JP3671350B2 - 補助錠取付具及びこれに用いる補助錠 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、開き戸に用いられる錠前に付加して装着される補助錠の取付具及びこれに用いる補助錠の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
玄関出入り口等の開き戸に用いられる錠前が窃盗団により破壊されるいわゆるピッキングが多発しているが、これの対策として正規の錠前の他に補助錠を簡易に付加することが行われており、その例として例えば図6に示す防犯錠がある。図6はこの補助錠取付金具5及び補助錠6を枠X1に取付けた状態を示す一部断面の概略平面図である。先ず取付け位置として正規の錠前から離隔した上又は下の位置を選んでスチール製枠X1の室内側角に溝を有するL型金具55を両面テープにより貼付け、室外側から枠X1に沿った左右平面部51と前後平面部52とで断面略L字形に形成されこれに連設して室内側に断面略コ字形の挟込み部53で形成されている取付金具5を室外側から室内側枠を挟込むようにかぶせ、挟込み部53の室内側端末に上下一対の固定ねじ54を出入り可能に螺着しL型金具55の溝に先端を合わせてねじ込み、室外側端末の左右平面部51に補助錠6を装着し、室外側より補助錠6のハウジング62に内臓されたシリンダー錠を鍵によって施解錠しこれに対応して左右に移動可能なデッドボルト61によって開閉扉Yの開放を抑制可能としたものである。ここで、7は扉Yの端部前面の固着された弾性材よりなる戸当たりである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の補助錠取付金具5が断面略コ字形の挟込み部53を用い固定ねじ54の出入りの調節によって枠X1に固着しているため組立ては容易であるが、固定ねじ54の出入り量には限度があり,多仕様の枠に柔軟に対応することは困難であり、取付け上下位置は正規の錠前の上又は下に位置をずらさなければならないという制約があり、選定や操作の面での課題を有している。又、固定ねじ54が室内側に突出しており強度や外観の面から課題を有している。更に、補助錠6のシリンダー錠の施解錠によってデッドボルト61の左右移動量を確保するためにはハウジングが大型となる上、デッドボルト61端部側より方向Pに向けて加えられる殴打によってシリンダー錠が破壊され易いといった課題を有している。これに対し、本発明は簡易な構造で、多仕様の枠に柔軟に対応可能で、取付け位置は正規の錠前近傍とし、室内側への突出部分がなく強度や外観に優れた補助錠取付具及びこれに用いるデッドボルトの左右移動量を確保でき耐ピッキング性に優れた小型な補助錠を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、
請求項1の発明にあっては、 イ)垂直方向におかれた板状の前後方向材21aの略中央部に縦長略方形の開口部21cが穿設され該開口部21cの上下端から一方側水平方向に張出している一対の舌片状の固定片21dを有する枠固着部21と、ロ)前記前後方向材21aの前側面から前記一方側へ直交して延出する前板22bと該前後方向材21aとで略L字形に形成され、該前板22bに連結孔22fが穿設されている錠取付部22と、ハ)表面が実質的に平坦で前記前板22bより厚い板状又はブロック状の前記連結孔22fに嵌着可能な磁石14とを備え、ニ)前記各固定片21dは正規錠前側が出入りする略方形孔に嵌着可能で、且つ前記磁石14は一方面を補助錠側に固着し他方面を前記前板22bから突出させ枠前側面に吸着可能とした補助錠取付具により解決した。
請求項2の発明にあっては、イ)垂直方向におかれた板状の前後方向材11aと該前後方向材11aの前端一方側に直交する左右方向材11bとで略L字形に形成され、該前後方向材11aの略中央部に縦長略方形の開口部11cが穿設され該開口部11cの上下端から該一方側水平方向に張出している一対の舌片状の固定片11dを有する枠固着部11と、ロ)前記左右方向材11bの自由端側面から前方に延出する連結板12aと該連結板12aの自由端側面から前記一方側へ直交して延出する前板12bとで略L字形に形成され、該前板12bに連結孔12fが穿設されている錠取付部12と、ハ)表面が実質的に平坦で前記前板12bより厚い板状又はブロック状の前記連結孔12fに嵌着可能な磁石14とを備え、ニ)前記各固定片11dは正規錠前側が出入りする略方形孔に嵌着可能で、且つ前記磁石14は一方面を補助錠側に固着し他方面を前記前板12bから突出させ枠前側面に吸着可能とした補助錠取付具により解決した。
【0005】
請求項3の発明にあっては、イ)外筒本体32aの軸芯部に嵌合孔32cが穿設された外筒32と、該嵌合孔32cに摺動可能とされた内筒本体33aの前端面より鍵31が挿着可能な鍵孔33dが穿設され該内筒本体33aの後端側に連設された段部33bの周面に切込み33eが設けられ該段部33bとで断面異形部が形成され該段部33bに小突起33fが突設されている内筒33と、ロ)前記外筒32及び内筒33間に移動可能なピン群又はタンブラー群によって該内筒33の回動を可又は否とするシリンダー錠と、ハ)円板状のカム本体35aの軸芯部に前記内筒33の断面異形部が嵌着可能に穿設された中抜き35bと、該カム本体35a後面に突設されている円柱状の小突起35cとを有するカム35と、ニ)後部は外周の少なくとも90度の中心角範囲に歯34aと残余が該歯34aの刃先円弧面34bとで形成され軸芯部は該歯34aの刃底と同じ円周面34cより僅かに小さく前記カム35が摺動可能な円周面34eが形成され、前部は外周が歯34aの刃底を超えない円周面34cで軸芯部34dは前記内筒本体33aが嵌着可能に形成され、該軸芯部34dと円周面34eとの境界部には前記段部33bが回動可能な円弧面34gと前記小突起33fが回動可能な円弧面34fとを組合わせた開口部が形成されている歯車34と、ホ)板状略方形の基部36aと中央部上方の略方形のロック部36bとで略凸形に形成され、該基部36aの上方と該ロック部36bに跨がって上向き凹溝36cと浅底下向き凹溝36dとを組合せた開口部が穿設されているロック板36と、ヘ)ばね37と、ト)横長ブロック状のデッドボルト本体38aが前部側よりフラットな第一層と、中間部の中央部下端に前記歯34aに噛合可能なラック38gが歯先を下向きに設けられた第二層と、後部下端より前記ロック部36bが着脱可能な略方形状切欠部38eが間隔をおいて一対配設され中間下方に略方形の突出部38fを有する第三層とで一体に形成されているデッドボルト38と、チ)略方形の座板30と、リ)前側は基部39aと略中央部に前記内筒33が操作可能な円形窓39cをもった突出部39bとで形成され、後側は上下端部に張出している前記座板30と前記前板12b又は22bの上下部が収納可能な一対の突片39eと中央部より上方寄りに水平方向に前記デッドボルト38が左右に摺動可能な形状の受け溝39dと略中央部に前記外筒32が嵌着可能な外筒収納孔39nが該円形窓39cと連通し、該外筒収納孔39nの後端回りに平坦なロック板摺動面39m、縦溝39j及び39kが設けられてるハウジング39とを備え、ヌ)前記外筒32を前記外筒収納孔39nに嵌着して固着し、前記ラック38gの歯先を下向きとし前記受け溝39dに摺動可能とし、前記内筒本体33aに前記軸芯部34dを摺動可能に挿着し前記小突起33fは前記円弧面34fに前記段部33bは前記円弧面34gにそれぞれ摺動可能とされ、前記歯34aは前記ラック38gと噛合い前記内筒33の鍵31による回動により前記デッドボルト38を左右に移動可能とし、前記中抜き35bを前記内筒33の断面異形部に合わせて嵌着し、前記凹溝36c及び36dで形成された開口部に前記小突起35cを通し、前記ロック板摺動面39m及び縦溝39jに前記ロック板36を上下に摺動可能に当接し、前記ばね37を前記基部36aと下側突片39e間に介在させ前記ロック板36を上方に付勢し、前記上下突片39eと前記左右縦溝39kとで囲まれた空間に前記座板30を嵌着し固着具30dにより前記ハウジング39に該座板30が固着されている請求項1又は2の補助錠取付具に用いる補助錠により解決した。
請求項4の発明にあっては、上向き凹溝36cは円弧状で、下向き凹溝36dは台形状で該下向き凹溝36dは該上向き凹溝36cの円弧の延長部分より食出さない範囲内の形状とされている請求項3に記載の補助錠とするのが好ましい。請求項5の発明にあっては、ロック板36の基部36a及びロック部36bの境に左右対称直線状の傾斜隅部36eが設けられ、デッドボルト38の切欠部38eの左右端に前記傾斜隅部36eに合わせた傾斜隅部38hを有している請求項3又は4に記載の補助錠とするのが好ましい。
請求項6の発明にあっては、内筒本体33aの段部33b後端面軸芯部に先端細径部のプラグ33gが突設され、座板30の左右中央部の下寄り位置に前記プラグ33g先端が摺動可能な通し孔30cが穿設され、前記通し孔30cに前記プラグ33gの先端を挿着して前記ハウジング39に該座板30が固着されている請求項3〜5のいずれかに記載の補助錠とするのが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づき以下詳細に説明する。
図1及び2は、本発明の補助錠取付具の第一例及び補助錠を前側及び後側よりみた分解斜視図である。
図3は、本発明の補助錠取付具の第二例を前側及び後側よりみた分解斜視図である。
図4は、本発明の補助錠のロックボルトの一例である。
図5は、 本発明の補助錠の歯車の一例である。
図6は、従来例の補助錠取付具及び補助錠を枠に取付けた状態を示す概略平面図である。
図7は、(a)図1、2の補助錠を組立て補助錠取付具の第一例との関係を示す斜視図である。(b)(a)の補助錠取付具及び補助錠を枠に取付けた状態を示す概略平面図である。
図8は、図1、2の補助錠を組立て補助錠取付具の第二例との関係を示し、(a)左勝手の補助錠取付具及び補助錠の斜視図である。(b)(a)の補助錠取付具及び補助錠を枠に取付けた状態を示す概略平面図である。(c)右勝手の補助錠取付具及び補助錠を枠に取付けた状態を示す概略平面図である。
図9は、本発明の補助錠の作動を示し、(A)解錠状態から(E)施錠状態までの各変化を示す概略裏面図である。
以下の説明において、錠前において鍵挿入による開閉操作を行う通常室外側を前方向、その反対側を後方向とし、前より後に向かって左方向、右方向及び上下とし、各部材の構成は補助錠の使用状態において説明する。又ここで左右方向は使い勝手に合わせて入替え可能であり、それらをまとめると一方、他方となるが説明の便宜上より上記した左方向、右方向として説明する。
又同様の構成要素には、同−符号を付して詳細説明を省略する。
【0007】
本発明の補助錠取付具及び補助錠について、先ず正規の錠前が扉外面に装着されているいわゆる面付けタイプの第一例の補助錠取付具1を図1、2、7を参照して説明し、ついで正規錠前が扉内面に装着されているいわゆる埋込みタイプの第二例の補助錠取付具2を図3、8を参照して説明し、補助錠取付具1、2のいずれにも共通して用いられる補助錠3を図1、2、7、8を参照して説明する。第一例の補助錠取付具1は、枠固着部11と、錠取付部12と、固着具13と、磁石14とを有する。又後述する座板30及び固着具30dは補助錠取付具1と補助錠3との連結材として用いられるが、説明の便宜上その構成を先に説明する。ここで説明するのは図1、2の右勝手の例であり、左勝手の例では左右が逆となる。
枠固着部11は金属製で、垂直方向におかれた板状の前後方向材11aと該前後方向材11aの前端に左側へ直交する左右方向材11bとで略L字形に形成され、前後方向材11aには略中央部に縦長の略方形の開口部11cが穿設され該開口部11cの上下端から左右方向材11b側の水平方向に張出している一対の舌片状の固定片11dとを有している。ここで、開口部11cは後述する図7に示す枠X1に穿設されている正規錠前のラッチ又はデッドボルトが出入りする縦長の略方形孔81と同様で該ラッチ又はデッドボルトが出入り可能な大きさとされ、固定片11dの前後幅は開口部11cの前後幅より僅かに小さくとられている。
錠取付部12は金属製で、左右方向材11bの自由端側面から後方向に延出する連結板12aと該連結板12aの自由端側面から左側へ直交して延出する前板12bとで略L字形に形成され、前板12bの自由端側面には後方向に向けて補強及び美観上のための折曲片12cが設けられ、前板12bのの略中央部に後述する磁石14が嵌着可能な形状の本例では縦長略方形状連結孔12fが穿設され、前板12bの中央部上下端部に一対の皿付き孔12dが穿設され、好ましい構成として前板12bの左右端部上下に間隔をおいて補強のための複数個のリブ12eが突設されている。ここで、連結孔12fの穿設位置は必ずしも前板12bの略中央部に限定されず、中部のいずれかであればよく、折曲片12cは省略してもよい。
座板30は後述する補助錠3のハウジング後面側に嵌着可能な形状例えば弧状の四隅部をもった略方形材で、左右中央部の下寄り位置に後述する補助錠の内筒後端のプラグの先端細径部が摺動可能な通し孔30cが穿設され、中央部上下に前記皿付き孔12d及び後述する補助錠3のハウジング後面中央部上下側のねじ孔の対応位置に一対の通し孔30aが穿設され、後述する補助錠3のハウジング後面左又は右上下側のねじ孔の対応位置に前記通し孔13aの左又は右側に一対の皿付き孔30bが穿設されている。
磁石14は永久磁石で、板状で、厚みは前板12bの厚みより大きくとられ、一方面は座板30の後面に接着され、他方面は錠取付部12の前板12bに穿設された連結孔12fに嵌着され前板12b後面より突出されて補助錠取付具1と補助錠3とを強固に連結し、その形状に限定はないが、後述する枠X1前面との固着を安定的に確保するには、強力な磁力をもち吸着面積を可及的に広くとれるように、ハウジングに納まる範囲内で本例に示す縦長の略方形状にとるのが好ましい。又必ずしも板状でなくブロック状であってもよいし、吸着可能であれば前板12bの厚みより大きくなくてもよく、少なくとも枠X1との固着が安定的に得られるように表面が実質的に平坦であればよい。
固着具13は皿付き孔12d、通し孔30a及び後述する補助錠3のハウジング後面中央部上下側のねじ孔39fに挿着可能な例えば頭付小ねじである。固着具30dは皿付き孔30b及び後述するハウジング後面左上又は右下側のねじ孔39gに挿着可能な例えば頭付小ねじである。
【0008】
第二例の補助錠取付具2は、枠固着部21と、錠取付部22と、固着具13及び磁石14を有し、補助錠3とを連結するために座板30及び固着具30dを用いている。ここで、座板30、固着具13、30d及び磁石14はそれぞれ第一例の補助錠取付具1において説明した通りであり詳細説明を省略する。ここで説明するのは図3の右勝手の例であり、左勝手の例では左右が逆となる。
枠固着部21は金属製で、垂直方向におかれた板状の前後方向材21aの略中央部に縦長の略方形の開口部21cが穿設され、開口部21cの上下端から左側水平方向に張出している一対の舌片状の固定片21dを有している。ここで、開口部21cは後述する図8に示す枠X1に穿設されている正規錠前のラッチが出入りする縦長の略方形孔84と同様で該ラッチが出入り可能な大きさとされ、固定片21dの前後幅は開口部21cの前後幅より僅かに小さくとられている。
錠取付部22は金属製で、前後方向材21aの前側面から左側へ直交して延出する前板22bと該前後方向材21aとで略L字形に形成され、前板22bの自由端側面には後方に向けて折曲片22cが設けられ上下略中央部に磁石14が嵌着可能な形状の連結孔22fが穿設され、前板22bの中央部上下に一対の皿付き孔22dが穿設され、好ましい構成として前板22bの左右端部上下に間隔をおいて補強のための複数個のリブ22eが突設されている。ここで折曲片22c及び連結孔22fは錠取付部12で説明したと同様に変化させてもよい。
【0009】
次に補助錠取付具1、2のいずれかに用いられる補助錠3は、鍵31、外筒32、内筒33、歯車34、カム35、ロック板36、バネ37、デッドボルト38、ハウジング39を有し、外筒32と内筒33とは後述するピン群と、ばねと、孔埋板と組合わせて公知のシリンダー錠を構成している。更に補助錠取付具1又は2と連結するため補助錠3後端部に蓋を兼ねて座板30を用いている。
鍵31は、握り部31aと該握り部31aから後述するシリンダーの各ピン群の出入りに対応する形状に突出形成された山部31bとからなっている公知のものである。
外筒32は、略円筒状の外筒本体32aの軸芯部に内筒33が嵌合可能な嵌合孔32cが穿設され、前端面32dと内筒33の軸芯部前端面33cとは面一とされ、外筒本体32aの外周面に後端面32b側より軸芯に平行に平面視において略U字形浅底で蟻溝形の嵌合溝32eが複数列例えば4列設けられ、各嵌合溝32eには放射状に嵌合孔32cに達する通常同径のピン孔32fが穿設されている。外筒本体32aの外周面において嵌合溝32eのない対称位置2か所に例えば円弧面状のキー溝32gが設けられ、後述するハウジング39のキー溝39iと対応させてある。他に各ピン孔32fには挿入される公知のボトムピン32h、ドライバー32i及び通常コイルばねのばね32jとからなるピン群と、各嵌合溝32eの蟻溝に後端面32b側よりピン孔32fからのピン群の飛出し防止のために圧入される孔埋板32kとを有している。
内筒33は、嵌合孔32cに嵌合され摺動可能とされた略円筒状の内筒本体33aの軸芯部前端面33c側より鍵31の山部31bが挿着可能な鍵孔33dが穿設され、内筒本体33aの後端側に段部33bが連設され、段部33bの後端周面に平行面の切込み33eが設けられ該段部33bと切込み33eとで断面異形部が形成され、切込み33eの直前の段部33b周面に円柱状の小突起33fが外側に向けて突設され、段部33b後端面軸芯部に後側に向けて前記断面異形部より先端細径部を有する段付きプラグ33gが突設され、図示省略するが内筒本体33aには嵌合孔32cとの嵌合状態において各ピン孔32fと連通する対応位置に軸芯部に向けて放射状に浅底のめくらピン孔が穿設されている。小突起33fは先端が内筒本体33aの外周面から突出しない高さにとられている。ここで、プラグ33gは必ずしも段付きでなく円柱状であってもよいが、座板30との組立上は段付きとした方が好ましい。又切込み33eは必ずしも平行面でなくてもよく断面異形部が形成されればよく、小突起33fは円柱状でなく異形であってもよい。
【0010】
歯車34は、後部は外周の少なくとも90度の中心角範囲に切られた歯34aと残余の該歯34aの刃先円弧面34bとを連設し軸芯部は歯34aの刃底と同じ円周面34cより僅かに小さく後述するカム35が摺動可能な大きさの円周面34eが形成され、前部は外周が歯34aの刃底と同じ又はこれを超えない円周面34cで軸芯部34dは内径が内筒本体33aが嵌着可能な大きさのリング状体に形成され、軸芯部34dと円周面34eとの境界をなす中部は後述する組立て時に段部33bが回動可能な大きさの円弧面34gと小突起33fが回動可能な大きさの円弧面34fとを組合わせた開口部が形成されている。ここで、円弧面34gは円弧面34fに比し半径を小さくとられ、内筒33の回動により小突起33fが円弧面34f及び34gの境界34hのいずれかに達したときに歯車34を回動可能としている。本例では境界34hの間にある円弧面34gは円周角δで例えば120度にとられ、歯34aの歯切り範囲は円周角β+γで例えば140+20=160度にとられているが、この角度を調整して後述するデッドボルト38の左右移動量を調整可能である。
カム35は、円板状のカム本体35aと該カム本体35aの軸芯部に前記内筒33の段部33bと切込み33eとで形成された断面異形部が嵌着可能な形状の中抜き35bが穿設され、中抜き35bの切込み33eに合わせた面の一方中央部と外周間に円柱状の小突起35cが後側に向けて突設されている。
ロック板36は、板状略方形の基部36aと該基部36aの中央部上方に連設された左右幅w×上下高さhの略方形のロック部36bとで略凸形に形成され、基部36aの上方とロック部36bに跨がって円弧状の上向き凹溝36cと台形状の下向き凹溝36dとを組合わせて形成された開口部が穿設され、基部36aとロック部36bとの境に開口部によって肉厚が薄くなるのを防止するために左右対称形で角度αをなす直線傾斜状の傾斜隅部36eが設けられている。傾斜隅部36eは補強のためのもので必須要素ではなく、基部36aとロック部36bを略直角につなげてもよい。ここで、下向き凹溝36dは上向き凹溝36cの円弧の延長部分より食出さない範囲内の大きさとされ、本例では左右対称形で角度αをなす直線傾斜部分と中央の直線水平部分とで台形状とされこの形状によって、後述するロック板36動作として急激な下降が行い得るので好ましいが、下降はやや緩やかとはなるものの下向き凹溝36dを上向き凹溝36cより曲率の小さい湾曲面状としてもよい。ここで、傾斜の角度αは例えば110度にとられている。
ばね37は、通常ねじりコイルばねで、中央部のコイル部から上下に先端腕部を有しているが、弓形の板ばねや圧縮コイルばねを用いることもできる。
デッドボルト38は、成型し易い金属例えば亜鉛ダイキャスト等で得られた横長略方形ブロック状のデッドボルト本体38aと、破壊に対する補強のため好ましい付加要素として例えば焼入れ鋼製丸棒の補強材38bとキャップ38cを有している。デッドボルト本体38aは前部の切込みなしの第一層と、中間部の左右中央部下端に歯車34の歯34aと噛合可能なラック38gが歯先を下向きとして設けられた第二層と、後部の下端より左右幅w×上下高さhのロック板36のロック部36bが着脱可能な僅かに大きい左右幅W×上下高さHの略方形状切欠部38eが間隔をおいて左右に一対配設され中間下方に略方形の突出部38fと左右端にロック板36の傾斜隅部36eに合わせ角度αをなす傾斜隅部38hとを有する第三層が一体に形成され、デッドボルト本体38a側面より第二層のラック38gを避けた中央部水平方向に円柱状の補強材38b及びそのキャップ38cとが嵌着可能なめくら丸孔38dが設けられ、ラック38gは歯先を下向きとして立てた状態で使用される。ここで、通常第二層の前後厚みは第一層及び第三層の前後厚みより厚くとられている。又ラック38gは歯先は下向きでなく上向きとしても使用可能ではあるが、ゴミや塵埃等の集積防止の点からは歯先を下向きとするのが好ましい。ここで、第一層乃至第三層は一体に形成されているが、それぞれを別体として作り溶着又はねじ等によって固着してもよいが、量産のときは一体としたほうがコスト安である。ここでデッドボルト本体38aは必ずしも略方形でなくてもよく、円柱、多角形又はこれらの組合わせであって横長ブロック状であればよい。又傾斜隅部36eが省略される場合は、傾斜隅部38hも省略される。
【0011】
ハウジング39は、補助錠3の外筒32、内筒33、歯車34、カム35、ロック板36、バネ37、デッドボルト38、座板30、磁石14、固着具13、及び30dを収納している。
ハウジング39の前側は、略船体形の基部39aと、基部39aの前側略中央部に内筒33の後端面33cより僅かに小さい円形窓39cをもった略円筒状突出部39bとで形成されている。
ハウジング39の後側は、上下端部に張出している座板30と前板12b又は22bの上下部が収納可能な一対の湾曲面状の突片39eと、中央部より上方寄りに水平方向にデッドボルト38がラック38gの歯先を下向きとして立てた状態で左右に摺動可能なような上下幅をもった略コ字形の受け溝39dと、後側より略中央部に外筒32が嵌着可能な大きさに穿設された外筒収納孔39nが前端は小径の円形窓39cと連通し、外筒収納孔39nの上下に外筒32のキー溝32gに対応する一対の例えば円弧面状のキー溝39iが刻込まれ別途キー溝32g及び39iを合わせて挿着される本例では丸棒状の−対のキー39pが用意されている。又外筒収納孔39nの後端回りに平坦なロック板摺動面39mを設け該ロック板摺動面39mの左右端部に沿って後側に向けてロック板36の基部36aが上下に摺動可能な幅及び前後厚みをもった縦溝39jが設けられ、縦溝39jの後側に座板30が収納可能な幅及び前後厚みをもった上下の縦溝39kが連設されている。さらにロック板摺動面39mの下端一方寄り(図2では前から視て左側)にばね37の中心コイルを挿着支持可能な略円柱状の小突起39hが突設され、小突起39hの他方寄り(図2では前から視て右側)で下方の突片39e直上位置及び外筒収納孔39nの軸芯に対し略対称の一方寄りで上方の突片39e直下位置に座板30に挿着された固着具30dが螺合可能なねじ孔39gが設けられ、各ねじ孔39gに隣合う中央部位置に前板12bの皿付き孔12dと座板30の通し孔30a又は前板22bの皿付き孔22dと座板30の通し孔30aに挿着された固着具13が螺合可能なねじ孔39fが設けられている。上下のねじ孔39f及び39gの後端面391は上下同一平面上におかれ、後述する補助錠3の組立てで最後に座板30を固着したとき、ロック板36が上下に及びロックボルト38が左右にそれぞれ移動可能な高さにとられている。
ここで受け溝39dの形状は略コ字形とデッドボルト本体38aの略方形に合わせてあるが、デッドボルト本体38aが他の形状の場合には略これに合わせた形状とし、デッドボルト38が左右に摺動可能とすればよい。
ロック板摺動面39mの下方部分及び/又は外筒収納孔39nの上方部分に図示する空隙部分を設けてあるがこれは材料節約と製造時の歪み防止のためのものであって必須の構成ではない。
【0012】
前記したシリンダー錠では、内筒33と外筒32間に移動可能なピン群を介在させているが、前記ピン群に代えて公知の他のピン群や各種タンブラー群を用いたシリンダー錠とすることもできる。
又座板30には通し孔30cが穿設されこれにプラグ33g先端が摺動可能とされており内筒33軸芯部の安定化のためには好ましいが、必須要素ではなく通し孔30c及びプラグ33gは省略してもよい。
【0013】
次に補助錠3の組立てについて説明する。
先ず外筒32の嵌合孔32cに後側より内筒33の内筒本体33aを挿着して外筒32の前端面32dと内筒33の軸芯部前端面33cと面一として外筒32及び内筒33を組合わせ、各ピン孔32fにボトムピン32h、ドライバー32i及びばね32jの組を挿着し突出しないように各嵌合溝32eの蟻溝に孔埋板32kで押さえた状態でハウジング39後側の外筒収納孔39nに外筒32を嵌着し、対称位置にあるキー溝32gと対応するキー溝39iとを合わせてキー39pを後側より挿入して外筒32をハウジング39に対し不動状態に固着する。
次に、デッドボルト38をラック38gの歯先を下向きとし第一層を前側、第三層を後側にしてハウジング39の受け溝39dに左右に摺動可能に嵌着する。
次に、ハウジング39内に収納されて後側より突出している内筒本体33aに歯車34の軸芯部34dを摺動可能に挿着し、同時に小突起33fは大径の円弧面34fに及び段部33bは小径の円弧面34gにそれぞれ回動可能とされ、歯車34の歯34aはラック38gの歯先と噛合い内筒33の鍵31による回動により歯車34が回動しデッドボルト38を左右に移動可能とされる。このとき内筒33後端の段部33bと切込み33eとで形成された断面異形部の後部及びプラグ33gは後方に突出状態とされている。
次に、カム35の中抜き35bを内筒33の前記断面異形部に合わせて嵌着するが、このときカム本体35a、内筒33の断面異形部及び歯車34の各後面は面一となり、プラグ33g及び小突起35cが後方に突出状態とされている。
次に、ロック板36の上向き凹溝36cと下向き凹溝36dとを組合わせて形成された開口部にカム35のプラグ33gの根元部及び小突起35cを通し、ハウジング39の縦溝39j及びロック板摺動面39mにロック板36を上下に摺動なように当て、ばね37を基部36aの下端とハウジング39の下側突片39cとに先端腕部がそれぞれ当接するように配設して小突起39hにコイル部を挿着して基部36aを上方に付勢する。このとき、ロック板36のロック部36bは上方位置にあってはロックボルト38の切欠部38eに遊嵌可能とされ、上向き凹溝36cと下向き凹溝36dとを組合わせた開口部からプラグ33gの先端細径部が後方に突出状態とされている。
最後に、ハウジング39の上下の突片39eと左右の縦溝39kで囲まれた空間に座板30を蓋として嵌着し、座板30の通し孔30cにプラグ33gの先端細径部を挿着し、上下の皿付き孔30bに固着具30dを挿着してハウジング39の上下のねじ孔39gに螺合して補助錠3の組立てを終了する。補助錠取付具1、2との組立てには後述する通り座板30の後面略中央部に磁石14を接着させて行う。
【0014】
補助錠取付具1、2の組立てを図7、8について説明する。
図7に示す第一例の補助錠取付具1は、右勝手の面付けタイプの扉Y及びスチール製枠X1に装着される例で、組立て完了した補助錠3の座板30の後面に接着させた磁石14を錠取付部12の連結孔12fに貫通し、前板12bの後面から磁石14を突出させ、皿付き孔12d、通し孔30a及びねじ孔39fに固着具13を螺合して補助錠取付具1と補助錠3を固着する。次いで、枠X1に穿設されている正規錠前のラッチが出入りする縦長の略方形孔81に枠固着部11の固定片11dを嵌着し、枠X1の扉Yと向合う右側面に左右方向材11bが左右に沿い及び錠取付部12の連結板12aが前後に沿って配設され、前板12bの後面から突出している磁石14を枠X1前側面に吸着させ補助錠取付具1及び補助錠3を枠X1への強固な取付けが完了する。
図8に示す第二例の補助錠取付具2は、埋込みタイプの扉Y及びスチール製枠X2又はX3に装着され、(a)(b)は左勝手、(c)は右勝手の例で、組立て完了した補助錠3の座板30の後面に接着させた磁石14を錠取付部22の連結孔22fに貫通し、前板22bの後面から磁石14を突出させ、皿付き孔22d、通し孔30a及びねじ孔39fに固着具13を螺合して補助錠取付具2と補助錠3を固着する。次いで正規錠前のラッチがストライク受け板83に穿設された縦長の略方形孔84から枠X2又はX3内に収納されたストライクに出入り可能とされている該略方形孔84を通して枠固着部21の固定片21dを嵌着し、枠X2又はX3が扉Yの側端面と向合う左又は右側面に前後方向材21aが前後に沿って配設され、前板22bの後面から突出している磁石14を枠X2又はX3前側面に吸着させ補助錠取付具2及び補助錠3の枠X2又はX3への強固な取付けが完了する。
本発明の補助錠取付具1、2は、固定片11d又は21dを略方形孔81又は84に嵌着し、磁石14と枠X1、X2又はX3前側面との吸着というごく単純な調整のみで、正規錠前の近傍に容易に強固に取付けができる。
又本発明の補助錠3は、補助錠取付具1、2を介して枠X1、X2又はX3、及び扉Yに対応して装着することができ、前側より鍵孔33dへの鍵31の挿着によるシリンダー錠の開閉操作によってロックボルト38を左右に移動させ戸当り7を介して扉Yの開閉いずれかの状態に保持可能である。
本発明の補助錠取付具1、2に取付けられる補助錠は、必ずしも補助錠3に限定されず、錠取付部12又は22に他形式の補助錠を固着して用いることもできる。
【0015】
補助錠3の作動について、図9(A)〜(E)の各図に対応して各構成部材毎に分けて順次説明するが、(A)解錠状態から始まり矢印に従って変化し、(E)施錠状態で終了し本例は右勝手の場合である。図9は補助錠3から座板30を取外して後部側より視た状態を示しているが、ここでの左右の表示は前記した通りシリンダー錠を鍵31挿入による開閉操作を行う通常室外側を前とし、前から後に視て左右とし、又回動部分の角度は前から後に視て上端を0度、下端を180度とし、0度位置から時計回りRの角度で表示して説明するので、図9の見掛上の左右とは入替わっている。
(A)解錠状態
鍵31:山部31bが内筒33の鍵孔33dに出入れ可能な位置で本例では握り部31aが垂直の0度位置におかれる。
内筒33:後端の切込み33eは水平方向におかれ、小突起33fは180度の位置におかれる。
カム35:切込み33eと同様中抜き35bの平行面部分は水平方向におかれ小突起35cは0度の位置におかれる。
歯車34:歯34aは大部分左半分に、円弧面34bは大部分右半分におかれる。
ロック板36:上端位置にあり、ロック部36bはデッドボルト38の右側の切欠部38eに嵌着され、傾斜隅部36e及び38hが接している。
ばね37:上側の先端腕部が伸び上端位置におかれている。
デッドボルト38:最左端位置におかれ左側P方向のみで右側Q方向には突出部分がないので、扉Yの開放を妨げることがない。
(B)ロック板解除
鍵31:握り部31aを時計回りRに180度回転し(A)と逆向きとする。
内筒33:握り部31aの回転に連動して180度回転し後端の切込み33eは水平方向におかれ、小突起33fは0度の位置におかれる。
カム35:内筒33の切込み33eから中抜き35bが連動し180度回転し平行面部分は水平方向におかれ、小突起35cは180度の位置におかれる。
歯車34:回転せず、(A)と同じ位置にとどまっている。
ロック板36:回転する小突起35cが下向き凹溝36dの位置に達したときロック板36を押下げ下限位置に下降する。
ばね37:下降するロック板36の基部36a下端によって先端腕部が下端位置に圧縮される。
デッドボルト38:移動せず、(A)と同じ位置にとどまっている。
(C)歯車・デッドボルト作動開始
鍵31:握り部31aを時計回りRに更に60度回転し240度の位置におかれる。
内筒33:握り部31aの回転に連動して更に60度回転し後端の切込み33eは傾斜方向におかれ、小突起33fは60度の位置におかれる。
カム35:内筒33の回転が切込み33eから中抜き35bが連動し平行面部分は傾斜方向におかれ、小突起35cは240度の位置におかれる。
歯車34:最初は停止しているが角度γが120度で余角が240度の例のとき内筒33の回動により小突起33fが円弧面34fと円弧面34gの境界34hに達したとき歯車34の駆動を開始せしめ、歯34aは右半分側に移り始め、円弧面34bは左半分側に移り始める。
ロック板36:小突起35cが下向き凹溝36dから上向き凹溝36cの位置に達したときばね37の上向き反発力によってロック板36を押上げ僅かに上昇せしめるが、デッドボルト38の右側Q方向への駆動開始によって突出部38f下端にロック部36bの上端が当接した中間位置におかれる。
ばね37:ロック板36の基部36a下端に先端腕部が上向きの反発力を加える。
デッドボルト38:歯車34の回動によってラック38gが僅かに駆動され右側Q方向への突出を開始する。
【0016】
(D)歯車・デッドボルト作動継続
鍵31:握り部31aを反時計回りに更に90度回転し330度の位置におかれる。
内筒33:握り部31aの回転に連動して更に90度回転し後端の切込み33eは傾斜方向におかれ、小突起33fは150度の位置におかれる。
カム35:内筒33の回転が切込み33eから中抜き35bが連動し平行面部分は傾斜方向におかれ、小突起35cは330度の位置におかれる。
歯車34:内筒33の回動により小突起33fが歯車34を更に継続して回転せしめ、歯34aは更に右半分側に円弧面34bは左半分側に移る。
ロック板36:歯車34の回転継続によりデッドボルト38は更に右側Q方向へ駆動されるが、突出部38f下端にロック部36bの上端が当接した(C)の状態が継続する。
ばね37:(C)と同じ状態にとどまっている。
デッドボルト38:歯車34の回転継続により更に右側Q方向へ駆動される。
(E)歯車停止、ロック板固定、施錠状態
鍵31:握り部31aを反時計回りに更に10度回転し360(0)度の、(A)と同じ位置におかれる。
内筒33:握り部31aの回転に連動して更に10度回転し後端の切込み33eは水平方向におかれ、小突起33fは180度の位置におかれる。
カム35:内筒33の回転に中抜き35bが連動し平行面部分は水平方向におかれ、小突起35cは360(0)度の、(A)と同じ位置におかれる。
歯車34:内筒33の回動により小突起33fが歯車34を更に回転せしめ歯34aは大部分右半分に、円弧面34bは大部分左半分で(A)と左右対称の位置におかれる。
ロック板36:歯車34の回転継続によりロックボルト38は更に右側Q方向へ駆動され、ロック部36bはばね37の加圧によってデッドボルト38の左側の切欠部38eに嵌着され、傾斜隅部36e及び38hが接している。
ばね37:(A)と同じく上側の先端腕部が上昇して上端位置におかれている。
ロックボルト38:歯車34の回転継続により最右端Q方向位置におかれ左側P方向には突出部分がないので扉Aの開放を完全に阻止する。この位置でロックボルト38に左側P方向への破壊力が加わった場合には、突出部38fからロック部36b及び基部36aから縦溝39jへ大部分の力が作用し、シリンダー錠への衝撃は緩和される。
以上の補助錠3の解錠状態から施錠状態に至る作動を要約すると、下記の2つの作動を組合せたものとなる。
1)鍵31回転→内筒33回転の回転により切込み33e回転→カム35回転により小突起35c回転→ロック板36は上向き凹溝36cと下向き凹溝36dとで形成された開口部を通し上下に移動→ロック部36bはばね37の加圧によりデッドボルト38の切欠部38eと着脱する。
2)内筒33の回転により小突起33f回転→小突起33fは歯車34の大径の円弧面34fでは歯車34を駆動せず移動、円弧面34f及び34gの境界34hに達したとき歯車34を駆動開始→歯車34の回転によりロックボルト38を右側Q方向へ駆動し解錠から施錠状態に変化する。
一方施錠状態から解錠状態に至る場合に又左勝手の場合には、上記の順序を逆にして変化する。
【0017】
【発明の効果】
本発明は補助錠取付具は、簡易な構造で、多仕様の寸法の枠に柔軟に対応可能で、取付け位置が正規の錠前近傍であって、室内側への突出部分がなく強度や外観に優れている。又本発明の補助錠はデッドボルトの移動量を大きく確保でき、小型で耐ピッキング性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の右勝手の補助錠取付具の第一例及び補助錠を前側よりみた分解斜視図である。
【図2】図1の補助錠取付具の第一例及び補助錠を後側よりみた分解斜視図である。
【図3】本発明の右勝手の補助錠取付具の第二例を(a)前側及び(b)後側よりみた分解斜視図である。
【図4】本発明の補助錠のロックボルトの一例で、(a)上下逆向き正面図、(b)底面図、(c)側面図である。
【図5】本発明の補助錠の歯車の一例で(a)正面図、(b)A・A断面図、及びロック板の一例で(c)上下逆向き正面図、(d)側面図である。
【図6】従来例の右勝手の補助錠取付具及び補助錠を枠に取付けた状態を示す概略平面図である。
【図7】(a)図1、2の補助錠を組立て右勝手の補助錠取付具の第一例との関係を示す斜視図である。(b)(a)の補助錠取付具及び補助錠を枠に取付けた状態を示す概略平面図である。
【図8】(a)図1、2の補助錠を組立て左勝手の補助錠取付具の第二例との関係を示す斜視図である。(b)(a)の補助錠取付具の第二例及び補助錠を枠に取付けた状態を示す概略平面図である。(b)右勝手の補助錠取付具の第二例及び補助錠を枠に取付けた状態を示す概略平面図である。
【図9】図1、2、7、8の補助錠の作動を示し、(A)解錠状態から(E)施錠状態までの各変化を示す概略裏面図である。
【符号の説明】
1、2 補助錠取付具
3、6 補助錠
11、21 枠固着部
11a、21a 前後方向材
11b 左右方向材
11c、21c 開口部
11d、21d 固定片
12、22 錠取付部
12a 連結板
12b、22b 前板
12c、22c 折曲片
12f、22f 連結孔
13、30d 固着具
14 磁石
30 座板
30a、30c 通し孔
31、61 鍵
32 外筒
32a 外筒本体
32c 嵌合孔
32e 嵌合溝
32f ピン孔
32g、39i キー溝
32h ボトムピン
32i ドライバーピン
32j、37 ばね
32k 孔埋板
33 内筒
33a 内筒本体
33b 段部
33d 鍵孔
33e 切込み
33f、35c、39h 小突起
33g プラグ
34 歯車
34a 歯
34b、34f、34g 円弧面
34c、34e 円周面
34d 軸芯部
34h 境界
35 カム
35a カム本体
35b 中抜き
36 ロック板
36a、39a 基部
36b ロック部
36c、36d 凹溝
36e、38h 傾斜隅部
38、62 デッドボルト
38a デッドボルト本体
38b 補強材
38c キャップ
38e 切欠部
38f 突出部
38g ラック
39 ハウジング
39c 円形窓
39d 受け溝
39e 突片
39j、39k 縦溝
39m ロック板摺動面
39n 外筒収納孔
X1〜X3 枠
Y 扉
Claims (6)
- イ)垂直方向におかれた板状の前後方向材21aの略中央部に縦長略方形の開口部21cが穿設され該開口部21cの上下端から一方側水平方向に張出している一対の舌片状の固定片21dを有する枠固着部21と、ロ)前記前後方向材21aの前側面から前記一方側へ直交して延出する前板22bと該前後方向材21aとで略L字形に形成され、該前板22bに連結孔22fが穿設されている錠取付部22と、ハ)表面が実質的に平坦で前記前板22bより厚い板状又はブロック状の前記連結孔22fに嵌着可能な磁石14とを備え、ニ)前記各固定片21dは正規錠前側が出入りする略方形孔に嵌着可能で、且つ前記磁石14は一方面を補助錠側に固着し他方面を前記前板22bから突出させ枠前側面に吸着可能としたことを特徴とする補助錠取付具。
- イ)垂直方向におかれた板状の前後方向材11aと該前後方向材11aの前端一方側に直交する左右方向材11bとで略L字形に形成され、該前後方向材11aの略中央部に縦長略方形の開口部11cが穿設され該開口部11cの上下端から該一方側水平方向に張出している一対の舌片状の固定片11dを有する枠固着部11と、ロ)前記左右方向材11bの自由端側面から前方に延出する連結板12aと該連結板12aの自由端側面から前記一方側へ直交して延出する前板12bとで略L字形に形成され、該前板12bに連結孔12fが穿設されている錠取付部12と、ハ)表面が実質的に平坦で前記前板12bより厚い板状又はブロック状の前記連結孔12fに嵌着可能な磁石14とを備え、ニ)前記各固定片11dは正規錠前側が出入りする略方形孔に嵌着可能で、且つ前記磁石14は一方面を補助錠側に固着し他方面を前記前板12bから突出させ枠前側面に吸着可能としたことを特徴とする補助錠取付具。
- イ)外筒本体32aの軸芯部に嵌合孔32cが穿設された外筒32と、該嵌合孔32cに摺動可能とされた内筒本体33aの前端面より鍵31が挿着可能な鍵孔33dが穿設され該内筒本体33aの後端側に連設された段部33bの周面に切込み33eが設けられ該段部33bとで断面異形部が形成され該段部33bに小突起33fが突設されている内筒33と、ロ)前記外筒32及び内筒33間に移動可能なピン群又はタンブラー群によって該内筒33の回動を可又は否とするシリンダー錠と、ハ)円板状のカム本体35aの軸芯部に前記内筒33の断面異形部が嵌着可能に穿設された中抜き35bと、該カム本体35a後面に突設されている円柱状の小突起35cとを有するカム35と、ニ)後部は外周の少なくとも90度の中心角範囲に歯34aと残余が該歯34aの刃先円弧面34bとで形成され軸芯部は該歯34aの刃底と同じ円周面34cより僅かに小さく前記カム35が摺動可能な円周面34eが形成され、前部は外周が歯34aの刃底を超えない円周面34cで軸芯部34dは前記内筒本体33aが嵌着可能に形成され、該軸芯部34dと円周面34eとの境界部には前記段部33bが回動可能な円弧面34gと前記小突起33fが回動可能な円弧面34fとを組合わせた開口部が形成されている歯車34と、ホ)板状略方形の基部36aと中央部上方の略方形のロック部36bとで略凸形に形成され、該基部36aの上方と該ロック部36bに跨がって上向き凹溝36cと浅底下向き凹溝36dとを組合せた開口部が穿設されているロック板36と、ヘ)ばね37と、ト)横長ブロック状のデッドボルト本体38aが前部側よりフラットな第一層と、中間部の中央部下端に前記歯34aに噛合可能なラック38gが歯先を下向きに設けられた第二層と、後部下端より前記ロック部36bが着脱可能な略方形状切欠部38eが間隔をおいて一対配設され中間下方に略方形の突出部38fを有する第三層とで一体に形成されているデッドボルト38と、チ)略方形の座板30と、リ)前側は基部39aと略中央部に前記内筒33が操作可能な円形窓39cをもった突出部39bとで形成され、後側は上下端部に張出している前記座板30と前記前板12b又は22bの上下部が収納可能な一対の突片39eと中央部より上方寄りに水平方向に前記デッドボルト38が左右に摺動可能な形状の受け溝39dと略中央部に前記外筒32が嵌着可能な外筒収納孔39nが該円形窓39cと連通し、該外筒収納孔39nの後端回りに平坦なロック板摺動面39m、縦溝39j及び39kが設けられてるハウジング39とを備え、ヌ)前記外筒32を前記外筒収納孔39nに嵌着して固着し、前記ラック38gの歯先を下向きとし前記受け溝39dに摺動可能とし、前記内筒本体33aに前記軸芯部34dを摺動可能に挿着し前記小突起33fは前記円弧面34fに前記段部33bは前記円弧面34gにそれぞれ摺動可能とされ、前記歯34aは前記ラック38gと噛合い前記内筒33の鍵31による回動により前記デッドボルト38を左右に移動可能とし、前記中抜き35bを前記内筒33の断面異形部に合わせて嵌着し、前記凹溝36c及び36dで形成された開口部に前記小突起35cを通し、前記ロック板摺動面39m及び縦溝39jに前記ロック板36を上下に摺動可能に当接し、前記ばね37を前記基部36aと下側突片39e間に介在させ前記ロック板36を上方に付勢し、前記上下突片39cと前記左右縦溝39kとで囲まれた空間に前記座板30を嵌着し固着具30dにより前記ハウジング39に該座板30が固着されていることを特徴とする請求項1又は2の補助錠取付具に用いる補助錠。
- 上向き凹溝36cは円弧状で、下向き凹溝36dは台形状で該下向き凹溝36dは該上向き凹溝36cの円弧の延長部分より食出さない範囲内の形状とされていることを特徴とする請求項3に記載の補助錠。
- ロック板36の基部36a及びロック部36bの境に左右対称直線状の傾斜隅部36eが設けられ、デッドボルト38の切欠部38eの左右端に前記傾斜隅部36eに合わせた傾斜隅部38hを有していることを特徴とする請求項3又は4に記載の補助錠。
- 内筒本体33aの段部33b後端面軸芯部に先端細径部のプラグ33gが突設され、座板30の左右中央部の下寄り位置に前記プラグ33g先端が摺動可能な通し孔30cが穿設され、前記通し孔30cに前記プラグ33gの先端を挿着して前記ハウジング39に該座板30が固着されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の補助錠。
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