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JP3673490B2 - プロジェクタ - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像を投影するプロジェクタに関し、特にプロジェクタの冷却ファンの回転制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロジェクタでは、スクリーンに投影するためにランプを用いるが、ランプ自体を始めとして、パネル、その他の部品が高温になるために、冷却ファンを用いて、部品の温度定格内に入るように冷却を行っている。
【0003】
また、プロジェクタの設置方法としては、前面据え置き状態、天吊り状態、背面据え置き投影状態、背面天吊り投影状態と様々な設置状態が可能であり、設置状態に応じて画像が正立するように画面を上下反転、左右反転させる機能を有するものが一般的であり、これはパネルの走査方向を電気的に変えることで実現している。
【0004】
ランプを冷却する従来技術として特開平9ー304835号公報を挙げることができる。この公報によれば、据え置き状態及び天吊り状態のいずれの状態にも対応可能なランプ冷却の技術を開示しており、具体的には、図7を参照して、光源として使用されるランプ発光管101に送風する送風手段による風の流れを、ランプ発光管の上下の温度差を減じる方向に規制する上側可動フィン114と下側可動フィン115を設け、ランプ発光管101の下部方向に向かう風を上側と下側可動フィンでランプ発光管の上部方向に跳ね返すことにより冷却風を有効に利用するものである。図7で127及び129は上側及び下側可動フィンのフィン部を表し、128及び130はそれぞれのフィンの錘部である。上側可動フィンの114のG位置はA方向が「天」方向になる場合の動作状態であり、H位置はA方向が「地」方向になる場合の動作状態である。
【0005】
また、特開2001ー21999号公報には、図8を参照して、温度センサを用いた熱保護ではプロジェクタ設置状態が変わると適切な熱保護ができ難いことに鑑みて、傾きセンサからの傾き情報を用いてプロジェクタの設置状態を判別し、更に温度センサからの温度情報に基づいてプロジェクタの設置状態に応じた適切な熱処理保護(吸気ファンと排気ファンを用いた冷却による保護)を自動的に行うことが開示されている。
【0006】
更に、特開平8ー201916号公報には、図9を参照して、冷却対象であるランプ及び液晶表示パネルの温度を温度センサ1及び2で検出し、それらの温度検出結果によりファン1及びファン2の回転速度をそれぞれ制御することにより、ファン1及び2の回転速度をそれぞれ必要最小限の回転速度に設定して、ファン1及び2の騒音を低減することが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、従来技術では、温度によって内部冷却ファンの回転数を変化する機能は付けているものの、プロジェクタの設置状態が変わっても、冷却ファンによる冷却構造は同じであるため、内部部品の温度定格を満足するぎりぎりの冷却ファン回転数に設定していた。このように設定する理由は、冷却ファンの回転数を大きくすれば内部部品の温度定格に対して大きなマージンを確保できるが、回転数を大きくすると使用者に不快と感じる冷却ファンから発生するノイズも同様に大きくなるためである。
【0008】
しかしながら、プロジェクタの設置状態によっては、回転数を大きくしても、冷却ファンから発生するノイズが気にならなかったりするのであるが、従来技術では、いずれの設置状態でも、部品の温度定格を満足するぎりぎりの回転数に設定するため、このようなファンから発生するノイズが気にならない設置条件でも、部品の温度定格ぎりぎりの温度設定のため、部品が短い寿命になってしまうという課題があつた。
【0009】
本発明の目的は、プロジェクタの設置状態に対応してプロジェクタの冷却ファン回転数を変更して、製品の静音化とプロジェクタの構成部品の長寿命化のバランスを取ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は次のような構成を採用する。
光源としてのランプを含む冷却対象物と、前記冷却対象物を冷却する冷却ファンと、を備えたプロジェクタにおいて、
前記冷却対象物の温度定格を必要最小限で満たすような第1の冷却ファン回転数を設定するとともに、前記第1の冷却ファン回転数よりも速い回転数の第2の冷却ファン回転数を設定するスイッチを設け、
プロジェクタの設置状態を検出する検出手段を設け、
前記検出手段の出力によって前記スイッチを切り換えて前記プロジェクタの設置状態に対応した冷却ファンの回転数制御を行うプロジェクタ。
【0011】
また、前記プロジェクタにおいて、前記検出手段によってプロジェクタの背面据え置き投射状態を検出した場合に、前記第2の冷却ファン回転数に前記スイッチを切り換えるプロジェクタ。
【0012】
また、光源としてのランプを含む冷却対象物と、前記冷却対象物を冷却する冷却ファンと、を備えたプロジェクタにおいて、
前記冷却対象物の温度定格を必要最小限で満たすような第1の冷却ファン回転数を設定するとともに、前記第1の冷却ファン回転数よりも速い回転数の第2の冷却ファン回転数を設定するスイッチを設け、
画面走査方向の切換を行う切換信号を取り出す手段を設け、
前記手段の出力によって前記スイッチを切り換えて前記プロジェクタの設置状態に対応した冷却ファンの回転数制御を行うプロジェクタ。
【0013】
また、前記プロジェクタにおいて、前記手段の出力がプロジェクタの背面据え置き投射状態に対応する場合に、前記第2の冷却ファン回転数に前記スイッチを切り換えるプロジェクタ。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係るプロジェクタ装置について、図1〜図6を用いて以下説明する。図1はプロジェクタの背面据え置き設置状態を示す図であり、図2はプロジェクタの前面据え置き設置状態を示す図である。図3はプロジェクタ背面据え置き状態の画面(パネル)走査方向を示す図であり、図4はプロジェクタ前面据え置き状態の画面(パネル)走査方向を示す図である。また、図5は冷却ファンの回転数と部品寿命及び冷却ファン騒音との関係を示す図である。図6は冷却ファンの回転数を制御する構成ブロックを示す図である。
【0015】
ここで、1はプロジェクタ、2はスクリーン、3は視聴者、▲1▼,▲2▼,▲3▼は画面(パネル)走査方向、4はスイッチ(SW)、5は制御マイコン、6はパネル駆動回路、7は液晶パネル、8はモータドライバ、9は冷却ファン、をそれぞれ表す。
【0016】
プロジェクタの設置方法としては、図1に示すような背面据え置き投影状態、背面天吊り投影状態や、図2に示すような前面据え置き状態、天吊り状態、という様々な設置状態が想定されるが、いずれの設置状態であっても正立画像に対応するため、画面を上下反転、左右反転させている。
【0017】
正立画像への対応はパネルの走査方向を電気的に変えることで実現している。例えば、図2の前面据え置き投射状態の場合には、図4に示す▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・という順番と矢印の方向でパネルの走査をし、図1の背面据え置き投射状態の場合には図3に示す▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・という順番と矢印の方向でパネルを走査することで実現している。即ち、プロジェクタの各設置状態に対応して、パネルの走査方向が設定されるのである。
【0018】
冷却ファンによる騒音に関しては、例えば、図1に示すように、背面投影の場合は、プロジェクタ1はスクリーン2の裏面から投影されるために、スクリーン2を見るユーザ3からプロジェクタ1は十分に離れており、冷却ファン9から発生するノイズが全く気にならない配置となる。
【0019】
これに対して、図2に示すように、前面据え置き状態の場合は、プロジェクタ1はスクリーン2の表面から投影されるために、スクリーン2を見るユーザ3とプロジェクタ1は近い配置となり、ファン9から発生するノイズが非常に気になる配置となる。
【0020】
従来例では、この前面据え置き状態での配置が、プロジェクタ1の静音設計上、最も厳しいということになった場合、最も温度に厳格な部品の温度定格がぎりぎり入るように(部品中で最も低い温度定格がやっとクリアできる程度に)、プロジェクタ設置状態に関わらずに冷却設計がされる。
【0021】
ここで、図5が冷却ファン9の回転数と、内部部品の寿命及び冷却ファン騒音値の関係を表していて、x回転(r.p.m)時に、図2でのファン9ノイズが気になる設置状態において、内部部品の温度定格がぎりぎりである場合(温度定格をやっとクリアできる場合)に騒音値L(dB)となり、この値が、ユーザ3に不快感を与えない様な冷却構造になるようにプロジェクタ1は設計される。
【0022】
ここで、回転数をy回転(r.p.m)にすれば、内部部品の温度は更に低くすることができ、内部部品の寿命はa(H)からb(H)と向上できるのであるが、騒音もL(dB)からM(dB)へと大きくなってしまうので、ユーザ3には不快に感じてしまう。
【0023】
従来例では、このように図1のようなファン9ノイズが発生することが気にならない配置であっても、図2のようにファン9ノイズが発生することが気になる配置によって設定されたx回転(r.p.m)で制御されるため、本来y回転でもユーザは不快に感じないにも関わらず、寿命がa(H)と短くなってしまうという課題があった。
【0024】
図6は冷却ファン9の回転数をアップさせる構成例である。この構成例では、冷却ファン9の回転数をアップさせるために、入力電圧をアップさせる方法で説明する。
【0025】
図5において回転数x回転(r.p.m)を与える電圧VLとし、回転数y回転(r.p.m)を与える電圧をVHとし、プロジェクタ1の設置方法によって回転数を切換えることができるスイッチSW4を設けて、即ち、プロジェクタの設置状態(例えば、図1に示す背面据え置き投影状態又は図2に示す前面据え置き状態等)を検出する検出手段を設けて、図2に示す冷却ファン9の騒音が気になる場合は、設置状態検出手段によるスイッチの一方への切換えで回転数x回転(r.p.m)を与え、図1に示す冷却ファン9の騒音が気にならない場合は、設置状態検出手段によるスイッチの他方への切換えで回転数y回転(r.p.m)を与えるようにする。
【0026】
ここで、プロジェクタの設置状態検出手段は、図3と図4に示すような画面(パネル)走査方向についての信号を用いるものであったり、プロジェクタの傾き状態を検出する傾きセンサであったり、プロジェクタの前面設置と背面設置を検出する適宜の手段である。この場合、プロジェクタの設置状態を視認して(背面か前面かを)、背面設置の場合に回転数をy回転となるように手動でスイッチ切換しても良い。
【0027】
また、パネル7の走査方向を切換える制御信号線の信号を用いて、このスイッチSW4を切換えることができる。例えば、図2の前面据え置き投射状態の場合には、図4に示す▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・という順番と矢印の方向でパネルの走査をし、図1の背面据え置き投射状態の場合には、図3に示す▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・という順番と矢印の方向でパネルを走査するので(正立画像に対応させるため)、この画面走査方向の切換信号を利用してスイッチSW4を切り換える。
【0028】
このように、図1に示す冷却ファンの騒音が気にならない設置状態において、図5における回転数をyに設定したため、結果的に回転数xのときに比べて、部品の寿命がa(H)からb(H)へと向上させることができる。更に、この切換えを、プロジェクタ設置状態検出手段、又は画面の表示状態を設定した切換え信号、すなわちパネルの走査方向を切換える信号(図6のg)によって自動的に切換えるので、プロジェクタの設置者又は使用者は特に何等の操作もせずに、部品の長寿命を得ることができるというメリットがある。
【0029】
ここで、従来、冷却ファンの回転数を制御するというのは一般的であるが、それは内部温度や周囲温度を検出して、温度が許容できる限り、冷却ファンの回転数を最小限度にダウンさせ、部品寿命を維持させようとする方法なので、本発明で示す冷却ファンの回転制御手法と異なるのは明らかである。即ち、本発明は設置状態で冷却ファンの回転数を切換えるので、従来の部品寿命の維持に加えた更なる寿命向上を図ったものであるということができる。なお、ファンの回転数制御の方法は、本実施形態では電圧を2段階に切換える方法で説明したが、リニアに切換える方法であっても構わない。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、プロジェクタの設置状態によって、冷却ファンの騒音が気にならない場合には、内部部品の長寿命化を図るため、冷却ファンの回転数をアップさせるという切換えが可能である。
更に、プロジェクタ設置状態に合わせて画面の表示状態を設定した切換え信号に基づいて、冷却ファンの回転数を最適値に自動的に変化させることで、設置状態に合わせた、製品の静音化と長寿命化のバランスを取ることが可能となり、使い勝手の良いプロジェクタの提供が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロジェクタの背面据え置き設置状態を示す図である。
【図2】プロジェクタの前面据え置き設置状態を示す図である。
【図3】プロジェクタ背面据え置き状態の画面(パネル)走査方向を示す図である。
【図4】プロジェクタ前面据え置き状態の画面(パネル)走査方向を示す図である。
【図5】冷却ファンの回転数と部品寿命及び冷却ファン騒音との関係を示す図である。
【図6】本実施形態に関する冷却ファンの回転数を制御する構成ブロックを示す図である。
【図7】従来技術における冷却ファン制御の構成例を示す図である。
【図8】従来技術における冷却ファン制御の他の構成例を示す図である。
【図9】従来技術における冷却ファン制御の更に他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 プロジェクタ
2 スクリーン
3 ユーザ
4 スイッチ(SW)
5 制御マイコン
6 パネル駆動回路
7 液晶パネル
8 モータドライバ
9 冷却ファン
▲1▼,▲2▼,▲3▼ 画面(パネル)走査方向

Claims (4)

  1. 光源としてのランプを含む冷却対象物と、前記冷却対象物を冷却する冷却ファンと、を備えたプロジェクタにおいて、
    前記冷却対象物の温度定格を必要最小限で満たすような第1の冷却ファン回転数を設定するとともに、前記第1の冷却ファン回転数よりも速い回転数の第2の冷却ファン回転数を設定するスイッチを設け、
    プロジェクタの設置状態を検出する検出手段を設け、
    前記検出手段の出力によって前記スイッチを切り換えて前記プロジェクタの設置状態に対応した冷却ファンの回転数制御を行う
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
    前記検出手段によってプロジェクタの背面据え置き投射状態を検出した場合に、前記第2の冷却ファン回転数に前記スイッチを切り換える
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  3. 光源としてのランプを含む冷却対象物と、前記冷却対象物を冷却する冷却ファンと、を備えたプロジェクタにおいて、
    前記冷却対象物の温度定格を必要最小限で満たすような第1の冷却ファン回転数を設定するとともに、前記第1の冷却ファン回転数よりも速い回転数の第2の冷却ファン回転数を設定するスイッチを設け、
    画面走査方向の切換を行う切換信号を取り出す手段を設け、
    前記手段の出力によって前記スイッチを切り換えて前記プロジェクタの設置状態に対応した冷却ファンの回転数制御を行う
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  4. 請求項3に記載のプロジェクタにおいて、
    前記手段の出力がプロジェクタの背面据え置き投射状態に対応する場合に、前記第2の冷却ファン回転数に前記スイッチを切り換える
    ことを特徴とするプロジェクタ。
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