JP3670144B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は主に車両前照灯に用いられる放電灯点灯装置に係り、特に、構成部材を容易に組み付けることができる放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両前照灯に用いられる放電灯は、その点灯に数十kV程度の高電圧を要し、その点灯装置は電源電圧を昇圧し高電圧を発生させるトランスや放電灯への電圧供給を制御する制御回路などから構成されている。図7は放電灯点灯装置の概略を示す図であり、70は放電灯とこれを保護する灯体カバーにより構成される放電灯構成部、70aは放電灯へ高電圧の始動電圧を印加する高電圧発生回路などを備えた点灯装置部である。この点灯装置部70aの従来の構造について、次に説明する。
【0003】
従来の放電灯点灯装置に使用されている点灯装置部の構成を図6に示す。図において、100は始動電圧を発生するトランス部101を格納した樹脂製ケースであり、その周辺部とトランス部101を絶縁するためにレジンが充填されている。102はトランス部101と放電灯とを接続する耐高電圧性のケーブルであり、これを介して始動電圧が放電灯に伝えられる。103はトランス部101による高電圧の発生や放電灯への電圧供給を制御する制御回路が配置された電子回路基板であり、樹脂製ケース100から外部に露出したトランス部101の外部電極端子(不図示)と電気的に接続しており、これとは別に樹脂製ケース100の底面に固定用ネジ104によって固定されている。105は収納ケースであり、一般的に耐食性、加工性を考慮してアルミ材により作成されている。上記の樹脂製ケース100や電子回路基板103などにより構成される点灯装置部は電子回路基板103を介して収納ケース105の内部に設けた固定部107へ固定用ネジ106によって支持固定される。
【0004】
上記のように電子回路基板103は、収納ケース105に固定するために固定用スペースを設ける必要があり、この固定用スペースには部品や回路パターンを配置することができず、基板面積を有効利用することができなかった。また、ねじ止め固定は各部材の組み付け位置精度が要求されるので作業性が悪く、部品点数も増えるのでコスト的にも問題があった。
【0005】
さらに、熱伝導率のよい金属材料を使用した収納ケース105は、トランス部101による電源電圧の昇圧時に発生する熱及び回路動作時の熱を他の部材に逃がすことができるが、熱伝導率の悪い樹脂製ケース100及びレジンは部材に保熱されて熱膨張してしまうので、電子回路基板103とのねじ止め固定部に負荷がかかり損傷をおこすとともにレジンへのクラック発生の可能性があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の放電灯点灯装置は以上のように構成されているので、点灯装置部を構成する電子回路基板103には収納ケース105にねじ止め固定するためのスペースが必要となり、電子回路基板面積の有効利用ができないという課題があった。
【0007】
また、ねじ止めによる固定では部品点数が多くなり、さらに組み付け時に正確な位置精度が要求されるので作業性が悪いという課題があった。
【0008】
さらに、トランス部101は高電圧発生時及び回路動作時に発熱するので、これを格納している樹脂製ケース100及びレジンが熱膨張を起こし、電子回路基板103とのねじ止め固定部に負荷がかかり、固定部を損傷する、またはレジンのクラック発生の可能性があるという課題があった。
【0009】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ねじ止め固定をなくして容易に組み付けを行うことができ、かつ、電子回路基板面積を有効に活用することができる点灯装置部を備えた放電灯点灯装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る放電灯点灯装置は、樹脂製ケースの底面を貫通し、電子回路基板に半田付けされるトランスの外部電極端子と、樹脂製ケースの外周両端部に側方延長して形成された二つの支持部と、二つの支持部のうちの一方に設けられた凸部もしくは凹部と、筐体に設けられ、上記支持部の凸部もしくは凹部を嵌合固定する凹部もしくは凸部と、筐体に設けられ、二つの支持部のうちの他方の支持部が嵌合する嵌合凹部とを備え、電子回路基板が、外部電極端子の半田付けにより樹脂製ケースの底面に固定されるものである。
【0011】
この発明に係る放電灯点灯装置は、支持部または筐体に設けられた凸部が先細りのテーパ状をなすことを特徴とするものである。
【0012】
この発明に係る放電灯点灯装置は、樹脂製ケースの他方の支持部が、その端方向に応力緩和用間隙を形成して筐体内の嵌合凹部に嵌合されることを特徴とするものである。
【0013】
この発明に係る放電灯点灯装置は、筐体の内側底面部に電子回路基板を受ける隙間形成用突起を備えたことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による放電灯点灯装置の概略を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は側面断面図である。図において、1は放電灯を保護する灯体カバー、2は点灯装置構成部材を収納した収納ケース(筐体)、3は放電灯点灯用高電圧を発生するトランスを格納した樹脂製ケース、4はトランスの高電圧発生や放電灯への電圧供給を制御する制御回路などが配置された電子回路基板であり、これらが点灯装置部の要部をなしている。5はトランスと放電灯とを接続し、トランスが発生した高電圧を放電灯へ伝える耐高電圧性のケーブル、6は収納ケース2の上蓋であり、灯体カバー1と収納ケース2との間に介装される。以下に点灯装置部について詳細に説明する。
【0015】
図2、図3は、この発明の実施の形態1による放電灯点灯装置の点灯装置部の構成を示している。図において、7は樹脂製ケース3内にレジンなどによって樹脂モールドされた円柱状トランス(トランス)7aよりなるトランス部、7bは樹脂製ケース3の底面を貫通して外部に突出した円柱状トランス7aの外部電極端子、7cは外部電極端子7bを電子回路基板4の回路パターンに設けた基板孔に挿入し、これを半田付け接続した半田付け部(仮止め部)である。8,9は樹脂製ケース3の外周両端部に側方延長して形成された支持部、10は支持部8に設けた凸部であって、先細りのテーパ状をなしている。11は凸部10を嵌合固定する凹部であり、収納ケース2内に設けられている。なお、図1と同一の部分は同一符号を付し説明を省略する。
【0016】
次に概要について説明する。
半田付け部7cは、外部電極端子7bの電子回路基板4の基板孔への挿入部を半田付けし、さらに基板孔を貫通した外部電極端子7bを折り曲げ、その先端部を回路パターンと当接させて半田付けしている。これにより、トランス部7の発熱及び回路動作時の発熱によって樹脂製ケース3、レジン及び外部電極端子7bが熱膨張して、前者の半田付けに引っ張り力が加わった状態(ストレスが加わった状態)となり、損傷が生じても後者の半田付けにより電気的な導通と基板の支持がなされるようになっている。さらに電子回路基板4は、半田付け部7cのみによって樹脂製ケース3の底面に仮固定されており、熱膨張時のストレス緩和のため、また組み付け作業の簡略化のために、ねじ止め固定をなくしている。この電子回路基板4が設置された樹脂製ケース3を、図2に示す矢印方向に収納ケース2へ挿入し、支持部8,9によって収納ケース2内に支持する。
【0017】
次に樹脂製ケース3の収納ケース2への組み付けの概要について説明する。
図4は樹脂製ケース3収納後の収納ケース2の概略を示しており、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図、(c)は端面図、(d)は側面図、(e)は側面断面図である。図において、12は樹脂製ケース3の支持部9が嵌合するように凹設された支持座(嵌合凹部)である。13は、支持部9の支持座12との嵌合において、支持部9の端方向に形成される隙間(応力緩和用間隙)である。なお、図1から図3と同一の部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0018】
支持部8に設けた凸部10は、先細りのテーパ状をなしているので収納ケース2内の凹部11への組み付け位置を容易に決定することができ、これを嵌合することによって凹部11の開口部と凸部10の周面とが当接するので、がたなく嵌合固定される。一方、支持部9は収納ケース2内の支持座12に嵌合されて両部材が仮組みされる。この時、樹脂製ケース3の底面に設置された電子回路基板4が収納ケース2の内側底面に接触しないように、収納ケース2の深さは電子回路基板4との距離が確保できるように設計されている。この後、上蓋6を介して灯体カバー1と収納ケース2とを固定し、放電灯点灯装置が組み立てられる。このように樹脂製ケース3の収納ケース2への組み付けは、収納ケース2内の所定の箇所に樹脂製ケース3の支持部8,9をはめこむだけで、樹脂製ケース3および電子回路基板4の取付位置が決定され、取付位置精度を要したねじ止め固定とは異なり、容易に組み付け作業を行うことができる。また、ねじ止め固定をなくしたので電子回路基板4の小型化及び基板面積の有効利用をすることができる。
【0019】
また、隙間13が支持部9の端方向に形成されたことにより、トランスの発熱及び回路動作時の発熱により樹脂製ケース3及びレジンが熱膨張を起こしても、その応力を端方向へ緩和することができる。
【0020】
以上のように、この実施の形態1によれば、収納ケース2内の所定の箇所に樹脂製ケース3の支持部8,9をはめこむだけで、電子回路基板4の取付位置が決定され、取付位置精度を要したねじ止め固定とは異なり容易に組み付け作業をおこなうことができる効果が得られる。また、ねじ止め固定をなくしたので電子回路基板4の小型化及び基板面積の有効利用をすることができる効果が得られる。
【0021】
この実施の形態1によれば、支持部8の凸部10を先細りのテーパ状としたので、収納ケース2内の凹部11への組付け位置を容易に決定することができ、凹部11の開口部と凸部10の周面とが当接するので、がたなく嵌合固定をすることができる。
【0022】
この実施の形態1によれば、樹脂製ケース3の支持部9と収納ケース2内の支持座12とが隙間13を形成して嵌合されるので、樹脂製ケース3及びレジンの熱膨張による応力を端方向に緩和することができる。
【0023】
実施の形態2.
実施の形態1では、樹脂製ケース3の収納時に電子回路基板4が収納ケース2の内側底面に接触しないように、収納ケース2の深さを電子回路基板4との距離が十分にとれるように設計したが、実施の形態2では不測の事態によって樹脂製ケース3の支持部8,9が曲がってしまった場合に対応したものである。
【0024】
図5は、この発明の実施の形態2に使用される点灯装置部の側面断面図である。図において、14は収納ケース2の内側底面に設けたスペーサ(隙間形成用突起)である。なお、図4と同一の部分は同一符号を付して説明を省略する。不測の事態によって樹脂製ケース3の支持部8,9が曲がってしまった場合に、このスペーサ14が電子回路基板4を受けて、収納ケース2の内側底面と接触することを防ぐことができる。ちなみに、上記のスペーサ14は電子回路基板4の部品や回路パターンが配置されていない箇所に当接するように設置する。
【0025】
以上のように、この実施の形態2によれば、収納ケース2の内側底面にスペーサ14を設けたので、不測の事態によって樹脂製ケース3の支持部8,9が曲がってしまった場合においても、電子回路基板4の回路パターンが収納ケース2の内側底面へ短絡することを防ぐ効果が得られる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、樹脂製ケースの底面を貫通し、電子回路基板に半田付けされるトランスの外部電極端子と、樹脂製ケースの外周両端部に側方延長して形成された二つの支持部と、二つの支持部のうちの一方に設けられた凸部もしくは凹部と、筐体に設けられ、上記支持部の凸部もしくは凹部を嵌合固定する凹部もしくは凸部と、筐体に設けられ、二つの支持部のうちの他方の支持部が嵌合する嵌合凹部とを備え、電子回路基板が、外部電極端子の半田付けにより樹脂製ケースの底面に固定されるので、筐体内の所定の箇所に樹脂製ケースの支持部をはめこむだけで、電子回路基板の取付位置が決定され、取付位置精度を要したねじ止め固定とは異なり容易に組み付け作業をおこなうことができ、ねじ止め固定をなくしたことから電子回路基板の小型化及び基板面積の有効利用をすることができる効果がある。
【0027】
この発明によれば、支持部または筐体に設けられた凸部が先細りのテーパ状をなすように構成したので、筐体への組付け位置を容易に決定することができ、且つ、がたなく嵌合固定をすることができる効果がある。
【0028】
この発明によれば、樹脂製ケースの他方の支持部が、その端方向に応力緩和用間隙を形成して筐体内の嵌合凹部に嵌合されるように構成したので、トランスの発熱や回路動作時の発熱によって樹脂製ケースやレジンが熱膨張しても端方向に応力を緩和することができるという効果がある。
【0029】
この発明によれば、筐体は内側底面部に電子回路基板を受ける隙間形成用突起を備えたので、不測の事態によって樹脂製ケースの支持部が曲がってしまった場合でも、電子回路基板の回路パターンが筐体の内側底面へ短絡することを防ぐ効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による放電灯点灯装置の概略を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は側面断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による放電灯点灯装置の点灯装置部の構成を示す斜視図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による放電灯点灯装置に使用される樹脂製ケース周辺部の構成を示す斜視図であり、内部構成を示すため部分断面をとっている。
【図4】 この発明の実施の形態1による放電灯点灯装置に使用される樹脂製ケース周辺部の概略を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図、(c)は端面図、(d)は側面図、(e)は側面断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による放電灯点灯装置に使用される樹脂製ケース周辺部の側面断面図である。
【図6】 従来の放電灯点灯装置に使用されている点灯装置部の構成を示す斜視図である。
【図7】 放電灯点灯装置の概略を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
2 収納ケース(筐体)、3 樹脂製ケース、4 電子回路基板、7a 円柱状トランス(トランス)、7b 外部電極端子、7c 半田付け部(仮止め部)、8,9 支持部、10 凸部、11 凹部、12 支持座(嵌合凹部)、13
隙間(応力緩和用間隙)、14 スペーサ(隙間形成用突起)。
Claims (4)
- 放電灯点灯用高電圧を発生するトランスを格納した樹脂製ケースと、上記トランスの制御に必要な電子回路が配置された電子回路基板と、この電子回路基板及び上記樹脂製ケースを格納する筐体とを有する放電灯点灯装置において、
上記樹脂製ケースの底面を貫通し、上記電子回路基板に半田付けされる上記トランスの外部電極端子と、
上記樹脂製ケースの外周両端部に側方延長して形成された二つの支持部と、
上記二つの支持部のうちの一方に設けられた凸部もしくは凹部と、
上記筐体に設けられ、上記支持部の凸部もしくは凹部を嵌合固定する凹部もしくは凸部と、
上記筐体に設けられ、上記二つの支持部のうちの他方の支持部が嵌合する嵌合凹部とを備え、
上記電子回路基板は、上記外部電極端子の半田付けにより上記樹脂製ケースの底面に固定されることを特徴とする放電灯点灯装置。 - 支持部または筐体に設けられた凸部は、先細りのテーパ状をなすことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
- 樹脂製ケースの他方の支持部は、その端方向に応力緩和用間隙を形成して筐体内の嵌合凹部に嵌合されることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
- 筐体は、内側底面部に電子回路基板を受ける隙間形成用突起を備えたことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP29411698A JP3670144B2 (ja) | 1998-10-15 | 1998-10-15 | 放電灯点灯装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29411698A JP3670144B2 (ja) | 1998-10-15 | 1998-10-15 | 放電灯点灯装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000123628A JP2000123628A (ja) | 2000-04-28 |
| JP3670144B2 true JP3670144B2 (ja) | 2005-07-13 |
Family
ID=17803506
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29411698A Expired - Lifetime JP3670144B2 (ja) | 1998-10-15 | 1998-10-15 | 放電灯点灯装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3670144B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102008033192A1 (de) | 2008-07-15 | 2010-01-21 | Osram Gesellschaft mit beschränkter Haftung | Transformator sowie Lampensockelelement, Lampensockel und Entladungslampe mit einem derartigen Lampensockel |
-
1998
- 1998-10-15 JP JP29411698A patent/JP3670144B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000123628A (ja) | 2000-04-28 |
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