRGBの平均波長に近いグリーン色光など)を発光させるようにすることも有意義である。
【0028】
請求項7に記載した識別コードの表示用カラーディスプレイは、光の出力強度について波長ごとの差を縮小する(つまり平坦化する)色フィルタを、表示部分の表面に設けたことを特徴とする。上記の色フィルタは、ディスプレイの表示部分の表面に塗布する形で設けてもよく、また、ディスプレイの表示部分の外側に別のフィルタ部材(ガラス製またはプラスチック製のもの)を配置することとしてもよい。なお、この請求項および下記請求項のカラーディスプレイは、「識別コードの表示用」のものとはいえ、「識別コードの表示専用」のものとは限らない。表示方式としてCRT方式、液晶方式、プラズマ方式、EL方式など各種のものを含むことは前記のとおりである。。
【0029】
このカラーディスプレイによれば、RGBの違いに基づく各画素間の発光強度差が上記の色フィルタによって弱められる。そのため、このディスプレイ上に表示した識別コードは、前記イ)に記載したようにディスプレイ上のRGB蛍光体のピッチよりも小さい画素ピッチを有する従来の読取装置を用いる場合にも、読み取り誤差が小さくなる。したがって、従来の読取装置によっても、実用上問題にならない程度の正確さでそのカラーディスプレイ上の識別コードを読み取ることが可能である。
【0030】
なお、識別コードの表示用カラーディスプレイは、反射防止処理のされた面を表示部分の表面(最外面)に設けることとするのも好ましい。反射防止処理のされた面は、ディスプレイの表示部分の表面に反射防止処理を施すことにより設けてもよく、また、当該処理の施されたフィルタ部材(ガラス製またはプラスチック製のもの)をディスプレイの表示部分の外側に配置することによって設けるのもよい。
【0031】
そのようにすれば、読取装置の光源が従来の方式にしたがって光を発しても、上記した反射防止処理面の作用により、その光がディスプレイの管面上で強くは反射しない。そのため、反射光によって読み取りが妨げられる恐れが小さく、したがって従来の、つまり非発光面上のコードの読取に用いられる読取装置によっても、このカラーディスプレイ上の識別コードをほぼ正確に読み取ることが可能である。
【0032】
また、識別コードの表示用カラーディスプレイは、識別コードとしてのバーコードを、ディスプレイのRGB各画素が連続して並ぶ方向と直角に各バーが延びた形に表示するものとするのも好ましい。図4のカラーディスプレイ3はその一例であり、これにおいては、RGB各画素が縦(表示部分3aの上下方向)に連続しているのに対し、バーコードC3は、各画素の並びと直角な横方向(表示部分3aの左右の方向)にバーCBとスペースCSとが延びる形に表示している。
【0033】
そうしたカラーディスプレイでは、画面上にバーコードを表示したとき、RGB各画素が連続して並ぶ方向と直角に、すなわちRGBの3画素を必ず横断する方向に各バーが延びるように表示される。これにより、信号を表現するバーコード要素に対して、多数組のRGB要素(3色分)で構成されるので、光センサの画素ピッチとの不整合などの影響が少なく、安定に情報を読み取ることが可能になる。
【0034】
そのほか、表示用カラーディスプレイは、識別コードとしてのバーコードを、各バーと背景との間の、光センサにとってのコントラストを増すように色選択して表示することとするのもよい。
【0035】
このようにコントラストを高くしてバーコードを表示すると、光センサの画素ピッチが小さい従来の読取装置により、当該各画素がカラーディスプレイ上のRGB各色をそのまま読み取ってしまうことになっても、読み取りエラーの発生が少ない。バーコードのバーの部分を読む場合とスペースの部分を読む場合とで明度が大幅に異なるため、RGB各色の相違による影響が比較的小さくなる、というのがその理由である。
【0036】
請求項8に記載の表示用カラーディスプレイは、識別コードとしてのバーコードを、各バー間の背景の各画素を受光した光センサの各出力がほぼ同じ強度となるように各バー間の背景の色を選択して表示することを特徴とする。
【0037】
このように、各バー間の背景の各画素を受光した光センサの各出力がほぼ同じ強度となるように各バー間の背景の色を選択して表示すると、光センサの画素ピッチが小さい従来の読取装置により、当該各画素がカラーディスプレイ上のRGB各色をそのまま読み取ることになっても、読み取りエラーが少ない。バーコードのスペース部分を読む場合の各画素の信号レベル差がほとんどなくなるため、スペースであることの認識がしやすくなる、というのがその理由である。
【0038】
カラーディスプレイについてのこれらの特徴も、いずれかがカラーディスプレイに備わっていることにより上述のとおり効果をもたらすものである。そして、上記のうちいくつかの特徴が同時に一つのカラーディスプレイに備わっている場合にさらに好ましい効果があることは言うまでもない。
【0039】
【発明の実施の形態】
発明の実施についての一形態を図1〜図3等に示す。図1は、識別コードの読取装置(バーコードリーダ)1を示す斜視図(内部を透視して表示したもの)であり、図2は、その読取装置1にて使用している光学フィルタ15の特性を示す線図である。また図3は、バーコードC2や二次元コードDなどを表示するCRT方式のカラーディスプレイ2を示す正面図(図3(a))、およびその管面上のb部におけるRGBの画素配列を示す詳細図(同(b))である。
【0040】
読取装置1の概略構成は図1のとおりであって、出力ケーブル1bを有するケーシング1aに、つぎのものを取り付けている。まず、読み取りをなす端部の付近に、LEDからなる光源11を設けるとともに受光窓12を開口させる。光源11から発して紙面など非発光面上の識別コードC1で反射させた光を受光窓12から取り込むためである。光源11であるLEDは、約600nmを中心とする波長特性をもつ。ケーシング1aの内部で受光窓12に続く部分には、反射鏡13や光学フィルタ15、レンズ16等を配置し、それらによる光の経路の先にCCDからなる光センサ20を取り付ける。光センサ20の出力は、駆動回路部21および信号処理部22を経由してケーブル1bから外部機器(パソコンやPOSシステム等)に送られる。
【0041】
図1の読取装置1は、非発光面上の識別コードC1を読み取り可能であるだけでなく、図3(a)のようにカラーディスプレイ2の表示部分(つまり発光面である管面)2aに表示された識別コードC2を読み取り得るように構成したものである。識別コードC1・C2の双方を読み取ることができるよう、図1の読取装置1には下記a)〜d)のような工夫を施している。
【0042】
a) 受光窓12と光センサ20との間の光学的経路に設けた光学フィルタ15として、図2のような透過率分布を有する色フィルタを使用している。図2の透過率分布は、RGBの三色を含む波長(460〜620nm)に対してはそれらの外側域の波長に対するよりも高透過率となるものであって、カラーディスプレイ2が白を表示するときRGBの各画素の出力がほぼ同じ強度として光センサ20で検知されるように設定されている。たとえば、具体例としてこの光学フィルタ15は、rosco社(米国)の色フィルタ#4415(CalColor 15 Green)、またはそれと同等のものである。このようなフィルタ15を使用すると、第一には、非発光面上の識別コードC1を読むとき光源(LED)11が発して反射する光(赤色光)とともに、ディスプレイ2上の識別コードC2を読むときディスプレイ2が発する光(RGB)を、いずれも高率で透過させて確実に光センサ20に到達させる一方、それらの外部域にあって外乱となりがちな波長の光を透過させにくい効果がある。また第二に、カラーディスプレイ2が発光するRGBの各波長に応じて生じる光センサ20の各要素色の出力レベルを平坦化(均一化)して、光センサ20の画素配列がディスプレイ20のRGB蛍光体の配列よりも小ピッチであることによる識別コードC2の読み取りエラーを生じにくくさせる。
【0043】
b) 反射鏡13およびレンズ16の解像度の選択または配置によって光センサ20上の焦点をぼかし、カラーディスプレイ2上の3画素(RGBの1セット)が光センサ20の1画素上に結像するようにしている。こうすることにより、光センサ20の各画素にはディスプレイ2上の要素色が適当に混合されて入射し、ディスプレイ2上のRGB各色の違いに基づく光センサ各画素の出力差が弱められる。その結果、光センサ20の画素配列がディスプレイ20のRGB蛍光体の配列よりも小ピッチであることによる識別コードC2の読み取りエラーが、この点によっても生じにくくなり、読み取り精度が高くなる。
【0044】
c) 光センサ20における電荷蓄積時間を概ね20msと長くし、カラーディスプレイ2における一般的な走査時間(11〜16ms)よりも長くしている。これにより、ディスプレイ2上の画素が間欠的に発光するにもかかわらず、読取装置1は1回の読み取りでその光を確実にとらえ、精度の高い読取り能力を発揮することができる。
【0045】
d) 光源11の光量を、非発光面上の識別コードC1のみを読み取るようにしていた従来の読取装置の約半分に下げて設定している。このように光量を下げても、この読取装置1では、上記c)のとおり光センサ20の電荷蓄積時間を長くしたので、非発光面上の識別コードC1を従来どおり円滑に読み取ることができる。また、光源11の光量を下げたことにより、カラーディスプレイ2上の識別コードC2を読む際、表示部分(管面)2a上での光の反射が弱くなり、したがって当該識別コードC2の読み取り精度が向上する。
【0046】
つづく図4には、図1の読取装置1によっても、あるいは専ら非発光面上の識別コードC1を読み取るように構成された従来の読取装置によっても読み取りやすいように、表示部分(管面)3a上に識別コードを表示するCRT方式のカラーディスプレイ3を示している。
【0047】
このカラーディスプレイ3は、識別コードであるバーコードC3を上記のとおり読み取りやすく表示する目的で、下記e)〜g)の処置を施したものである。
【0048】
e) 図示のとおり、バーコードC3を縦にして、つまり複数のバーCBとスペースCSとが長さ方向を水平にして上下に並ぶよう表示することとした。すなわち、図4(c)のように、ディスプレイ3の表示部分3aにおいてRGB各画素が縦(表示部分3aの上下方向)に連続している(この点は図3(b)の表示部分2aにおいても同じである)のに対し、このような各画素の連続方向と直角な方向(つまり表示部分3aの左右の方向)にバーCBとスペースCSとを延伸させて表示したのである。このように表示すると、図4(c)のとおり、バーコードC3のバーCBとスペースCSとは、組をなすRGB3画素を横断する方向に延びて表示される。これにより、信号を表現するバーコード要素に対して、多数組のRGB要素(3色分)で構成されるので、光センサの画素ピッチとの不整合などの影響が少なく、ディスプレイ3上のバーコードC3については十分な精度でその読み取りを行えることになる。
【0049】
f) カラーディスプレイ3の表示部分3aには、波長ごとの光の強度差を小さくするための色フィルタ層を一体に形成している。色フィルタとしては、前記したrosco社(米国)製の#4415(CalColor 15 Green)を使用したので、図2と同様の透過率にしたがい、RGBの三色を含む波長の光をとくに高率で透過させる。こうしたカラーディスプレイ3では、RGBの違いに基づく各画素間の発光強度差が弱められるため、ディスプレイ3上のRGB蛍光体のピッチよりも小さい画素ピッチの光センサを有する従来の読取装置を用いる場合にも、ディスプレイ3上に表示した識別コードを正確に読み取ることが可能になる。
【0050】
g) 表示部分3aの表面(最外層)に、反射防止処理層を一体的に形成している。非発光面上の識別コードを読むための従来型の読取装置を用いてディスプレイ3上の識別コードを読み取る場合、その装置の光源が強い光を発するが、ディスプレイ3には反射防止処理層があるために表示部分3aでの反射光の強度が相当に低められる。反射光の強度が低いと、それによって読み取りが妨げられる恐れは小さいので、このカラーディスプレイ3上の識別コードは、従来の読取装置によっても十分な精度で読み取ることができる。
【0051】
【発明の効果】
請求項1および3に記載した識別コードの読取装置によれば、読取装置における光センサの画素ピッチがディスプレイのRGB蛍光体のピッチよりも小さい場合にも、カラーディスプレイ上の識別コードを精度よく安定的に読み取ることができる。
請求項2または4の読取装置なら、とくに、構成が簡単であって所要コストが低いという利点がある。
【0052】
請求項5に記載した識別コードの読取装置によれば、カラーディスプレイ上の画素の間欠的な発光を光センサが確実にとらえるので、ディスプレイ上に表示された識別コードを精度よく安定的に読み取ることが可能である。
【0053】
請求項6に記載の読取装置によれば、カラーディスプレイ上の識別コードについても、紙面など非発光面に印刷された識別コードについても、ともに高精度に読み取ることができる。
【0054】
請求項7または8に記載した識別コードの表示用カラーディスプレイによれば、ディスプレイ上のRGB蛍光体のピッチよりも小さい画素ピッチを有する従来の一般的な読取装置を用いる場合にも正確に読み取り得るように、識別コードを表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施についての一形態である読取装置1を示す斜視図(内部を透視して表示したもの)である。
【図2】図1の読取装置1に使用している光学フィルタ15について、波長別の光の透過特性を示す線図である。
【図3】バーコードC2や二次元コードDなどを表示するCRT方式のカラーディスプレイ2を示す正面図(図3(a))、およびその管面上のb部におけるRGBの画素配列を示す詳細図(同(b))である。
【図4】従来の読取装置によっても読み取りやすいように識別コードを表示するカラーディスプレイ3を示す正面図(図4(a))、そのディスプレイ3上のb部に表示したバーコードC3の正面図(同(b))、およびそのバーコードC3を表示しているディスプレイ3上のRGB画素配列を示すc部の詳細図(同(c))である。
【符号の説明】
1 読取装置
2・3 カラーディスプレイ
11 光源
12 受光窓
15 光学フィルタ
20 光センサ
22 信号処理部
C1・C2・C3・D 識別コード

Claims (8)

  1. カラーディスプレイ上の識別コードを、複数画素の光センサを用いて読み取る識別コードの読取装置であって、
    光の波長に応じて生じる光センサ各画素の出力強度の差を縮小する手段を設けたことを特徴とする識別コードの読取装置。
  2. 光の波長に応じて生じる光センサ各画素の出力強度の差を縮小する上記の手段として、受光窓から光センサまでのいずれかの部分に色フィルタを設けたことを特徴とする請求項1に記載した識別コードの読取装置。
  3. カラーディスプレイ上の識別コードを、複数画素の光センサを用いて読み取る識別コードの読取装置であって、
    カラーディスプレイの複数画素分の信号を光センサ各画素の信号として出力させる手段を設けたことを特徴とする識別コードの読取装置。
  4. カラーディスプレイの複数画素分の信号を光センサ各画素の信号として出力させる上記の手段として、光センサの1画素にカラーディスプレイの複数画素が結像するような解像度をもつ光経路を使用したことを特徴とする請求項3に記載した識別コードの読取装置。
  5. カラーディスプレイ上の識別コードを、複数画素の光センサを用いて読み取る識別コードの読取装置であって、
    光センサにおいて光電変換によりセンサ部に電荷を蓄積する時間を、ラスタースキャン方式をとるカラーディスプレイにおける走査時間と同一またはそれ以上にしたことを特徴とする識別コードの読取装置。
  6. 非発光面上の識別コードをも読み取り得るように受光窓の付近に光源を設け、その光源の光量を変更可能にしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載した識別コードの読取装置。
  7. 光の出力強度について波長ごとの差を縮小する色フィルタを表示部分の表面に設けたことを特徴とする識別コードの表示用カラーディスプレイ。
  8. 識別コードとしてのバーコードを、各バー間の背景の各画素を受光した光センサの各出力がほぼ同じ強度となるような色選択をして表示することを特徴とする識別コードの表示用カラーディスプレイ。
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