JP3680166B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はケーブルコネクタの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ケーブルの先端に取り付けられるケーブルコネクタは、そのコンタクトがソケットコンタクトとなっており、相手方コネクタのピンコンタクトが前記ソケットコンタクトへ挿入されることにより、電気的接触を得ている。
【0003】
ケーブルコネクタのコンタクトとケーブルとの接続は、コンタクトの後方部分が、ケーブルを被覆ごと握持保持する圧着部分と、被覆を剥いだ芯線をコンタクトに圧接する部分とからなっている。
コネクタ及びケーブルが多芯である場合には、コネクタハウジング内で各コンタクトおよびそれに接続されたケーブルが整列することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記多芯コネクタの場合、各コンタクトと各ケーブルとの圧着、圧接に際し、各芯線を各コンタクトに対し位置決めするのであるが、ケーブル自体が剛直なものではないため、総べてが完全に同じ位置、同じ向きになるとは限らず、その状態で圧着、圧接すると、隣接ケーブル間間隔にばらつきが生じたり、或いはケーブル同士が並行でない部分が生じたりする。
【0005】
その結果、ケーブル間の相互インピーダンスにばらつきを生じ、ケーブル間のクロストークが規定値を越える部分が生ずるという問題がある。
また、ケーブルが同軸ケーブルである場合には、被覆ごと圧着する部分において、中心導体に対する外部導体の形状は、同心円からは変形するのであるが、コンタクトに対するケーブルの位置決めにばらつきがあると変形の仕方にばらつきを生じ、当然の結果として特性インピーダンスにばらつきを生じてしまうという問題がある。
【0006】
その他、相手方コンタクトとの接触は、ピンコンタクトをソケットコンタクトへ挿入することによって行われているから、ピンコンタクトがソケットコンタクトに接してから行き止まりになるまで押し込むため、必然的に両者の摺動摩擦があり、それにより金属粉を生じるという問題がある。
【0007】
また、嵌合最適位置が行き止まりの手前にあったとしても、確実な嵌合を得ようとする心理から行き止まり迄押し込むという、無駄な摺動摩擦が行われ易いという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑みて、従来のようなコンタクトとケーブルの圧着、圧接を行わなくて済み、且つ、相手方コンタクトとの間で殆ど摺動摩擦を生じない接触方式を採用したケーブルコネクタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のケーブルコネクタの第1の構成(基本構成)は、次の各手段を有することを特徴とする。
(イ)ワイヤ状のコンタクト導体の先端に、そのコンタクト導体の後方から先端方向を見た断面の外周からはみ出す外周の先端導体を有する第1のコンタクト
(ロ)1又は複数の第1のコンタクトを整列保持する第1のインシュレータ
(ハ)弾性を有する板状導体であって、前記コンタクト導体の径は入るが先端導体の径は入らないという幅の切り込みを有し、この切り込みにコンタクト導体が入った状態でコンタクト導体に後方へ引く力がかかることにより先端導体が切り込みに引っ掛かり弾性接触することとなる第2のコンタクト
(ニ)1又は複数の第2のコンタクトを整列保持する第2のインシュレータ
(ホ)前記コンタクト導体に対し、このコンタクト導体を後方へ引く力を与えるコンタクト導体張力付与部
【0010】
第2の構成は、前記第1の構成において、第1のインシュレータが、第1のコンタクトを前進・後退のスライドが可能なように保持し、後退させたときにその状態を保持させる係止機構を有するコネクタである。
【0011】
第3の構成は、前記第1の構成又は第2の構成において、第1のコンタクトが、そのコンタクト導体がワイヤーであり、先端導体が半田ボールであるコネクタである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のコネクタは、前記課題解決手段で述べた第1の構成において、構成(イ)および構成(ロ)でケーブル側のコネクタを構成し、構成(ハ)および構成(ニ)で、相手コネクタを構成している。
本発明の実施の形態としては、相手コネクタは装置・機器等に固定された固定型コネクタであってもよいし、ケーブルの先端に取り付けたケーブルコネクタであってもよい。
【0013】
本発明のコネクタは、ケーブル側コネクタのコンタクト(第1のコンタクト)のコンタクト導体を相手コネクタのコンタクト(第2のコンタクト)の切り込み内に持って行きコンタクト導体をその長手方向に引くと先端に付いている先端導体の外周が切り込みの幅より大なるため切り込みの所で引っ掛かり、第2のコンタクトは板状導体で弾性を有するものであるから、第1のコンタクトの先端導体と第2のコンタクトの間に弾性接触が得られることになる。
【0014】
このように第1のコンタクトと第2のコンタクトの接触が、先端導体と第2のコンタクトが接した後、両者間の接触圧力が、第1のコンタクトを引く力の分だけ増加するだけで、第2のコンタクトと先端導体との間では摺動摩擦は殆ど生じない。
従って、摺動摩擦に起因する摩耗や金属削粉の発生という問題も生じない。
【0015】
また、ケーブル側コネクタのコンタクト導体の形状は、特に限定はされず、ワイヤー状のものであってもよく、その場合、ケーブルの芯線をそのままコンタクト導体とすることが可能であり、そうすると、従来のケーブルコネクタのような、コンタクトにケーブル芯線を圧着、圧接するという必要がなくなり、その作業工程が不要になるとともに、圧着、圧接に伴う、芯線間の間隔の不揃い、芯線の向きの不揃いに起因するインピーダンスの不揃いやクロストークのような従来技術における問題がなくなる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明コネクタの嵌合状態を示す一部斜視図である。
コンタクト導体5が、第1のインシュレータ2のガイド溝9から下方に懸垂し、その先端に例えば半田ボールのような先端導体6が付いている。そして、コンタクト導体5の垂下部分が、第2のインシュレータ4に固定された第2のコンタクト3の切り込み7に入った状態で、コンタクト導体5が上方へ一定の力で引っ張られている。
先端導体6の径は切り込み7の幅より大きいから、切り込み7に引っ掛かる。
【0017】
第2のコンタクト3は、弾性を有する板状導体であるので、コンタクト導体5の上方へ引っ張る力によって、上方へ反るような形となって先端導体6との電気接触が得られることになる。
本実施例におけるコンタクト導体5は、図3に示すように、ケーブル11の被覆を除去した導体である。
図1においては、このケーブル11の部分は省略されている。
【0018】
図2は、接触部分の嵌合前の状況を示す図である。
嵌合前においては、垂下しているコンタクト導体5は、第1のインシュレータ2に、左右方向にスライド可能に設けられているガイドプレート8の切り込みによって、位置決めされ、確実に第2のコンタクト3の切り込み7に入るようにされている。
【0019】
従って、ガイドプレート8の横方向位置は、その切り込み位置が第2のコンタクト3の切り込み7に丁度向い合うように、また、上下方向位置は、第2のコンタクト3とこすり合う位の接近した位置に設けられている。
【0020】
ガイドプレート8は、第1のコンタクト1と第2のコンタクト3が嵌合した後は、第1のインシュレータ2内で引っ込むようになっている。図1では、嵌合状態であるので、ガイドプレート8は右方に引かれ、第1のインシュレータ2内に納まっている状態が示されている。
【0021】
図4は、6芯の場合の本発明コネクタの斜視図である。
第2のインシュレータ4には、切り込み7を有するとともに端子10と一体をなす、第2のコンタクト3が6個埋め込み保持されている。
第1のインシュレータ2には、その傾斜部分頂部にガイド溝9が6個設けられ、コンタクト導体5がそれぞれ懸けられている。
【0022】
傾斜部分の右方にはケーブル11を上下から挟み込んだケーブルホルダー12が置かれ、このケーブルホルダー12からコンタクト導体5が出ている。そして、このケーブルホルダー12を上から押さえるようにホルダー押さえ13が設けられている。ホルダー押さえ13は、両サイドの押さえロック17により、第1のインシュレータ2に固定されるようになっている。
【0023】
ケーブルホルダー12の構造は、図5のようになっている。即ち、ケーブルホルダー上側12aとケーブルホルダー下側12bとからなっており、それぞれにケーブル11の被覆ごとの直径の断面半円のケーブル溝18と被覆を剥いだケーブル導体5のみの直径の断面半円の導体溝19が軸を一致させて設けられ、ケーブルホルダー下側12bに図示のように、ケーブル11およびコンタクト導体5を嵌め込み、上からケーブルホルダー上側12aをかぶせる。
【0024】
結局、ケーブル溝18と導体溝19の境目に段差があるから、ケーブルホルダーを後方(図5で右斜上方)へ引くと、その引く力はコンタクト導体5にかかることになる。
【0025】
このようにして、ケーブル11およびコンタクト導体5を6本挟持したケーブルホルダー12が第1のインシュレータ2の上に置かれ、コンタクト導体5はガイド溝9に懸け、その状態でホルダー押さえ13がケーブルホルダー12を押さえるようになっている。
【0026】
そして、ホルダー押さえ13の下面には、図6に示すように、係止フィン15がケーブルホルダー上側12aの上面を押し付けるような弾力性をもって設けられ、更に、この係止フィン15には係止孔16が設けられている。
一方、ケーブルホルダー上側12aの上面には、左上りの傾斜部分と垂直部分とからなる係止立ち上り14が設けられている。
【0027】
このような構造を有することによって、ケーブルホルダー12を右方へ引いて行くと、係止フィン15の先端は次第に押し上げられ、係止立ち上り14が係止孔16まで来ると係止立ち上り14が係止孔16に嵌まる形で係止フィン15の先端が下るので、係止立ち上り14が係止孔16に引っ掛かり、ケーブルホルダー12を右方へ引く力を放してもケーブルホルダー12は左方へ戻らないように係止されることになる。
【0028】
以上のような構造になっているから、図4の左右のコネクタを、図1のように嵌合させて、ケーブルホルダー12を右方へ、係止するところまで引くと、コンタクト導体5の垂下部分が上へ引き上げられ、先端導体6と第2のコンタクト3とが弾性接触することとなる。
【0029】
この接触は、従来のようにピンコンタクトをソケットコンタクトに挿入する場合のような摺動摩擦を殆ど生じない。
本実施例では、コンタクト導体に張力を掛ける手段として、ケーブルホルダー12をスライドさせる構成となっているが、これに限定されるものではない。
【0030】
【発明の効果】
本発明のコネクタは、ケーブルの導体自体をコンタクト導体とすることができるので、従来のようにケーブルやその導体とコンタクトを接続するための圧着や圧接が不要であり、ケーブルの整列を揃えることができるので、圧着、圧接に起因するケーブル間間隔のばらつきや向きの不揃いによってインピーダンスにばらつきを生じたり、クロストークを生じたりするという問題が除去されるという利点がある。
【0031】
また、相手コンタクトとの接触は弾性圧接であるので、従来のようなピンコンタクトとをソケットコンタクトへ挿入するときのような摺動摩擦がないので、コンタクトの摩耗や、摩耗に伴う金属粉の発生という問題が全くなくなるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明コネクタの嵌合状態を示す一部斜視図である。
【図2】本発明コネクタの、接触部分の嵌合前の状況を示す部分斜視図である。
【図3】ケーブルの導体をコンタクト導体としていることを説明する斜視図である。
【図4】本発明コネクタ実施例で、6芯の場合の斜視図である。
【図5】本発明コネクタにおけるケーブルホルダーの構造説明斜視図である。
【図6】本発明コネクタにおけるケーブルホルダー係止機構説明断面図である。
【符号の説明】
1 第1のコンタクト
2 第1のインシュレータ
3 第2のコンタクト
4 第2のインシュレータ
5 コンタクト導体(ケーブル導体)
6 先端導体
7 切り込み
8 ガイドプレート
9 ガイド溝
10 端子
11 ケーブル
12 ケーブルホルダー
12a ケーブルホルダー上側
12b ケーブルホルダー下側
13 ホルダー押さえ
14 係止立ち上り
15 係止フィン
16 係止孔
17 押さえロック
18 ケーブル溝
19 導体溝
Claims (3)
- 下記の各構成を有することを特徴とするコネクタ。
(イ)ワイヤ状のコンタクト導体の先端に、そのコンタクト導体の後方から先端方向を見た断面の外周からはみ出す外周の先端導体を有する第1のコンタクト
(ロ)1又は複数の第1のコンタクトを整列保持する第1のインシュレータ
(ハ)弾性を有する板状導体であって、前記コンタクト導体の径は入るが先端導体の径は入らないという幅の切り込みを有し、この切り込みにコンタクト導体が入った状態でコンタクト導体に後方へ引く力がかかることにより先端導体が切り込みに引っ掛かり弾性接触することとなる第2のコンタクト
(ニ)1又は複数の第2のコンタクトを整列保持する第2のインシュレータ
(ホ)前記コンタクト導体に対し、このコンタクト導体を後方へ引く力を与えるコンタクト導体張力付与部 - 第1のインシュレータが、第1のコンタクトを前進・後退のスライドが可能なように保持し、後退させたときにその状態を保持させる係止機構を有する請求項1記載のコネクタ。
- 第1のコンタクトが、そのコンタクト導体がワイヤーであり、先端導体が半田ボールである請求項1又は請求項2記載のコネクタ。
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