JP3672536B2 - 合成器の誤接続判別装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の信号を合成器によって合成して、1本の伝送線路で伝送する重畳伝送システムにおいて、合成器への誤接続を判別する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば或る監視領域を、この監視領域から離れた監視所において監視することがある。この場合、監視領域に監視カメラが設けられる。監視カメラからの映像信号が同軸線路によって監視所まで伝送される。監視所に設けられたモニターテレビによって映像信号が受信される。監視所の作業員が、このモニターテレビの画面を見ることによって、監視領域を監視する。映像だけの監視だけでなく、音声による監視を行うために次のような構成も提案されている。即ち、監視領域にマイクロホンが設置される。マイクロホンからの音声信号で、映像信号とは異なる周波数の搬送波信号が変調され、変調信号が生成される。この変調信号も同軸線路によって監視所まで伝送される。この変調信号を監視所で復調して、音声による監視も監視所において行う。同様に、監視領域に設けたセンサ等からの信号で搬送波信号を変調した変調信号を、監視所に同軸線路を介して伝送することも考えられる。
【0003】
映像信号は最高周波数が6MHzであるので、搬送波としては、6MHzよりも高い周波数、例えば10MHzのものが使用される。監視領域には、これら映像信号と変調信号とを合成するために、例えば図4(a)に示すような合成器2が設置される。即ち、監視カメラ4からの映像信号を入力端子6を介して入力する。マイクロホン8からの音声信号は、合成器2内に設けられた送信機10によって10MHzの変調信号に変換される。合成器2内には、ローパスフィルタ12(6MHzの映像信号を通過可能に遮断周波数が設定されている)と、ハイパスフィルタ14(10MHzの変調信号を通過可能に遮断周波数が設定されている)とが、設けられている。ローパスフィルタ12は、入力端子6と出力端子16との間に接続され、ハイパスフィルタ14は、送信機10と出力端子16との間に接続されている。従って、出力端子16には、映像信号と変調信号とが合成された合成信号が出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、映像信号の最高周波数が6MHzと高いので、監視カメラ4の入力端子6への接続には、同軸線路18が使用される。また、合成器2の出力端子16にも監視所までの伝送用に同軸線路20が接続される。入力端子6と出力端子16とには、共に同軸線路に接続可能な同一形状のコネクタが使用される。そのため、図4(b)に示すように、誤って、入力端子6に監視所伝送用の同軸線路20を接続し、出力端子16に監視カメラ4接続用の同軸線路18を接続することがある。この場合、図4(b)から明らかなように、変調信号が、ローパスフィルタ12によって大きく減衰されることになり、監視所において音声が聞こえなくなったり、センサからの信号を受信できなくなったりする。しかも、音声が聞こえなかったり、センサからの信号を受信できないのが、単に音声入力やセンサ入力がないのか、誤接続によるものか判別することが困難である。仮に、音声入力やセンサ入力が存在することが判別できたとしても、その原因が、上記のような誤接続の他に、同軸線路20の不良や監視所に設けられた変調信号用の受信機の不良等に基づくものか判別できない。従って、監視所では、どのような原因による監視不良であるかを特定することができず、円滑に対応することができない。
【0005】
本発明は、上記のような合成器による線路の誤接続が生じた場合に、速やかにこれを検出することができる誤接続判別装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による誤接続判別装置は、重畳伝送システムに設けられる。重畳伝送システムは、第1及び第2周波数信号を合成した合成信号を伝送線路に供給する合成器と、前記伝送線路から供給された前記合成信号を第1及び第2周波数信号に分離する分離器とを、備えている。合成器は、第1及び第2入力側及び1つの出力側を有している。第1入力側及び出力側に同一形状のコネクタが接続されている。合成器は、第1入力側に第1周波数信号が、第2入力側に第2周波数信号が、それぞれ供給されたとき、第1及び第2周波数信号がいずれも減衰していない合成信号を出力側に出力する第1の状態となる。また、合成器は、出力側に第1周波数信号が、第2入力側に第2周波数信号が供給されたとき、第1入力側に、減衰された第2周波数信号を含む前記合成信号を出力する第2の状態となる。本発明による誤接続判別装置は、分離器から分離された第2周波数信号のレベルを検出するレベル検出手段と、このレベル検出手段によって得られたレベル検出信号を、予め定めた閾値と比較して、合成器が第1及び第2の状態のいずれであるかを判定する判定手段とを、具備している。
【0007】
合成器が第1の状態にあるとき、レベル検出手段からのレベル検出信号は、閾値よりも大きくなる。合成器が第2の状態にあるとき、レベル検出手段からのレベル検出信号は、閾値よりも小さくなる。即ち、第1及び第2の状態のいずれに合成器があるかによって、レベル検出手段からのレベル検出信号の値は変化し、これを判定手段が判定するので、合成器が誤接続状態(第2の状態)にあるのか否かを速やかに知ることができる。
【0008】
合成器は、第1入力側と前記出力側との間に接続された第1周波数信号通過用フィルタと、第2入力側と前記出力側との間に接続された第2周波数信号通過用フィルタとを、具備するものとできる。この場合、第1周波数信号通過用フィルタは、第2の状態における前記レベル検出手段のレベル検出信号が、第1の状態における前記レベル検出手段のレベル検出信号よりも小さくなるように、減衰量が設定されている。このように構成すると、誤接続状態において、第2周波数信号を大きく減衰させることができ、確実に誤接続を判別できる。
【0009】
さらに、第1周波数信号通過用フィルタは、第2周波数信号用のトラップフィルタを備えているものとできる。このように構成した場合、例えば第1周波数信号と第2周波数信号との周波数とが近い場合でも、誤接続状態において、第2周波数信号を大きく減衰させることができ、より確実に誤接続を判別できる。
【0010】
また、第2周波数信号は、搬送波信号を所定の情報信号で変調した変調信号とすることができる。この場合、レベル検出手段には、変調信号用の受信機内に組み込まれている受信信号強度指示信号生成手段を使用する。このように構成すると、特別にレベル検出手段を設ける必要が無く、回路構成を簡略化することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の1実施形態の合成器の誤接続判別装置は、図1に示すような監視装置に実施されている。この監視装置は、第1の信号源、例えば撮像手段、具体的には監視カメラ30を有している。監視カメラ30は、所定の監視領域を撮像するもので、第1周波数信号、例えば最高周波数が6MHzの映像信号を出力する。この映像信号は、合成器32に同軸線路34を介して供給される。
【0012】
合成器32は、内部に第2周波数信号を発生する第2の信号源、例えば送信機36を有している。送信機36は、例えば監視領域内の音声を集音するように監視領域に設けられたマイクロホン38からの音声信号によって、所定周波数、例えば10MHzの搬送波信号を変調した変調信号を、第2周波数信号として発生する。送信機36における変調方式は、例えば周波数変調、振幅変調のような公知の種々のものを使用することができる。この変調信号と映像信号とを合成器32が合成し、その合成信号を同軸線路35によって伝送する。合成器32は、映像信号を入力するための入力端子40を有し、合成信号を出力するために、出力端子42を有している。入力端子40、出力端子42には、同軸線路34、35に接続されるので、同軸線路用の同一形状のコネクタが使用されている。
【0013】
入力端子40と出力端子42との間には、映像信号のみを通過させるための第1フィルタ、例えばローパスフィルタ44が接続されている。また、出力端子42と送信機36との間には、変調信号のみを通過させるための第2フィルタ、例えばハイパスフィルタ46が接続されている。上述したように、入力端子40、出力端子42には、同一形状のコネクタを使用しているので、通常には、第1の状態、例えば入力端子40が監視カメラ30に接続され、出力端子42が同軸線路35に接続されるが、誤って第2の状態、例えば入力端子40に同軸線路35が接続され、出力端子42に監視カメラ30が接続されることがある。図1では、誤った接続状態を示してある。
【0014】
この誤った接続状態で入力端子40に大きく減衰された変調信号が生じるように、ローパスフィルタ44には、高次のフィルタが使用されている。例えば図2に符号aで示すように、従来例えば3次のローパスフィルタを使用しており、変調信号の周波数10MHzにおける減衰量がATT1であるとすると、10MHzにおける減衰量が、ATT1よりも大きいATT2になるように、符号bで示すように例えば5次のローパスフィルタを使用する。或いは、映像信号の最高周波数が6MHzで、変調信号の周波数が10MHzと比較的近いので、10MHzでさらに大きな減衰量ATT3を確保するために、符号cで示すように、3次のローパスフィルタにトラップフィルタ(トラップ周波数10MHz)を取り付けることもある。
【0015】
同軸線路35によって伝送された合成信号は、監視領域から離れた監視センターに設けられた分離手段、例えば分波器48によって、映像信号と変調信号とに分波される。分波器48は、入力端子50と出力端子52との間に映像信号を通過させるローパスフィルタ54を有している。また、入力端子50と、内蔵する受信手段、例えば変調信号用受信機56との間に、変調信号を通過させるハイパスフィルタ58が設けられている。
【0016】
分波器48を通過した映像信号は、監視センターに設けられたテレビジョン受像機60に供給され、監視領域の映像が受信機60に映し出される。
【0017】
ハイパスフィルタ58を通過した変調信号は、受信機56において音声信号に復調され、スピーカ62に供給され、音声によっても監視領域の監視が行われる。
【0018】
このように、この監視装置は、1本の同軸線路によって複数の信号を伝送する重畳伝送システムに構成されている。
【0019】
受信機56には、受信した変調信号のレベル検出手段、例えばRSSI(受信信号強度指示)子音号発生器(図示せず)も設けられている。これによって生成されたレベル検出信号、例えばRSSI信号が、判別手段、例えば誤接続判別回路64に供給されている。
【0020】
誤接続判別回路64は、RSSI信号が供給される比較手段、例えば比較器66、68を有している。比較器66には、第1基準信号源70から第1基準信号V1が供給されている。比較器68には、第2基準信号源72から第2基準信号V2が供給されている。
【0021】
第1基準信号V1としては、例えば合成器32において入力端子40と出力端子42とが正常に接続されている状態において、受信機56のRSSI信号が取る値よりも若干低く、かつ、入力端子40と出力端子42とが逆に接続されている状態において、受信機56のRSSI信号が取る値よりも大きい値が設定されている。比較器66は、RSSI信号が第1基準信号以上の値のときに、例えばHレベルの信号を発生するように構成されている。
【0022】
第2基準信号V2としては、例えば同軸線路35が断線している場合に、RSSI信号が取る値よりも若干高い値が設定されている。図3に示すように、第1基準信号V1の方が第2基準信号V2よりも値が大きい。比較器68は、RSSI信号が第2基準信号以下のときに、例えばHレベルの信号を発生するように構成されている。
【0023】
また、これら比較器66、68の出力信号は、論理ゲート、例えば入力否定アンド回路69に供給されている。
【0024】
これら比較器66、68、入力否定アンド回路69の出力信号は、表示手段、例えば表示装置74に供給されている。表示装置74は、例えば3つのLEDを含んでいる。これらLEDは、比較器66の出力信号がHレベルのとき点灯する正常表示用LEDと、比較器68の出力信号がHレベルのとき点灯する断線表示用LEDと、入力否定アンド回路69の出力信号がHレベルのとき点灯する誤接続表示用LEDとからなる。
【0025】
図3に符号L1で示すような受信信号強度であって、RSSI信号が第1基準信号V1以上であると、即ち、合成器32において入力端子40と出力端子42とが正常に接続されていると、比較器66のみがHレベルの出力信号を発生し、比較器68及び入力否定アンド回路69はLレベルの出力信号を発生する。従って、表示装置74の正常表示用LEDのみが点灯する。
【0026】
また、符号L2で示すような受信信号強度であって、RSSI信号が第1基準信号V1と第2基準信号V2との間にあるとき、即ち、合成器32において入力端子40と出力端子42とが逆に接続され、変調信号がローパスフィルタ44によって大きく減衰されているとき、比較器66、68が共にHレベルの出力信号を発生しない。その代わりに、入力否定アンド回路69がHレベルの出力信号を発生し、表示装置74の誤接続表示用LEDのみが点灯する。
【0027】
また、符号L3で示すような受信信号強度であって、RSSI信号が第2基準信号V2以下であると、即ち、同軸線路35において断線が生じていると、比較器68のみがHレベルの出力信号を発生し、表示装置74の断線表示用のLEDのみが点灯する。
【0028】
このように表示装置74のいずれのLEDが点灯するかによって、合成器32における接続が正常に行われているか、誤接続か、同軸線路35の断線かを、合成器32から離れた位置にある監視センターにおいて容易に認識することができる。
【0029】
また、入力否定アンド回路69または比較器68がHレベルの出力信号を発生したとき、その出力信号を受信機56のスケルチ入力端子に供給することによって、受信機56をスケルチ動作させるようにすれば、不要なノイズがスピーカ62から出力されることも防止できる。
【0030】
上記の実施の形態では、監視カメラの映像信号と、音声信号によって搬送波信号を変調した変調信号とを、同軸線路35で重畳して伝送する場合について説明した。しかし、これに限ったものではなく、異なった周波数の2つの信号を同軸線路で重畳伝送する場合であれば、他の信号源を使用する場合にも適用可能である。
【0031】
また、上記の実施の形態では、映像信号をそのまま伝送し、音声信号で搬送波信号を変調したが、逆に映像信号で搬送波信号を変調した変調信号と、マイクロホン38で集音した音声信号とを合成器32によって合成してもよい。この場合、ローパスフィルタ44に代えてハイパスフィルタが使用され、ハイパスフィルタ46に代えてローパスフィルタが使用される。この場合、ローパスフィルタに代えて使用されるハイパスフィルタには、入出力端子の誤接続が容易に判断できるように高次のハイパスフィルタを使用する。
【0032】
また、上記の実施の形態では、変調信号は、搬送波信号を音声信号によって変調したものとしたが、これに限ったものではなく、例えば監視領域にセンサを設け、このセンサからの信号で搬送波信号を変調したものを変調信号とすることもできる。
【0033】
上記の実施の形態では、誤接続判別回路64は、2つの比較器66、68と入力否定アンド回路69とによって構成したが、この構成に限ったものではなく、例えばRSSI信号が第1基準信号よりも小さいときにHレベルの信号を発生するように比較器66を構成し、RSSI信号が第2基準信号以下のときにHレベルの信号を発生するように比較器68を構成し、比較器66の出力信号がLレベルのとき、正常表示用LEDを点灯するように構成し、比較器66の出力信号がHレベルで、比較器68の出力信号がLレベルのとき、誤接続表示用LEDを点灯するように、比較器66、68の出力が供給される論理ゲートを構成し、比較器66の出力信号がHレベルで、比較器68の出力信号がHレベルのとき、断線表示用LEDを点灯するように、比較器66、68の出力が供給される別の論理ゲートを構成することもできる。
【0034】
上記の実施の形態では、合成器32内に送信機36を内蔵させたが、送信機36を合成器32とは別個に構成することもできる。
【0035】
上記の実施の形態では、誤接続判別回路64は、受信機56とは別個に設けたが、受信機56に内蔵させることもできる。或いは、誤接続判別回路64と表示装置74とを1つの筐体内に収容して、受信機56からRSSI信号が入力可能に構成して、この監視装置から独立可能として、様々な監視装置に対する誤接続判別を可能とすることもできる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、合成器において入力端子と出力端子との誤接続が生じていても、誤接続が生じていることを容易に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態の監視装置のブロック図である。
【図2】図1の監視装置において使用されるローパスフィルタの周波数特性図である。
【図3】図1の監視装置において使用される第1及び第2基準信号とRSSI信号との関係を示す図である。
【図4】従来の監視装置において使用される合成器の正常な接続状態と誤接続状態との回路図である。
【符号の説明】
32 合成器
48 分波器(分離手段)
56 受信機(レベル検出手段)
64 誤接続判別回路(判別手段)
Claims (4)
- 第1及び第2周波数信号を合成した合成信号を伝送線路に供給する合成器と、前記伝送線路から供給された前記合成信号を第1及び第2周波数信号に分離する分離手段とを、備え、前記合成器は、第1及び第2入力側及び1つの出力側を有し、第1及び出力側に同一形状のコネクタが接続され、第1入力側に第1周波数信号が、第2入力側に第2周波数信号が、それぞれ供給されたとき、出力側に前記合成信号を出力する第1の状態となり、出力側に第1周波数信号が、第2入力側に第2周波数信号が供給されたとき、第1入力側に、減衰された第2周波数信号を含む前記合成信号を出力する第2の状態となる、重畳伝送システムにおいて、
前記分離手段から分離された第2周波数信号のレベルを検出するレベル検出手段と、
このレベル検出手段によって得られたレベル検出信号を、予め定めた閾値と比較して、前記合成器が第1及び第2の状態のいずれであるかを判定する判定手段とを、
具備する合成器の誤接続判別装置。 - 請求項1記載の合成器の誤接続判別装置において、前記合成器は、第1入力側と前記出力側との間に接続された第1周波数信号通過用フィルタと、第2入力側と前記出力側との間に接続された第2周波数信号通過用フィルタとを、具備し、第1周波数信号通過用フィルタは、第2の状態における前記レベル検出手段のレベル検出信号が、第1の状態における前記レベル検出手段のレベル検出信号よりも小さくなるように、減衰量が設定されている合成器の誤接続判別装置。
- 請求項2記載の合成器の誤接続判別装置において、第1周波数信号通過用フィルタは、第2周波数信号用のトラップフィルタを備えている合成器の誤接続判別装置。
- 請求項1記載の合成器の誤接続判別装置において、第2周波数信号は、搬送波信号を所定の情報信号で変調した変調信号であって、前記レベル検出手段には、前記変調信号用の受信機内に組み込まれている受信信号強度指示信号生成手段を使用している合成器の誤接続判別装置。
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