JP3678042B2 - ディーゼルエンジンの燃焼制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はディーゼルエンジンの燃焼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンの燃焼方法として、エンジンから排出されるNOxとパティキュレートなどを減少させる低温予混合燃焼がある。これは燃料噴射時期を圧縮上死点後にまで遅延すると共に、排気還流(EGR)による酸素濃度の低減により、燃料の着火遅れ期間を長くし、この着火遅れ期間中に燃料が十分に気化した予混合気を形成し、低濃度の酸素により低温予混合燃焼を行わせる。
【0003】
この場合、エンジン圧縮比を通常の圧縮比よりも低い圧縮比にすることにより、低温予混合燃焼をエンジン高負荷側においても行えるようにした提案がある(特開平8−254134号公報参照)。
【0004】
エンジンの圧縮比が高いと、圧縮温度が相対的に上昇するため、燃焼開始時の温度(燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度)が高くなる。燃焼温度は燃焼の開始後にさらに上昇するので、これが低温予混合燃焼の範囲を越えると、低温予混合燃焼を行わせることができない。
【0005】
とくにエンジン負荷が大きくなると、吸気中に還流される排気温度が上昇することから吸気ガス温度が高まり、また過給機による吸気過給により実圧縮比が高まるために、燃焼開始時の温度が低温予混合燃焼の温度範囲を超えて上昇し、このため、低負荷側でしか低温予混合燃焼を行えなかった。
【0006】
これに対して、上記提案された装置により圧縮比を下げることにより、燃焼開始温度が相対的に低下し、低温予混合燃焼をより高負荷側で行うことが可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら圧縮比を下げると、こんどは低負荷域での燃焼開始温度が下がり過ぎ、このため、低負荷側で燃焼が不安定となってしまう。
【0008】
そこで、上記した従来装置では、低温予混合燃焼を行えない低負荷側で、EGR量を減少させることにより酸素濃度を高め、かつ燃料噴射時期を進角することで、燃焼開始を早めて、燃焼を安定させるようにしている。
【0009】
しかしながら、この場合には、EGR量の減少および噴射時期の進角によりNOxの排出量が増大し、また低温予混合燃焼が行われないため、燃焼騒音が増大し、燃費も悪化する。
【0010】
そこで本発明は、圧縮比を通常の圧縮比よりも低い圧縮比としても、エンジンの広い運転領域において低温予混合燃焼を可能とすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、燃料噴射時期を圧縮上死点後にまで遅延すると共に、燃料の着火遅れ期間を長くし、この着火遅れ期間中に燃料が十分に気化した予混合気を形成し、低濃度の酸素のもとで燃焼させる低温予混合燃焼を低圧縮比で行わせるディーゼルエンジンにおいて、図25に示すように、燃料の噴射時期が可変となる燃料噴射弁81と、燃焼室内の作動ガス温度を上昇させる昇温制御装置82と、燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度を予測する手段83と、この燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が低温予混合燃焼を維持する第1の目標温度T1よりも低い領域にあるかどうか判定する手段84と、燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が第1の目標温度T1よりも低いと判定されたときに燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が第1目標温度を越えるように前記昇温制御装置82を作動させて昇温制御を行い、かつ燃焼温度の上昇率が所定値以上となるように前記燃料噴射弁81の燃料噴射時期を調整する手段85とを設けた。
【0012】
第2の発明では、第1の発明において前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度t2を圧縮比εとエンジン負荷に基づいて予測する。
【0013】
第3の発明では、第1の発明において前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度t2を圧縮比εと吸気ガス温度に基づいて予測する。
【0014】
第4の発明では、第1から第3までのいずれか一つの発明において主燃焼の温度上昇率が前記所定値以上となるようにするため、燃焼開始を圧縮上死点後5゜〜20゜の範囲になるように燃料の噴射時期を制御する。
【0015】
第5の発明では、第1から第4までのいずれか一つの発明において前記昇温制御装置として吸気弁閉時期制御機構を備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度t2が前記第1目標温度T1以下で、かつこの第1目標温度T1よりも低い第2目標温度T2よりも高いとき、前記吸気弁の閉時期を進角させることにより、前記昇温制御を行う。
【0016】
第6の発明では、第5の発明において前記昇温制御装置としてさらにスワール制御機構を備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度t2が前記第2目標温度T2以下で、かつこの第2目標温度T2よりも低い第3目標温度T3よりも高いとき、前記吸気弁閉時期を進角するとともに、スワール比を低くすることにより、前記昇温制御を行う。
【0017】
第7の発明では、第5の発明において前記昇温制御装置としてさらに過給圧制御機構を備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度t2が前記第2目標温度T2以下で、かつこの第2目標温度T2よりも低い第3目標温度T3よりも高いとき、前記吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、さらに過給圧を高くすることにより、前記昇温制御を行う。
【0018】
第8の発明では、第6または第7の発明において前記昇温制御装置としてさらに燃料噴射制御機構を備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度t2が前記第3目標温度T3以下で、かつこの第3目標温度T3よりも低い第4目標温度T4よりも高いとき、前記吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、さらに燃料の主噴射よりも先にパイロット噴射を行いかつパイロット噴射による燃焼は主噴射の前に終了するようにパイロット噴射時期を設定することにより、前記昇温制御を行う。
【0019】
第9の発明では、第7の発明において前記昇温制御装置としてさらに燃料噴射制御機構を備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度t2が前記第3目標温度T3以下で、かつこの第3目標温度T3よりも低い第4目標温度T4よりも高いとき、前記吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、過給圧を高くし、さらに燃料の主噴射よりも先にパイロット噴射を行いかつパイロット噴射による燃焼は主噴射の前に終了するようにパイロット噴射時期を設定することにより、前記昇温制御を行う。
【0020】
第10の発明では、第8または第9の発明において燃料の主噴射の終了後に主噴射燃料が着火するように燃料主噴射時期を制御する。
【0021】
第11の発明では、第8から第10までのいずれか一つの発明において前記温度上昇制御装置として一つの気筒に対して複数設けた排気弁のうち一方の排気弁の開閉時期を任意に制御可能な弁開閉機構と、吸気中に還流される排気量を制御するEGR弁とを備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度t2が前記第4目標温度T4以下のとき、吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、過給圧を高くし、パイロット噴射の燃焼が終了した後に主噴射が行われるようにパイロット噴射を行い、かつ吸気行程で前記一方の排気弁を開くとともに前記EGR弁を閉じることにより、前記昇温制御を行う。
【0022】
第12の発明では、第8から第10までのいずれか一つの発明において前記温度上昇制御装置として一つの気筒に対して複数設けた排気弁のうち一方の排気弁の開閉時期を任意に制御可能な排気弁開閉機構と、吸気弁の開閉時期を任意に調整可能な吸気弁制御機構と、吸気中に還流される排気量を制御するEGR弁とを備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度t2が前記第4目標温度T4以下のとき、吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、過給圧を高くし、パイロット噴射の燃焼が終了した後に主噴射が行われるようにパイロット噴射を行い、かつ前記EGR弁を介して燃焼室に流入するEGRガスおよび吸入空気の各量を冷却水温が低くなるほど減らすとともに、吸気行程で一方の排気弁を開くことにより燃焼室へと逆流するEGRガスの量を冷却水温が低くなるほど増すことにより、前記昇温制御を行う。
【0023】
第13の発明では、第11または第12の発明において前記吸気行程で開く前記一方の排気弁側の排気ポートをヘリカルポートに形成する。
【0024】
第14の発明では、第1から第4までのいずれか一つの発明において前記第1目標温度T1をエンジン負荷が低くなるほど温度が低くなるように負荷に応じて設定する。
第15の発明では、第5の発明において前記第1目標温度T1と第2目標温度T2の少なくとも一つをエンジン負荷が低くなるほど温度が低くなるように負荷に応じて設定する。
第16の発明では、第6または第7の発明において前記第2目標温度T2と第3目標温度T3の少なくとも一つをエンジン負荷が低くなるほど温度が低くなるように負荷に応じて設定する。
第17の発明では、第8から第10までのいずれか一つの発明において前記第3目標温度T3と第4目標温度T4の少なくとも一つをエンジン負荷が低くなるほど温度が低くなるように負荷に応じて設定する。
第18の発明では、第11から第13までのいずれか一つの発明において前記第4目標温度T4をエンジン負荷が低くなるほど温度が低くなるように負荷に応じて設定する。
【0025】
第19の発明は、低圧縮比で低温予混合燃焼を行わせるディーゼルエンジンにおいて、図26に示すように、燃料の噴射時期が可変となる燃料噴射弁81と、燃焼室内の作動ガス温度を上昇させる昇温制御装置82と、燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度に影響するエンジン負荷を検出する手段91と、このエンジン負荷が、低温予混合燃焼を維持する第1目標負荷以下で、かつこの第1目標負荷よりも低い第2目標負荷よりも高い負荷域(C領域)にあるかどうかを判定する手段92と、エンジン負荷が第1目標負荷以下で、かつ第2目標負荷よりも高い負荷域にあると判定されたときに前記昇温制御装置82を作動させて昇温制御を行い、かつ燃焼温度の上昇率が所定値以上となるように前記燃料噴射弁81の燃料噴射時期を調整する手段93とを設けた。
【0026】
第20の発明では、第19の発明において前記昇温制御装置としてさらにスワール制御機構を備え、前記第2目標負荷以下で、かつこの第2目標負荷よりも低い第3目標負荷よりも高い負荷域(D領域)のとき、前記吸気弁閉時期を進角するとともに、スワール比を低くすることにより、前記昇温制御を行う。
【0027】
第21の発明では、第19の発明において前記昇温制御装置としてさらに過給圧制御機構を備え、前記第2目標負荷以下で、かつこの第2目標負荷よりも低い第3目標負荷よりも高い負荷域(D領域)のとき、前記吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、さらに過給圧を高くすることにより、前記昇温制御を行う。
【0028】
第22の発明では、第19または第20の発明において前記昇温制御装置としてさらに燃料噴射制御機構を備え、前記第3目標負荷以下で、かつこの第3目標負荷よりも低い第4目標負荷よりも高い負荷域(E領域)のとき、前記吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、さらに燃料の主噴射よりも先にパイロット噴射を行いかつパイロット噴射による燃焼は主噴射の前に終了するようにパイロット噴射時期を設定することにより、前記昇温制御を行う。
【0029】
第23の発明では、第19または第20の発明において前記昇温制御装置としてさらに燃料噴射制御機構を備え、前記第3目標負荷以下で、かつこの第3目標負荷よりも低い第4目標負荷よりも高い負荷域(E領域)のとき、前記吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、過給圧を高くし、さらに燃料の主噴射よりも先にパイロット噴射を行いかつパイロット噴射による燃焼は主噴射の前に終了するようにパイロット噴射時期を設定することにより、前記昇温制御を行う。
【0030】
第24の発明では、第22または第23の発明において燃料の主噴射の終了後に主噴射燃料が着火するように燃料主噴射時期を制御する。
【0031】
【発明の効果】
第1、第2、第3、第4、第14の発明では、燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が低温予混合燃焼を維持する第1目標温度よりも低くなることによりそのままでは低温予混合燃焼を行えなく温度域になると、燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が第1目標温度を超えるように昇温制御装置を作動させて昇温制御を行い、かつ燃焼温度の上昇率が所定値以上となるように燃料噴射弁の燃料噴射時期を調整するので、従来装置によれば低温予混合燃焼を行わせることができなかった低温時や低負荷域まで低温予混合燃焼を行わせることができ(低温予混合燃焼域の拡大)、これによって燃焼騒音、燃費、HC、PM、NOxのいずれも従来装置より改善できた。
【0032】
また、従来装置によれば低温予混合燃焼を行わせることが困難だった低温時や低負荷側まで低温予混合燃焼を実現できることから、従来装置よりもさらに低圧縮化することが可能となり、そのぶん低温予混合燃焼域を高負荷側にシフトさせることができる。
【0033】
第5と第19の発明では、吸気弁閉時期の進角で実圧縮比が高まり、これによって第5の発明によれば燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が第1目標温度以下で、かつ第2目標温度よりも高いときにも、また第19の発明によれば第1目標負荷以下で、かつ第2目標負荷よりも高い負荷域(C領域)のときにも燃焼開始温度の低下を防止できる。
【0034】
第6、第7、第20、第21の各発明では、スワールを弱めるので、圧縮行程中の冷却損失が減少し、これによって第6、第7の各発明によれば燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が第2目標温度以下で、かつ第3目標温度よりも高いときにも、また第20、第21の発明によれば第2目標負荷以下で、かつ第3目標負荷よりも高い負荷域(D領域)のときにも燃焼開始温度の低下を防止できる。
【0035】
しかしながら、このままではスワール比の低下による燃焼悪化が起こるが、第7、第21の発明によれば、過給圧を高くして吸入空気量を増大し、これによってスワール比が低下した分を作動ガスを増加させて圧縮上死点での角運動エネルギーを保持させるので、燃焼悪化を防止でき、また、この高過給化は吸気温度を上昇させるので、燃焼開始温度の上昇に寄与する。
【0036】
第8、第9、第10、第22、第23の発明ではパイロット噴射を行うので、第8、第9、第10の発明によれば主燃焼の燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が第3目標温度以下で、かつ第4目標温度よりも高いときにも、また第22、第23の発明では第3目標負荷以下で、かつ第4目標負荷よりも高い負荷域(E領域)のときにも主燃焼の燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度を上昇させることが可能となる。
【0037】
第11、第12の発明によれば燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が第4目標温度以下となる場合においても低温予混合燃焼の実現が可能となり、これによって低水温時の排気性能がさらに向上する。
【0038】
第13の発明では、吸気行程における一方の排気弁の開弁に伴う燃焼室内のスワール比の低下を防止できる。
【0039】
エンジン負荷により領域判定を行う場合には、吸気温度がマッチング温度と違った場合に領域判定の精度が低下することになるが、第5から第14までの発明では、燃焼開始温度そのものに基づいて領域判定を行うので、夏場と冬場の違いなど吸気温度に関係なく、領域判定を精度よく行うことができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
図1はディーゼルエンジンの概略的な構成図である。
【0041】
ディーゼルエンジンの燃焼において、NOxの生成量は燃焼温度に大きく依存し、その低減には燃焼温度を相対的に低温化することが有効である。低温予混合燃焼方式では、排気還流システム(EGR)により酸素濃度を低減し、これにより低温燃焼を実現する。このため、排気通路2と吸気通路3とをEGR通路4で接続し、このEGR通路4の途中に負圧制御弁5からの制御負圧に応じて作動するダイヤフラム式のEGR弁6を設け、排気の一部を吸気中に還流する。
【0042】
負圧制御弁5は、コントロールユニット41からのデューティ制御信号により駆動されるもので、エンジンの運転条件に応じて適切なEGR率が得るようにしている。たとえば、低回転低負荷域でEGR率を最大の100パーセント(吸入空気流量とEGRガス流量が同量)とし、回転数、負荷が高くなるに従い、EGR率を減少させる。高負荷側では排気温度が上昇するため、多量のEGRガスを還流すると吸気温度が上昇し、これにより燃焼温度も相対的に上昇し、NOx低減の効果が減少したり、また、噴射燃料の着火遅れ期間が短くなり、予混合燃焼が実現できなくなる。このためにEGR率を高負荷側になるほど、減少させるのである。
【0043】
EGR通路4の途中には、EGRガスの冷却装置7を備える。これは、EGR通路4の周りに形成されウォータジャケット8を有し、ここにはエンジン冷却水の一部が循環され、この冷却水の循環量は、冷却水の導入口7aに設けられた流量制御弁9により調整可能である。コントロールユニット41からの指令により制御弁9の開度が大きくなるほど、EGRガスの冷却度が増す。
【0044】
エンジンの吸気ポート近傍の吸気通路には、スワールコントロールバルブ(図示しない)を備える。コントロールユニット41により、このスワールコントロールバルブの開度が制御され、エンジン低回転低負荷域で閉じられる(開度が減少する)と、燃焼室に吸入される吸気の流速が高まり燃焼室に強いスワールが生成される。ただし、スワールが強くなると、シリンダ内の作動ガスの熱交換率が高まり、作動ガス温度は相対的に低下する。
【0045】
ピストンに形成される窪み状の燃焼室(図示しない)は、大径のトロイダル型燃焼室である。これは、ピストンキャビティを、入口を絞らずピストンの冠面から底部まで円筒状に形成したもので、その底部中央には円錐部が形成され、この円錐部によって、圧縮行程後期にピストンキャビティ内へと旋回しながら流れ込むスワールに抵抗を与えないように、さらに空気と燃料の混合を良好にする。
【0046】
このように、入口を絞らない円筒状のピストンキャビティにより、前述のスワールコントロールバルブによって生成されたスワールは、燃焼過程でピストンが下降していくのに伴い、ピストンキャビティ内からキャビティ外に拡散され、キャビティ外でもスワールが持続される。
【0047】
前記排気通路2には、EGR通路4の分岐点よりも下流において、ターボ過給機を備える。このターボ過給機は、排気タービン52のスクロール入口に、ステップモータ54により駆動される可変ベーン53が設けられる。前記コントロールユニット41により可変ベーン53が制御され、エンジン低回転域から所定の過給圧が得られるように、低回転側では排気タービン52に導入される排気の流速を高めるベーン角度に制御され、高回転側では排気を抵抗なく排気タービン52に導入させるベーン角度(全開状態)に制御される。また、運転条件によって可変ベーン53は、所望の過給圧が得られるベーン角度に制御される。
【0048】
エンジンにはコモンレール式の燃料噴射装置10を備える。
【0049】
これは、主として、燃料タンク(図示しない)、サプライポンプ14、コモンレール(蓄圧室)16、気筒ごとに設けられる燃料噴射ノズル17からなり、高圧のサプライポンプ14に生成した高圧燃料をコモンレール16に蓄え、燃料噴射ノズル17内の三方弁25によってノズルニードルの開閉を行うことで、噴射の開始と終了を自由に制御することができる。コモンレール16内の燃料圧力は、圧力センサ(図示しない)とサプライポンプ14の吐出量制御機構(図示しない)により、常にエンジンの求める最適値に制御される。
【0050】
これら燃料噴射量、噴射時期、燃料圧力などの制御は、マイクロプロセッサで構成されるコントロールユニット41により行われる。このため、コントロールユニット41には、アクセル開度センサ33、エンジン回転数とクランク角度を検出するセンサ34、気筒判別のためのセンサ35、水温センサ36からの信号が入力し、これらに基づいて、コントロールユニット41は、エンジン回転数とアクセル開度に応じて目標燃料噴射量と、燃料噴射時期を演算し、この目標燃料噴射量に対応してノズル内の三方弁25のオン時間を制御し、また、目標噴射時期に対応して三方弁25のON時期を制御する。また、また図示しない圧力センサにより検出されるコモンレール圧力が、目標圧力と一致するようにサプライポンプ14の吐出量制御機構を介してコモンレール16の燃料圧力をフィードバック制御する。
【0051】
燃料噴射時期は低温予混合燃焼を実現するために、通常の噴射時期よりも遅角される。後述するように、クランク角で圧縮上死点後の所定の範囲内で燃料噴射が開始されるように設定される。これにより、噴射された燃料の着火遅れ期間が長くなり、この間に燃料の気化が促進され、十分に空気と混合した状態で着火することが可能となる。これにより、排気還流による低酸素濃度のもとで、低温予混合燃焼が行われ、パティキュレートを増大させることなく、NOxの低減が可能とする。
【0052】
いまここで、低温予混合燃焼の燃焼領域について説明する。図2において、斜線領域は、低温予混合燃焼が可能な領域(下限はたとえば600℃程度、上限はたとえば700℃程度)である。この領域よりも温度が高くても、また低くても低温予混合燃焼はできない。
【0053】
エンジンの圧縮比が高いと、燃焼開始温度(燃焼開始時の雰囲気温度)が相対的に高くなるため、高負荷では燃焼温度が高くなりすぎ、低負荷でしか低温予混合燃焼を行わせることができない。
【0054】
高負荷では吸気中に還流される排気の温度が高くなり、吸気ガス温度が上昇し、また、吸気の過給により実圧縮比が高くなる。これらの結果、同一の圧縮比であっても、最圧縮時のシリンダ内ガス温度が上がり、燃焼開始温度が高くなってしまうのである。
【0055】
ところで、前記した特開平8−254134号公報に開示された従来装置では、圧縮比を下げることにより、燃焼開始温度を下げることで、低温予混合燃焼域を高負荷側にシフトすることが可能となる。
【0056】
しかしその反面、低負荷域での燃焼開始温度が下がり過ぎ、低負荷側で低温予混合燃焼が非常に不安定となる。
【0057】
この低負荷側での低温予混合燃焼を可能とするために、本発明では、エンジンの圧縮比は通常のエンジンよりも低い、圧縮比16以下に設定するが、低負荷域になると、燃焼温度が相対的に高まるように後述する昇温制御装置を作動させて、昇温制御を行うとと共に、燃料の噴射時期を、たとえば上死点後5°〜20°の間に設定し、燃焼開始後の温度上昇率を高めるようにしている。
【0058】
これを図3を用いてさらに説明すると、燃焼開始温度t2が図示の予混合燃焼可能ゾーン(目標温度T0から目標温度T1(ただしT1<T0)までの温度域)にあり、かつ主燃焼の開始がクランク角度で、圧縮上死点後5°〜20°(実験値)であるとき、燃焼開始後に必ず目標到達温度T´に達し、この場合に低温予混合燃焼が行われることが、実験により確かめられている。
【0059】
なお、予混合燃焼可能ゾーンの上限と下限を定める目標温度T0、T1、および目標到達温度T´は、主噴射の燃料量と主噴射時期から一義的に定まる値である。
【0060】
これに対して、燃焼開始温度t2が予混合燃焼に必要な目標温度T1以下のときは目標到達温度T´に達することができず、低温予混合燃焼が行われない。
【0061】
そこで、本発明では、燃焼開始温度t2が目標温度T1以下のときは、図10を用いて後で述べるように、目標温度T2、T3、T4(ただしT1>T2>T3>T4)を定めておき、これら温度域に応じて昇温制御を行わせることにより、燃焼開始温度を予混合燃焼可能ゾーンにまで高めるようにしている。
【0062】
次に、主燃焼の開始が圧縮上死点後5°〜20°でなければならないのは次の理由からである。
【0063】
主燃焼の開始が圧縮上死点直後であるとき、燃焼による燃焼室内の温度は、図4の実線で示したように、急上昇しようとする。しかし、実際には、圧縮温度は圧縮上死点から進むほど低下していくので、主燃焼の開始が上死点以降であるときの温度上昇は、結果的に一点鎖線で示したようにやや緩やかな上昇カーブとなる。したがって、圧縮温度の低下分を含めた温度上昇で目標到達温度T´に達すれば予混合燃焼が可能となるが、圧縮上死点後20°以降で主燃焼が開始されたときは、圧縮温度が大幅に低下するため、このときは点線で示したように目標到達温度T´にまで上昇することができなくなる。そこで、主燃焼の開始の遅い側の限界を圧縮上死点後20°としたものである。
【0064】
図5には燃焼開始時期に応じての熱発生率の違いを示す。この図から、燃焼の開始が圧縮上死点後20°以降のときは、熱発生率パターンが、破線で示すようになり、一点鎖線で示す低温予混合燃焼時の固有の熱発生率パターンが得られないことが分かる。
【0065】
このように、燃焼開始からの温度上昇率が所定値以上であること、かつ上記のように燃焼開始温度t2が目標温度T1を超えていることが、低温予混合燃焼を行わせるための条件となるのであり、これらは実験により確認されている。
【0066】
次に図6によって燃焼の制御領域を説明する。
【0067】
この図は、エンジン負荷(エンジントルク)と回転数に対する燃焼の制御領域を示している。燃焼開始温度t2はエンジンの負荷と回転数に関係する。
【0068】
本発明では、圧縮比を、上記したように、従来装置よりもさらに低圧縮比化している(従来装置が圧縮比を18以下としていたのに対し、本発明では圧縮比を16以下とする)ことで、低温予混合燃焼域が、より一層、高負荷側に拡大されている。
【0069】
このため、低負荷側では、燃焼開始温度が低くなり過ぎて低温予混合燃焼域を外れることになる。そこで燃焼温度を上昇させるために、まず吸気弁閉時期を吸気下死点付近まで進角させて実圧縮比を高める。この吸気弁閉時期を早めるだけでは足りなくなると、更に温度を高めるために、これに加えて低スワール比化と高過給圧化を行ってさらに実圧縮比を高め、これでも足りなくなる極低負荷ではさらにパイロット噴射を加えて予備的に燃焼することにより、低温予混合燃焼が可能となる燃焼開始温度にまで高める。
【0070】
図6に示した各領域での制御をさらに図7を用いて詳述する。
【0071】
〈1〉A領域
最大負荷点ではEGRを行わないため、酸素濃度は大きく、また過給圧が高いため、燃焼開始温度も高く、いわゆる通常のディーゼル燃焼となっている。
【0072】
〈2〉B領域
この領域は最大負荷域よりも負荷が小さい低温予混合燃焼域であり、大量のEGRにより酸素濃度が減少し、また、EGRガスの温度を冷却装置7により下げることで吸気温度を制御し、さらに主噴射時期の遅延、過給圧の減少によって燃焼開始温度が低下する。これによって着火遅れ期間が長期化し、燃焼開始までに十分に蒸発した燃料がシリンダ内に広がり、予混合燃焼を実現できる。
【0073】
〈3〉C領域
負荷の低下に伴うEGRガス温度の低下により、予混合燃焼の燃焼開始温度よりも燃焼開始温度が低下するので、予混合燃焼を維持するため、吸気下死点よりも遅くなっている吸気弁閉時期を進角して吸気下死点に近づけ、実圧縮比を高めることにより燃焼開始温度を上昇させる。
【0074】
〈4〉D領域
さらに負荷が低下するDやE領域では、酸素濃度をC領域と同じ低い状態に保持すると、燃焼速度が低下し、失火や白煙急増の問題が生じる。このため上記の従来装置では、EGR量を減少させることにより酸素濃度を高め、かつ噴射時期を進角することで、燃焼開始を早めて失火や燃え残りを抑制している。
【0075】
これに対して、本発明では、D領域においては、まずスワールを弱めて圧縮行程中の冷却損失を減少させる。しかしながら、このままではスワール比の低下による燃焼悪化が起こる。そこで、ターボ過給機により過給圧を高くして吸入空気量を増大し、これによってスワール比が低下した分を作動ガス量を増加させ、圧縮上死点においても高い角運動エネルギーを維持する。また、この高過給化は吸気温度を上昇させ、かつ実圧縮比を高めるので、燃焼開始温度の上昇に寄与する。
【0076】
〈5〉E領域
極低負荷域(たとえばアイドル時)では、さらに燃焼開始温度を上昇させることが必要であるため、燃料の主噴射よりも先に少量のパイロット噴射を行い、この燃料を燃焼させて主燃焼開始時の燃焼室内ガス温度を上昇させる。主噴射はパイロット噴射による燃焼が終了してから実施し、かつ主燃焼の開始が圧縮上死点後5゜〜20゜の間で行われるように、パイロット噴射時期およびパイロット噴射量ならびに主噴射時期を制御する。一例を示せば、アイドル付近においてはパイロット噴射時期を圧縮上死点前35゜、パイロット噴射量を1mm3/st、主噴射時期を圧縮上死点前3゜とする。
【0077】
ここで、パイロット噴射分の燃焼が終了してから主噴射を行う理由は、本発明でのパイロット噴射は燃焼開始温度を上昇させることが目的であること(したがって主噴射の着火を促進するものでない)、また主噴射分はあくまで着火遅れ期間後に燃焼させたいためである。
【0078】
図7のように制御を行ったときの効果を図8に示す。
【0079】
上記従来装置では、D、Eの各領域でのEGR量の減少および噴射時期の進角によりNOxが増大するほか、低温予混合燃焼が行われないため、燃焼騒音が増大し、燃費、HC、PM(特にSOF)も増大している。
【0080】
これに対して本発明では、D、Eの各領域においても低温予混合燃焼が可能となることから、NOx、燃焼騒音、燃費、HC、PM(特にSOF)を共にB領域と同等レベルまで下げられる(HCはB領域より若干増え、燃費はB領域よりよくなる)。
【0081】
図9は車両の試験モード走行時において、等PM排出量におけるNOx排出量を比較したものである。高圧縮比の低温予混合燃焼のときは高負荷側でのNOxの排出比率が大きかったが、上記従来装置による低圧縮比化により、高負荷側でのNOx排出比率は減少した。しかし、低負荷域での失火等を防ぐためにEGR率を減少させるので、低負荷側でのNOxが大幅に増大している。
【0082】
これに対して本発明によれば、低負荷側でもNOxの減少が可能となるので、高圧縮比での低温予混合燃焼と比較すれば、全体的にはNOxの排出量は1/3以下のレベルとなっている。
【0083】
次に図10のフローチャートは、低負荷域などで予混合燃焼を可能とするために、昇温制御装置を作動させて行う昇温制御の制御内容を示すもので、一定時間毎に実行する。
【0084】
ステップ1ではエンジン回転数Ne、エンジン負荷としての目標エンジントルクTorq、吸気マニフォールド温度t1(図示しないが温度センサにより検出)を読み込み、ステップ2では実際の酸素濃度と設定値(たとえば酸素濃度18%)を比較する。
【0085】
ここで、設定値の酸素濃度18%は、低温予混合燃焼を行わせるときの酸素濃度の上限値である。したがって、実際の酸素濃度が18%以下であれば、低温予混合燃焼域、18%を超えているときは、非低温予混合燃焼域であると判断することができる。酸素濃度は排気還流率を調整することにより変化する。
【0086】
なお、実際の酸素濃度は、図1のように、排気通路2に空燃比センサ38、吸気通路3にエアフローメータ39をそれぞれ設けておき、両者の検出値を用いて求めることが可能である。なお、設定値(酸素濃度18%に相当)はエンジンにより相違することはいうまでもない。
【0087】
低温予混合燃焼域であるときは、ステップ3、4、5、6に進み、燃焼開始温度t2と目標温度T1、T2、T3、T4(ただしT1>T2>T3>T4)を比較することにより領域判定を行う。
【0088】
これら目標温度T1、T2、T3、T4は、エンジン負荷と回転数に応じて設定され、たとえば、図20、図21、図22、図23に示すようなマップを、負荷(エンジン目標トルクや燃料噴射量であってもよい)と回転数Neに基づいて、検索することにより求める。たとえば、負荷と回転数から定まる運転点がUにあったとすると、このとき、T1はほぼ855Kに、T2はほぼ845Kに、T3はほぼ835Kに、T4はほぼ825Kになるわけである。
【0089】
ここで、温度域と図7に示した領域との対応関係は次の通りである。
【0090】
B領域:t2>T1
C領域:T1≧t2>T2
D領域:T2≧t2>T3
E領域:T3≧t2>T4
領域判定は回転数と負荷により図6のようなマップを検索して行わせることが考えられるが、この場合には、吸気温度がマッチング温度と違った場合に領域判定の精度が低下する。たとえば、吸気温度の変化により、冬のほうが夏より燃焼開始温度が低下するので、夏だとT1からT2の温度域に入っていたものが、冬にはT2からT3の温度域に落ちるとすれば、冬には夏と相違してターボ過給機の制御とスワールコントローバルブの制御を加えなければならない。
【0091】
ところが、図6のマップ特性には吸気温度の変化は現れないので、図6のマップ特性を夏用にマッチングしたのでは、冬になっても夏と同じ制御しか行われず(この場合であれば、ターボ過給機の制御とスワール弁の制御が行われない)、燃焼温度が目標到達温度には到達しない。
【0092】
これに対して、燃焼温度により領域判定するときは、吸気温度の変化に応じた制御を行わせることができる(冬にはターボ過給機の制御とスワールコントロールバルブの制御を加えることができる)。
【0093】
上記の燃焼開始温度t2[K]は、吸気マニフォールド温度(吸気ガス温度)t1[K]との間に
t2=t1・εκ-1
ただし、ε:圧縮比
κ:比熱比(≒1.3)
なる相関があるので、吸気マニフォールド温度t1から求めることができる。たとえば、吸気マニフォールド温度が50℃であったとすると、このときt2=(273+50)・161.3-1=323・160.3≒850Kとなる。もちろん、吸気温度Ta[K]と吸入負圧Boost[mmHg]から
t1=Ta・(760+Boost)/760
の式により吸気マニフォールド温度t1を推定してもかまわない。
【0094】
このように、燃焼開始温度t2は、圧縮比と吸気ガス温度t1(あるいは吸気ガス温度に影響を与えるエンジン負荷)に基づいて予測することができる。
【0095】
▲1▼t2>T1のときはステップ7、8に進み、回転数Neと目標エンジントルクTorqから図11、図12を内容とするマップを検索して目標EGR率と目標主噴射時期(目標主噴射開始時期)を求める。
【0096】
▲2▼T1≧t2>T2のときはステップ9に進み、回転数Neと目標エンジントルクTorqから図13を内容とするマップを検索して目標吸気弁閉時期を求めたあと、ステップ7、8の操作を実行する。
【0097】
通常は吸気下死点後に設定される吸気弁閉時期を、下死点付近まで早めることにより、実圧縮比が高まり、燃焼開始温度を上昇させられる。
【0098】
▲3▼T2≧t2>T3のときはステップ10、11に進み、回転数Neと目標エンジントルクTorqから図14と図15を内容とするマップを検索して目標スワール比と目標過給圧を求めたあと、ステップ9、7、8の操作を実行する。
【0099】
過給圧を高くすることにより、やはり実際の圧縮比が高まることになり、それだけ燃焼開始温度を上昇させられる。またスワール比を小さくしてスワールを弱くすると、シリンダ内の作動ガスの熱交換率が低下し、冷却損失が小さくなり、作動ガスの温度低下が抑制され、これが燃焼開始温度の上昇につながる。
【0100】
▲4▼T3≧t2>T4のときはステップ12に進み、回転数Neと目標エンジントルクTorqから図16を内容とするマップを検索して目標パイロット噴射量と目標パイロット噴射時期を求めたあと、ステップ10、11、9、7、8の操作を実行する。
【0101】
パイロット噴射によりシリンダ内作動ガスの温度を高め、燃焼開始温度の上昇を図る。
【0102】
なお、図16においては、左下の小さな領域に、パイロット燃料噴射のために1mm3/stを目標パイロット噴射量、圧縮上死点前35゜を目標パイロット噴射時期とするデータが入っている。
【0103】
そして、図示しないフローにより、t2>T1の温度域で目標EGR率を用いてのEGR弁制御と目標主噴射時期を用いての噴射時期制御を行う。
【0104】
これに対して、T1≧t2>T2の温度域では、以上の制御に加えて目標吸気弁閉時期を用いての吸気弁の閉時期を進角させる吸気弁閉時期制御を行う。
【0105】
また、T2≧t2>T3の温度域では、上記各制御に加えて、さらに目標スワール比を用いてのスワール弁制御と目標過給圧を用いての過給圧制御が行われる。
【0106】
さらにまた、T3≧t2>T4の温度域では、以上のすべての制御に加えて目標パイロット噴射量と目標パイロット噴射時期を用いてのパイロット噴射制御がそれぞれ行われる。
【0107】
なお、上記の吸気弁閉時期を調整可能な機構(つまり可変バルブタイミング機構)としては、たとえば、図17に示すようなものが採用できる。
【0108】
60は吸気弁、61は吸気弁60を閉弁方向に付勢する弁バネで、各吸気弁60の上端に接触してピストン63が設けられ、油圧室62に導かれる油圧によりピストン63が弁バネ61に抗して下降し、吸気弁60が開かれる。
【0109】
オイルポンプ64から吐出される作動油は、アキュムレータ65から入口側電磁切換弁66、67を介して油通路68、69に選択的に供給される。さらに、エンジン回転に同期して回転するロータリバルブ70、71を介して#1気筒、#4気筒、#2気筒、#3気筒の各油圧室62に選択的に供給されることにより、各吸気弁60が順に開かれる。
【0110】
各油圧室62の作動油は、油通路68、69から出口側電磁切換弁73、74を介して選択的にタンク75に逃がされることにより、各吸気弁60が順に閉じられる。この出口側電磁切換弁73、74を制御することで、各吸気弁60の閉時期が自由に制御される。
【0111】
したがって、図17に示した可変バルブタイミング機構59では、図10のフローを実行して得られる目標吸気弁閉時期の値に応じて出口側電磁切換弁73、74を制御すればよい。
【0112】
このように本発明では、圧縮比を16以下と従来装置よりもさらに低圧縮比化することにより、低温予混合燃焼域を高負荷側にまで拡大することができる。また、燃焼開始温度が低温予混合燃焼が可能な目標温度T1以下となる温度域になると、主燃焼の開始が所定の時期(たとえば上死点後5゜〜20゜の間)に行われるように主噴射時期を制御するとともに、燃焼開始温度が目標温度T1を超えるように温度領域に応じた昇温制御を行うので、低負荷域(低温域)まで低温予混合燃焼を行わせることができ、つまり、低温予混合燃焼域を拡大できる。これによってNOx、燃焼騒音、燃費、HC、PM、のいずれについても、上記従来装置より改善できた(図8参照)。
【0113】
次に本発明の他の実施形態を図18のフローチャートにしたがって説明する。
【0114】
なお、このフローチャートは、第1実施形態のフローチャートである図10に対応して記載され、図中、図10と同一部分には同一のステップ番号を付けている。
【0115】
この実施形態は、1気筒について複数、たとえば2個の排気弁を備えるエンジンを対象にしている。極低温時にも燃焼開始温度t2を上昇させるために、複数の排気弁のうち、一方を吸気行程中に開き、かつEGR弁を閉じることにより、高温の排気ガスを燃焼室内に直接的に逆流させ、燃焼室内のガス温度を高め、燃焼開始温度t2が上記の目標温度T4未満となる場合においても低温予混合燃焼が実現可能となるようにしている。
【0116】
たとえば図19に示したように、目標EGR率が100%(吸気量とEGRガス量が同量)で考える。この場合に冷却水温が低下しても、最圧縮温度(=燃焼開始温度t2)を所定値に維持するには、圧縮前温度(=吸気マニフォールド温度t1)を図示のように冷却水温が低くなるほど高くする必要がある。
【0117】
ここで、圧縮前温度はEGR弁を通って流れてくる低温の排気ガスおよび吸気通路を流れてくる低温の空気と、吸気行程に排気弁の一方を開くことにより燃焼室に逆流する高温のガスとのバランスで定まる。したがって、圧縮前温度を図示の特性とするには、冷却水温が低くなるほど吸気行程で開弁させる一方の排気弁の流量を増し、かつ吸気弁流量とEGR弁流量を減らせばよい。
【0118】
図18のフローチャートに戻ると、図10と相違するのはステップ21だけである。つまり、燃焼開始温度t2が目標温度T4以下のとき、ステップ6からステップ21に進み、冷却水温に基づいて、図19と同じように設定したテーブルを検索して、目標EGR弁流量、目標排気弁流量、目標吸気弁流量を求めるのである。その後は、第1実施例と同じように、ステップ12、10、11、9、7、8の操作を実行する。
【0119】
そして、上記求めた各目標流量がEGR弁、排気弁、吸気弁を流れるように、図示しないフローにおいて、EGR弁開度と吸気弁開度を制御し、かつ吸気行程中の排気弁開度を制御する。
【0120】
また、吸気行程中の一方の排気弁の開弁によりEGRガスが燃焼室へと逆流することにより燃焼室内のスワールが弱くなるので、スワール比の低下防止のため、吸気行程で開く排気弁側の排気ポートをヘリカルポートに形成し、逆流する排気が燃焼室内で旋回運動を起こすようにする。
【0121】
このようにして、燃焼開始温度t2が目標温度T4以下となる場合に、EGR弁を介して燃焼室に流入する低温のEGRガスおよび低温の吸入空気を減らすとともに、吸気行程で一方の排気弁を開くことにより燃焼室へと逆流する高温のEGRガスを増やす。しかもこのとき排気弁の開弁に伴う燃焼室内のスワールの低下防止のため、吸気行程で開く排気弁の排気ポートをヘリカルポートに形成している。これらの結果、燃焼開始温度t2が目標温度T4以下となる極低温時においても、低温予混合燃焼の実現が可能となり、これによって低水温時の排気性能がさらに向上する。
【0122】
なお、冷却水温に応じてEGR弁、一方の排気弁、及び吸気弁の各流量を変化させているが、最も簡単な制御としては、一方の排気弁を吸気行程で所定の開度だけ開き、EGR弁と吸気弁を最小開度まで閉じるようにしてもよい(これは図19において左端の特性に対応する)。
【0123】
実施形態では、燃焼温度により領域判定する場合で説明したが、図6を用いて前述したように回転数と負荷により領域判定してもかまわない。この場合のフローチャートを図24、図25に示す。なお、図24、図25は第1、第2実施形態のフローチャートである図10、図18に対応して記載され、図中、図10、図18と同一部分には同一のステップ番号を付けている。
【0124】
これを説明すると、図6においてB領域とC領域の境界を定める負荷を第1目標負荷、C領域とD領域の境界を定める負荷を第2目標負荷、D領域とE領域の境界を定める負荷を第3目標負荷として、次のように昇温制御を行わせるのである。
【0125】
(1)第1目標負荷以下で、かつこの第1目標負荷よりも低い第2目標負荷 よりも高い負荷域(C領域)のとき、吸気弁の閉時期を進角させることにより昇温制御を行う(ステップ33、9)。
【0126】
(2)第2目標負荷以下で、かつこの第2目標負荷よりも低い第3目標負荷よりも高い負荷域(D領域)のとき、吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、さらに過給圧を高くすることにより、昇温制御を行う(ステップ34、10、11、9)。
【0127】
(3)第3目標負荷以下で、かつこの第3目標負荷よりも低い第4目標負荷よりも高い負荷域(E領域)のとき、吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、過給圧を高くし、さらに燃料の主噴射よりも先にパイロット噴射を行いかつパイロット噴射による燃焼は主噴射の前に終了するようにパイロット噴射時期を設定することにより、昇温制御を行うとともに(ステップ35、12、10、11、9)、燃料の主噴射の終了後に主噴射燃料が着火するように燃料主噴射時期を制御する。
【0128】
なお、上記実施例では、酸素量をEGR率により変化させるようにしたが、本発明はこの場合に限られるものでもなく、たとえば酸素透過膜を用いて酸素量を変化させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の制御システム図。
【図2】エンジン負荷に応じての燃焼開始温度の特性を示す特性図。
【図3】低温予混合燃焼の燃焼開始温度領域と目標到達温度を説明するための特性図。
【図4】燃焼の開始時期が相違するときの温度上昇の特性図。
【図5】燃焼の開始時期が相違するときの熱発生率パターンの特性図。
【図6】エンジン回転数とエンジン負荷に対する制御域を区分けした領域図。
【図7】図6の領域毎の制御を説明するための特性図。
【図8】図7の制御を行ったときのNOxなどの排出特性を示す特性図。
【図9】モード走行時における等PMでのNOx排出量を比較した特性図。
【図10】制御内容を説明するためのフローチャート。
【図11】目標EGR率の特性図。
【図12】目標主噴射時期の特性図。
【図13】目標吸気弁閉時期の特性図。
【図14】目標スワール比の特性図。
【図15】目標過給圧の特性図。
【図16】目標パイロット噴射量および目標パイロット噴射時期の特性図。
【図17】可変バルブタイミング機構の概略構成図。
【図18】第2実施形態の制御内容を説明するためのフローチャート。
【図19】目標EGR弁流量、目標排気弁流量、目標吸気弁流量の特性図。
【図20】第1目標温度を設定したマップ。
【図21】第2目標温度を設定したマップ。
【図22】第3目標温度を設定したマップ。
【図23】第4目標温度を設定したマップ。
【図24】第3実施形態の制御内容を説明するためのフローチャート。
【図25】第1の発明のクレーム対応図。
【図26】 第19の発明のクレーム対応図。
【符号の説明】
6 EGR弁
17 ノズル
33 アクセル開度センサ
34 クランク角センサ
41 コントロールユニット
52 ターボ過給機
Claims (24)
- 燃料噴射時期を圧縮上死点後にまで遅延すると共に、燃料の着火遅れ期間を長くし、この着火遅れ期間中に燃料が十分に気化した予混合気を形成し、低濃度の酸素のもとで燃焼させる低温予混合燃焼を低圧縮比で行わせるディーゼルエンジンにおいて、
燃料の噴射時期が可変となる燃料噴射弁と、
燃焼室内の作動ガス温度を上昇させる昇温制御装置と、
燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度を予測する手段と、
この燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が低温予混合燃焼を維持する第1の目標温度よりも低い領域にあるかどうか判定する手段と、
燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が第1の目標温度よりも低いと判定されたときに燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が第1目標温度を越えるように前記昇温制御装置を作動させて昇温制御を行い、かつ燃焼温度の上昇率が所定値以上となるように前記燃料噴射弁の燃料噴射時期を調整する手段と
を設けたことを特徴とするディーゼルエンジンの燃焼制御装置。 - 前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度を圧縮比とエンジン負荷に基づいて予測することを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度を圧縮比と吸気ガス温度に基づいて予測することを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 主燃焼の温度上昇率が前記所定値以上となるようにするため、燃焼開始を圧縮上死点後5゜〜20゜の範囲になるように燃料の噴射時期を制御することを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記昇温制御装置として吸気弁閉時期制御機構を備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が前記第1目標温度以下で、かつこの第1目標温度よりも低い第2目標温度よりも高いとき、前記吸気弁の閉時期を進角させることにより、前記昇温制御を行うことを特徴とする請求項1から4までのいずれか一つに記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記昇温制御装置としてさらにスワール制御機構を備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が前記第2目標温度以下で、かつこの第2目標温度よりも低い第3目標温度よりも高いとき、前記吸気弁閉時期を進角するとともに、スワール比を低くすることにより、前記昇温制御を行うことを特徴とする請求項5に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記昇温制御装置としてさらに過給圧制御機構を備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が前記第2目標温度以下で、かつこの第2目標温度よりも低い第3目標温度よりも高いとき、前記吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、さらに過給圧を高くすることにより、前記昇温制御を行うことを特徴とする請求項5に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記昇温制御装置としてさらに燃料噴射制御機構を備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が前記第3目標温度以下で、かつこの第3目標温度よりも低い第4目標温度よりも高いとき、前記吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、さらに燃料の主噴射よりも先にパイロット噴射を行いかつパイロット噴射による燃焼は主噴射の前に終了するようにパイロット噴射時期を設定することにより、前記昇温制御を行うことを特徴とする請求項6または7に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記昇温制御装置としてさらに燃料噴射制御機構を備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が前記第3目標温度以下で、かつこの第3目標温度よりも低い第4目標温度よりも高いとき、前記吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、過給圧を高くし、さらに燃料の主噴射よりも先にパイロット噴射を行いかつパイロット噴射による燃焼は主噴射の前に終了するようにパイロット噴射時期を設定することにより、前記昇温制御を行うことを特徴とする請求項7に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 燃料の主噴射の終了後に主噴射燃料が着火するように燃料主噴射時期を制御することを特徴とする請求項8または9に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記温度上昇制御装置として一つの気筒に対して複数設けた排気弁のうち一方の排気弁の開閉時期を任意に制御可能な弁開閉機構と、吸気中に還流される排気量を制御するEGR弁とを備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が前記第4目標温度以下のとき、吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、過給圧を高くし、パイロット噴射の燃焼が終了した後に主噴射が行われるようにパイロット噴射を行い、かつ吸気行程で前記一方の排気弁を開くとともに前記EGR弁を閉じることにより、前記昇温制御を行うことを特徴とする請求項8から10までのいずれか一つに記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記温度上昇制御装置として一つの気筒に対して複数設けた排気弁のうち一方の排気弁の開閉時期を任意に制御可能な排気弁開閉機構と、吸気弁の開閉時期を任意に調整可能な吸気弁制御機構と、吸気中に還流される排気量を制御するEGR弁とを備え、前記燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度が前記第4目標温度以下のとき、吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、過給圧を高くし、パイロット噴射の燃焼が終了した後に主噴射が行われるようにパイロット噴射を行い、かつ前記EGR弁を介して燃焼室に流入するEGRガスおよび吸入空気の各量を冷却水温が低くなるほど減らすとともに、吸気行程で一方の排気弁を開くことにより燃焼室へと逆流するEGRガスの量を冷却水温が低くなるほど増すことにより、前記昇温制御を行うことを特徴とする請求項8から10までのいずれか一つに記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記吸気行程で開く前記一方の排気弁側の排気ポートをヘリカルポートに形成することを特徴とする請求項11または12に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記第1目標温度をエンジン負荷が低くなるほど温度が高くなるように負荷に応じて設定することを特徴とする請求項1から4までのいずれか一つに記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記第1目標温度と第2目標温度の少なくとも一つをエンジン負荷が高くなるほど温度が低くなるように負荷に応じて設定することを特徴とする請求項5に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記第2目標温度と第3目標温度の少なくとも一つをエンジン負荷が高くなるほど温度が低くなるように負荷に応じて設定することを特徴とする請求項6または7に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記第3目標温度と第4目標温度の少なくとも一つをエンジン負荷が高くなるほど温度が低くなるように負荷に応じて設定することを特徴とする請求項8から10までのいずれか一つに記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記第4目標温度をエンジン負荷が低くなるほど温度が高くなるように負荷に応じて設定することを特徴とする請求項11から13までのいずれか一つに記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 低圧縮比で低温予混合燃焼を行わせるディーゼルエンジンにおいて、
燃料の噴射時期が可変となる燃料噴射弁と、
燃焼室内の作動ガス温度を上昇させる昇温制御装置と、
燃焼開始時のシリンダ内雰囲気温度に影響するエンジン負荷を検出する手段と、
このエンジン負荷が、低温予混合燃焼を維持する第1目標負荷以下で、かつこの第1目標負荷よりも低い第2目標負荷よりも高い負荷域にあるかどうかを判定する手段と、
エンジン負荷が第1目標負荷以下で、かつ第2目標負荷よりも高い負荷域にあると判定されたときに前記昇温制御装置を作動させて昇温制御を行い、かつ燃焼温度の上昇率が所定値以上となるように前記燃料噴射弁の燃料噴射時期を調整する手段と
を設けたことを特徴とするディーゼルエンジンの燃焼制御装置。 - 前記昇温制御装置としてさらにスワール制御機構を備え、前記第2目標負荷以下で、かつこの第2目標負荷よりも低い第3目標負荷よりも高い負荷域のとき、前記吸気弁閉時期を進角するとともに、スワール比を低くすることにより、前記昇温制御を行うことを特徴とする請求項19に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記昇温制御装置としてさらに過給圧制御機構を備え、前記第2目標負荷以下で、かつこの第2目標負荷よりも低い第3目標負荷よりも高い負荷域のとき、前記吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、さらに過給圧を高くすることにより、前記昇温制御を行うことを特徴とする請求項19に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記昇温制御装置としてさらに燃料噴射制御機構を備え、前記第3目標負荷以下で、かつこの第3目標負荷よりも低い第4目標負荷よりも高い負荷域のとき、前記吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、さらに燃料の主噴射よりも先にパイロット噴射を行いかつパイロット噴射による燃焼は主噴射の前に終了するようにパイロット噴射時期を設定することにより、前記昇温制御を行うことを特徴とする請求項19または20に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 前記昇温制御装置としてさらに燃料噴射制御機構を備え、前記第3目標負荷以下で、かつこの第3目標負荷よりも低い第4目標負荷よりも高い負荷域のとき、前記吸気弁閉時期を進角し、スワール比を低くし、過給圧を高くし、さらに燃料の主噴射よりも先にパイロット噴射を行いかつパイロット噴射による燃焼は主噴射の前に終了するようにパイロット噴射時期を設定することにより、前記昇温制御を行うことを特徴とする請求項19または20に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
- 燃料の主噴射の終了後に主噴射燃料が着火するように燃料主噴射時期を制御することを特徴とする請求項22または23に記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置。
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