JP3676744B2 - 立体像形成具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アナグリフ用の赤青眼鏡を別途必要とせずに、アナグリフ方式により生成したステレオペア画像を立体視できる立体像形成具に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、立体像を鑑賞する場合、アナグリフ方式が利用されている。この方式は、補色関係にある2色(例えば赤色と青色)で描かれたステレオペア画像(例えば、赤色画像と青色画像)を、共通の透過波長域をもたない2色の有色フィルタを通して見ることによって、この2色の画像を選択・分離し、立体視するものである。
アナグリフ方式によるステレオペア画像は、カードなどに簡単に印刷できたり、3D映画やインターネットによるWebサイトにより手軽に提供でき、一般に広く普及している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術の前記2色の有色フィルタは、一般に立体像の鑑賞用として製造された特殊な眼鏡として構成されている。そのため、ステレオペア画像を立体視するためには、別途に、アナグリフ用の赤青眼鏡が必要である。したがって、ステレオペア画像による立体像を鑑賞するためには、別途に、アナグリフ用の赤青眼鏡を入手しなければならない。また、入手した場合でも、立体像を鑑賞するときには、アナグリフ用の赤青眼鏡を探さなければならない。
【0004】
そこで、本発明は、別体でアナグリフ用の赤青眼鏡がなくても、ステレオペア画像を立体視することができる立体像形成具を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る立体像形成具は、ステレオペア画像が印刷された支持体のそのステレオペア画像が印刷されていない部分に、両目の間隔で第1開口部(3a)と第2開口部(4a)とを穿設し、これらの開口部(3a、4a)に補色関係にある第1有色フィルタと第2有色フィルタとを設け、前記ステレオペア画像を鏡に写し、この鏡に写したステレオペア画像を、前記第1有色フィルタと第2有色フィルタとを通して見ることにより、立体画像が鑑賞できるように構成したことを特徴とする。
【0006】
この立体像形成具によれば、支持体に表示されているステレオペア画像(5)を鏡に写し、その鏡に写ったステレオペア画像(5)を、支持体に設けられた第1有色フィルタである右目用青色フィルタ(3)と第2有色フィルタである左目用赤色フィルタ(4)を通して見ることによって、立体像を鑑賞できる。そのため、この立体画像形成具では、別途にアナグリフ用の赤青眼鏡を必要としない。
【0007】
なお、第1有色フィルタの色と第2有色フィルタの色とが補色関係であれば、アナグリフ方式で主に用いられる青色と赤色とに限定されず、例えば、第1有色フィルタの色を緑色に、第2有色フィルタの色を赤色になどとしても、立体像を鑑賞することができる。
【0008】
また、請求項2に係る立体像形成具は、前記第1有色フィルタは右目用青色フィルタ(3)であり、前記第2有色フィルタは左目用赤色フィルタ(4)であることを特徴とする。
この立体像形成具によれば、いわゆる、色相還を示す12色の中で赤色と青緑色とが、補色関係が一番強く、非常に目立つ配色関係となるので、2つの有色フィルタの色を赤系色と青系色にすることにより、非常に鮮明な立体像となる。
【0009】
また、請求項3に係る立体像形成具は、前記請求項1または請求項2に係る立体像形成具において、前記第1有色フィルタと第2有色フィルタとの配置方向は、前記ステレオペア画像の色のずらし方向と平行であることを特徴とする。
この立体像形成具によれば、鑑賞者の両目が、ステレオペア画像の2色のずらし方向と平行となるので、非常に精度よく生成される立体像を鑑賞できる。
【0010】
さらにまた、請求項4に係る立体像形成具は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に係る立体像形成具において、前記支持体は、カードであることを特徴とする。
この立体像形成具によれば、印刷物など、安価で提供、かつ、大量生産し易いカードとして、立体像形成具を製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本実施の形態に係る立体像鑑賞葉書の正面図、図2は本実施の形態に係る立体像鑑賞葉書で、立体像を鑑賞する場合の作用図、図3は図1の本実施の形態に係る立体像鑑賞葉書で鑑賞される立体像のイメージ図である。
【0012】
まず、立体像形成具である立体像鑑賞葉書1の構成について説明する。
図1に示すように、立体像鑑賞葉書1は、葉書2の第1開口部3aに右目用青色フィルタ3が、第2開口部4aに左目用赤色フィルタ4が設けられるとともに、ステレオペア画像5が印刷されて構成されている。このステレオペア画像5は、鏡に写すと左右が正常に見えるように印刷されている。
なお、本実施の形態では、立体像鑑賞葉書1が特許請求の範囲に記載の立体像形成具に相当し、葉書2が特許請求の範囲に記載の支持体(カード)に相当し、右目用青色フィルタ3が特許請求の範囲に記載の第1有色フィルタに相当し、左目用赤色フィルタ4が特許請求の範囲に記載の第2有色フィルタに相当する。
【0013】
前記第1開口部3aおよび第2開口部4aは、右目用青色フィルタ3および左目用赤色フィルタ4を葉書2に、その中心点が人の両目の中心間隔程度(例えば、2つの有色フィルタ3、4の中心点間の距離が7cm程度)離れた位置に取り付けるために必要な円形状の開口部であり、ステレオペア画像5のずらし方向と平行となる位置に開口される。両開口部3a、4aは、直径数センチメートル(例えば、各2.5cm)の大きさの円形状である。
【0014】
また、両有色フィルタ3、4を接着するため、図示しない糊代を葉書の宛名記載面側の両開口部3a、4aの周囲に設けて、その上に2つの有色フィルタ3、4を接着する。補強のために、例えば、接着された有色フィルタ3、4の糊代部分の外側より数ミリメートル程度外側へ広げたドーナツ状の図示しない紙等を、更に有色フィルタ3、4の糊代部分を覆うような状態で接着する。
【0015】
なお、開口部3a、4aの形状および大きさは、立体像12(図3参照)の鑑賞を目的に2つの有色フィルタ3、4に視線方向から接眼するための要素であるので、上記円形状に限らず、例えば、三角形、四角形などの多角形であってもよいし、2つの開口部3a、4aが連続した形状であってもよい、また、大きさも、数ミリメートル〜数センチメートル前後しても構わない。
【0016】
前記右目用青色フィルタ3および左目用赤色フィルタ4は、葉書2にその中心点が人の両目の中心間隔程度離れる位置に配置され、ステレオペア画像5を立体視するための有色のフィルタである。右目用青色フィルタ3を青系色と左目用赤色フィルタ4を赤系色とすることによって、青系色と赤系色の2色の補色関係が強くなり、より鮮明な立体像を鑑賞することができる。ステレオペア画像5を鑑賞するときに、右目用青色フィルタ3は赤系色画像(赤色画像7)を視認し、左目用赤色フィルタ4は青系色画像(青色画像6)を視認する機能を有し、後述するように非常に鮮明な立体像の鑑賞を可能とする。
【0017】
なお、右目用青色フィルタ3および左目用赤色フィルタ4の形状は、円形状である。その大きさは、開口部3a、4aの直径よりも略3〜5mm大きい(糊代に相当)直径とする。また、その材質は、セロハン、アクリル、プラスチックなど、透過性があり、軽量、かつ、薄いものとする。なお、形状および大きさについて、本実施の形態の形状および大きさに限定されず、前記した開口部3a、4aの形状および大きさに合わせて適宜変更する。
【0018】
前記ステレオペア画像5は、同一画像からなる青色画像(図1の太線部)6、赤色画像(図1の細線部)7および平面画像(図1の破線部)8、によって構成されている。図1に示すステレオペア画像5では、青色画像6および赤色画像7は人馬の絵柄と年月日(2002.1.1)であり、平面画像8は山の絵柄である。
【0019】
前記青色画像6は、アナグリフ方式によって、ステレオペア画像5を生成するための一要素となる画像である。立体像を鮮明に形成するためには補色関係の強い青系色と赤系色の2つの色系の使用が適しているので、本実施の形態では一方の色の画像として青色で生成している。青色画像6は、左目用赤色フィルタ4を通して視認される。赤色画像7も、青色画像6と同様に、アナグリフ方式によって、ステレオペア画像5を生成するための一要素となる画像である。青色画像6と同様の理由により、本実施の形態では他方の色の画像として赤色で生成している。赤色画像7は、右目用青色フィルタ3を通して視認される。
【0020】
また、前記青色画像6および赤色画像7は、人の右目と左目の視差を利用して立体像を生成するための画像である。そこで、ステレオペア画像5を正面から水平に見た場合に青色画像6を左目用赤色フィルタ4によって視認するために、青色画像6は左水平方向にずらして生成されている。同様に、赤色画像7を右目用青色フィルタ3によって視認するために、赤色画像7は右水平方向にずらして生成されている。
【0021】
前記平面画像8は、平面用の画像であり、前記両フィルタ3、4を通しても平面画像として鑑賞される。補色関係の色に限定されないことはいうまでもない。また、ステレオペア画像5は、鏡に写して鑑賞するため、左右反転した画像で生成されている。
【0022】
図1に示す立体像鑑賞葉書1では、ステレオペア画像5を立体視するための要素となる画像として補色関係の強い青色画像6と赤色画像7とで構成しているため、右目用有色フィルタの色には青色を、左目用有色フィルタの色には赤色を使用した形態としている。
【0023】
そして、以下に示す(イ)、(ロ)によって、前記立体像鑑賞葉書1が構成されているので、鏡に写して鑑賞した場合に、右目には右目用画像(赤色画像7)のみ、左目には左目用画像(青色画像6)のみを視認することができる。そして、ずらし方向が2つのフィルタ3、4の配置方向と平行であるステレオペア画像5を正しく見るために、人の目が内側に向けられる画像要素は近く感じられ、目が外側に向けられる画像要素は離れて感じられる。言い換えれば、互いに色を消し合うことによってステレオペア画像5は、フィルタ3、4を通して、各々の色画像6、7が選択されて、視認され鮮明に立体視される。また、ずらし間隔の大きい画像部分は、より近くに見ることができ、ずらし間隔が小さくなるに従って、画像部分は段々に離れて見える。
(イ)ステレオペア画像5を正面に葉書2の文章面2a側からみて、赤色画像7の配置を、青色画像6の配置より右平行方向にずらす。
(ロ) 葉書2の宛名記載面側からみて、右目用には青色フィルタ3を、左目には赤色フィルタ4をその中心を人の両目の中心間隔程度に離し、かつ、青色画像6と赤色画像7のずらし方向と平行な位置に配置する。
【0024】
このように構成する立体像鑑賞葉書1であれば、2つの有色フィルタ3、4およびステレオペア画像5は、補色関係の強い色で構成されているため、非常に鮮明な立体像を鑑賞することができる。また、2つの有色フィルタ3、4の配置方向を青色画像6と赤色画像7のずらし方向と平行に構成しているため、非常に精度よく立体像を形成することができる。
【0025】
次に、図1および図2を参照して、立体鑑賞葉書1を使用して立体像を鑑賞する方法について説明する。鑑賞者11は、立体鑑賞葉書1を持って鏡10の前方に立ち、ステレオペア画像5が印刷されている葉書2(立体像鑑賞葉書1)の文章面2a側を鏡10の方向へ向ける。次に、鑑賞者11は、葉書2に設けられている右目用青色フィルタ3および左目用赤色フィルタ4に両目を合わせ、このフィルタ3、4を通して鏡10に写っているステレオペア画像5に視点を合わせて鑑賞する。このように行って鑑賞すると、図3に示すような、平面画像である山8の前面に、人馬12aおよび年月日12bが、立体視される立体像12が形成される。
【0026】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、前記した実施の形態に限定されることなく、様々な形態で実施可能である。
例えば、2つの有色フィルタの色の関係は、補色関係であればよいので、青色と赤色の組み合わせに限定されることなく、赤色と緑色、青色と黄色の組み合わせ等の他の組み合わせでもよい。
【0027】
また、本実施の形態においては、支持体を葉書とし、葉書の文章面にのみにステレオペア画像を印刷する構成としたが、例えば、支持体を所望のカードとし、両面(表裏)にステレオペア画像を印刷する構成とすると、1枚のカードで、2枚分の立体像を鑑賞することができる。
また、菓子類等の景品として使用したり、他のステレオペア画像がある場合には、通常のアナグリフ用の赤青眼鏡としても代替して使用できる。
【0028】
また、支持体は、葉書に限定されるものではなく、雑誌などの広告ページやファッション雑誌のページなどにも適用できる。雑誌等の場合、アナグリフ用の青赤眼鏡を必要とせずに、かつ、ページを切り取ることなく、手軽に立体像を楽しむことができる。
【0029】
また、立体像鑑賞葉書をダイレクトメールとして使用することにより、インパクトのあるダイレクトメールとなるので、顧客における開封率や顧客吸引力が上昇し、従来よりも効果的なDM(ダイレクトメール)マーケティングの展開およびデータベースマーケティングの促進を図ることも可能となる。
【0030】
さらにまた、本実施の形態では既製品として葉書にステレオペア画像が印刷されている場合を説明しているが、例えば、個人が自分の作品として立体像鑑賞葉書を作成することも可能である。その場合、葉書、有色フィルタ、ステレオペア画像の表示されたシールまたはIllustrator、Photoshopなど、ステレオペア画像用のグラフィック作成・編集ソフトウェア、そして立体像鑑賞葉書作成用マニュアルなどを、立体像鑑賞葉書作成システムまたはキットとしてセット販売することも可能である。
【0031】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、2つの有色フィルタとステレオペア画像とを一体で支持体に設ける構成としているので、アナグリフ用の赤青眼鏡を必要とせずに、鏡にステレオペア画像を写して、立体像を鑑賞することができる。
【0032】
請求項2に記載の発明によれば、2つの有色フィルタの青系色と赤系色とは、補色関係が強く作用するので、立体像が非常に鮮明となる。
【0033】
請求項3に記載の発明によれば、2つの有色フィルタの配置方向は、ステレオペア画像の色のずらし方向と平行になっているので、立体像を非常に精度よく形成できる。
【0034】
請求項4に記載の発明によれば、支持体をカードにすることにより、低コストで簡単、かつ、大量に生産することが可能となり、消費者側からは安価で手軽に立体像を鑑賞することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係る立体像鑑賞葉書の正面図である。
【図2】 図1の本実施の形態に係る立体像鑑賞葉書で、立体像を鑑賞する場合の作用図である。
【図3】 図1の本実施の形態に係る立体像鑑賞葉書で鑑賞される立体像のイメージ図である。
【符号の説明】
1 立体像鑑賞葉書(立体像形成具)
2 立体像(支持体、カード)
3 右目用青色フィルタ(第1有色フィルタ)
3a 第1開口部
4 左目用赤色フィルタ(第2有色フィルタ)
4a 第2開口部
5 ステレオペア画像
6 青色画像
7 赤色画像
Claims (4)
- ステレオペア画像が印刷された支持体のそのステレオペア画像が印刷されていない部分に、両目の間隔で第1開口部(3a)と第2開口部(4a)とを穿設し、
これらの開口部(3a、4a)に補色関係にある第1有色フィルタと第2有色フィルタとを設け、
前記ステレオペア画像を鏡に写し、この鏡に写したステレオペア画像を、前記第1有色フィルタと第2有色フィルタとを通して見ることにより、立体画像が鑑賞できるように構成したことを特徴とする立体像形成具。 - 前記第1有色フィルタは右目用青色フィルタ(3)であり、前記第2有色フィルタは左目用赤色フィルタ(4)であることを特徴とする請求項1に記載する立体像形成具。
- 前記第1有色フィルタと前記第2有色フィルタとの配置方向は、前記ステレオペア画像の色のずらし方向と平行であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立体像形成具。
- 前記支持体は、カードであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の立体像形成具。
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