JP3671282B2 - 建材用気密部材の成形方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、各種建築の建具等の建材に使用する摺動面の分離気密等の向上の役目を果たすために圧接する気密部材であつて、その主たる目的とする所は、気密部材の摩擦抵抗を少なく、且つ分離と接合を円滑にするために気密部材の表面に、押し出し成形によつて摩擦抵抗の少ない薄保護被膜を被着することを目的とする建材用気密部材の成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の建材等に用いる気密部材は、ゴム、合成樹脂、プラスチツク等で形成されているが、緩衝性、弾力性及び分離性等の役目を果たすために当然に柔軟性が充分に必要である。また、強固で破損することのない構成材料を使用するのが一般的な事柄である。
そこで、近年この気密部材の構成材料として、ポリオレフイン系樹脂の熱可塑性エラストマーを主体として形成されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の気熱部材に使用する構成材料に使用するポリオレフイン系樹脂の熱可塑性エラストマーによれば、その性質上、硬度の範囲が大変に狭いため、通常の柔軟性を必要とする場合には、発泡体を以て成形する必要がある。然し、この樹脂の発泡体の場合は、押し出し成形工程が大変に難しい欠点と、製品が最良でないと云う欠点がある。
本発明は従来の欠点を解決したものであり、その主たる目的とする所は、気密部材の主体となる構成材料として、スチレン系熱可塑性エラストマーの樹脂を使用し、その露出する表面の接触部片に、摩擦抵抗の少ない粗面部を形成する薄保護被膜を押し出し成形を以て同時に一体的に成形し、表面が円滑で強靱化された気密部材を成形することにある、
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の気密部材の成形方法によれば、その主たる構成材料を、スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂の合成樹脂を以て押し出し成形する。この気密部材には、取着部片と接触部片とを長手方向に形成してある。次いで、該接触部片には、建材部との接触面に薄保護被膜を一体に被着してある。該薄保護被膜の構成材料として、低粘度で高流動性のポリオレフイン系樹脂のベース材料に対して、このベース材料より高粘度及び低流動性の大小各種の粉末又は粒子を混合した混合合成樹脂を使用し、取着部片と接触部片との軟質合成樹脂と同時に押し出し成型機で成形し、その後一台の金型ダイス内部で一体に重合することで、該薄保護被膜の表面に熱と押圧力によつて凸部及び凹部よりなる粗面部を表面に形成して、摩擦抵抗を減少するものである。
また、該気密部材の取着部片にも、該薄保護被膜を被着成形することによつて、強固で装着を容易とするものである。
【0005】
【作用】
上記の如く、押し出し成形された気密部材は、スチレン系熱可塑性エラストマーを一方の押し出し成型機に投入する。薄保護被膜を形成する低粘度の高流動性のポリオレフイン系樹脂をベース材料として、大小各種の粉末又は粒子からなる合成樹脂粘度の低流動性のポリオレフイン系樹脂の添加材料を混合した合成樹脂をもう一台の押し出し成型機に注入し、二台の押し出し成型機を使用して、同時に押し出し成形を実施して一台の金型ダイスの内部で押し出し重合する。この時、気密部材のスチレン系熱可塑性エラストマーの樹脂と、薄保護被膜のベース材料の低粘度のポリオレフイン系は、相溶性があるため一体的に重合される。
更に、該薄保護被膜の添加材の高粘度のポリオレフイン系樹脂の大小各種の粉末又は粒子は、粘度が高く、流動性が低いため、表面に細かい凹部と凸部による粗面部を形成することができる。また、高粘度のポリオレフイン系樹脂は、粘度が高く、流動性が低いため、溶融状態にあつてもベース材のように、流動性が高くならず、ある程度の粉末又は粒子の形状を維持したままで押し出し成形されて表面に細かい凹部及び凸部の粗面部を確実に形成するものである。
【0006】
【実施例】
次に、本発明の実施例を図面について説明すると、サッシ、ドアーの接合個所に使用する気密、緩衝、分離等の役目を果たす長手方向に押し出し成形される気密部材(1)は、図1に示す如く、長手方向の取着部片(2)と、該取着部片(2)に隣接する接触部片(3)とを各々スチレン系熱可塑性エラストマーの軟質合成樹脂を以て一体的に押し出し成形されている。
該接触部片(3)には、表面の一部又は全部に薄保護被膜(4)を被着する。この薄保護被膜(4)の構成材料としては、低粘度で高流動性のポリオレフィン系樹脂をベース材とし、このベースの材料より高粘度で低流動性の大小各種の粉末又は粒子からなるポリオレフィン系樹脂を混合した混合合成樹脂を使用する。
次いで、該取着部片(2)と該接触部片(3)との該軟質合成樹脂と、該薄保護被膜(4)の該混合合成樹脂とを各々押し出し成型機で同時に押し出し成形する。その後一台の金型ダイスの内部を通過して一体に重合成形することにより、該薄保護被膜(4)の表面に熱による凸部(6)と凹部(7)とで不揃いの粗面部(8)を容易に形成するものである。
また、図1に示す薄保護被膜(5)は、接触部片(3)以外の該取着部片(2)の表面にも、前記同様に成形された薄保護被膜(5)による該粗面部(8)を形成したものである。図2、図3に示すものは、気密部材(1)を引き戸(10)の戸当たり面に装着して使用した場合と、鏡板(12)を設けた縦框(11)との召合わせ部に装着した使用状態を示したものである。
【0007】
図4の他の実施例は、スチレン系熱可塑性エラストマーよりなる取着部片(13)に隣接して突条の接触部片(14)を一体に形成し、その接触部片(14)の表面の一部又は全部に薄保護被膜(16)を被着する。この薄保護被膜(16)は、その構成材料を先に述べた如く、低粘度で高流動性のポリオレフイン系樹脂をベース材とし、このベースより高粘度で低流動性の大小各種の粉末又は粒子からなるポリオレフイン系樹脂を混合した混合合成樹脂を使用し、取着部片(13)と接触部片(14)との軟質合成樹脂と、該薄保護被膜(16)の混合合成樹脂とを各々の押し出し成型機で同時に押し出し成形し、その後一台の金型ダイス内部で一体に重合成形することで薄保護被膜(16)の表面に、熱による凸部(17)と凹部(18)とを形成した粗面部(19)を形成する。なお、該接触部片(14)以外の取着部片(13)の表面外周にも、前記同様に成形された薄保護被膜(15)を被着して、粗面部(19)を形成するものである。
【0008】
次に、図5及び図6に示すものは、図4に示す気密部材(1)を各種の縦框(20)に挿入装着した使用状態を示すものである。また、図4に示す気密部材(1)を硝子板(24)を有する下框(21)の取着縁(22)に挿入装着して使用した状態を示すもので、(23)は窓等の下枠を示したものである。
【0009】
なお、薄保護被膜(4)及び(5)と薄保護被膜(15)及び(16)の合成樹脂の材料は、ベース材として、メルトフローレート0.5g以上/10分(ASTM D1238 190℃)の低粘度ポリエチレンを使用する。
また、大小各種の粉末又は粒子からなる添加物としては、メルトフローレート0.1g以下/10分(ASTM D1238 190℃)の高粘度ポリエチレンを使用する。
【0010】
更に、スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン・プロツク・コポリマー系の熱可塑性エラストマーに高温でのゴム弾性を付与した、動的架橋熱可塑性エラストマーを使用する。例えば、理研ビニル株式会社の商品名「アクテイマー」を使用する。
【0011】
【表1】
本発明の気密部材の本体として使用したスチレン系熱可塑性エラストマーと、従来のポリオレフイン系熱可塑性エラストマーとの比較表である。
ポリオレフイン系樹脂の熱可塑性エラストマーでは、硬度HsAが50度乃至90度しかないが、スチレン系熱可塑性エラストマーでは、HsAが20度乃至80度まで可能である。
また、着熱部材の接触部片は、用途上、通常柔軟性が要求されている。従つて、ポリオレフイン系樹脂に通常柔軟性を必要とする場合は、発泡体にする必要性があるが、樹脂の発泡体の作業の場合には、成形が非常に難しい欠点と、品質が大変に落ちる欠点等がある。
【0012】
【発明の効果】
本発明の気密部材によれば、各種のドアー、サツシ窓等に装着する取着部材の表面に、摩擦抵抗が小さい薄保護被膜を被着してあるので、建具、サツシ等に装着する気密部材を敏速、簡単確実に滑り込ませて挿着できる便利な効果と、摩擦抵抗が小さく滑性があるため、従来のポリオレフイン系樹脂の熱可塑性エラストマーのような発泡体とするものでは、工程が非常に困難となると共に、品質が著しく悪化することなく長期間に亘つて強固な結合状態で使用できる効果がある。更に、該気密部材の接触部片の表面に薄保護被膜を被着したことにより、各種の建材等の召し合わせ部及び引き違い建具の接合部とに、凸部及び凹部による粗面部を形成し、開閉時の接触及び分離の容易さと、気密を充分に維持することができる効果がある。
そして、気密部材の構成材料であるスチレン系熱可塑性エラストマー樹脂と、ドアー及びサツシと接触する接触部片に重合形成された薄保護被膜は、摩擦抵抗が小さいベース材料である低粘度で高流動性のポリオレフイン系樹脂とは互いに相溶性があるため、押し出し成形時の熱と圧力によつて一体的に強固となり、且つ、薄保護被膜の厚さを自由に調整できる効果がある。また、該薄保護被膜の構成材料として、低粘度で高流動性のポリオレフイン系樹脂をベース材料とし、このベース材料より高粘度で低流動性の大小各種の粉末又は粒子からなるポリオレフイン系樹脂を混合した混合合成樹脂と、気密部材の取着部片と接触部片との軟質合成樹脂とを各々押し出し成型機で同時に押し出し成形し、その後一台の金型ダイス内部で一体に重合することによつて成形時の熱と圧力で薄保護被膜の表面に、細かい凹部と凸部による粗面部を確実容易に形成できる効果がある。また、薄保護被膜の表面に形成された不揃いの粗面部は、建材、サツシ等の接合、分離等の開閉操作を円滑軽快にすると共に、接触状態の気密性を充分に達成する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気密部材の斜面図である。
【図2】同じく本発明を引き戸の戸当たりに装着した横断平面図である。
【図3】同じく本発明を縦框の側壁に装着した横断面図である。
【図4】本発明の他の実施例の気密部材の斜面図である。
【図5】同じく本発明をサツシ縦框に装着した横断平面図である。
【図6】本発明をサツシの下框に装着した縦断側面図である。
【符号の説明】
1 気密部材
2 取着部片
3 接触部片
4 薄保護被膜
5 薄保護被膜
6 凸部
7 凹部
8 粗面部
13 取着部片
14 接触部片
15 薄保護被膜
16 薄保護被膜
19 粗面部
Claims (1)
- サッシ、ドアーの接合個所に嵌合装着する長手方向に押し出し成形される気密部材(1)は、取着部片(2)と、各種形状の接触部片(3)とを一体的にした建材用気密部材の成形方法において、該取着部片(2)と該接触部片(3)との構成材料としてスチレン系熱可塑性エラストマーで硬さHs JIS A20度よりHs JIS A60度までの軟質合成樹脂を以て形成し、該接触部片(3)には、表面の全部又は一部の薄保護被膜(4)の構成材料として、低粘度で高流動性のポリオレフィン系樹脂をベース材とし、該ベースの材料より高粘度で低流動性の大小各種の粉末又は粒子からなるポリオレフィン系樹脂を混合した混合合成樹脂を使用し、該接触部片(3)との該軟質合成樹脂の表面に該混合合成樹脂よりなる該薄保護被膜(4)と該取着部片(2)の薄保護被膜(5)とを連接して、押し出し成形機によって同時に押し出し成形し、その後一台の金型ダイスの内部を通過して一体的に重合成形することにより、該接触部片(3)の該薄保護被膜(4)と該取着部片(2)の該薄保護被膜(5)との表面に熱による凸部(6)と凹部(7)とよりなる不揃いの粗面部(8)を形成することを特徴とする建材用気密部材の成形方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP28896996A JP3671282B2 (ja) | 1996-09-25 | 1996-09-25 | 建材用気密部材の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP28896996A JP3671282B2 (ja) | 1996-09-25 | 1996-09-25 | 建材用気密部材の成形方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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| JPH10100220A JPH10100220A (ja) | 1998-04-21 |
| JP3671282B2 true JP3671282B2 (ja) | 2005-07-13 |
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| JP (1) | JP3671282B2 (ja) |
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