JP3673462B2 - 簡易歯間清掃具 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、主として、使用時に弓状に形成して口腔の中に挿入し、弓の弦に対応するフロスで歯間を清掃する歯間清掃具、特に簡易構造の歯間清掃具に関する。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂によってアーチ状あるいはU字状、半円状などの弓幹部を形成し、その両端間にデンタルフロス(以下「フロス」と略す)を張ると共に、弓幹部の一端に取っ手を一体形成した歯間清掃具は一般に知られている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの歯間清掃具は、使用している間に、フロスが伸びたり、フロスと弓幹部との固定が緩んだりして、フロスが弛んでしまう、という問題がある。その結果、使いづらいばかりか、食べかすや歯垢などを除去し難い。結局、歯間清掃具としての目的を達成できない。
【0003】
また、歯間清掃具を常時携帯して、食後常に歯の清掃をしないと気の済まない人も多いが、従来の歯間清掃具では、サイズが大きすぎて嵩張るため、携帯には適しない。
【0004】
しかも、従来の歯間清掃具は、合成樹脂製なため、製造のための金型が高価となり、製造コストが高価となった。
【0005】
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、薄板状で嵩張らず、小型で携帯に適し、しかも安価に製造でき、フロスにテンションが加わった状態で使用可能な簡易歯間清掃具を実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、紙や合成樹脂などからなる薄板に円形や多角形などの環状の切り離し用の切り目を入れてあり、該環状切り目の外側部は、直径方向にフロスを張ってあり、しかも該フロスとほぼ同一線上で二つ折りできるようになっていること、該環状切り目の内側部に前記フロスの一端を連結してあること、前記の薄板を二つ折りにしたとき、その二つ折りの部分間に、前記の環状切り目から切り離した円形や多角形の部分をテンション板として挟み得るように構成されていること、を特徴とする簡易歯間清掃具である。環状切り目の内側部も、二つ折りにして使用してもよい。
【0007】
このように、紙や合成樹脂などからなる薄板に環状の切り離し用の切り目を入れてあるので、通常は1枚の薄板の状態で携帯し、使用に際して環状切り目から円形部を切り離せば、該環状切り目の内側部に前記フロスの一端を連結してあるため、円形部をテンション板として使用できる。しかも、使用時に少なくとも環状切り目の外側部をフロスとほぼ同一線上で二つ折りにすれば、アーチ状凹部が形成され、しかもアーチ状凹部の直径方向にフロスが張られているため、フロスによる歯間清掃ができる。
【0008】
そして、前記の薄板を二つ折りにしたとき、その二つ折りの部分間に、前記の環状切り目から切り離した円形や多角形の部分をテンション板として挟み得るように構成されているので、使用に際して環状切り目からほぼ円形や多角形の部分を切り離して二つ折りの部分間に挟めば、円形や多角形の部分をテンション板として使用できる。しかも、フロスの一端がテンション板に連結されているので、歯間清掃の際にテンション板の操作でフロスにテンションを加えることができる。したがって、フロスがゆるんで歯間清掃が不能ないし困難になるといった問題は発生しない。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明による簡易歯間清掃具が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明する。図1は本発明による簡易歯間清掃具の基本構成を示す斜視図である。1は一重の薄板からなる本体であり、アーチ状凹部2を形成してある。そして、その両端2a、2b間に、フロス3を張ってある。
【0010】
この図では、フロス3の両端を、アーチ状凹部2の両端2a、2bの細い貫通孔を通過して片面に引き出した状態で、抜け止め3a、3bを形成してある。この抜け止め3a、3bは、結び目を作って形成してもよいし、加熱して膨らませて形成してもよい。
【0011】
アーチ状凹部2の外側の弓幹状部1zは、口腔の中に入れやすい形状をしておればよく、特に形状は限定されない。口腔の中に入れやすいように、アーチ状凹部2の片側は1aのように、斜めにカットしてあるのに対し、他方は1bのように、カット部1aとほぼ平行にカットすることで、取っ手部1cを形成してある。
【0012】
したがって、この簡易歯間清掃具を口腔に挿入した状態で、取っ手部1cを挟持して、フロス3を歯間に挿入して、歯間を清掃することができる。形状が薄板状なため、嵩張らず、携帯にも適している。なお、直線のカット部1a、1bに代えて、鎖線のように円弧状にカットしてもよい。
【0013】
図2は、アーチ状凹部2の部分を切り抜いた際に発生した半円状のテンション板4に、フロス3の一端を挿通し、抜け止め3bを形成して、連結してある。したがって、通常は、フロス3はたるんでいる。
【0014】
その結果、フロス3を歯間に挿入した状態で、テンション板4を指で操作することによってフロス3を引っ張ると、フロス3にテンションを加えることができ、歯の隣接する面を確実に清掃できる。
【0015】
テンション板4は、取っ手部1cに重ねて指で挟持することによって、フロス3にテンションが発生するように、容易に操作できる。
【0016】
図3は、図2の簡易歯間清掃具を、薄板を二つ折りにして実現した場合の実施形態である。図から明らかなように、アーチ状凹部2の両端2a、2bにおいて、二つ折りされている。このように、二つ折りの簡易歯間清掃具は、折り目から広げて展開すれば、一重になるため、携帯がより容易になる。また、一重の薄板を二つ折りにして使用するので、使用時の強度が強くなる。
【0017】
つまり、図1のように、一重の薄板で形成する場合は、厚めの剛性の強い薄板を用いる必要があるのに対し、図3のように、二つ折りにして使用する場合は、比較的薄手で強度が比較的弱い薄板でも差し支えない。いずれにしても、例えば、名刺とほぼ同程度、あるいは名刺より厚めの程度を想定すればよい。
【0018】
図2、図3のテンション板4は、アーチ状凹部2を形成する際に切除した部分をそのまま利用しているため、材料を節減でき、製造も容易になる。また、携帯時には、テンション板4をアーチ状凹部2中に押し込んで格納できるので、薄型化がより容易になる。
【0019】
図4は、図3の簡易歯間清掃具を広げて展開し、一重にした状態の平面図である。5は一重の薄板であり、その外形は、図3の簡易歯間清掃具を展開した形状になっている。中心の想像線6は折り目であり、ほぼ中央に円形の切り目7が形成されている。ただし、切り目7は、必ずしも円形でなく、多角形などでもよく、環状をした切り目であればよい。
【0020】
フロス3は、あらかじめ図示のように通されている。すなわち、折り目6の左側において、薄板5の下面側の結び目3aを起点として、矢印で示すように、先端2a側において、折り目6の左側から上側に出て、折り目6の右側から下側に貫通し、次いで破線のように手元2b側まで導き、手元2b側で上側に貫通している。さらに、折り目6の左側で下側に貫通し、次に破線で示すように、円形切り目7の内側で、上側に貫通し、かつ折り目6の右側から下側に貫通して、結び目3bを形成してある。
【0021】
したがって、折り目6を中心にして、その両側51、52を紙面の上側に折り曲げると共に、切り目7で切り離し、さらにフロス3を引っ張ると、図3の状態となる。
【0022】
図4の実施形態では、テンション板4は、二つ折りで半円状となるが、図5〜図7の実施形態では、円形のテンション板となる。
【0023】
図5においては、一重の薄板5の外形は、図4の場合と同様であるが、フロス3は、折り目6において、先端2a側の上面側の結び目3aを起点として、矢印で示すように、下側に貫通して、下側で破線のように手元2b側まで導き、手元2b側で上側に貫通し、最後に、テンション板4となる円形切り目7の内側で、下側に貫通して、結び目3bを形成している。
【0024】
図4の実施形態では、テンション板4も折り目6で二つ折りにして半円形に形成しているのに対し、この実施形態の場合は、切り目7の内側は二つ折りにせず、円形のテンション板4となる。
【0025】
したがって、使用に際しては、先ず図6のように、切り目7で円形のテンション板4を切り離す。次に、円形切り目7の外側の領域51、52を、折り目6の位置で折り曲げる。すなわち、折り目6を中心にして、その両側51、52を紙面の上側に折り曲げると、図7のような形状となり、アーチ状凹部2が形成される。
【0026】
そして、フロス3は、アーチ状凹部2の両端の折り目6上において、両端2a、2b間に張られており、二つ折りの部分間に挟まれている一重のテンション板4のほぼ中心において、結び目3bが係止されている。
【0027】
したがって、この簡易歯間清掃具を口腔に挿入してから、円形のテンション板4を二つ折りの弓幹状部51、52に挟んだ状態で操作すると、フロス3にテンションを加えた状態で、歯間清掃できる。
【0028】
なお、アーチ状凹部2やテンション板4は、必ずしも真円である必要はなく、楕円状その他の円弧状などでもよい。また、必ずしも円弧である必要はなく、鎖線21のような3角形や鎖線22のような6角形、その他の多角形でもよい。さらに、円弧や直線や角の連続したアーチ状でもよい。
【0029】
図8は、図5に対応する平面図であり、図5と同様な構成が、ミシン目8を境にして複数形成されている。したがって、この図のような一重の薄板を携帯すると、使用時にミシン目8から切り離してから、図5、図6、図7のような操作で容易に1回分の簡易歯間清掃具を組み立てて使用することができる。
【0030】
図9は、図5の簡易歯間清掃具において、弓幹状部51、52の両端に折り目91、92を設けておいて、使用時に図10のように折り曲げて、4枚重ねにする実施形態である。このように、取っ手部5cが4枚重ねとなるため、使用時の強度をより高くできる。
【0031】
図11はフロスが2本張りの実施形態である。弓幹状部1zは、一重でも二つ折りでも差し支えないが、下側にフロス31が、上側にフロス32が張られている。しかも、下側にフロス31の真上に上側にフロス32が張られていて、互いに平行になっている。結局、2本のフロス31と32とは、弓幹状部1zの面と直角方向に2本重ねとなる。
【0032】
したがって、2本のフロス31、32を歯間に挿入するには、弓幹状部1zを水平の状態とし、最初に下側の1本目のフロス31を挿入し、次いで上の2本目のフロス32を挿入する、という手順になる。
【0033】
歯間清掃に際しては、弓幹状部1zを立てて使用する。すると、片方のフロス31は片方の歯を清掃し、他方のフロス32は、隣接する他方の歯を清掃することになり、一度に隣接する2本の歯を清掃できることになる。
【0034】
このように、弓幹状部1zの面と直角方向に2本重ねとなるように2本のフロス31、32を張る構成は、歯間への挿入は1本フロスの場合と同様に容易であり、歯間清掃時は2本のフロス31、32が独立して効率的に機能するので、多忙な現代人には極めて有効である。
【0035】
2本のフロス31、32のアーチ状凹部2の両端2a、2bへの取り付け方は任意であるが、図示実施形態の場合は、弓幹状部1zの手元側の端部2bの上側の結び目3aを起点として、矢印のように、下側面に貫通してから、下側フロス31を形成し、次いで先端2a側で上側面に貫通して、上側フロス32となって手元側に戻ってから、下側面に貫通し、結び目3bを形成してある。
【0036】
この場合、片方の結び目3aまたは3bを延長して、テンション板に連結すれば、使用時にテンション板を独立操作して、テンションを与えた状態で歯間清掃できる。
【0037】
なお、本発明の簡易歯間清掃具を形成する薄板は、紙や合成樹脂などで構成されている。合成樹脂の薄板の場合は、テレホンカードなどと同程度の板厚でよい。
【発明の効果】
【0038】
請求項1のように、紙や合成樹脂などからなる薄板に環状の切り離し用の切り目を入れてあるので、通常は1枚の薄板の状態で携帯し、使用に際して環状切り目から円形部を切り離せば、該環状切り目の内側部に前記フロスの一端を連結してあるため、円形部をテンション板として使用できる。しかも、使用時に少なくとも環状切り目の外側部をフロスとほぼ同一線上で二つ折りにすれば、アーチ状凹部が形成され、しかもアーチ状凹部の直径方向にフロスが張られているため、フロスによる歯間清掃ができる。
【0039】
そして、前記の薄板を二つ折りにしたとき、その二つ折りの部分間に、前記の環状切り目から切り離した円形や多角形の部分をテンション板として挟み得るように構成されているので、使用に際して環状切り目からほぼ円形や多角形の部分を切り離して二つ折りの部分間に挟めば、円形や多角形の部分をテンション板として使用できる。しかも、フロスの一端がテンション板に連結されているので、歯間清掃の際にテンション板の操作でフロスにテンションを加えることができる。したがって、フロスがゆるんで歯間清掃が不能ないし困難になるといった問題は発生しない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】 本発明による簡易歯間清掃具の基本構成を示す斜視図である。
【図2】 テンション板つきの簡易歯間清掃具の斜視図である。
【図3】 薄板を二つ折りにしてなるテンション板つきの簡易歯間清掃具の斜視図である。
【図4】 図3の簡易歯間清掃具を広げて展開した状態の平面図である。
【図5】 簡易歯間清掃具の使用前の状態の平面図である。
【図6】 図5の簡易歯間清掃具のテンション板を外した状態の平面図である。
【図7】 図5の簡易歯間清掃具を二つ折りにした状態の斜視図である。
【図8】 複数連続形成された簡易歯間清掃具の平面図である。
【図9】 補強構造の簡易歯間清掃具の展開図である。
【図10】 図9の補強構造の簡易歯間清掃具を二つ折りにした状態の斜視図である。
【図11】 フロスが2本張りの簡易歯間清掃具の斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
1 一重の薄板
1z アーチ状凹部の弓幹状部
1c 取っ手部
2 アーチ状凹部
2a、2b アーチ状凹部の両端
3 フロス
3a、3b 結び目(抜け止め)
31、32 フロス
4 テンション板
5 薄板
51、52 弓幹状部
6 折り目
7 切り目
8 ミシン目
91、92 折り目
Claims (1)
- 紙や合成樹脂などからなる薄板に円形や多角形などの環状の切り離し用の切り目を入れてあり、
該環状切り目の外側部は、直径方向にフロスを張ってあり、しかも該フロスとほぼ同一線上で二つ折りできるようになっていること、
該環状切り目の内側部に前記フロスの一端を連結してあること、
前記の薄板を二つ折りにしたとき、その二つ折りの部分間に、前記の環状切り目から切り離した円形や多角形の部分をテンション板として挟み得るように構成されていること、
を特徴とする簡易歯間清掃具。
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