JP3678436B2 - 抗潰瘍剤 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、米または発芽させた米を原料として得られる、経口投与ないし皮下投与により潰瘍を予防および治癒する効果を持つ抗潰瘍剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、米は主食以外に、清酒、焼酎、みりん、酢、麹などとして用途開発され、古くから生活に欠かせないものとなっている。この他には、美容的用途として糠袋が知られている。これは、米を単なる主食であるとみるか、またはせいぜい澱粉源としてしかみていなかったということによるものであると思われる。また、糠袋にしても、皮膚に良いとされ、慣例的にそのまま使用されていたのみであり、有効成分という概念もなければ、有効成分を利用するという考え方も全くなかったのである。
一方、現在は日常生活においてストレス時代といわれ、生活環境の目まぐるしい変化、対人関係の複雑化により、ストレスを受けることが多くなってきている。また、従来、自然に存在しなかったものを数多く摂取する機会も多くなってきた。
【0003】
そこで、これらの要因により、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などに悩まされている人が多くなり、現在ではさまざまな抗潰瘍剤が開発利用されている。現在使用されている抗潰瘍剤をみると、大別して胃液の消化力抑制剤、胃液分泌抑制剤、粘膜保護組織修復剤などがあり、経口投与または皮下投与されている。しかし、これらいずれの製剤も、単離された薬剤または合成された薬剤であり、それぞれに副作用があり、使用対象および使用量についての制限が厳しくなっており、有効で、しかも、安全な抗潰瘍剤は開発利用されていない。
このため、これらの抗潰瘍剤は、安全性の点から常用できないので、予防とか、再発防止には利用できていない。一方、潰瘍の予防薬としては、整腸剤とか、胃酸の分泌抑制効果を持つ薬剤を用いているだけであり、したがって、これらは真の意味での予防薬とはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在、薬剤の人体に対する副作用が問題となっており、天然物で全く副作用がなく、しかも、予防薬、再発防止薬として常用しても十分に安全である抗潰瘍効果を持つ薬剤が要求されている。本発明らは、すでに抗潰瘍剤を開発した(特開平4−210645)。しかし、より安価に、より簡単に、上記先発明のものと同等あるいはそれ以上の効果を併せ持つ抗潰瘍剤の開発が待ち望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、動植物合和すの観点から、主食である米を中心に種々の植物成分の研究を進めてきた。その過程で米には今まで予測できなかった数多くの可能性、効果があることが判明してきた。そこで、主食として用いられ、安全性が最も高いことが実証されている米をテーマとしてとりあげ、米の総合利用研究を行ってきた。そのうちの一つのテーマとして、米からの抗潰瘍剤について鋭意研究を重ねてきた。その過程で米または発芽させた米には、経口投与あるいは皮下投与どちらの場合においても、非常に顕著な抗潰瘍作用を有する成分が含有されていることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
本発明において、米および発芽させた米に含有されている抗潰瘍効果を有する成分は未だ解明するに至ってはいないが、米および発芽させた米を下記のように処理したものは、抗潰瘍効果を示すことが判明した。
▲1▼ 発芽させた米の粉砕物をそのまま、あるいはこれを含有してなるもの。
▲2▼ 米または発芽させた米の抽出物をそのまま、あるいはこれを含有してなるもの。
▲3▼ 米または発芽させた米の加水物に酵素分解または麹を作用させたものをそのまま、あるいはこれを含有してなるもの。
▲4▼ 米または発芽させた米を抽出するに当たり、その抽出前、抽出と同時または抽出後に酵素分解または麹を作用させたものをそのまま、あるいはこれを含有してなるもの。
▲5▼ 米または発芽させた米の抽出物あるいは酵素分解または麹を作用させたものにアルコール発酵あるいは有機酸発酵を行なったものをそのまま、あるいはこれを含有してなるもの。
【0007】
本発明で使用される米とは、ジャポニカ,インディカ米を問わず、うるち米および餅米等の玄米および白米を指し、品種、種類は問わない。さらに、精白時に出てくる92%以下の白糠を使用してもよく、安価で経済的である。また、発芽させた米が使用される。なお、有効成分は、熱および光に対して安定であるため、上記の原料は、浸漬,蒸煮,焙煎(砂焙り,網焙り,熱風焙煎等全てを指す)、蒸煮焙煎,凍結乾燥等の表面変性,UV照射等の光変性,パットライス等の加圧焙煎,揚げる等の原料処理をしてもよく、また効果も変わらなかった。
【0008】
米および発芽させた米は、そのまま用いても有効であるが、実用上の面から粉砕して用いるのが好ましい。米および発芽させた米を粉砕して粉体化するには、粉砕機または精米機を用い一般的な方法を用いればよい。
米を発芽させる場合、胚芽のついた米を水に浸漬あるいは水を噴霧して発芽させる。発芽させる時の温度は5〜70℃である。ただし、発芽さえすれば、温度および時間は問わない。また、発芽中に水が腐敗する危険性がある場合は、腐敗しないように水を取り替えるか、何らかの防腐を行うのが好ましい。ここで、発芽とは、発芽する直前から発芽したものまで全てを指す。この発芽させた米をよく洗浄して用いる。この時、乾燥して用いてもよい。
【0009】
米または発芽させた米を抽出、あるいは酵素分解または麹を作用させる場合、原料の米を粉砕して顆粒あるいは粉体化すると、表面積が大きくなるため効率がよくなる。粉砕しなくてもよいが、この場合には、米組織の分解および抽出に長時間を要する。
米または発芽させた米を水抽出する場合、抽出温度は、高温が効率的であるが、低温でも十分に抽出を行うことができる。ただし、40℃以下の低温の場合は、pHを酸性あるいはアルカリ性にするか、防腐剤あるいはアルコールを加えて、米が腐敗しないように処理することが望ましい。抽出時間は、有効成分さえ抽出できれば、長くても短くてもよく、抽出温度により定めればよい。また、抽出は、加圧下、または常圧下で行っても、減圧下で行ってもよい。
【0010】
水抽出の場合、最も問題になるのは糊化現象である。糊状になれば、抽出効率が悪くなるばかりでなく、実作業においては困難を極める。これを防ぐためには、アミラーゼを加えて反応させるか、塩酸などで酸性にして澱粉を切ってやればよく、この方法を用いることにより、十分に解決でき、実用上も全く問題はない。
抽出物中の有効成分は、酸,アルカリに安定であるためか、酸分解抽出、あるいはアルカリ分解抽出を行うのも有効である。この場合、必要により中和、脱塩を行う。
【0011】
有機溶媒で抽出する場合も、米はなるべく微粉砕または粉体化して抽出することが望ましい。有機溶媒はアルコール,アセトン,n−ヘキサン,メタノール等の一般的な有機溶媒でよいが、人体に対して有害なものは抽出後、溶媒を完全に除去する必要があるので安全なものがよい。
また、米あるいは発芽させた米を酵素分解、または麹を作用させてもよい。ここで言う酵素分解とは、澱粉分解酵素,蛋白分解酵素,脂肪分解酵素,繊維分解酵素,リグニン分解酵素,ペクチン分解酵素等米に働く酵素を1種または2種以上作用させることをいう。また、麹として麹菌の種類および米の品種,種類は問わない。
【0012】
さらに、前記の抽出を行うに当り、抽出の前,抽出と同時,または抽出の後に上記の酵素分解および麹を作用させてもよい。
本発明においては、さらに上記の処理を行なうと同時または処理後、アルコール発酵あるいは乳酸発酵,酢酸発酵等の有機酸発酵を行うと、次のような点でも有効である。
まず、アルコール発酵を行なえば、濃縮がしやすく、有効成分の濃縮が容易になる。また、乳酸発酵は飲料等の用途に使用する場合、風味を良くし、酢酸発酵は酢という調味液用途として本発明品を利用することができ、有機酸発酵することにより幅広い用途として使用することができる。
以上のようにして得られた本発明品は、残渣を分離することなくそのまま、あるいは圧搾、濾過して用いる。そのまま用いるときは、殺菌あるいは除菌して用いる。なお、乾燥して粉体,顆粒,錠剤等にして用いてもよい。さらに、様々な食品に配合して用いることもできる。
【0013】
本発明品の抗潰瘍効果について以下に記載する。
ストレス性潰瘍発生に対する予防効果
本発明品の抗潰瘍剤としての効果をみるために、まず、拘束水浸ストレス潰瘍に対する本発明品の経口投与においての効果を調べた。その方法は、渡辺らの方法に準じて行った。すなわち、8週齢のddY系雄性マウスを24時間絶食後、実施例により得た本発明品を0.3ml/マウス経口投与し、30分後にストレスゲージに入れ、15℃の水中に剣状突起まで浸し、拘束水浸ストレスを負荷した。5時間後に頸椎脱臼して屠殺し、胃を摘出した。その後、1%ホルマリン溶液1.5mlを胃内に注入し、さらに、同液中に浸すことにより胃組織を軽く固定し、24時間そのまま放置した。その後、大弯に添って切開し、腺胃部に発生した損傷の長さ(mm)を測定し、一匹当たりのその総和を潰瘍係数として表した。また、コントロールとしては、ストレスゲージに入れる30分前に同量の生理食塩水を経口投与したものを用いた。マウスは各々15匹ずつで行った。その結果を示すと表1のとおりである。
【0014】
【表1】
【0015】
表1に示すように、コントロールとして生理食塩水を投与したマウスにおける潰瘍係数の平均が25.2であるのに対して、本発明品を投与したマウスの潰瘍係数の平均値は全て非常に低く、明らかに本発明品は経口投与することにより、拘束水浸ストレス潰瘍に対する抗潰瘍剤として有効であることが判明した。
この結果、本発明品は、胃腸粘膜から直接に作用して抗潰瘍剤に有効な効果を示すことが判明した。
なお、精米時に出てくる米糠を、実施例4と同様の操作をして得た米糠エキスについても調べてみたところ、全く効果がないばかりでなく、逆に潰瘍係数が上がる傾向になった。
【0016】
次に、拘束水浸ストレス潰瘍に対する本発明品の皮下投与においての効果を調べた。その方法は、経口投与の場合と同様に、渡辺らの方法に準じて行った。生理食塩水を0.3ml、あるいは本発明品を0.3mlマウスに皮下投与したもの、各々15匹ずつについて30分放置後、ストレスゲージに入れ拘束水浸ストレスを負荷し、本発明品の皮下投与することによる拘束水浸ストレス潰瘍に対する有効性を調べた。その結果を表2に示した。
【0017】
【表2】
【0018】
表2に示すように、生理食塩水を0.3ml皮下投与したものにおける潰瘍係数の平均値は26.1であるのに対し、本発明品を0.3ml皮下投与したものにおける潰瘍係数は、いずれも非常に低く、本発明品を皮下投与することにより、抗潰瘍剤として有効であることが明らかとなった。
このように皮下投与することにより、本発明品が抗潰瘍剤として有効な抗潰瘍性を示したことは、本発明品が胃粘膜に直接的に効果を有するだけでなく、血液を通して根本的に胃潰瘍の発生を防ぐという効果を持っている有効成分の存在が証明される。
以上の結果より、本発明品は、ストレス性の潰瘍の発生に対して、経口投与においても皮下投与においても有効な成分に基づくものであるということが判明した。
【0019】
次に、マウス胃潰瘍に対する治癒効果を調べた。
従来からラットを用いた治癒効果の判定には、(1)焼酎gastrin潰瘍、(2)酢酸潰瘍に対する効果をもって判定されている。本発明においては、マウスを用いた潰瘍治癒効果の判定が容易にできる方法を確立した。その確立した方法を用いた。
ddY系雄性マウスを24時間絶食後、ストレスゲージに入れ、15℃の水中に剣状突起まで浸し、拘束水浸ストレスを負荷した。5時間後、すぐに本発明品0.3mlを経口投与し、2時間後、頸椎脱臼して屠殺し、胃を摘出した。その後、1%ホルマリン溶液1.5mlを胃内に注入し、さらに、同液中に浸すことで軽く固定し、その後、潰瘍係数を測定した。また、コントロールとしては、生理食塩水を経口投与したものを用いた。マウスは各々15匹ずつで行った。以上のものを表3に示す。
【0020】
【表3】
以上の結果より、生理食塩水の潰瘍係数の平均は27.2であるのに対し、実施例による本発明品全てにおいて、明らかに有効であることが分かる。
【0021】
【実施例】
(実施例1)
胚芽のついたままの米1kgを25℃の水に漬け、3日間浸漬させ、米を発芽させた。この発芽米をよく洗浄した後、50℃で24時間乾燥し、その後、細かく微粉砕し、本発明品990gを得た。
(実施例2)
白米を粉砕機にかけ、白米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に水1500mlを添加、塩酸でpHを落とし10日間放置した。その後、絞り機で絞り、得た清澄液を中和して、本発明品1200mlと残渣760gを得た。
【0022】
(実施例3)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例3と同様の操作を行い、別の本発明品1190mlを得た。
(実施例4)
白米を粉砕機にかけ、白米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に液化酵素10gと水1500mlを添加した。その後、徐々に温度を上げていき、5分間煮沸抽出した後冷却した。その後、絞り機で絞り、本発明品1420mlと残渣560gを得た。
【0023】
(実施例5)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例4と同様の操作を行い、別の本発明品1400mlを得た。
(実施例6)
白米を粉砕機にかけ、白米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に2N−NaOH1500mlを添加して5日間放置した。その後、絞り機で絞り、清澄液1350mlと残渣650gを得た。この清澄液を10N−HClで中和して、本発明品1480mlを得た。
【0024】
(実施例7)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例6と同様の操作を行い、別の本発明品1490mlを得た。
(実施例8)
白米を粉砕機にかけ、白米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に95%エタノール1500mlを添加して、5日間放置した。その後、絞り機で絞り、清澄液1300mlと残渣650gを得た。この清澄液に水2000mlを添加し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、本発明品1500mlを得た。
(実施例9)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例8と同様の操作を行い、別の本発明品1500mlを得た。
【0025】
(実施例10)
白米を粉砕機にかけ、白米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に麹300g,水1500mlを加え、55℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1230mlと残渣1000gを得た。
(実施例11)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例10と同様の操作を行い、別つの本発明品1210mlを得た。
(実施例12)
白米を粉砕機にかけ、白米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に蛋白分解酵素2gと水1500mlを加え、50℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1310mlと残渣670gを得た。
【0026】
(実施例13)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例12と同様の操作を行い、別の本発明品1380mlを得た。
(実施例14)
白米を粉砕機にかけ,白米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に脂肪分解酵素2gと水1500mlを加え、50℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1290mlと残渣680gを得た。
(実施例15)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例14と同様の操作を行い、別の本発明品1360mlを得た。
【0027】
(実施例16)
白米を粉砕機にかけ,白米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に繊維分解酵素2gと水1500mlを加え、50℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1330mlと残渣650gを得た。
(実施例17)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例16と同様の操作を行い、別の本発明品1370mlを得た。
【0028】
(実施例18)
白米を粉砕機にかけ,白米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に澱粉分解酵素2gと水1500mlを加え、55℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1380mlと残渣600gを得た。
(実施例19)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例18と同様の操作を行い、別の本発明品1400mlを得た。
【0029】
(実施例20)
白米を粉砕機にかけ,白米の粉砕物500gを得た。この粉砕物にペクチン分解酵素2gと水1500mlを加え、50℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1320mlと残渣660gを得た。
(実施例21)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例20と同様の操作を行い、別の本発明品1300mlを得た。
【0030】
(実施例22)
白米を粉砕機にかけ,白米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に蛋白分解酵素2g,脂肪分解酵素2g,繊維分解酵素2g,澱粉分解酵素2g,ペクチン分解酵素2gと水1500mlを加え、50℃で20時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1420mlと残渣560gを得た。
(実施例23)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例22と同様の操作を行い、別の本発明品1440mlを得た。
【0031】
(実施例24)
実施例22と同様の操作をして、白米の酵素分解物2000gを得た。その後、徐々に温度を上げていき、5分間煮沸抽出した後冷却した。その後、絞り機で絞り、本発明品1400mlと残渣550gを得た。
(実施例25)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例24と同様の操作を行い、別の本発明品1420mlを得た。
【0032】
(実施例26)
白米を粉砕機にかけ,白米の粉砕物500gを得た。この粉砕物に麹300gと40%エタノール1500mlを加え、55℃で48時間放置した。その後、絞り機で絞り、清澄液1300mlと残渣850gを得た。その後、清澄液に1000mlの水を加水し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、本発明品1300mlを得た。
(実施例27)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例26と同様の操作を行い、別の本発明品1300mlを得た。
【0033】
(実施例28)
実施例4と同様にして、白米の抽出物2000gを得た。この抽出物に蛋白分解酵素2g,脂肪分解酵素2g,繊維分解酵素2g,澱粉分解酵素2g,ペクチン分解酵素2gを添加し、50℃で24時間放置した。その後、絞り機で絞り、本発明品1400mlと残渣580gを得た。
(実施例29)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例28と同様の操作を行い、別の本発明品1390mlを得た。
【0034】
(実施例30)
実施例24と同様にして、白米の酵素分解抽出物2000gを得た。この酵素分解抽出物に酵母を添加し、16日間アルコール発酵した。その後、絞り機で絞り、本発明品1880mlと残渣80gを得た。
(実施例31)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例30と同様の操作を行い、別の本発明品1800mlを得た。
【0035】
(実施例32)
実施例24と同様にして、白米の酵素分解抽出物2000gを得た。この酵素分解抽出物を煮沸殺菌した後、37℃まで冷却し、前もって乳酸菌を培養したスターター200mlを添加後、よく攪拌密封し、37℃で2日間乳酸発酵を行った。その後、絞り機で絞り、本発明品1380mlと残渣590gを得た。
(実施例33)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例32と同様の操作を行い、別の本発明品1400mlを得た。
【0036】
(実施例34)
実施例24で得られた本発明品1000mlに95%エタノール80mlを添加し、20日間酢酸発酵を行った。その後、濾過をし、本発明品990mlを得た。
(実施例35)
実施例1で得られた本発明品500gを用いて、実施例34と同様の操作を行い、別の本発明品1000mlを得た。
本発明品を配合して錠剤とする場合、および清涼飲料とする場合の実施例について、次に記載する。なお、配合例は以下の実施例に限定されるものではない。
【0037】
(実施例36) 錠剤
実施例24で得られた本発明品100gをフリーズドライにより乾燥し、20gの乾燥品を得た。この乾燥品10gを下記のようにして錠剤を得た。
本発明品 10g
ポリエチレングリコール6000 10g
ラウリル硫酸ナトリウム 1.5g
コーンスターチ 3g
乳糖 25g
ステアリン酸マグネシウム 0.5g
上記成分を秤量した後、ポリエチレングリコール6000を70〜80℃に加温し、これに本発明品、ラウリル硫酸ナトリウム,コーンスターチおよび乳糖を加え混合後、そのまま冷却する。固化した混合物を粉砕器にかけ造粒する。本顆粒をステアリン酸マグネシウムと混合後、圧縮打錠して重量250mgの錠剤とする。
【0038】
(実施例37) 清涼飲料
実施例22で得られた本発明品 15% (重量比)
甘草エキス 0.01%
砂糖 4%
レモン果汁 2.5%
精製水 78.49%
常法により混合攪拌し、清涼飲料水を得た。
【0039】
【発明の効果】
本発明品は、消化性潰瘍にいずれも顕著な効果を示す。しかも、経口投与においても皮下投与においても多大な効果があることは、実用上内服用にも注射用にもどちらにも利用できるものであり、幅広い用途が見込まれる。このように顕著な抗潰瘍作用を持つものが、安全性が実証されている米から簡単安価に得られたことは画期的なことである。
これにより、治癒効果だけでなく、常用しても一切問題がないことから、潰瘍の予防効果を併せ持ち、予防医学の面でも非常に優れた事績になるとともに、潰瘍をわずらった人の再発防止という観点からも、これらの人々にとって大きい福音となるものである。
Claims (3)
- 米または発芽させた米の加水物を液化酵素並びに澱粉分解酵素、蛋白分解酵素、脂肪分解酵素、繊維分解酵素及びペクチン分解酵素により酵素分解させたものをそのまま、あるいはこれを含有してなる抗消化性潰瘍剤。
- 米または発芽させた米を抽出するに当たり、その抽出前または抽出と同時に液化酵素並びに澱粉分解酵素、蛋白分解酵素、脂肪分解酵素、繊維分解酵素及びペクチン分解酵素により酵素分解させたものをそのまま、あるいはこれを含有してなる抗消化性潰瘍剤。
- 米または発芽させた米の抽出物あるいは液化酵素並びに澱粉分解酵素、蛋白分解酵素、脂肪分解酵素、繊維分解酵素及びペクチン分解酵素により酵素分解させたものに、アルコール発酵あるいは有機酸発酵を行ったものをそのまま、あるいはこれを含有してなる抗消化性潰瘍剤。
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