JP3671927B2 - Webサービスの応答時間計測システムおよび計測サーバ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット等の通信ネットワークを介してWebサーバからユーザ端末にコンテンツが提供されるシステムにおいて、ユーザがコンテンツの提供を希望してからコンテンツの提供を受けるまでの時間を計測するWebサービスの応答時間計測システムおよび計測サーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットを介してWebサーバからユーザ端末に、画像、映像、音声等のコンテンツ(以下、Webコンテンツともいう。)が提供されるシステムが広く用いられている。そのようなシステムにおいて、ユーザがユーザ端末においてWebブラウザを操作してコンテンツの提供を希望してから、ユーザ端末においてコンテンツが表示されたり再生開始されたりするまでの時間(応答時間)を計測することによって、インターネットを介してユーザにコンテンツを提供するWebサービスの品質を把握することは、Webサービスのビジネスを成功させる上で重要である。
【0003】
計測された応答時間は、計測結果として、例えば、インターネットに接続可能な計測サーバに蓄積される。そして、計測結果は、コンテンツ毎、または複数の関連するコンテンツからなるコンテンツグループ毎の応答時間の傾向を把握したり、ユーザ毎、または複数の関連するユーザからなるユーザグループ毎の応答時間の傾向を把握したりするために用いられる。なお、複数の関連するユーザからなるユーザグループは、例えば1つのLANに属するユーザ端末であってルータ等を介してインターネットに接続可能なユーザ端末を操作するユーザである。
【0004】
応答時間を計測する技術として、以下の2つの方式が知られている。
【0005】
(1)パケットモニタ型
パケットをモニタするためのプローブと呼ばれる装置をWebサーバとユーザ端末との間の通信ネットワークに接続し、リクエストパケットとリプライパケットとの通過時刻の差から応答時間を算出し、算出した応答時間を、計測結果として計測サーバに蓄積する方式である。
【0006】
(2)計測モジュール型
あらかじめユーザ端末に応答時間計測用の計測プログラムをインストールしておく。計測プログラムは、Webブラウザからのリクエストデータの送出時刻と、コンテンツの表示完了(画像の場合)の時刻とを監視し、送出時刻と表示完了時刻との差から応答時間を計測する。そして、計測した応答時間を計測データとして、ユーザ端末から通信ネットワークを介して計測サーバに送信し、計測データを計測サーバに蓄積する方式である。
【0007】
パケットモニタ型の方式を用いた場合には、1台または数台のプローブを通信ネットワーク内に設置する必要はあるが、応答時間計測のために新たな通信トラフィックを発生させないという利点がある。しかし、表示処理などのWebブラウザ側の処理に起因する応答性の低下まで把握することはできない。
【0008】
そこで、Webサービス提供システムにおける応答時間を正確に計測するには、計測モジュール型の方式を使用する必要がある。図10は、従来の計測モジュール型のWebサービスの応答時間計測システムの処理例を示すフローチャートである。ユーザが、ユーザ端末(以下、クライアントという。)において、Webブラウザを起動し、コンテンツの提供を要求するための操作を行うと(ステップS100)、Webブラウザは、そのコンテンツを提供するWebサーバに対してリクエストデータを送信する(ステップS101)。また、計測プログラムは、応答時間の計測を開始する(ステップS102)。
【0009】
Webサーバは、クライアントからのリクエストデータを受信すると(ステップS110)、ユーザに提供すべきコンテンツの作成処理を行って(ステップS111)、作成したコンテンツをクライアントに送信する(ステップS113)。クライアントは、コンテンツを受信するとコンテンツを表示する(コンテンツが画像の場合:ステップS103)。計測プログラムは、コンテンツの表示完了を検出すると、応答時間の計測を終了する(ステップS104)。そして、計測した応答時間を計測データとして計測サーバに送信する(ステップS107)。
【0010】
計測サーバは、クライアントから計測データを受信すると(ステップS115)、計測データをデータベースに保存する(ステップS116)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のWebサービスの応答時間計測システムでは、各クライアントはWebアクセスの度に計測データを計測サーバに送信する。すると、多数のクライアントが独立して、かつ、不定期にWebサービスの要求を行う環境では、多数のクライアントから一斉に計測サーバに対して計測データが送信される場合がある。計測サーバの処理能力を越える多数の計測データが一斉に到着すると、計測データの送受信処理に輻輳が生じ、計測データによる通信トラフィックが、本来のデータ通信のためのトラフィックを阻害してしまうという課題がある。また、計測データの送信処理がクライアントの負荷を増大させてしまうという課題がある。
【0012】
なお、各クライアントがWebアクセスの度に計測データを計測サーバに送信するのは、クライアントと計測サーバとの間の通信ネットワークにダイヤルアップ回線等が存在した場合にWebアクセスとは異なるタイミングで計測データの送信を行うと、Webアクセスとは別に回線接続し直すための新たな通信費用が発生してしまうからである。
【0013】
本発明は、上記のような課題を解決するための発明であって、多数のユーザ端末が一斉にWebアクセスを行っても、応答時間を計測するための通信トラフィックを増大させず、また、計測サーバの負荷を増大させないWebサービスの応答時間計測システムおよび計測サーバを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明によるWebサービスの応答時間計測システムは、ユーザ端末が通信ネットワークを介してWebコンテンツの提供を希望してからWebコンテンツを得るまでの時間を計測し、計測データを計測サーバに送信するWebサービスの応答時間計測システムであって、計測サーバが、ユーザ端末に許容している計測データ送信許容数が登録される送信指示一覧テーブルと、ユーザ端末に許容しなかった計測データ送信機会の数が登録される保留指示一覧テーブルと、複数のユーザ端末からの計測データの同時期送信を規制する規制手段とを備え、規制手段が、一のユーザ端末がコンテンツの提供を希望した場合に、既に他のユーザ端末に許容している計測データ送信許容数の合計があらかじめ決められている所定値に達していないときには、一のユーザ端末に対して計測データの送信を許容する制御を行う計測データ送信指示部を含み、計測データ送信指示部が、一のユーザ端末がコンテンツの提供を希望した場合に、既に他のユーザ端末に許容している計測データ送信許容数の合計があらかじめ決められている所定値に達しているときには、保留指示一覧テーブルにおける一のユーザ端末に対応する計測データ送信機会の数を1増やすことを特徴とする。
【0017】
計測データ送信指示部が、一のユーザ端末がコンテンツの提供を希望した場合に、既に他のユーザ端末に許容している計測データ送信許容数の合計があらかじめ決められている所定値に達していないときに、保留指示一覧テーブルにおける前記一のユーザ端末に対応する計測データ送信機会が登録されていれば、登録されている計測データ送信機会の数に応じた回数も含めて一のユーザ端末に対して計測データの送信を許容するように構成されていてもよい。このような構成によれば、計測サーバは、ユーザ端末に送信を保留させた計測データを、保留解除後に送信させることができ、ユーザ端末が計測した応答時間の計測結果が無駄にならない。
【0018】
規制手段が、ユーザ端末に対して、コンテンツとともに計測データ送信許容数を特定しうる情報が供給されるように制御するように構成されていてもよい。このような構成によれば、ユーザ端末が、計測データを送信すべきか保留すべきかを逐次把握することができる。
【0019】
ユーザ端末は、例えば、コンテンツの提供を希望してからコンテンツを得るまでの時間を計測するレスポンス計測手段と、レスポンス制御部が計測した応答時間を計測データとして計測サーバに送信する処理を行う計測データ送信制御手段とを備え、計測データ送信制御手段が、計測データ送信許容数を特定しうる情報が計測データ送信許容数0を示している場合には、計測データの送信を保留し、計測データ送信許容数を特定しうる情報が2以上の計測データ送信許容数を示している場合には、保留していた計測データも送信するように構成される。このような構成によれば、ユーザ端末が、計測データの送信を保留することができるとともに、保留解除後に、保留していた計測データを送信することができる。
【0020】
また、本発明による計測サーバは、ユーザ端末が通信ネットワークを介してコンテンツの提供を希望してからコンテンツを得るまでの時間を計測データとしてユーザ端末から受信する計測サーバであって、ユーザ端末に許容している計測データ送信許容数が登録される送信指示一覧テーブルと、ユーザ端末に許容しなかった計測データ送信機会の数が登録される保留指示一覧テーブルと、複数のユーザ端末からの計測データの同時期送信を規制する規制手段とを備え、規制手段が、一のユーザ端末がコンテンツの提供を希望した場合に、既に他のユーザ端末に許容している計測データ送信許容数の合計があらかじめ決められている所定値に達していないときには、一のユーザ端末に対して計測データの送信を許容する制御を行う計測データ送信指示部を含み、計測データ送信指示部が、一のユーザ端末がコンテンツの提供を希望した場合に、既に他のユーザ端末に許容している計測データ送信許容数の合計があらかじめ決められている所定値に達しているときには、保留指示一覧テーブルにおける一のユーザ端末に対応する計測データ送信機会の数を1増やすことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明によるWebサービスの応答時間計測システムの一構成例を示すブロック図である。図1に例示するシステムでは、パーソナルコンピュータ等のユーザ端末(クライアント)3a,3b,3cがLANに接続され、クライアント3d,3eが他のLANに接続されている。クライアント3a,3b,3cは、ルータ5aを介してインターネット6に接続可能であり、クライアント3d,3eは、ルータ5bを介してインターネット6に接続可能である。
【0022】
計測サーバ1とWebサーバ2とはLANに接続され、ルータ5cを介してインターネット6に接続可能である。
【0023】
図2は、クライアント3a〜3e、計測サーバ1およびWebサーバ2の構成例と接続関係とを示すブロック図である。図2では、クライアント3a〜3eを、クライアント3と表記する。また、以下、クライアント3a〜3eのうちの任意の1つを指す場合、または、クライアント3a〜3eの全てを指す場合にはクライアント3と表記する。なお、クライアント3a〜3eは同一構成でよい。
【0024】
図2に示す例では、クライアント3には、Webブラウザ31がインストールされ、クライアント3は計測モジュールを備えている。計測モジュールは、応答時間を計測するレスポンス計測部32と、レスポンス計測部32が計測した応答時間を計測データとして計測サーバ1に送信する処理を行う計測データ送信部33とを含む。なお、レスポンス計測部32は、クライアント3にあらかじめインストールされているプログラム等で実現される。また、計測データ送信部33は、例えば、計測データを送信するか否か判断するプログラム、通信制御プログラムおよびLANカードで実現される。
【0025】
Webサーバ2は、クライアント3から要求されたコンテンツを、種々のコンテンツを格納したコンテンツ用データベース22から選択してクライアント3に送信するWebサーバ処理部21を含む。
【0026】
計測サーバ1は、クライアント3が送信した計測データを受信する計測データ収集部11と、計測データ収集部11が受信した計測データを記憶する計測データ収集用データベース12と、Webサーバ2のWebサーバ処理部21に対して、計測データ送信指示情報を送信させることを指令する計測データ送信指示部13と、管理情報を記憶する計測データ送信指示管理テーブル14とを含む。計測データ送信指示管理テーブル14は、計測サーバ1内の記憶手段内に形成された記憶領域であり、送信指示一覧テーブル141と保留指示一覧テーブル142とを含む。なお、複数のクライアント3からの計測データの同時期送信を規制する規制手段が、計測データ送信指示部13と計測データ送信指示管理テーブル14で実現されている。
【0027】
次に、図3〜図5のフローチャートを参照してWebサービスの応答時間計測システムの動作を説明する。クライアント3に搭載されているWebブラウザ31は、例えばユーザがリンク情報を選択操作したことに応じて、リンク情報が示すURLに対応するコンテンツの送信をWebサーバ2に要求する。すなわち、リクエスト送信を行う(ステップS100,S101)。
【0028】
クライアント3におけるレスポンス計測部32は、Webブラウザ31がWebサーバ2にリクエスト送信を行ったことを検知すると、応答時間の計測を開始する(ステップS102)。例えば、応答時間計測用タイマをスタートさせる。また、Webサーバ2のWebサーバ処理部21は、リクエスト送信を受けると(ステップS110)、要求されたコンテンツをコンテンツ用データべース22から検索し(ステップS111)、検索されたコンテンツをコンテンツ用データべース22から入力する。
【0029】
さらに、Webサーバ処理部21は、LANを介して計測サーバ1をアクセスし、計測サーバ1の計測データ送信指示部13に対して、計測データ送信指示決定処理を実行することを依頼する。計測データ送信指示部13は、依頼に応じて、計測データ送信指示決定処理を実行し、実行結果をWebサーバ2に返送する(ステップS112,S114)。計測データ送信指示決定処理は、クライアント3における応答時間の計測結果(計測データ)の送信を許容するか否かを決定する処理であり、実行結果は、計測データの送信の許容数である。
【0030】
図4のフローチャートを参照して計測データ送信指示決定処理について説明する。計測データ送信指示決定処理は、クライアント3における計測データの送信を許容するか否かを決定する処理であるが、具体的には、多数のクライアント3から計測サーバ1に対して同時期に計測データが送信されることが予想されるような状況において、同時期に送信される計測データ数を規制する処理である。なお、「同時期に送信される」とは、計測サーバ1における計測データの受信処理期間が重複するような場合を意味する。
【0031】
計測データ送信指示決定処理において、計測サーバ1の計測データ送信指示部13は、図4に示すように、Webサーバ2をアクセスしてコンテンツを要求したクライアント3の識別子をWebサーバ2から取得する(ステップS201)。次いで、送信指示一覧テーブル141に登録されている送信データ個数の総和を算出する(ステップS202)。送信指示一覧テーブル141には、計測データの送信が許可されている各クライアント3の識別子と、それらのクライアント3がそれぞれ幾つの計測データを送信してよいかを示す計測データ送信許可数(送信データ個数)が登録されている。
【0032】
計測データ送信指示部13は、計測データ送信許容数の合計に相当する送信データ個数の総和があらかじめ決められている最大同時送信数よりも小さい場合には、送信指示一覧テーブル141に、Webサーバ2から取得したクライアント3の識別子を登録するとともに、そのクライアントに対応する送信データ個数として「1」を登録する(ステップS203,S208)。
【0033】
図6には、最大同時送信数が「3」であり、クライアント3bがWebサーバ2をアクセスした場合に、送信指示一覧テーブル141にクライアント3aの識別子および送信データ個数「1」が登録されていたときの様子を示す。その場合、計測データ送信指示部13は、送信指示一覧テーブル141に、Webサーバ2から取得したクライアント3bの識別子を登録するとともに、クライアント3bに対応する送信データ個数として「1」を登録する。
【0034】
なお、計測データ送信指示部13は、送信指示一覧テーブル141に新たなクライアント3の識別子を登録した場合には、保留指示一覧テーブル142の中に、そのクライアントの識別子が存在しているか否か確認する(ステップS209)。存在する場合には、そのクライアント3について、送信指示一覧テーブル141の送信データ個数に、保留指示一覧テーブル142に登録されている送信データ個数を加算し(ステップS210)、保留指示一覧テーブル142において、そのクライアント3の識別子および送信データ個数を削除する(ステップS211)。すなわち、保留指示一覧テーブル142から、そのクライアント3のエントリを削除する。
【0035】
既に他の複数のクライアント3に対して、合計で最大同時送信数までの計測データの送信が許可されている場合に、あるクライアント3がWebサーバ2をアクセスしたときには、そのクライアント3に対する計測データの送信許可は保留され、保留数が保留指示一覧テーブル142に登録される。すなわち、保留指示一覧テーブル142には、クライアント3がWebサーバ2をアクセスしたにも関わらず、そのクライアント3が計測データを送信できない状況の発生回数(保留数)が登録される。換言すれば、クライアント3に許容しなかった計測データ送信機会の数が登録される。
【0036】
後述するように、送信指示一覧テーブル141に登録した送信データ個数は、クライアント3に対する計測データの送信の許可数としてクライアント3に送信される。ステップS209〜S211の処理によって、あるクライアント3がWebサーバ2をアクセスした場合に、そのクライアント3について、計測データの送信を許可できる場合には、すなわち、その時点での送信指示一覧テーブル141における送信データ個数の総和が最大同時送信数まで達していない場合には、そのクライアント3に対して、保留指示一覧テーブル142に登録されていた送信データ個数(計測データの送信の許可数)も含めて、計測データの送信の許可数として送信される。
【0037】
図7は、送信指示一覧テーブル141における送信データ個数の総和が最大同時送信数まで達していなくて、新たにクライアント3cがWebサーバ2をアクセスし、クライアント3cの識別子が保留指示一覧テーブル142に存在していた場合の例を示す。その場合には、計測データ送信指示部13は、送信指示一覧テーブル141にクライアント3cの識別子を登録するとともに、保留指示一覧テーブル142に登録されていた送信データ個数を、送信指示一覧テーブル141における送信データ個数に加算する。また、保留指示一覧テーブル142において、クライアント3cの識別子および送信データ個数を削除する。
【0038】
そして、計測データ送信指示部13は、送信指示一覧テーブル141における送信データ個数を、計測データ送信指示決定処理の実行結果としてWebサーバ2に返送する(ステップS212)。
【0039】
ステップS203において、計測データ送信指示部13は、送信データ個数の総和があらかじめ決められている最大同時送信数以上であったことを確認したら、ステップS201で取得した識別子に対応したクライアント3の識別子が保留指示一覧テーブル142に存在しているか否か確認する(ステップS204)。存在していた場合には、そのクライアント3に対応した送信データ個数を1加算する(ステップS205)。存在していない場合には、保留指示一覧テーブル142に、そのクライアント3の識別子を登録した後(ステップS206)、そのクライアント3に対応した送信データ個数を1加算する(ステップS205)。その後、計測データ送信指示決定処理の実行結果として、送信データ個数「0」をWebサーバ2に返送する(ステップS207)。
【0040】
後述するように、Webサーバ2は、送信個数データを計測サーバ1から受信したら、送信個数データを、コンテンツとともにクライアント3に送信する。従って、計測データ送信指示部13は、一のクライアント3がコンテンツの提供を希望した場合に、既に他のクライアント3に許容している計測データ送信許容数の合計があらかじめ決められている所定値に達していないときには、一のクライアント3に対して計測データの送信を許容する制御を行っていることになる。
【0041】
図8には、クライアント3fががWebサーバ2をアクセスし、そのときに送信指示一覧テーブル141における送信データ個数の総和が最大同時送信数まで達していて、クライアント3fの識別子が保留指示一覧テーブル142に存在していた場合の例を示す。その場合には、計測データ送信指示部13は、送信指示一覧テーブル141にクライアント3fの識別子を登録するとともに、保留指示一覧テーブル142における送信データ個数を1加算する。
【0042】
Webサーバ2のWebサーバ処理部21は、計測データ送信指示決定処理の実行結果すなわち送信個数データを計測サーバ1から受信したら、送信個数データを、許容数を示す情報(計測データ送信指示情報)としてコンテンツ内の所定箇所に埋め込む(ステップS112)。なお、所定箇所は、クライアント3において、計測データ送信制御部33が、参照する箇所としてあらかじめ決められている箇所である。その後、Webサーバ処理部21は、コンテンツをクライアント3に送信する(ステップS113)。
【0043】
クライアント3は、Webサーバ2からコンテンツを受信すると、コンテンツに内容を表示する(コンテンツが画像の場合:ステップS103)。クライアント3におけるレスポンス計測部32は、Webブラウザ31がコンテンツの表示を完了したことを検知すると、応答時間の計測を終了する(ステップS104)。例えば、応答時間計測用タイマをストップさせる。そして、計測した応答時間を示す計測データをクライアント3内の記憶手段に記憶する。記憶手段には、計測データを記憶する領域として複数の領域が確保されている。そして、記憶手段に既に計測データが記憶されている場合には、次の領域に計測データを記憶する。
【0044】
そして、クライアント3における計測データ送信制御部33は、コンテンツ内の所定箇所に埋め込まれていた許容数を示す情報を確認する(ステップS105)。許容数を示す情報が0であった場合には、計測した応答時間を示す計測データの送信を保留する(ステップS106)。また、許容数を示す情報が0でなかった場合には、記憶手段に記憶されている全ての計測データを計測サーバ1に送信する。
【0045】
クライアント3がステップS104の処理で得た計測データの他に、送信を保留していた計測データがある場合には、Webサーバ2は、保留していた計測データ数+1に相当する許容数を送信してくるはずである(ステップS208,S210,S212参照)。従って、許容数(送信指示された計測データ個数)を1減算しつつ(ステップS108)、計測データ個数の値が0になるまで(ステップS109)、記憶手段に記憶されている計測データを順次計測サーバ1に送信すれば(ステップS107)、ステップS104の処理で得た計測データおよび保留していた計測データを計測サーバ1に送信することができる。ここで、計測データ送信制御部33は、例えば最新の計測データから順に送信する。なお、クライアント3と計測サーバ1との間の通信ネットワークにダイヤルアップ回線等が存在している場合には、ステップS100〜S109の処理が完了するまで、回線接続を維持しておくことができる。
【0046】
以上のように、クライアント3は、計測データ送信許容数を特定しうる情報が計測データ送信許容数0を示している場合には、計測データの送信を保留し、計測データ送信許容数を特定しうる情報が2以上の計測データ送信許容数を示している場合には、保留していた計測データも計測サーバ1に送信する。
【0047】
計測サーバ1において、計測データ収集部11が計測データを受信すると(ステップS115)、受信した計測データを計測データ収集用データベース12に保存する(ステップS116)。また、計測データを受信した旨と、計測データの送信元を示す情報とを計測データ送信指示部13に出力する。計測データ送信指示部13は、計測データ収集部11が出力した情報にもとづいて計測データ送信指示管理テーブル14を更新する(ステップS117)。
【0048】
具体的には、計測データ送信指示部13は、計測データの送信元を示す情報が計測データ収集部11から出力されると、図5に示すように、その情報にもとづいて、計測データを送信してきたクライアント3の識別子を取得し(ステップS301)、計測データ送信指示管理テーブル14における送信指示一覧テーブル141中の該当するクライアント3の送信データ個数を1減算する(ステップS302)。そして、送信データ個数が「0」になった場合には、そのクライアント3の識別子を送信指示一覧テーブル141から削除する(ステップS303,S304)。すなわち、そのクライアント3のエントリを削除する。
【0049】
以上に説明したように、この実施の形態では、計測サーバ1は、計測データを送信しうる各クライアント3に、最大同時送信数までの計測データの同時期送信を許容する。そして、計測データの送信の許容数が最大同時送信数まで達している状況において、新たに計測データを送信する可能性があるクライアント3(Webサーバ2にコンテンツを要求したクライアント3)が生ずると、そのクライアント3に送信データ個数0を通知するようにしてそのクライアント3について計測データの送信を保留させ、かつ、保留数を保留指示一覧テーブル142によって管理する(ステップS204,S205,S206参照)。また、計測データの送信の許容数が最大同時送信数まで達している状況において、既に計測データの送信の保留が通知されているクライアント3がWebサーバ2にコンテンツを要求した場合にも、そのクライアント3に送信データ個数0を通知するようにしてそのクライアント3について計測データの送信を保留させ、かつ、保留数を保留指示一覧テーブル142によって管理する(ステップS204,S206参照)。
【0050】
そして、計測データの送信の許容数が最大同時送信数に達しない状況になってから、計測データの送信の保留が通知されているクライアント3がWebサーバ2にコンテンツを要求した場合に、保留が解除され、そのときのWebサーバ2のアクセスにもとづく計測データと送信が保留されていた計測データの送信を許容する(ステップS203,S208,S209,S210参照)。よって、クライアント3は、その時点で、そのときのWebサーバ2のアクセスにもとづく計測データと送信が保留されていた計測データとを計測サーバ1に送信する。
【0051】
このような制御によって、図9(A)に示すように従来はWebサーバ2への同時期アクセス数が多くなった場合に、同様に計測データ1の同時期送信数も多くなってトラフィックが増大するのに対して、この実施の形態では、図9(B)に示すように、Webサーバ2への同時アクセス数が多くなった場合でも、計測データの同時期送信数は低く抑えられる。
【0052】
なお、この実施の形態では、あるクライアント3についての保留数が多くなった場合に保留が解除されたときに一時的に計測データの送信の許容数が最大同時送信数を越えることも考えられる(図7参照)。しかし、一般に、1つのクライアント3がWebサーバ2にコンテンツを要求する時間間隔よりも、計測サーバ1の計測データ受信処理に要する時間は短いので、あるクライアント3についての保留数はさほど大きくならない。その結果、計測データの送信の許容数が最大同時送信数を越えたととしても、越える程度はさほど高くない。従って、計測データの同時期送信数はさほど大きくならない。
【0053】
また、この実施の形態では、あるクライアント3がWebサーバ2をアクセスしたことを条件として保留が解除され、送信が保留されていた計測データの送信が可能になる。よって、計測データの送信の保留が通知されているクライアント3が以後Webサーバ2にコンテンツを要求しない場合には保留状態は解除されない。その場合には、保留が発生してから所定時間が経過すると、保留指示一覧テーブル142から、そのクライアント3のエントリを削除すればよい。
【0054】
なお、上記の実施の形態では、Webサービスの応答時間計測システムとして図1に示されたシステムを例示したが、本発明によるWebサービスの応答時間計測システムは、図1に示された構成に限られない。例えば、クライアント3がルータ5a,5bを介さずにインターネット6をアクセスする場合等でもよく、クライアント3がWebサーバ2にコンテンツを要求可能であり、かつ、計測サーバ1に計測データを送信可能な構成であれば、どのような構成であってもよい。また、計測サーバ1は、インターネット6を介してクライアント3が直接にアクセス可能でなくてもよく、例えば、Webサーバ2を介して計測サーバ1に計測データを送信する構成であってもよい。さらに、Webサーバ2と計測サーバ1とが1つのサーバで構築されていてもよい。
【0055】
また、図1に示されたシステムでは1つのWebサーバ2が示されていたが、Webサーバ2はシステム内に複数あってもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、Webサービスの応答時間計測システムおよび計測サーバを、計測サーバにおいて、複数のユーザ端末からの計測データの同時期送信を規制する規制手段が設けられた構成にしたので、各ユーザ端末からの計測データの同時期送信数を所定値に規制することができ、多数のユーザ端末が一斉にWebアクセスを行っても、応答時間を計測するための通信トラフィックを増大させず、また、計測サーバの負荷を増大させないようにすることができる。さらに、計測サーバは、保留指示一覧テーブルに登録されている計測データ送信機会の数にもとづいて、ユーザ端末に送信を保留させた計測データを後で送信させる制御を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるWebサービスの応答時間計測システムの一構成例を示すブロック図である。
【図2】 クライアント、計測サーバおよびWebサーバの構成例と接続関係とを示すブロック図である。
【図3】 クライアント、計測サーバおよびWebサーバの動作例を示すフローチャートである。
【図4】 計測データ送信指示決定処理を示すフローチャートである。
【図5】 計測データ送信指示管理テーブル更新処理を示すフローチャートである。
【図6】 送信指示一覧テーブルおよび保留指示一覧テーブルのデータ登録例を示す説明図である。
【図7】 送信指示一覧テーブルおよび保留指示一覧テーブルのデータ登録例を示す説明図である。
【図8】 送信指示一覧テーブルおよび保留指示一覧テーブルのデータ登録例を示す説明図である。
【図9】 Webアクセスと計測データ送信との関係の一例を示す説明図である。
【図10】 従来の計測モジュール型のWebサービスの応答時間計測システムの処理例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 計測サーバ
2 Webサーバ
3,3a〜3e クライアント(ユーザ端末)
5a,5b,5c ルータ
6 インターネット
11 計測データ収集部
12 計測データ収集用データベース
13 計測データ送信指示部
14 計測データ送信指示テーブル
141 送信指示一覧テーブル
142 保留指示一覧テーブル
21 Webサーバ処理部
22 コンテンツ用データベース
31 Webブラウザ
32 レスポンス計測部
33 計測データ送信処理部
Claims (7)
- ユーザ端末が通信ネットワークを介してコンテンツの提供を希望してからコンテンツを得るまでの時間を計測し、計測データを計測サーバに送信するWebサービスの応答時間計測システムにおいて、
前記計測サーバは、
ユーザ端末に許容している計測データ送信許容数が登録される送信指示一覧テーブルと、
ユーザ端末に許容しなかった計測データ送信機会の数が登録される保留指示一覧テーブルと、
複数のユーザ端末からの計測データの同時期送信を規制する規制手段とを備え、
前記規制手段は、一のユーザ端末がコンテンツの提供を希望した場合に、既に他のユーザ端末に許容している計測データ送信許容数の合計があらかじめ決められている所定値に達していないときには、前記一のユーザ端末に対して計測データの送信を許容する制御を行う計測データ送信指示部を含み、
前記計測データ送信指示部は、一のユーザ端末がコンテンツの提供を希望した場合に、既に他のユーザ端末に許容している計測データ送信許容数の合計があらかじめ決められている所定値に達しているときには、前記保留指示一覧テーブルにおける前記一のユーザ端末に対応する計測データ送信機会の数を1増やす
ことを特徴とするWebサービスの応答時間計測システム。 - 計測データ送信指示部は、一のユーザ端末がコンテンツの提供を希望した場合に、既に他のユーザ端末に許容している計測データ送信許容数の合計があらかじめ決められている所定値に達していないときに、保留指示一覧テーブルにおける前記一のユーザ端末に対応する計測データ送信機会が登録されていれば、登録されている計測データ送信機会の数に応じた回数も含めて前記一のユーザ端末に対して計測データの送信を許容する
請求項1記載のWebサービスの応答時間計測システム。 - 規制手段は、ユーザ端末に対して、コンテンツとともに計測データ送信許容数を特定しうる情報が供給されるように制御する
請求項1または請求項2に記載のWebサービスの応答時間計測システム。 - ユーザ端末は、コンテンツの提供を希望してからコンテンツを得るまでの時間を計測するレスポンス計測手段と、前記レスポンス制御部が計測した応答時間を計測データとして計測サーバに送信する処理を行う計測データ送信制御手段とを備え、
前記計測データ送信制御手段は、計測データ送信許容数を特定しうる情報が計測データ送信許容数0を示している場合には、計測データの送信を保留し、計測データ送信許容数を特定しうる情報が2以上の計測データ送信許容数を示している場合には、保留していた計測データも送信する
請求項3記載のWebサービスの応答時間計測システム。 - ユーザ端末が通信ネットワークを介してコンテンツの提供を希望してからコンテンツを得るまでの時間を計測データとして前記ユーザ端末から受信する計測サーバであって、
ユーザ端末に許容している計測データ送信許容数が登録される送信指示一覧テーブルと、ユーザ端末に許容しなかった計測データ送信機会の数が登録される保留指示一覧テーブルと、複数のユーザ端末からの計測データの同時期送信を規制する規制手段とを備え、
前記規制手段は、一のユーザ端末がコンテンツの提供を希望した場合に、既に他のユーザ端末に許容している計測データ送信許容数の合計があらかじめ決められている所定値に達していないときには、前記一のユーザ端末に対して計測データの送信を許容する制御を行う計測データ送信指示部を含み、
前記計測データ送信指示部は、一のユーザ端末がコンテンツの提供を希望した場合に、既に他のユーザ端末に許容している計測データ送信許容数の合計があらかじめ決められている所定値に達しているときには、前記保留指示一覧テーブルにおける前記一のユーザ端 末に対応する計測データ送信機会の数を1増やす
ことを特徴とする計測サーバ。 - 計測データ送信指示部は、一のユーザ端末がコンテンツの提供を希望した場合に、既に他のユーザ端末に許容している計測データ送信許容数の合計があらかじめ決められている所定値に達していないときに、保留指示一覧テーブルにおける前記一のユーザ端末に対応する計測データ送信機会が登録されていれば、登録されている計測データ送信機会の数に応じた回数も含めて前記一のユーザ端末に対して計測データの送信を許容する
請求項5記載の計測サーバ。 - 規制手段は、ユーザ端末に対して、コンテンツとともに計測データ送信許容数を特定しうる情報が供給されるように制御する
請求項5または請求項6記載の計測サーバ。
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