JP3674075B2 - エンジンの制御方式 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はダイナモメータを用いたエンジンテストシステムあるいはエンジンの各種パラメータを任意に制御するエンジンの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンには様々な制御パラメータがある。例えば、冷却水温,潤滑油温,潤滑油圧,点火進角など種類が多い。
【0003】
従来はエンジンの上記パラメータを制御する場合、PIDコントローラによるフィードバック制御を利用し、それぞれの制御対象毎に制御システムを構築し、制御対象の特性に合ったPIDの比例ゲイン,時定数,すすみ定数を設計し、制御を行っている。
【0004】
従来の空燃比(A/F)と排気温度の制御例を図3に示す。同図において、21はA/F設定に基づいてエンジン1のA/Fを制御するための専用A/FPIDコントローラ、22は排気温度設定に基づいてエンジン1の排気温度を制御するための専用排気温度PIDコントローラ、3はPIDコントローラ21又は22からスイッチS1を介して入力するスロットル開度指令θsetに基づいて、エンジンのスロットルを操作するスロットルアクチュエータを制御するスロットル位置コントローラである。なお、4はエンジンと結合されたダイナモメータを示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来エンジンの制御システムでは、メーカ側にてエンジンの各種パラメータを制御するための専用のコントローラを用意している。このようなシステムでは予じめ全ての制御ポイントを決定し、作成する必要があり、新たなパラメータを制御したい場合、その都度コントローラを追加する必要があった。
【0006】
又、単にPIDコントローラを用意しておき、ユーザ側においてコントローラのP,I,Dの調整を行う方法もあるが、制御系の調整は非常に精密を要するため、所望の制御波形を容易に得ることはできない。最近エンジン以外のコントローラにおいて、P,I,Dパラメータをオートチューニングにより決定する方式のものがあるが、エンジンパラメータの制御は非線形性が強いため適用はできない。
【0007】
本発明は従来のこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、どのようなエンジンパラメータでも安定な制御を行うことができるエンジンの制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明におけるエンジンの制御方式は、エンジンパラメータ設定値とエンジンパラメータ検出値との偏差を所定の偏差バンド巾と比較してホールド信号を出力する偏差バンド巾監視回路と、偏差が偏差バンド巾より大きい場合、前記偏差バンド巾監視回路の信号で出力がホールドされ、偏差が偏差バンド巾内にある時、偏差に基づいてスロットル指令を出力するホールド付コントローラと、入,出力側にそれぞれホールド回路を有し、偏差が偏差バンド巾より大きい場合、前記偏差バンド巾監視回路の信号で入力するスロットル開度指令がホールドされ、そのホールド値から偏差の極性に応じて階段状に増加又は減小するスロットル開度指令を出力し、偏差が偏差バンド巾内に入ると前記偏差バンド巾監視回路の信号でその出力がホールドされる設定追従制御回路とを備えてなるものである。
【0009】
【作用】
偏差が偏差バンド巾より大きい場合、監視回路によりホールド付コントローラの出力はホールドされ、コントローラによる制御は働かない。一方この場合、設定追従制御回路に入力するスロットル開度指令は監視回路によりホールドされ、そのホールド値から偏差の極性に応じて階段状に増加又は減少するスロットル開度指令を出力してエンジンをスロットル開度制御する。この制御は指令が階段状に変化し待時間を有するので、オーバーシュートを生ずることがない。偏差が偏差バンド巾内に入ると、この回路からの指令がホールドされ、前記コントローラのホールドが解除されるので、コントローラによる制御に移行する。
【0010】
【実施例】
本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0011】
図1において、1はエンジン、2はエンジンのスロットルアクチュエータ、3はこのアクチュエータを制御するスロットル位置コントローラ、4はエンジンに結合されたダイナモメータ、11はエンジンのA/F(空燃比),排気圧などのエンジンパラメータの設定値と、その検出値との偏差eを検出する偏差検出器、12は偏差eが入力するホールド付PIコントローラ、13は偏差eが所定の偏差バンド巾(例えば、パラメータ設定の±5%)を越えたか否かで制御が過渡中か定常時であるかを判断する偏差バンド巾監視部、14はスロットル位置コントローラ3を制御するスロットル開度(θ)指令が入力し、偏差バンド巾監視部13が過渡中を検出したとき現在のスロットル開度(θ)指令をホールドするホールド回路、15はホールドされた開度指令及び偏差eから階段状のスロットル開度指令を出力する階段指令出力部で、偏差eの極性の正又は負によりアップカウント又はダウンカウントかを決め、ホールドされている開度指令に一定のステップ量を加算し待ち時間を作ることで階段状スロットル指令を出力するように構成されている。
【0012】
16は偏差バンド巾監視部13が偏差バンド内を検出したとき階段指令出力部からの階段指令ホールドするホールド回路、17はPIコントローラ12の出力とホールド回路16の出力とを加算し、スロットル開度(θ)指令をスロットル位置コントローラに出力する加算器である。
【0013】
次に、この実施例の動作について説明する。この制御方式は、図2に示すようにパラメータの設定と検出との偏差が所定の偏差バンド巾より大きいとき階段状のアクセル開度指令で制御する設定追従モード制御とし、偏差が所定の偏差バンド巾より小さくなるとPI制御する定常確保モードで制御するものである。
【0014】
(1)設定追従モード
パラメータの設定により制御を始めてから制御が安定するまでの過渡中は、偏差バンド巾監視部13が過渡中を検出し、PIコントローラ12及びホールド回路14にオン信号を出力する。パラメータ設定の立ち上げ時の偏差eは正であるので、階段指令出力部15はホールド回路14の出力から階段状に増加するスロットル開度指令をホールド回路16及び加算器17を介してスロットル位置コントローラ3に出力し、エンジンスロットル開度をこの階段のスロットル開度指令により制御する。即ち、ホールド回路14、階段指令出力部15、ホールド回路16からなる回路は、設定追従回路として機能する。
【0015】
エンジンパラメータの種類が多くあり、スロットルの動きに対し素速く応答するもの、ゆっくりと応答するものがあるが、ゆっくりと応答するものでは、スロットルを少し動作させた後待ち時間を作り安定するのを待つという階段状の動作によりスロットル開度を増加させることになるので、この制御からPIコントローラによる制御に移行する場合に、例えば、ランプ関数にて上昇させた場合のようにオーバーシュートを発生させることなく制御できる。このスロットル指令の階段の立ち上がり量及び待ち時間は階段指令出力部の定数等を調整することにより任意に設定することができ、又、過渡時はスロットル制御となっているため、過渡時のハンチング等の心配はない。
【0016】
偏差eが定常とみなせる所定の偏差バンド巾(例えば、パラメータ設定の±5%)内に入ると、偏差バンド巾監視部13がこれを検出して定常精度確保モードに切換る。
【0017】
(2)定常精度確保モード
偏差eが偏差バンド巾内に入ると、偏差バンド巾監視部はPIコントローラ12及びホールド回路14への出力をやめてホールド回路16へ出力し、階段指令出力をホールドした状態でPIコントローラによるPI制御に切換える。したがって、ショックなくモード移行ができる。そしてPI制御を行うことによりパラメータ設定に対する精度が確保できる。
【0018】
この場合、PIコントローラのPとIの調整が必要となるが、一般的にPI調整で困難なのは過渡中であり、本制御方式では過渡中のPI制御は行っていないため、定常の安定性の調整を行えばよいためPI調整に熟練を必要としない。
【0019】
定常精度確保モードにおいて、エンジンパラメータの設定を例えば、図2のように下げれば、判定バンド巾を越える負の偏差−eが発生するので、PI制御はホールドされると共に、階段指令出力部15からホールド回路14でホールドされた設定切換時のスロットル開度(θ)指令値から階段状に低下するスロットル開度指令が出力し、設定追従モード制御となる。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。
【0021】
(1)非線形な制御対象であるエンジンパラメータに関し、どのようなパラメータでも安定な制御を行うことが可能となる。
【0022】
(2)PIコントローラのP,Iの調整にスキルを必要としない。
【0023】
(3)過渡時はマイナー制御のスロットル開度制御となるため、ハンチング、オーバーシュート等が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるエンジンの制御方式の構成説明図。
【図2】実施例における制御波形図。
【図3】従来例の構成説明図。
【符号の説明】
1…エンジン
2…スロットルアクチュエータ
3…スロットル位置コントローラ
4…ダイナモメータ
11…偏差検出器
12…ホールド付PIコントローラ
13…偏差バンド巾監視回路
14,16…ホールド回路
15…階段指令出力回路
Claims (1)
- エンジンパラメータ設定値とエンジンパラメータ検出値との偏差を所定の偏差バンド巾と比較してホールド信号を出力する偏差バンド巾監視回路と、
偏差が偏差バンド巾より大きい場合、前記偏差バンド巾監視回路の信号で出力がホールドされ、偏差が偏差バンド巾内にある時、偏差に基づいてスロットル指令を出力するホールド付コントローラと、
入,出力側にそれぞれホールド回路を有し、偏差が偏差バンド巾より大きい場合、前記偏差バンド巾監視回路の信号で入力するスロットル開度指令がホールドされ、そのホールド値から偏差の極性に応じて階段状に増加又は減小するスロットル開度指令を出力し、偏差が偏差バンド巾内に入ると前記偏差バンド巾監視回路の信号でその出力がホールドされる設定追従制御回路と、
を備え、偏差が偏差バンド巾より大きい場合設定追従制御をし、偏差が偏差バンド巾内に入った時コントローラ制御に切換えることを特徴とするエンジンの制御方式。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05381695A JP3674075B2 (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | エンジンの制御方式 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05381695A JP3674075B2 (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | エンジンの制御方式 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08246939A JPH08246939A (ja) | 1996-09-24 |
| JP3674075B2 true JP3674075B2 (ja) | 2005-07-20 |
Family
ID=12953325
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP05381695A Expired - Lifetime JP3674075B2 (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | エンジンの制御方式 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3674075B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4521246B2 (ja) * | 2004-11-02 | 2010-08-11 | 株式会社小野測器 | スロットル制御装置 |
| JP4771227B2 (ja) * | 2007-02-02 | 2011-09-14 | 新東工業株式会社 | 電空ポジショナの作動速度制御装置 |
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1995
- 1995-03-14 JP JP05381695A patent/JP3674075B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
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