JP3671997B2 - インクジェット式記録装置のクリーニング方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術の分野】
本発明は、インクジェット式記録装置のクリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧力室で加圧したインクをノズルからインク滴として記録用紙に吐出させて印刷デ−タを記録するインクジェット式記録装置は、ノズル開口からのインク溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化、ノズル開口への塵埃の付着、さらには圧力発生室等への気泡の混入などにより印刷不良を生じるという問題を抱いている。このため、インクジェット式記録装置は、非印刷時にノズル開口を封止してインクの蒸発を防止するとともに、ノズル開口に負圧を作用させてノズル開口からインクを強制的に排出させるためのキャッピング装置と、これに負圧を供給するポンプユニットを備えている。
【0003】
一方、カラー印刷時の印字品質を向上するため、少なくとも濃マゼンタ、淡マゼンタ、濃シアン、淡シアン、イエロー、及びブラックの6色のインクを使用するインクジェット式記録装置が提案されている。
【0004】
このように多色のインクを用いるものにあっては、少なくとも6列のノズル開口列を必要とするため、製造工程の歩留まりやまたキャッピング装置による封止の簡素化を図るため、通常2つの記録ヘッドを1つのキャリッジに搭載し、またキャッピング装置には各記録ヘッドを個別に封止するキャップ部材を設け、さらに各キャップ部材に負圧を供給する2台のポンプを設けて構成されている。
【0005】
これらの2台のポンプは、キャリッジの位置により紙送り機構に接離する連結機構を介して紙送りモータに接続され、かつモータの回転方向により個別に駆動可能に構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成によれば、ポンプ駆動時におけるモータの負荷を小さくすることができる反面、記録ヘッドのメンテナンスに長い時間を要したり、また2台のポンプを回転方向により切り替えるための機構をポンプに内蔵させる必要上、ポンプの構造が複雑化し、かつ大型化するという問題がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは2つの記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置に適したクリーニング方法を提案することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような問題を解消するために本発明においては、キャリッジに複数の記録ヘッドを搭載し、ワイピングブレードによりノズル面のインクを払拭するクリーニング機構を備えたインクジェット式記録装置のクリーニング方法において、前記ワイピングブレードが前記複数の記録ヘッドの間に位置した段階で、前記ワイピングブレードが弾性により元の状態に戻るに要する時間、前記キャリッジを停止させてから、次の記録ヘッドを前記ワイピングブレードの領域に移動させる。
【0009】
【作用】
第1の記録ヘッドのクリーニングが終了してから弾性変形していたワイピングブレードが元の状態に復帰した以後に第2の記録ヘッドをワイピングするから、第1の記録ヘッドのインクが第の記録ヘッドに付着すること無く、第2の記録ヘッドのインクを確実に掻取ることができる。
【0010】
【実施例】
そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施例を示すものであって、キャリッジ1は、タイミングベルト2によりモータ3に接続され、ガイド部材4に案内されてプラテン5に平行に移動するように構成されている。キャリッジ1の記録用紙に対向する面には、第1の記録ヘッド7と第2の記録ヘッド8がキャリッジ1の移動方向に並べて搭載されている。
【0011】
またキャリッジ1の上面には図示しないインクカートリッジからインク供給チューブ9、9、9、‥‥により接続して、第1、及び第2の記録ヘッド7、8にインクを供給するダンパー機能を備えたサブタンクユニット10、11が搭載されている。
【0012】
記録ヘッド7、8の移動経路の非印字領域に記録ヘッド7、8のノズルプレートを封止するキャッピング装置12が設けられている。
【0013】
キャッピング装置12は、図2に示したようにキャリッジ1が非印刷領域に移動したときにキャリッジ1の移動に追従して基台13のガイド面14を移動しながら上下方向に移動するスライダ15に、各記録ヘッド7、8を封止するキャップ部材16、17を設けて構成されている。
【0014】
キャップ部材16、17は、それぞれ後述するポンプユニット30のチューブ32、33の一端32a、33aに接続するインク吸引口18、19と、弁座部材20の大気連通口21、22に連通されている。キャップ部材16、17が記録ヘッド7、8を封止できる位置まで移動したとき弁座部材20が位置する領域には、バネ23により弁座部材側に常時付勢されて弁座部材22に弾接する弁部材24が配置されている。
【0015】
ポンプユニット30を構成するチューブ32、33の吐出口側は、それぞれインク吸収材60、62を収容した廃インクタンク61、63に連通されている。
【0016】
さらにキャッピング装置12の印刷領域側にはノズル面に弾接してノズル開口の目詰まりを解消するワイピングブレード66を備えたクリーニングユニット65が配置されている。
【0017】
図3はポンプユニットの一実施例を示すものであって、基体を兼ねるポンプフレーム31は、この実施例では2つのキャップ部材16、17に負圧を同時に供給する関係上、2つのチューブポンプを構成するようにチューブ32、33の中央部をほぼ半円形状に形作らせるように支持するチューブ支持面34、35を背中合わせに形成して構成されている。
【0018】
チューブ32、33と一体になって扱きポンプを構成するプーリ36、37、38、39は、紙送りモータに接続する輪列と噛み合う円筒外歯車として構成されたポンプホイール40、41に両端を回動可能に支持されている。
【0019】
ポンプホイール40、41の対向する側には図4に示したようにポンプフレーム内で接合する係合部46、47が形成され、また図5(イ)(ロ)に示すように各ポンプホイール40、41のプーリ36、37、及び38、39が所定の位相差、この実施例では略90度の位相差を持つように結合され、両側の鏡板48、49により回動可能に支持されている。これらフレーム31、及び鏡板48、49は図示しないねじにより一体に固定されてポンプユニットに構成されている。
【0020】
この実施例において、記録装置への電源が投入されたり、また図示しないインクカートリッジが交換されて記録ヘッド7、8からのインクの強制的な排出や、インクの充填が必要となった場合には、図示しない制御装置は記録ヘッド7、8をキャッピング装置12で封止可能な位置にキャリッジ1を移動させる。これによりキャップ部材16、17は記録ヘッド10、11に伴われながら基台13を移動して上昇し、記録ヘッド10、11を封止する。また、各キャップ部材16、17の大気連通口21、22が弁座部材20と共に移動して弁部材24に弾接して封止される。
【0021】
この状態で紙送りモータを逆転駆動すると、ポンプユニット30のポンプホイール40、41の少なくとも一方が紙送りモータからの駆動力を受けて回転する。これにより、各ポンプホイール40、41に係合するプーリ36、37、及び38、39が90度の位相差を維持しながらチューブ32、33を扱いて、2つのキャップ部材16、17に同時に負圧を供給する。
【0022】
各記録ヘッド7、8は、負圧の作用を受けてノズル開口からインクをキャップ部材16、17に排出する。所定量の吸引が終了した段階で、キャリッジ1を若干記録領域側に移動させて、記録ヘッド7、8をキャップ部材16、17で封止した状態を維持しながら、大気連通孔21、22を弁部材24から離れさせ、キャップ部材16、17を大気に開放する。この状態で再びポンプユニット30を作動させると、記録ヘッド7、8からのインクの流出を伴うことなく、キャップ部材16、17に排出されたインクだけがそれぞれチューブ32、33に吸引され、個々の廃インクタンク61、63に排出される。
【0023】
このように各ポンプチューブ32、33からのインクを独立の廃インクタンク61、63に排出するため、廃インクタンク61、63のインク吸収材60、62のインク吸収能力を最大限に生かして、収容能力の向上を図ることができるばかりでなく、函体が傾けられた場合にでも水頭を小さく保って、インクの漏れ出しを防止することができる。
【0024】
このように、2本のチューブ32、33を扱くローラ36、37、及び38、39は、90度の位相差を有するから、負荷が平均化され、駆動源に大きな出力定格のものを必要とすることなく、かつ同時に吸引を実行して吸引時間を短縮することができる。
【0025】
ところで、記録ヘッド7、8に目詰まりが生じた場合には、紙送りモータを逆転させてワイピングブレード66を記録ヘッド7、8の走行領域に進出させて記録ヘッド7、8を一方の方向に移動させると(図6(I))、まず第1の記録ヘッド7にせてワイピングブレード66が弾接してノズル面のインクカスや紙粉をインクKとともに掻取る(図6(II))。
【0026】
第1の記録ヘッド7のクリーニングが終了してせてワイピングブレード66が第1、第2の記録ヘッド7、8の間に位置した時点で、モータ3を停止させる(図6(III))。これにより、弾性変形していたワイピングブレード66が元の状態に復帰する(図6(IV))。このように自己の弾性により復帰するに必要な時間、例えば0.5秒程度が経過した段階で再びキャリッジ1を移動させると、ワイピングブレード66の先端領域のインクKが第2の記録ヘッド8の側面に当接して、ここでインクを掻取られてから(図6(V))第2の記録ヘッド8をワイピングする。これにより第1の記録ヘッド7のインクが第2の記録ヘッド8に付着させること無く、第2の記録ヘッド8のインクK’を確実に掻取ることができる(図6(VI))。
【0027】
これに対して、キャリッジ1を途中で停止させることなく2の記録ヘッド7、8を連続してクリーニングすると、第1の記録ヘッド7により弾性変形していたワイピングブレード66のインクKと第2の記録ヘッド8の側面との接触面積が少なく、ワイピングブレード66に大量のインクが残留し、第2の記録ヘッド8に対するクリーニング効果が低下するのみならず、ワイピングブレード66の反発力により記録ヘッド8に大きな衝撃を与えることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録装置の一実施例を示す上面図である。
【図2】本発明のキャピング装置の一実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明のポンプユニットの一実施例を示す組立斜視図である。
【図4】同上ポンプユニットの断面構造を、鏡板とチューブを外して示す図である。
【図5】図(イ)、(ロ)は、それぞれ2つのポンプのチューブとプーリとの係合状態を示す断面図である。
【図6】図(I)〜(VI)は、それぞれ本発明のクリーニング方法を示す図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ
7、8 記録ヘッド
10、11 バッファタンクユニット
12 キャッピング装置
16、17 キャップ部材
30 ポンプユニット
31 ポンプフレーム
32、33 チューブ
36〜39 プーリ
40、41 ポンプホイール
61、63 廃インクタンク
66 ワイピングブレード
Claims (1)
- キャリッジに複数の記録ヘッドを搭載し、ワイピングブレードによりノズル面のインクを払拭するクリーニング機構を備えたインクジェット式記録装置のクリーニング方法において、
前記ワイピングブレードが前記複数の記録ヘッドの間に位置した段階で、前記ワイピングブレードが弾性により元の状態に戻るに要する時間、前記キャリッジを停止させてから、次の記録ヘッドを前記ワイピングブレードの領域に移動させるクリーニング方法。
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