JP3679922B2 - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気的にデータの書き込み/消去が可能な不揮発性半導体記憶装置に関するものであり、特に、電荷蓄積層として2種以上の絶縁膜を用い、これら2種以上の絶縁膜の界面近傍、つまり界面やその近傍に電荷を蓄積する不揮発性半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図15及び図16に、従来におけるNAND構造の不揮発性半導体記憶装置を示す。これらの図のうち、図15は、半導体基板上に形成されたワード線部分を層間絶縁膜を除去して立体的に示す斜視図である。図16(a)は不揮発性半導体記憶装置の平面図であり、図16(b)はその断面図である。
【0003】
図15からわかるように、この不揮発性半導体記憶装置の半導体基板100の表面には、ワード線方向に複数の下層酸化膜102が連続的に形成されている。この下層酸化膜102上には、同様にワード線方向に窒化膜104が連続的に形成されている。この窒化膜104上には、やはり同様にワード線方向に上層酸化膜106が連続的に形成されている。上述した下層酸化膜102と窒化膜104と上層酸化膜106とで、電荷蓄積層107を構成している。上層酸化膜106の表面には、ワード線方向にワード線108が連続的に形成されている。このワード線は不純物をドーピングしたポリシリコンから構成されている。
【0004】
図16(b)からわかるように、ワード線108の上側には、層間絶縁膜109を介して、ビット線方向にビット線110が形成されている。図16(a)からわかるように、ビット線110の図中上側にはコンタクトホール112が設けられており、半導体基板100表面側に形成されたドレイン領域Dと電気的に接続されている。また、この半導体基板100表面側におけるワード線108の間には、ソース/ドレイン領域領域SDが形成されている。図15からわかるように、ワード線108下方の半導体基板100表面側には、チャネル領域CHが構成される。図16における一点鎖線で囲った部分からわかるように、1本のワード線108とその図中上下に位置する2つのソース/ドレイン領域SDとにより、1ビットのメモリセルトランジスタを構成している。図中下側のメモリセルトランジスタのさらに下側には、ソース領域Sがワード線方向に連続的に形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図16(b)からわかるように、従来においては、電荷蓄積層107の窒化膜104はワード線方向に連続的に設けられている。すなわち、2種以上の異種絶縁膜の界面近傍に電荷を蓄積するようにした不揮発性半導体記憶装置においては、各絶縁膜の界面はワード線方向に連続している。これは従来においては、電荷蓄積層107が絶縁膜で形成されていることから、その界面近傍に保持された電荷は移動しないと考えられたことによる。
【0006】
ところが、経年変化や高温状態での使用で、下層酸化膜102と窒化膜104との間の界面近傍に保持された電荷が移動し広がることがあることが判明した。すなわち、絶縁膜である窒化膜104がメモリセルトランジスタ毎に分離されていないため、この界面近傍において保持電荷の移動が起こり得るのである。このように界面近傍に保持された電荷が移動すると、メモリトランジスタのしきい値が変動して、不揮発性半導体記憶装置におけるデータ保持特性が劣化し、信頼性の上で問題が生じる。
【0007】
そこで本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、2種以上の絶縁膜の界面近傍を保持電荷が移動しないようにすることにより、データ保持特性及び信頼性を向上させた不揮発性半導体記憶装置を提供することを目的とする。具体的には、2種以上の絶縁膜のうち窒化膜をメモリセルトランジスタ毎に分断することにより、電荷を保持する界面をワード線方向に分断し、保持電荷の移動が起きないようにした、不揮発性半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、
行方向及び列方向にマトリックス状に配置された複数のメモリセルトランジスタを有する不揮発性半導体記憶装置であって、
前記各メモリセルトランジスタは、
半導体基板上に2種以上の絶縁膜を積層することにより、前記2種以上の絶縁膜の界面近傍に電荷を蓄え得るように形成された電荷蓄積層であって、前記2種以上の絶縁膜のうちの一部の絶縁膜を前記メモリセルトランジスタ毎に分離することにより、前記2種以上の絶縁膜の界面が前記メモリセルトランジスタ毎に分離されているが、前記一部の絶縁膜の残りの絶縁膜は分離されていない、電荷蓄積層と、
前記電荷蓄積層上に形成され、前記電荷蓄積層に電圧を印加するための、ワード線と、
前記電荷蓄積層の両側に位置する半導体基板表面側に形成されたソース/ドレイン領域とを備え、
列方向に配置された前記複数のメモリセルトランジスタにおいては、前記各ソース/ドレイン領域を共有する形で列方向に直列的に接続され、前記直列的に接続された複数のメモリセルトランジスタの両端を選択トランジスタが連続的に接続されており、各列毎に、NAND型メモリセルを構成し、
前記各ワード線は行方向に並ぶ前記複数のメモリセルトランジスタの電荷蓄積層上を各行毎に共通接続するように、行方向に連続的に形成されている、
ことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態は、2種以上の絶縁膜を積層して電荷蓄積層として用いたNAND型メモリセルトランジスタを有する不揮発性半導体記憶装置において、2種以上の絶縁膜の界面の少なくとも1つを、メモリセルトランジスタ毎に分離することにより、この界面近傍に捕獲された電荷が移動し、広がることがないようにして、メモリセルトランジスタのしきい値の変動を抑制し、データ保持性を向上させたものである。以下、図面に基づいて本実施形態を詳細に説明する。
【0011】
まず、図1及び図2に基づいて、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構造を説明する。図1(a)は不揮発性半導体記憶装置の層間絶縁膜を透過して示す平面図であり、図1(b)は(a)における(b)−(b)線断面図である。図2は不揮発性半導体記憶装置のワード線部分を層間絶縁膜を除去して立体的に示す斜視図である。
【0012】
図1(b)からわかるように、p型シリコン基板からなる半導体基板10の表面側には、この半導体基板10よりも不純物濃度の高い素子分離領域12が形成されている。この素子分離領域12は、ビット線方向(列方向)に連続的に形成されており、ワード線方向(行方向)に並んだ各メモリセルトランジスタ間のフィールド反転を防止している。半導体基板10上には、電荷蓄積層20が形成されている。この電荷蓄積層20は、メモリセルトランジスタ毎に島状に分離されて形成された下層酸化膜23と、その上に同様にメモリセルトランジスタ毎に島状に分離されて形成された窒化膜24と、を備えている。すなわち、図1(a)からわかるように、窒化膜24はワード線方向にも分断されて、各メモリセルトランジスタ毎に形成されている。さらに、図1(b)からわかるように、この電荷蓄積層20は、これら下層酸化膜23と窒化膜24とを覆うようにワード線方向に連続的に形成された上層酸化膜26を備えている。つまり、下層酸化膜23と窒化膜24と上側酸化膜26とからなる3層の絶縁膜から、電荷蓄積層20が構成されている。
【0013】
同様に図1(b)からわかるように、電荷蓄積層20の上側には、ポリシリコン等からなるワード線30がワード線方向に連続的に形成されている。すなわち、図1(a)からわかるように、ワード線方向に並んだ複数の窒化膜24を覆うように、ワード線30が形成されている。再び図1(b)からわかるように、ワード線30の上側には、この不揮発性半導体記憶装置の表面を覆うように、層間絶縁膜32が形成されている。この層間絶縁膜32の上側には、ビット線34が形成されている。図1(a)からわかるように、このビット線34は、ビット線方向に連続的に形成されている。このビット線34の図中上側には、コンタクトホール36が設けられており、このコンタクトホール36を介してビット線34は、半導体基板10の表面側に形成されたドレイン領域Dと接続されている。ドレイン領域Dの下側には、上層酸化膜26を有する選択トランジスタが接続され、その下にメモリセルトランジスタが位置する。ビット線方向に直列的に並んだ窒化膜24の間には、それぞれ、ソース/ドレイン領域SDが形成されている。また、図中における一番下側の窒化膜24の下側には、上層酸化膜26を有する選択トランジスタがあり、さらにその下側に共通のソース領域Sが形成されている。図2からわかるように、ワード線30下側におけるソース/ドレイン領域SDの間には、チャネル領域CHが形成される。
【0014】
このようなNAND型メモリセルトランジスタを有する不揮発性半導体記憶装置の回路図を、図3に示す。この図3からわかるように、NAND型メモリセルトランジスタは、メモリセルトランジスタがソース/ドレイン領域SDを共有する形で直列的に接続されている。また、これら直列的に接続されたメモリセルトランジスタの両端には、それぞれ1つの選択トランジスタが連続的に接続されている。
【0015】
次に、図4乃至図7及び図1に基づいて、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を説明する。
【0016】
まず、図4からわかるように、p型シリコン基板からなる半導体基板10の表面側に、熱酸化により酸化膜22Aを形成する。本実施形態においては、この酸化膜22Aは、100〜200オングストロームの厚さで形成する。続いて、この酸化膜22Aの上側に、レジストを塗布し、光リソグラフィーによりパターニングして、スリット状のレジスト開孔40aを有するレジスト40を形成する。次に、この半導体基板10にボロン等の不純物をイオン打ち込みにより打ち込むことにより、p型の素子分離領域12を形成する。つまり、レジスト開孔40aから不純物を打ち込むことにより、半導体基板10のチャネル領域CHにおける不純物濃度よりも濃い不純物濃度を有する、素子分離領域12を形成する。
【0017】
次に図5からわかるように、レジスト40を除去した後、酸化膜22Aをウエットエッチングで除去し、そして下層酸化膜23Aを例えば50〜80オングストロームの厚さで熱酸化し形成する。続いて、下層酸化膜23Aの上側にCVDにより窒化膜24Aを形成する。本実施形態においては、この窒化膜24Aは、80〜150オングストロームの厚さで堆積する。次に、この窒化膜24Aの上側に、レジストを塗布し、光リソグラフィーによりパターニングすることにより、メモリセルトランジスタ形成予定領域のみレジストが残る様なスリット状のレジスト開孔42aを有するレジスト42を形成する。続いて、RIEにより、下層酸化膜23Aと窒化膜24Aとをエッチングすることにより、下層酸化膜23Bと窒化膜24Bとを形成する。すなわち、下層酸化膜23Aと窒化膜24Aのうちのメモリセルトランジスタ形成予定領域以外の部分を除去して、下層酸化膜23Bと窒化膜24Bとを形成する。
【0018】
次に図6からわかるように、レジスト42を除去した後、これを熱酸化することにより、この表面に、上層酸化膜26Aを形成する。この熱酸化においては、窒化膜24B上の上層酸化膜26Aの方が、半導体基板10上の上層酸化膜26Aよりも、薄い膜厚で形成される。また、図7からわかるように、選択トランジスタ形成予定領域も同様に半導体基板10の表面が露出しているため、選択トランジスタ用の酸化膜26Aも厚く形成される。続いて、図6からわかるように、この上層酸化膜26Aの上側に、CVDによりポリシリコン30Aを形成する。次に、このポリシリコン30Aの上側にレジストを塗布し、光リソグラフィーによりパターニングすることにより、ワード線方向に連続的に延びるレジスト44を形成する。続いて、RIEをすることにより、上層酸化膜26Aと窒化膜24Bと下層酸化膜23Bとをエッチングする。すなわち、レジスト44をマスクとしてエッチングすることにより、これら上層酸化膜26Aと窒化膜24Bと下層酸化膜23Bとを、ビット線方向に分離する。これにより、メモリセルトランジスタ毎に分離された下層酸化膜23と窒化膜24とが、形成される。また、ワード線方向に連続的に延びる上層酸化膜26とワード線30とが、形成される。
【0019】
次に図1からわかるように、レジスト44を除去した後、ソース/ドレイン領域のみ開口されたレジストパターンを用いて、この半導体基板10にヒ素等の不純物をイオン打ち込みにより打ち込むことにより、n型のドレイン領域Dと、n型のソース/ドレイン領域SDと、n型のソース領域Sとを、形成する。続いて、この中間不揮発性半導体記憶装置上にCVDにより層間絶縁膜32を形成する。次に、この層間絶縁膜32におけるドレイン領域D上に、光リソグラフィーとRIEにより、コンタクトホール36を開孔する。続いて、この中間不揮発性半導体記憶装置上に、スパッタリングによりアルミニウム等からなる配線層を堆積し、光リソグラフィーとRIEによりこの配線層をエッチングすることにより、ビット線34を形成する。以上の工程により、図1に示す不揮発性半導体記憶装置が得られる。
【0020】
以上のように、第1実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置によれば、図1からわかるように、電荷蓄積層20における窒化膜24をメモリセルトランジスタ毎に分離したので、保持された電荷の移動を防止することができる。より詳しく説明すると、電荷は、下層酸化膜23と窒化膜24との間の界面近傍、つまり界面やその近傍に捕獲される。この捕獲された電荷は、経年変化や高温状態の使用により、この界面近傍に沿って移動し広がり得る。ところが、本実施形態の場合、メモリセルトランジスタ毎に窒化膜24が分断されているので、窒化膜24と下層酸化膜23との間の界面もメモリセルトランジスタ毎に分断されている。このため捕獲した電荷の移動を抑制し、データ保持性を向上させることができる。
【0021】
〔第2実施形態〕
第2実施形態は、本発明をグランドセルアレイ型の不揮発性半導体記憶装置に適用することにより、2種以上の絶縁膜の界面近傍に捕獲された電荷が広がることがないようにして、メモリセルトランジスタのしきい値の変動を抑制し、データ保持性を向上させたものである。以下、図面に基づいて本実施形態を詳細に説明する。
【0022】
まず、図8乃至図10に基づいて、第2実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構造を説明する。図8は第2実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の層間絶縁膜を透過して示す平面図であり、図9は図8におけるIX−IX線断面図であり、図10は図8におけるX−X線断面図である。
【0023】
図9からわかるように、p型シリコンからなる半導体基板50の表面側には、n型のドレイン領域Dとn型のソース領域Sとが形成されている。図8からわかるように、これらドレイン領域Dとソース領域Sとは、ビット線方向に連続的に形成されている。図9からわかるように、この半導体基板50の上側には、電荷蓄積層60が形成されている。この電荷蓄積層60は、下層酸化膜63と窒化膜64と上層酸化膜66とを備えて構成されている。下層酸化膜63と窒化膜64とは、メモリセルトランジスタ毎に分離して形成されている。上層酸化膜66はワード線方向に並んだ窒化膜64を覆うように連続的に形成されている。この上層酸化膜66の上側には、ワード線方向に連続的にポリシリコンからなるワード線68が形成されている。このワード線68と上述した窒化膜64と下層酸化膜63とドレイン領域Dとソース領域Sとチャネル領域CHとで、1つのメモリセルトランジスタを構成している。ワード線68の上側には、この不揮発性半導体記憶装置を覆うように、層間絶縁膜70が形成されている。
【0024】
図8からわかるように、各メモリセルトランジスタの窒化膜64のビット線方向の間における半導体基板50には、フィールド反転防止用の素子分離領域72が形成されている。すなわち、図10からわかるように、各メモリセルトランジスタのビット線方向の間には、半導体基板50よりも濃い不純物濃度を有するp型の素子分離領域72が形成されている。つまり、チャネル領域CH(図9参照)よりも濃い不純物濃度を有する素子分離領域72が形成されている。図8からわかるように、ワード線68の一端部にはコンタクトホール74が形成されている。本実施形態においては、このコンタクトホール74は、ワード線68の1本毎に左右交互に形成されている。同様に、ドレイン領域Dとソース領域Sの一端部にもコンタクトホール75が形成されている。本実施形態においては、このコンタクトホール75は、ドレイン領域Dとソース領域Sとで上下交互に形成されている。これらコンタクトホール74、75を介して、ワード線68及びソース/ドレイン領域S、Dは、配線層と電気的に接続されている。なお、ワード線方向にも複数のメモリトランジスタが直列的に接続されて設けられているが、図8においては省略している。
【0025】
このようなグランドセルアレイ型の不揮発性半導体記憶装置の回路図を、図11に示す。この図11からわかるように、グランドセルアレイ型の不揮発性半導体記憶装置は、複数のメモリセルトランジスタが1本のソースSと1本のドレイン領域Dを共通使用する形で接続されている。
【0026】
次に図12乃至図14及び図8、図9に基づいて、第2実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造方法を説明する。
【0027】
図12からわかるように、p型シリコン基板からなる半導体基板50の表面側に、熱酸化により酸化膜62Aを形成する。本実施形態においては、この酸化膜62Aは、100〜200オングストロームの厚さで形成する。続いて、この酸化膜62Aの上側に、レジストを塗布し、光リソグラフィーによりパターニングして、レジスト開孔80aを有するスリット状のレジスト80を形成する。次に、この半導体基板50にボロン等の不純物をイオン打ち込みにより打ち込むことにより、素子分離予定領域72Aを形成する。つまり、レジスト開孔80aから不純物を打ち込むことにより、半導体基板50の不純物濃度よりも濃い不純物濃度を有する、素子分離予定領域72Aを形成する。
【0028】
次に図13からわかるように、レジスト80を除去した後、酸化膜62Aをウエットエッチングで除去し、そして、下層酸化膜63Aを例えば50〜80オングストロームの厚さで熱酸化により形成する。続いて、この下層酸化膜63Aの上側にCVDにより窒化膜64Aを形成する。本実施形態においては、この窒化膜64Aは、80〜150オングストロームの厚さで堆積する。次に、この窒化膜64Aの上側に、レジストを塗布し、光リソグラフィーによりパターニングすることにより、レジスト開孔82aを有するレジスト82を形成する。このレジスト開孔82aは、レジスト82にスリット状に形成する。続いて、RIEにより、下層酸化膜63Aと窒化膜64Aとをエッチングすることにより、下層酸化膜63Bと窒化膜64Bとを形成する。すなわち、下層酸化膜63Aと窒化膜64Aとを、隣接するメモリセルトランジスタと分離するように、ワード線方向に分離する。次にこのスリット開孔82aから、ヒ素やリン等をイオン打ち込みで打ち込むことにより、n型のドレイン領域Dとソース領域Sとを形成する。この時、先に素子分離予定領域72Aに打ち込んだボロン等の濃度より、ドレイン領域D及びソース領域Sに打ち込んだヒ素やリン等の濃度の方が濃いため、ドレイン領域Dやソース領域Sが分断されることはない。これらドレイン領域Dやソース領域Sが形成されていない残余の素子分離予定領域72Aにより、素子分離領域72(図8参照)が形成される。
【0029】
次に図14からわかるように、レジスト82を除去した後、これを熱酸化することにより、この表面に、上層酸化膜66Aを形成する。この熱酸化においては、窒化膜64B上の上層酸化膜66Aの方が、半導体基板50上の上層酸化膜66Aよりも、薄い膜厚で形成される。続いて、この上層酸化膜66Aの上側に、CVDによりポリシリコン68Aを形成する。次に、このポリシリコン68Aの上側にレジストを塗布し、光リソグラフィーによりパターニングすることにより、スリット84aを備えてワード線方向に連続的に延びるレジスト84を形成する。続いて、RIEにより、上層酸化膜66Aと窒化膜64Bと下層酸化膜63Bとをエッチングする。すなわち、レジスト84をマスクとしてエッチングすることにより、これら上層酸化膜66Aと窒化膜64Bと下層酸化膜63Bとを、ビット線方向に分離する。これにより、メモリセルトランジスタ毎に分離された下層酸化膜63と窒化膜64とが、形成される。また、ワード線方向に連続的に延びる上層酸化膜66とワード線68とが、形成される。
【0030】
次に図8及び図9からわかるように、レジスト84を除去した後、この上にCVDにより層間絶縁膜70を形成する。次に、特に図8からわかるように、ワード線68の一端部上に位置する層間絶縁膜70に、光リソグラフィーとRIEにより、コンタクトホール74、75を開孔する。続いて、この上に、スパッタリングによりアルミニウム等からなる配線層を堆積し、光リソグラフィーとRIEによりこの配線層をエッチングすることにより、ワード線の配線と、ソース線及びビット線(いずれも図示省略)を形成する。以上の工程により、図8及び図9に示す不揮発性半導体記憶装置が得られる。
【0031】
以上のように、第2実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置によれば、グランドセルアレイ型の不揮発性半導体記憶装置において、異種絶縁膜の界面近傍に電荷を蓄積するようにしたので、この不揮発性半導体記憶装置の微細化を図ることができる。より詳しくは、従来のポリシリコン等の導通部材を用いてフローティングゲートを構成するタイプの不揮発性半導体記憶装置においては、フローティングゲートとチャネル領域との間の容量C1と、コントロールゲートとフローティングゲートの間の容量C2とが生じて、容量カップリングが発生する。この容量カップリングが生じてもフローティングゲートに十分な電圧を印加するためには、容量C2を容量C1よりもある程度大きくする必要がある。このためには、フローティングゲートを大きく形成して、フローティングゲートとコントロールゲートとの間に生じる容量C2を大きくしてやる必要があり、メモリセルトランジスタ間の距離を狭める障害になっている。つまり、このようにフローティングゲートを大きくする必要のあることが、従来の不揮発性半導体記憶装置の微細化の妨げになっていた。これに対して、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置においては、電荷蓄積層60として、下層酸化膜62と窒化膜64との間の界面を用いることとしたので、積層膜の各々の膜厚で書き込み消去電圧を抑制でき、メモリセルトランジスタ間の距離を狭めることができる。つまり、不揮発性半導体記憶装置の微細化を図ることができる。
【0032】
さらに図9からわかるように、電荷蓄積層60における窒化膜64をメモリセルトランジスタ毎に分離したので、窒化膜64と下層酸化膜63との間の界面近傍に保持された電荷の移動を防止することができる。これにより、経年変化や高温状態の使用に対する、データ保持性を向上させることができる。
【0033】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々に変形可能である。例えば、電荷蓄積層20、60を、下層酸化膜23、63と窒化膜24、64との2層構造のものとして、構成することも可能である。但し、本実施形態のように3層構造とすれば、下層酸化膜23、63と窒化膜24、64の界面近傍に捕獲され損なった電荷を、その上側の窒化膜24、64と上層酸化膜26、66の界面近傍で捕獲することができる。
【0034】
また、第1実施形態の図5において、さらに窒化膜24A上に上層酸化膜26Aを堆積した後に、レジスト42を塗布してもよい。同様に、第2実施形態の図13において、さらに窒化膜64A上に上層酸化膜66Aを堆積した後に、レジスト82を塗布してもよい。但し、これら第1及び第2実施形態のいずれの場合でも、ワード線30、68を形成するためのポリシリコンを堆積する前に、別途その表面に酸化膜を形成する必要がある。
【0035】
さらに、上記実施形態においては、2種以上の絶縁膜として、酸化膜と窒化膜を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば、酸化膜と不純物のドーピングされていないポリシリコンとの組み合わせでもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の不揮発性半導体記憶装置によれば、電荷蓄積層は2種以上の絶縁膜を積層して、この2種以上の絶縁膜の界面近傍に電荷を蓄え得るようにするとともに、これらの2種以上の絶縁膜のうちの少なくとも1つの絶縁膜をメモリセルトランジスタ毎に分離して形成することにより、絶縁膜の界面が隣接する他のメモリセルトランジスタと分離されるようにしたので、この絶縁膜の界面近傍に蓄えられた電荷が他のメモリセルトランジスタの範囲まで広がるのを抑制して、データ保持特性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の平面図と断面図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の斜視図。
【図3】NAND型メモリセルトランジスタを有する不揮発性半導体記憶装置の回路図。
【図4】本発明の第1実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造過程の一部を示す図。
【図5】本発明の第1実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造過程の一部を示す図。
【図6】本発明の第1実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造過程の一部を示す図。
【図7】図6におけるVII−VII線断面図。
【図8】本発明の第2実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の平面図。
【図9】図8に示す不揮発性半導体記憶装置のIX−IX線断面図。
【図10】図8に示す不揮発性半導体記憶装置のX−X線断面図。
【図11】グランドセルアレイ型の不揮発性半導体記憶装置の回路図。
【図12】本発明の第2実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造過程の一部を示す図。
【図13】本発明の第2実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造過程の一部を示す図。
【図14】本発明の第2実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置の製造過程の一部を示す図。
【図15】従来の不揮発性半導体記憶装置の斜視図。
【図16】従来の不揮発性半導体記憶装置の平面図と断面図。
【符号の説明】
10 半導体基板
12 素子分離領域
20 電荷蓄積層
22 酸化膜
23 下層酸化膜
24 窒化膜
26 上層酸化膜
30 ワード線
Claims (4)
- 行方向及び列方向にマトリックス状に配置された複数のメモリセルトランジスタを有する不揮発性半導体記憶装置であって、
前記各メモリセルトランジスタは、
半導体基板上に2種以上の絶縁膜を積層することにより、前記2種以上の絶縁膜の界面近傍に電荷を蓄え得るように形成された電荷蓄積層であって、前記2種以上の絶縁膜のうちの一部の絶縁膜を前記メモリセルトランジスタ毎に分離することにより、前記2種以上の絶縁膜の界面が前記メモリセルトランジスタ毎に分離されているが、前記一部の絶縁膜の残りの絶縁膜は分離されていない、電荷蓄積層と、
前記電荷蓄積層上に形成され、前記電荷蓄積層に電圧を印加するための、ワード線と、
前記電荷蓄積層の両側に位置する半導体基板表面側に形成されたソース/ドレイン領域とを備え、
列方向に配置された前記複数のメモリセルトランジスタにおいては、前記各ソース/ドレイン領域を共有する形で列方向に直列的に接続され、前記直列的に接続された複数のメモリセルトランジスタの両端を選択トランジスタが連続的に接続されており、各列毎に、NAND型メモリセルを構成し、
前記各ワード線は行方向に並ぶ前記複数のメモリセルトランジスタの電荷蓄積層上を各行毎に共通接続するように、行方向に連続的に形成されている、
ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 列方向に形成された複数の前記NAND型メモリセルのそれぞれの列の間における半導体基板表面側には、チャネル領域と同一導電型で、かつ、チャネル領域よりも濃い不純物濃度を有する、素子分離領域が列方向に形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記電荷蓄積層は、前記2種以上の絶縁膜の積層として、
半導体基板上に形成され、かつ、メモリセルトランジスタ毎に分離して形成された、下層酸化膜と、
前記下層酸化膜上に形成され、かつ、メモリセルトランジスタ毎に分離して形成された、窒化膜と、
を少なくとも備えていることを特徴とする請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記電荷蓄積層は、前記2種以上の絶縁膜の積層として、さらに、
前記窒化膜上に形成された、上層酸化膜を、
備えていることを特徴とする請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置。
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