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JP3673478B2 - 手書き調画像出力プログラム - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手書き調画像出力プログラムに関する。より詳しくは、製図用具又はCADなどによって機械調に描かれた原画像を手書き調に描かれた画像にコンピュータを用いて自動的に変換出力するためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、住宅販売業者や内装品販売業者は、販売住宅の間取りや販売内装品の配置状態を製図用具又はCADなどを用いて描き、それをチラシとして配布したり、カタログとして本に載せたりしていた。製図用具又はCADなどを用いることにより、各線は歪みや突き出しがないものとなり、色は斑(ムラ)のないものとなる。また、輪郭を特に強調しておきたい例えば壁などは、黒一色でべた塗りしていた。このように線及び色が統一的に描かれた所謂機械調画像の図面は、見た目がはっきりしてわかりやすいと共に、類似した図面の作成を容易にする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、最近では、上述したような機械調の図面よりも、人間が手書きした図面、つまり、線の歪みや色斑などが少々ある図面の方が、見た感じが柔らかくて馴染みがあり、また面白みがあって実感が湧きやすいということで好評になってきている。かといって、人間が1枚1枚手書きしていたのでは、時間と費用が多くかかってしまう。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、製図用具又はCADなどによって機械調に描かれた画像を手書き調の画像に自動的に変換できるプログラムの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するべく、請求項1の発明は、図2及び図5によく示されるように、機械調に描かれた原画像G0を手書き調に描かれた画像G8に変換出力するための手書き調画像出力プログラムTPであって、前記原画像G0における輪郭線r及び該輪郭線rの角部eを抽出する第1ステップS22,23と、前記第1ステップS22,23で抽出した前記角部eから前記輪郭線rを突き出す第2ステップS24と、前記輪郭線のうち、強調するべき強調輪郭線rWを抽出する第3ステップS25と、前記第3ステップS25で抽出した前記強調輪郭線rWを太線化する第4ステップS26と
前記第2ステップS24又は前記第4ステップS26で得られた画像を複数の正方形の子領域に区分し、区分した各子領域の頂点座標に乱数演算を施すことで、各頂点位置をずらして各子領域を変形させ、該子領域の変形に対応させるように前記輪郭線rを歪ませる第5ステップS4とを有する。
請求項1の発明によると、角部eにおいて直線が少しはみ出てしまったという、手書きする際によくありがちな状態が表現できる。また、強調輪郭線rWが太線化されるので、画像に面白みがでる。
また、輪郭線rが例えば下地用紙の縁に対して偏角するので、定規を使用したとしてもあまり上手に描くことができなかったという状態が表現できる。
さらに、輪郭線rにおける複数の線分r1,r2…がそれぞれ連続して偏角するので、定規を使わずにフリーハンドで描いたという状態が表現できる。
【0005】
請求項2の発明では、前記第2ステップS24は、前記角部eから前記輪郭線rをランダムに突き出してなる。
請求項2の発明によると、角部eから輪郭線rがランダムに突き出るので、手書きしたという感じが一層強まる。
請求項3の発明は、図2及び図3によく示されるように、機械調に描かれた原画像G0を手書き調に描かれた画像G8に変換出力するための手書き調画像出力プログラムTPであって、前記原画像G0における色と該原画像G0の背景色とを混合する第ステップS1と、前記請求項1又は2で得られた画像G6と前記第ステップS1で得られた画像G2とを合成する第ステップS3とを有する。
請求項3の発明によると、請求項1又は2の発明で得られる効果に加えて、原画像G0における色と該原画像G0の背景色とが混合されることにより色斑ができるので、水彩画調又は色鉛筆調で描いたという状態が表現できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の一実施形態である変換プログラムTPについて説明する。
変換プログラムTPは、スキャナー等の画像読取り装置によりラスターデータとして入力された機械調画像の画像データを手書き調画像の画像データに変換して出力するものである。変換プログラムTPは、フロッピーディスクやCD−ROMなどの記憶媒体に記憶される。または、適当なプログラム配信サーバからパーソナルコンピュータ等におけるハードディスクにダウンロードするようにしてもよい。
【0008】
図1は、入力される原画像G0と、変換プログラムTPによって変換出力された手書き調画像G8とを比較して示す図である。図1(A)は変換前の画像を示し、図1(B)は変換後の画像を示す。
図1(A)のように、原画像G0は、製図用具やCADを用いて機械調に描かれた機械調画像である。すなわち、輪郭線となる直線のうち、横線は下地用紙の縦縁に沿ったX軸に平行であり、縦線は下地用紙の横縁に沿ったY軸に平行である。各線に歪みや突き出しは無く、円弧の曲率は一定であり、塗られた部分には斑が無い。なお、輪郭を特に強調させようとした部分である壁Wは、黒一色でべた塗りされている。その他の部分、例えば床や机Tは、茶色や黄色などで描かれている。
これに対して手書き調画像G8では、図1(B)のように、輪郭線となる直線に歪みが生じ、各輪郭線の角部eから該輪郭線がランダムに突き出している。また、塗られた部分に斑が生じており、手書きした感じが現れている。図中、まばらに描かれた斜線は、色に斑があることを示している。
【0009】
次に、図2から図8を参照して、変換プログラムTPで行なう処理について説明する。なお、説明をわかりやすくするため、図1における壁W及び机Tに注目して説明する。
図2は変換プログラムTPにより原画像G0が手書き調画像G8に変換されるまでの各処理段階における画像を模式的に示す図、図3は変換プログラムTPで行なう処理内容の概略を示すフローチャート、図4は色変換ステップS1の処理内容を示すフローチャート、図5は突き出し及び強調ステップS2の処理内容を示すフローチャート、図6は歪みステップS4の処理内容を示すフローチャート、図7はL字パターンLPを示す図、図8は歪みステップS4で行なう処理を模式的に説明するための図である。
【0010】
図3のように、変換プログラムTPは、色変換ステップS1、突き出し及び強調ステップS2、画像合成ステップS3、及び歪みステップS4からなる。
色変換ステップS1では、原画像G0における壁W及び机Tの色を、水彩画調又は色鉛筆画調の色に変換して色変換画像G2を生成する。
図4のように、色変換ステップS1は、斑生成ステップS11及び暈し(ぼかし)ステップS12からなる。斑生成ステップS11では、原画像G0における壁W又は机Tの色と、背景色(例えば白色)とをそれぞれ混合させて斑画像G1を生成する。水彩画調とする場合には、壁W又は机Tの色と背景色とを所定のパラメータによる混合比で混合し彩度を調整する。色鉛筆画調とする場合には、壁W又は机Tの色と背景色とを、乱数を用いた混合比で画素毎にそれぞれランダムな割合で混合する。斑画像G1は、このままでは見た目が粗いため、次の暈しステップS12の処理を施すことで滑らかな斑にする。暈しステップS12では、斑画像G1に移動平均法を適用することにより、斑画像G1に暈しを与える。これにより、粗かった斑画像G1は滑らかな色変換画像G2となる。
【0011】
突き出し及び強調ステップS2では、壁W及び机Tの各輪郭線r(rW,rT)、及び各輪郭線rの角部e(eW,eT)を抽出して各角部eにランダムな確率で突き出し線pe(peW,peT)を付与すると共に、強調するべき輪郭線である壁Wにおける輪郭線rWを太くすることで輪郭線強調画像G6を生成する。
図5のように、突き出し及び強調ステップS2は、グレースケール変換ステップS21、輪郭線抽出ステップS22、パターンマッチングステップS23、突き出しステップS24、強調部抽出ステップS25、及び強調ステップS26からなる。
【0012】
グレースケールステップS21では、原画像G0をグレースケールに変換してグレースケール画像G3を生成する。輪郭線抽出ステップS22では、グレースケール画像G3の輪郭線rを抽出して、輪郭線rのみで描かれた輪郭線画像G4を生成する。輪郭線rの抽出は、2次微分オペレータにより行なう。すなわち、例えば、X方向又はY方向にライン単位で順次読取った画像データにおける互いに隣接するライン間の画像データの濃度差の差分に基づいて抽出する。
パターンマッチングステップS23では、輪郭線画像G4と、予めマッチング用データとして作成されたL字パターンLP1〜LP4(図7参照)とのパターンマッチングにより、輪郭線画像G4における角部eを検出する。
【0013】
突き出しステップS24では、パターンマッチングステップS23で検出された角部eに対して、該角部eを形成する輪郭線rを微小長さだけ延長した突き出し線peをランダムな確率で付与することにより、輪郭線突き出し画像G5を生成する。突き出し線peにより、角部eにおいて直線が少しはみ出てしまったという、手書きする際によくありがちな状態が表現できる。
強調部抽出ステップS25では、グレースケール画像G3と輪郭線画像G4とに基づいて、強調したい部分、つまり、壁Wの輪郭線を抽出する。原画像G0において、壁Wは黒色で濃く描かれているので、グレースケール画像G3においてもその部分は濃くなる。まず、グレースケール画像G3を所定の濃度閾値と比較することにより、画像上における壁Wの存在がわかり、その位置が特定される。次に、輪郭線画像G4において、壁Wと重なりをもつ輪郭線rWを、強調するべき輪郭線として抽出する。これに対して、机Tは濃度が薄いので、画像上における机Tの存在がわからない。従って、机Tの輪郭線rTは強調するべき輪郭線として抽出されない。
強調ステップS26では、強調部抽出ステップS25で抽出された強調するべき輪郭線rWを太くすることで、輪郭線強調画像G6を生成する。これにより、壁Wは太い輪郭線で囲まれた形で表現され、画像に面白みが出る。
【0014】
画像合成ステップS3では、色変換ステップS1で生成した色変換画像G2と、強調ステップS26で生成した輪郭線強調画像G6とを合成して合成画像G7を生成する。合成画像G7は、原画像G0が水彩画調又は色鉛筆画調色に変換され、輪郭線rの角部eにランダムな突き出し線peが加わり、壁Wが太い輪郭線で囲まれた形で表現された画像である。
ところで、合成の際、輪郭線rは、色変換画像G2によって滲んだ感じになってしまう。そこで、合成した画像において、一旦、輪郭線r及びその外側を背景色で塗りつぶし、その画像に再び輪郭線強調画像G6を重ねる処理を行なうことにより、輪郭線rが滲まない画像としている。
【0015】
歪みステップS4では、合成画像G7の輪郭線rに歪みを与えることで、手書き調画像G8を生成する。歪みは、輪郭線rを複数の線分r1,r2,…に分割し輪郭線rが連続線となるように線分r1,r2,…をそれぞれ偏角させることで作り出す。
図6のように、歪みステップS4は、座標データ生成ステップS41及び偏角ステップS42からなる。
座標データ生成ステップS41では、まず、図8(A)のように、合成画像G7を複数の正方形の子領域uに区分けし、各子領域uの頂点の座標を求める。なお、図8では、説明をわかりやすくするために子領域uの数を9としているが、実際にはその数は100程度である。次に、各頂点の座標に乱数演算を施すことにより、各子領域uの頂点をX方向及びY方向にずらす。乱数演算は、例えば、各頂点の座標値に所定スケールの乱数を加減算することで行なう。乱数演算により、各子領域uは、図8(B)のように、正方形が歪んだ形に変形される。偏角ステップS42では、各子領域uの変形する変換に対応した変換によって、子領域u内の輪郭線線分rW1,rW2,…、rT1,rT2,…をそれぞれ輪郭線線分rW1´,rW2´,…、rT1´,rT2´,…に変換する。輪郭線rは、線分r1,r2,…、rT1´,rT2´,…毎に偏角され、これにより、定規を使わずにフリーハンドで描いたという状態が表現できる。
【0016】
また、強調ステップ26で太くされた輪郭線が子領域uに所定量以上あった場合に、その子領域uにおける変形の度合い強くすることもできる。これによって、太線部分の歪みが大きくなり、画像に一層面白みが出ることが期待できる。
また、子領域u内の輪郭線rを変形する際に線形補間をすることでアンチエリアジングの効果を得ることもできる。
以上、壁W及び机Tに注目して説明したが、床や椅子などについても同様に処理される。
【0017】
このように、変換プログラムTPによると、入力画像である機械調で描かれた原画像G0に対して、色を水彩画調又は色鉛筆画調とし、輪郭線rの角部eに突き出し線peをランダムな確率で付与し、強調したい壁Wの輪郭線rWを太くし、更に、輪郭線rに歪みを与えることで、手書き調画像G8が出力される。
本実施形態において、変換プログラムTPの全体又は一部における処理の方式、処理順序、処理タイミングなどは、本発明の主旨に沿って種々に変更できる。
【0018】
【発明の効果】
本発明によると、製図用具又はCADなどによって描かれた機械調の画像を、手書き調の画像に自動的に変換できる。従って、見た感じが柔らかくて馴染みがあり、また面白みがあって実感が湧きやすいとされている手書き調画像が、時間と費用が多くかけることなく得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 入力される原画像と、変換プログラムによって変換出力された手書き調画像とを比較して示す図である。
【図2】 変換プログラムにより原画像が手書き調画像に変換されるまでの各処理段階における画像を模式的に示す図である。
【図3】 変換プログラムで行なう処理内容の概略を示すフローチャートである。
【図4】 色変換ステップの処理内容を示すフローチャートである。
【図5】 突き出し及び強調ステップの処理内容を示すフローチャートである。
【図6】 歪みステップの処理内容を示すフローチャートである。
【図7】 L字パターンを示すを示す図である。
【図8】 歪みステップで行なう処理を模式的に説明するための図である。
【符号の説明】
TP 変換プログラム(手書き調画像出力プログラム)
r 輪郭線
r1,r2 複数の線分
e 角部
S1 色変換ステップ(第ステップ)
S22 輪郭線抽出ステップ(第1ステップ)
S23 パターンマッチングステップ(第1ステップ)
S24 突き出しステップ(第2ステップ)
S25 強調部抽出ステップ(第3ステップ)
S26 強調ステップ(第4ステップ)
S3 画像合成ステップ(第ステップ)
S4 歪みステップ(第ステップ)
rW 強調輪郭線
G0 原画像
G8 手書き調画像(画像)
G6 輪郭線強調画像(画像)

Claims (3)

  1. 機械調に描かれた原画像を手書き調に描かれた画像に変換出力するための手書き調画像出力プログラムであって、
    前記原画像における輪郭線及び該輪郭線の角部を抽出する第1ステップと、
    前記第1ステップで抽出した前記角部から前記輪郭線を突き出す第2ステップと、
    前記輪郭線のうち、強調するべき強調輪郭線を抽出する第3ステップと、
    前記第3ステップで抽出した前記強調輪郭線を太線化する第4ステップと、
    前記第2ステップ又は前記第4ステップで得られた画像を複数の正方形の子領域に区分し、区分した各子領域の頂点座標に乱数演算を施すことで、各頂点位置をずらして各子領域を変形させ、該子領域の変形に対応させるように前記輪郭線を歪ませる第5ステップと、
    を有することを特徴とする手書き調画像出力プログラム。
  2. 前記第2ステップは、前記角部から前記輪郭線をランダムに突き出してなる、請求項1に記載の手書き調画像出力プログラム。
  3. 機械調に描かれた原画像を手書き調に描かれた画像に変換出力するための手書き調画像出力プログラムであって、
    前記原画像における色と該原画像の背景色とを混合する第ステップと、
    前記請求項1又は2で得られた画像と前記第ステップで得られた画像とを合成する第ステップと、
    を有することを特徴とする手書き調画像出力プログラム。
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